JP2007169136A - ランプ用ガラスの製造方法、ランプ用ガラス、およびランプ - Google Patents

ランプ用ガラスの製造方法、ランプ用ガラス、およびランプ Download PDF

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Abstract

【課題】 ブツが発生し難く、製造コストが高くなく、ネサ膜付きガラスバルブを効果的にリサイクルすることができ、紫外線遮断性能が高く、かつソラリゼーションを起こし難いランプ用ガラスの製造方法を提供する。
【解決手段】 酸化スズを主成分とする透光性導電膜5が形成されたガラスバルブ2を、前記透光性導電膜5を除去することなくリサイクル原料8に加工し、前記リサイクル原料8に、酸化セリウムおよび調整用原料を混合し、溶融する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランプ用ガラスの製造方法、当該製造方法で製造したランプ用ガラス、および、当該ガラスを用いて製造したランプに関する。
従来より、廃ランプから回収したガラスバルブを、カレット等のリサイクル原料に加工し、ランプ用ガラスの製造に用いることが行われている。
ところが、廃ランプがラピッドスタート形ランプの場合、当該ランプのガラスバルブには酸化スズ(SnO2−n:n<2)を主成分とする透光性導電膜(ネサ膜)が形成されているため、酸化スズがリサイクル原料に混入する問題がある。
酸化スズが混入したリサイクル原料を用いてガラスを製造すると、酸化スズが凝集してなるブツ(析出物)がガラスに発生し、当該ガラスの外観品位が低下する。さらに、ブツの発生したガラスでガラス管を作製すると、管引き工程の際にガラス管が千切れ易い。
そこで、例えば、特許文献1には、ガラスバルブからネサ膜を除去したのちリサイクル原料に加工するガラスの製造方法が開示されている。この方法では、酸化スズがリサイクル原料へ混入することが殆どないため、製造するガラスに酸化スズのブツが発生し難い。
また、特許文献2には、ネサ膜付きガラスバルブに由来するリサイクル原料の混合率を低くして、不足分は他の原料でまかなうガラスの製造方法が開示されている。この方法は、ガラスの酸化スズの含有率を低くすることができるため、酸化スズのブツが発生し難い。
一方、近年、需要の増している高出力のコンパクト形ランプは、比較的管壁負荷が高いためガラスバルブから紫外線が漏れ易く、特に313nmの紫外線は漏れ易い。ガラスバルブから紫外線が漏れると、被照明物が紫外線を浴びて褪色或いは強度劣化を起こす。したがって、紫外線遮断性能の高いガラスが必要とされている。
そこで、例えば、特許文献3および4には、紫外線遮断剤としての酸化セリウム(CeO)を含有させたガラスが開示されている。
特開2001−345051号公報 特開2004−55403号公報 特開2002−137935号公報 特許第2532045号公報
しかし、特許文献1の製造方法は、ガラスバルブからネサ膜を除去する工程が増え製造ラインが複雑化するため、製造コストが高くなる。また、特許文献2の製造方法は、ネサ膜付きガラスバルブからなるリサイクル原料の混合率が低く、ネサ膜付きガラスバルブを効果的にリサイクルすることができない。
一方、特許文献3および4のガラスは、酸化セリウムを含有するためソラリゼーション(紫外線の照射を受けてガラスが着色する現象)が起こり易い。そして、ソラリゼーションによる着色は、ガラスの光透過率を低下させる。また、前記ガラスでガラスバルブを作製した場合に、ランプの光束維持率を低下させる。
本発明の目的は、ブツが発生し難く、製造コストが高くなく、ネサ膜付きガラスバルブを効果的にリサイクルすることができ、紫外線遮断性能が高く、かつソラリゼーションを起こし難いランプ用ガラスの製造方法を提供することを主たる目的とする。また、本発明の他の目的は、そのような製造方法で製造されるランプ用ガラス、および、当該ガラスを用いて製造されたランプを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るランプ用ガラスの製造方法は、酸化スズを主成分とする透光性導電膜が形成されたガラスバルブを、前記透光性導電膜を除去することなくリサイクル原料に加工し、前記リサイクル原料に酸化セリウムおよび調整用原料を混合し、溶融することを特徴とする。
本発明に係るランプ用ガラスの製造方法の特定の局面では、前記酸化セリウムの混合率が0.005〜0.1wt%となるように、前記リサイクル原料に前記酸化セリウムおよび前記調整用原料を混合することを特徴とする。
本発明に係るランプ用ガラスの製造方法のさらに特定の局面では、前記調整用原料の混合率が30wt%以上となるように、前記リサイクル原料に前記酸化セリウムおよび前記調整用原料を混合することを特徴とする。
本発明に係るランプ用ガラスは、酸化スズを主成分とする透光性導電膜が形成されたガラスバルブを、前記透光性導電膜を除去することなく加工して得られるリサイクル原料と、酸化セリウムと、調整用原料とを混合し溶融してなることを特徴とする。
本発明に係るランプは、上記ランプ用ガラスを用いて製造されたことを特徴とする。
本発明に係るランプ用ガラスの製造方法は、酸化スズを主成分とする透光性導電膜が形成されたガラスバルブを、前記透光性導電膜を除去することなくリサイクル原料に加工し、前記リサイクル原料に、酸化セリウムおよび調整用原料を混合し溶融するため、ブツが発生し難く、製造コストが高くなく、ネサ膜付きガラスバルブを効果的にリサイクルすることができ、紫外線遮断性能が高く、かつソラリゼーションを起こし難いランプ用ガラスを製造することができる。
まず、ガラスにブツが発生し難い理由を説明する。ブツは、原料溶融時にリサイクル原料に含まれる酸化スズ(SnO2−n)の一部が金属スズ(Sn)に化学変化し、当該金属スズ(Sn)を核として酸化スズ(SnO2−n)が凝集することによって発生する。しかし、本発明に係るランプ用ガラスの製造方法では、原料溶融時に酸化スズ(SnO2−n)と酸化セリウム(CeO)とが共存しているため、酸化スズ(SnO2−n)が金属スズ(Sn)に化学変化しても、当該金属スズ(Sn)は下記の式1に示すように酸化セリウム(CeO)によって酸化され酸化スズ(SnOあるいはSnO)に戻る。したがって、ブツの核となる金属スズ(Sn)が存在し難く、酸化スズ(SnO2−n)の凝集が起こり難いため、ブツが発生し難い。
(式1) Sn+2CeO → Ce+SnO
SnO+2CeO → Ce+SnO
次に、ガラスの製造コストが高くならない理由を説明する。これは、透光性導電膜を除去せずにガラスバルブをリサイクル原料として用いるため、前記透光性導電膜をガラスバルブから除去する工程が不要であり、製造ラインが複雑化しないからである。
次に、ネサ膜付きガラスバルブを効果的にリサイクルすることができる理由を説明する。これは、上記したように、ガラスにブツが発生し難いため、ネサ膜付きガラスバルブ由来のリサイクル原料の混合率を高くすることができ、前記ネサ膜付きガラスバルブをより多く消費することができるからである。
次に、ガラスの紫外線遮断性能が高い理由を説明する。これは、ガラスに紫外線遮断剤としての酸化セリウムが含まれているからである。このようにガラスの紫外線遮断性能が高いと、当該ガラスで作製されたガラスバルブからは紫外線が漏れ難い。したがって、被照明物が褪色したり強度劣化したりすることが少なく、ガラスバルブから紫外線が漏れ易い高出力のコンパクト形蛍光ランプ用として好適である。
次に、ソラリゼーションが起こり難い理由を説明する。ソラリゼーションが起こる原因は、ガラスが酸化セリウム(CeO)を含有しているからであるが、当該酸化セリウム(CeO)が酸化セリウム(Ce)に化学変化するとソラリゼーションが起こり難い。本発明に係るランプ用ガラスの製造方法では、原料溶融時に酸化スズ(SnO2−n)と酸化セリウム(CeO)とが共存しているため、式1に示すように、酸化セリウム(CeO)が酸化セリウム(Ce)に化学変化し易く、ソラリゼーションが起こり難い。
なお、酸化セリウム(CeO)が酸化セリウム(Ce)に化学変化しても、ガラスの紫外線遮断性能は殆ど変わらない。また、ガラスが酸化アンチモン(Sb)と酸化セリウム(Ce)とを含有している場合は、特にソラリゼ−ションが起こり易いが、そのような場合であっても本発明は有効である。
本発明に係るランプ用ガラスの製造方法において、前記酸化セリウムの混合率が0.005〜0.1wt%となるように、前記リサイクル原料に前記酸化セリウムおよび前記調整用原料を混合する場合、より紫外線遮断性能が高くソラリゼーションによる光透過率の低下が起こり難いランプ用ガラスを得ることができる。
本発明に係るランプ用ガラスの製造方法において、調整用原料の混合率が30wt%以上となるように、前記リサイクル原料に前記酸化セリウムおよび前記調整用原料を混合する場合は、炉内における攪拌効率が向上するため、ガラス溶融に要する時間が減少し、その結果製造コストを下げることができる。
また、前記調整用原料が溶融する際に生じる分解反応熱によって、より酸化スズをガラスに溶け込ませることができるため、より酸化スズのブツが生じ難い。この方法は、特に、ガラス中に含まれる酸化スズの量が多い場合に有効である。
本発明に係るランプ用ガラスは、上記製造方法で製造するため、ブツが発生し難く、製造コストが高くなく、ネサ膜付きガラスバルブを効果的にリサイクルすることができ、紫外線遮断性能が高く、かつソラリゼーションを起こし難い。
本発明に係るランプは、上記ランプ用ガラスを用いて製造されているため、外観品位が高く、製造コストが高くなく、ネサ膜付きガラスバルブを効果的にリサイクルすることができ、被照明物の褪色や強度劣化が起こり難く、光束維持率が高い。
以下、本発明の実施の形態に係るランプ用ガラスの製造方法、ランプ用ガラス、およびランプについて、図面に基づき説明する。
(ランプ用ガラスの製造方法)
本発明の実施の形態に係るランプ用ガラスの製造方法は、ランプのガラスバルブをリサイクルする方法である。
図1は、本発明の実施の形態に係るランプ用ガラスの製造方法を説明する図である。図1(a)に示すように、本実施の形態に係るランプ用ガラスの製造方法で使用されるランプ1は、例えば、ラピッドスタート形蛍光ランプであって、ガラスバルブ2と、当該ガラスバルブ2の両端部に封着された一対の電極3と、前記ガラスバルブ2の端部を覆うように取り付けられた一対の口金4とを有する。また、ガラスバルブ2の内面には、酸化スズ(SnO2−n:n<2)を主成分とする透光性導電膜5と蛍光体膜6とが、順次その順序で形成されている。
なお、ガラスバルブ2は、基本的には、使用済みランプや不良ランプなどの廃ランプのガラスバルブであるが、これに限定されず、例えば、ランプ完成前の半製品のガラスバルブでも良い。
ガラスバルブ2は、例えば、酸化ケイ素(SiO)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化カリウム(KO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ホウ素(B)、酸化アルミニウム(Al)、酸化鉄(Fe)等からなるソーダライムガラスで形成されている。なお、ガラスバルブ2は、ソーダライムガラスに限定されず、例えば、鉛フリーガラスやホウケイ酸ガラスなどであっても良い。また、ガラスの組成も上記組成に限定されない。
ランプ用ガラスの製造においては、まず、図1(a)に示すように、ランプ1を一点鎖線Xの位置で切断し、ガラスバルブ2の端部ごと電極3および口金4を切り落とす。これにより、図1(b)に示すようなガラス管7を得る。
次に、公知の方法(例えば、高圧のエアーを吹き付けて蛍光体膜6を剥離させる方法)などにより、ガラス管7から水銀(図示せず)および蛍光体膜6を除去する。これにより、図1(c)に示すような蛍光体膜6が除去され透光性導電膜5が残ったガラス管7を得る。
なお、通常、透光性導電膜5は蛍光体膜6に比べて剥がれ難く、蛍光体膜6を剥離する工程で透光性導電膜5が剥がれることは少ない。ただし、本発明に係るランプ用ガラスの製造方法では、透光性導電膜5の酸化スズをガラス原料の一つとして有効利用するものであるため、透光性導電膜5ができるだけ残る方法で蛍光体膜6を除去することが好ましい。
次に、透光性導電膜5が残ったガラス管7を、前記透光性導電膜5を除去することなく破砕する。これにより、図1(d)に示すようなカレット状のリサイクル原料8が得られる。なお、リサイクル原料8は、必ずしもカレット状に粉砕する必要はなく、例えば粉体状に粉砕しても良く、ガラス管7そのままの形状であっても良い。
次に、得られたリサイクル原料8を用いてランプ用ガラスを作製する。
リサイクル原料8に、酸化セリウムおよび調整用原料を混合し、混合物を溶融炉に投入する。そして、前記混合物を約1500℃で溶融しガラス化させる。なお、リサイクル原料8、酸化セリウムおよび調整用原料を混合する順序は任意である。また、全ての原料を混合し終えてから溶融炉に投入するのが一般的であるが、何度かに分けて投入しても構わない。
ここで、調整用原料とは、公知のガラス原料のいずれか1種類、または複数種類の混合物を意味する。公知のガラス原料としては、例えば、ソ−ダ灰(NaCO)、けい砂(SiO、KO,Al)、ドロマイト粉(CaCO,MgCO)、硝酸ソ−ダ(NaNO)、酸化鉄(Fe)などが挙げられる。但し、透光性導電膜5付きガラスバルブからなるリサイクル原料、および酸化セリウムは、調整用原料には含まれない。
なお、本発明に係るランプ用ガラスの製造方法においては、リサイクル原料8、酸化セリウムおよび調整用原料に加え、透光性導電膜5が形成されていないガラスバルブからなるリサイクル原料を混合しても良い。
以上の工程により得られた溶融炉内の溶融ガラスは、管引き工程によって図1(e)に示すようなガラス管9に成形される。
(ランプ用ガラスの説明)
以下に本発明に係るランプ用ガラスについて説明する。図2は、ランプ用ガラスの原料混合率および特性を示す図である。本実施の形態に係るランプ用ガラスは、例えば、図2の実施例1〜8に示すような原料混合率および特性を有する。なお、本発明に係るランプ用ガラスは、実施例1〜8に示すような原料混合率のガラスに限定されず、酸化スズを主成分とする透光性導電膜が形成されたガラスバルブを、前記透光性導電膜を除去することなく加工して得られるリサイクル原料と、酸化セリウムと、調整用原料とを混合し溶融してなるガラスであれば良い。
なお、図2における調整用原料の組成は、酸化ケイ素(SiO):70wt%、酸化ナトリウム(NaO):16wt%、酸化カリウム(KO):1.2wt%、酸化カルシウム(CaO):5.2wt%、酸化マグネシウム(MgO):4.1wt%、酸化ホウ素(B):1.0wt%、酸化アルミニウム(Al):2.1%、酸化鉄(Fe):0.03wt%、である。 (ランプの説明)
図3は、本発明の一実施形態に係るコンパクト形蛍光ランプの要部構成を示す一部破断平面図である。本発明に係るランプの一実施形態として、27Wのコンパクト形蛍光ランプ(FPL27EX−N)について、図面に基づき説明する。
コンパクト形蛍光ランプ10は、2本の直線状ガラスバルブ11の一端部同士をブリッジ12で接続してなる略コ字形の放電路を有する発光管13を備えている。発光管13の両端部には、それぞれ電極14が配置されているとともに、それら両端部を覆うようにして口金15が取り付けられている。発光管13の内面には、3波長形蛍光体(例えば、Y23:Eu3+、LaPO4:Ce,Tb、BaMgAl1017:Eu,Mn)からなる蛍光体膜16等が形成され、発光管13の内部には所定量の水銀(不図示)およびアルゴン等の希ガス(不図示)が封入されている。
ガラスバルブ11およびブリッジ12は、それぞれ本発明に係るランプ用ガラスを用いて製造されている。
(実験の説明)
本発明に係るランプ用ガラスの製造方法で種々のガラスを製造し、それらの特性を比較例に係るガラスの特性と比較した。図4は、比較例に係るランプ用ガラスの原料混合率および特性を示す図である。
実験で使用するガラスは、図2または図4に示す原料混合率で混合した原料を、白金坩堝に入れ電気炉内で1500℃に加熱溶融して作製した。
図2および図4に示す熱膨張係数は、30〜380℃の温度範囲における熱膨張係数の平均値である。熱膨張係数は、各ガラスを直径5mm、長さ15mmの円柱状に成形したものを試料とし、ディラトメ−タを用いて測定した。
また、紫外線透過率は、各ガラスを肉厚2mmの板状に成形したのち両面を光学研磨したものを試料とし、313nmの紫外線透過率を分光光度計を用いて測定した。
溶融時間は、リサイクル原料、酸化セリウムおよび調整用原料の混合物を溶融炉で溶融させるために必要な時間、すなわちガラス溶融に要する時間である。
ソラリゼーションによる着色、および、ブツによる外観品位の低下は、目視観察により評価した。
図2において、実施例1〜8のガラスは、ラピッドスタート形蛍光ランプから回収されたカレットに含有されている酸化スズおよび本願発明の特許請求の範囲に記載された酸化セリウムを含有しているため、ガラス管製造におけるブツによる外観品位の低下がなく、ソラリゼーションによる着色もない。さらに、313nmの紫外線透過率も従来ガラスの約50%以下に抑制されているため、これらのガラスを用いて製造したコンパクト形蛍光ランプの点灯においてもランプ周辺のプラスチック部品の紫外線による褪色・劣化は観察されなかった。
なお、実施例2のガラスの紫外線透過率は、従来のソーダライムガラス(比較例4)の60%であり、これらのガラスを用いて製造した蛍光ランプ使用時における当該ランプからの紫外線透過によるプラスチック部品の褪色を抑制するためには、酸化セリウムの含有率を0.005wt%以上とすることが好ましい。
一方、図4において、比較例1は、酸化セリウムの含有量が0.003wt%と過小であるため、ブツの発生による外観品位の低下や紫外線透過によるプラスチック部品の褪色を起こす結果を生じた。これに対して、比較例2は、酸化セリウムの含有量が0.12wt%と過大であるため、ブツの発生は無く、また紫外線透過も抑制されたが、ソラリゼーションによるガラスの着色が生じた。この結果からソラリゼーションによる着色を抑制するためには、酸化セリウムの含有量を0.1wt%以下にすることが好ましいといえる。
また、比較例3は、ラピッドスタート形蛍光ランプから回収されたカレットに調整用原料のみを混合し酸化セリウムを添加せずに製造したガラスであるため、比較例1と同様、ブツの発生による外観品位の低下や紫外線透過によるプラスチック部品の褪色を生じた。比較例4は、従来のソーダライムガラスの特性を示す。
本発明は、コンパクト形蛍光ランプ、環形蛍光ランプおよび直管形蛍光ランプなどの蛍光ランプのみならず、蛍光ランプ以外の水銀蒸気放電ランプなどランプ全般について、ガラスのリサイクルが可能である。
本発明に係るランプ用ガラスの製造方法を説明する工程図である。 実施例に係るランプ用ガラスの原料混合率および特性を示す図である。 本発明に係るランプを示す図である。 比較例に係るランプ用ガラスの原料混合率および特性を示す図である。
符号の説明
5 透光性導電膜(ネサ膜)
2 ガラスバルブ
8 リサイクル原料(カレット)
10 ランプ

Claims (5)

  1. 酸化スズを主成分とする透光性導電膜が形成されたガラスバルブを、前記透光性導電膜を除去することなくリサイクル原料に加工し、
    前記リサイクル原料に酸化セリウムおよび調整用原料を混合し、溶融することを特徴とするランプ用ガラスの製造方法。
  2. 前記酸化セリウムの混合率が0.005〜0.1wt%となるように、前記リサイクル原料に前記酸化セリウムおよび前記調整用原料を混合することを特徴とする請求項1記載のランプ用ガラスの製造方法。
  3. 前記調整用原料の混合率が30wt%以上となるように、前記リサイクル原料に前記酸化セリウムおよび前記調整用原料を混合することを特徴とする請求項1または2に記載のランプ用ガラス製造方法。
  4. 酸化スズを主成分とする透光性導電膜が形成されたガラスバルブを、前記透光性導電膜を除去することなく加工して得られるリサイクル原料と、酸化セリウムと、調整用原料とを混合し溶融してなることを特徴とするランプ用ガラス。
  5. 請求項4記載のランプ用ガラスを用いて製造されたことを特徴とするランプ。
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