JP2007168802A - 注出口付き紙容器 - Google Patents

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秀彦 岡本
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Abstract

【課題】
顆粒物を容易に注出でき、貫通孔の大きさや個数を自由に設定した多数の小孔群として適量を均一に散布でき、さらに、経済性、廃棄時の易処理性に優れ、環境負荷も低い注出口付き紙容器を提供する。
【解決手段】
変形ゲーベルスラント形又は変形ゲーベルプレス形紙容器の注出口付き紙容器30であって、注出口10が注出口本体Gと蓋材とからなり、注出口本体Gの筒状部内に複数の貫通孔Hを持つ中栓部13を有する顆粒状物の散布機能付き注出口であることを特徴とし、貫通孔が、顆粒の最大直径より大きく、かつ、顆粒の平均直径の2倍以下であることも特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、注出口付き紙容器に関し、さらに詳しくは、顆粒物を収納し、該顆粒物を片手で容易に注出し、適量を散布することができる注出口付き紙容器に関するものである。
本明細書において、配合を示す「比」、「部」、「%」などは特に断わらない限り質量基準であり、「/」印は一体的に積層されていることを示す。また、「PE」は「ポリエチレンで、低密度、中密度、及び高密度ポリエチレンの総称」、「LDPE」は「低密度ポリエチレン」、及び「PET」は「ポリエチレンテレフタレート」の略語、機能的表現、通称、又は業界用語である。
(主なる用途)本発明の注出口付き紙容器の主なる用途としては、食品、農薬、消毒剤などの顆粒物である。しかしながら、顆粒物を収納し、該顆粒物を容易に注出し、適量の散布を必要とする用途であれば、特に限定されるものではない。
(背景技術)従来は、食品、農薬、消毒剤などの顆粒物は、紙多重袋、ガラス瓶、プラスチックボトルなどに収納し、使用時には開封した後に、別容器に移し変えて手で散布していたので、手間がかかり、均一に散布できにくかった。特に、農薬や消毒剤などに直接触れると被毒の危険性があり、また、殺虫、除草等のために田畑に散布あるいは水路に流し込まれ、さらに園芸、ガーデニング等にも使用される農薬、消毒液等の化学薬品類は、ガラス壜、プラスチック容器に入ったものが多く使用されてきている。さらに、農薬用の容器は一回使用が原則であって、使用後の空壜は、キャップを外して焼却することが義務づけられており、プラスチックやガラス壜の場合容器コストがかかるという経済的な問題に加え、減容化及び焼却処理が難しいという問題がある。近年、収納容器としてゲーベルトップカートンの紙容器も用いられ、経済性、易廃棄性の点で大幅に改善されるが、散布機能のある注出口を頭部に取り付けることが難しいという問題がある。これは、片手に持てる範囲の大きさの紙容器で、農薬等を適量散布するには、かなり大きめの注出口を必要とするが、ゲーベルトップカートンの屋根部には注出口の取り付けに必要なブランクが一層の状態で残されているスペース(斜線で示されている)が少ないためである。注出口の口径が大きくなると背が低くなり開栓しずらく、注出口の口径が小さいと顆粒物を容易に注出し、適量の散布は困難であった。
従って、注出口付き紙容器は、顆粒物を収納し該顆粒物を片手で容易に注出でき、また内容物の大きさや形態に応じて、貫通孔の大きさや個数を自由に設定した多数の小孔群とした比較的大口径の注出口を取り付けられ、適量を均一に散布でき、さらに、製造コストが従来のボトルよりも安く経済性に優れ、使用後は折り畳んで減容化でき、易焼却性による廃棄時の易処理性に優れ、環境負荷も低くく、従来のゲーベルトップカートンと形状的に差別化が可能となり、情報媒体としても優れ、内容物の誤認を起こすことが少ないことが求められている。
(先行技術)従来、内容物を容易に注出できる注出孔付容器としては、紙容器の開口部外周縁内外面に、該開口部を覆う内外シート部材を溶着し、かつ該内外シート部材同士を前記開口部を介して溶着して、前記開口部端面を被覆して成る注出部材を形成し、該注出部材の内部に1つ以上の注出孔を穿設したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、内部に注出孔を穿設したり、複数の部材を溶着して注出部材を形成するので、高コストで、製造工程も多く高価であるという欠点がある。
また、本出願人も、注出口本体の口頚部に貫通孔を有する流量調整板を設け、スクリューキャップの方に液漏れを防止するインナーリブを形成する注出口本体とスクリューキャップからなる注出口付き変形ゲーベルトップ型液体紙容器、及び、傾斜屋根蓋に複数個のシャワー用小穴が穿設され、該シャワー用小穴にシール材が貼着されて構成された注出口付きゲーベルトップ型液体紙容器を開示している(特許文献2〜3参照。)。しかしながら、液体散布機能付き、又は収納液体をシャワー状に広く散布するものであり、顆粒状物の散布については記載も示唆もされていない。
特開平11−193027号公報 特開平11−91792号公報 特開平05−162749号公報
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、顆粒物を容易に注出でき、貫通孔の大きさや個数を自由に設定した多数の小孔群として適量を均一に散布でき、さらに、経済性、廃棄時の易処理性に優れ、環境負荷も低い注出口付き紙容器を提供することである。
上記の課題を解決するために、
請求項1の発明に係わる注出口付き紙容器は、注出口が、角柱状の胴部の対向する高低差のある側壁の上端に水平な折り線を介してそれぞれ連接された屋根パネル及び残る側壁において前記折り線の端部同志を連結する斜めの折り線を介して連接された折り込み屋根パネルを同時に内側に折り込んで、屋根パネルと折り込み屋根パネルの対向する内面同士をヒートシールし、前記屋根パネルと前記折り込み屋根パネルの上端に連接されたトップパネル同志をヒートシールして、垂直に立つように成型してなる頭部の、低い方の前記側壁に連接された斜めの屋根パネルの略中央に取り付けられてなる注出口付き紙容器において、前記注出口が、注出口本体と蓋材とからなり、前記注出口本体の筒状部内に複数の貫通孔を持つ中栓部を有する顆粒状物の散布機能付き注出口であるように、したものである。
請求項2の発明に係わる注出口付き紙容器は、注出口が、角柱状の胴部の対向する高低差のある側壁の上端に水平な折り線を介してそれぞれ連接された屋根パネル及び残る側壁において前記折り線の端部同志を連結する斜めの折り線を介して連接された折り込み屋根パネルを同時に内側に折り込んで、屋根パネルと折り込み屋根パネルの対向する内面同士をヒートシールし、前記屋根パネルと前記折り込み屋根パネルの上端に連接されたトップパネル同志をヒートシールし、ヒートシールされた該トップパネルをさらに高い方の前記側壁に連接された屋根パネル上に倒してヒートシールして得られる略一方向に傾斜してなる頭部の、低い方の前記側壁に連接された屋根パネルの略中央に取り付けられてなる注出口付き紙容器において、前記注出口が、注出口本体と蓋材とからなり、前記注出口本体の筒状部内に複数の貫通孔を持つ中栓部を有する顆粒状物の散布機能付き注出口であるように、したものである。
請求項3の発明に係わる注出口付き紙容器は、上記貫通孔が、顆粒の最大直径より大きく、かつ、顆粒の平均直径の2倍以下であるように、したものである。
請求項4の発明に係わる注出口付き紙容器は、上記蓋材が、上記注出口本体と開閉自在なキャップ、脱着自在なヒンジキャップ、又は剥離可能なシール蓋材であるように、したものである。
請求項5の発明に係わる注出口付き紙容器は、対向する胴部側壁と、該胴部側壁の上端に斜めの折り線を介して連接される折り込み屋根パネルの中央を垂直に過る直線と該直線が前記胴部側壁の下部において分岐して前記胴部側壁の底部両角に向かう2本の斜線とからなる逆Y字状の罫線と、逆Y字の交点同志を水平に半周回して結ぶ罫線とによって折り畳み可能とする減容化手段を備えているように、したものである。
請求項1〜2の本発明によれば、顆粒物を収納し該顆粒物を容易に注出でき、また内容物の大きさや形態に応じて、貫通孔の大きさや個数を自由に設定した多数の小孔群とした比較的大口径の注出口を取り付けられ、適量を均一に散布でき、さらに、製造コストが従来のボトルよりも安く経済性に優れる注出口付き紙容器が提供される。
請求項3の本発明によれば、顆粒物を片手で容易に注出でき、また適量を均一に散布できる注出口付き紙容器が提供される。
請求項4の本発明によれば、保存中は顆粒物を保護し、使用時に容易に開口できる注出口付き紙容器が提供される。
請求項5の本発明によれば、使用後は折り畳んで減容化、易焼却性による廃棄時の易処理性に優れ、環境負荷が低い注出口付き紙容器が提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例を示す注出口付き紙容器の斜視図である。
図2は、本発明の注出口付き紙容器の散布機能付き注出口の断面図である。
図3は、本発明の注出口付き紙容器の散布機能付き注出口の要部の平面図である。
(変形ゲーベルスラント形)本発明の顆粒状物の散布機能付きの注出口付き紙容器30は、図1(A)に示すような変形ゲーベルスラント形、図1(B)に示すような変形ゲーベルプレス形とがある。図1(A)は、変形ゲーベルスラント形の注出口付き紙容器30であって、顆粒状物の散布機能付き注出口10が、角柱状の胴部の対向する高低差のある側壁1、3の上端に水平な折り線eを介してそれぞれ連接された屋根パネル1T、3T及び残る側壁2、4において前記折り線eの端部同志を連結する斜めの折り線eを介して連接された折り込み屋根パネル2T、4Tを同時に内側に折り込んで屋根パネル1T、3Tと折り込み屋根パネル2T、4Tの対向する内面同士をヒートシールし、前記屋根パネル1T、3Tと前記折り込み屋根パネル2T、4Tの上端に連接されたトップパネル1TP〜4TPの対向面同志をヒートシールして、垂直あるいは斜めに立つように成型してなる頭部の、低い方の前記側壁に連接された斜めの屋根パネル3Tの略中央に取り付けられてなるものである。
(変形ゲーベルプレス形)図1(B)は、「変形ゲーベルプレス形」と称し、顆粒状物の散布機能付き注出口10が、角柱状の胴部の対向する高低差のある側壁1、3の上端に水平な折り線eを介してそれぞれ連接された屋根パネル1T、3T及び残る側壁2、4において前記折り線eの端部同志を連結する斜めの折り線eを介して連接された折り込み屋根パネル2T、4Tを同時に内側に折り込んで屋根パネル1T、3Tと折り込み屋根パネル2T、4Tの対向する内面同士をヒートシールし、前記屋根パネル1T、3Tと前記折り込み屋根パネル2T、4Tの上端に連接されたトップパネル1TP〜4TPの対向面同志をヒートシールし、重合されたトップパネル1TP〜4TPをさらに高い方の前記側壁に連接された斜めの屋根パネル3T上に押し倒し、トップパネル3TPの延長部分GPでもって屋根パネル1T(図ではかくれている)にしっかりヒートシールして略斜めに傾斜した頭部とし、低い方の側壁に連接された斜めの屋根パネル3Tの略中央に取り付けられたものである。
(大きな注出口)上述のように、「変形ゲーベルスラント形」と「変形ゲーベルプレス形」における屋根パネル3Tは、従来のゲーベルトップカートンの左右均等な屋根パネルに較べて面積は広くなり、その分だけ口径の大きな散布機能のある注出口10を取り付けることができる。また、従来のゲーベルトップカートンに較べて、それらの外観は一見して見分けることができ、食品分野に定着しているゲーベルトップカートン入りの製品とと本発明が狙う非食品分野の製品との差別化に有効である。また、「変形ゲーベルスラント形」と「変形ゲーベルプレス形」では、従来のゲーベルトップカートンと殆ど同じカートンブランクから成型されるが、「変形ゲーベルプレス形」の方がトップパネル3TPの延長分だけ僅かに大きなカートンブランクを必要とし、また成型工程も、重合されたトップパネルを倒す工程だけ長くなる。
(減容化)本発明の顆粒状物の散布機能付きの注出口付き紙容器30は、使用後折り畳んで減容化を図ることもできる。この減容化手段は、図1に示すように、対向する胴部側壁2、4とその上端に斜めの折り線eを介して連接される折り込み屋根パネル2T,4Tの中央を垂直に過る直線とその直線が胴部側壁2,4の下部において分岐して側壁2、4の底部両角に向かう2本の斜線とからなる逆Y字状の罫線iと、逆Y字の交点同志を水平に半周回して結ぶ罫線jとによるものであって、頭部を成型前の筒状体の状態に戻すと、注出口付き紙容器30全体をこの罫線いi,jによって略フラットに折り畳むことができる。また、頭部が成型されたままの状態でも、罫線i,jによって、胴部中間から底部にかけて折り畳むことができ、かなりの減容化が可能である。
(カートンブランク)本発明の注出口付き紙容器30は、カートンブランクから柱状に形成するものであり、図1から展開した公知のブランクでよく、詳しくは、特開平11−91792号公報で開示している。カートンブランクの材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、印刷層/PE30μm/晒クラフト紙(230〜360g/m2)/PE60μm、印刷層/PE30μm/晒クラフト紙(230〜360g/m2)/PE20μm/Al箔7μm/PE60μm、印刷層/PE30μm/晒クラフト紙(230〜360g/m2)/PE20μm/酸化珪素蒸着PET12μm/PE60μm、などの構成が例示できる。
(印刷)変形ゲーベルトップカートンの印刷は、通常のゲーベルトップカートンと全く同様に、グラビア、オフセット、フレキソ等の印刷方式によって表面の熱可塑性樹脂層の上に印刷することができ、美麗なフルカラーの印刷による意匠効果、ディスプレイ効果をも持たせることが可能である。また、同じ容量のガラス壜やプラスチック容器に較べて、パッケージ全体が情報伝達媒体となり得るので、印刷スペースは拡大して、細かな文字でのレーベル印刷の必要がなくなり、消費者に分かりやすい情報伝達が可能になる。さらに、屋根部の変形は、従来のゲーベルトップカートンによる商品との差別化もできる。
(注出口A)本発明の注出口付き紙容器30の顆粒状物の散布機能付きの注出口10は、例えば、図2(A)、及び図2(B)に示すような注出口10である。図2(A)に示す注出口10は、注出口本体Gと蓋材からなっている。蓋材としては、最も一般的なスクリューキャップCを例示しているが、蓋材は注出口本体と開閉自在なキャップ、脱着自在なヒンジキャップ、又は剥離可能なシール蓋材であってもよい。
注出口本体Gの口頚部には、最先端部より低い位置に中栓部13が口頚部を塞ぐように取り付け、該中栓部13には、散布する内容物に応じて所定のサイズと個数の貫通孔Hが設けられている。これは、当図のように一体成型によって形成しても、或いは別部材を嵌合させることによって設けてもよい。一方、この注出口本体Gに巻き締められるスクリューキャップCの天板裏面周辺には、リング状のインナーリブIが設けてもよく、その外周と注出口本体Gの口頚部の先端部内側とがすり合わされて漏れが防止されている。
(注出口B)図2(B)に示す注出口10の注出口本体Gの口頚部には、その最先端部にコンタクトリングBを設けてもよい。そして,最先端部とほぼ同一面の位置に中栓部13が取り付けられ、該中栓部13には、散布する内容物に応じて所定のサイズと個数の貫通孔Hが設けられている。これは、当図のように一体成型によって形成しても、或いは別部材を嵌合させることによって設けてもよい。一方、この注出口本体Gに巻き締めされるスクリューキャップCにはパッキン材Pが予め嵌め込んでもよく、注出口本体Gの口頚部最先端のコンタクトリングBはこのパッキン材Pを挟んでスクリューキャップの天板裏面の周辺によって押圧されて漏れが防止されている。なお、パッキン材Pには、軟質のポリオレフィン系樹脂、低発泡のプラスチックシート等を使用することができる。
(貫通孔)注出口10の注出口本体Gの筒状部内には、図3に示すように、複数の貫通孔Hを持つ中栓部13を設けておく、中栓部13は、図2では紙容器の外側部に設けてある例を例示しているが、紙容器側であってもよく、注出口本体Gの筒状部内であればどこでもよい。顆粒状物が複数の貫通孔Hを通過することで均一に散布できる。顆粒が例え二次凝集状態であっても、各々の顆粒の粒に分離され、均一に散布できる散布機能を有する。貫通孔Hを持つ中栓部13は、注出口本体Gと同時成形でもよく、別部品として付与してもよい。
貫通孔Hの大きさや個数は、内容物の大きさや形態、及び/又は希望散布密度に応じて、自由に設定した多数の小孔群とすることで、適量を均一に散布できる。このために、大きさの異なる顆粒に対しても、貫通孔Hの大きさや個数のみを変更することで、多くの内容物に対応することができる。同じ大きさの顆粒に対しては、貫通孔の個数のみを変更することで、散布密度(散布量)を変えることができるので、多くの内容物に対応することができる。
貫通孔Hはの大きさは特に限定されないが、内容物の顆粒に応じて、顆粒の最大直径より大きく、かつ、顆粒の平均直径の2倍以下であるようにするれば、より均一な散布の点で好ましい。顆粒の最大直径より大きくすることで、目詰まりが防止でき、また、顆粒の平均直径の2倍以下とすると、二次凝集した顆粒を1粒1粒に分離した後に、散布することもできる。また、貫通孔Hの位置関係は、互いに等間隔になるように設けることが均一な散布の点で好ましいが、もちろん、等間隔でなくともよい。
注出口本体Gの材料は特に限定されるものでなないが、例えば、LDPEやPP、キャップCがPPからなる場合が一般的であり、公知の射出成形法などで成形すればよい。注出口本体Gは、その下部周辺に設けられているフランジFの表面と後述する紙容器頭部の斜面パネルの内面同志で超音波シール等の方法で熱融着されて紙容器に取り付ければよい。
(散布)本発明の注出口付き紙容器30は、顆粒物の散布機能付き注出口10を使用した紙容器であって、顆粒状物を散布する場合、エンドユーザーは、スクリューキャップC、開閉自在なキャップ、脱着自在なヒンジキャップ、又は剥離可能なシール蓋材などの蓋材を外すだけで、注出口本体G側に設けられている貫通孔Hを通して顆粒状の内容物を適宜散布することができる。この場合、注出口付き紙容器30を片手で保持するケースが多いが、減容化手段の為の罫線iの加工を強めに行っておくことにより、対向する逆Y字の交点部分Oを持った場合に、側壁を容易に内側に変形させることができ、胴部両側に凹部が形成されて持ち易くなる。また、変形ゲーベルスラント形、変形ゲーベルプレス形の紙容器では前述のように、かなり大きめの注出口10を取付けることができるので、注出口の口径が大きくでき、開栓し易くもなる。従って、顆粒物を収納し該顆粒物を片手で容易に注出できるのである。
(製造)本発明の注出口付き紙容器30は、レーベルは不要であって、カートンブランク,注出口本体G,スクリューキャップCなどの蓋材の3パーツを組み合わせれば良く、注出口本体Gと蓋材とをあらかじめ組合せ体として供給されるので、実質的には2パーツを組み合わせればよく部材管理が容易で、且つ部材のトータルコストは従来のボトル等に較べると軽減され、製造コストが従来のボトルよりも安く経済性に優れている。
(情報表示)本発明の注出口付き紙容器30は、パッケージ全体が情報伝達媒体となり、印刷スペースは拡大する。また、印刷の自由度も高く、これまで公知のオフセット、グラビア、フレキソ等いかなる印刷方式によっても印刷が可能である。従って、これまで医薬品の能書のような細かな文字でのレーベル印刷の必要がなくなり、消費者に分かりやすい情報伝達が可能になるばかりか、美麗なフルカラーの印刷による意匠効果、ディスプレイ効果をも持たせることが可能である。従来のゲーベルトップカートンと形状的に差別化が可能となり、内容物の誤認を起こすことも少ない。
(廃棄性)さらに、例えば農薬用の容器では一回使用が原則であって、使用後の空壜は、キャップを外して焼却することが義務づけられており、プラスチックやガラス壜の場合容器コストがかかるという経済的な問題に加え、減容化及び焼却処理が難しいという問題がある。しかしながら、本発明の注出口付き紙容器30は、使用後は折り畳んで減容化でき、易焼却性による廃棄時の易処理性に優れ、環境負荷も低くく、経済性、易廃棄性に優れる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
(実施例1)紙容器ブランクとして、印刷層/PE30μm/晒クラフト紙(320g/m2)/PE20μm/Al箔7μm/PETフィルム12μm/PE60μmを用いて、次の注出口を付与し、図1(A)に示すような、内容量550ccの変形ゲーベルスラント形の注出口付き紙容器30を作成した。注出口10としては、貫通孔Hの数を12個、孔径をそれぞれ1.8mmとした注出口本体GをLDPEで射出成形し、該注出口本体GへPPで射出成形したスクリューキャップCを蓋材とした。
平均粒径1mmの顆粒状の除草剤を収納した後に、スクリューキャップCをはずして、片手で持って紙容器を逆さにし振り出したところ、除草剤に直接手を触れることなく、均一に除草剤を容易に散布することができた。使用後は、胴部の罫線i.jを頭部をそのままの状態で折り込んで、約75%減容化して、廃棄処理できた。
(実施例2)紙容器ブランクとして、印刷層/PE30μm/晒クラフト紙(320g/m2)/PE20μm/酸化珪素蒸着PETフィルム12μm/PE60μmを用いて、の変形ゲーベルプレス形の注出口付き紙容器30とする以外は、実施例1と同様にした。
平均粒径1mmの顆粒状の除草剤を収納した後に、スクリューキャップCをはずして、片手で持って紙容器を逆さにし振り出したところ、除草剤に直接手を触れることなく、均一に除草剤を容易に散布することができた。使用後は、胴部の罫線i、jを頭部をそのままの状態で折り込んで、約75%減容化して、廃棄処理できた。
本発明の1実施例を示す注出口付き紙容器の斜視図である。 本発明の注出口付き紙容器の散布機能付き注出口の断面図である。 本発明の注出口付き紙容器の散布機能付き注出口の要部の平面図である。
符号の説明
10:注出口
13:中栓部
30:注出口付き紙容器
1T、3T:屋根パネル
2T、4T:折り込み屋根パネル
1TP〜4TP:トップパネル
a〜h:折り線
i、j:罫線
C:スクリューキャップ
F:フランジ
G:注出口本体
H:貫通孔
K:凹陥部

Claims (5)

  1. 注出口が、角柱状の胴部の対向する高低差のある側壁の上端に水平な折り線を介してそれぞれ連接された屋根パネル及び残る側壁において前記折り線の端部同志を連結する斜めの折り線を介して連接された折り込み屋根パネルを同時に内側に折り込んで、屋根パネルと折り込み屋根パネルの対向する内面同士をヒートシールし、前記屋根パネルと前記折り込み屋根パネルの上端に連接されたトップパネル同志をヒートシールして、垂直に立つように成型してなる頭部の、低い方の前記側壁に連接された斜めの屋根パネルの略中央に取り付けられてなる注出口付き紙容器において、前記注出口が、注出口本体と蓋材とからなり、前記注出口本体の筒状部内に複数の貫通孔を持つ中栓部を有する顆粒状物の散布機能付き注出口であることを特徴とする注出口付き紙容器。
  2. 注出口が、角柱状の胴部の対向する高低差のある側壁の上端に水平な折り線を介してそれぞれ連接された屋根パネル及び残る側壁において前記折り線の端部同志を連結する斜めの折り線を介して連接された折り込み屋根パネルを同時に内側に折り込んで、屋根パネルと折り込み屋根パネルの対向する内面同士をヒートシールし、前記屋根パネルと前記折り込み屋根パネルの上端に連接されたトップパネル同志をヒートシールし、ヒートシールされた該トップパネルをさらに高い方の前記側壁に連接された屋根パネル上に倒してヒートシールして得られる略一方向に傾斜してなる頭部の、低い方の前記側壁に連接された屋根パネルの略中央に取り付けられてなる注出口付き紙容器において、前記注出口が、注出口本体と蓋材とからなり、前記注出口本体の筒状部内に複数の貫通孔を持つ中栓部を有する顆粒状物の散布機能付き注出口であることを特徴とする注出口付き紙容器。
  3. 上記貫通孔が、顆粒の最大直径より大きく、かつ、顆粒の平均直径の2倍以下であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の注出口付き紙容器。
  4. 上記蓋材が、上記注出口本体と開閉自在なキャップ、脱着自在なヒンジキャップ、又は剥離可能なシール蓋材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の注出口付き紙容器。
  5. 対向する胴部側壁と、該胴部側壁の上端に斜めの折り線を介して連接される折り込み屋根パネルの中央を垂直に過る直線と該直線が前記胴部側壁の下部において分岐して前記胴部側壁の底部両角に向かう2本の斜線とからなる逆Y字状の罫線と、逆Y字の交点同志を水平に半周回して結ぶ罫線とによって折り畳み可能とする減容化手段を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の注出口付き紙容器。
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