JP2007167261A - X線ct装置および部分散乱係数テーブル取得方法 - Google Patents

X線ct装置および部分散乱係数テーブル取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コリメータを配設することなく、チャネル方向の散乱X線による画質劣化を防止するX線CT装置を実現する。
【解決手段】厚さTが異なる複数の円弧ファントム、散乱X線遮蔽ブロックおよび長さlが異なる複数の透過X線遮蔽ブロックを用いて、円弧ファントムの厚さTごとのX線ビームの部分散乱係数W(k−i、T)をステップS401の散乱X線情報取得処理により求め、さらに被検体の経路長をステップS404の被検体情報取得処理により求め、この経路長に対応する厚さTの部分散乱係数W(k−i、T)の総和から、被検体投影情報の散乱補正をステップS405の被検体投影情報補正処理で行うこととしているので、チャネル方向の散乱X線の補正を実験データに基づいて正確に行い、ひいてはシンチレータ41のチャネル方向のコリメータを配置することなく、散乱X線による画質の劣化を抑えることを実現する。
【選択図】図4

Description

この発明は、厚みを持って扇状に拡がるX線ビーム(beam)を発生し、このX線ビームを被検体に照射し、X線ビームの発生方向と概ね直交する面に2次元配列されるX線検出器により、被検体を透過するX線ビームを検出し、被検体の断層画像情報を画像再構成するX線CT装置に関する。
近年、X線CT装置のX線検出器として、固体X線検出器が用いられている。この固定X線検出器では、高分解能化のために、固体X線検出器の走査方向であるチャネル(channel)方向に多チャネル化および厚み方向への多列化が進んでいる。ここで、チャネル方向の固体X線検出器は、1000チャネル程度のものとなり、厚み方向の固体X線検出器は、数十列程度のものとなっている(例えば、特許文献1参照)。
一方、固体X線検出器のX線ビームが入射する側には、コリメータ(collimator)が配設され、直進するX線に、周囲から散乱X線が混入することを防止している。このコリメータは、チャネル方向に配列され、チャネル方向から固体X線検出器に混入する散乱X線を除去する。これにより、チャネル方向の散乱X線による画質劣化を低減し、高い品質の画質が維持されている。
特開2003−144429号公報、(第6頁、図3)
しかしながら、上記背景技術によれば、コリメータは、配設が容易でなく高いコスト(cost)が必要になると同時に、固体X線検出器の感度を低下させる要因となる。すなわち、上述した多チャネル化によりコリメータも精細で高コストのものとなり、また固体X線検出器を構成する素子は、高分解能化によりX線の受光面が1mm×1mm以下のものとなって来ており、素子間の境界線上に正確にコリメータを配設することは難しいものとなりつつある。
特に、コリメータは、タングステン(tungsten)等の材質からなり、0.1〜0.3mm程度の厚みを有する。この厚みは、素子の受光面サイズ(size)を考慮すると、X線の受光面として有効に機能する素子面積を大きく減少させ、感度ひいてはS/N(signal to noise ratio)の低下をもたらす。
これらのことから、コリメータを配設することなく、チャネル方向の散乱X線による画質劣化を防止するX線CT装置をいかに実現するかが重要となる。
この発明は、上述した背景技術による課題を解決するためになされたものであり、コリメータを配設することなく、チャネル方向の散乱X線による画質劣化を防止するX線CT装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、第1の観点の発明にかかるX線CT装置は、X線ビームを発生するX線発生部と、前記X線ビームを検出するX線検出器を配列したX線検出部と、前記X線発生部および前記X線検出部の間に配設され、前記X線発生部の位置を中心位置とし、前記中心位置から等距離にある円弧と壁面が一致する円弧ファントムと、前記円弧ファントムを用いた複数の投影情報を収集するデータ処理部とを備える。
この第1の観点による発明では、円弧ファントムのX線ビームが透過する壁面は、X線発生部から等距離に置かれる。
また、第2の観点の発明にかかるX線CT装置は、第1の観点に記載の発明において、前記円弧ファントムが、前記X線ビームが透過する方向に一定の厚さを備えることを特徴とする。
この第2の観点による発明では、円弧ファントムを透過するX線ビームの経路長を一定にする。
また、第3の観点の発明にかかるX線CT装置は、第2の観点に記載の発明において、前記データ処理部が、前記円弧ファントムの円弧ファントム投影情報を取得する散乱X線情報取得手段を備えることを特徴とする。
この第3の観点による発明では、散乱X線情報取得手段は、円弧ファントムの散乱X線を含む投影情報を取得する。
また、第4の観点の発明にかかるX線CT装置は、第3の観点に記載の発明において、前記X線検出部の前記X線ビームが入射する検出面に配設され、前記円弧ファントムの散乱X線の透過を防止しつつ、中央近傍に前記X線ビームを部分的に透過する透過窓を有する散乱X線遮蔽ブロックを備えることを特徴とする。
この第4の観点による発明では、散乱X線遮蔽ブロックは、散乱X線を遮蔽する。
また、第5の観点の発明にかかるX線CT装置は、第4の観点に記載の発明において、前記散乱X線遮蔽ブロックが、1つの前記X線検出器の検出面に相当する大きさの透過窓を備えることを特徴とする。
この第5の観点による発明では、散乱X線遮蔽ブロックは、1つのX線検出器だけはX線ビームを検出する。
また、第6の観点の発明にかかるX線CT装置は、第5の観点に記載の発明において、前記散乱X線情報取得手段が、前記透過窓の位置にあるX線検出器で検出される透過X線情報を取得することを特徴とする。
この第6の観点による発明では、散乱X線情報取得手段は、散乱X線を含まない、透過窓の位置に透過してくるX線ビームのみを取得する。
また、第7の観点の発明にかかるX線CT装置は、第6の観点に記載の発明において、前記壁面に配設され前記X線ビームの透過を部分的に防止する透過X線遮蔽ブロックを備えることを特徴とする。
この第7の観点による発明では、透過X線遮蔽ブロックは、X線ビームが円弧ファントムを透過するのを防止する。
また、第8の観点の発明にかかるX線CT装置は、第7の観点に記載の発明において、前記透過X線遮蔽ブロックが、前記円弧の接線方向であるチャネル方向に沿って、複数個の前記X線検出器に相当する幅を備えることを特徴とする。
この第8の観点による発明では、透過X線遮蔽ブロックは、円弧ファントムのX線が透過する領域を変化させる。
また、第9の観点の発明にかかるX線CT装置は、第8の観点に記載の発明において、前記散乱X線情報取得手段が、前記透過窓の位置にあるX線検出器で検出される散乱X線情報を取得することを特徴とする。
この第9の観点による発明では、散乱X線情報取得手段は、透過窓の位置から外れた周囲からの散乱X線情報のみを取得する。
また、第10の観点の発明にかかるX線CT装置は、第3,6および9の観点に記載の発明において、前記データ処理装置が、前記X線発生部および前記X線検出部を有するX線CT装置を用いて被検体の被検体投影情報を取得する際に、前記円弧ファントム投影情報、前記透過X線情報および前記散乱X線情報に基づいて、前記被検体投影情報に含まれる被検体の散乱X線情報を補正する被検体投影情報補正手段を備えることを特徴とする。
この第10の観点による発明では、被検体投影情報補正手段は、実験的に取得された円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報を用いて、定量的な散乱X線の補正を行う。
また、第11の観点の発明にかかるX線CT装置は、第10の観点に記載の発明において、前記データ処理装置が、前記補正を行う前に、前記被検体投影情報の画像再構成により断層画像情報を求め、前記断層画像情報から前記被検体を透過するX線ビームの経路長を求める被検体情報取得手段を備えることを特徴とする。
また、第12の観点の発明にかかるX線CT装置は、第10または11の観点に記載の発明において、前記散乱X線情報取得手段が、前記幅が前記X線検出器が有する前記チャネル方向の幅の整数倍だけ異なる複数の透過X線遮蔽ブロックを用いて前記複数の散乱X線情報を含む散乱X線テーブルおよび前記円弧に沿った散乱位置ごとの前記散乱X線情報の差分から求まる部分散乱X線係数情報を含む部分散乱係数テーブルを備えることを特徴とする。
この第12の観点による発明では、散乱X線テーブルおよ散乱係数テーブルは、円弧に沿った散乱位置ごとの散乱X線情報を含む。
また、第13の観点の発明にかかるX線CT装置は、第12の観点に記載の発明において、前記被検体投影情報補正手段が、前記経路長と概ね等しい厚さを有する円弧ファントムを用いた際の前記部分散乱X線係数情報に基づいて、前記被検体投影情報の補正を行うことを特徴とする。
この第13の観点による発明では、被検体投影情報補正手段は、被検体の経路長も考慮する。
また、第14の観点の発明にかかるX線CT装置は、第13の観点に記載の発明において、前記補正が、前記部分散乱係数を前記チャネル方向の散乱位置で加算した散乱係数を用いることを特徴とする。
この第14の観点による発明では、補正は、散乱係数を部分散乱係数の加算により求める。
また、第15の観点の発明にかかるX線CT装置は、第10ないし14の観点のいずれか1つに記載の発明において、前記散乱X線情報取得手段は、前記厚さが異なる複数の円弧ファントムを用いて円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報を取得することを特徴とする。
この第15の観点による発明では、散乱X線情報取得手段は、複数の経路長に対応する円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報を取得する。
また、第16の観点の発明にかかるX線CT装置は、第12および15の観点に記載の発明において、前記散乱X線テーブルおよび前記部分散乱係数テーブルが、前記厚さごとの部分散乱X線係数情報を含むことを特徴とする。
この第16の観点による発明では、散乱X線テーブルおよび部分散乱係数テーブルは、複数の経路長に対応する。
また、第17の観点の発明にかかるX線CT装置は、第10ないし16の観点のいずれか1つに記載の発明において、前記散乱X線情報取得手段が、被検体の異なる複数の組織領域とX線線吸収係数が近似する複数の円弧ファントムを用いて、円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報を取得することを特徴とする。
この第17の観点による発明では、散乱X線情報取得手段は、X線線吸収係数が異なる複数の円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報を取得する。
また、第18の観点の発明にかかるX線CT装置は、第17の観点に記載の発明において、前記被検体投影情報補正手段が、前記補正を行う際に、前記円弧ファントム投影情報、前記透過X線情報および前記散乱X線情報を用いることを特徴とする。
この第18の観点による発明では、被検体投影情報補正手段は、X線線吸収係数が異なる部位ごとに補正を行う。
また、第19の観点の発明にかかるX線CT装置は、第17または18の観点に記載の発明において、前記異なる組織領域が、被検体の軟部組織領域および骨部組織領域であることを特徴とする。
この第19の観点による発明では、異なる組織領域は、X線線吸収係数が大きく異なる部位とする。
また、第20の観点の発明にかかる部分散乱係数テーブル取得方法は、X線発生部およびX線検出部の間に配設され、前記X線発生部の位置を中心位置とし、前記中心位置から等距離にある円弧と壁面が一致する円弧ファントムの円弧ファントム投影情報を取得し、前記円弧ファントムと共に、前記X線検出部の前記X線発生部で発生されたX線ビームが入射する検出面に配設され、前記円弧ファントムの散乱X線の透過を防止しつつ、中央近傍に前記X線ビームを部分的に透過する透過窓を有する散乱X線遮蔽ブロックを用いて、前記透過窓の位置にあるX線検出器で検出される透過X線情報を取得し、前記円弧ファントムおよび前記散乱X線遮蔽ブロックと共に、前記壁面に配設され、前記X線ビームの透過を部分的に防止する透過X線遮蔽ブロックを用いて、前記透過窓の位置にあるX線検出器で検出される散乱X線情報を取得し、前記円弧ファントム投影情報、前記透過X線情報および前記散乱X線情報を用いて、前記X線ビームが透過する方向に異なる厚さを有する円弧ファントムごとに、前記円弧に沿った散乱位置ごとの前記散乱X線情報の差分から求まる部分散乱X線係数情報を含む部分散乱係数テーブルを求める。
以上説明したように、本発明によれば、円弧ファントム、散乱X線遮蔽ブロックおよび透過X線遮蔽ブロックを用いて、円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報を取得し、被検体投影情報に含まれる被検体の散乱X線情報の補正を行うこととしているので、被検体投影情報に含まれるチャネル方向の散乱X線に対して、実験データに基づいた高い精度の補正を行い、ひいてはX線検出部にコリメータを装着することなく、低コストで高い品質の断層画像情報を取得することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるX線CT装置を実施するための最良の形態について説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
まず、本実施の形態にかかるX線CT装置の全体構成について説明する。図1は、X線CT装置のブロック(block)図を示す。図1に示すように、本装置は、走査ガントリ(gantry)10,撮影テーブル4(table)、操作コンソール(console)6および図示しない付属品を有する。なお、付属品については、後に詳述する。
走査ガントリ10は、X線発生部であるX線管20を有する。X線管20は、X線を発生し、コリメータ22により、例えば、厚みを持って扇状に拡がるX線ビームとなるように整形され、X線検出部24に照射される。
X線検出部24は、X線ビームの拡がり方向および厚み方向にマトリックス(matrix)状に配列された複数のX線検出器である固体X線検出器を有する。X線検出部24は、複数の固体X線検出器をマトリックス状に配列した、幅のある多チャネルの検出器となっている。
X線検出部24は、全体として、凹面状に湾曲したX線入射面を形成する。固体X線検出器は、例えば無機結晶からなるシンチレータ(scintillator)と光電変換器であるフォトダイオード(photo diode)等を組み合わせたものである。
X線検出部24には、データ収集部26が接続されている。データ収集部26は、X線検出部24の個々のシンチレータの検出情報を収集する。X線管20からのX線の照射は、X線コントローラ(controller)28によって制御される。なお、X線管20とX線コントローラ28との接続関係およびコリメータ22とコリメータコントローラ30との接続関係については図示を省略する。コリメータ22は、コリメータコントローラ30によって制御される。
以上の、X線管20からコリメータコントローラ30までのものが、走査ガントリ10の回転部34に搭載されている。ここで、被検体あるいはファントム(phantom)は、回転部34の中心に位置するボア(bore)29内の撮影テーブル(table)4上に載置される。回転部34は、回転コントローラ36により制御されつつ回転し、X線管20からX線を爆射し、X線検出部24において被検体およびファントムの透過X線を、回転角度に応じた各ビュー(view)ごとの投影情報として検出する。なお、回転部34と回転コントローラ36との接続関係については図示を省略する。
操作コンソール6は、データ処理装置60を有する。データ処理装置60は、例えばコンピュータ(computer)等によって構成される。データ処理装置60には、制御インタフェース(interface)62が接続されている。制御インタフェース62は、走査ガントリ10に接続されている。データ処理装置60は、制御インタフェース62を通じて走査ガントリ10を制御する。
走査ガントリ10内のデータ収集部26、X線コントローラ28、コリメータコントローラ30および回転コントローラ36は、制御インタフェース62を通じて制御される。なお、これら各部と制御インタフェース62との個別の接続については図示を省略する。
また、データ処理装置60には、データ収集バッファ(buffer)64が接続されている。データ収集バッファ64は、走査ガントリ10のデータ収集部26に接続されている。データ収集部26で収集されたデータがデータ収集バッファ64を通じてデータ処理装置60に入力される。
また、データ処理装置60は、データ収集バッファ64を通じて収集した透過X線信号すなわち投影情報を用いて画像再構成を行う。データ処理装置60には、記憶装置66が接続されている。記憶装置66は、データ収集バッファ64に収集された投影情報や再構成された断層画像情報および本装置の機能を実現するためのプログラム(program)等を記憶する。
また、データ処理装置60は、散乱X線情報取得手段、被検体情報取得手段および被検体投影情報補正手段を有する。散乱X線情報取得手段は、付属品のファントムを用いて散乱X線情報を取得し、被検体情報取得手段は、被検体の経路長あるいはCT値等の被検体情報を取得し、被検体投影情報補正手段は、この散乱X線情報に基づいて、被検体の投影情報に含まれる散乱X線の補正を行う。なお、散乱X線情報取得手段、被検体情報取得手段および被検体投影情報補正手段の動作については、後に散乱X線情報取得処理、被検体情報取得処理および被検体投影情報補正処理において詳述する。
また、データ処理装置60には、表示装置68と操作装置70がそれぞれ接続されている。表示装置68は、データ処理装置60から出力される断層画像情報やその他の情報を表示する。操作装置70は、オペレータによって操作され、各種の指示や情報等をデータ処理装置60に入力する。オペレータは表示装置68および操作装置70を使用してインタラクティブ(interactive)に本装置を操作する。なお、走査ガントリ10、撮影テーブル4および操作コンソール6は、被検体あるいはファントムを撮影して断層画像を取得する。
図2は、X線管20、X線検出部24およびデータ収集部26の立体的な配置を図示したものである。X線検出部24は、X線管20により生成されるコーン(cone)状のX線ビームを検出するシンチレータ41、シンチレータ41の発光を検出する光電変換器であるフォトダイオード42および基盤43を含む。ここで、X線ビームは、仮想上の焦点位置から発生されるX線ビーム束と見なすことができ、焦点位置から等距離に当たる部分では円弧面を形成する。
シンチレータ41は、コーン状のX線ビームと対向する面に2次元配列され、X線が入射すると発光する。ここで、シンチレータ41は、コーン状のX線ビームの厚み方向である列方向およびX線ビームの扇状の拡がり方向であるチャネル方向に、概ね64列および1000チャネル程度の数が配列される。
フォトダイオード42は、基盤43上に形成され、シンチレータ41の発光を検出する。ここで、フォトダイオード42は、複数チャネルに対応するものが基盤43上に一体構造をなして形成され、図2の例では、4チャネルのフォトダイオード42が一体構造を形成している。
データ収集部26は、プリント(print)板および電気ケーブル(cable)等からなり、フォトダイオード42で検出したX線の電気信号を増幅し、このアナログ(analog)信号をデジタル(digital)信号に変換し、このデジタル信号を後段のデータ収集バッファ64に転送する。
図3は、X線CT装置の付属品である、円弧ファントム40、散乱X線遮蔽ブロック(block)45および透過X線遮蔽ブロック48を示す。図3(A)は、円弧ファントム40の外観を示す。円弧ファントム40は、X線ビームの円弧面と一致する壁面Aおよび壁面Bを有し、壁面Aおよび壁面Bは一定の間隔Tを持った構造とされる。ここで、間隔Tは、概ね被検体のアキシャル(axial)断面の幅に近似する大きさで、被検体ごとに異なる幅をすべてカバー(cover)する範囲で、間隔Tが連続して異なる複数の円弧ファントム40が準備される。
また、同時に円弧ファントム40を構成する物質は、X線線吸収係数が被検体に近似する物質により形成される。この物質としては、アクリル(acryl)、水等が使用され、これら物質ごとの複数の円弧ファントムが準備される。
図3(B)は、散乱X線遮蔽ブロック45の外観を示す。散乱X線遮蔽ブロック45は、タングステン等のX線を遮蔽する物質から形成される概ね直方体の形状を有する。ここで、散乱X線遮蔽ブロック45は、チャネル方向に円弧状の若干の歪みと、チャネル方向の中心位置に、X線を透過させるシンチレータ41一個分のX線透過窓46とを有する。また、散乱X線遮蔽ブロック45の列方向は、概ねX線検出部24と同様の幅を有する。なお、散乱X線遮蔽ブロック45のチャネル方向および列方向と直交する方向の高さは、高い方が好ましいが、重量および設置されるシンチレータ41上の設置環境を考慮して適切な高さに設定される。
図3(C)は、透過X線遮蔽ブロック48の外観を示す。透過X線遮蔽ブロック48は、タングステン等のX線を遮蔽する物質から形成される概ね直方体の形状を有する。この直方体は、チャネル方向に円弧状の若干の歪みと、チャネル方向に長さlとを有する。ここで、長さlは、1つのシンチレータ41が有するチャネル方向長さの奇数倍の長さを有し、この奇数倍数が連続して異なる複数の透過X線遮蔽ブロック48が用いられる。
なお、円弧ファントム40、散乱X線遮蔽ブロック45および透過X線遮蔽ブロック48は、X線管20およびX線検出部24の間に配設および設置されるが、これらの配設および設置に際しては、適宜図示しない支持機材を用いて所定の位置に固定される。
つぎに、本実施の形態にかかるX線CT装置の動作について、図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態にかかるX線CT装置の動作を示すフローチャートである。まず、オペレータは、付属品に含まれる円弧ファントム40、散乱X線遮蔽ブロック45および透過X線遮蔽ブロック48を用いて散乱X線情報取得処理を行う(ステップS401)。
図5は、この散乱X線情報取得処理の動作を示すフローチャートである。まず、オペレータは、円弧ファントムをボア29の中心位置近傍の配設する(ステップS501)。図6は、ボア29の中心位置近傍に配設された円弧ファントム40を示すxy断面図である。円弧ファントム40は、X線ビームの円弧面に壁面Aおよび壁面Bが一致するように配設される。この場合、例えばチャネル方向の中央位置近傍に位置するチャネルiには、円弧ファントム40を透過し、X線管20から直進したプライマリビーム(primary beam)およびX線管20からプライマリビームと異なる方向に照射され、円弧ファントム40で散乱された散乱ビームが入射する。
その後、データ収集部26は、円弧ファントム40の円弧ファントム投影情報を取得する(ステップS502)。ここで、円弧ファントム投影情報DTは、例えば先に示したチャネルiでは、プライマリビームPTおよび散乱ビームSTを加算して、
DT=PT+ST
で現される。ここで、添字Tは、円弧ファントムの厚さを示している。
その後、オペレータは、散乱X線遮蔽ブロック45を、X線透過窓46がX線検出部24のチャネル方向中心位置近傍に位置するチャネルiと重なり合う様に設置する(ステップS503)。図7は、ボア29の中心位置近傍に配設された円弧ファントム40およびチャネルiに重ねて設置された散乱X線遮蔽ブロック45のxy断面を示す断面図である。チャネルiでは、X線透過窓46を通過したプライマリビームPTが入射する。一方で、散乱ビームSTは散乱X線遮蔽ブロック45で遮蔽される。
そして、データ収集部26は、チャネルiの透過X線情報を取得する(ステップS504)。ここで、チャネルiの透過X線情報DPは、プライマリビームPTのみからなるので、
DP=PT
で現される。
その後、オペレータは、散乱X線遮蔽ブロック45を外し、透過X線遮蔽ブロック48を、円弧ファントム40の壁面Aに設置する(ステップS505)。図8は、ボア29の中心位置近傍に配設された円弧ファントム40および円弧ファントム40のプライマリビームが通過する位置を中心とする位置に設置された透過X線遮蔽ブロック48を示すxy断面図である。チャネルiでは、プライマリビームPTが遮蔽される一方で、長さlの透過X線遮蔽ブロック48で遮蔽されない散乱ビームST(l)が入射する。
そして、データ収集部は、チャネルiの散乱X線情報を取得する(ステップS506)。ここで、チャネルiの散乱X線情報DSは、散乱X線情報ST(l)のみからなるので、
DP=ST(l)
で現される。
その後、オペレータは、すべての長さlの透過X線遮蔽ブロック48を用いて散乱X線情報を取得したかどうかを判定する(ステップS507)。そして、すべての長さlの透過X線遮蔽ブロック48を用いて散乱X線情報を取得していない場合には(ステップS507否定)、取得していない長さの透過X線遮蔽ブロック48を選択し(ステップS508)、ステップS505に移行し、再度透過X線遮蔽ブロック48の設置および散乱X線情報の取得を行う。
また、オペレータは、すべての長さlの透過X線遮蔽ブロック48を用いて散乱X線情報を取得した場合には(ステップS507肯定)、さらに厚さの異なるすべての円弧ファントム40を用いて、異なる長さlの透過X線遮蔽ブロック48ごとの散乱X線情報を取得したかどうかを判定する(ステップS509)。そして、厚さの異なるすべての円弧ファントム40を用いた散乱X線情報が、取得されていない場合には(ステップS509否定)、厚さの異なる円弧ファントム40を選択し(ステップS510)、ステップS501に移行する。ステップS501以降では、円弧ファントム40を配設し、透過X線情報を取得し、長さlの異なる透過X線遮蔽ブロック48を用いた散乱X線情報を取得する。
また、オペレータは、厚さの異なるすべての円弧ファントム40を用いた散乱X線情報を、取得した場合には(ステップS509肯定)、材質の異なるすべての円弧ファントム40で、円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報からなる情報を取得したかどうかを判定する(ステップS511)。そして、材質の異なるすべての円弧ファントム40を用いた情報が、取得されていない場合には(ステップS511否定)、材質の異なる円弧ファントム40を選択し(ステップS512)、ステップS501に移行する。ステップS501以降では、円弧ファントム40を配設し、透過X線情報を取得し、長さlの異なる透過X線遮蔽ブロック48を用いた散乱X線情報を取得する。
また、オペレータは、材質の異なるすべての円弧ファントム40で、情報を取得した場合には(ステップS511肯定)、上述した円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報に基づいて、各チャネルに対応する散乱位置ごとの部分散乱X線情報である部分散乱係数Wを求め(ステップS513)、本処理を終了する。ここで、部分散乱係数Wは、厚さTの円弧ファントム40、長さl=2(k−i−1)+1および2(k−i)+1の透過X線遮蔽ブロック48を用いて、kチャネルのプライマリビームが通過する領域からiチャネルのシンチレータ41に入射する散乱X線を、
W(k−i、T)={ST(2(k−i−1)+1)−ST(2(k−i)+1)}/(2(ST+PT))
により求める。
図9(A)は、本処理で取得される、異なる厚さTの円弧ファントム40および異なる長さlの透過X線遮蔽ブロック48を用いた場合に取得される散乱X線情報ST(l)をマトリックス(matrix)状の散乱X線テーブル(table)にまとめたものである。なお、横軸は、透過X線遮蔽ブロック48の長さlを、1つのシンチレータ41のチャンネル方向の長さを単位長さとして現したもので、縦軸は、厚さTを指標1、2、3‥で現したものである。この指標は、必ずしも指標の数が厚さに比例するものでなくても良く、円弧ファントムの厚さと一対一の対応付けがされていれば良い。また、異なる長さlを有する透過X線遮蔽ブロック48の数は、散乱補正の精度およびデータ収集の効率を考慮し決定される。
図9(B)は、上式を用いて図9(A)の散乱X線情報ST(l)から部分散乱X線情報である部分散乱係数W(k−i、T)を求めた部分散乱係数テーブルである。この部分散乱係数テーブルの横軸は、透過X線情報を求めたiチャネルのシンチレータ41とのチャネル番号の差分k−iを現し、部分散乱係数W(k−i、T)は、iチャネルを中心として、チャネル方向に拡がる各チャネルごとに求められる。また、縦軸は、厚さTを示す指標である。なお、部分散乱係数W(k−i、T)は、iチャネルを中心として、チャネル方向に左右対称の係数値を有するので、一方向のみを求めた。
また、円弧ファントム40の材質が異なる場合には、異なる材質の円弧ファントム40ごとに部分散乱係数テーブルを作成する。
図4に戻り、オペレータは、被検体を撮影テーブル4に載値し(ステップS402)、ボア29の中心部分に移動し、スキャンを行う(ステップS403)。
その後、オペレータは、スキャンで取得された被検体投影情報を用いて、被検体情報取得処理を行う(ステップS404)。図10は、被検体情報取得処理の動作を示すフローチャートである。まず、オペレータは、被検体投影情報を用いて、画像再構成を行う(ステップS1001)。これにより、被検体の散乱X線補正を含まない断層画像情報が取得される。
その後、データ処理装置60は、この断層画像情報に基づいて、回転部34の回転角度を現すビュー番号およびチャネル番号ごとに、プライマリビームが透過する線上の断層画像情報に基づいて、X線ビームの経路長を求める(ステップS1002)。この経路長を求める際には、例えば断層画像情報に含まれる被検体領域を2値化等により抽出し、この領域での経路長を計測する。
その後、データ処理装置60は、すべてのビュー番号で、被検体の経路長を求めたかどうかを判定し(ステップS1003)、経路長を求めていないビュー番号がある場合には(ステップS1003否定)、ステップS1002に移行し、このビュー番号の経路長を求める。また、すべての経路長を求めた場合には(ステップS1003肯定)、本被検体情報取得処理を終了する。
図11は、被検体情報取得処理で取得される経路長テーブルを模式的に示した図である。横方向をチャネル番号、縦方向をビュー番号として、この経路長テーブルには、チャネル番号およびビュー番号ごとの経路長が数値データPath(i,j)として保存される.
図4に戻り、オペレータは、被検体投影情報補正処理を行う(ステップS405)。図12は、被検体投影情報補正処理の動作を示すフローチャートである。まず、データ処理装置60は、被検体情報取得処理で求めた経路長テーブルPath(i,j)を用いて、ビュー番号およびチャネル番号ごとの散乱係数Wijを求める(ステップS1101)。ここで、散乱係数Wijは、経路長テーブルPath(i,j)および部分散乱係数テーブルW(k−i、T)を用い、経路長Path(i,j)に近似する厚さTの円弧ファントム40の部分散乱係数Wの和により、
Figure 2007167261
により求める。ここで、kは、全チャネルに渡る和を行う場合のパラメータである。なお、経路長Path(i,j)=0の部分では、散乱X線が存在しないので部分散乱係数W(k−i、0)=0とする。
その後、データ処理装置60は、ビュー番号j、チャネル番号iの被検体投影情報Iijに対してX線散乱補正を行う(ステップS1102)。この散乱X線補正では、補正後の投影情報をCIijとして、
CIij=Iij(1−Wij
により算出し、被検体投影情報補正処理を終了する。
図4に戻り、データ処理装置60は、補正後の投影情報をCIijを用いて画像再構成を行い(ステップS406)、生成された断層画像情報を表示装置68に表示し(ステップS407)、本処理を終了する。
上述してきたように、本実施の形態では、厚さTが異なる複数の円弧ファントム40、散乱X線遮蔽ブロック45および長さlが異なる複数の透過X線遮蔽ブロック48を用いて、円弧ファントム40の厚さTごとのX線ビームの部分散乱係数W(k−i、T)を求め、さらに被検体の断層画像情報からビュー番号およびチャネル番号ごとの経路長を求め、この経路長に対応する厚さTの部分散乱係数W(k−i、T)の総和から、ビュー番号およびチャネル番号ごとの散乱係数を求め、被検体の投影情報Iijの散乱補正を行うこととしているので、チャネル方向の散乱X線の補正を実験データに基づいて正確に行い、ひいてはシンチレータ41のチャネル方向のコリメータを配置することなく、散乱X線による画質の劣化を抑えることができる。
また、本実施の形態では、経路長テーブルPath(i,j)は1つとしたが、断層画像情報の画像強度に応じて、複数の経路長テーブルを求めることもできる。例えば、骨部は、画像強度が大きく異なる領域を形成する。そこで、別途画像強度に基づいてこの領域を抽出し、この領域に対する経路長テーブルを求めることもできる。そして、この経路長テーブルを用いて、例えば骨部に類似するX線線吸収係数の円弧ファントム40を用いた部分散乱係数W(k−i、T)を求め、上述したと同様の総和を行い、ビュー番号およびチャネル番号ごとの散乱係数Wijをより精度の高いものとすることもできる。
また、本実施の形態では、画像再構成を行った断層画像情報に基づいて被検体情報を取得したが、被検体投影情報から被検体情報を求めることもできる。被検体の投影情報の値であるプロジェクション長Pは、被検体の経路長をt、この経路に沿った被検体のX線線吸収係数をf(s)とすると、
Figure 2007167261
の関係を有する。ここで、経路に沿ったX線線吸収係数f(s)を一定の平均X線線吸収係数と仮定して経路長を求める等のこともできる。
また、本実施の形態では、断層画像情報から経路長を求めることとしたが、さらに断層画像情報からCT値を求めることもでき、被検体投影情報を共に用いて経路長を取得することもできる。特に、X線線吸収係数が大きく異なる骨部では、高い相関を示すCT値とX線線吸収係数の関係を用いてX線線吸収係数を精密に求め、骨部の経路長を投影情報から求めることもできる。
また、本実施の形態では、被検体の散乱補正を、すべて円弧ファントム40の実験データから求めた散乱係数を用いて行うこととしたが、プロジェクション長Pを用いて散乱X線の一次補正を行い、その後骨部等の散乱が大きく異なる部分を、上述した円弧ファントム40を用いた実験データから精密に補正することもできる。
また、本実施の形態では、チャネル方向の散乱X線を補正する場合を示したが、同様に列方向の散乱X線を補正することもできる。
また、本実施の形態では、円弧ファントム4は、支持機材を用いてボア29内の所定位置に固定されるとしたが、被検体をボア29内へ搬送する撮影テーブル4のクレードル5を支持機材とし、設置を容易なものとすることもできる。また、補助機材を用いて散乱X線遮蔽ブロック45および透過X線遮蔽ブロック48の設置も容易なものとすることができる。
図13は、クレードル5にエクステンダ7を介して円弧ファントム4、ブロックスライダ9および透過X線遮蔽ブロック48を設置した外観図である。なお、X線検出部24上のボア29内部には、ブロックスライダ8および散乱X線遮蔽ブロック45が設置されている。
ここで、円弧ファントム40は、クレードル5により、ボア29中心部に搬送される。また、円弧ファントム40上に設置されるブロックスライダ9は、透過X線遮蔽ブロック48をチャネル方向に移動可能となっている。また、X線検出部24上のブロックスライダ8は、散乱X線遮蔽ブロック45をチャネル方向に移動可能となっており、透過X線遮蔽ブロック48と相対的な位置の調整を行うことができる。さらに、円弧ファント40は、エクステンダ7に着脱可能となっており、厚みの異なる円弧ファントムを用いた複数の投影情報の収集を行うこともできる。
X線CT装置の全体構成を示すブロック図である。 実施の形態のX線管、X線検出器およびデータ収集部を示す外観図である。 X線CT装置の付属品を示す外観図である。 X線CT装置の動作を示すフローチャートである。 X線CT装置の散乱X線情報取得処理の動作を示すフローチャートである。 散乱X線情報取得処理の際の、円弧ファントムの配置を示す断面図である。 散乱X線情報取得処理の際の、円弧ファントムおよび散乱X線遮蔽ブロックの配置を示す断面図である。 散乱X線情報取得処理の際の、円弧ファントムおよび透過X線遮蔽ブロックの配置を示す断面図である。 散乱X線情報取得処理で取得される散乱X線テーブルおよび部分散乱係数テーブルを模式的に示す模式図である。 X線CT装置の被検体情報取得処理の動作を示すフローチャートである。 被検体情報取得処理で取得される経路長テーブルを模式的に示す模式図である。 X線CT装置の被検体投影情報補正処理の動作を示すフローチャートである。 クレードルを用いた円弧ファントムの支持機材の一例を示す外観図である。
符号の説明
4 撮影テーブル
5 クレードル
6 操作コンソール
7 エクステンダ
8、9 ブロックスライダ
10 走査ガントリ
20 X線管
22 コリメータ
24 X線検出部
26 データ収集部
28 X線コントローラ
29 ボア
30 コリメータコントローラ
34 回転部
36 回転コントローラ
40 円弧ファントム
41 シンチレータ
42 フォトダイオード
43 基盤
45 散乱X線遮蔽ブロック
46 X線透過窓
48 透過X線遮蔽ブロック
60 データ処理装置
62 制御インタフェース
64 データ収集バッファ
66 記憶装置
68 表示装置
70 操作装置

Claims (20)

  1. X線ビームを発生するX線発生部と、
    前記X線ビームを検出するX線検出器を配列したX線検出部と、
    前記X線発生部および前記X線検出部の間に配設され、前記X線発生部の位置を中心位置とし、前記中心位置から等距離にある円弧と壁面が一致する円弧ファントムと、
    前記円弧ファントムを用いた複数の投影情報を収集するデータ処理部と、
    を備えるX線CT装置。
  2. 前記円弧ファントムは、前記X線ビームが透過する方向に一定の厚さを備えることを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記データ処理部は、前記円弧ファントムの円弧ファントム投影情報を取得する散乱X線情報取得手段を備えることを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記X線CT装置は、前記X線検出部の前記X線ビームが入射する検出面に配設され、前記円弧ファントムの散乱X線の透過を防止しつつ、中央近傍に前記X線ビームを部分的に透過する透過窓を有する散乱X線遮蔽ブロックを備えることを特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記散乱X線遮蔽ブロックは、1つの前記X線検出器の検出面に相当する大きさの透過窓を備えることを特徴とする請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記散乱X線情報取得手段は、前記透過窓の位置にあるX線検出器で検出される透過X線情報を取得することを特徴とする請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記X線CT装置は、前記壁面に配設され、前記X線ビームの透過を部分的に防止する透過X線遮蔽ブロックを備えることを特徴とする請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記透過X線遮蔽ブロックは、前記円弧の接線方向であるチャネル方向に沿って、複数個の前記X線検出器に相当する幅を備えることを特徴とする請求項7に記載のX線CT装置。
  9. 前記散乱X線情報取得手段は、前記透過窓の位置にあるX線検出器で検出される散乱X線情報を取得することを特徴とする請求項8に記載のX線CT装置。
  10. 前記データ処理装置は、前記X線発生部および前記X線検出部を有するX線CT装置を用いて被検体の被検体投影情報を取得する際に、前記円弧ファントム投影情報、前記透過X線情報および前記散乱X線情報に基づいて、前記被検体投影情報に含まれる被検体の散乱X線情報を補正する被検体投影情報補正手段を備えることを特徴とする請求項3、6および9に記載のX線CT装置。
  11. 前記データ処理装置は、前記補正を行う前に、前記被検体投影情報の画像再構成により断層画像情報を求め、前記断層画像情報から前記被検体を透過するX線ビームの経路長を求める被検体情報取得手段を備えることを特徴とする請求項10に記載のX線CT装置。
  12. 前記散乱X線情報取得手段は、前記幅が前記X線検出器が有する前記チャネル方向の幅の整数倍だけ異なる複数の透過X線遮蔽ブロックを用いて前記複数の散乱X線情報を含む散乱X線テーブルおよび前記円弧に沿った散乱位置ごとの前記散乱X線情報の差分から求まる部分散乱X線係数情報を含む部分散乱係数テーブルを備えることを特徴とする請求項10または11に記載のX線CT装置。
  13. 前記被検体投影情報補正手段は、前記経路長と概ね等しい厚さを有する円弧ファントムを用いた際の前記部分散乱X線係数情報に基づいて、前記被検体投影情報の補正を行うことを特徴とする請求項12に記載のX線CT装置。
  14. 前記補正は、前記部分散乱係数を前記チャネル方向の散乱位置で加算した散乱係数を用いることを特徴とする請求項13に記載のX線CT装置。
  15. 前記散乱X線情報取得手段は、前記厚さが異なる複数の円弧ファントムを用いて円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報を取得することを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1つに記載のX線CT装置。
  16. 前記散乱X線テーブルおよび前記部分散乱係数テーブルは、前記厚さごとの部分散乱X線係数情報を含むことを特徴とする請求項12および15に記載のX線CT装置。
  17. 前記散乱X線情報取得手段は、被検体の異なる複数の組織領域とX線線吸収係数が近似する複数の円弧ファントムを用いて、円弧ファントム投影情報、透過X線情報および散乱X線情報を取得することを特徴とする請求項10ないし16のいずれか1つにに記載のX線CT装置。
  18. 前記被検体投影情報補正手段は、前記補正を行う際に、前記円弧ファントム投影情報、前記透過X線情報および前記散乱X線情報を用いることを特徴とする請求項17に記載のX線CT装置。
  19. 前記異なる組織領域は、被検体の軟部組織領域および骨部組織領域であることを特徴とする請求項17または18に記載のX線CT装置。
  20. X線発生部およびX線検出部の間に配設され、前記X線発生部の位置を中心位置とし、前記中心位置から等距離にある円弧と壁面が一致する円弧ファントムの円弧ファントム投影情報を取得し、
    前記円弧ファントムと共に、前記X線検出部の前記X線発生部で発生されたX線ビームが入射する検出面に配設され、前記円弧ファントムの散乱X線の透過を防止しつつ、中央近傍に前記X線ビームを部分的に透過する透過窓を有する散乱X線遮蔽ブロックを用いて、前記透過窓の位置にあるX線検出器で検出される透過X線情報を取得し、
    前記円弧ファントムおよび前記散乱X線遮蔽ブロックと共に、前記壁面に配設され、前記X線ビームの透過を部分的に防止する透過X線遮蔽ブロックを用いて、前記透過窓の位置にあるX線検出器で検出される散乱X線情報を取得し、
    前記円弧ファントム投影情報、前記透過X線情報および前記散乱X線情報を用いて、前記X線ビームが透過する方向に異なる厚さを有する円弧ファントムごとに、前記円弧に沿った散乱位置ごとの前記散乱X線情報の差分から求まる部分散乱X線係数情報を含む部分散乱係数テーブルを求める部分散乱係数テーブル取得方法。
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