JP2007166188A - デジタルデータ受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信感度のよいアンテナからの復調前の信号の利用効率を高めた上に、さらに複数の系統からのフーリエ変換後の信号を最大比合成することを可能としたデジタルデータ受信機を提供することを目的とする。
【解決手段】第1減衰器(10)と、第2減衰器(12)と、第3減衰器(14)と、第4減衰器(16)と、第1減衰器から出力される第1信号と第2減衰器から出力される第2信号を合成する第1合成部(20)と、第3減衰器から出力される第3信号と第4減衰器から出力される第4信号を第2合成する合成部(22)と、第1合成部からの信号と第2合成部からの信号とを合成するダイバーシチ部(40)と、第1減衰器の減衰率、第2減衰器の減衰率、第3減衰器の減衰率又は第4減衰器の減衰率を徐々に変化させる制御を行う制御部(90)を有するデジタルデータ受信機(100)。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のアンテナからの受信信号を利用するデジタル放送受信機等のデジタルデータ受信機に関するものである。
複数のアンテナを定期的に切り換えて、一番受信レベルの高いアンテナを受信に利用するアナログ放送受信装置が知られている。アナログ放送では、垂直同期信号によって画像フレーム間の区切りを見つけることができるため、垂直帰還のための期間中にアンテナを切り換えて、画像フレームに乱れが生じないようにしていた。しかしながら、デジタル放送では、受信データがOFDM復調され、構成し直されること等からフレーム毎のタイミングを復調前に見つけることは困難であり、アナログ放送で利用されていた手法をデジタル放送に転用することは困難であった。
また、チューナ部と復調部の組み合わせを2系統有し、ダイバーシチ合成部で復調された2系統からの信号を合成して1つの表示部に出力するデジタル放送受信装置が知られている(例えば、特許文献1)。
さらに、チューナ部と復調部の組み合わせを2系統有し、2つの系統からの信号をそれぞれ個別に出力するダブルチューナ受信モードと2つの系統からの信号を合成して出力するダイバーシティ受信モードを受信状態に応じて切り換えるデジタル放送受信装置が知られている(例えば、特許文献2)。
さらに、チューナ部と復調部の組み合わせを2系統有し、一方の系統で番組を視聴しつつ、他方の系統で記録メディアに記録することを可能とするデジタル放送受信装置が知られている(特許文献3)。
特開2005−117226号公報(図1) 特開2004−343210号公報(図1) 特開2003−125302号公報(第3頁)
しかしながら、従来例では、受信感度のよいアンテナからの復調前の信号の利用効率を高めようとすることは考慮されていなかった。
そこで、本発明は、受信感度のよいアンテナからの復調前の信号の利用効率を高めることを可能としたデジタル放送受信装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、受信感度のよいアンテナからの復調前の信号の利用効率を高めた上に、さらに複数の系統からのフーリエ変換後の信号を最大比合成することを可能としたデジタル放送受信装置を提供することを目的とする。
本発明に係るデジタルデータ受信機は、第1のアンテナからの受信信号を減衰させるための第1減衰器と、第2のアンテナからの受信信号を減衰させるための第2減衰器と、第3のアンテナからの受信信号を減衰させるための第3減衰器と、第4のアンテナからの受信信号を減衰させるための第4減衰器と、第1減衰器から出力される第1信号と第2減衰器から出力される第2信号を合成する第1合成部と、第3減衰器から出力される第3信号と第4減衰器から出力される第4信号を第2合成する合成部と、第1合成部からの信号と第2合成部からの信号とを合成するダイバーシチ部と、第1減衰器の減衰率、第2減衰器の減衰率、第3減衰器の減衰率又は第4減衰器の減衰率を徐々に変化させる制御を行う制御部を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、ダイバーシチ部は、第1合成部からの信号と第2合成部からの信号とを合成する第1モードと、第1合成部からの信号と第2合成部からの信号とを合成せずにそれぞれ出力する第2モードを有することが好ましい。状況に応じて、合成を行う第1モードと合成を行わない第2モードを利用できるように構成した。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、第1合成部から出力される信号の信号レベルを検知する第1検知部と、第2合成部から出力される信号の信号レベルを検知する第2検知部をさらに有し、制御部は、第1又は第2検知部の検知結果に基づいてダイバーシチ部における第1及び第2モードの切換制御を行うことが好ましい。信号レベルに応じて、合成を行う第1モードと合成を行わない第2モードの切換制御を行うように構成した。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、ダイバーシチ部に出力される信号を復調し、信号状態を検知する復調部をさらに有し、制御部は、復調部における信号状態の検知結果に基づいてダイバーシチ部における第1及び第2モードの切換制御を行うことが好ましく、復調部における信号状態の検知は、訂正エラー信号、BER信号又はCNR信号に基づいて行うことが好ましい。復調部における信号状態の検知に応じて、合成を行う第1モードと合成を行わない第2モードの切換制御を行うように構成した。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、ユーザ設定部をさらに有し、制御部は、ユーザ設定部における設定状態に基づいてダイバーシチ部における第1及び第2モードの切換制御を行うことが好ましい。合成を行う第1モードと合成を行わない第2モードとをユーザが強制的に設定できるように構成した。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、デジタルデータ受信機に接続される表示部の数を検知する表示部数検知部をさらに有し、制御部は、表示部数検知部における検知結果に基づいてダイバーシチ部における第1及び第2モードの切換制御を行うことが好ましい。接続されている表示部の数に応じて、合成を行う第1モードと合成を行わない第2モードの切換制御を行うように構成した。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、デジタルデータ受信機に接続される表示部の内、表示可能な表示部を検知する表示可能表示部検知部をさらに有し、制御部は、表示可能表示部検知部における検知結果に基づいてダイバーシチ部における第1及び第2モードの切換制御を行うことが好ましい。表示可能な表示部に応じて、合成を行う第1モードと合成を行わない第2モードの切換制御を行うように構成した。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、第1合成部からの信号に基づく第1表示画像と第2合成部からの信号に基づく第2表示画像とを1つの表示部に合成して表示させるための合成処理部をさらに有することが好ましい。2つの表示画像を横に並べて表示したり、1つの表示画像の中に他方を縮小して表示させたりできる構成とした。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、合成処理部は、第1表示画像と第2表示画像を、複数の視方向に対する個別の表示画像を同一画面上に表示可能な表示部に表示させることが好ましい。所謂、デュアルビュー表示装置に2つの表示画像を表示する構成とした。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、第1合成部及び第2合成部の何れか一方からの信号に基づく表示画像を表示部に表示させ、第1合成部及び第2合成部の他方からの信号に基づく表示画像を録画する録画部をさらに有することが好ましい。2系統の内の1系統を用いて、録画記録できるように構成した。
さらに、本発明に係るデジタルデータ受信機では、ダイバーシチ部における第1モードでは、第1合成部からの信号と第2合成部からの信号との最大比合成を行うことが好ましい。2系統の信号を最大値合成することによって、受信感度を上げることができる構成とした。
本発明に係るデジタルデータ受信機によれば、受信感度のよいアンテナからの復調前の信号の利用効率を高めることができるので、良好な表示画像を得ることができるようになった。
さらに、ダイバーシチ部における合成を行う場合には、受信感度のよいアンテナからの復調前の信号の利用効率を高めた上に、さらに受信感度を上げることが可能となった。
以下図面を参照して、本発明に係るデジタルデータ(放送)受信機について説明する。
図1は、本発明に係わるデジタルデータ受信機100の概要を示すブロック図である。
以下、本発明に係るデジタルデータ受信機100を、車に搭載した場合について説明するが、本発明に係るデジタルデータ受信機100は、車載用に限定的に利用されるものではなく、他の用途、例えば、住宅用や他の移動手段にも適用可能である。
デジタルデータ受信機100は、第1減衰器10、第2減衰器12、第3減衰器14、第4減衰器16、第1合成部20、第2合成部22、第1RF(Radio Frequency)/IF(Intermediate Frequency)処理部30、第1レベル検知部31、第1FFT(Fast Fourier Transform)部32、第2RF(Radio Frequency)/IF(Intermediate Frequency)処理部35、第2レベル検知部36、第2FFT(Fast Fourier Transform)部37、ダイバーシチ部40、第1OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調部50、第1デコーダ部51、第2OFDM復調部55、第2デコーダ部56、分配回路60、音声調整回路70、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74、画像出力部80、デジタルデータ受信機100は、制御部90、記憶部92、HDD(ハードディスク・ドライブ)94、I/O96、及びシステムバス98等を有している。
また、デジタルデータ受信機100は、第1アンテナ110、第2アンテナ112、第3アンテナ114、第4アンテナ116、フロント表示部用スイッチ120、リア表示部用スイッチ130、デジタルデータ受信機100が搭載される車両に搭載される車載スピーカ160、車両のフロントパネルに設けられたフロント表示部7、車両の後部座席用に設けられたリア表示部180及びリモコン190等と接続されている。なお、デジタルデータ受信機100は、前述した第1〜第4アンテナ110〜116、フロント表示部用スイッチ120、リア表示部用スイッチ130、車載スピーカ160、フロント表示部7、リア表示部180及びリモコン190の何れか1つ又は複数を含むように、また何れか1つ又は複数に含まれるように構成されても良い。
第1〜第4アンテナ110〜116としては、あらゆるタイプのデジタル放送受信用の車載用アンテナ、例えば車両に用いられるフィルムタイプのアンテナを利用することができる。また、第1アンテナ10及び第3アンテナ14を車両のフロント側に配置し、第2アンテナ12及び第4アンテナ16を車両のリアウインド側に配置することが、常に良好な受信を維持し続ける上で好ましい。
また、デジタルデータ受信機100は、フロント表示部7に設けたタッチパネル172、リア表示部180及び/又はリモコン190に設けられた各種入力装置(ボタン、タッチパネル等)からの操作入力によって制御されるように構成した。フロント表示部7は、複数の視方向に対する個別の表示画像を同一画面上に表示可能な所謂デュアルビュー表示装置として構成した。フロント表示部7の構成及び機能については後述する。
車体の異なった位置に取り付けられた第1及び第2アンテナ110及び112で受信された信号は、それぞれ第1減衰器10及び第2減衰器12を経て、第1合成部20で合成されて、第1RF/IF処理部31に入力される。第1RF/IF処理部31では、選択されたチャネルに関る信号のみを抜き出して、第1レベル検出部31及び第1FFT部32へ入力する。第1FFT部32でフーリエ変換された信号はダイバーシチ部40へ入力される。なお、第1及び第2アンテナ110及び112で受信された信号を第1系統の信号と言う。
同様に、車体の異なった位置に取り付けられた第3及び第4アンテナ114及び116で受信された信号は、それぞれ第3減衰器14及び第4減衰器16を経て、第2合成部22で合成されて、第2RF/IF処理部35に入力される。第2RF/IF処理部35では、選択されたチャネルに関する信号のみを抜き出して、第2レベル検出部36及び第2FFT部37へ入力する。第2FFT部37でフーリエ変換された信号はダイバーシチ部40へ入力される。なお、第3及び第4アンテナ114及び116で受信された信号を第2系統の信号と言う。
第1の減衰器10〜第4の減衰器16は、制御部90からの制御信号に応じて、減衰率を可変できるように構成されている。
第1及び第2レベル検知部31及び36は、AGC(Auto Gain Control)回路を内蔵し、受信信号を所望の受信レベルになるように、第1及び第2RF/IF処理部30及び35をフィードバック制御するための受信信号レベルを示す第1レベル信号(第1レベル検知部から出力)及び第2レベル信号(第2レベル検知部から出力)を、システムバス98を介して制御部90に送信する。即ち、制御部90は、第1及び第2レベル信号によって、第1及び第2系統における受信状況を個別に知ることができる。
ダイバーシチ部40は、第1FFT部32及び第2FFT部37からの出力信号を最大比合成して第1OFDM復調部50へ出力すること、及び第1FFT部32からの出力をそのまま第1OFDM復調部50へ且つ第2FFT部37からの出力をそのまま第2OFDM復調部55へ出力することを、制御部90からの制御信号に応じて切り換えて処理することができるように構成されている。ダイバーシチ部40における最大比合成では、フーリエ変換された第1及び第2FFT部からの信号を周波数毎に重み付けして合成し、最大比合成された信号を生成する。一般的に、最大比合成をすることによって、受信感度が3dBアップする。
第1及び第2OFDM復調部50及び55では、入力された信号の同期処理、検波処理、誤り訂正処理等を行って、TS(Transport Stream)パケット信号を出力する。また、第1及び第2OFDM復調部50及び55から、誤り訂正処理によって誤り訂正を行うことができなかったことを示す訂正エラー信号(例えば、リードソロモン信号)を、システムバス98を介して制御部90に送信する。さらに、第1及び第2OFDM復調部50及び55は、TSパケットのヘッダ部に含まれるCRC(Cyclic Redundancy Check)コードを利用して、伝送上のビット・エラーを検出し、予め定められた閾値をビット・エラーが超えた場合には、BER(Bit Error Ratio)信号を、システムバス98を介して制御部90に送信する。さらに、第1及び第2OFDM復調部50及び55は、CNR(Carrier to Noise Ratio)が悪化した場合にCNR信号を、システムバス98を介して制御部90に送信する。即ち、制御部90は、第1及び第2OFDM復調部50及び55から受信する、訂正エラー信号、BER信号、CNR信号を受信した場合には、受信状況が悪いと判断することができる。
第1及び第2デコーダ部51及び56は、第1及び第2OFDM復調部50及び51からのTSパケット信号を音声及び映像用のパケット信号に分離して、それぞれに含まれるデータをデコードして、音声信号及び映像信号を生成し、分配回路60に出力する。また、第1及び第2デコーダ51及び56では、デコード時にエラーが発生した場合に、デコードエラーが発生したことを示すデコードエラー信号をシステムバス98を介して制御部90へ送信する。制御部90では、デコードエラー信号を受信した場合には、受信状況が悪いと判断することができる。
また、第1及び第2デコーダ部51及び56は、受信したTSパケットに含まれるデータをデコードして、EPG(番組案内情報)データ等を生成し、システムバス98を介して、制御部90へ生成データを出力するように構成した。
分配回路60は、フロント表示部7用及びリア表示部180用の音声ソースを生成し、音声調整回路70へ出力する。また、分配回路60は、フロント表示部7及びリア表示部180用の画像ソースを生成し、第1画像調整回路72及び第2画像調整回路74に出力する。
音声調整回路70は、車載スピーカ160への分配や音量を調整し、調整された音声が、車載スピーカ160から出力される。車載スピーカ160は、1つでも、2個以上のスピーカであっても良く、4つ以上のスピーカが配置されていることがさらに好ましい。
第1及び第2画像調整回路72及び74は、輝度や色調、コントラストなどを調整し、調整された各画像を画像出力部80によって、所謂デュアルビュー表示装置であるフロント表示部7及び通常の表示装置であるリア表示部180に表示させる。
制御部90は、CPU、RAM及びROM等を含んで構成され、予めインストールされているプログラムにしたがって動作し、システムバス98と接続されている各要素の制御を行う。また、制御部90は、第1及び第2レベル検知部31及び36からのレベル信号、第1及び第2OFDM復調部50及び55からの訂正エラー信号、BER信号及びCNR信号、第1及び第2デコーダ51及び56からのデコーダエラーを受信し、各信号の全て又は一部に基づいて最適な第1減衰器用10の第1減衰率、第2減衰器用12の第2減衰率、第3減衰器14の第3減衰率及び第4減衰器16の第4減衰率を決定し、第1減衰率、第2減衰率、第3減衰率及び第4減衰率に従って、第1減衰器10、第2減衰器12、第3減衰器14及び第4減衰器16を制御する。さらに、制御部90は、第1及び第2レベル検知部31及び36からのレベル信号、第1及び第2OFDM復調部50及び55からの訂正エラー信号、BER信号及びCNR信号、第1及び第2デコーダ51及び56からのデコーダエラーを受信し、各信号の全て又は一部に基づいて、ダイバーシチ部40を制御し、最大比合成を行うか、行わないかの切換制御を行う。
上記の例では、第1系統及び第2系統には、それぞれ2つのアンテナと接続された2つの減衰器を設けたが、2つに限定されることなく、3つ以上であっても良い、また、上記の例では、2つの系統のみを設けたが、2つに限定されることなく、3つ以上の系統を有していても良い。さらに、2つ以上の系統を有する場合には、何れか一方の系統は1つの減衰器のみで構成されても良い。
図2は、フロント表示部7の概念図である。
フロント表示部7は、所謂デュアルビュー表示装置として構成されている。図2に示すように、第1の画像ソース1を経て第1画像調整回路72から出力される第1の画像データ3及び第2の画像ソース2を経て第2画像調整回路74から出力される第2の画像データ4は、画像出力部80を介して表示データ6としてフロント表示部7へ出力される。フロント表示部7の(左側)助手席観察者及び(右側)運転席観察者は、フロント表示部7との相対的位置に応じて、換言すれば表示部7に対する視野角に応じて、第1の表示画像8及び第2の表示画像9を実質的に同時に見ることができ、しかも各々の表示画像8、9は表示部7の表示面全体に渡ってみることができる。例えば、第1の画像データ3を第1デコーダ部51でデコードされた第1チャンネルの映像データとし、第2の画像データ4を第2デコーダ部56でデコードされた第2チャンネルの映像データとすると、それらは画像出力部80に供給され、それらが表示部7で実質的に同時に表示できるように処理される。即ち、助手席側では第1チャンネルを観察でき、運転席側では第2チャンネルを観察することができる。なお、第1の画像データ3を第1デコーダ部51でデコードされた第1チャンネルの映像データとし、第2の画像データをナビゲーション用の画像等とすることも可能である。
フロント表示部7は、後述する視差バリアを備えた液晶パネル等で構成される。フロント表示部7の横方向の総画素の半数が第1の画像ソース1に基づく第1の表示画像8の表示に、残りの半数の画素が第2の画像ソース2に基づく第2の表示画像9の表示に使用される。フロンと表示部7に対して左側に位置する観察者には、第1の表示画像8に対応する画素のみが見え、第2の表示画像9は表示部7の表面に形成されている視差バリアによって遮られて実質的に見えない。一方、表示部7に対して右側に位置する観察者には、第2の表示画像9に対応する画素のみが見え、第1の表示画像8は視差バリアにより遮られて実質的に見えない。係る構成により、単一の画面で左右の利用者に異なる情報やコンテンツを提供することができる。もちろん、第1、第2の画像ソースが同じであれば、従来通り左右の利用者が同じ画像を見ることもできる。
図3は、フロント表示部7の断面構造の概略図である。
図3に示すように、170は液晶パネル、172はタッチパネル、174はバックライト、102は液晶パネルのバックライト側に設置された偏光板、103は液晶パネルの発光方向側の前面に配置された偏光板、104はTFT(Thin Film Transistor)基板、105は液晶層、106はカラーフィルタ基板、107はガラス基板、108は視差バリアである。液晶パネル100は、TFT基板104とそれに対向して配置されるカラーフィルタ基板106の間に液晶層105を挟持した一対の基板と、その発光方向側の前面に配置された視差バリア108とガラス基板107とを、2枚の偏光板102及び103の間に挟んだ構成となっており、バックライト101からやや離隔して配設される。また、液晶パネル100は、RGB色(三原色)で構成される画素を有する。
液晶パネル170の各画素は、左側(助手席側)表示用と、右側(運転席側)表示用に分けられて表示制御される。そして、左側(助手席側)表示用画素は、視差バリア108により右側(運転席側)への表示は遮断され、左側(助手席側)からは見えるようになっている。また、右側(運転席側)表示用画素は、視差バリア108により左側(助手席側)への表示が遮断され、右側(運転席側)からは見えるようになっている。これによって、例えば運転者と助手席同乗者に異なった表示を提供することが可能となる。つまり、運転者にはナビゲーションの地図情報9を与え、同時に助手席同乗者にはDVDの映画等8を見せることが可能となる。なお、視差バリア108、前記液晶パネルの各画素の構成を変更すれば、3方向等、複数方向に異なった画像を表示する構成も可能である。
図4は、液晶パネル170を正面から見た構造の概略図である。
なお、図3は図4中のA−A′断面に相当する。図4において、109は左側(助手席側)表示用の画素、110は右側(運転席側)表示用の画素である。図3及び図4は、例えば横方向に800画素、縦方向に480画素並べられた液晶パネル170の一部を表す。左側(助手席側)表示用の画素109と右側(運転席側)表示用の画素110は縦方向にグループ化され、交互に並んでいる。視差バリア108は、横方向にある間隔で配置され、縦方向には一様である。これによって、左側から表示パネルを見ると、視差バリア108が右側用画素110を覆い隠して、左側用画素109が見える。また同様に右側から見ると、視差バリア108が左側用画素109を覆い隠して、右側用画素110が見える。さらに正面付近では、左側用画素109と右側用画素110の両方が見えるため、左側表示画像と右側表示画像とが実質的に重なって見える。ここで、図4中の交互に並んだ左側用画素109及び右側用画素110は、図3のようにRGB色を有しているが、各グループ縦方向内は、R列、G列、B列のように単色で構成されていてもよいし、RGBが複数混じった列として構成されていてもよい。
図5はTFT基板104の概略を示す回路図である。
図5において、111は表示パネル駆動部、112は走査線駆動回路、113はデータ線駆動回路、114はTFT素子、115〜118はデータ線、119〜121は走査線、122は画素電極、123はサブピクセルである。図5に示すように、サブピクセル123は各データ線115〜118及び各走査線119〜121によって囲まれた領域を一単位とし、複数形成される。各サブピクセルには、液晶層105に電圧を印加する画素電極122とそれをスイッチング制御するTFT素子114が形成されている。表示パネル駆動部111は走査線駆動回路112及びデータ線駆動回路113の駆動タイミングを制御する。走査線駆動回路112はTFT素子114の選択走査を行い、またデータ線駆動回路113は画素電極122への印加電圧を制御する。
前記複数のサブピクセルは、第1の画像データと第2の画像データの合成データもしくは、第1と第2の個々の画像データに基づいて、例えばデータ線115と117に第1の画素データ(左側画像表示用)を、またデータ線116と118に第2の画素データ(右側画像表示用)を送信することよって、第1の画像を表示する第1の画像データ群と第2の画像を表示する第2の画像データ群が形成される。
図6は、ダイバーシチ部の機能を説明するための図である。
図6(a)は、第1FFT部32からの信号と第2FFT部37からの信号を最大比合成して、第1OFDM復調部50へ出力する場合を示している。図6(a)の場合では、第1及び第2RF/IF処理部30及び35が同じ放送チャンネルに同調し、同じ放送チャンネルの受信信号を最大比合成することによって、より感度のより受信信号を得ることができる。なお、最大比合成された信号を第2OFDM復調器55へ出力しても、また最大比合成された信号を第1及び第2OFDM復調器50及び55へそれぞれ出力するように構成しても良い。
図6(b)は、第1FFT部32からの信号は第1OFDM復調器50へ出力し、第2FFT部37からの信号は第2OFDM復調器55へ出力するようにし、最大比合成を行わないようにした場合を示している。図6(b)の場合、第1及び第2RF/IF処理部30及び35が同じ放送チャンネルに同調していても良いし、違う放送チャンネルに同調するようにしても良い。なお、第1及び第2RF/IF処理部30及び35が違う放送チャンネルに同調されている場合、違う放送チャンネルの映像等を得ることができる。
ダイバーシチ部40は、後述する制御フローに従って、制御部90によって、図6(a)及び図6(b)の何れか一方に切換制御される。
図7は、第1系統(第1減衰器10及び第2減衰器12を含む系統)における減衰率を決定するための制御フローの一例を示す図である。
図7に示す制御フローは、制御部90が、予めインストールされたプログラムに従い、デジタルデータ受信機100の各要素と連携して実行する。また、この処理は、デジタルデータ受信機100の電源がONされ、各種機能が動作可能な状況で繰り返し実行される。
さらに、第1減衰器の第1減衰率及び第2減衰器の第2減衰率は、例えば、ともに50%に設定されているものとする。即ち、第1のアンテナ110からの受信信号の50%と第2のアンテナ112からの受信信号の50%とが合成されているものとする。
最初に、制御部90は、第1レベル検知部31から第1レベル信号を取得し(S701)、予め定めた閾値以下かどうかの判断を行う(S702)。
レベル信号が閾値より大きい場合、受信状態が良好であると判断し、そのままの減衰率を維持し、一旦、この処理を終了する。
S702で第1レベル信号が閾値以下(受信状態が悪い)と判断された場合、制御部90は、後述する時定数データ及び制御量データを記憶部92から取得し(S703)、取得した時定数データ及び制御量データに応じて、第1減衰率を増加させ且つ第2減衰率を減少させる(S704)。即ち、まずは、第2アンテナからの信号分を増加するように、減衰率を制御する。
次に、制御部90は、再度、第1レベル検知部31から第1レベル信号を取得し(S705)、S701で取得したレベル信号より改善されているか否かの判断を行う(S706)。
S706で、第1レベル信号が改善されていると判断された場合、第2アンテナからの信号分を増加する制御が正しかったことなる。そこで、S702へ戻って、S705で取得した第1レベル信号が閾値以下かどうかの判断を行い、依然閾値以下であれば、さらに第2アンテナからの信号分を増加するように、減衰率を制御する(S704)。以下このようなステップを繰り返す。
S706で、第1レベル信号が改善されていないと判断された場合、第2アンテナからの信号分を増加する制御が正しくなかったこととなるので、逆に第1アンテナからの信号を増加する制御を行う。即ち、後述する時定数データ及び制御量データを記憶部92から取得し(S707)、取得した時定数データ及び制御量データに応じて、第1減衰率を減少させ且つ第2減衰率を増加させる(S708)。即ち、第1アンテナからの信号分を増加するように、減衰率を制御する。
次に、制御部90は、再度、第1レベル検知部31から第1レベル信号を取得し(S709)、前回取得したレベル信号より改善されているか否かの判断を行う(S710)。
S710で、第1レベル信号が改善されていると判断された場合、第1アンテナからの信号分を増加する制御が正しかったことなる。そこで、S711へ戻って、S709で取得した第1レベル信号が閾値以下かどうかの判断を行い、依然閾値以下であれば、さらに第1アンテナからの信号分を増加するように、減衰率を制御する(S707)。以下このようなステップを繰り返す。
S710で、第1レベル信号が改善されていないと判断された場合、第1アンテナからの信号分を増加する制御が正しくなかったこととなるので、逆に第2アンテナからの信号を増加するようにS703〜S706のステップを行う。
S711で、S709で取得した第1レベル信号が閾値より大きい場合、受信状態が良好であると判断し、そのままの減衰率を維持し、一旦この処理を終了する。
図7の例では、第1レベル検知部31から第1レベル信号に応じて、減衰率を制御するようにしたが、第1OFDM復調部50から出力される訂正エラー信号、BER信号、CNR信号に基づいて、減衰率を制御するようしても良い。
図8に、図7のフローにおける減衰率の切換の一例を示す。
図8は、動的に減衰率を切り換える例として、第1減衰器10の第1減衰率801と第2減衰器12の第2減衰率802を示した。時間t1はデジタルデータ受信機の初期状態(電源ON時)を示し、初期状態では、第1減衰率50%及び第2減衰率50%に設定されている。即ち、この場合、個々に減衰率は5%毎に21段階に設定されることとなる。また、第1の減衰率と第2の減衰率の合計は常に100%に設定されている。
また、時間t1〜t2では時定数p1(例えば、100ms)及び制御量s1(例えば、5%)に設定され、時間t2〜t3では時定数p2(例えば、50ms)及び制御量S7(10%)に設定されている。即ち、この場合、減衰率は10%毎に11段階に設定されることになる。また、第1の減衰率と第2の減衰率の合計は常に100%に設定されている。
図8に示すように、時定数p1及びp2は、減衰率を切り換える期間に関するデータであって、時定数を長く設定すれば、ゆっくりとしたアンテナ切換となる(例えば、時間t2〜t3)。逆に、時定数を短く設定すれば、早いアンテナ切換となる(例えば、時間t3〜t2)。
また、図8に示すように、制御量s1及びS7は、減衰率を切り換えるステップ幅に関するデータであって、制御量を小さく設定すれば、ゆっくりとしたアンテナ切換となる(例えば、時間t2〜t3)。逆に、制御量を大きく設定すれば、早いアンテナ切換となる(例えば、時間t3〜t2)。
さらに、図8の例では、時定数及び/又は制御量を、第1レベル信号の強度に応じて2段階に変更されるように設定した。即ち、第1レベル信号の強度が大きい場合には、時定数が短く且つ制御量が短くなるように変更する(t2〜t3参照)。第1レベル信号の強度が大きい場合には、その後、受信状態が大きく変化する可能性があることから、変化に早く対応するためである。第1レベル信号の強度が小さい場合には、時定数を長く及び制御量が小さくなるように変更する(t1〜t2)。時定数及び制御量の変更は、第1レベル検知部31からの第1レベル信号に基づいて制御部90が記憶部92に予め記憶されているデータを選択することによって実行される。なお、図8の場合では、時間t2において、レベル検知部32からの信号に基づいて、制御部90が時定数及び制御量の変更を行った。
また、時定数及び/又は制御量は、固定しても良いし、ユーザがリモコン190等を利用して時定数及び制御量を独自に設定できるようにしても良いし、他の信号に応じて動的に変更するように設定しても良い。
このように、減衰器の減衰率を徐々に変化させることによって、複数のアンテナからの復調前の受信信号を徐々に切り換え、デジタルデータ受信機であっても、信号の連続性を損なわずに、最適なアンテナからの信号の有効利用を可能とするものである。
図7及び8を用いて、第1系統に関する減衰率の制御フローについて説明したが、第2系統(第3減衰器14及び第4減衰器16を含む系統)についても同様であるので、説明を省略する。
図8の例では、減衰器の減衰率をデジタル的に(段階的に)徐々に変化させる例について説明したが、減衰器の減衰率は、アナログ的に(無段階的に)変化させるように構成しても良い。
図9は、ダイバーシチ部の切換制御フローの一例を示す図である。
図9に示す制御フローは、制御部90が、予めインストールされたプログラムに従い、デジタルデータ受信機100の各要素と連携して実行する。また、デジタルデータ受信機100は、電源がONされ、各種機能が動作可能な状況で繰り返し実行される。
最初に、制御部90は、ユーザ設定がなされているか否かの判断を行う(S901)。ユーザは、フロント表示部7のタッチパネル172又はリモコン190等によって、強制的に最大比合成を行うように設定することができる。
ユーザによる強制設定がなされていない場合、制御部90は、第1レベル検知部からの第1レベル信号及び第2レベル検知部からの第2レベル信号を取得する(S902)。
次に、制御部90は、取得した第1レベル信号及び第2レベル信号の何れかが、予め設定された閾値以下であるか否かの判断を行う(S903)。
S903において、取得した第1レベル信号及び第2レベル信号が両方とも閾値より大きい場合、制御部90は、最大比合成を実行しないことを決定し、ダイバーシチ部40を図6(b)に示すように切り換える(S904)。
次に、制御部90は、フロント制御部7に対して、第1の表示画像3(図2参照)として第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像が助手席側のみに表示され、第2の表示画像9(図2参照)として第2OFDM復調部55から出力される放送チャンネルの映像が運転席側のみに表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S905)。
さらに、制御部90は、リア表示部180に対して、予め設定されている第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像又は第2OFDM復調部55から出力される放送チャンネルの映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S906)。
また、制御部90は、S901でユーザによる強制設定がなされている場合又はS903で取得した第1レベル信号及び第2レベル信号の何れかが予め設定された閾値以下である場合、最大比合成を実行することを決定し、ダイバーシチ部40を図6(a)に示すように切り換える(S907)。
次に、制御部90は、フロント制御部7に対して、第1の表示画像3(図2参照)及び第2の表示画像9(図2参照)として、最大比合成された第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S908)。即ち、この場合、助手席側及び運転席側では、同じ映像が表示される。
さらに、制御部90は、リア表示部180に対して、S908において、フロント表示部7に表示される画像と同じ映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S909)。
制御部90は、図9に示す制御フローを所定タイミングで繰返し行う。このように、制御部90は、第1レベル信号及び第2レベル信号に応じて、ダイバーシチ部40の切換制御を行って、受信感度が悪い場合には、最大比合成を行って、常に受信感度を上げるように動作している。
なお、図9の例では、第1レベル信号及び第2レベル信号が両方とも閾値より大きい場合には最大比合成を実行しないようにしたが、第1レベル信号及び第2レベル信号が両方とも閾値以下の場合にのみ最大比合成を行うように構成しても良いし、予め定めた第1レベル信号及び第2レベル信号の何れか一方のみを基準として最大比合成を実行するか否かを判断するようにしても良い。さらに、第1レベル信号及び第2レベル信号の代わりに、第1及び第2OFDM復調部50及び55から出力される訂正エラー信号、BER信号、CNR信号に基づいて、最大比合成を実行するか否かを判断するようにしても良い。また、第1レベル信号及び第2レベル信号の代わりに、第1及び第2デコード部51及び56から出力されるデコードエラー信号に基づいて、最大比合成を実行するか否かを判断するようにしても良い。
図10は、本発明に係わる他のデジタルデータ受信機200の概要を示すブロック図である。
図10に示すデジタルデータ受信機200と図1に示すデジタルデータ受信機100との差異は、デジタルデータ受信機200がデュアルビュー表示装置であるフロント表示部7ではなく、通常のフロント表示部175と接続されている点である。なお、デジタルデータ受信機200における他の構成要素は、デジタルデータ受信機100と同様であるので、説明を省略する。また、デジタルデータ受信機200における第1減衰器10〜第4減衰器16の制御フローもデジタルデータ受信機100と同様であるので、説明を省略する。
図11は、図10に示すデジタルデータ受信機200におけるダイバーシチ部の切換制御フローの一例を示す図である。
図11に示す制御フローは、制御部90が、予めインストールされたプログラムに従い、デジタルデータ受信機200の各要素と連携して実行する。また、デジタルデータ受信機200は、電源がONされ、各種機能が動作可能な状況であるものとする。
図11におけるS1101〜S1103は、図9に示すS901〜S903と同様であるので、説明を省略する。
S1103において、取得した第1レベル信号及び第2レベル信号が両方とも閾値より大きい場合、制御部90は、最大比合成を実行しないことを決定し、ダイバーシチ部40を図6(b)に示すように切り換える(S1104)。
次に、制御部90は、フロント表示部175に対して、第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S1105)。
さらに、制御部90は、リア表示部180に対して、第2OFDM復調部55から出力される放送チャンネルの映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S1106)。
また、制御部90は、S1101でユーザによる強制設定がなされている場合又はS1103で取得した第1レベル信号及び第2レベル信号の何れかが予め設定された閾値以下である場合、最大比合成を実行することを決定し、ダイバーシチ部40を図6(a)に示すように切り換える(S1107)。
次に、制御部90は、フロント表示部175に対して、最大比合成された第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S1108)。即ち、この場合、助手席側及び運転席側では、同じ映像が表示される。
さらに、制御部90は、リア表示部180に対して、S908において、フロント表示部7に表示される画像と同じ映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S1109)。
制御部90は、図11に示す制御フローを所定タイミングで繰返し行う。このように、制御部90は、第1レベル信号及び第2レベル信号に応じてダイバーシチ部40の切換制御を行い、受信感度が悪い場合には、最大比合成を行って、常に受信感度を上げるように動作している。
図12は、フロント表示部175への他の表示例を示す図である。
図11の例では、最大比合成を実行しない場合には、制御部90は、フロント表示部175に第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像のみが表示されるように制御した。しかしながら、制御部90は、第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像(第1の表示画像)1201と第2OFDM復調部55から出力される放送チャンネルの映像(第2の表示画像)1202を合成して、1画面の左右に2映像が表示されるように構成しても良い(図12(a)参照)。
また、制御部90は、第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像(第1の表示画像)1201と第2OFDM復調部55から出力される放送チャンネルの映像(第2の表示画像)1202を合成して、一方を画面全体に表示し、他方を縮小して2映像が表示されるように構成しても良い(図12(b)参照)。
さらに、図12(b)のようにフロント表示部175で表示を行う場合、まずは、第1系統を用いて、第1OFDM復調部50から出力されるデータによって、ユーザが選択したチャンネルの映像を第1の表示画像1201として画面全体に表示させる。次いで、第2系統を用いて、第2OFDM復調部55から出力されるデータによって、現在放送されている他のチャンネルの映像のサーチを行い、サーチ結果によって得られた映像を順次(例えば、30秒毎)第2の表示画像1202として縮小して表示するように構成することもできる。
さらに、図12(b)のようにフロント表示部175で表示を行う場合、まずは、第1系統を用いて、第1OFDM復調部50から出力されるデータによって、ユーザが選択したチャンネルの映像を第1の表示画像1201として画面全体に表示させる。次いで、第2系統を用いて、第2OFDM復調部55から出力されるデータによって、ユーザが予め録画予約をしたチャンネルの映像を、第2の表示画像1202として縮小して表示するように構成することもできる。この場合において、番組予約時間が到来したら、第1の表示画面1201と第2の表示画面1202とを入れ替えるように構成することもできる。また、番組予約時間が到来したら、第2の表示画面1202のみを画面全体に表示させるように構成することもできる。さらに、番組予約時間が到来したら、第1の表示画像1201を画面全体に表示させ、HDD94を用いて番組を録画するように構成することもできる。なお、録画予約は、第1及び第2デコーダ部51及び56から出力されるEPG(番組案内情報)データを用い、リモコン190を利用することによってユーザが設定できるように構成することができる。
図13は、図10に示すデジタルデータ受信機200におけるダイバーシチ部の切換制御フローの他の例を示す図である。
図13に示す制御フローは、制御部90が、予めインストールされたプログラムに従い、デジタルデータ受信機200の各要素と連携して実行する。また、デジタルデータ受信機200は、電源がONされ、各種機能が動作可能な状況で繰り返し実行される。
最初に、制御部90は、フロント表示部スイッチ120がONされているか否かを判断する(S1301)。
フロント表示部スイッチ120がONされている場合、次に、制御部90は、リア表示部スイッチ130がONされているか否かを判断する(S1302)。
制御部90は、フロント表示部スイッチ120及びリア表示部スイッチがONされている場合(フロント表示部175及びリア表示部180が表示可能な場合)、最大比合成を実行しないことを決定し、ダイバーシチ部40を図6(b)に示すように切り換え(S1303)、フロント表示部175に対して、第1OFDM復調部50から出力されるチャンネルの映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御し(S1304)、リア表示部180に対して、第2OFDM復調部55から出力されるチャンネルの映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S1305)。
制御部90は、フロント表示部スイッチ120がON及びリア表示部スイッチがOFFされている場合(フロント表示部175のみ表示可能な場合)、最大比合成を実行することを決定し、ダイバーシチ部40を図6(a)に示すように切り換え(S1306)、フロント表示部175に対して、第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御し(S1307)、リア表示部180に対しては表示を行わないように制御する(S1308)。
フロント表示部スイッチ120がOFFの場合、次に、制御部90は、リア表示部スイッチ130がONされているか否かを判断する(S1309)。
制御部90は、フロント表示部スイッチ120がOFF及びリア表示部スイッチがONされている場合(リア表示部180のみが表示可能な場合)、最大比合成を実行することを決定し、ダイバーシチ部40を図6(a)に示すように切り換え(S1310)、フロント表示部175に対しては表示を行わないように制御し(S1311)、リア表示部180に対して、第1OFDM復調部50から出力される放送チャンネルの映像が表示されるように、分配回路60、第1画像調整回路72、第2画像調整回路74及び画像出力回路80を制御する(S1312)。
制御部90は、フロント表示部スイッチ120及びリア表示部スイッチがOFFされている場合(フロント表示部175及びリア表示部180が両方とも表示不可の場合)、最大比合成を実行しないことを決定し、ダイバーシチ部40を図6(b)に示すように切り換え(S1313)、フロント表示部175に対しては表示を行わないように制御し(S1314)、リア表示部180に対しても表示を行わないように制御する(S1315)。
なお、イグニッションキーに連動して、フロント表示部175がONされる車両の場合には、フロント表示部スイッチ120の代わりに、イグニッションキーの有無を検知するイグニッションキー検知部を利用することもできる。
図13に示す例では、フロント表示部175及びリア表示部180のON/OFFに応じて、最大比合成を行うか否かを判断したが、フロント表示部175及びリア表示部180においてユーザが選択するチャンネルに応じて、最大比合成を行うか否かを判断することもできる。例えば、フロント表示部175及びリア表示部180でそれぞれ選択されるチャンネルが同じ場合には最大比合成を行い、フロント表示部175及びリア表示部180でそれぞれ選択されるチャンネルが異なる場合には最大比合成を行わないように制御することができる。
また、図13に示す例では、フロント表示部175及びリア表示部180のON/OFFに応じて、最大比合成を行うか否かを判断したが、デジタルデータ受信機200に接続される表示部の数に応じて、最大比合成を行うか否かを判断することもできる。例えば、デジタルデータ受信機200が有する系統(例えば2系統)以上の表示部(例えば2台)が、デジタルデータ受信機200に接続されている場合には、最大比合成を行わないように制御し、デジタルデータ受信機200が有する系統(例えば1系統)未満の表示部(例えば1台)が、デジタルデータ受信機200に接続されている場合には、最大比合成を行うように制御することができる。
本発明に係るデジタルデータ受信機の概要を示すブロック図である。 フロント表示部の概念図である。 フロント表示部の断面構造の概略図である。 液晶パネルの概略正面図である。 TFT基板の概略を示す図である。 ダイバーシチ部の機能を説明するための図である。 減衰率の制御フローの一例を示す図である。 減衰率の切換の一例を示す図である。 ダイバーシチ部の制御フローの一例を示す図である。 本発明に係る他のデジタルデータ受信機の概要を示すブロック図である。 ダイバーシチ部の制御フローの他の例を示す図である。 フロント表示部の表示例を示す図である。 ダイバーシチ部の制御フローの更に他のを示す図である。
符号の説明
10 第1減衰器
12 第2減衰器
14 第3減衰器
16 第4減衰器
20 第1合成部
22 第2合成部
31 第1レベル検知部
36 第2レベル検知部
40 ダイバーシチ部
50 第1OFDM復調部
55 第2OFDM復調部
90 制御部
92 記憶部
110 第1アンテナ
112 第2アンテナ
114 第3アンテナ
116 第4アンテナ
120 フロント表示部スイッチ
130 リア表示部スイッチ
7、175 フロント表示部
180 リア表示部

Claims (11)

  1. デジタルデータ受信機において、
    第1のアンテナからの受信信号を減衰させるための第1減衰器と、
    第2のアンテナからの受信信号を減衰させるための第2減衰器と、
    第3のアンテナからの受信信号を減衰させるための第3減衰器と、
    第4のアンテナからの受信信号を減衰させるための第4減衰器と、
    前記第1減衰器から出力される第1信号と前記第2減衰器から出力される第2信号を合成する第1合成部と、
    前記第3減衰器から出力される第3信号と前記第4減衰器から出力される第4信号を第2合成する合成部と、
    第1合成部からの信号と第2合成部からの信号とを合成するダイバーシチ部と、
    前記第1減衰器の減衰率、前記第2減衰器の減衰率、前記第3減衰器の減衰率又は第4減衰器の減衰率を徐々に変化させる制御を行う制御部と、
    を有することを特徴とするデジタルデータ受信機。
  2. 前記ダイバーシチ部は、第1合成部からの信号と第2合成部からの信号とを合成する第1モードと、第1合成部からの信号と第2合成部からの信号とを合成せずにそれぞれ出力する第2モードを有する、請求項1に記載のデジタルデータ受信機。
  3. 前記第1合成部から出力される信号の信号レベルを検知する第1検知部と、前記第2合成部から出力される信号の信号レベルを検知する第2検知部をさらに有し、
    前記制御部は、前記第1又は第2検知部の検知結果に基づいて前記ダイバーシチ部における前記第1及び第2モードの切換制御を行う、請求項2に記載のデジタルデータ受信機。
  4. 前記ダイバーシチ部に出力される信号を復調し、信号状態を検知する復調部をさらに有し、
    前記制御部は、前記復調部における信号状態の検知結果に基づいて前記ダイバーシチ部における前記第1及び第2モードの切換制御を行う、請求項2に記載のデジタルデータ受信機。
  5. ユーザ設定部をさらに有し、
    前記制御部は、前記ユーザ設定部における設定状態に基づいて前記ダイバーシチ部における前記第1及び第2モードの切換制御を行う、請求項2に記載のデジタルデータ受信機。
  6. 前記デジタルデータ受信機に接続される表示部の数を検知する表示部数検知部をさらに有し、
    前記制御部は、前記表示部数検知部における検知結果に基づいて前記ダイバーシチ部における前記第1及び第2モードの切換制御を行う、請求項2に記載のデジタルデータ受信機。
  7. 前記デジタルデータ受信機に接続される表示部の内、表示可能な表示部を検知する表示可能表示部検知部をさらに有し、
    前記制御部は、前記表示可能表示部検知部における検知結果に基づいて前記ダイバーシチ部における前記第1及び第2モードの切換制御を行う、請求項2に記載のデジタルデータ受信機。
  8. 前記第1合成部からの信号に基づく第1表示画像と前記第2合成部からの信号に基づく第2表示画像とを1つの表示部に合成して表示させるための合成処理部をさらに有する、請求項2〜7の何れか一項に記載のデジタルデータ受信機。
  9. 前記合成処理部は、第1表示画像と第2表示画像を、複数の視方向に対する個別の表示画像を同一画面上に表示可能な表示部に表示させる、請求項8に記載のデジタルデータ受信機。
  10. 前記第1合成部及び前記第2合成部の何れか一方からの信号に基づく表示画像を表示部に表示させ、前記第1合成部及び前記第2合成部の他方からの信号に基づく表示画像を録画する録画部をさらに有する、請求項2〜9の何れか一項に記載のデジタルデータ受信機。
  11. 前記ダイバーシチ部における第1モードでは、前記第1合成部からの信号と前記第2合成部からの信号との最大比合成を行う、請求項2〜10の何れか一項に記載のデジタルデータ受信機。
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