JP2007165566A - 金属用研磨液及び研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁膜、導体膜及びバリア金属膜を有する基板を、同一金属用研磨液で連続的に研磨することが可能であり、研磨後の被研磨面の平坦性が良好で、且つ、スクラッチの発生を低減できる研磨方法、及びそれに用いる金属用研磨液を提供する。
【解決手段】半導体集積回路用基板の化学的機械的平坦化に用いる金属研磨液であって、下記成分(1)、(2)、(3)及び(4)を含有し、銅又は銅を含む合金からなる配線と、バリア金属膜とを研磨するために用いられることを特徴とする。
(1)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が60〜150nmの範囲の粒子。
(2)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が10〜50nmの範囲の粒子。
(3)酸化剤。
(4)アミノジカルボン酸。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体デバイスの製造に関するものであり、特に半導体デバイスの配線工程における金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法に関する。
特に銅平坦化CMP技術において、高研磨速度であり、かつ同一金属用研磨液で連続的に導体膜とバリア金属膜とを研磨する研磨方法及びそれに用いられる金属研磨水溶液に関する。
半導体集積回路(以下LSIと記す)で代表される半導体デバイスの開発においては、小型化・高速化のため、近年配線の微細化と積層化による高密度化・高集積化が求められている。このための技術として化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing、以下、「CMP」と記す)等の種々の技術が用いられてきている。
CMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を研磨液で浸して、パッドに基盤(ウェハ)の表面を押しつけ、その裏面から所定の圧力(研磨圧力)を加えた状態で、研磨定盤及び基盤の双方を回転させ、発生する機械的摩擦により基盤の表面を平坦化するものである。
CMPに用いる金属用研磨溶液は、一般には砥粒(例えばアルミナ、シリカ)と酸化剤(例えば過酸化水素、過硫酸)とを含むものであって、酸化剤によって金属表面を酸化し、その酸化皮膜を砥粒で除去することにより研磨していると考えられている。
しかしながら、このような固体砥粒を含む金属用研磨液を用いてCMPを行うと、研磨傷(スクラッチ)、研磨面全体が必要以上に研磨される現象(シニング)、研磨金属面が平面状ではなく、中央のみがより深く研磨されて皿状のくぼみを生ずる現象(ディッシング)、金属配線間の絶縁体が必要以上に研磨されたうえ、複数の配線金属面表面が皿状の凹部を形成する現象(エロージョン)などが発生することがある。
このような従来の固体砥粒における問題点を解決するために、砥粒を含まず、過酸化水素/リンゴ酸/ベンゾトリアゾール/ポリアクリル酸アンモニウム及び水からなる金属用研磨液が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法によれば、半導体基体の凸部の金属膜が選択的にCMPされ、凹部に金属膜が残されて所望の導体パターンが得られるものの、従来の固体砥粒を含むよりもはるかに機械的に柔らかい研磨パッドとの摩擦によってCMPが進むため、十分な研磨速度が得難いという問題点を有している。
また、研磨パッドの劣化を抑える有機化合物を含有する化学機械研磨用水系分散体が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この研磨液によっても、配線部金属が過剰に研磨されて皿上に窪むディッシング現象に対する懸念がのこる。
近年、生産性向上のため、LSI製造時のウェハ径が大型化しており、現在は直径200mm以上が汎用されており、300mm以上の大きさでの製造も開始され始めた。このようなウェハの大型化に伴い、ウェハ中心部と周辺部とでの研磨速度の差異が生じ易くなり、研磨の均一性を達成することが重要になってきている。
これに対し、銅及び銅合金に対して機械的研磨手段をもたない化学研磨方法としては、化学的溶解作用を利用した方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、化学的溶解作用のみによる化学研磨方法は、凸部の金属膜が選択的に化学的機械的に研磨されるCMPに比べ、凹部の削れ込み、すなわちディッシングなどの発生によりその平面性に大きな課題が残っている。
また、銅配線使用時には、銅イオンが絶縁材料へ拡散することを防止する目的で、配線部と絶縁層の間にバリア層と呼ばれる拡散防止層が一般に設けられるが、このバリア層は、TaN、TaSiN、Ta、TiN、Ti、Ru、Nb、Ru、W、WN、Co、Zr、ZrN及びCuTaなどの合金等から選ばれる1種を含む1層又は2層以上からなる金属膜(バリア金属膜)で構成されている。しかしながら、これらバリア層材料自体が導電性の性質を持っているため、リーク電流などのエラー発生を防ぐために絶縁層上のバリア層材料は完全に除去されなければならず、この除去加工は、金属配線材のバルク研磨と同様な方法によって達成されている(この方法を「バリアCMP」という場合がある)。
現行では、半導体デバイス用製造ラインの生産効率を上げるために、導体膜の研磨速度がバリア金属膜の研磨速度に対して高い金属用研磨液を使用し、バリア金属膜を停止層として導体膜を研磨し、引き続いて、異なる金属用研磨液を用いて、導体膜及びバリア金属膜の研磨を行うという2段階の工程が用いられている。また、それに合わせて、それぞれの金属用研磨液に対する最適なプロセス消耗部材は異なるため、複数のパッドを用いて研磨が行われている。
しかし、上記複数のパッドを用いた場合、それら各々に合わせたプロセス消耗部材が必要でありコストがかかること、さらに、製造プロセスが複雑になり総加工時間の遅延を招くことなどの問題点が多い。
そこで、1つのパッドで研磨を行うことが考えられるが、1つのパッドで複数の研磨液を用いてウェハを研磨するには、金属用研磨液の交換やその準備、さらにはパッドの洗浄に要する時間により、多大な時間と手間を有する問題がある。
これらの多大な時間と手間を有する問題点を解決するため、絶縁膜、バリア金属膜及び導体膜を有する基板を、同一金属用研磨液で連続的に研磨する工程(以下、適宜、「1ステップ工程」と称する)が考えられる。
1ステップ工程が実現されると、半導体デバイス製造ラインの生産効率が上がり、さらに複数台の研磨装置を必要としないことに加えて、装置の小型化実現などの実用的な多くのメリットが期待できる。また、1ステップ工程では、現行法と異なり1種類のスラリーで研磨することから、廃液処理が簡便になり、環境負荷低減にも寄与することが可能である。
しかし、1ステップ工程を実現するには、導体膜、バリア金属膜,絶縁膜における研磨速度の比(以下、適宜、「選択比」と称する)を合わせる必要がある。
さらに、1ステップ工程では、研磨を停止させる層、いわゆる停止層が存在しないため、スクラッチが発生し、配線部と絶縁膜凸部の平坦性が悪化するなどの問題が生じる。
特開2001−127019号公報 特開2001−279231号公報 特開昭49−122432号公報
上記問題点を考慮した本発明の目的は、絶縁膜、導体膜及びバリア金属膜を有する基板を、同一金属用研磨液で連続的に研磨することが可能であり、研磨後の被研磨面の平坦性が良好で、且つ、スクラッチの発生を低減できる研磨方法、及びそれに用いる金属用研磨液を提供することにある。
そこで、上記の1ステップ金属用研磨液に係る問題点について、本発明者は鋭意検討した結果、下記金属用研磨液を用いることによって、絶縁膜の研磨速度を選択的にコントロールすることが可能であり、1ステップ工程が実現できることを見出して課題を達成するに至った。また本発明においては絶縁膜をストッパー層として使用することができ、上記の課題を解決することができた。
すなわち本発明は、
<1>半導体集積回路用基板の化学的機械的平坦化に用いる金属研磨液であって、下記成分(1)、(2)、(3)及び(4)を含有し、銅又は銅を含む合金からなる配線と、バリア金属膜とを研磨するために用いられることを特徴とする金属研磨液。
(1)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が60〜150nmの範囲の粒子。
(2)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が10〜50nmの範囲の粒子。
(3)酸化剤。
(4)アミノジカルボン酸。
<2>前記(1)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が60〜150nmの範囲の粒子及び前記(2)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が10〜50nmの範囲の粒子における含有量合計が、前記金属研磨液の全質量に対して0.02〜15質量%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の金属用研磨液。
<3>前記(3)酸化剤が、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の金属研磨液。
<4> 凹部を有する層間絶縁膜の表面に形成されたバリア金属膜と、該バリア金属膜の表面に該凹部が埋まるように形成された銅又は銅合金からなる導体膜とを有する基板を、該導体膜側の面を被研磨面として研磨する方法であって、該導体膜と該バリア金属膜とを連続的に、<1>乃至<3>のいずれか一つに記載の金属用研磨液で研磨することを特徴とする研磨方法。
<5> 研磨定盤上に貼付された研磨パッドに前記金属用研磨液を供給しながら、前記基板の被研磨面を研磨パッドに押圧した状態で、前記研磨パッドと基板とを相対的に移動させて被研磨面を研磨することを特徴とする<4>に記載の研磨方法。
<6> 前記基板の被研磨面を研磨パッドに押圧した時の圧力が、20kPa以下であることを特徴とする<5>に記載の研磨方法。
<7> 前記層間絶縁膜が、シリコン系被膜であることを特徴とする<4>乃至<6>のいずれか一つに記載の研磨方法。
<8> 前記バリア金属膜が、タンタル又はタンタル化合物、チタン又はチタン化合物、タングステン又はタングステン化合物及びルテニウムから選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする<4>乃至<7>のいずれか一つに記載の研磨方法。
本発明によれば、絶縁膜、導体膜及びバリア金属膜を有する基板を、同一金属用研磨液で連続的に研磨することが可能であり、研磨後の被研磨面の平坦性が良好で、且つ、スクラッチの発生を低減できる研磨方法、及びそれに用いる金属用研磨液を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<金属用研磨液>
本発明の金属研磨液は、半導体集積回路用基板の化学的機械的平坦化に用いる金属研磨液であって、下記成分(1)、(2)、(3)及び(4)を含有し、銅又は銅を含む合金からなる配線と、バリア金属膜とを研磨するために用いられることを特徴とする。
(1)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が60〜150nmの範囲の粒子。
(2)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が10〜50nmの範囲の粒子。
(3)酸化剤。
(4)アミノジカルボン酸。
上記金属用研磨液の組成について、以下に説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明の金属用研磨液は、前記必須成分に加え、他の成分を含有してもよく、好ましい成分として、いわゆる複素環化合物、界面活性剤、水溶性ポリマー、他の有機酸及び他の添加剤を挙げることができる。金属用研磨液が含有する上記各成分は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、酸化剤は、使用の直前に他の成分を含む組成物に添加して、研磨液に加えられてもよい。
なお、本発明において「金属用研磨液」とは、研磨に使用する際の研磨液(即ち、必要により希釈された研磨液)のみならず、金属用研磨液の濃縮液をも包含する意である。また、金属用研磨液の濃縮液とは、研磨に使用する際の研磨液よりも、溶質の濃度が高く調製された研磨液を意味し、研磨に使用する際に、水又は水溶液などで希釈して、研磨に使用されるものである。希釈倍率は、一般的には1〜20体積倍である。なお、本明細書において「濃縮」及び「濃縮液」とは、使用状態よりも「濃厚」及び「濃厚な液」を意味する慣用表現にしたがって用いており、蒸発などの物理的な濃縮操作を伴う一般的な用語の意味とは異なる用法で用いている。
以下、各構成成分について説明する。
((1)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が60〜150nmの範囲の粒子及び(2)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が10〜50nmの範囲の粒子)
本発明の金属用研磨液は、(1)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が60〜150nmの範囲の粒子(以下、適宜、成分(1)と称する)及び(2)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が10〜50nmの範囲の粒子(以下、適宜、成分(2)と称する)である粒子を研磨用粒子(砥粒)として含有する。
成分(1)を含む金属用研磨液は、被研磨面である銅を含む金属に対して機械的研磨作用を有し、被研磨面を粗く研磨することが可能である。一方、成分(2)を含む金属用研磨液は、被研磨面である銅を含む金属、又はTaを含む金属に対して機械的研磨作用を有し、ディッシングの発生を抑制しつつ同一金属用研磨液で連続的に導体膜の残膜とバリア金属膜とを研磨することが可能である。
したがって、前記のように、粒径の異なる成分(1)及び成分(2)を混合して研磨液に用いることにより、絶縁膜、バリア金属膜及び導体膜を有する基板を、同一金属用研磨液で連続的に導体膜とバリア金属膜とを研磨することができる。
成分(1)の体積平均粒径が60nmに満たない場合、Cuの研磨速度は著しく低下することとなる。また、150nmを超えると、Cuの研磨速度は高い値を示すが、研磨後のCu膜つきシリコンウェハ表面には多数のスクラッチが発生する。
成分(1)の体積平均粒径は60〜150nmの範囲であることが好ましく、80〜140nmの範囲であることがより好ましい。
また、成分(2)の体積平均粒径が10nmに満たないとTaの研磨速度は低い値を示す。また、50nmを超えた場合においても、Taの研磨速度は減少する傾向を示す。
成分(2)の体積平均粒径は10〜50nmの範囲であることが好ましく、20〜40nmの範囲であることがより好ましい。
上記各粒子の体積平均粒径は動的光散乱法によって求められる。具体的には、動的光散乱法を採用した粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LB−500)を用いて測定することができる。
なお、本発明における前記体積平均粒径は、成分(1)及び成分(2)について各々上記方法により測定することができるが、金属用研磨液中に両者を混合した場合にも、動的光散乱法を採用した粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LB−500)によりそれぞれの体積平均粒径を確認することができる。
本発明における成分(1)及び成分(2)としては、シリカ(沈降シリカ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、合成シリカ)の中でも、銅含有金属に対する研磨速度が高いためにコロイダルシリカ又はフュームドシリカが好ましく、特にコロイダルシリカが好ましい。
これらの粒子は良く知られている製造法によって得ることができる。金属酸化物粒子の湿式製造法としては、例えば、金属アルコキシドを出発物質として、これを加水分解する方法によってコロイダル粒子が得られており、具体的には、アルコールを混合したアルカリ水溶液中に正珪酸メチルを、ある決まった速度で滴下して加水分解を起こさせ、粒成長の時期とクエンチによって粒成長を止める時期を経てコロイダルシリカを作製することができる。その他にアルミニウムやチタンなどのアルコキシドを用いてコロイド粒子が作成されている。この場合、一般的にはシリコンアルコキシドを用いるよりも加水分解速度が速く、超微細粒子を作製する際には都合が良い。
また、金属酸化物の乾式製造法としては、金属の塩化物を酸水素火炎中へ導入し、この脱塩素化された金属を酸化させる反応によってヒュームド粒子を得ることができる。更には、目的物質に含有させたい金属あるいは合金を粉砕して粉体とし、支燃性ガスを含む酸素火炎中にこれを投入して、金属の酸化熱によって連続的な反応を起こさせ、微細な酸化物粒子を得る方法も実用化されている。これら燃焼法によって作製された粒子は、高熱にさらされた後急冷されるため粒子がアモルファス化しており、また湿式粒子に比較すると内部に水酸基などの不純物が少ないために一般的に固体の密度が高く、また表面の水酸基の密度も低いことが特徴である。
前述の窒化物は、例えば前記酸化物をカーボンなどの還元剤と共に窒素雰囲気中で昇温させることによって得ることができる。この場合、還元反応を起こさせながらも粒子間の溶着を起こさないように反応器内の温度分布を如何に均一にさせるかが非常に重要である。溶着を起こした粒子を含んでいる場合は、これらの粉体に速度エネルギーを与え、遮蔽版に衝突させることによって分散させる方法や、強固な凝集体の場合は、溶媒中に分散させてスラリー化したものを高圧ホモジナイザーなどの装置を用いて物理エネルギーを与え分散させる方法が一般的に行われている。
成分(1)の添加量としては、使用する際の金属用研磨液の全質量に対して0.02〜15質量%の範囲であることが好ましく、0.05〜5質量%の範囲であることがより好ましい。
成分(2)の添加量としては、使用する際の金属用研磨液の全質量に対して0.02〜15質量%の範囲であることが好ましく、0.05〜5質量%の範囲であることがより好ましい。
また、金属用研磨液中における成分(1)の質量A及び成分(2)の質量Bの質量比(A/B)は、前記各成分の好ましい範囲及び後述する粒子の総量の範囲内において、15/5〜2/18の範囲であることが好ましく、10/5〜2/13の範囲であることがより好ましい。
砥粒としての総添加量(成分(1)と成分(2)の質量の和)としては、使用する際の金属用研磨液の全質量に対して、0.04〜30質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜20質量%の範囲であることがより好ましい。研磨速度の向上とウェハ面内における研磨速度のばらつきの低減に対する充分な効果を得る上で、0.04質量%以上が好ましく、CMPによる研磨速度が飽和するため、30質量%以下が好ましい。
((3)酸化剤)
本発明の金属用研磨液は、酸化剤(研磨対象の金属を酸化できる化合物)を含有する。
(3)酸化剤(以下、適宜、成分(3)と称する)としては、例えば、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水及び銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられる。
鉄(III)塩としては、例えば、硝酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、臭化鉄(III)など無機の鉄(III)塩の他、鉄(III)の有機錯塩が好ましく用いられる。
鉄(III)の有機錯塩を用いる場合、鉄(III)錯塩を構成する錯形成化合物としては、例えば、酢酸、クエン酸、シュウ酸、サリチル酸、ジエチルジチオカルバミン酸、コハク酸、酒石酸、グリコール酸、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、チオグリコール酸、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−エタンジチオール、マロン酸、グルタル酸、3−ヒドロキシ酪酸、プロピオン酸、フタル酸、イソフタル酸、3−ヒドロキシサリチル酸、3,5−ジヒドロキシサリチル酸、没食子酸、安息香酸、マレイン酸などやこれらの塩の他、アミノポリカルボン酸及びその塩が挙げられる。
アミノポリカルボン酸及びその塩としては、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、1,2−ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(ラセミ体)、エチレンジアミンジコハク酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N−(カルボキシメチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノジ酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン1−N,N’−ニ酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N−ジ酢酸など及びその塩が挙げられる。対塩の種類は、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、特にはアンモニウム塩が好ましい。
なかでも、過酸化水素、ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸塩、鉄(III)の有機錯塩が好ましく、鉄(III)の有機錯塩を用いる場合の好ましい錯形成化合物は、クエン酸、酒石酸、アミノポリカルボン酸(具体的には、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(ラセミ体)、エチレンジアミンジコハク酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N−(カルボキシメチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、イミノジ酢酸)を挙げることができる。
成分(3)の中でも、過酸化水素、過硫酸塩、並びに鉄(III)のエチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸及びエチレンジアミンジコハク酸(SS体)の錯体が最も好ましい。
成分(3)の添加量は、研磨に使用する際の金属用研磨液の1Lあたり、0.003mol〜8molの範囲とすることが好ましく、0.03mol〜6molの範囲とすることがより好ましく、0.1mol〜4molの範囲とすることが特に好ましい。即ち、酸化剤の添加量は、金属の酸化が十分で高いCMP速度を確保する点で0.003mol以上であることが好ましく、研磨面の荒れ防止の点から8mol以下であることが好ましい。
酸化剤は、研磨液を使用して研磨を行う際に、酸化剤以外の他の成分を含む組成物に混合して使用することが好ましい。酸化剤を混合する時期としては、研磨液を使用する直前の1時間以内が好ましく、更に好ましくは5分以内、特に好ましくは、研磨装置にて研磨液を供給する直前に混合器を設け、被研磨面へ供給する直前5秒前以内に混合することである。
((4)アミノジカルボン酸)
本発明の金属用研磨液では、酸化の促進、pH調整、緩衝剤としての作用を示すアミノジカルボン酸(酸)を含有する。これは金属を酸化するための酸化剤とは構造が異なる化合物であり、前述の酸化剤として機能する酸を包含するものではない。
(4)アミノジカルボン酸(以下、適宜、成分(4)と称する)の構造は、以下に示す一般式(I)で表すことができる。
Figure 2007165566
一般式(I)中、Rは単結合、アルキレン基、又はフェニレン基を表す。R及びRは、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。Rは、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基又はアシル基を表す。Rはアルキレン基を表す。但し、Rが−CH−のとき、Rがアルキレン基又はフェニル基、及び/又は、Rがハロゲン原子、カルボキシル基及びアルキル基のいずれか一つである。
一般式(I)におけるR及びRとしてのアルキレン基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれか一つであってもよく、好ましくは炭素数1〜8のアルキレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基を挙げることができる。
一般式(I)におけるR及びRとしてのアルキレン基、及びRとしてのフェニレン基が有してもよい置換基としては、各々独立に、水酸基、ハロゲン原子等を挙げることができる。
一般式(I)におけるR及びRとしてのアルキル基は、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、プロピル基などを挙げることができる。
一般式(I)におけるR及びRとしてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数5〜15のシクロアルキル基であり、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基を挙げることができる。
一般式(I)におけるR及びRとしてのアルケニル基は、好ましくは炭素数2〜9のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、プロペニル基、アリル基を挙げることができる。
一般式(I)におけるR及びRとしてのアルキニル基は、好ましくは炭素数2〜9のアルキニル基であり、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基を挙げることができる。
一般式(I)におけるR及びRとしてのアリール基は、好ましくは炭素数6〜15のアリール基であり、例えばフェニル基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有してもよい。
一般式(I)におけるR及びRとしての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、芳香環(好ましくは炭素数3〜15の芳香環)等を挙げることができる。
一般式(I)におけるRとしてのアルキル基は、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基を挙げることができる。
一般式(I)におけるRとしてのアシル基は、好ましくは炭素数2〜9のアシル基であり、例えば、メチルカルボニル基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有してもよい。
一般式(I)におけるRとしての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基を挙げることができる。
以下に、一般式(I)で表される化合物の具体例を、下記一般式(I)における官能基を明示することにより表1に示すが、これらに限定するものではない。
Figure 2007165566
Figure 2007165566
成分(4)の添加量は、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.0005〜0.5molとすることが好ましく、0.005mol〜0.3molとすることがより好ましく、0.01mol〜0.1molとすることが特に好ましい。即ち、アミノジカルボン酸の添加量は、エッチングの抑制の点から0.5mol以下が好ましく、充分な効果を得る上で0.0005mol以上が好ましい。
(その他の成分)
本発明の金属研磨液には、前記各必須成分に加えて、有機酸、複素環化合物、キレート剤、アルカリ剤、緩衝剤、界面活性剤を加えるのが好ましい。以下に、有機酸、複素環化合物、キレート剤、アルカリ剤、緩衝剤、界面活性剤について記載する。
−有機酸−
本発明の金属用研磨液はアミノジカルボン酸及び酸化剤以外の有機酸を含有する。ここでいう酸は、金属を酸化するための酸化剤とは構造が異なる化合物であり、前述の酸化剤として機能する酸を包含するものではない。
有機酸としては種々の化合物が用いられるが、水溶性のものが好ましく、例えば、アミノジカルボン酸以外の有機酸が好ましく、アミノジカルボン酸以外のアミノ酸がより好ましい。
有機酸としては、以下の群から選ばれたものがより適している。
即ち、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸及びそれらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等が挙げられる。
特に、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グリコール酸については、実用的なCMP速度を維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点で好ましい。
有機酸の添加量は、研磨に使用する際の金属用研磨液(使用液)の1L中、0.0005〜0.5molとすることが好ましく、0.005mol〜0.3molとすることがより好ましく、0.01mol〜0.1molとすることが特に好ましい。即ち、酸の添加量は、エッチングの抑制の点から0.5mol以下が好ましく、充分な効果を得る上で0.0005mol以上が好ましい。
−複素環化合物−
本発明の金属用研磨液は、研磨対象の金属表面に不動態膜を形成する化合物として少なくとも1種の複素環化合物を含有することが好ましい。
ここで、「複素環化合物」とはヘテロ原子を1個以上含んだ複素環を有する化合物である。ヘテロ原子とは、炭素原子、又は水素原子以外の原子を意味する。複素環とはヘテロ原子を少なくとも一つ持つ環状化合物を意味する。ヘテロ原子は複素環の環系の構成部分を形成する原子のみを意味し、環系に対して外部に位置していたり、少なくとも一つの非共役単結合により環系から分離していたり、環系のさらなる置換基の一部分であるような原子は意味しない。
ヘテロ原子として好ましくは、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、及びホウ素原子であり、さらに好ましくは、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、及びセレン原子であり、特に好ましくは、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子であり、最も好ましくは窒素原子、及び硫黄原子である。
まず、母核となる複素環について述べる。
本発明で用いる複素環化合物の複素環の環員数は特に限定されず、単環化合物あっても縮合環を有する多環化合物であっても良い。単環の場合の員数は、好ましくは3〜8であり、さらに好ましくは5〜7であり、特に好ましくは5及び6である。
また、縮合環を有する場合の環数は、好ましくは2〜4であり、さらに好ましくは2又は3である。
これらの複素環として、具体的には以下のものが挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
例えば、ピロール環、チオフェン環、フラン環、ピラン環、チオピラン環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピロリジン環、ピラゾリジン環、イミダゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、クロマン環、チオクロマン環、イソクロマン環、イソチオクロマン環、インドリン環、イソインドリン環、ピリンジン環、インドリジン環、インドール環、インダゾール環、プリン環、キノリジン環、イソキノリン環、キノリン環、ナフチリジン環、フタラジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、プテリジン環、アクリジン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、カルバゾール環、カルボリン環、フェナジン環、アンチリジン環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアジン環、トリアゾール環、テトラゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズチアジアゾール環、ベンズフロキサン環、ナフトイミダゾール環、ベンズトリアゾール環、テトラアザインデン環等が挙げられ、より好ましくはトリアゾール環、テトラゾール環が挙げられる。
次に、上記複素環が有しうる置換基について述べる。
本発明において、特定の部分を「基」と称した場合には、当該部分はそれ自体が置換されていなくても、一種以上の(可能な最多数までの)置換基で置換されていても良いことを意味する。例えば、「アルキル基」とは置換又は無置換のアルキル基を意味する。
本発明で用いる複素環化合物に使用できる置換基は、例えば以下のものが挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基(置換基を有するカルバモイル基としては、例えば、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシ基又はその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)ジチオ基、(アルキル又はアリール)スルホニル基、(アルキル又はアリール)スルフィニル基、スルホ基又はその塩、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えばN−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)又はその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。
これらの中でも好ましい置換基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)ジチオ基、(アルキル又はアリール)スルホニル基、(アルキル又はアリール)スルフィニル基、スルホ基又はその塩、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)又はその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。
さらに好ましくは、例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又は沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)が挙げられる。
なお、前記活性メチン基とは、2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味し、電子求引性基とは、例えば、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基を意味する。また、2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。また、塩とはアルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンや、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンを意味する。
活性メチン基に含有されている好ましい電子求引性基としては、アシル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、カルボンイミドイル基が挙げられる。
また、上記置換基の2つが共同して環(芳香族又は非芳香族の炭化水素環、又は複素環であり、これらは、さらに組み合わされて多環縮合環を形成することができ、その例として、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、フェナジン環、が挙げられる)を形成することもできる。
本発明で特に好ましく用いることができる複素環化合物の具体例としては、これらに限定されるものではないが、以下のものが挙げられる。
すなわち、1,2,3,4−テトラゾール、5−アミノ−1,2,3,4−テトラゾール、5−メチル−1,2,3,4−テトラゾール、1,2,3−トリアゾール、4−アミノ−1,2,3−トリアゾール、4,5−ジアミノ−1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール等である。
本発明で用いる複素環化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、本発明で用いる複素環化合物は、常法に従って合成できるほか、市販品を使用してもよい。
本発明で用いる複素環化合物の添加量は、総量として、研磨に使用する際の金属用研磨液(即ち、水又は水溶液で希釈する場合は希釈後の金属用研磨液)1L中、0.0001〜1.0molの範囲が好ましく、より好ましくは0.0005〜0.5molの範囲、更に好ましくは0.0005〜0.05molの範囲である。
−キレート剤−
本発明の金属用研磨液は、混入する多価金属イオンなどの悪影響を低減させるために、必要に応じてキレート剤(すなわち硬水軟化剤)を含有することが好ましい。
キレート剤としては、カルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤である汎用の硬水軟化剤やその類縁化合物であり、例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラメチレンスルホン酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
キレート剤は必要に応じて2種以上を併用してもよい。
キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良く、例えば、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.0003mol〜0.07molの範囲になるように添加する。
−アルカリ剤及び緩衝剤−
本発明の金属用研磨液は、必要に応じて、pH調整のためにアルカリ剤、さらにはpHの変動抑制の点から緩衝剤を含有することができる。
アルカリ剤及び緩衝剤としては、水酸化アンモニウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドなどの有機水酸化アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのようなアルカノールアミン類などの非金属アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを用いることができる。
アルカリ剤及び緩衝剤の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)、水酸化アンモニウム、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドなどを挙げることができる。
特に好ましいアルカリ剤としては、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドである。
アルカリ剤及び緩衝剤の添加量としては、pHが好ましい範囲に維持される量であればよく、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.0001mol〜1.0molの範囲とすることが好ましく、0.003mol〜0.5molの範囲とすることがより好ましい。
−界面活性剤、親水性ポリマー−
本発明の金属用研磨液は、界面活性剤及び/又は親水性ポリマーを含有することが好ましい。界面活性剤と親水性ポリマーは、いずれも被研磨面への接触角を低下させる作用を有して、均一な研磨を促す作用を有する。用いられる界面活性剤及び/又は親水性ポリマーとしては、酸型が望ましく、塩としては、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩等が挙げられ、特にアンモニウム塩及びカリウム塩が好ましく、以下の群から選ばれたものが好適である。
陰イオン界面活性剤として、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられ、カルボン酸塩として、石鹸、N−アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド;スルホン酸塩として、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼン及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩;硫酸エステル塩として、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩;リン酸エステル塩として、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテルリン酸塩を挙げることができる。
陽イオン界面活性剤として、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩;両性界面活性剤として、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、アルキルアミンオキサイドを挙げることができる。
非イオン界面活性剤として、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられ、エーテル型として、ポリオキシエチレンアルキル及びアルキルフェニルエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが挙げられ、エーテルエステル型として、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、エステル型として、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、ショ糖エステル、含窒素型として、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が例示される。
その他に、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
さらに、その他の界面活性剤、親水性化合物、親水性ポリマー等としては、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、メトキシ酢酸、エトキシ酢酸、3−エトキシプロピオン酸及びアラニンエチルエステル等のエステル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルケニルエーテル、アルキルポリエチレングリコール、アルキルポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルキルポリエチレングリコールアルケニルエーテル、アルケニルポリエチレングリコール、アルケニルポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルケニルポリエチレングリコールアルケニルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルケニルエーテル、アルキルポリプロピレングリコール、アルキルポリプロピレングリコールアルキルエーテル、アルキルポリプロピレングリコールアルケニルエーテル、アルケニルポリプロピレングリコール、アルケニルポリプロピレングリコールアルキルエーテル及びアルケニルポリプロピレングリコールアルケニルエーテル等のエーテル;アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロース、カードラン及びプルラン等の多糖類;グリシンアンモニウム塩及びグリシンナトリウム塩等のアミノ酸塩;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、
ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシル酸等のポリカルボン酸及びその塩;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリアクロレイン等のビニル系ポリマー;メチルタウリン酸アンモニウム塩、メチルタウリン酸ナトリウム塩、硫酸メチルナトリウム塩、硫酸エチルアンモニウム塩、硫酸ブチルアンモニウム塩、ビニルスルホン酸ナトリウム塩、1−アリルスルホン酸ナトリウム塩、2−アリルスルホン酸ナトリウム塩、メトキシメチルスルホン酸ナトリウム塩、エトキシメチルスルホン酸アンモニウム塩、3−エトキシプロピルスルホン酸ナトリウム塩、メトキシメチルスルホン酸ナトリウム塩、エトキシメチルスルホン酸アンモニウム塩、3−エトキシプロピルスルホン酸ナトリウム塩及びスルホコハク酸ナトリウム塩等のスルホン酸及びその塩;プロピオンアミド、アクリルアミド、メチル尿素、ニコチンアミド、コハク酸アミド及びスルファニルアミド等のアミド等が挙げられる。
但し、適用する基体が半導体集積回路用シリコン基板などの場合はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないため、酸もしくはそのアンモニウム塩が望ましい。基体がガラス基板等である場合はその限りではない。上記例示化合物の中でもシクロヘキサノール、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリビニルアルコール、コハク酸アミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーがより好ましい。
これらの界面活性剤、親水性ポリマーの重量平均分子量としては、500〜100000の範囲が好ましく、特には2000〜50000の範囲が好ましい。
界面活性剤は1種のみでもよいし、併用してもよく、異なる種類の活性剤を併用することもできる。
また、界面活性剤、親水性ポリマーの添加量は、これらの総量として、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.001〜10gの範囲とすることが好ましく、0.01〜5gの範囲とすることがより好ましく、0.1〜3gの範囲とすることが特に好ましい。即ち、界面活性剤、親水性ポリマーの添加量は、充分な効果を得る上で、0.001g以上が好ましく、CMP速度の低下防止の点から10g以下が好ましい。
本発明においては、研磨面への吸着性や反応性、研磨金属の溶解性、被研磨面の電気化学的性質、化合物官能基の解離状態、液としての安定性などにより、適時pHを設定することが好ましい。
本発明の金属用研磨液のpHは2以上であり、好ましくはpH5〜12の範囲、より好ましくはpH7〜10の範囲である。この範囲において本発明の金属用研磨液は特に優れた効果を発揮する。なお、本発明の研磨液は水を含まない形態であってもよい。この場合、上記pHは、本発明の金属用研磨液を水に溶かした場合の値を表す。
pHの調整は、pH調整剤として公知のものを使用することができ、酸(例えば、硫酸、硝酸、ホウ酸、燐酸等)、及び前記アルカリ剤(例えば、アンモニア、アミン化合物等)を用いて行うことができる。
また本発明においては、液の流動性や研磨性能の安定性等の点から、金属用研磨液の比重は0.8〜1.5の範囲とすることが好ましく、0.95〜1.35の範囲とすることが特に好ましい。
<研磨方法>
本発明の研磨方法は、凹部を有する層間絶縁膜の表面に一面に形成されたバリア金属膜と、該バリア金属膜の表面に前記凹部が埋まるように形成された銅又は銅合金からなる導体膜と、を有する基板を、該導体膜側の面を被研磨面として研磨する方法であって、前記導体膜とバリア金属膜とを連続的に、一つの金属用研磨液で研磨することを特徴とする。
すなわち、1種類の金属用研磨液で絶縁膜の前記凹部以外の表面に製膜され凸状に突き出た導体膜を化学的機械研磨した後、続いて同一金属用研磨液で連続的に導体膜の残膜とバリア金属膜とを研磨することが可能な金属用研磨液を用いた化学的機械研磨方法である。
本発明で使用する金属用研磨液としては、濃縮液であって使用する際に水を加えて希釈して使用液とする場合、又は、各成分が後述する水溶液の形態でこれらを混合し、必要により水を加え希釈して使用液とする場合、あるいは使用液として調製されている場合がある。金属用研磨液としては特に制限されないが、本発明では上記いずれの場合も適用できる。
本発明の研磨方法は、金属用研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、これを被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドとを相対運動(相対的に移動)させて研磨する研磨方法である。
研磨する装置としては、被研磨面を有する半導体基板等を保持するホルダーと研磨パッドとを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。
研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。また、研磨用のパッドは、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
さらに、研磨に用いる砥粒(例えば、セリア、シリカ、アルミナ、樹脂など)を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
研磨条件には制限はないが、研磨定盤の線速度は1m/s以上が望ましい。被研磨面(被研磨膜)を有する半導体基板を研磨パッドに押圧した時の押しつけ圧力は、20kPa以下であることが好ましく、さらに13kPa以下の低圧条件下にすることによって、高研磨速度を維持したままの状態で、研磨速度のウェハ面内均一性及びパターンの平坦性を向上させることが可能であるためより好ましい。
なお、押しつけ圧力が20kPaを超えると、平坦性が悪化する場合がある。
また、押しつけ圧力の下限としては、特に限定されないが、2kPa程度である。
研磨している間、研磨パッドには金属用研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。研磨終了後の半導体基板は、流水中で良く洗浄した後、スピンドライヤ等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させる。
本発明の研磨方法では、金属用研磨液を希釈する水溶液は、次に述べる水溶液と同じである。水溶液は、予め酸化剤、酸、他の添加剤、界面活性剤のうち少なくとも1つ以上を含有した水で、水溶液中に含有した成分と希釈される金属用研磨液の成分を合計した成分が、金属用研磨液を使用して研磨する際の成分となるようにする。金属用研磨液を水溶液で希釈して使用する場合は、溶解しにくい成分を水溶液の形で配合することができ、より濃縮した金属用研磨液を調製することができる。
濃縮された金属用研磨液に水又は水溶液を加え希釈する方法としては、濃縮された金属用研磨液を供給する配管と水又は水溶液を供給する配管を途中で合流させて混合し、混合し希釈された金属用研磨液を研磨パッドに供給する方法がある。混合は、圧力を付した状態で狭い通路を通して液同士を衝突混合する方法、配管中にガラス管などの充填物を詰め液体の流れを分流分離、合流させることを繰り返し行う方法、配管中に動力で回転する羽根を設ける方法など通常に行われている方法を採用することができる。
金属用研磨液の供給速度は、10〜1000ml/minの範囲が好ましく、研磨速度のウェハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、170〜800ml/minの範囲であることがより好ましい。
濃縮された金属用研磨液を水又は水溶液などにより希釈し、研磨する方法としては、金属用研磨液を供給する配管と水又は水溶液を供給する配管を独立に設け、それぞれから所定量の液を研磨パッドに供給し、研磨パッドと被研磨面の相対運動で混合しつつ研磨する方法が挙げられる。又は、1つの容器に、所定量の濃縮された金属用研磨液と水又は水溶液を入れ混合してから、研磨パッドにその混合した金属用研磨液を供給し、研磨をする方法も適用可能である。
本発明においては、金属用研磨液が含有すべき成分を少なくとも2つの構成成分に分けて、それらを使用する際に、水又は水溶液を加え希釈して研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する方法も用いることができる。
例えば、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、酸、他の添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水又は水溶液で構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。
また、溶解度の低い添加剤を2つの構成成分(C)と(D)とに分け、酸化剤、他の添加剤及び界面活性剤を1つの構成成分(C)とし、酸、他の添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(D)とし、それらを使用する際に水又は水溶液を加え構成成分(C)と構成成分(D)とを希釈して使用する。
この例の場合、構成成分(C)と構成成分(D)と水又は水溶液をそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、希釈混合は、3つの配管を、研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合する方法があり、この場合、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合することも可能である。
例えば、溶解しにくい添加剤を含む構成成分と他の構成成分とを混合し、混合経路を長くして溶解時間を確保してから、さらに水又は水溶液の配管を結合する方法である。
その他の混合方法は、上記したように直接に3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き、研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法、1つの容器に3つの構成成分を混合して、そこから研磨パッドに希釈された金属用研磨液を供給する方法が挙げられる。上記した研磨方法において、酸化剤を含む1つの構成成分を40℃以下にし、他の構成成分を室温から100℃の範囲に加温し、且つ1つの構成成分と他の構成成分又は水もしくは水溶液を加え希釈して使用する際に、混合した後に40℃以下とするようにすることもできる。温度が高いと溶解度が高くなるため、金属用研磨液の溶解度の低い原料の溶解度を上げるために好ましい方法である。
酸化剤を含まない他の成分を室温から100℃の範囲で加温して溶解させた原料は、温度が下がると溶液中に析出するため、温度が低下したその成分を用いる場合は、予め加温して析出したものを溶解させる必要がある。これには、加温し溶解した構成成分液を送液する手段と、析出物を含む液を攪拌しておき、送液し配管を加温して溶解させる手段を採用することができる。加温した成分が酸化剤を含む1つの構成成分の温度を40℃以上に高めると酸化剤が分解してくる恐れがあるので、加温した構成成分とこの加温した構成成分を冷却する酸化剤を含む1つの構成成分で混合した場合、40℃以下となるようにする。
また本発明においては、上述したように金属用研磨液の成分を二分割以上に分割して、研磨面に供給してもよい。この場合、酸化物を含む成分と酸を含有する成分とに分割して供給する事が好ましい。また、金属用研磨液を濃縮液とし、希釈水を別にして研磨面に供給してもよい。
金属用研磨液の供給方法としては、上述したように金属用研磨液の成分を二分割以上に分割して、研磨面に供給する場合、また、金属用研磨液を濃縮液とし、希釈水を別にして研磨面に供給する場合に区別される。しかし、いずれの金属用研磨液の供給方法においても、本発明における研磨方法では、1種類の金属用研磨液で絶縁膜の凸部上に製膜された導体膜を化学的機械研磨した後、続いて同一金属用研磨液で連続的に導体膜の残膜とバリア金属膜とを研磨することが可能である。
本発明の研磨方法により研磨される対象は、凹部を有する層間絶縁膜の表面に一面に形成されたバリア金属膜と、該バリア金属膜の表面に前記凹部が埋まるように形成された銅又は銅合金からなる導体膜と、を有する基板であるが、この基板は半導体基板であり、銅金属及び/又は銅合金からなる配線を持つLSIであることが好ましく、特に配線が銅合金であることが好ましい。
更には、銅合金の中でも銀を含有する銅合金が好ましい。銅合金に含有される銀含量は、40質量%以下が好ましく、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下であり、0.00001〜0.1質量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
本発明においては、研磨する対象である半導体基板が、例えばDRAMデバイス系ではハーフピッチで0.15μm以下が好ましく、0.10μm以下がより好ましく、0.08μm以下がさらに好ましい。一方、MPUデバイス系では0.12μm以下が好ましく、0.09μm以下がより好ましく、0.07μm以下の配線を持つLSIであることがさらに好ましい。これらのLSIに対して、前記本発明の金属用研磨液を用いることにより、特に優れた効果を発揮する。
(基板)
本発明に用いられる基板の例としては、8インチ、12インチ半導体用ウェハ製造工程、あるいは、マイクロマシン製造工程に用いられるものが挙げられる。その種類としては、半導体用シリコンウェハやSOIウェハ、半導体レーザなどに使用される化合物半導体のサファイヤ基板なども含まれる。他には、高分子のフィルム基板上に配線パターンを形成し、平坦化する用途にも用いられる。
本発明の金属用研磨液でCMPを行う対象ウェハは、直径が200mm以上であることが好ましく、特には300mm以上が好ましい。300mm以上である時に顕著に本発明の効果を発揮する。
(層間絶縁膜)
本発明の金属研磨液を用いた研磨方法は、基板上の配線の平坦化のみならず、多層配線基板の平坦化にも使用できる。この場合、層間絶縁膜上に形成された配線を平坦化することができる。
本発明における層間絶縁膜としては、誘電率が2.6以下の特性を有するものであることが好ましく、例えば、シリカ系被膜、有機系層間絶縁膜などを挙げることができ、特に炭素をドープしたシリカ系被膜を用いることが好ましい。
本発明における層間絶縁膜の厚さは、多層配線における配線の上部と下部、又は世代間(ノード)により適宜調整できる。
(バリア金属膜)
本発明においては、半導体基板が銅金属及び/又は銅合金からなる配線と層間絶縁膜との間に、銅の拡散を防ぐためのバリア層(バリア金属膜)を設けることが好ましい。バリア層材料としては低抵抗のメタル材料がよく、タンタル又はタンタル化合物、チタン又はチタン化合物、タングステン又はタングステン化合物及びルテニウムから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、特にはTiN、TiW、Ta、TaN、W、WN、Ruを含むことが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
バリア金属膜の厚さとしては、20〜30nm程度とすることが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、研磨条件等は次のとおりである。
<砥粒(粒子)の調製>
アルコキシシランの加水分解から得られるコロイダルシリカの一般的な合成方法を用いて、コロイダルシリカを作製した。即ち、メタノールとアンモニア、純水及び分散剤を50℃以上の一定の温度下で攪拌しながら混合した溶液に、正珪酸メチルと有機溶媒の混合物を滴下させ、砥粒を作製した。
なお、成分(1)の粒子及び(2)の粒子の粒径制御は、粒子の攪拌速度を調節することにより制御した。その後、砥粒(1)及び(2)について、反応生成後に大量のメタノールを加えてクエンチさせ、必要に応じてエバポレーターにて水溶媒に置換し、成分(1)の粒子及び(2)の粒子の調製を完了した。
上記のようにして調製した砥粒としては、成分(1)の粒子として扶桑化学社製コロイダルシリカで、商品名:PL−7(体積平均粒径:70nm)、PL−10(体積平均粒径:100nm)、PL−20(体積平均粒径:180nm)を用い、成分(2)が扶桑化学社製コロイダルシリカで、商品名:PL−07(体積平均粒径:7nm)、PL−1(体積平均粒径:15nm)、PL−2(体積平均粒径:25nm)、PL−3(体積平均粒径:35nm)、PL−5(体積平均粒径:55nm)を用いた。
<研磨条件>
研磨装置としてラップマスター社製装置「LGP−612」を使用し、下記の条件で、研磨装置の研磨定盤の研磨パッド上に、後述する金属用研磨液のスラリーを供給しながら、研磨基板を研磨パッドに押し当てた状態で研磨定盤と基板とを相対的に動かして金属膜を研磨し、その時の研磨速度を測定した。
・テ−ブル回転数: 64rpm
・ヘッド回転数: 65rpm
・研磨圧力: 13kPa
・研磨パッド: ロデール・ニッタ株式会社製 品番IC−1400
・スラリー供給速度: 200ml/分
なお、基板としては、フォトリソグラフィー工程と反応性イオンエッチング工程によりシリコン酸化膜(絶縁膜)をパターニングして、幅0.09〜100μm、深さ600nmの配線用溝と接続孔(凹部)を形成し、さらに、スパッタリング法により厚さ20nmのTa膜を形成し、続いてスパッタリング法により厚さ50nmの銅膜を形成後、メッキ法により合計厚さ1000nmの銅膜(導体膜)を形成した8inchウェハを使用した。
<評価項目>
(研磨速度)
−銅及びTa膜−
銅及びTa膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値から換算して求めた。膜厚差測定は国際電気アルファ株式会社製VR−200を用いて行った。具体的には、研磨速度(nm/分)=〔(研磨前の銅及びTa膜の厚さ)−(研磨後の銅及びTa膜の厚さ)〕/研磨時間で測定した。
−絶縁膜−
絶縁膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値から換算して求めた。膜厚差測定はフィルメトリックス株式会社製、F20を用いて行った。具体的には、研磨速度(nm/分)=〔(研磨前の絶縁膜の厚さ)−(研磨後の絶縁膜の厚さ)〕/研磨時間で測定した。
(銅膜及びTa膜のスクラッチの有無)
研磨後の各基板の外観を目視で観察した。評価基準は、○;スクラッチがない、△;数本のスクラッチが観測される、×;明らかに問題となる数のスクラッチが観測される、とした。
〔研磨液の調製〕
<実施例1>
・複素環化合物(ベンゾトリアゾール): 0.01質量%
・成分(1)(表2に記載の平均粒径を有するコロイダルシリカ): 10質量%
・成分(2)(表2に記載の平均粒径を有するコロイダルシリカ): 5質量%
・成分(3)(過酸化水素): 1質量%
・成分(4)(A−1(下記構造):和光純薬工業(株)製): 0.8質量%
・純水を加えて全量: 1000ml
・pH(アンモニア水と硝酸で調整): 7
この水溶液を高速ホモジナイザーで撹拌して均一に分散させて金属用研磨液を得た。
Figure 2007165566
<実施例2〜22、比較例1〜10>
実施例1と同様にして、表1に記載の粒径を有する砥粒及び化合物を使用して、実施例2〜22及び比較例1〜10の金属用研磨液を調製し研磨試験を行った。複素環化合物(不動態膜形成剤)、成分(3)及びpHは実施例1と同様とした。
評価結果を表2に示す。
各成分が上記の濃度となるよう水溶液を調製し、高速ホモジナイザーで撹拌し均一に分散させて金属用研磨液を得た。なお、成分(1)及び成分(2)については、表1に記載の粒径を示す前記市販のコロイダルシリカを使用した。
上記のようにして得た金属用研磨液を用い、実施例1と同様の研磨を行い、評価した。結果を表2に示す。
なお、研磨試験の結果として、各種膜の研磨速度、該研磨速度より計算される選択比を同じく表2に示した。ここで、選択比とは、それぞれの材料の研磨速度の比を示す。これらの比が小さいほど、異なる膜が均一に研磨されることを示す。
Figure 2007165566
表2に示すように、実施例の金属用研磨液を用いた場合には、一定の研磨速度を確保しつつ、平坦性が良好で、かつ、スクラッチの発生がない研磨面を得ることができることがわかった。
詳細には、成分(1)の粒径が60〜140nmの範囲においてCu膜が高い研磨速度で研磨可能であることがわかった。また、比較例5及び比較例8から、成分(1)の粒径が60nmより小さい場合、及び成分(1)を含まない場合、Cu膜の研磨速度は極端に低下することが確認された。さらに、比較例7から、成分(1)の粒径が140nmより大きい場合、Cu膜の研磨速度は高いものの、スクラッチが多く発生し、シリコンウェハ表面にも多くのスクラッチが発生していることが光学顕微鏡で確認された。
また、Ta膜は成分(2)の粒径が10〜50nmにおいて効率よく研磨されることがわかった。また、比較例7及び比較例9から、成分(2)の粒径が10nmより小さい場合、及び成分(2)を含まない場合、Ta膜の研磨速度が低下することが確認された。さらに、比較例10から、成分(2)の粒径が60nmより大きい場合、Ta膜は効率よく研磨されたがTaウェハ表面に多くのスクラッチが発生していることが光学顕微鏡観察から確認された。
さらに、成分(2)の粒径を変化させることにより、絶縁膜の研磨速度を選択的にコントロールできることが確認された。
<実施例23>
シリコンウェハ表面に、フォトリソグラフィー工程と反応性イオンエッチング工程によりシリコン酸化膜をパターニングして、幅0.09〜100μm、深さ600nmの配線用溝と接続孔を形成、さらに、スパッタリング法により厚さ20nmのTa膜を形成し、続いてスパッタリング法により厚さ50nmの銅膜を形成後、メッキ法により合計厚さ1000nmの銅膜を形成したパターンウェハを60×60mmに切った物を用いて、そのパターンウェハ表面を実施例1の金属用研磨液で120秒間の研磨を行った。その結果、Ta膜より上面にあるCu膜は除去され、その後露出したTa膜を同一の金属用研磨液で研磨した状態になった。
研磨終了後のシリコンウェハ表面を光学顕微鏡で観察したところ、配線用溝以外のシリコン酸化膜と配線溝のCu膜が露出しており、Ta膜は完全に除去されていることが確認された。

Claims (8)

  1. 半導体集積回路用基板の化学的機械的平坦化に用いる金属研磨液であって、下記成分(1)、(2)、(3)及び(4)を含有し、銅又は銅を含む合金からなる配線と、バリア金属膜とを研磨するために用いられることを特徴とする金属研磨液。
    (1)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が60〜150nmの範囲の粒子。
    (2)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が10〜50nmの範囲の粒子。
    (3)酸化剤。
    (4)アミノジカルボン酸。
  2. 前記(1)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が60〜150nmの範囲の粒子及び前記(2)動的光散乱法により求められる体積平均粒子径が10〜50nmの範囲の粒子における含有量合計が、前記金属研磨液の全質量に対して0.02〜15質量%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の金属用研磨液。
  3. 前記(3)酸化剤が、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属研磨液。
  4. 凹部を有する層間絶縁膜の表面に形成されたバリア金属膜と、該バリア金属膜の表面に該凹部が埋まるように形成された銅又は銅合金からなる導体膜とを有する基板を、該導体膜側の面を被研磨面として研磨する方法であって、該導体膜と該バリア金属膜とを連続的に、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の金属用研磨液で研磨することを特徴とする研磨方法。
  5. 研磨定盤上に貼付された研磨パッドに前記金属用研磨液を供給しながら、前記基板の被研磨面を研磨パッドに押圧した状態で、前記研磨パッドと基板とを相対的に移動させて被研磨面を研磨することを特徴とする請求項4に記載の研磨方法。
  6. 前記基板の被研磨面を研磨パッドに押圧した時の圧力が、20kPa以下であることを特徴とする請求項5に記載の研磨方法。
  7. 前記層間絶縁膜が、シリコン系被膜であることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の研磨方法。
  8. 前記バリア金属膜が、タンタル又はタンタル化合物、チタン又はチタン化合物、タングステン又はタングステン化合物及びルテニウムから選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の研磨方法。
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