JP2007165090A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】クロストークを抑制することができるプラズマディスプレイパネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ガラス基板5上に電極材料層を形成すると共に、誘電体からなり電極材料層を埋め込む井桁状の隔壁材料層を形成する。そして、隔壁4の部分4bとなる予定の部分上の一部に、更に隔壁材料層を重ねて形成する。次に、電極材料層及び隔壁材料層を焼成することにより、電極材料層からX電極6及びY電極7を形成し、隔壁材料層から隔壁4を形成する。このとき、隔壁材料層の熱収縮により、隔壁4の各部分4bにおけるその長手方向の両端部上面には、1対の三角形状の溝4cが形成され、隔壁4の上面における溝4c以外の領域は平坦化される。このようにして作製された前面基板2を背面基板と貼り合わせて、PDPを製造する。この結果、画面の水平方向に隣り合う放電セル10同士が、1対の溝4cにより連通される。
【選択図】図2
【解決手段】ガラス基板5上に電極材料層を形成すると共に、誘電体からなり電極材料層を埋め込む井桁状の隔壁材料層を形成する。そして、隔壁4の部分4bとなる予定の部分上の一部に、更に隔壁材料層を重ねて形成する。次に、電極材料層及び隔壁材料層を焼成することにより、電極材料層からX電極6及びY電極7を形成し、隔壁材料層から隔壁4を形成する。このとき、隔壁材料層の熱収縮により、隔壁4の各部分4bにおけるその長手方向の両端部上面には、1対の三角形状の溝4cが形成され、隔壁4の上面における溝4c以外の領域は平坦化される。このようにして作製された前面基板2を背面基板と貼り合わせて、PDPを製造する。この結果、画面の水平方向に隣り合う放電セル10同士が、1対の溝4cにより連通される。
【選択図】図2
Description
本発明は、プラズマディスプレイパネル及びその製造方法に関し、特に、維持電極が相互に対向している対向電極型のAC(交流)型プラズマディスプレイパネル及びその製造方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:以下、PDPともいう)においては、表示面側(視聴者側)に配置された前面基板と、この前面基板に対向するように配置された背面基板とが設けられており、両基板の間には、希ガス等の放電ガスが封入されている。そして、前面基板においては、ガラス基板等の透明基板上に、例えば画面の水平方向に延びるX電極及びY電極が延設されている。X電極及びY電極を総称して「維持電極」ともいう。一方、背面基板においては、ガラス基板等の絶縁基板上に、例えば画面の垂直方向に延びるアドレス電極が延設されており、このアドレス電極を覆うように白色誘電体層が形成されている。また、白色誘電体層上には井桁状又はストライプ状の隔壁が形成されており、この隔壁によって放電セルが区画されている。更に、隔壁の側面及び白色誘電体層の表面には蛍光体層が塗布されている。そして、X電極とY電極との間に放電を発生させると、この放電により発生した紫外線が蛍光体層に照射され、蛍光体層が可視光を発光するようになっている。
従来、維持電極は透明基板上に平面状に形成されており、この維持電極を覆うように、透明誘電体層が形成されていた。これに対して、近年、発光効率を向上させるために、維持電極を相互に対向させて配置する対向電極型のPDPが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図17は、特許文献1に記載された従来の対向電極型のPDPを示す断面図である。
この従来のPDP101においては、前面基板102及び背面基板103が相互に対向するように配置されており、その間の空間には放電ガスが封入されている。
図17は、特許文献1に記載された従来の対向電極型のPDPを示す断面図である。
この従来のPDP101においては、前面基板102及び背面基板103が相互に対向するように配置されており、その間の空間には放電ガスが封入されている。
前面基板102においては、ガラス基板105が設けられており、このガラス基板105における背面基板103に対向する側の表面上には、X電極106及びY電極107が交互に且つ相互に平行に設けられている。X電極106及びY電極107は例えば銀ペーストを焼成することにより形成されたものであり、銀(Ag)及び無機バインダーを含む材料により形成されている。また、X電極106及びY電極107をそれぞれ覆うように、誘電体層108が設けられている。
更に、X電極106を覆う誘電体層108とY電極107を覆う誘電体層108との間には、誘電体材料からなるブリッジ部(図示せず)が設けられており、このブリッジ部並びにX電極106、Y電極107及び誘電体層108により、井桁状の隔壁が形成されている。この隔壁により、複数の放電セル110が区画されている。そして、ガラス基板105及び隔壁を覆うように、酸化マグネシウム(MgO)からなる保護膜109が設けられている。各放電セル110において、X電極106を覆う誘電体層108とY電極107を覆う誘電体層108との間には保護膜109以外の構成物は配置されておらず、放電セル110中に放電ガスを介した放電経路が形成されるようになっている。
一方、背面基板103においては、ガラス基板111が設けられており、このガラス基板111における前面基板102に対向する側の表面上に、アドレス電極112が設けられている。アドレス電極112は、X電極106及びY電極107が延びる方向に直交する方向に延びている。また、ガラス基板111上には、アドレス電極112を覆うように白色誘電体層113が設けられている。そして、白色誘電体層113上には井桁状の隔壁114が設けられている。この隔壁114は、前面基板102に形成された隔壁に対応する位置に配置されている。更に、隔壁114の側面及び白色誘電体層113の表面には、蛍光体層115が塗布されている。
このように構成された従来のPDP101においては、X電極106とY電極107との間に電圧を印加することにより、X電極106を覆う誘電体層108とY電極107を覆う誘電体層108との間に放電ガスを介した放電が発生する。この放電により紫外線が発生し、この紫外線が蛍光体層115に照射されると、蛍光体層115が可視光を発光する。この可視光が、前面基板102のガラス基板105を透過して、PDP101の表示面から出射する。そして、1画面を表示する1フィールド内で各放電セル110における放電回数を制御することにより、PDP101全体で画像を表示することができる。
しかしながら、図17に示す従来のPDP101には、以下に示すような問題点がある。従来の対向電極型のPDP101においては、高精細化を図るために放電セル110の配列密度を高くしていくと、クロストークが起こりやすくなる。即ち、X電極106とY電極107との間に電圧を印加したときに、放電が、放電を発生させたい放電セル110内に収まらずに、この放電セル110に隣接する放電セル110まで拡大してしまう。これにより、表示品質が低下してしまう。クロストークは、特に、維持電極が延びる方向において発生しやすい。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、クロストークを抑制することができるプラズマディスプレイパネル及びその製造方法を提供することである。
本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、第1の基板と、前記第1の基板に対向して配置された第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に封入された放電ガスと、を備え、前記第1の基板は、絶縁基板と、前記絶縁基板における前記第2の基板に対向する表面上に設けられた井桁状の隔壁と、前記隔壁における第1の方向に延びる第1部分に埋設され前記第1の方向に延びる維持電極と、を有し、前記隔壁の第2の方向に延びる部分における前記第1部分との交差部分を除く第2部分の端部上面に、前記第2部分を横断する溝が形成されていることを特徴とする。
本発明においては、隔壁に溝が形成されているため、プラズマディスプレイの製造時に、この溝を介して放電セル内を排気し放電ガスを封入することができる。また、この溝は、第2部分の両端部に形成されており、中央部には形成されていないため、クロストークを抑制することができる。
本発明に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法は、第1の基板を作製する工程と、第2の基板を作製する工程と、前記第1の基板と前記第2の基板とを相互に対向するように配置してその内部に放電ガスを封入する工程と、を備え、前記第1の基板を作製する工程は、絶縁基板上に第1の方向に延びる電極材料層を形成すると共に前記電極材料層を埋め込む隔壁材料層を形成する工程と、前記隔壁材料層を、その前記第1の方向に延びる部分に前記電極材料層が含まれるように井桁状にパターニングする工程と、パターニングされた前記隔壁材料層のうち第2の方向に延びる部分から前記電極材料層の直上域に相当する部分を除いた部分上の少なくとも一部の領域に他の隔壁材料層を形成する工程と、前記隔壁材料層及び前記他の隔壁材料層並びに前記電極材料層を焼成して隔壁及び維持電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明においては、焼成工程において隔壁材料層及び他の隔壁材料層が熱収縮し、その上面がほぼ平坦な井桁状の隔壁が形成されると共に、他の隔壁材料層の第2の方向における両端部の段差により溝が形成される。これにより、第1の基板と第2の基板との間に放電ガスを封入する際の効率が向上すると共に、クロストークが発生しにくいプラズマディスプレイパネルを製造することができる。
本発明に係る他のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、第1の基板を作製する工程と、第2の基板を作製する工程と、前記第1の基板と前記第2の基板とを相互に対向するように配置してその内部に放電ガスを封入する工程と、を備え、前記第1の基板を作製する工程は、絶縁基板上に第1の方向に延びる電極材料層を形成すると共に前記電極材料層を埋め込む隔壁材料層を形成する工程と、前記隔壁材料層上における第2の方向に断続的に延びる領域に他の隔壁材料層を形成する工程と、前記隔壁材料層を、その前記第1の方向に延びる部分内に前記電極材料層が含まれ、その前記第2の方向に延びる部分上の一部に前記他の隔壁材料層が配置されるように井桁状にパターニングする工程と、前記隔壁材料層及び前記他の隔壁材料層並びに前記電極材料層を焼成して隔壁及び維持電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明においては、焼成工程において隔壁材料層及び他の隔壁材料層が熱収縮し、その上面がほぼ平坦な井桁状の隔壁が形成されると共に、他の隔壁材料層の第2の方向における両端部の段差により溝が形成される。これにより、第1の基板と第2の基板との間に放電ガスを封入する際の効率が向上すると共に、クロストークが発生しにくいプラズマディスプレイパネルを製造することができる。
本発明によれば、クロストークの発生を抑制できるプラズマディスプレイパネルを実現することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るPDPを示す断面図であり、
図2は、このPDPの前面基板を示す斜視図である。なお、図2においては、図を見易くするために、図1に対して上下を逆転して示している。後述する図3〜図15についても同様である。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るPDPを示す断面図であり、
図2は、このPDPの前面基板を示す斜視図である。なお、図2においては、図を見易くするために、図1に対して上下を逆転して示している。後述する図3〜図15についても同様である。
本実施形態に係るPDP1においては、前面基板2及び背面基板3が相互に対向するように且つ相互に平行に配置されており、両基板間はシーリングフリット(図示せず)により封止されており、両基板とシーリングフリットにより囲まれる空間には放電ガスが封入されている。放電ガスは例えば希ガスであり、例えば、キセノン(Xe)を7乃至15体積%含有し、残部がネオン(Ne)からなるNe−Xe混合ガスである。PDP1は交流型のPDPである。
前面基板2においては、絶縁基板として透明なガラス基板5が設けられており、このガラス基板5における背面基板3に対向する側の表面上には、例えば画面の水平方向及び垂直方向に延びる井桁状(格子状)の隔壁4が設けられている。この隔壁4により、前面基板2と背面基板3との間の空間が複数の放電セル10に区画されている。
隔壁4は、例えば画面の水平方向に連続的に延びる部分4aと、例えば画面の垂直方向に延びる部分のうち、部分4aとの交差部分を除く部分4bとから構成されている。即ち、部分4bは画面の垂直方向に断続的に延びており、部分4a同士を連結するブリッジ部となっている。部分4aの幅は部分4bの幅よりも大きく、例えば約3倍である。部分4a及び4bの長手方向に直交する断面の形状は、下辺が上辺よりも長い台形状である。
隔壁4の部分4aには、X電極6及びY電極7が交互に埋設されている。即ち、ある部分4aにはX電極6が埋め込まれており、この部分4aの隣に位置する部分4aにはY電極7が埋め込まれている。X電極6及びY電極7を総称して「維持電極」ともいう。また、X電極6及びY電極7は相互に対向しており、維持電極が延びる方向は、画面の水平方向である。X電極6及びY電極7は、例えば銀ペーストを焼成することにより形成されたものであり、銀及び無機バインダーを含む材料により形成されている。部分4aにおいては、X電極6又はY電極7を覆うように、誘電体層8が設けられている。誘電体層8は、例えば、鉛ガラス等の低融点ガラスにより形成されている。
一方、隔壁4の部分4bには、電極等の構成物は埋め込まれておらず、全体が誘電体層8により形成されている。そして、各部分4bにおけるその長手方向(画面の垂直方向)の両端部の上面には、1対の溝4cが形成されている。溝4cは部分4bの幅方向に部分4bの全幅にわたって延びており、部分4bを横断している。また、本具体例においては、溝4cが延びる方向(画面の水平方向)から見て、溝4cの形状は三角形となっている。これにより、画面の水平方向に隣り合う放電セル10同士は、1対の溝4cにより連通されている。更に、ガラス基板5の表面に垂直な方向から見たときに、部分4bの長手方向における部分4bの長さをaとし、部分4bの端部からこの端部に最も近い溝4cの最深部までの距離をbとするとき、(b/a×100)の値は30(%)以下である。
なお、本発明における溝4cの形状は、三角形状には限定されない。すなわち、図1及び図2においては、内壁面が平面状の三角形状の溝4cを例示したが、これ以外にも、例えば、内壁面が曲面状の溝であってもよく、または、内壁面が平面と曲面との組み合わせにより構成された溝であってもよい。
なお、本発明における溝4cの形状は、三角形状には限定されない。すなわち、図1及び図2においては、内壁面が平面状の三角形状の溝4cを例示したが、これ以外にも、例えば、内壁面が曲面状の溝であってもよく、または、内壁面が平面と曲面との組み合わせにより構成された溝であってもよい。
そして、ガラス基板5及び隔壁4を覆うように、酸化マグネシウム(MgO)からなる保護膜(図示せず)が設けられている。保護膜は、放電によってガラス基板5及び隔壁4がスパッタリングされることを防止すると共に、放電セル10内に二次電子を供給するものである。
一方、背面基板3においては、絶縁基板としてガラス基板11が設けられており、このガラス基板11における前面基板2に対向する側の表面上に、アドレス電極12が設けられている。アドレス電極12は、X電極6及びY電極7が延びる方向に直交する方向、例えば、画面の垂直方向に延びている。そして、前面基板2側から見て、各放電セル10内の中央部を1本のアドレス電極12が通過するようになっている。アドレス電極12は例えば銀ペーストを焼成することにより形成されたものであり、銀及び無機バインダーを含む材料により形成されている。
ガラス基板11上には、アドレス電極12を覆うように白色誘電体層13が設けられている。そして、白色誘電体層13上には井桁状の隔壁14が設けられている。この隔壁14は、前面基板2の隔壁4に対応する位置に配置されている。更に、隔壁14の側面及び白色誘電体層13の表面には、蛍光体層15が塗布されている。蛍光体層15は、紫外線が入射されたときに可視光、例えば、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のうちいずれかの色の光を出射するものである。
以下、PDP1の各部の寸法の一例を記載する。但し、本発明はこれらの寸法には限定されない。隣り合う部分4aの中心線間の距離は例えば700ミクロンであり、隣り合う部分4bの中心線間の距離は例えば300ミクロンである。また、隔壁4の高さは例えば100乃至130ミクロンであり、溝4cの深さは例えば15乃至20ミクロンである。更に、X電極6及びY電極7の幅はそれぞれ例えば100乃至250ミクロンである。更にまた、白色誘電体層13の厚さは例えば20乃至30ミクロンであり、そのうちアドレス電極12の厚さは例えば5ミクロンである。
なお、隔壁4の上面における溝4c以外の部分の大部分は隔壁14に当接しているが、隔壁4及び14を形成する際に若干の高さのばらつきが生じるため、部分的に隔壁4と隔壁14との間に隙間が生じることがある。但し、この隙間の大きさは溝4cの深さよりも小さく、例えば10ミクロン以下である。
次に、本実施形態に係るPDPの動作について説明する。
PDP1においては、1画面を表示する1フィールドを複数のサブフィールドに分け、各サブフィールドに初期化期間、書込期間及び維持期間を設ける。そして、初期化期間において全ての放電セル10を強制的に放電させて放電セル10内の電荷分布を初期化した後、書込期間においてX電極6又はY電極7を走査しながらアドレス電極12に選択的に電圧を印加することにより、そのサブフィールドにおいて発光させたい放電セル10内に書込放電を発生させ、壁電荷を形成する。
PDP1においては、1画面を表示する1フィールドを複数のサブフィールドに分け、各サブフィールドに初期化期間、書込期間及び維持期間を設ける。そして、初期化期間において全ての放電セル10を強制的に放電させて放電セル10内の電荷分布を初期化した後、書込期間においてX電極6又はY電極7を走査しながらアドレス電極12に選択的に電圧を印加することにより、そのサブフィールドにおいて発光させたい放電セル10内に書込放電を発生させ、壁電荷を形成する。
次に、維持期間においてX電極6とY電極7との間に交流電圧を印加すると、壁電荷が形成された放電セル10においてのみ、交流電圧に壁電荷による電圧が重畳され、X電極6を覆う誘電体層8とY電極7を覆う誘電体層8との間で放電ガスを介した維持放電が発生する。そして、この維持放電に伴って、波長が例えば147nmの紫外線が発生し、この紫外線が蛍光体層15に入射されると、蛍光体層15が可視光を出射する。この可視光が、前面基板2のガラス基板5を透過して、PDP1の表示面から出射される。
そして、1フィールドを構成する複数のサブフィールド間で維持放電の回数を相互に異ならせ、各放電セル10について発光させるサブフィールドの組み合わせを選択することにより、放電セル10毎に1フィールド内で発生させる放電回数を選択することができ、階調を表現することができる。これにより、PDP1全体で画像を表示することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態に係るPDP1においては、隔壁4の各部分4bの長手方向両端部に溝4cが形成されているため、後述の第2及び第3の実施形態において詳細に説明するように、PDP1を製造する際に、放電セル10内の排気及び放電セル10内への放電ガスの封入を確実且つ迅速に行うことができる。また、溝4cは各部分4bの両端部にのみ形成されていて、中央部には形成されていないため、画面の水平方向において隣り合う放電セル10間でクロストークが発生することをほぼ確実に防止できる。即ち、本実施形態においては、部分4bの両端部に溝4cを形成することで、放電セル10の排気及び放電ガスの封入の効率を阻害することなく、クロストークを防止することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、前述の第1の実施形態に係るPDPの製造方法の実施形態である。
先ず、前面基板2の作製方法について説明する。
図3〜図11は、本実施形態に係るPDPの製造方法のうち、前面基板の作製方法をその工程順に示す工程断面図である。
先ず、前面基板2の作製方法について説明する。
図3〜図11は、本実施形態に係るPDPの製造方法のうち、前面基板の作製方法をその工程順に示す工程断面図である。
先ず、図3に示すように、ガラス基板5を用意する。そして、例えばコーティング装置を使用して、このガラス基板5の上面上における表示領域となる予定の領域に、例えば溶剤及び低融点ガラスを含む誘電体ペーストを塗布した後、この誘電体ペースト中の溶剤が蒸発するような温度まで加熱して、誘電体ペーストを乾燥させる。これにより、隔壁材料層21を形成する。
次に、図4に示すように、ラミネーターを使用して隔壁材料層21上にドライフィルムレジスト(DFR:Dry Film Resist)22を貼付する。そして、DFR22に対して露光及び現像を行って、X電極6及びY電極7(図1参照)が形成される予定の領域に、開口部22aを形成する。
次に、図5に示すように、このDFR22をマスクとしてサンドブラスト処理を行い、DFR22の開口部22aの直下域に位置する隔壁材料層21を選択的に除去する。これにより、隔壁材料層21に一方向に延びる溝21aを形成する。その後、DFR22を剥離し、ガラス基板5及び隔壁材料層21を純水により洗浄し、乾燥させる。
次に、図6に示すように、スクリーン印刷法又はディスペンサー法等により、隔壁材料層21の溝21a内に、銀ペースト等の導電体ペーストを充填し、この導電体ペースト中の溶剤が蒸発するような温度まで加熱して、乾燥させる。これにより、溝21a内に電極材料層23を形成する。
次に、図7に示すように、例えばコーティング装置を使用して、隔壁材料層21上の全面に誘電体ペーストを塗布した後、この誘電体ペースト中の溶剤が蒸発するような温度まで加熱して、誘電体ペーストを乾燥させる。このとき、誘電体ペーストには、隔壁材料層21を形成する際に使用した誘電体ペーストと同じ組成のものを使用する。これにより、隔壁材料層21上に、電極材料層23を埋め込むように、隔壁材料層24を形成する。
次に、図8に示すように、ラミネーターを使用して隔壁材料層24上にDFR25を貼付する。そして、DFR25に対して露光及び現像を行って、放電セル10(図1参照)が形成される予定の領域、即ち、マトリクス状に配列された複数の矩形状の領域に開口部25aを形成し、隔壁4(図1参照)が形成される予定の井桁状の領域にDFR25を残留させる。このとき、電極材料層23の直上域にはDFR25が残るようにする。
次に、図9に示すように、このDFR25をマスクとしてサンドブラスト処理を行い、DFR25の開口部25aの直下域に位置する隔壁材料層24及び21を選択的に除去する。これにより、隔壁材料層24及び21を井桁状にパターニングする。このとき、電極材料層23はパターニングされた隔壁材料層21及び24の内部に含まれている。その後、DFR25を剥離し、ガラス基板5並びに隔壁材料層24及び21を純水により洗浄し、乾燥させる。
次に、図10に示すように、パターニングされた隔壁材料層24のうち隔壁4(図2参照)の部分4bが形成される予定の領域、即ち、維持電極が延びる方向に対して直交する方向に延びる部分から維持電極が延びる方向に延びる部分との交差部分を除いた部分上の領域の少なくとも一部に、誘電体ペーストをパターン印刷により被着させる。なお、このとき、誘電体層は交差部分上に少しははみ出してもよいが、電極材料層23の直上域にははみ出さないようにすることが必要である。また、このとき、誘電体ペーストには、隔壁材料層21及び24を形成する際に使用した誘電体ペーストと同じ組成のものを使用する。また、誘電体ペーストを被着させる領域の長手方向の長さをcとし、部分4bの長手方向の長さをaとするとき、(a/c×100)の値は、例えば40乃至100(%)となるようにする。そして、この誘電体ペースト中の溶剤が蒸発するような温度まで加熱して、誘電体ペーストを乾燥させる。これにより、隔壁材料層26を形成する。即ち、隔壁材料層21及び24の上に、隔壁材料層26を重ねて形成する。
次に、図11に示すように、ガラス基板5及びその上に形成された構成物を、誘電体ペースト及び導電体ペーストが焼結し、ガラス基板5が軟化しないような温度、例えば520乃至600℃の温度に加熱する。これにより、乾燥した導電体ペーストからなる電極材料層23が焼結してX電極6及びY電極7となり、乾燥した誘電体ペーストからなる隔壁材料層21、24及び26が一体的に焼結して誘電体層8となり、井桁状の隔壁4が形成される。このとき、電極材料層23はほとんど熱収縮しないが、隔壁材料層21、24及び26は一体化すると共に熱収縮する。この結果、隔壁4はその断面形状が台形状となり、隔壁材料層26の長手方向両端部の段差部分は三角形の溝4cとなり、隔壁4の上面における溝4c以外の領域はほぼ平坦になる。
その後、ガラス基板5及び隔壁4を覆うようにMgOを堆積させ、保護膜(図示せず)を形成する。これにより、前面基板2が作製される。
一方、前面基板2とは別に、背面基板3を作製する。
図1に示すように、先ず、ガラス基板11を用意する。そして、スクリーン印刷法等により、ガラス基板11上の全面に銀ペースト等の導電体ペーストを印刷する。そして、この導電体ペーストに対して露光及び現像を行ってパターニングし、導電体ペーストのうち、アドレス電極12が形成される予定の部分のみを残し、残部を除去する。次に、ガラス基板11及び導電体ペーストを、導電体ペーストが焼結し、ガラス基板11が軟化しないような温度、例えば、520乃至600℃の温度に加熱して、焼成する。これにより、導電体ペーストが焼結され、アドレス電極12が形成される。
図1に示すように、先ず、ガラス基板11を用意する。そして、スクリーン印刷法等により、ガラス基板11上の全面に銀ペースト等の導電体ペーストを印刷する。そして、この導電体ペーストに対して露光及び現像を行ってパターニングし、導電体ペーストのうち、アドレス電極12が形成される予定の部分のみを残し、残部を除去する。次に、ガラス基板11及び導電体ペーストを、導電体ペーストが焼結し、ガラス基板11が軟化しないような温度、例えば、520乃至600℃の温度に加熱して、焼成する。これにより、導電体ペーストが焼結され、アドレス電極12が形成される。
次に、ガラス基板11上の全面に、コーティング法又はスクリーン印刷法により、アドレス電極12を覆うように白色誘電体ペーストを塗布して乾燥させる。そして、ガラス基板11、アドレス電極11及び白色誘電体ペーストを、白色誘電体ペーストが焼結し、ガラス基板11が軟化しないような温度に加熱して、焼成する。これにより、白色誘電体ペーストが焼結され、白色誘電体層13が形成される。
次に、白色誘電体層13上に誘電体ペーストを塗布し、パターニングし、焼成することにより、井桁状の隔壁14を形成する。次に、例えばスクリーン印刷により、白色誘電体層13の上面及び隔壁14の側面に蛍光体ペーストを被着させ、これを乾燥させて、焼成し、蛍光体層15を形成する。
次に、前面基板2又は背面基板3の表面に、隔壁4又は隔壁14が形成された領域を囲むようにシーリングフリット(図示せず)を形成する。そして、前面基板2と背面基板3とを重ね合わせる。このとき、隔壁4と隔壁14とが整合すると共に、X電極6及びY電極7が延びる方向と、アドレス電極12が延びる方向とが、相互に直交するようにする。これにより、隔壁4及び14によって複数の放電セル10がマトリクス状に区画され、前面基板2側から見て、各放電セル10の中心を1本のアドレス電極12が通過する。また、X電極6及びY電極7が延びる方向において隣り合う放電セル10間が、主として1対の溝4cにより連通される。その後、シーリングフリットを例えば450℃の温度で焼成する。これにより、前面基板2及び背面基板3がシーリングフリットを介して相互に封着される。
次に、前面基板2、背面基板3及びシーリングフリットにより囲まれた空間内を排気する。そして、この空間内に放電ガスを封入する。放電ガスには例えば希ガスを使用し、例えば、キセノン(Xe)を7乃至15体積%含有し、残部がネオン(Ne)からなるNe−Xe混合ガスを使用する。これにより、PDP1が製造される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、図10に示す工程において隔壁材料層26を局所的に形成することにより、図11に示す工程において隔壁材料層21、24及び26を焼成したときに、隔壁材料層21、24及び26が一体化すると共に熱収縮し、隔壁材料層26と隔壁材料層24との段差部において三角形状の溝4cが形成される。また、隔壁4の上面における溝4c以外の部分は、熱収縮によりほぼ平坦になる。
本実施形態においては、図10に示す工程において隔壁材料層26を局所的に形成することにより、図11に示す工程において隔壁材料層21、24及び26を焼成したときに、隔壁材料層21、24及び26が一体化すると共に熱収縮し、隔壁材料層26と隔壁材料層24との段差部において三角形状の溝4cが形成される。また、隔壁4の上面における溝4c以外の部分は、熱収縮によりほぼ平坦になる。
そして、前面基板2と背面基板3とを貼り合わせると、隔壁4及び14により放電セル10が区画されるが、溝4cにより放電セル10間が連通されているため、各放電セル10内の排気を、確実且つ迅速に行うことができる。また、放電セル10内への放電ガスの封入を、確実且つ迅速に行うことができる。
また、各放電セル10において、溝4cは隔壁4の第2の部分4bが延びる方向、即ち、放電方向の両端部にのみ形成されており、中央部には形成されておらず、また、隣り合う放電セル10間は、溝4c以外の部分ではほとんど連通していないため、PDP1を駆動する際にクロストークの発生を防止することができる。
このように、本実施形態によれば、PDP1の生産性を維持しつつ、クロストークを防止することができる。
このように、本実施形態によれば、PDP1の生産性を維持しつつ、クロストークを防止することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、前述の第1の実施形態に係るPDPの他の製造方法の実施形態である。本実施形態において、背面基板の作製方法は前述の第2の実施形態と同様である。また、前面基板と背面基板とを貼り合わせる方法並びにその後の排気方法及び放電ガスの封入方法も、前述の第2の実施形態と同様である。
以下、前面基板の作製方法について説明する。
図12〜図14は、本実施形態に係るPDPの製造方法のうち、前面基板の作製方法をその工程順に示す工程断面図である。
図12〜図14は、本実施形態に係るPDPの製造方法のうち、前面基板の作製方法をその工程順に示す工程断面図である。
ガラス基板5上に隔壁材料層24を形成するまでの工程は、前述の第2の実施形態の図3〜図7に示す工程と同じである。即ち、図3に示すように、ガラス基板5上に誘電体ペーストを塗布して乾燥させ、隔壁材料層21を形成する。次に、図4に示すように、隔壁材料層21上にDFR22を貼付してこれに開口部22aを形成する。次に、図5に示すように、このDFR22をマスクとして隔壁材料層21をパターニングし、溝21aを形成する。その後、DFR22を剥離する。次に、図6に示すように、溝21a内に導電体ペーストを充填し、乾燥させて、電極材料層23を形成する。次に、図7に示すように、隔壁材料層21上の全面に誘電体ペーストを塗布して乾燥させ、隔壁材料層24を形成する。これにより、ガラス基板5上に電極材料層23を形成すると共に、誘電体からなり電極材料層23を埋め込む隔壁材料層21及び24を形成する。
その後、図12に示すように、隔壁4(図2参照)の部分4bが形成される予定の領域、即ち、維持電極が延びる方向に直交する方向に断続的に延びる帯状の領域の少なくとも一部に、誘電体ペーストをパターン印刷する。このとき、誘電体ペーストには、隔壁材料層21及び24を形成する際に使用した誘電体ペーストと同じ組成のものを使用する。次に、この誘電体ペースト中の溶剤が蒸発するような温度まで加熱して、誘電体ペーストを乾燥させる。これにより、隔壁材料層28を形成する。
次に、図13に示すように、ラミネーターを使用して隔壁材料層24及び28上にDFR29を貼付する。そして、DFR29を露光及び現像してパターニングする。これにより、隔壁4(図1参照)が形成される予定の領域、即ち、電極材料層23が延びる方向に延びる部分内に電極材料層23が含まれ、その電極材料層23が延びる方向に対して直交する方向に延びる部分上の一部に隔壁材料層28が配置されるような井桁状の領域に、DFR29を残留させると共に、放電セル10(図1参照)が形成される予定の領域、即ち、マトリクス状に配列された複数の矩形状の領域において、DFR29を除去する。これにより、DFR29に開口部29aを形成する。
なお、このとき、ガラス基板5の表面に垂直な方向から見て、開口部29aの内部には隔壁材料層28は配置されない。また、電極材料層23が延びる方向に対して直交する方向において、隔壁材料層28を形成した領域の長手方向の長さをcとし、開口部29aの長さをaとするとき、(c/a×100)値は、例えば40乃至100(%)となるようにする。
次に、図14に示すように、このDFR29をマスクとしてサンドブラスト処理を行い、DFR29の開口部29aの直下域に位置する隔壁材料層24及び21を選択的に除去する。これにより、隔壁材料層24及び21を井桁状にパターニングする。その後、DFR29を剥離する。
次に、前述の第2の実施形態と同様な方法により、ガラス基板5及びその上に形成された構成物を焼成し、X電極6及びY電極7並びに隔壁4を形成する。このとき、電極材料層23はほとんど熱収縮しないが、隔壁材料層21、24及び28は一体化すると共に熱収縮するため、隔壁4はその断面形状が台形状となり、隔壁材料層28の長手方向両端部の段差部分は三角形の溝4cとなり、隔壁4の上面における溝4c以外の領域はほぼ平坦になる。その後、ガラス基板5及び隔壁4を覆うようにMgOを堆積させ、保護膜(図示せず)を形成する。これにより、前面基板2が作製される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、図12に示す工程において隔壁材料層28を形成することにより、焼成時に隔壁材料層21、24及び28が一体化すると共に熱収縮し、隔壁材料層28と隔壁材料層24との段差部において三角形状の溝4cが形成される。また、隔壁4の上面における溝4c以外の部分は、熱収縮によりほぼ平坦になる。この結果、前述の第2の実施形態と同様に、放電セル10に対する排気及び放電ガスの封入を確実且つ迅速に行えると共に、クロストークを防止できる。
本実施形態においては、図12に示す工程において隔壁材料層28を形成することにより、焼成時に隔壁材料層21、24及び28が一体化すると共に熱収縮し、隔壁材料層28と隔壁材料層24との段差部において三角形状の溝4cが形成される。また、隔壁4の上面における溝4c以外の部分は、熱収縮によりほぼ平坦になる。この結果、前述の第2の実施形態と同様に、放電セル10に対する排気及び放電ガスの封入を確実且つ迅速に行えると共に、クロストークを防止できる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図15は、本実施形態に係るPDPの前面基板を示す断面図である。
本実施形態に係るPDPにおいては、前述の第1の実施形態と比較して、前面基板2の隔壁4の部分4bの構成が異なっている。即ち、本実施形態においては、部分4bが、下層4d及び上層4eからなる二層構造となっている。
図15は、本実施形態に係るPDPの前面基板を示す断面図である。
本実施形態に係るPDPにおいては、前述の第1の実施形態と比較して、前面基板2の隔壁4の部分4bの構成が異なっている。即ち、本実施形態においては、部分4bが、下層4d及び上層4eからなる二層構造となっている。
下層4dは、その両端が部分4aと接しており、部分4aの同じ材料により形成されている。上層4eは、下層4dの長手方向両端部を除く部分上に設けられている。上層4eを形成する材料は、下層4dを形成する材料とは異なっている。そして、上層4eの両端面と下層4dの上面とにより、1対の三角形状の溝4cが形成されている。即ち、部分4bに形成された1対の溝4cを構成する4つの側面のうち、内側に位置する2つの側面は上層4eの端面により構成されており、外側に位置する2つの側面は下層4dの上面により構成されている。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
本実施形態に係るPDPは、例えば、前述の第2又は第3の実施形態において、隔壁材料層26又は28を形成する誘電体ペーストを、隔壁材料層21及び24を形成する誘電体ペーストとは異なるペーストとすることにより、製造することができる。この場合、隔壁材料層21及び24が焼成されて隔壁4の部分4a及び部分4bの下層4dとなり、隔壁材料層26又は28が焼成されて部分4bの上層4eとなる。本実施形態における上記以外の製造方法は、前述の第2又は第3の実施形態と同様である。
次に、比較例について説明する。
図16は、本比較例に係るPDPを示す断面図である。
本比較例に係るPDP31は、前述の第2の実施形態において、図10に示す隔壁材料層26を形成する工程を省略するか、または、前述の第3の実施形態において、図12に示す隔壁材料層28を形成する工程を省略することにより、製造されたものである。
図16は、本比較例に係るPDPを示す断面図である。
本比較例に係るPDP31は、前述の第2の実施形態において、図10に示す隔壁材料層26を形成する工程を省略するか、または、前述の第3の実施形態において、図12に示す隔壁材料層28を形成する工程を省略することにより、製造されたものである。
PDP31においては、前面基板32に井桁状の隔壁34が設けられている。隔壁34は、画面の水平方向に連続的に延びる部分34aと、画面の垂直方向に断続的に延びる部分34bとから構成されている。そして、前述の第1の実施形態とは異なり、部分34bの長手方向両端部には溝が形成されていない。一方、部分34bの長手方向両端部以外の部分は、焼成時の熱収縮により高さが低くなっている。
このような形状は、以下のようにして形成される。乾燥した誘電体ペーストからなる隔壁材料層の熱収縮率は40%程度であり、乾燥した導電体ペーストからなる電極材料層の熱収縮率は10%以下である。そして、隔壁材料層のうち部分34aに相当する部分は、その内部に電極材料層が設けられており、また、部分34aに相当する部分は幅が比較的太い。一方、隔壁材料層のうち部分34bに相当する部分は、その内部に電極材料層等の熱収縮しにくい構成物を含んでおらず、また、部分34bに相当する部分は幅が比較的細い。
このため、部分34bは、部分34aに比べて大きく熱収縮し、特に、高さの低下が著しい。この結果、前面基板32の隔壁34の部分34bと、背面基板3の隔壁14との間には、大きな隙間39が形成され、画面の水平方向において隣り合う放電セル10同士が、隙間39を介して連通される。隙間39の大きさは例えば40ミクロンである。本比較例における上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と同様である。
本比較例においては、画面の水平方向において隣り合う放電セル10同士が、放電方向中央部に形成された大きな隙間39を介して連通しているため、PDP31の駆動時にクロストークが発生しやすい。即ち、ある放電セル10において発生した放電が、隙間39を介して隣の放電セル10まで拡大しやすい。
これに対して、本発明の実施形態においては、画面の水平方向において隣り合う放電セル10同士が、放電方向中央部では連通していないため、クロストークが発生しにくい。また、放電セル10同士は、放電方向両端部で溝4cを介して連通されているため、排気性及び放電ガスの封入性を担保することができる。
以上、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの実施形態には限定されない。例えば、電極の形状、隔壁の形状、白色誘電体層の形状及び蛍光体層の形状並びに駆動方法等に関して、当業者が各種の設計変更を加えたものであっても、本発明の特徴を有する限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、上述の各実施形態においては、隔壁4の部分4bにそれぞれ1対の溝4cを形成する例を示したが、本発明はこれに限定されず、部分4bにそれぞれ2対以上の溝4cを形成してもよい。このような構成の隔壁は、例えば、前述の第2の実施形態において、図10に示す工程で単層の隔壁材料層26を形成する替わりに、複数層の隔壁材料層を形成することにより、形成することができる。このとき、2層目以降に形成する隔壁材料層の両端部を、ガラス基板5の表面に垂直な方向から見て、それより下層の隔壁材料層の両端部の内側に形成するようにする。これにより、隔壁材料層を焼成したときに、各層の両端部の段差部分が溝となる。または、前述の第3の実施形態において、図12に示す工程で単層の隔壁材料層28を形成する替わりに、複数層の隔壁材料層を形成してもよい。また、部分4bの片側の端部のみに溝4cを形成してもよい。
また、背面基板3の隔壁14に、隔壁4と同様な溝を形成してもよい。または、背面基板3には隔壁14を形成しなくてもよい。この場合、蛍光体層15は、白色誘電体層13上の全面に平面状に形成するか、ガラス基板11の表面に垂直な方向から見て、放電セル10の内側にのみ形成すればよい。
更に、隔壁材料層21及び24は、相互に異なる組成の誘電体ペーストを使用して形成してもよい。更にまた、上述の各実施形態においては、隔壁4の部分4a及び維持電極が画面の水平方向に延び、隔壁4の部分4b及びアドレス電極12が画面の垂直方向に延びる例を示したが、本発明はこれに限定されない。
更にまた、前面基板の隔壁を上述の比較例における隔壁34のように形成し、この隔壁の維持電極を含まない部分(部分34b)の高さの低下を補うように、背面基板の隔壁の一部を突出させてもよい。このようにしても、前面基板の隔壁と背面基板の隔壁との間の隙間を埋めることができ、クロストークを防止することができる。
1、31、101 PDP
2、32、102 前面基板
3、103 背面基板
4、14、114 隔壁
4a、4b、34a、34b 部分
4c 溝
4d 下層
4e 上層
5、11、105、111 ガラス基板
6、106 X電極
7、107 Y電極
8、108 誘電体層
10、110 放電セル
12、112 アドレス電極
13、113 白色誘電体層
15、115 蛍光体層
21、24、26、28 隔壁材料層
21a 溝
22、25、29 DFR
22a、25a、29a 開口部
23 電極材料層
39 隙間
109 保護膜
2、32、102 前面基板
3、103 背面基板
4、14、114 隔壁
4a、4b、34a、34b 部分
4c 溝
4d 下層
4e 上層
5、11、105、111 ガラス基板
6、106 X電極
7、107 Y電極
8、108 誘電体層
10、110 放電セル
12、112 アドレス電極
13、113 白色誘電体層
15、115 蛍光体層
21、24、26、28 隔壁材料層
21a 溝
22、25、29 DFR
22a、25a、29a 開口部
23 電極材料層
39 隙間
109 保護膜
Claims (5)
- 第1の基板と、
前記第1の基板に対向して配置された第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に封入された放電ガスと、
を備え、
前記第1の基板は、
絶縁基板と、
前記絶縁基板における前記第2の基板に対向する表面上に設けられた井桁状の隔壁と、
前記隔壁における第1の方向に延びる第1部分に埋設され前記第1の方向に延びる維持電極と、
を有し、
前記隔壁の第2の方向に延びる部分における前記第1部分との交差部分を除く第2部分の端部上面に、前記第2部分を横断する溝が形成されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 前記絶縁基板の表面に垂直な方向から見て、前記第2の方向における前記第2部分の端部からこの端部に最も近い前記溝の最深部までの距離は、前記第2部分の長さの30%以下であることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
- 第1の基板を作製する工程と、
第2の基板を作製する工程と、
前記第1の基板と前記第2の基板とを相互に対向するように配置してその内部に放電ガスを封入する工程と、
を備え、
前記第1の基板を作製する工程は、
絶縁基板上に第1の方向に延びる電極材料層を形成すると共に前記電極材料層を埋め込む隔壁材料層を形成する工程と、
前記隔壁材料層を、その前記第1の方向に延びる部分に前記電極材料層が含まれるように井桁状にパターニングする工程と、
パターニングされた前記隔壁材料層のうち第2の方向に延びる部分から前記電極材料層の直上域に相当する部分を除いた部分上の少なくとも一部の領域に他の隔壁材料層を形成する工程と、
前記隔壁材料層及び前記他の隔壁材料層並びに前記電極材料層を焼成して隔壁及び維持電極を形成する工程と、
を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。 - 第1の基板を作製する工程と、
第2の基板を作製する工程と、
前記第1の基板と前記第2の基板とを相互に対向するように配置してその内部に放電ガスを封入する工程と、
を備え、
前記第1の基板を作製する工程は、
絶縁基板上に第1の方向に延びる電極材料層を形成すると共に前記電極材料層を埋め込む隔壁材料層を形成する工程と、
前記隔壁材料層上における第2の方向に断続的に延びる領域に他の隔壁材料層を形成する工程と、
前記隔壁材料層を、その前記第1の方向に延びる部分内に前記電極材料層が含まれ、その前記第2の方向に延びる部分上の一部に前記他の隔壁材料層が配置されるように井桁状にパターニングする工程と、
前記隔壁材料層及び前記他の隔壁材料層並びに前記電極材料層を焼成して隔壁及び維持電極を形成する工程と、
を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。 - 前記第2の方向における前記領域の長さをcとし、前記井桁状にパターニングされた隔壁材料層のうち前記第2の方向に延びる部分における前記第1の方向に延びる部分との交差部分を除く部分の長さをaとするとき、(c/a×100)の値を40乃至100(%)とすることを特徴とする請求項3または4に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081205 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20100625 |