JP2007164343A - 設計支援装置、方法、および、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ファンの設計に際して効率を高めることと音響的騒音を低く抑えることの双方を考慮することを可能とした設計支援装置を提供することである。
【解決手段】本発明の設計支援装置では、処理制御部13によって、指定された制御パラメータを用いて、流れ算出部21、効率算出部22、音響的騒音算出部、評価値(トレードオフ情報)算出部、格納制御部、形状変更部(制御パラメータ変更部)29が起動され、それぞれの制御パラメータに対する効率、音響的騒音を考慮した評価値が制御パラメータ毎にシミュレーション結果記憶部20(評価値記憶部)に格納されるので、その情報を参照することで、どの制御パラメータが最良の評価値を与えるかが分かる。
【選択図】図1

Description

本発明は、設計支援装置、方法、および、プログラムに関し、特に、ファンに関わる設計支援装置、方法、および、プログラムに関する。
半導体製造設備が設置された室内にクリーンな空気を送り込むため、室内に発生した気体を室外に排出するため、等の様々な目的にファンは用いられている。
ファンの設計開発に際しては、シミュレーションを行うことで、ファンの定量的な能力を予測することが通常行われている。
まず、所定の効率・性能特性仕様を基にして、ファンの基本形状等が設計される。設計されたファンに対して、シミュレーションを行うことで、その設計するファンの効率や、音響的騒音が求められる。
ここで、シミュレーション結果により所望の特性が得られないと判定された場合は、既に作成済みのファンの基本形状から次に使用する基本形状の選択が行われたり、基本形状自体を新たに作成し直したりする。
このような作業を繰り返すことで、所望とする特性のファンが得られる。
例えば、特許文献1には、ファンを空気調和機に組み込んだ状態でのそのファンの送風性能を予測する技術が示されている。
ファンの設計に関しては、ファンの高効率化と、環境への配慮から(音響的)騒音を抑えることが求められている。
特開2002−230048号公報 「設計支援装置」
本発明の課題は、ファンの設計に際して効率を高めることと音響的騒音を低く抑えることの双方を考慮することを可能とした設計支援装置、方法、および、プログラムを提供することである。
本発明の設計支援装置は、設計支援のためのシミュレーション処理を行う設計支援装置において、ファンの基本形状、ファンに向かう気体の流量、ファンにかかる外圧、ファンの単位時間当たりの回転数、等のファンの効率、音響的騒音を算出するのに必要なデータを入力可能であるとともに、前記シミュレーション処理において変更する制御パラメータを指定可能な入力部と、前記制御パラメータに対するファンの掃き出し流量を算出する流れ算出部と、算出されたファンの掃き出し流量を用いて、ファンの効率を算出する効率算出部と、算出されたファンの掃き出し流量を用いて、ファンの音響的騒音を算出する音響的騒音算出部と、算出された効率、音響的騒音を用いて、設計しているファンに対する評価値を算出する評価値算出部と、算出された評価値と制御パラメータとを対応付けて、評価値記憶部に格納する格納制御部と、前記制御パラメータを所定量だけ加算または減算する制御パラメータ変更部と、指定された制御パラメータを用いて、前記流れ算出部、効率算出部、音響的騒音算出部、評価値算出部、格納制御部、制御パラメータ変更部を起動する制御部を備えることを特徴とする設計支援装置である。
ここで、制御パラメータに対する効率、音響的騒音を考慮した評価値が制御パラメータ毎に評価値記憶部に格納されるので、その情報を参照することで、どの制御パラメータが最良の評価値を与えるかが分かる。これにより、ファンの設計に際して効率を高めることと音響的騒音を低く抑えることの双方を考慮することが可能となる。
本発明によれば、ファンの設計に際して効率を高めることと音響的騒音を低く抑えることの双方を考慮することが可能となる。
また、本発明によれば、効率や音響的騒音に対して実験結果やより精度が高い他のシミュレーション結果を基に補正処理を行うので、それら実験結果やより精度が高い他のシミュレーション結果に矛盾しないシミュレーション結果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の設計支援装置の構成を示すブロック図である。
図1において、設計支援装置は、ファンの基本形状、ファンに向かう気体の流量、ファンにかかる外圧、ファンの単位時間当たりの回転数、等のファンの効率、音響的騒音を算出するのに必要なデータを入力可能であるとともに、上記ファンの効率、音響的騒音を算出するに際して変更する制御パラメータを指定可能な入力部11、入力部11を介して入力されたファンの基本形状等の各種データを記憶するデータ記憶部12、設計支援のためのシミュレーション処理を制御する処理制御部13、シミュレーション結果を表示部(不図示)等に出力する出力部14、を備える。
処理制御部13は、上記制御パラメータに対するファンの掃き出し流量を算出する流れ算出部21、算出されたファンの掃き出し流量を用いて、ファンの効率を算出する効率算出部22、効率算出部22によって算出された効率が実験結果や他のより精度が高いシミュレーション結果と近い範囲において所定値以上異なっている場合、その効率算出部22によって算出された効率を実験データや他のより精度が高いシミュレーション結果を用いて補正する効率補正部25、算出されたファンの掃き出し流量を用いて、ファンの音響的騒音を算出する騒音算出部30、騒音算出部30によって算出された音響的騒音が実験結果や他のより精度が高いシミュレーション結果と近い範囲において所定値以上異なっている場合、その騒音算出部30によって算出された音響的騒音を実験データや他のより精度が高いシミュレーション結果を用いて補正する音響的騒音補正部28、効率と音響的騒音のトレードオフ情報(どの程度、高効率、低音響的騒音が達成できたかを定量的に示す情報)を算出するトレードオフ情報算出部40、上記制御パラメータを所定量だけ加算または減算する形状変更部(制御パラメータ変更部)29、を備え、それら各部に対して必要に応じて起動指示を出す。
すなわち、処理制御部13は、指定された制御パラメータを用いて、流れ算出部21、効率算出部22、効率補正部25、騒音算出部30、音響的騒音補正部28、トレードオフ情報算出部40、形状変更部29、を起動する。
また、図1において、効率データ記憶部15は、効率に対する実験結果やより精度が高い他のシミュレーション結果のデータ(効率と制御パラメータとの関係を示すデータ)を記憶している。音響的騒音データ記憶部18は、音響的騒音に対する実験結果やより精度が高い他のシミュレーション結果のデータ(音響的騒音と制御パラメータとの関係を示すデータ)を記憶している。シミュレーション結果記憶部20は、トレードオフ情報(評価値)と制御パラメータとを対応付けて記憶している。
なお、図1において、シミュレーション結果を分析するために、シミュレーション結果記憶部を評価値をキーとしてソートすることが可能なユーザインターフェイス部をさらに備えるようにしてもよい。
図2は、図1の騒音算出部30のより詳細な構成を示すブロック図である。
図2において、騒音算出部30は、構造物(ファン)の振動による騒音(機械的騒音)を算出する機械的騒音算出部31、構造物の表面の圧力変動による騒音(流体騒音)を算出する流体騒音算出部32、機械的騒音算出部31と流体騒音算出部32の算出結果を基に、騒音の発信源(構造物)から所定の距離だけ離れた場所での騒音(音響的騒音)を算出する音響的騒音算出部33、を備える。
図3は、図1のトレードオフ情報算出・格納部40のより詳細な構成を示すブロック図である。
図3において、トレードオフ情報算出・格納部40は、これまでに算出された効率を用いて、それら効率の制御パラメータに対する分布曲線を生成するとともに、その分布曲線で制御パラメータに対して極大値を与える効率極大点を算出する効率極大点算出部41、これまでに算出された音響的騒音を用いて、それら音響的騒音の制御パラメータに対する分布曲線を生成するとともに、その分布曲線で制御パラメータに対して極小値を与える音響的騒音極小点を算出する音響的騒音極小点算出部42、現ステップで算出された効率、音響的騒音、効率極大点、音響的騒音極小点を用いて、設計しているファンに対する評価値(トレードオフ情報)を算出する評価値算出部41、算出された評価値と制御パラメータとを対応付けて評価値記憶部(図1のシミュレーション結果記憶部20)に格納する格納制御部41、を備える。
図4は、設計対象となるファンの基本形状の一例を示す図である。
図4のファン50では、上板51と下板52の間に、所定の曲率を有する翼53が複数設置されている。例えば、上板51と下板52の間隔(翼53の幅)、翼の曲線に沿った長さ、翼の曲率、が上述の制御パラメータになり得る。
図5は、本実施形態の設計支援のためのシミュレーション処理のフローチャートである。
図5において、シミュレーション処理に先立って、ユーザによって、ファンやそのファンが設置される機構の基本形状、ファンに向かう気体の流量、ファンにかかる外圧、ファンの単位時間当たりの回転数、等の情報がデータベース(図1のデータ記憶部12)に入力されるか、または、そのデータベースから選択される。
また、ユーザによって、設計支援のためのシミュレーションにおいて変更する制御パラメータが入力部を介して指定される。このようなパラメータとしては、図4のファンの上板51と下板52の間隔(翼53の幅)、翼の曲線に沿った長さ、翼の曲率、等が考えられる。また、入力部を介して、その制御パラメータを変化させる範囲(ファンの基本形状の寸法、曲率、等の変更範囲)についても指定する。より具体的には、この制御パラメータの変化に対応して、ファンの基本形状データが変更されるとともに、流れシミュレーションで用いるメッシュデータが変更されるか、または、メッシュデータを構成する節点の座標値が変更される。
そして、これらの入力された、または、選択・指定された情報を基に、シミュレーション処理が起動する。
このシミュレーション処理では、まず、ステップS1で、ファンの基本形状、そのファンが設置される機構の基本形状、ファンに向かう気体の流量、ファンにかかる外圧(静圧、動圧)、ファンに向かう気体の流速、ファンの単位時間当たりの回転数、等を基にファンの掃き出し流量が図1の流れ算出部21によって算出される。
そして、このステップS1で算出されたファンの掃き出し流量を基に、ステップS21の効率計算処理とステップS22の騒音計算処理とが並行して実行される。
すなわち、ステップS21では、効率算出部22によって、前記ファンの掃き出し流量と、前記ファンにかかる外圧と、前記ファンの掃き出し流量および前記ファンにかかる外圧から求められるトルクと、前記回転数とを加味してファンの効率が算出される。
なお、類似の条件で実施された実験の結果データや、類似の条件で実施されたより高精度のシミュレーションの結果データが、予め効率データ記憶部15に記憶されている。それら実験データ等から得られる、制御パラメータ(ファンの上板と下板の間隔(翼の幅)、翼の曲線に沿った長さ、翼の曲率、等)とファンの効率との関係に基づいて補間処理して得た効率の値と、算出したファンの効率との間に所定値(第1閾値)以上の差がある場合、シミュレーションの境界条件(採用した基本形状、気体の流速、圧力、等)が再検討され、シミュレーションがやり直しになる。
また、その補間処理して得た効率の値と、算出したファンの効率との差が上記第1閾値未満であって、その第1閾値より小さい第2閾値以上であった場合、効率補正部25によって、その算出したファンの効率の値が、その補間処理して得た効率の値で置き換えられることで補正される。なお、その補間処理して得た効率の値と、算出したファンの効率との差が上記第2閾値未満である場合は、算出した効率の値をそのまま用いる。
また、ステップS22では、騒音算出部30によって、算出されたファンの掃き出し流量を加味してファンの音響的騒音が算出される。
すなわち、機械的騒音算出部31によって、算出されたファンの掃き出し流量を加味して構造物(ファン)の振動による騒音(機械的騒音)が算出され、流体騒音算出部32によって、算出されたファンの掃き出し流量を加味して、回転する翼と他の構造物との干渉と、回転する翼まわりの圧力変動と、流れの渦(渦音)と、構造物の表面の圧力変動とに起因する騒音(流体騒音)が算出される。そして、音響的騒音算出部33によって、機械的騒音算出部31と流体騒音算出部32の算出結果とともに流体の密度や流速、音速を加味して、騒音の発信源(構造物)から所定の距離だけ離れた場所での騒音(音響的騒音)が算出される。
なお、類似の条件で実施された実験の結果データや、類似の条件で実施されたより高精度のシミュレーションの結果データが、予め音響的騒音データ記憶部18に記憶されている。それら実験データ等から得られる、制御パラメータ(ファンの上板と下板の間隔(翼の幅)、翼の曲線に沿った長さ、翼の曲率、等)とファンが周囲に及ぼす音響的騒音との関係に基づいて補間処理して得た音響的騒音の値と、算出したファンの音響的騒音との間に所定値(第1閾値)以上の差がある場合、シミュレーションの境界条件(採用した基本形状、気体の流速、圧力、等)が再検討され、シミュレーションがやり直しになる。
また、その補間処理して得た音響的騒音の値と、算出したファンの音響的騒音との差が上記第1閾値未満であって、その第1閾値より小さい第2閾値以上であった場合、音響的騒音補正部28によって、その算出したファンの音響的騒音の値が、その補間処理して得た音響的騒音の値で置き換えられることで補正される。なお、その補間処理して得た音響的騒音の値と、算出したファンの音響的騒音との差が上記第2閾値未満である場合は、算出した音響的騒音の値をそのまま用いる。
このように効率や音響的騒音に対して実験結果やより精度が高い他のシミュレーション結果を基に補正処理を行うことで、それら実験結果やより精度が高い他のシミュレーション結果に矛盾しないシミュレーション結果を本実施形態では得ることができる。
このようにして、必要に応じて補正処理が施された、効率や音響的騒音の値がトレードオフ情報算出・格納部40に渡され、ステップS3のトレードオフ情報算出処理が起動される。
このトレードオフ情報算出処理では、まず、効率極大点算出部41によって、これまでに算出された効率を用いて、それら効率の制御パラメータに対する分布曲線が生成されるとともに、その分布曲線で制御パラメータに対して極大値を与える効率極大点が算出される。また、音響的騒音極小点算出部42によって、これまでに算出された音響的騒音を用いて、それら音響的騒音の制御パラメータに対する分布曲線が生成されるとともに、その分布曲線で制御パラメータに対して極小値を与える音響的騒音極小点が算出される。また、評価値算出部41によって、現ステップで算出された効率、音響的騒音、効率極大点、音響的騒音極小点を用いて、設計しているファンに対する評価値(トレードオフ情報)が算出される。
算出された評価値と制御パラメータとは、格納制御部41によって対応付けられて評価値記憶部(図1のシミュレーション結果記憶部20)に格納される。
そして、この後、ステップS4で、形状変更部(制御パラメータ変更部)29によって、上記制御パラメータが所定量だけ加算または減算され、その所定量だけ加算または減算した制御パラメータに対して上記ステップS1,S21,S22,S3,S4が繰り返される。
なお、対象物の備える複数の評価特性を同時に考慮して、その対象物を評価する手法としてMTA(Multi-Criteria Trade-Off Analysis)が知られている。一般に対象物が備える評価特性同士は互いに相反する傾向を持つことが多い。複数の評価特性を考慮して対象物を最適化することを「多目的最適化・トレードオフ」を行うという。
本実施形態のトレードオフ情報とは、ファンの効率と音響的騒音の互いの歩み寄り具合を示す情報という意味である。このトレードオフ情報は、対象物をファンとし、その対象物の評価特性を「効率」と「音響的騒音」に設定して、MTAの手法を適用したものであるということも可能であるが、しかし、その実装の詳細は本願の発明者によって考案されたものである。
以下に、図3、図6、図7を参照しつつ、トレードオフ情報の算出方法をより詳細に説明する。
図6は、効率の極大点算出を説明する図である。(a)は十分にデータ数がない初期の状態、(b)は十分な数のデータが得られた状態を示す図である。
図3の効率極大点算出部41は、算出済みの効率データのデータ数が十分でない初期の状態((a)に示す状態)では、例えば、制御パラメータを多項式展開して示される効率の分布曲線の精度が十分に得られないものとして、効率の極大点算出を実行しない。しかし、その後、計算が進み、算出済みの効率データのデータ数が十分得られた状態((b)に示す状態)では、効率の分布曲線の精度が十分であるとして、効率の極大点算出を実行し効率極大点(図中P1で示される)を求める。
図3の評価値算出部45は、現ステップで算出された効率(図中P2で示される)と、この効率極大点との差分(図中ΔEで示される)を求める。
図7は、音響的騒音の極小点算出を説明する図である。(a)は十分にデータ数がない初期の状態、(b)は十分な数のデータが得られた状態を示す図である。
図3の音響的騒音極小点算出部42は、算出済みの音響的騒音データのデータ数が十分でない初期の状態((a)に示す状態)では、例えば、制御パラメータを多項式展開して示される音響的騒音の分布曲線の精度が十分に得られないものとして、音響的騒音の極小点算出を実行しない。しかし、その後、計算が進み、算出済みの音響的騒音データのデータ数が十分得られた状態((b)に示す状態)では、音響的騒音の分布曲線の精度が十分であるとして、音響的騒音の極小点算出を実行し音響的騒音極小点(図中P1で示される)を求める。
図3の評価値算出部45は、現ステップで算出された音響的騒音(図中P2で示される)と、この音響的騒音極小点との差分(図中ΔNで示される)を求める。
図3の評価値算出部45は、さらに、算出された効率極大点との差分ΔEと音響的騒音極小点との差分ΔNに所定の重み付け係数を乗じて加算することでトレードオフ情報(評価値)を算出する。
すなわち、評価値Tは次式に基づいて算出される。
T = WE・ΔE + WN・ΔN
ここで、WE、WNは重み付け係数である。効率を音響的騒音に優先して設計したい場合は、WEの値をWNに比べて大きく設定する、など用途に応じて適切な値がWE、WNに設定される。
なお、シミュレーション時に変更する制御パラメータは1つだけとは限らない。複数の制御パラメータのうちの1以上のパラメータを同時に変更してシミュレーションを実行することも考えられる。
例えば、上板51と下板52の間隔(翼53の幅)A、翼の曲線に沿った長さB、翼の曲率C、を制御パラメータとし、それらのうち、一度には1つの制御パラメータしか変更しないようにしてシミュレーションを行う場合、ユーザは入力部11を介して制御パラメータに関する情報として以下のような情報を指定する。
Aを変更すること、Aの変更範囲(A1〜A2)、必要であれば1回の変化値(ΔA)
Bを変更すること、Bの変更範囲(B1〜B2)、必要であれば1回の変化値(ΔB)
Cを変更すること、Cの変更範囲(C1〜C2)、必要であれば1回の変化値(ΔC)
この場合、図6の分布曲線は、効率を制御パラメータA,B,Cの関数として表現したものとなる。また、図7の分布曲線は、音響的騒音を制御パラメータA,B,Cの関数として表現したものとなる。
図8は、記憶媒体例を示す図である。
本発明の設計支援のためのシミュレーション処理は当然一般的なコンピュータ60によって実現することが可能である。この場合、コンピュータ60の記憶装置61から本発明の処理のためのプログラムなどをコンピュータ60のメモリにロードして実行することも、可搬型記憶媒体83から本発明の処理のためのプログラムなどをコンピュータ60のメモリにロードして実行することも、また、外部記憶装置81からネットワーク82を介して本発明の処理のためのプログラムなどをコンピュータ60のメモリにロードして実行することも可能である。
本発明の一実施形態の設計支援装置の構成を示すブロック図である。 図1の騒音算出部30のより詳細な構成を示すブロック図である。 図1のトレードオフ情報算出・格納部40のより詳細な構成を示すブロック図である。 設計対象となるファンの基本形状の一例を示す図である。 本実施形態の設計支援のためのシミュレーション処理のフローチャートである。 効率の極大点算出を説明する図であり、(a)は十分にデータ数がない初期の状態、(b)は十分な数のデータが得られた状態を示す図である。 図7は、音響的騒音の極小点算出を説明する図であり、(a)は十分にデータ数がない初期の状態、(b)は十分な数のデータが得られた状態を示す図である。 記憶媒体例を示す図である。
符号の説明
10 設計支援装置
11 入力部
12 データ記憶部
13 処理制御部
14 出力部
20 シミュレーション結果記憶部
21 流れ算出部
22 効率算出部
25 効率補正部
28 音響的騒音補正部
29 形状変更部
30 騒音算出部
31 機械的騒音算出部
32 流体騒音算出部
33 音響的騒音算出部
40 トレードオフ情報算出・格納部
41 効率極大点算出部
42 音響的騒音極小点算出部
45 評価値算出部
46 格納制御部
50 (ファンの)基本形状
51 上板
52 下板
53 翼

Claims (10)

  1. 設計支援のためのシミュレーション処理を行う設計支援装置において、
    ファンの基本形状、ファンに向かう気体の流量、ファンにかかる外圧、ファンの単位時間当たりの回転数、等のファンの効率、音響的騒音を算出するのに必要なデータを入力可能であるとともに、前記シミュレーション処理において変更する制御パラメータを指定可能な入力部と、
    前記制御パラメータに対するファンの掃き出し流量を算出する流れ算出部と、
    算出されたファンの掃き出し流量を用いて、ファンの効率を算出する効率算出部と、
    算出されたファンの掃き出し流量を用いて、ファンの音響的騒音を算出する音響的騒音算出部と、
    算出された効率、音響的騒音を用いて、設計しているファンに対する評価値を算出する評価値算出部と、
    算出された評価値と制御パラメータとを対応付けて、評価値記憶部に格納する格納制御部と、
    前記制御パラメータを所定量だけ加算または減算する制御パラメータ変更部と、
    指定された制御パラメータを用いて、前記流れ算出部、効率算出部、音響的騒音算出部、評価値算出部、格納制御部、制御パラメータ変更部を起動する制御部を備えることを特徴とする設計支援装置。
  2. 制御パラメータを変更して算出した複数の効率を基に得られる効率の分布曲線上の最適点と効率との差分と、制御パラメータを変更して算出した複数の音響的騒音を基に得られる音響的騒音の分布曲線上の最適点と音響的騒音との差分とに対し、それぞれ所定の重みを付けて加算して前記評価値を算出することを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
  3. 前記格納制御部は、算出された効率、音響的騒音、評価値と制御パラメータとを対応付けて評価値記憶部に格納することを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
  4. 前記制御パラメータは複数存在し、
    前記制御パラメータ変更部は、1つ以上の制御パラメータを変更することを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
  5. 前記制御パラメータは、ファンの基本形状中の寸法、曲率、等の情報であることを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
  6. 前記効率算出部によって算出された効率が実験結果や他のより精度が高いシミュレーション結果と近い範囲において所定値以上異なっている場合、その算出された効率を実験データや他のより精度が高いシミュレーション結果を用いて補正する効率補正部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
  7. 前記音響的騒音算出部によって算出された音響的騒音が実験結果や他のより精度が高いシミュレーション結果と近い範囲において所定値以上異なっている場合、その算出された音響的騒音を実験データや他のより精度が高いシミュレーション結果を用いて補正する音響的騒音補正部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
  8. 前記評価値記憶部を評価値をキーとしてソートすることが可能なユーザインターフェイス部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
  9. 設計支援のためのシミュレーション処理をコンピュータが行う設計支援方法において、
    ファンの基本形状、ファンに向かう気体の流量、ファンにかかる外圧、ファンの単位時間当たりの回転数、等のファンの効率、音響的騒音を算出するのに必要なデータを記憶する前記コンピュータの第1記憶部、シミュレーション処理において変更するものとして指定された制御パラメータを基に、ファンの掃き出し流量を算出する流れ算出ステップと、
    前記第1記憶部、算出されたファンの掃き出し流量を基に、ファンの効率を算出する効率算出ステップと、
    前記第1記憶部、算出されたファンの掃き出し流量を基に、ファンの音響的騒音を算出する音響的騒音算出ステップと、
    算出された効率、音響的騒音を用いて、設計しているファンに対する評価値を算出する評価値算出ステップと、
    算出された評価値と制御パラメータとを対応付けて、前記コンピュータの第2記憶部に格納する格納制御ステップと、
    前記制御パラメータを所定量だけ加算または減算する制御パラメータ変更ステップと、
    指定された制御パラメータを用いて、前記流れ算出ステップ、効率算出ステップ、音響的騒音算出ステップ、評価値算出ステップ、格納制御ステップ、制御パラメータ変更ステップを起動する制御ステップを備えることを特徴とする設計支援方法。
  10. 設計支援のための設計支援処理をコンピュータに実行させる設計支援プログラムにおいて、
    ファンの基本形状、ファンに向かう気体の流量、ファンにかかる外圧、ファンの単位時間当たりの回転数、等のファンの効率、音響的騒音を算出するのに必要なデータを記憶する前記コンピュータの第1記憶部、シミュレーション処理において変更するものとして指定された制御パラメータを基に、ファンの掃き出し流量を算出する流れ算出ステップと、
    前記第1記憶部、算出されたファンの掃き出し流量を基に、ファンの効率を算出する効率算出ステップと、
    前記第1記憶部、算出されたファンの掃き出し流量を基に、ファンの音響的騒音を算出する音響的騒音算出ステップと、
    算出された効率、音響的騒音を用いて、設計しているファンに対する評価値を算出する評価値算出ステップと、
    算出された評価値と制御パラメータとを対応付けて、前記コンピュータの第2記憶部に格納する格納制御ステップと、
    前記制御パラメータを所定量だけ加算または減算する制御パラメータ変更ステップと、
    指定された制御パラメータを用いて、前記流れ算出ステップ、効率算出ステップ、音響的騒音算出ステップ、評価値算出ステップ、格納制御ステップ、制御パラメータ変更ステップを起動する制御ステップを前記コンピュータに実行させることを特徴とする設計支援プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007272426A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Fukuoka Pref Gov Sangyo Kagaku Gijutsu Shinko Zaidan 画像データ生成装置、画像データ生成方法、解析装置、解析方法、画像データ生成方法又は解析方法をコンピュータに実行させることが可能なプログラム、及び、このプログラムを記録した記録媒体
KR20170122950A (ko) * 2016-04-28 2017-11-07 쎄딕(주) 유동해석을 통한 팬 시뮬레이션 방법 및 팬 시뮬레이션 장치

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