以下に、本発明にかかる情報管理装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る情報管理装置を備えた情報管理システムの構成を示す図である。情報管理システム20は、情報管理装置1、情報管理装置1によってデータ(情報)管理の行なわれるPLC等の1〜複数の被管理装置P1〜Pn(nは自然数)、情報管理装置1が収集したデータを記憶して管理するパーソナルコンピュータ等の上位コンピュータ(上位装置)3を備えている。なお、ここではPLC等の被管理装置P1〜Pnが制御する装置(被制御装置)は図示していない。
このうち、情報管理装置1と上位コンピュータ3、情報管理装置1と各被管理装置P1〜Pnは、それぞれLAN(Local Area Network)21,22等の通信ネットワークで接続されている。
被管理装置P1〜Pnは、被制御装置のエラーに関する情報、デバイス値、状態に関する情報(データ)を例えばリアルタイムで情報管理装置1に送信する。ここでは情報管理装置1が被制御装置に関するデータを収集するため、被管理装置P1〜Pnが被制御装置に入力または出力するデータを情報管理装置1が収集する。
情報管理装置1は、被管理装置P1〜Pnからの送信されるデータを収集して上位コンピュータ3に送信するパーソナルコンピュータ等の装置である。本実施の形態1に係る情報管理装置1は、メモリ(後述するデータストレージ部18)に記憶しているデータ(後述する収集データ等)の中から重要度の高いデータ等を圧縮して記憶する機能を備えている。
上位コンピュータ3は、例えば生産管理サーバとして動作し、情報管理装置1が収集した被管理装置P1〜Pnに関するデータを情報管理装置1から受信する。上位コンピュータ3は、データベース31と接続されており、このデータベース31によって情報管理装置1からのデータ(収集データ)を記憶する。なお、データベース31は上位コンピュータ3が備える構成としてもよい。
つぎに、実施の形態1に係る情報管理装置1の構成について説明する。図2は、実施の形態1に係る情報管理装置の構成を示すブロック図である。情報管理装置1は、管理データ設定部(収集条件設定部)11、管理データ記憶部12、管理データ編集部13、データストレージ状態管理部14、データ通信部(送信部)15、データ収集部16、データストレージ圧縮部(圧縮処理部)17、データストレージ部(記憶部)18を備えている。
管理データ設定部11は、収集して管理するデータの設定として、被管理装置P1〜Pnから収集するデータの条件設定(後述する設定管理情報101の作成)を行なう。また、管理データ設定部11は、管理(収集)を行うデータ毎に重要度(データ管理に関する重要度)を設定する。この条件設定や重要度の設定は、例えばユーザからの入力情報に基づいて行なう。
管理データ記憶部12は、管理データ設定部11が設定したデータの収集に関する設定(設定管理情報101)を記憶する。データ収集部16は、管理データ記憶部12が記憶するデータの収集に関する設定に基づいて、被管理装置P1〜Pnから所定のデータを収集する。
データ通信部15は、データ収集部16が収集した被管理装置P1〜Pnからのデータ(以下、収集データ(収集情報)という)を上位コンピュータ3に送信する。データ通信部15は、データ収集部16の収集データが正常に上位コンピュータ3へ送信されたか否かを判断し、正しく送信できなかった場合には、送信予定であった収集データを保管データとしてデータストレージ部18に記憶させる。また、データ通信部15は、収集データが正常に上位コンピュータ3へ送信できる状態となった場合に、データストレージ部18に記憶させておいた保管データや後述する圧縮後保管データを上位コンピュータ3に送信する。
データストレージ部18は、データ通信部15からの指示に基づいて、上位コンピュータ3に送信予定であった保管データを記憶する。また、データストレージ部18は、データ通信部15からの指示に基づいて、上位コンピュータ3に送信済みの保管データを削除する。また、データストレージ部18は、データストレージ圧縮部17によって圧縮された圧縮後の保管データを記憶する。
データストレージ状態管理部14は、データストレージ部18の記憶容量が十分に残っているか否かを監視する。データストレージ状態管理部14は、データストレージ部18の記憶容量が十分でない場合に、データストレージ部18の中から重要度の低い保管データ等を削除させる。
管理データ編集部13は、データストレージ状態管理部14がデータストレージ部18の記憶容量が十分でないと判断した場合に、管理データ記憶部12内の設定(設定管理情報101)を再設定する。
データストレージ圧縮部17は、データストレージ状態管理部14がデータストレージ部18の記憶容量が十分でないと判断した場合に、データストレージ部18内の収集データを圧縮する。データストレージ圧縮部17は、例えば保管データの中で同一原因によって保管されたデータの共通部分を1つだけ残し他の部分を削除することによって保管データの圧縮処理を行なう。データストレージ圧縮部17は、データの圧縮処理を行なった場合に情報管理装置1に対して与える負荷が所定の閾値よりも小さいと判断した場合に、保管データの圧縮処理を行なう。
つぎに、実施の形態1に係る情報管理装置1の動作手順について説明する。図3は、実施の形態1に係る情報管理装置の動作手順を示すフローチャートである。情報管理装置1の管理データ設定部11は、まず管理(監視)を行なうデータ収集に関する種々の条件設定(管理データの設定処理)を行なう(ステップS10)。ここでは、管理データ設定部11が設定管理情報101を作成することによって管理データの収集条件を設定する。
管理データ設定部11が、管理データの収集条件を設定した後、この設定(設定管理情報101)に基づいてデータ収集部16が被管理装置P1〜Pnからデータ収集を行なう(ステップS20)。データ収集部16は、LAN22を介して被管理装置P1〜Pnからデータ収集を行なう。
データ収集部16が収集したデータはデータ通信部15が、LAN21を介して上位コンピュータ3に送信する。このとき、データ通信部15は、データ収集部16が収集した収集データが正常に上位コンピュータ3へ送信されたか否かを判断する。ネットワーク異常(LAN21の異常)等により上位コンピュータ3に収集データを正しく送信できなかった場合、データストレージ部18は、送信予定であった収集データを保管データとして記憶(保管)しておく(ステップS30)。
このとき、データストレージ圧縮部17は、必要に応じて所定の保管データを圧縮させ、データストレージ部18に記憶させる(ステップS40)。
以下、ステップS10〜S40の処理を詳細に説明する。まず、ステップS10で説明した管理データの収集条件の設定処理の詳細手順と、ステップS20,S30で説明した被管理装置P1〜Pnからのデータの収集処理、保管処理の詳細手順について説明する。図4−1は、実施の形態1に係る情報管理装置の管理データの収集条件の設定処理手順を示すフローチャートであり、図4−2は、実施の形態1に係る情報管理装置のデータの収集処理手順を示すフローチャートである。
管理データ設定部11は、管理データの収集条件の設定を行なう。管理データ設定部11は、管理データの収集条件の設定として、例えば被管理装置P1〜Pnから収集するデータの種類の設定を行なう。この条件設定は、例えばユーザからの入力情報に基づいて設定する(ステップS110)。
さらに、管理データ設定部11は、管理(収集)を行うデータ(設定条件)毎に重要度を設定する(ステップS120)。この管理データ設定部11による管理データの各種設定と、重要度の設定は、例えば設定管理情報101として管理データ記憶部12に記憶しておく。
ここで、設定管理情報101の構成の一例について説明する。図5は、実施の形態1に係る設定管理情報101の構成の一例を示す図である。設定管理情報101は、収集データの収集条件を示す情報であり、「有効/無効」、「信号」、「イベント」、「故障区分」、「重要度」、「警告メッセージ」に関する項目がそれぞれ対応付けされて構成されている。
「有効/無効」は、情報管理装置1が被管理装置P1〜Pnからデータ収集を行なうか否か示す情報である。情報管理装置1は、この項目が「有効」を示す場合にデータ収集を行い、この項目が「無効」を示す場合にデータ収集を行わない。
「信号」は、被管理装置P1〜Pnに関するデータを記憶しているメモリアドレス(データの収集対象となる被制御装置が持つ情報を入出力するための被管理装置P1〜Pn内のメモリアドレス)を示している。情報管理装置1はこのメモリアドレスにアクセスして被管理装置P1〜Pnの各データを収集する。
「イベント」は、収集データを上位コンピュータ3に送信する契機(条件)を示す情報である。情報管理装置1は、この「イベント」に対応する契機が発生した場合に、この「イベント」を含む収集データを上位コンピュータ3に送信する。
「重要度」は、収集データの重要性を示す情報である。ここでの、「重要度」は収集データの重要度を10段階で示しており、重要性の低いものから重要性の高いものの順番に「1」〜「10」で示している。本実施の形態1では、「重要度」の低い収集データが「重要度」の高い収集データよりも、優先的にデータストレージ部18から削除される。
「故障区分」は、「イベント」の内容を示す情報であり、警告レベルのエラーを示す「警告」、重度の故障を示す「重故障」、定期的な報告を示す「定期報告」等がある。「警告メッセージ」は、収集データに関するコメントであり、収集データの内容を示す情報である。
管理データ設定部11が管理データの収集条件の設定処理を行なった後、データ収集部16は管理データ記憶部12から管理データの収集条件(設定管理情報101)を取得する(ステップS210)。
データ収集部16は、この設定管理情報101に基づいて、被管理装置P1〜Pnからデータ収集を行なう(ステップS220)。データ通信部15は、データ収集部16が収集した収集データを上位コンピュータ3へ送信する(ステップS230)。
このとき、データ通信部15は、データ収集部16の収集データが正常に上位コンピュータ3へ送信されたか否かを判断する(ステップS240)。ネットワーク異常等により収集データを正しく送信できなかった場合(ステップS240、No)、データストレージ部18は、送信予定であった収集データを保管データ(後述する保管データ情報102)として記憶する(ステップS250)。収集データを正しく送信できた場合や(ステップS240、Yes)、データストレージ部18が送信予定であった収集データを記憶した後、データ収集部16はデータ収集処理が終了したか否かを判断する(ステップS260)。データ収集部16は、例えば被管理装置P1〜Pnの動作を停止させる場合や情報管理装置1の動作を停止させる場合にデータ収集処理が終了したと判断する。
データ収集部16が、被管理装置P1〜Pnからのデータ収集を継続すると判断した場合(ステップS260、No)、ステップS210〜S260の処理が繰り返される。データ収集部16が、被管理装置P1〜Pnからのデータ収集を終了すると判断した場合(ステップS260、Yes)、データ収集処理を終了する。
つぎに、ステップS30(ステップS250)、ステップS40で説明した収集データの保管処理、保管データの圧縮処理の詳細手順について説明する。図6は、実施の形態1に係る情報管理装置のデータ保管処理の手順を示すフローチャートである。収集データの保管処理では、まずデータストレージ状態管理部14がデータストレージ部18の記憶容量が十分に残っているか否かを確認する(ステップS310)。データストレージ部18の記憶容量が十分に残っていない場合(ステップS310、No)、データストレージ状態管理部14はデータストレージ部18の中から重要度の低い保管データを削除して保管データ情報102を編集する(ステップS320)。
ここで、データストレージ部18内の保管データ情報102の構成の一例について説明する。図7は、実施の形態1に係る保管データの構成の一例を示す図である。保管データ情報102は、「故障状態」、「状態変化時刻」、「故障区分」、「装置状態」、「詳細情報」を含んで構成されている。
「故障状態」は、被管理装置P1〜Pnの故障の状態を示す情報であり、例えば故障の発生を示す「発生」、故障からの復帰を示す「復帰」等がある。「状態変化時刻」は、「故障状態」の発生した時刻や日時を示す情報である。
「故障区分」は、被管理装置P1〜Pnの故障の区分を示す情報であり、例えば警告レベルの故障を示す「警告」、定期的な故障に関する報告を示す「定期報告」、重大な故障を示す「重故障」等がある。
「詳細情報」は、被管理装置P1〜Pnの故障に関する詳細な情報であり、例えばA加工処理の時間延長を示す情報、製品Bの仕上がり時間の遅れを示す情報、装置温度に関する情報、イーサネット(登録商標)等の通信エラーを示す情報、工具の稼動状況を示す情報、装置X1の電源異常を示す情報などが含まれている。
「装置状態」は、「詳細情報」の内容を示す情報である。例えば、「制御」は被制御装置の制御中に発生したデータであることを示し、「102」や「108」の値は、被制御装置の装置温度等を示すデータである。また、「正常」は例えば工具の稼動状況が正常であることを示すデータである。
データストレージ状態管理部14は、データストレージ部18の中から重要度の低い保管データを削除する際、データストレージ部18内の保管データ情報102の中から重要度の低い保管データを抽出して削除させる。このとき、データストレージ状態管理部14は、何れの保管データが重要度の低い保管データであるかを、図5の設定管理情報101に基づいて判断する。例えば、装置温度の「定期報告」の重要度「2」や、工具稼動状況の「定期報告」の重要度が「1」が、A加工時間延長の「警告」の重要度「4」などよりも重要度が低いと判断される。したがって、ここでのデータストレージ状態管理部14は、例えば「故障区分」が「定期報告」を示す保管データ(装置温度、工具稼動状況)を重要度の低い保管データとして削除する。
データストレージ状態管理部14は、重要度の低い保管データを削除して編集した後の保管データを、図8に示す編集後保管データ情報103としてデータストレージ部18に記憶させる。
図8は、編集後保管データの構成の一例を示す図である。編集後保管データ情報103は、図7に示す保管データ情報102と同様の構成を有しており、保管データ情報102の中から重要度の低い保管データが削除されたものとなっている。ここでは、保管データ情報102から「故障状態」が「復帰」を示すデータや「故障区分」が「定期報告」を示す保管データが削除されたものを、編集後保管データ情報103の一例として示している。
なお、図5には示していないが、故障状態が「復帰」である保管データは、A加工時間延長の「警告」の重要度「4」などよりも重要度が低く、A加工時間延長の「警告」を示す保管データよりも優先的に削除されている。
データストレージ状態管理部14は、データストレージ部18の記憶容量の残量に応じて削除する保管データのデータ量を変更してもよい。例えば、保管データ情報102から「故障状態」が「復帰」を示す保管データや「故障区分」が「定期報告」を示すデータを削除してもデータストレージ部18の記憶容量の残量が所定の閾値よりも少ない場合、データストレージ状態管理部14は、さらに所定の保管データを削除する。例えば、データストレージ状態管理部14は、「故障状態」が「警告」である保管データを編集後保管データ情報103からさらに削除してもよい。
この後、管理データ編集部13は、データストレージ状態管理部14による保管データ情報102から編集後保管データ情報103への編集処理に基づいて、管理データ記憶部12内の設定管理情報101を編集(再設定)する(ステップS330)。ここでの管理データ編集部13は、ステップS320の処理で削除された保管データに対応するデータを収集させないよう設定管理情報101を編集する。具体的には、削除された保管データを収集させないため、削除された保管データの「有効/無効」を示す情報を「無効」に設定(編集)する。管理データ編集部13は、再設定した設定管理情報101を編集後設定管理情報104として、管理データ記憶部12に記憶させる。
ここで、編集後設定管理情報104の構成の一例について説明する。図9は、編集後設定管理情報104の構成の一例を示す図である。編集後設定管理情報104は、図5に示した設定管理情報101と同様の構成を有している。編集後設定管理情報104は、設定管理情報101において、削除された保管データに対応するデータの「有効/無効」を「無効」に設定した情報である。ここでは、「故障区分」が「定期報告」であるデータの「有効/無効」を示す情報が「無効」に設定されている場合を示している。
つぎに、データストレージ圧縮部17は、データストレージ部18内の編集後保管データ情報103の圧縮処理を行なった場合に、情報管理装置1に対して与える負荷が予め設定しておいた所定の閾値よりも小さいか否か(計算機負荷が小さいか否か)を判断する(ステップS340)。
計算機負荷が所定の閾値よりも小さい場合(ステップS340、Yes)、データストレージ圧縮部17は、データストレージ部18内の編集後保管データ情報103の圧縮処理を行ない(ステップS350)、圧縮後の編集後保管データ情報103をデータストレージ部18に記憶させる(ステップS360)。
データの圧縮処理はパーソナルコンピュータ等の中でも一般的に使われており、データにあわせて種々の形式がある。例えばZIP圧縮は種々のファイルを圧縮するために利用される形式であり、解凍という逆の操作(処理)で元のファイルに復元することを可能としている。他の圧縮方法としては、例えばJPEG圧縮がある。このJPEG圧縮は画像データを効率よく圧縮するためのもので、圧縮した画像データは元に戻せない。これらの圧縮はデータの全体または所定の塊の単位でファイル一式を一括して処理するため、メモリ容量が必要であり圧縮処理を行なうパーソナルコンピュータ等の計算機の負荷が高くなる。このため、本実施の形態1の係る情報管理装置1では、計算機負荷が低い時に計算機負荷が高くならない方法(後述の図10で示す圧縮処理)によって圧縮を行うこととする。
一方、計算機負荷が所定値よりも大きい場合(ステップS340、No)、データストレージ圧縮部17は、データストレージ部18内の編集後保管データ情報103の圧縮処理を行なわない。そして、データ通信部15は送信予定であった収集データを保管データ情報102としてデータストレージ部18に追加記憶させる(ステップS360)。
また、ステップS310の処理でデータストレージ状態管理部14がデータストレージ部18の記憶容量が十分に残っていると判断した場合、データ通信部15は送信予定であった収集データを保管データ情報102としてデータストレージ部18に追加記憶させる(ステップS360)。
つぎに、ステップS40(ステップS350)で説明した編集後保管データ情報103の圧縮処理の手順について詳細に説明する。被管理装置P1〜Pnでは、1つの故障が複数の障害(障害情報)となってあらわれることがある。例えば、図8に示した編集後保管データ情報103では、12:00:33に発生した装置X1の電源異常に起因して、エラー情報R1が発生している。すなわち、装置X1の電源異常に起因して、装置X1のスロット10.ユニット12でエラーが発生し、装置X1のスロット2.ユニット1でエラーが発生している(エラー情報R1)。これは、装置X1の電源異常によって電源以外の他のユニットが異常を検出し、複数回の異常報告(エラー情報R1)を行なったものである。
これらの電源異常、エラー情報R1は、同一原因によるものであり、1つのエラー情報があれば異常解析の手がかりにはなるものの、異常解析の信頼性をあげるためには異常に関するすべての情報があることが望ましい。
そこで、本実施の形態1では、所定の異常が発生した場合には、この異常発生から所定の時間(例えば5秒)内の異常は同一原因によるものとして取り扱う。すなわち、データストレージ圧縮部17は、データストレージ部18内の編集後保管データ情報103からエラー原因が共通であるデータを、類似データとして抽出する。なお、以下の説明では説明の便宜上、エラー原因が共通である保管データのうち最初に発生したエラーを起因エラーとし、その後に発生したエラーを類似エラーとして説明する。また、起因エラーに対応する編集後保管データ情報103内の保管データを起因エラーデータ、類似エラーに対応する編集後保管データ情報103内の保管データを類似エラーデータとして説明する。
図10は、編集後保管データの圧縮処理の手順を示すフローチャートである。データストレージ圧縮部17は、起因エラーが発生した時間から予め設定しておいた所定時間内のエラーを起因エラーデータに共通した類似エラーデータとして抽出する。ここでは、まずデータストレージ圧縮部17が、編集後保管データ情報103からエラー原因が共通であるデータ(起因エラーデータ、類似エラーデータ)(編集後保管データが類似しているデータ)の検索を行なう(ステップS410)。
編集後保管データ同士で類似しているデータがある場合(起因エラーデータに対応す類似エラーデータが存在する場合)(ステップS420、Yes)、データストレージ圧縮部17は、この類似エラーデータと起因エラーデータの類似部分を削除する(ステップS430)。ここでのデータストレージ圧縮部17は、編集後保管データ情報103の類似エラーデータの項目の中から「故障状態」、「状態変化時刻」、「故障区分」、「装置状態」を起因エラーデータとの類似部分として削除する。そして、類似エラーデータの中から「詳細情報」だけを抽出し、起因エラーデータの「故障状態」、「状態変化時刻」、「故障区分」、「装置状態」と対応付ける。
これにより、図8に示した編集後保管データ情報103は、データストレージ圧縮部17によって図11に示す圧縮後保管データ情報105に圧縮される。図11は、圧縮後保管データの構成の一例を示す図である。圧縮後保管データ情報105のエラー情報R2は、編集後保管データ情報103の起因エラーデータと類似エラーデータ(エラー情報R1)を圧縮したデータである。エラー情報R2内においては、「故障状態」、「状態変化情報」、「故障区分」、「装置状態」等の情報と複数の「詳細情報」が対応付けされて記憶されている。すなわち、エラー情報R2内では、起因エラーデータの「故障状態」、「状態変化情報」、「故障区分」、「装置状態」等の情報と、起因エラーデータの「詳細情報」、各類似エラーデータの「詳細情報」が対応付けされている。
なお、ここではエラー情報R2が、起因エラーデータの「故障状態」等の情報と、起因エラーデータの「詳細情報」、各類似エラーデータの「詳細情報」が対応付けされている場合について説明したが、エラー情報R2として類似エラーデータの「故障状態」等の情報と、起因エラーデータの「詳細情報」、各類似エラーデータの「詳細情報」を対応付けして記憶しておく構成としてもよい。
圧縮前の編集後保管データ情報103は、データストレージ圧縮部17によってデータストレージ部18から削除され、圧縮後保管データ情報105がデータストレージ圧縮部17によってデータストレージ部18に書き込まれる。
一方、編集後保管データ同士で類似しているデータがない場合(データストレージ圧縮部17が類似エラーデータを抽出できなかった場合)(ステップS420、No)、このままデータの圧縮処理を終了する。
この後、ネットワーク異常が解消すると、データ通信部15はデータストレージ部18内の圧縮後保管データ情報105又は圧縮前の編集後保管データ情報103を上位コンピュータ3に送信する。また、データ収集部16は被管理装置P1〜Pnからのデータ収集を再開する。このとき、管理データ編集部13は、設定管理情報101においてデータ収集を再開させる収集データの収集条件を、「無効」に設定する。
なお、本実施の形態1では、データストレージ部18に記憶させた保管データをデータストレージ圧縮部17が圧縮することとしたが、データストレージ圧縮部17はデータストレージ部18に記憶させる前の収集データを圧縮処理することとしてもよい。
また、本実施の形態1においては、保管データ情報102を編集した後の編集後保管データ情報103を圧縮処理することとしたが、保管データ情報102を編集せずそのまま圧縮処理することとしてもよい。
このように実施の形態1によれば、ネットワーク異常等によって上位コンピュータ3へ送信できなかった収集データのうち、重要度の高いデータを圧縮して記憶しておくので、メモリを効率良く使用して効率の良いデータ収集を行なうことが可能となる。
実施の形態2.
つぎに、図12を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、情報管理装置1が設定管理情報101を設定する際に、所定のグループ毎に重要度を一括して設定する。
図12は、実施の形態2に係る設定管理情報の構成の一例を示す図であり、図12の各構成要素のうち図5に示す実施の形態1の設定管理情報101と同一の構成要素については重複する説明を省略する。
図12に示すように、実施の形態2に係る設定管理情報106は、収集データ(イベント)のグループ分けに関する情報である「グループ」を含んで構成されている。ここでの収集データ(収集条件)は、例えば生産ラインのうち最終の生産ラインで収集されたデータであることを示す「最終ライン」、部品Cを加工している際に収集されたデータであることを示す「部品C加工」、部材Dを加工している際に収集されたデータであることを示す「部材D加工」、資材に関する情報を示す「資材報告」、工機に関する情報を示す「工機報告」等によってグループ分けされている。
実施の形態2に係る管理データ設定部11は、設定管理情報106を設定する際に、収集データのグループ分けに関する情報に基づいて、「グループ」毎にデータ管理に関する「重要度」を一括して設定する。ここでは「最終ライン」の「重要度」を「10」に一括設定し、「部品C加工」と「部材D加工」の「重要度」を「8」に一括設定した場合を示している。また、「資材報告」の「重要度」を「1」に一括設定し、「工機報告」の「重要度」を「2」に一括設定した場合を示している。
実施の形態2に係るデータ収集部16は、この設定管理情報106に基づいて、データ収集を行なう。なお、ここでのデータ収集、データストレージ、圧縮処理等は、実施の形態1に係る情報管理装置1と同様の動作によって行なうためその説明を省略する。
このように実施の形態2によれば、管理データ設定部11が、収集データ(イベント)をグループ毎に一括して重要度の設定を行なうので、イベント(収集条件)の重要度を簡易な構成で迅速に設定することが可能となる。したがって、情報管理システム20は効率の良いデータ収集を行なうことが可能となる。
実施の形態3.
つぎに、図13を用いてこの発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3では、上位コンピュータ3に保管データ情報102、編集後保管データ情報103、圧縮後保管データ情報105を送信する際に、データストレージ部18に蓄えられたデータの中から重要度の高いものから順番に上位コンピュータ3にデータ送信し、送信済みのデータを削除する。なお、ここでは上位コンピュータ3に送信する保管データの一例として保管データ情報102に対応する保管データ情報107を上位コンピュータ3に送信する場合について説明する。
図13は、実施の形態3に係る保管データの送信処理を説明するための図である。図13の各構成要素のうち図7に示す実施の形態1の保管データ情報102と同一の構成要素については重複する説明を省略する。
実施の形態3に係るデータ通信部15は、上位コンピュータ3に保管データを送信する際に、データストレージ部18の中から重要度の高い保管データを優先的に上位コンピュータ3に送信させる。また、データストレージ状態管理部14は、データ通信部15が送信させた重要度の高い保管データを削除する。
ここでのデータ通信部15は、保管データ情報107A(実施の形態1で説明した保管データ情報102に対応)から、重要度の高い「重故障」や「警告」を「故障区分」として含むデータを上位コンピュータ3に送信する。また、データストレージ状態管理部14は、データ通信部15が送信させた重要度の高い保管データ(「重故障」や「警告」を「故障区分」として含むデータ)を保管データ情報107Aから削除する(保管データ情報107Bの作成)。そして、データストレージ部18は、保管データ情報107Bを新たな保管データとして記憶する。なお、ここでのデータ通信部15による重要度の高低の判断は、図5に示した設定管理情報101等に基づいて行なう。
つぎに、データ通信部15は、保管データ情報107Bから、「重故障」や「警告」の次に重要度の高い「定期報告」を「故障区分」として含むデータを上位コンピュータ3に送信する。また、データストレージ状態管理部14は、データ通信部15が送信させた保管データ(「定期報告」を「故障区分」として含むデータ)を保管データ情報107Bから削除する(保管データ情報107Cの作成)。そして、データストレージ部18は、保管データ情報107Cを新たな保管データとして記憶する。
この後、データ通信部15は、保管データ情報107Cの保管データを上位コンピュータ3に送信する。また、データストレージ状態管理部14は、データ通信部15が送信させた保管データを保管データ情報107Cから削除する。なお、ここでのデータ収集、データストレージ、圧縮処理等は、実施の形態1に係る情報管理装置1と同様の動作によって行なうためその説明を省略する。
なお、ここでは上位コンピュータ3に送信する保管データの一例として保管データ情報102に対応する保管データ情報107A内の保管データを上位コンピュータ3に送信する場合について説明したが、図11で示した実施の形態1の圧縮後保管データ情報105内の保管データを上位コンピュータ3に送信してもよい。この場合も、圧縮後保管データ情報105の中から重要度の高い保管データを順番に抽出し、保管データを抽出した順番で上位コンピュータ3に送信する。
このように実施の形態3によれば、データ通信部15がデータストレージ部18に蓄えられた保管データの中から重要度の高い保管データの順番で上位コンピュータ3に保管データ送信するので、上位コンピュータ3は重要度の高い保管データから順番に取得することが可能となる。したがって、再度ネットワーク障害が発生した場合であっても、重要度の高いデータの損失を効率良く防ぐことが可能となり、情報管理システム20は効率の良いデータ収集を行なうことが可能となる。
実施の形態4.
つぎに、図14を用いてこの発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4では、データストレージ部18の記憶容量が十分でなくデータストレージ部18の中から重要度の低い保管データを削除させる際に、所定のグループ毎に保管データを削除する。
図14は、グループ毎の保管データの削除処理を説明するための図である。図14の各構成要素のうち図7に示す実施の形態1の保管データ情報102と同一の構成要素については重複する説明を省略する。
実施の形態4に係るデータストレージ状態管理部14は、データストレージ部18の記憶容量が十分に残っていない場合に、データストレージ部18の中から重要度の低い保管データを削除する。このとき、データストレージ状態管理部14は、削除したデータと同一グループの保管データも削除する。換言すると、データストレージ状態管理部14は、グループ毎に重要度の低い保管データを優先的に削除すると判断する。なお、ここでのデータストレージ状態管理部14による重要度の高低の判断は、図12に示した設定管理情報106等に基づいて行なわれる。
データストレージ状態管理部14は、例えばデータストレージ部18の中から重要度の低い保管データとして、「故障状態」が「復帰」であって、「故障区分」が無い保管データを削除する(1)。このとき、データストレージ状態管理部14は、この削除した保管データと同じ「グループ」である「最終ライン」を含む保管データも削除する(2)。
なお、実施の形態4では、重要度の低い保管データを削除する際に、この重要度の低い保管データと同じグループを含む保管データも削除することとしたが、保管データの削除処理はこの方法に限られない。例えば、重要度の高いデータを抽出した後、この重要度の高いデータと同一グループの保管データは保管を継続し、その他の保管データをグループ単位で削除してもよい。
また、ここではデータストレージ部18の中から削除する保管データの一例として保管データ情報102に対応する保管データ情報108から重要度の低い保管データのグループを削除する場合について説明したが、図11で示した実施の形態1の圧縮後保管データ情報105の中から重要度の低い保管データのグループを削除してもよい。この場合も、圧縮後保管データ情報105の中から重要度の低い保管データのグループを抽出し、この保管データのグループから先に削除する。なお、ここでのデータ収集、データストレージ、圧縮処理等は、実施の形態1に係る情報管理装置1と同様の動作によって行なうためその説明を省略する。
このように実施の形態4によれば、データストレージ部18の保管データの削除をグループ毎に判断するので、重要度の高い保管データと同一グループの保管データは重要度が低い場合であっても保管しておくことが可能となり、保管データをグループ全体で上位コンピュータ3へ送信することが可能となる。これにより、情報管理装置1から上位コンピュータ3への保管データの提供をグループ単位で行なうことが可能となり、上位コンピュータ3は重要度の高い保管データと同一グループの保管データを取得することが可能となる。したがって、情報管理システム20は効率の良いデータ収集を行なうことが可能となる。これにより、上位コンピュータ3は、被管理装置P1〜Pnに関する管理を行う際に、重要度の高い保管データと関連のある重要度の低い保管データも用いることが可能となり、効率良く被管理装置P1〜Pnの管理を行うことが可能となる。
実施の形態5.
つぎに、図15を用いてこの発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5では、上位コンピュータ3に保管データを送信する際に、データストレージ部18に蓄えられた保管データの中から重要度の高いものから順番に上位コンピュータ3にデータ送信するとともに、重要度の高い保管データと同一グループの保管データも上位コンピュータ3に送信する。
図15は、実施の形態5に係る保管データの送信処理を説明するための図である。図15の各構成要素のうち図7に示す実施の形態1の保管データ情報102と同一の構成要素については重複する説明を省略する。
実施の形態5に係るデータ通信部15は、上位コンピュータ3に保管データを送信する際に、データストレージ部18の中から重要度の高い保管データを優先的に上位コンピュータ3に送信させる。このとき、データ通信部15は、上位コンピュータ3に送信する重要度の高い保管データと同一グループの保管データもデータストレージ部18の中から抽出して上位コンピュータ3に送信する。換言すると、データ通信部15は、グループ毎に重要度の高い保管データを優先的に上位コンピュータ3に送信させると判断する。なお、ここでのデータストレージ状態管理部14による重要度の高低の判断は、図12に示した設定管理情報106等に基づいて行なわれる。
ここでのデータ通信部15は、保管データ情報109Aから、重要度の高い保管データである「重要度」が「10」の保管データのグループ(「最終ライン」のグループ)を上位コンピュータ3に送信する。すなわち、データ通信部15は、重要度の高い保管データと同一グループである「最終ライン」の保管データを保管データ情報109Aから抽出して上位コンピュータ3に送信する。
データストレージ状態管理部14は、データ通信部15が送信させたデータ(重要度の高い保管データ及びこの保管データと同一グループの保管データ)をデータストレージ部18から削除する。また、データストレージ状態管理部14は、データ通信部15が送信させた重要度の高い保管データ(「重要度」が「10」のグループのデータ)を保管データ情報109Aから削除する(保管データ情報109Bの作成)。データストレージ部18は、保管データ情報109Bを新たな保管データとして記憶する。
つぎに、データ通信部15は、保管データ情報109Bから、「重要度」が「10」の次に高い「8」の保管データのグループ(「部品C加工」)を上位コンピュータ3に送信する。すなわち、データ通信部15は、次に重要度の高い保管データと同一グループである「部品C加工」の保管データを保管データ情報109Bから抽出して上位コンピュータ3に送信する。
データストレージ状態管理部14は、データ通信部15が送信させたデータ(「重要度」が「8」のデータ)を保管データ情報109Bから削除する。また、データストレージ状態管理部14は、データ通信部15が送信させた保管データと同一グループ(「部品C加工」)の保管データを保管データ情報109Bから削除する(保管データ情報109Cの作成)。データストレージ部18は、保管データ情報109Cを新たな保管データとして記憶する。なお、ここでのデータ収集、データストレージ、圧縮処理等は、実施の形態1に係る情報管理装置1と同様の動作によって行なうためその説明を省略する。
なお、ここでは上位コンピュータ3に送信する保管データの一例として保管データ情報102に対応する保管データ情報109A内の保管データをグループ毎に上位コンピュータ3に送信する場合について説明したが、図11で示した実施の形態1の圧縮後保管データ情報105内の保管データをグループ毎に上位コンピュータ3に送信してもよい。この場合も、圧縮後保管データ情報105の中から重要度の高い保管データのグループを抽出し、この保管データのグループから先に上位コンピュータ3に送信する。
このように実施の形態5によれば、上位コンピュータ3への保管データの送信を、グループ毎に判断するので、重要度の高い保管データと同一グループの保管データは重要度が低い場合であっても上位コンピュータ3へ送信することが可能となる。これにより、情報管理装置1から上位コンピュータ3への保管データの提供をグループ全体で行なうことが可能となり、上位コンピュータ3は重要度の高い保管データと同一グループの保管データを取得することが可能となる。したがって、情報管理システム20は効率の良いデータ収集を行なうことが可能となる。これにより、上位コンピュータ3は、被管理装置P1〜Pnに関する管理を行う際に、重要度の高い保管データと関連のある重要度の低い保管データも用いることが可能となり、効率良く被管理装置P1〜Pnの管理を行うことが可能となる。
実施の形態6.
つぎに、図16を用いてこの発明の実施の形態6について説明する。実施の形態6では、保管データ情報110内の各保管データをイベント発生時刻などの保管データ情報の内容に基づいてグループ分けし、グループ毎に所定の識別情報と対応付けておく。
図16は、実施の形態6に係る保管データの構成の一例を示す図であり、図16の各構成要素のうち図7に示す実施の形態1の保管データ情報102と同一の構成要素については重複する説明を省略する。
図16に示すように、実施の形態6に係る保管データ情報110は、保管データ(イベント)のグループ分けに関する情報である「Tr、No」(トランザクション情報)を含んで構成されている。ここでの保管データは、例えばイベント発生の時刻により1つのまとまりと認識されたトランザクション情報(例えばシリアル番号)等の識別情報を持ち、同一のトランザクション情報を持つイベントは同一グループとして扱う。
したがって、本実施の形態6では、データ通信部15が収集データのイベント発生時刻等に基づいて、各収集データに所定のトランザクション情報を付加して保管データとする。データ通信部15は、例えばイベント発生時刻が所定の範囲内に集まっているものに対して、同一のトランザクション情報を付加する。具体的には、イベントの発生時刻である「状態変化時刻」が「10:31:00」の保管データと、この保管データの「状態変化時刻」から例えば5秒以内の「10:31:03」の保管データに対して、同一のトランザクション情報(「Tr、No」=「0051」)を付加する。
また、ここでのデータストレージ部18内の保管データの削除や上位コンピュータ3への保管データの送信は、トランザクション情報(グループ)に基づいて、実施の形態4,5に係る情報管理装置1と同様の動作によって行なう。
なお、ここではデータストレージ部18の中からグループ分けする保管データの一例として保管データ情報102に対応する保管データ情報110内の保管データをグループ分けする場合について説明したが、図11で示した実施の形態1の圧縮後保管データ情報105内の保管データをグループ分けすることとしてもよい。また、ここでのデータ収集、データストレージ、圧縮処理等は、実施の形態1に係る情報管理装置1と同様の動作によって行なうためその説明を省略する。
このように実施の形態6によれば、イベントの発生時刻などに基づいて保管データをグループ分けするので、グループ毎の保管データの管理(保管データの削除、保管データの送信)を容易に行なうことが可能となる。したがって、情報管理システム20は効率の良いデータ収集を行なうことが可能となる。
実施の形態7.
つぎに、図17を用いてこの発明の実施の形態7について説明する。実施の形態7では、上位コンピュータ3への収集データの送信が失敗した場合、他に通信できるサーバ等があるか否かを判断し、通信できるサーバ等がある場合にはそのサーバに収集データを送信する。
図17は、実施の形態7に係る情報管理装置のデータの収集処理手順を示すフローチャートである。管理データ設定部11が管理データの収集条件の設定処理を行なった後、データ収集部16は管理データ記憶部12から設定管理情報101を取得する(ステップS510)。データ収集部16は、この設定管理情報101に基づいて被管理装置P1〜Pnからデータ収集を行なう(ステップS520)。データ通信部15は、データ収集部16が収集した収集データを上位コンピュータ3へ送信する(ステップS530)。
このとき、データ通信部15は、データ収集部16の収集データが正常に上位コンピュータ3へ送信されたか否かを判断する(ステップS540)。ネットワーク異常等により収集データを正しく送信できなかった場合(ステップS540、No)、データ通信部15は、情報管理装置1から収集データを送信可能な送信先があるか否か(通信のできるサーバ等があるか否か)を判断する(ステップS550)。
収集データを送信可能なサーバ等(送信先)がある場合(ステップS550、Yes)、データ通信部15は、このサーバ等を収集データの送信先として設定する(ステップS560)。そして、データ通信部15は、データ収集部16が収集した収集データを設定した送信先に送信する(ステップS530)。
一方、収集データを送信可能なサーバ等(送信先)がない場合(ステップS550、No)、データストレージ部18は、送信予定であった収集データを保管データ情報102として記憶する(ステップ570)。
データ通信部15が、データ収集部16の収集データが正常にサーバ等へ送信されたと判断するか、データストレージ部18が、送信予定の収集データを保管データ情報102として記憶するまで、ステップS530〜S570の処理が繰り返される。
収集データを正しく送信できた場合や(ステップS540、Yes)、データストレージ部18が送信予定であった収集データを記憶した後、データ収集部16はデータ収集処理が終了したか否かを判断する(ステップS580)。データ収集部16が、被管理装置P1〜Pnからのデータ収集を継続すると判断した場合(ステップS580、No)、ステップS510〜S570の処理が繰り返される。データ収集部16が、被管理装置P1〜Pnからのデータ収集を終了すると判断した場合(ステップS580、Yes)、データ収集処理を終了する、
このように実施の形態7によれば、情報管理装置1が複数の上位コンピュータ3、サーバ等と接続されている場合、何れかの上位コンピュータ3、サーバ等に収集データを送信することが可能となり、情報管理装置1のメモリ(データストレージ部18)を効率良く使用して効率の良いデータ収集を行なうことが可能となる。したがって、冗長構成された情報管理システム20において、信頼度の高いデータ収集システムを構築することが可能となる。