JP2007163512A - 磁気エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】取り扱い作業を容易して、回転検出精度を向上させた、信頼性の高い磁気エンコーダを提供する。
【解決手段】ゴム材3が設けられる環状部材13の径方向部の反密封対象流体側Aの面には、磁気エンコーダ本体が同軸的に重ねられた場合に、隣接する磁気エンコーダ本体の当接部が当接する径方向部13bが設けられ、径方向部13bはゴム材3以外の部分に設けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、相対回転する2部材の回転を検出する装置に用いられる磁気エンコーダに関するものである。
従来、この種の磁気エンコーダとしては、例えば自動車の車速を検出する車速センサとして用いられており、一般的には、回転軸に等間隔のセレーション(歯)又は穴を有する金属ロータを取付け、これに誘導電流タイプのセンサを近接配置し、ロータが回転しセンサの磁束を切ることにより誘導電流を発生させ、これにより回転速度を検出している。
しかしながら、このような装置では、ロータ及びセンサを取付ける専用のスペースを必要とし、また、ロータ及びセンサは軸受を密封する密封装置とは別体で設けられており、構造が複雑なものとなっている。
そこで、図8,9に示すように、ロータ及びセンサを一体化させた磁気エンコーダが提案されている。
これは、軸51に嵌着された環状部材56と、環状部材56に焼付け成形されたゴム材55,及びハウジング52に嵌着された環状部材58と、環状部材58に焼付け成形されたシール部57とから構成されている。
ここで、ゴム材55は、図8,9においてB矢視として図3に示すように周方向に磁極NSが交互になるように多磁極化されており、磁気抵抗効果素子等のセンサ部53により磁化の変化を感知されて回転速度等の検出が行われる。
また、シール部57は、反密封対象流体側A(外部)からのダストの侵入及び密封対象流体側O(内部)からのグリース流出を抑えるべく、リップを形成している。
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じる可能性がある。
製造工程や、製品の出荷時等においては、複数の製品を積み重ねる場合がある。図10,11は、それぞれ図8,9に示した密封装置を2つ積み重ねた状態を示す図である。
このような場合、エンコーダ面(E面)がエンコーダ面側に積み重ねられた密封装置と接触してしまう(接触部C)ため、エンコーダ面においては、擦れ等による傷が発生してしまい、回転数の検出に悪影響を及ぼす虞がある。
また、エンコーダ面に傷が発生してしまった場合には、外観上でも問題となる虞がある。
また、エンコーダ面の磁化部分に他の金属部分が磁力により吸着する力が大きいと、磁気エンコーダを相手部材(例えば、車輪軸受装置)に組付ける場合の組付け時の自動化ライン等で、積み重ねられた製品を一つずつに分離することが困難となる可能性がある。
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、取り扱い作業を容易して、回転検出精度を向上させた、信頼性の高い磁気エンコーダを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
互いに同軸的に相対回転自在な回転部材および固定側部材のうち前記回転部材側に設けられ、径方向部を有する環状部材と、
前記環状部材の前記径方向部の軸方向一方側の面に周方向に配設され、前記固定側部材に設けられた検知手段により検知される磁化された被検知部と、
前記環状部材の前記径方向部に設けられ、前記固定側部材側に密封接触するシール部材と、
を備えた回転検出可能な磁気エンコーダにおいて、
磁気エンコーダ本体が同軸的に複数重ねられた場合に、隣接する磁気エンコーダ本体に設けられた当接部が当接する受部が、前記環状部材における前記被検知部が設けられた前記径方向部の軸方向一方側の面のうち、前記被検知部以外の部分に設けられていることを特徴とする。
これにより、製造工程内や、製品出荷時等において、複数の製品(磁気エンコーダ)が積み重ねられた場合、隣接する磁気エンコーダ本体の当接部は、前記径方向部の軸方向一方の面の前記被検知部以外の部分に設けられた受部に当接するので、該被検知部に他の部分が接触するようなことはない。
したがって、前記被検知部(エンコーダ面)が傷ついてしまうことはないので、磁束が乱れることはなく、安定した磁束密度を確保することができ、検知手段の検出精度を維持することが可能となり、安定した精度の高い検出が可能となる。
また、前記被検知部が傷つくことはないので、外観上でもきれいな状態を確保することが可能となる。
また、前記被検知部の磁化部分に他の部分が接触するようなことはないので、磁気エンコーダを相手部材(例えば、車輪軸受装置)に組付ける場合の組付け時の自動化ライン等で、積み重ねられた製品を、常に容易に、一つずつに分離することが可能となる。
前記被検知部は、ゴム状弾性材料を基材として前記環状部材に加硫接着されたことも好適である。
前記受部は前記被検知部の端面よりも軸方向一方側に突出していることも好適である。
これにより、製品(磁気エンコーダ)が複数重ねられた場合や、製品を重ねる動作が行われる際の製品の移動中に、前記被検知部が他の部分に接触することを確実に防止することができる。
磁気エンコーダ本体が同軸的に複数重ねられた場合に、前記シール部材は、隣接する磁気エンコーダ本体のシール部材とは接触しないように設けられていることも好適である。
前記当接部は、前記環状部材に設けられるものであって、磁気エンコーダ本体の他の部分より軸方向他方側に突出して設けられていることも好適である。
本発明によれば、製造工程内や、製品出荷時等において、複数の製品(磁気エンコーダ)が積み重ねられた場合に、被検知部に他の部分が接触するようなことはない。
したがって、被検知部が傷ついてしまうことはないので、磁束が乱れることはなく、安定した磁束密度を確保することができ、検知手段の検出精度を維持することが可能となり、安定した精度の高い検出が可能となる。
また、被検知部の磁化部分に他の部分が接触するようなことはないので、磁気エンコーダを相手部材に組付ける場合の組付け時の自動化ライン等で、積み重ねられた製品を、常に容易に、一つずつに分離することが可能となり、磁気エンコーダの取扱い作業が容易となる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
(参考例1)
図1は参考例1に係る回転検出可能な密封装置の概略断面図である。
本参考例に係る磁気エンコーダは、磁気エンコーダシール1として、各種装置の軸封部等に用いられ、互いに同軸的に相対回転自在に設けられる固定側部材としてのハウジング11とハウジング11の軸孔内に挿入される回転部材としての軸12間の環状隙間を密封するものであり、例えば、自動車の車速を検出する車速センサとして、車輪軸受装置(ハブベアリング)に取り付けられて好適に用いられる。
なお、磁気エンコーダは、シール部材とは独立して別体として設けられるものであるが、本参考例では、シール部を有する密封機能を備えた磁気エンコーダシールとして説明する。
磁気エンコーダシール1は、軸12の外周面に嵌着された第1の環状部材2と、第1の環状部材2に焼付け成形されて多磁極化された被検知部を有するゴム材3と、ハウジング11の軸孔に嵌着された第2の環状部材4と、第2の環状部材4に焼付け成形されたシール部材5とを備えている。
本参考例においては、第1の環状部材2は軸12の外周面に嵌着され、第2の環状部材4はハウジング11の軸孔に嵌着されたものとして説明するが、第1の環状部材2がハウジング11の軸孔に嵌着され、第2の環状部材4が軸12の外周面に嵌着された場合でも同様である。
第1の環状部材2は、軸12の外周面に嵌着される軸方向部2aと、軸方向部2aの反密封対象流体側A(軸方向一方側)の端部から外径方向に延びる径方向部2bと、径方向部2bの外径側端部から密封対象流体側O(軸方向他方側)かつ外径方向に延びて段差を形成する段差形成部2cと、段差形成部2cの密封対象流体側Oかつ外径側の端部から外径方向に延びる径方向部2dと、を備えている。ここで、段差形成部2cにおいても径方向部を構成するものである。
ゴム材3は、第1の環状部材2の段差形成部2c及び径方向部2dの反密封対象流体側Aと、径方向部2dの外径側端部に焼付け成形されるものである。
ゴム材3は例えばフェライト(鉄)を分散させた磁化性ゴム材料からなり、このゴム材料が、図1においてB矢視として図3に示すように円周方向に磁極NSが交互になるように多磁極化されることにより磁気エンコーダを構成し、磁気抵抗効果素子等のセンサ6により、2部材の相対回転によりゴム材3から生じる磁化の変化を感知して回転速度等の検出が行われる。
ここで、径方向部2bは、径方向部に設けられた受部を構成している。
そして、環状部材2の径方向部2bは、環状部材2に焼付け成形されたゴム材3よりも反密封対象流体側Aに突出して設けられている。
すなわち、図1に示すように、径方向部2bの反密封対象流体側Aの面2b1とゴム材3の反密封対象流体側Aの端面3aとの間に軸方向の距離がT1となる段差Tが設けられている。
また、第2の環状部材4は、ハウジング11の軸孔に嵌着される軸方向部4aと、軸方向部4aの密封対象流体側O端部から内径方向に延びる径方向部4bと、を備えている。
第2の環状部材4に焼付け成形されたシール部材5は、ゴム状弾性体製であり、環状部材2の軸方向部2aの外周面に摺動密封して密封対象流体の軸方向の流動を封止するメインシール部5aと、環状部材2の径方向部2dに摺動密封して密封対象流体の径方向の流動を封止するとともに反密封対象流体側Aからのダストの侵入を防止するサイドシール部5bとが、環状部材4の径方向部4bに、設けられている。
ここで、径方向部2bの反密封対象流体側Aの面2b1と、第2の環状部材4の軸方向部4aに焼付け成形されたシール部材5の反密封対象流体側Aの端面とは、略同一面上に設けられる、すなわちT2=0(面一)とすると位置決め管理が容易であり好ましい。
また、本参考例に係る磁気エンコーダシール1は例えば軸受部を密封するもので、7はベアリングを示している。
このように構成される磁気エンコーダシール1は、反密封対象流体側A(外部)からのダストの侵入を防ぎ、グリース等の密封対象流体が密封対象流体側O(内部)から流出することを抑えるとともに、2部材の相対回転によりゴム材3から生じる磁化の変化を感知されて回転速度等の検出が行われるものである。
そして、製造工程内や、製品出荷時等においては、複数の磁気エンコーダシールが積み重ねられるものである(通常は鉛直方向に積み重ねられるが、水平方向に重ねられる場合もある)。
図2は、複数積み重ねられた磁気エンコーダシールのうち隣接する2つの磁気エンコーダシール1a,1bについて説明するための図である。ここで、磁気エンコーダシール1aは、磁気エンコーダシール1bの反密封対象流体側Aに重ねて設けられているものとする。
図2に示すように、磁気エンコーダシール1a,1bが積み重ねられた場合には、磁気エンコーダシール1aの、シール部材5の密封対象流体側O端部5cが、磁気エンコーダシール1bの第1の環状部材2の径方向部2bに当接する(図2に示す当接部C)。
これにより、磁気エンコーダシール1bのゴム材3と、磁気エンコーダシール1aのゴム材3に対向している第2の環状部材4の径方向部4bとの間には隙間Dが存在することとなり、従来のように磁気エンコーダシール1bのゴム材3が磁気エンコーダシール1aに接触するようなことはない。
したがって、ゴム材3のエンコーダ面Eが傷ついてしまうことはないので、磁束が乱れることはなく、安定した磁束密度を確保することができ、センサ6の検出精度を維持することが可能となり、回転数を安定して検出することが可能となる。
また、ゴム材3が傷つくことはないので、外観上でもきれいな状態を確保することが可能となる。
また、ゴム材3の磁化されたエンコーダ面Eに他の部分が接触するようなことはないので、磁気エンコーダを相手部材(例えば、車輪軸受装置)に組付ける場合の組付け時の自動化ライン等で、積み重ねられた製品を、常に容易に、一つずつに分離することが可能となり、磁気エンコーダの取扱い作業が容易となる。
ここで、磁気エンコーダシール1aの、第1の環状部材2の軸方向部2aの密封対象流体側O端部2eが、磁気エンコーダシール1bの環状部材2の径方向部2bに当接するようにしてもよいが、ゴム状弾性体製であるシール部材5の密封対象流体側O端部5cを径方向部2bに当接させることにより、積み重ね時において端部5cに緩衝作用を生じさせることができる。
したがって、磁気エンコーダシール1a,1b間の接触部の傷の発生を防止することが可能となり、外観上きれいな状態を確保することが可能となる。また、回転部材の傷を防止することにより、傷が原因で生ずる虞のある回転動作時の偏心を防止することが可能となる。
また、軸12に嵌着される第1の環状部材2の軸方向部2aの長さを所定の長さにすることにより、軸12の回転動作に伴う第1の環状部材2及びゴム材3のぶれ(偏心)を防止できるので、安定した精度のよい検出が可能となる。
また、第1の環状部材2においては、径方向部2b,2d間に段差形成部2cを設けることにより、径方向部2dの強度を向上させることができるので、軸12の回転動作に伴う第1の環状部材2及びゴム材3のぶれ(偏心)を防止でき、安定した精度のよい検出が可能となる。
なお、段差Tは、磁気エンコーダシール1が設置されるスペース内において確保できる範囲で適宜設定されるとよい。
また、本参考例においては、段差Tは、径方向部2bの反密封対象流体側Aの面2b1とゴム材3の反密封対象流体側Aの端面3aとの間に軸方向の距離がT1となるように設けられているが、例えば、磁気エンコーダシール1bの第1の環状部材2の径方向部2bに当接する磁気エンコーダシール1aのシール部材5の端部5cが第2の環状部材4の径方向部4bよりも密封対象流体側Oに突出している場合には、この段差Tがなく径方向部2bの面2b1とゴム材3の端面3aとが略同一面上、すなわちT1=0であっても、また、径方向部2bの面2b1がゴム材3の端面3aよりも密封対象流体側Oに位置していても、磁気エンコーダシール1bのゴム材3が磁気エンコーダシール1aに接触するようなことはない。
また、このような場合において、径方向部2bの面2b1よりもゴム材3の端面3aの方が突出していても、積み重ねた際に接触することはない場合もあるが、ゴム材3の端面3aの方が突出していると、ゴム材を傷つけやすくなってしまうので、ゴム材3の端面3aよりも径方向部2bを突出させた方が好ましい。
(参考例2)
図4は参考例2に係る回転検出可能な密封装置の概略断面図である。なお、参考例1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
上記参考例1では、磁気エンコーダシール1aの、シール部材5の密封対象流体側O端部5cを、磁気エンコーダシール1bの第1の環状部材2の径方向部2bに当接させたが、本参考例においては、磁気エンコーダシール1aの、第2の環状部材4の径方向部4bの一部領域を当接させるものである。
本参考例において、第1の環状部材2は、軸12の外周面に嵌着される軸方向部2aと、軸方向部2aの反密封対象流体側Aの端部から外径方向に延びる径方向部2dと、径方向部2dの外径側端部から反密封対象流体側Aかつ外径方向に延びて段差を形成する段差形成部2cと、段差形成部2cの反密封対象流体側Aかつ外径方向の端部から外径方向に延びる径方向部2bと、を備えている。
また、ゴム材3は、第1の環状部材2の段差形成部2c及び径方向部2dの反密封対象流体側Aに焼付け成形されている。
そして、第1の環状部材2の径方向部2bは、環状部材2に焼付け成形されたゴム材3よりも反密封対象流体側Aに突出して設けられている。
すなわち、図4に示すように、径方向部2bの反密封対象流体側Aの面2b1とゴム材3の反密封対象流体側Aの端面3aとの間に軸方向の距離がT1となる段差Tが設けられている。
第2の環状部材4は、ハウジング11の軸孔に嵌着される軸方向部4aと、軸方向部4aの密封対象流体側O端部から内径方向に延びる径方向部4bと、径方向部4bの内径側端部から反密封対象流体側Aかつ内径方向に延びる段差形成部4cと、段差形成部4cの反密封対象流体側Aかつ内径側端部から内径方向に延びる径方向部4dと、を備えている。
第2の環状部材4に焼付け成形されたシール部材5は、ゴム状弾性体製であり、第1の環状部材2の軸方向部2aの外周面に摺動密封して密封対象流体の軸方向の流動を封止するメインシール部5aと、第1の環状部材2の径方向部2dに摺動密封して密封対象流体の径方向の流動を封止するとともに反密封対象流体側Aからのダストの侵入を防止するサイドシール部5bとが、第2の環状部材4の径方向部4dに、設けられている。
ここで、径方向部2bの反密封対象流体側Aの面2b1と、第2の環状部材4の軸方向部4aに焼付け成形されたシール部材5の反密封対象流体側Aの端面とは、略同一面上に設けられる、すなわちT2=0(面一)とすると位置決め管理が容易であり好ましい。
図5は、複数積み重ねられた磁気エンコーダシールのうち2つの磁気エンコーダシール1a,1bについて説明するための図である。ここで、磁気エンコーダシール1aは、磁気エンコーダシール1bの反密封対象流体側Aに重ねて設けられているものとする。
図5に示すように、磁気エンコーダシール1a,1bが積み重ねられた場合には、磁気エンコーダシール1aの、第2の環状部材4の径方向部4bが当接部として、磁気エンコーダシール1bの第1の環状部材2の径方向部2bに当接する(図5に示す当接部C)。
これにより、磁気エンコーダシール1bのゴム材3と、磁気エンコーダシール1aのゴム材3に対向している領域との間には隙間Dが存在することとなり、従来のように磁気エンコーダシール1bのゴム材3が磁気エンコーダシール1aに接触するようなことはない。
したがって、ゴム材3のエンコーダ面Eが傷ついてしまうことはないので、磁束が乱れることはなく、安定した磁束密度を確保することができ、センサ6の検出精度を維持することが可能となり、回転数を安定して検出することが可能となる。
本参考例では、ゴム材3は内周側に設けられるものであり、すなわち、ゴム材3の外周側に受部を構成する第1の環状部材2の径方向部2bが設けられているので、参考例1の場合よりもゴム材3のエンコーダ面Eを保護する効果は大きいものとなる。
また、ゴム材3が傷つくことはないので、外観上でもきれいな状態を確保することが可能となる。
また、ゴム材3の磁化されたエンコーダ面Eに他の部分が接触するようなことはないので、磁気エンコーダを相手部材(例えば、車輪軸受装置)に組付ける場合の組付け時の自動化ライン等で、積み重ねられた製品を、常に容易に、一つずつに分離することが可能となり、磁気エンコーダの取扱い作業が容易となる。
また、軸12に嵌着される第1の環状部材2の軸方向部2aの長さを所定の長さにすることにより、軸12の回転動作に伴う第1の環状部材2及びゴム材3のぶれ(偏心)を防止できるので、安定した精度のよい検出が可能となる。
また、第1の環状部材2においては、径方向部2b,2d間に段差形成部2cを設けることにより、径方向部2dの強度を向上させることができるので、軸12の回転動作に伴う第1の環状部材2及びゴム材3のぶれ(偏心)を防止でき、安定した精度のよい検出が可能となる。
なお、段差Tは、磁気エンコーダシール1が設置されるスペース内において確保できる範囲で適宜設定されるとよい。
また、本参考例においては、段差Tは、径方向部2bの反密封対象流体側Aの面2b1とゴム材3の反密封対象流体側Aの端面3aとの間に軸方向の距離がT1となるように設けられているが、例えば、磁気エンコーダシール1bの第1の環状部材2の径方向部2bに当接する磁気エンコーダシール1aの第2の環状部材4の径方向部4bが、磁気エンコーダシール1bの第1の環状部材2の径方向部2bに対向する範囲内で設けられる、すなわち、径方向部2bよりも内径側に設けられたゴム材3に対向する領域には設けられていない場合には、この段差Tがなく径方向部2bの面2b1とゴム材3の端面3aとが略同一面上、すなわちT1=0であっても、磁気エンコーダシール1bのゴム材3が磁気エンコーダシール1aに接触するようなことはない。
また、このような場合において、径方向部2bの面2b1よりもゴム材3の端面3aの方が突出していても、積み重ねた際に接触することはない場合もあるが、ゴム材3の端面3aの方が突出していると、傷つけやすくなってしまうので、ゴム材3の端面3aよりも
径方向部2bを突出させた方が好ましい。
(実施の形態)
図6は本発明の実施の形態に係る回転検出可能な密封装置の概略断面図である。なお、参考例1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
本実施の形態に係る磁気エンコーダは、磁気エンコーダシール10として、狭いスペースでも密封性能を発揮することができるものである。なお、磁気エンコーダは、シール部材とは独立して別体として設けられるものであるが、本実施の形態においても、シール部を有する密封機能を備えた磁気エンコーダシールとして説明する。
磁気エンコーダシール10は、軸12の外周面に嵌着された(第1の)環状部材13と、環状部材13に焼付け成形され、多磁極化された被検知部を有する弾性部材としてのゴム材3と、環状部材13を構成する第1の径方向部の先端に焼付け成形され、ハウジング11の軸孔に摺動して密封接触するシール部材15とを備えている。
環状部材13は、軸12に嵌着される軸方向部13aと、軸方向部13aの反密封対象流体側Aの端部から外径方向に延びる径方向部13bと、径方向部13bの外径側端部から密封対象流体側Oかつ外径方向に延びて段差を形成する段差形成部13cと、段差形成部13cの密封対象流体側Oかつ外径側の端部から外径方向に延びる径方向部13dと、径方向部13dの外径側端部から密封対象流体側Oかつ外径方向に延びる外径側端部13eと、を備えている。
ここで、段差形成部13cと外径側端部13eも径方向部を構成するものとする。また、軸方向部13aの密封対象流体側Oの端部を当接部13a1とする。
ゴム材3は、環状部材13の段差形成部13c及び径方向部13dの反密封対象流体側Aに焼付け成形されている。
シール部材15は、環状部材13の外径側端部13eに焼付け成形されるもので、ゴム状弾性体製であり、外部からのダストの侵入を防止し、内部のグリースの流出を抑えるものである。
図7は、複数積み重ねられた磁気エンコーダシールのうち2つの磁気エンコーダシール10a,10bについて説明するための図である。ここで、磁気エンコーダシール10aは、磁気エンコーダシール10bの反密封対象流体側Aに重ねて設けられているものとする。
図7に示すように、磁気エンコーダシール10a,10bが積み重ねられた場合には、磁気エンコーダシール10aの、環状部材13の軸方向部13aの当接部13a1が、磁気エンコーダシール10bの環状部材13の径方向部13bに当接する(図7に示す当接部C)。
これにより、磁気エンコーダシール10bのゴム材3と、磁気エンコーダシール10aのゴム材3に対向している領域との間には隙間が存在することとなり、従来のように磁気エンコーダシール10bのゴム材3が磁気エンコーダシール10aに接触するようなことはない。
したがって、ゴム材3のエンコーダ面Eが傷ついてしまうことはないので、磁束が乱れることはなく、安定した磁束密度を確保することができ、センサ6の検出精度を維持する
ことが可能となり、回転数を安定して検出することが可能となる。
また、ゴム材3が傷つくことはないので、外観上でもきれいな状態を確保することが可能となる。
また、ゴム材3の磁化されたエンコーダ面Eに他の部分が接触するようなことはないので、磁気エンコーダを相手部材(例えば、車輪軸受装置)に組付ける場合の組付け時の自動化ライン等で、積み重ねられた製品を、常に容易に、一つずつに分離することが可能となり、磁気エンコーダの取扱い作業が容易となる。
本実施の形態に係る密封装置により、狭いスペースでも密封性能を発揮するとともに回転検出精度の向上を図ることができる。
参考例1に係る密封装置を示す概略断面図である。 参考例1に係る密封装置を積み重ねた状態を説明するための図である。 多磁性化された弾性部材を説明する概略図である。 参考例2に係る密封装置を示す概略断面図である。 参考例2に係る密封装置を積み重ねた状態を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る密封装置を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る密封装置を積み重ねた状態を説明するための図である。 従来技術に係る密封装置を示す概略断面図である。 従来技術に係る密封装置を示す概略断面図である。 従来技術に係る密封装置を積み重ねた状態を説明するための図である。 従来技術に係る密封装置を積み重ねた状態を説明するための図である。
符号の説明
1,1a,1b,10,10a,10b 磁気エンコーダシール
2 第1の環状部材
2a 軸方向部
2b 径方向部
2b1 面
2c 段差形成部
2d 径方向部
2e 端部
3 ゴム材
3a 端面
4 第2の環状部材
4a 軸方向部
4b 径方向部
4c 段差形成部
4d 径方向部
5 シール部材
5a メインシール部
5b サイドシール部
5c 端部
6 センサ
7 ベアリング
11 ハウジング
12 軸
13 環状部材
13a 軸方向部
13a1 当接部
13b 径方向部
13c 段差形成部
13d 径方向部
13e 外径側端部
15 シール部材

Claims (5)

  1. 互いに同軸的に相対回転自在な回転部材および固定側部材のうち前記回転部材側に設けられ、径方向部を有する環状部材と、
    前記環状部材の前記径方向部の軸方向一方側の面に周方向に配設され、前記固定側部材に設けられた検知手段により検知される磁化された被検知部と、
    前記環状部材の前記径方向部に設けられ、前記固定側部材側に密封接触するシール部材と、
    を備えた回転検出可能な磁気エンコーダにおいて、
    磁気エンコーダ本体が同軸的に複数重ねられた場合に、隣接する磁気エンコーダ本体に設けられた当接部が当接する受部が、前記環状部材における前記被検知部が設けられた前記径方向部の軸方向一方側の面のうち、前記被検知部以外の部分に設けられていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  2. 前記被検知部は、ゴム状弾性材料を基材として前記環状部材に加硫接着されたことを特徴とする請求項1に記載の磁気エンコーダ。
  3. 前記受部は前記被検知部の端面よりも軸方向一方側に突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気エンコーダ。
  4. 磁気エンコーダ本体が同軸的に複数重ねられた場合に、前記シール部材は、隣接する磁気エンコーダ本体のシール部材とは接触しないように設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気エンコーダ。
  5. 前記当接部は、前記環状部材に設けられるものであって、磁気エンコーダ本体の他の部分より軸方向他方側に突出して設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁気エンコーダ。
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