JP2007163273A - 実寸法算出機能付きメジャー - Google Patents

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Abstract

【課題】 図面等の縮尺倍率が不明な場合であっても、図面から実寸法を容易に算出(計る)ことが可能な実寸法算出機能付きメジャーを提供する。
【解決手段】 実寸法算出機能付きメジャー1は、目盛り部5にて実測された寸法及び入力された実際の寸法に基づいて縮尺倍率を自動的に算出するとともに、その自動的に算出された縮尺倍率に基づいて実寸法を算出して表示パネル11に表示する機能を有する。これにより、図面等の縮尺倍率が不明な場合であっても、図面から実寸法を容易に算出(計る)ことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、実寸法算出機能付きメジャーに関する。
実寸法算出機能付きメジャーとして、例えば特許文献1に記載の発明では、図面の縮尺倍率を予め入力しておくことにより、液晶ディスプレイに縮尺倍率が考慮された寸法が表示されるように構成されている。
特開平2−77601号公報
しかし、特許文献1に記載の発明では、以下に述べるような問題を有している。
すなわち、図面の縮尺倍率の種類は、JIS Z 8302に規定されているが、例えば実際の物を写真撮影して図面上に記載した場合等は、図面の縮尺倍率が必ずしも、JISにて規定された縮尺倍率にならない。
そして、このような図面においては、図面の縮尺倍率が不明な場合が多いため、図面から実寸法を算出(計る)ことが難しい。
本発明は、上記点に鑑み、図面等の縮尺倍率が不明な場合であっても、図面等から実寸法を容易に算出(計る)ことが可能な実寸法算出機能付きメジャーを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、寸法を計測するための目盛り部を有する長尺状のメジャー本体部と、メジャー本体部に設けられ、縮尺倍率が設定入力される縮尺倍率設定手段と、実際の寸法が入力される寸法入力手段と、メジャー本体部に設けられ、目盛り部にて実測された寸法及び寸法入力手段に入力された実際の寸法に基づいて縮尺倍率を算出する縮尺倍率算出手段と、メジャー本体部に設けられ、縮尺倍率の逆数と目盛り部にて実測された寸法との積(以下、この積を実寸法という)を算出する寸法算出手段と、実寸法を表示する表示手段とを備えることを特徴としている。
これにより、本発明では、目盛り部にて実測された寸法及び寸法入力手段にて入力された実際の寸法に基づいて縮尺倍率が自動的に算出されるとともに、その自動的に算出された縮尺倍率に基づいて実寸法が算出されて表示されるので、図面等の縮尺倍率が不明な場合であっても、図面等から実寸法を容易に算出(計る)ことができる。
なお、本発明を実施するに当たっては、目盛り部に、その長手方向に移動可能なカーソルを設け、さらに、カーソルの位置を検出することにより寸法を実測することが望ましい。
さらに、本発明では、縮尺倍率設定手段は、複数個の数字キーを有して構成されており、さらに、複数個の数字キーは、メジャー本体部の長手方向略中央部において、目盛り部の長手方向と平行な方向に並んで配置されていることを特徴としている。
これにより、後述する図4に示されるようなメジャー本体部の長手方向端部に数字キー等が集中的に配置された場合に比べて、実寸法算出機能付きメジャーを持ち易くなるとともに、数字キー等を容易に操作することができる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の実施形態に係る実寸法算出機能付きメジャー(以下、メジャーと略す。)1の二面図であり、図2はメジャー1の斜視図であり、図3はメジャー1の電気的構成を示すブロック図である。
1.メジャー1の外観構造
メジャー1は、図1に示すように、断面形状が略台形状に形成された長尺状のメジャー本体部3にて構成されたもので、本実施形態では、このメジャー本体部3は、ポリスチレン等の線膨張係数の小さな樹脂等にて構成されている。
そして、メジャー本体部3の長辺部には、寸法を計測するための目盛り部5が設けられており、この目盛り部5は、メジャー1の基底部3a(図1(b)参照)に対して所定角度(本実施形態では、略30°)を有して傾斜した傾斜面に設けられている。
また、目盛り部5には、その長手方向に移動(摺動)可能なカーソル7が設けられており、計測対象(図面に記載された特定箇所の長さ)を計測する際には、目盛り部5の0(零)点を計測対象の起点に合わせた状態でカーソル7を手動にて計測対象の終点位置まで移動させることにより計測対象の長さを計測する。
なお、カーソル7は、目盛り部5側が透明になっており、その中央部にはカーソル7の中心位置を示す中心線7aが設けられ、一方、中心線7aと反対側はカーソル7を手動操作する際にカーソル7が手から滑ってしまうことを防止するためのエンボス(凹凸)加工が施されている。
また、メジャー本体部3の長手方向中心軸を挟んで目盛り部5と反対側には、数字、小数点を入力するための複数個の数字キー9a、入力値を確定するためのEnterキー9b、並びに入力モードを切り替えるためのモードスイッチ9cが目盛り部5の長手方向と平行に並んで設けられている。
なお、本実施形態では、数字キー9a、Enterキー9b及びモードスイッチ9c等をペンにて容易に押下できるように、その先端側がジャー本体部3側に窪んでいる。
ここで、入力モードとは、図面に記載された図形の縮尺倍率を設定入力する手動縮尺設定モード、及び後述する縮尺倍率を自動算出するための自動縮尺設定モードの2種類をいい、モードスイッチ9cを押下する度に、手動縮尺設定モードと自動縮尺設定モードとが順次切り替わる。
つまり、手動縮尺設定モード時にモードスイッチ9cを押下すると、入力モードが自動縮尺設定モードに切り替わり、逆に、自動縮尺設定モード時にモードスイッチ9cを押下すると、入力モードが手動縮尺設定モードに切り替わる。なお、現状の入力モードは、後述する表示パネル11に表示される。
表示パネル11はカーソル7の位置に基づいて算出された実寸法を表示する表示手段であり、本実施形態では、液晶パネル(LCD)にて表示パネル11が構成されている。なお、実寸法の算出方法の詳細は、後述する。
因みに、電源スイッチ13は実寸法算出機能を起動させるためのスタートスイッチであり、表示パネル11や後述するCPU21等は、図示しないバッテリから電力の供給を受けて稼働する。
また、クリップ3bは、メジャー1をポケット等に入れた際に、メジャー1がポケット等から落ちてしまうことを防止する係止手段である。
2.メジャー1の電気的構成
メジャー本体部3内には、図3に示すように、CPU21、ROM23及びRAM25等からなる演算回路が埋設されており、数字キー9a、Enterキー9b及びモードスイッチ9cが図示しないインタフェース回路を介してCPU21に接続されている。
また、CPU21には、カーソル7の位置を検出するカーソル位置検出器27が接続されており、このカーソル位置検出器27は、ポテンショメータやリニアエンコーダ等の位置検出手段にて構成されている。
そして、CPU21は、カーソル位置検出器27にて検出されたカーソル7の位置、つまり目盛り部5にて実測された寸法と設定入力された縮尺倍率の逆数との積を実寸法として、表示パネル11に表示する。
なお、ROM23には演算回路(CPU21)を稼働させるためのプログラム等が予め記憶されており、一方、RAM25は、カーソル位置検出器27にて検出されたカーソル7の位置や設定入力された縮尺倍率等を記憶する。
3.メジャー1の使用方法
本実施形態に係るメジャー1を使用するに当たっては、先ず、縮尺倍率を設定する必要がある。なお、縮尺倍率の設定を行わずに計測を行った場合には、前回設定された縮尺倍率が自動的に適用され、初回使用時には、メーカ出荷設定値(本実施形態では縮尺倍率1)が自動的に適用される。
また、図面の縮尺倍率が不明な場合には、実寸法を表示パネル11に表示した状態で、入力モードを自動縮尺設定モードとして、数字キー9aを操作して正しい実際の寸法を入力してEnterキー9bを押下する。
これにより、以降は、入力された正しい実際の寸法Bに対する、この正しい実際の寸法を入力する前に表示パネル11に表示されていた実寸法A、つまり既に設定入力されている縮尺倍率と目盛り部5にて実測された寸法との積Aの比(=A/B)が、実際の縮尺倍率として記憶されるとともに、この記憶された縮尺倍率の逆数と目盛り部5にて実測された寸法との積が実寸法として表示パネル11に表示される。
つまり、自動縮尺設定モードにより縮尺倍率が設定された後は、この自動設定された縮尺倍率の逆数と目盛り部5にて実測された寸法との積が、実寸法として表示パネル11に表示される。
3.1.縮尺倍率の設定
a)電源スイッチ13を投入した状態で、モードスイッチ9cを押下して入力モードを手動縮尺設定モードとする。
b)次に、数字キー9aを押下して計測対象となっている図形の縮尺倍率を入力するした後、Enterキー9bを押下して縮尺倍率を確定する。
3.2.自動縮尺倍率モードによる縮尺倍率の設定
a)目盛り部5の0(零)点を計測対象の起点に合わせた状態でカーソル7を手動にて計測対象の終点位置まで移動させることにより計測対象の長さを計測する。
b)入力モードを自動縮尺設定モードとして、数字キー9aを操作して正しい実際の寸法を入力した後、Enterキー9bを押下する。
3.3.計測対象(図面に記載された特定箇所の長さ)を計測定
目盛り部5の0(零)点を計測対象の起点に合わせた状態でカーソル7を手動にて計測対象の終点位置まで移動させる。これにより、目盛り部5にて実際に計測された長さに、設定された縮尺倍率の逆数が乗された値が実寸法として表示パネル11に表示される。
4.本実施形態に係るメジャー1の特徴
本実施形態では、目盛り部5にて実測された寸法及び入力された実際の寸法に基づいて縮尺倍率が自動的に算出されるとともに、その自動的に算出された縮尺倍率に基づいて実寸法が算出されて表示されるので、図面等の縮尺倍率が不明な場合であっても、図面等から実寸法を容易に算出(計る)ことができる。
ところで、メジャー1を持つ場合には、図4に示すように、多くの人は、メジャー5の長手方向端部を摘むようにしてメジャー1を持つ。このため、本実施形態では数字キー9a等が目盛り部5の長手方向と平行に並んで設けられていると、メジャー1を持ち易くなるとともに、数字キー9a等を容易に操作することができる。
5.実施形態と発明特定事項との対応関係
本実施形態では、数字キー9a、Entaerキー9b及びモードスイッチ9c等が特許請求の範囲に記載された縮尺倍率設定手段及び寸法入力手段に相当し、カーソル7、カーソル位置検出器27、CPU21及びROM23に記憶されたプログラム等が特許請求の範囲に記載された縮尺倍率算出手段に相当し、表示パネル11が特許請求の範囲に記載された表示手段に相当する。
(第2実施形態)
第1実施形態では、数字キー9a等を手前側に配置していたが、本実施形態は、図5に示すように、第1実施形態とは逆に目盛り部5を手前側に配置することにより、メジャー1の使い勝手を向上させたものである。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、数字キー9a等が目盛り部5の長手方向と平行に並んで設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図6又は図7に示すようにメジャー本体部3の長手方向端部に数字キー9a等を集中的に配置してもよい。
また、上述の実施形態では、クリップ3bが設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、クリップ3bを廃止してもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
本発明の第1実施形態に係る実寸法算出機能付きメジャーの二面図である。 本発明の第1実施形態に係る実寸法算出機能付きメジャーの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る実寸法算出機能付きメジャーの電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る実寸法算出機能付きメジャーを持った状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る実寸法算出機能付きメジャーを示す図である。 本発明の実施形態に係る実寸法算出機能付きメジャーの他の例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る実寸法算出機能付きメジャーの他の例を示す図である。
符号の説明
1…実寸法算出機能付きメジャー、3…メジャー本体部、3a…基底部、
5…目盛り部、7…カーソル、7a…中心線、9a…数字キー、
9b…Enterキー、9c…モードスイッチ、11…表示パネル、
13…電源スイッチ、27…カーソル位置検出器。

Claims (3)

  1. 寸法を計測するための目盛り部を有する長尺状のメジャー本体部と、
    前記メジャー本体部に設けられ、縮尺倍率が設定入力される縮尺倍率設定手段と、
    実際の寸法が入力される寸法入力手段と、
    前記メジャー本体部に設けられ、前記目盛り部にて実測された寸法及び前記寸法入力手段に入力された実際の寸法に基づいて縮尺倍率を算出する縮尺倍率算出手段と、
    前記メジャー本体部に設けられ、縮尺倍率の逆数と前記目盛り部にて実測された寸法との積を算出する寸法算出手段と、
    前記実寸法を表示する表示手段と
    を備えることを特徴とする実寸法算出機能付きメジャー。
  2. 前記目盛り部には、その長手方向に移動可能なカーソルが設けられており、
    さらに、前記寸法算出手段及び前記縮尺倍率算出手段は、前記カーソルの位置を検出することにより寸法を実測することを特徴とする請求項1に記載の実寸法算出機能付きメジャー。
  3. 前記縮尺倍率設定手段及び前記寸法入力手段は、少なくとも複数個の数字キーを有して構成されており、
    さらに、前記複数個の数字キーは、前記メジャー本体部の長手方向略中央部において、前記目盛り部の長手方向と平行な方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の実寸法算出機能付きメジャー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7631437B2 (en) * 2007-09-12 2009-12-15 Sanderson Dylan L Electronic ruler
US7707738B2 (en) * 2008-05-23 2010-05-04 Mitutoyo Corporation Digital ruler with low-friction sliding contact
JP5638156B1 (ja) * 2014-02-10 2014-12-10 ケイ・エイチ工業株式会社 縮尺スケールに用いるカーソル

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