JP2007161700A - メラノーマに対する免疫応答を刺激するためのペプチド - Google Patents
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Abstract
【課題】新規なメラノーマ治療を開発することを課題とする。
【解決手段】本発明は、組換えペプチド、およびヒト高分子量メラノーマ関連抗原に対する体液応答を刺激するのに前記ペプチドを用いるための方法を提供するものであり、前記ペプチドを、HMW-MAAとマウス抗-イディオタイプモノクローナル抗体MK2-23の間の、構造およびアミノ酸配列ホモロジーの領域の同定から設計した。前記方法は、1種以上の本発明のペプチドを、HMW-MAAに対する免疫応答を誘発するのに有効な量で個人に投与するステップを含む。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、組換えペプチド、およびヒト高分子量メラノーマ関連抗原に対する体液応答を刺激するのに前記ペプチドを用いるための方法を提供するものであり、前記ペプチドを、HMW-MAAとマウス抗-イディオタイプモノクローナル抗体MK2-23の間の、構造およびアミノ酸配列ホモロジーの領域の同定から設計した。前記方法は、1種以上の本発明のペプチドを、HMW-MAAに対する免疫応答を誘発するのに有効な量で個人に投与するステップを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、概して癌治療に関し、より詳しくは、メラノーマに対する免疫応答を誘発するのに使用するためのペプチドに関するものである。
メラノーマは、メラニン細胞またはメラニン細胞関連母斑細胞由来の、侵略的な、しばしば転移性の腫瘍である(「細胞および分子免疫学」、(1991)(eds)Abbas A. K., Lechtman, A.H., Pober, J.S.; W.B. Saunders Company, Philadelphia:第340〜341頁)。アメリカ癌協会(American Cancer Society)によれば、メラノーマは、全皮膚癌の約3パーセントしか構成しないが、殆どの皮膚癌関連性死亡の原因であり、メラノーマの発症率(毎年100,000人当たりのメラノーマの新たな症例の数)は、1973年以来2倍を越える。メラノーマのための死亡率の増加のペースはもっと緩慢であるが、新規なメラノーマ治療の開発は益々必要とされている。
多くの癌同様、メラノーマは、少なくとも部分的には、免疫システムが癌細胞を排除するのを妨げる、自己腫瘍抗原に対する不応答のために生じると考えられている。かかる不応答を克服するために研究されてきた一つの技術は、抗原擬態の使用である。種々のタイプの腫瘍抗原擬態が同定されている。その中で、最も広く用いられている抗原擬態は、いくつかのヒト腫瘍抗原システムにおいて開発された抗-イディオタイプ抗体(anti-Id-Abs)である(再確認のためには、Wang等(2001) Cancer Chemother. Biol. Response Modif. 19、309-326をご参照)。
Anti-id mAbsは、対応する自己腫瘍抗原に対する体液性免疫応答を誘発するその能力により評価されるように、その免疫原性において明らかに特異である。しかし、この特異性の原因は知られていない。この情報の欠如は、anti-id抗体による抗原擬態の構造的基礎、および自己腫瘍抗原に対する不応答を克服する擬態の能力についての知識が限られていることを反映する。
例えば、anti-id mAb(MK2-23)が、メラノーマー抗原に対して開発されている(Kusama等、(1989) J. Immunol. 143、3844-3852)。しかし、このanti-id mAによる抗原の分子擬態については殆ど知られていない。この情報の欠如が、メラノーマに対する免疫応答を刺激するのに使用するためのこの擬態に基づく組成物の更なる開発を妨げてきた。それゆえ、このanti-id mAbによるメラノーマ抗原擬態の分子的基礎を分析し、当該分析に基づき、メラノーマに対する免疫応答を刺激するのに使用するための組成物を開発する必要がある。
発明の概要
本発明は、メラノーマに対する免疫応答を刺激するのに使用するための組換えペプチドを提供するものである。このペプチドは、HMW-MAAと、HMW-MAAエピトープを擬態するマウス抗-イディオタイプモノクローナル抗体(anti-id mAb)MK2-23との間で同定される構造及びアミノ酸配列相同性の領域から設計された。詳しくは、MK2-23のFab'部位のX-線クリスタログラフィー分析を用いて、MK2-23により擬態されるエピトープを含むHMW-MAAの領域と同様の折り畳みパターンを示すMK2-23抗-イディオタイプ抗体の重鎖および軽鎖の領域を同定した。これらの研究により、その重鎖の相補性規定領域3(CDR3)(本明細書中、「H3」とも呼ぶ)およびその軽鎖の相補性規定領域1(CDR1)(本明細書中、「L1」とも呼ぶ)が、MK2-23により擬態されるエピトープを含むHMW-MAA蛋白質の一部と部分的アミノ酸配列ホモロジーおよび同様の構造的折り畳みを示すことが示唆された。これらのデータに基づき、MK2-23のH3およびL1領域からの各々と、HMW-MAAからのものの、3つのペプチドを提供する。
本発明は、メラノーマに対する免疫応答を刺激するのに使用するための組換えペプチドを提供するものである。このペプチドは、HMW-MAAと、HMW-MAAエピトープを擬態するマウス抗-イディオタイプモノクローナル抗体(anti-id mAb)MK2-23との間で同定される構造及びアミノ酸配列相同性の領域から設計された。詳しくは、MK2-23のFab'部位のX-線クリスタログラフィー分析を用いて、MK2-23により擬態されるエピトープを含むHMW-MAAの領域と同様の折り畳みパターンを示すMK2-23抗-イディオタイプ抗体の重鎖および軽鎖の領域を同定した。これらの研究により、その重鎖の相補性規定領域3(CDR3)(本明細書中、「H3」とも呼ぶ)およびその軽鎖の相補性規定領域1(CDR1)(本明細書中、「L1」とも呼ぶ)が、MK2-23により擬態されるエピトープを含むHMW-MAA蛋白質の一部と部分的アミノ酸配列ホモロジーおよび同様の構造的折り畳みを示すことが示唆された。これらのデータに基づき、MK2-23のH3およびL1領域からの各々と、HMW-MAAからのものの、3つのペプチドを提供する。
本発明はまた、個人においてメラノーマに対する免疫応答を刺激するための、本明細書において同定されるペプチドを用いるための方法も提供する。当該方法は、HMW-MAAに対する免疫応答を刺激するのに有効な量の本発明の1種以上のペプチドを含む所定量の組成物を、個人に投与することを含む。
発明の詳細な記載
本発明は、HMW-MAAに対する免疫応答を刺激するのに使用するためのペプチドを提供するものである。当該ペプチドは、anti-id mAb MK2-23によるHMW-MAA擬態の構造的基礎を分析することにより同定した。この分析は、MK2-23のFab'フラグメントのアミノ酸配列を決定すること、およびその三次元構造を解明すること、およびこの情報をHMW-MAAのアミノ酸および推定構造と比較することを含む。この分析に基づき、HMW-MAAにおける推定上のエピトープおよび、当該エピトープを擬態すると考えられるMK2-23の部分の間の配列および構造ホモロジーを決定し、これを用いて当該ペプチドを設計した。これらのペプチドは、「PMK2-23H3」(ARSNYVGYHVRWYFD;配列番号1);「PMK2-23L1」(SVEYYGSSLMQ;配列番号2)および「PHMW-MAA.D.2.7」(IRSGDEVHYHV TAGPRW;配列番号3)と指定する。
本発明は、HMW-MAAに対する免疫応答を刺激するのに使用するためのペプチドを提供するものである。当該ペプチドは、anti-id mAb MK2-23によるHMW-MAA擬態の構造的基礎を分析することにより同定した。この分析は、MK2-23のFab'フラグメントのアミノ酸配列を決定すること、およびその三次元構造を解明すること、およびこの情報をHMW-MAAのアミノ酸および推定構造と比較することを含む。この分析に基づき、HMW-MAAにおける推定上のエピトープおよび、当該エピトープを擬態すると考えられるMK2-23の部分の間の配列および構造ホモロジーを決定し、これを用いて当該ペプチドを設計した。これらのペプチドは、「PMK2-23H3」(ARSNYVGYHVRWYFD;配列番号1);「PMK2-23L1」(SVEYYGSSLMQ;配列番号2)および「PHMW-MAA.D.2.7」(IRSGDEVHYHV TAGPRW;配列番号3)と指定する。
詳しくは、図1に示すように、ペプチドPMK2-23H3のアミノ酸配列は、HMW-MAAに対して部分的ホモロジーを有するanti-id mAb MK2-23のH3ループの一部のアミノ酸配列と同一である。PMK2-23L1ペプチドのアミノ酸配列は、HMW-MAAに対して部分的ホモロジーを有するanti-id mAb MK2-23のL1ループの一部のアミノ酸配列と同一である。PHMW-MAA.D2.7は、anti-id mAb MK2-23のH3ループと部分的ホモロジーを有するHMW-MAAの領域と同一のアミノ酸配列を有する。
MK2-23 anti-id mAbは、 HMW-MAA特異的イディオタイプmAb763.74(Kusama等(1989) J.Immunol. 143, 3844-3852)で免疫化したマウスから得た。Anti-id mAb MK2-23およびイディオタイプmAb763.74は、米国特許第5,493,009号に記載されている。anti-id mAb MK2-23軽鎖および重鎖可変領域に関するヌクレオチドおよび蛋白質配列は、GenBankデータベースにおいて、GenBank受託番号DQ241816(2005年12月13日登録)およびDQ241817(2005年12月13日登録)にて各々寄託されている。
MK2-23のFab'部位の三次元(3D)構造を本明細書に開示する。原子配置および構造ファクターは、ニュージャージー、ニュー ブランスウィックのラットジャー大学の構造バイオ情報科学のための調査共同研究所(Research Collaboratory for Structural Bioinformatics, Rutgers University, New Brunswick, NJ)の蛋白質データバンク(PDB)(http://www.rcsb.org/)にPDB#2AAB下に入手可能である。
MK2-23のFab'部位の3D構造は、その重鎖のMK2-23CDR3領域(H3)およびその軽鎖CDR1(L1)が、密に接近していることを示す。これらの領域は、図1に示すように、HMW-MAAと部分的アミノ酸配列ホモロジーを示す。さらに、これらの領域は、HMW-MAA蛋白質の構造的折り畳みと同様の構造的折り畳みを示す。つまり、いかなる特定の理論により拘束されることを意図するものではなく、HMW-MAAとホモロジーを示すMK2-23のCDR3およびCDR1領域が、MK2-23によるHMW-MAA擬態の源であると考えられる。従って、本発明は、MK2-23およびHMW-MAAの間のアミノ酸配列および構造ホモロジーの領域から設計されるペプチドを提供する。結合データは、PMK2-23H3ペプチドが、mAb763.74(これに対してanti-id mAb MK2-23が産生された)に対する結合に関してPHMW-MAA.D2.7と競合することを示す。本明細書中に示すデータは、動物に対してPMK2-23H3を投与することにより、HMW-MAAを発現している細胞に結合する抗体の産生が刺激されることをも示し、このペプチドが、メラノーマに対する自己不応答を克服することができる免疫応答を刺激することを示唆する。
MK2-23のFab'部位の3D構造は、その重鎖のMK2-23CDR3領域(H3)およびその軽鎖CDR1(L1)が、密に接近していることを示す。これらの領域は、図1に示すように、HMW-MAAと部分的アミノ酸配列ホモロジーを示す。さらに、これらの領域は、HMW-MAA蛋白質の構造的折り畳みと同様の構造的折り畳みを示す。つまり、いかなる特定の理論により拘束されることを意図するものではなく、HMW-MAAとホモロジーを示すMK2-23のCDR3およびCDR1領域が、MK2-23によるHMW-MAA擬態の源であると考えられる。従って、本発明は、MK2-23およびHMW-MAAの間のアミノ酸配列および構造ホモロジーの領域から設計されるペプチドを提供する。結合データは、PMK2-23H3ペプチドが、mAb763.74(これに対してanti-id mAb MK2-23が産生された)に対する結合に関してPHMW-MAA.D2.7と競合することを示す。本明細書中に示すデータは、動物に対してPMK2-23H3を投与することにより、HMW-MAAを発現している細胞に結合する抗体の産生が刺激されることをも示し、このペプチドが、メラノーマに対する自己不応答を克服することができる免疫応答を刺激することを示唆する。
本発明のペプチドは、遺伝子組換え法または化学的合成などの、当該分野の専門家に公知の、ないし後に開発されたあらゆる技術により調製できる。例えば、ペプチドは、固相合成法〔Merrifield, J.Am. Chem. Soc., 15: 2149-2154(1963); M.Bodanszky等、(1976) ペプチド合成(Peptide Synthesis)、John Wiley & Sons, 2d Ed,; Kent and CVlark-Lewis 、バイオロジーおよび医薬における合成ペプチド(Synthetic Peptide in Biology and Medicine)、p.295-358, eds. Alitalo, K., 等、Science Publishers, (Amsterdam, 1985)〕を用いて調製できる。ペプチド合成法の概要は、J.Stuart and J.D. Young、固相ペプチド合成(Solid Phase Peptide Synthesis)、Pierce Chemical Company, Rockford, III. (1984)に提供されている。溶液法によるペプチドの合成を、蛋白質(The Proteins), Vol.II, 3d Ed., p.105-237, Neurath, H.等、Eds., Academic Press, New York, N.Y.(1976)に記載されているように用いてもよい。
概して、ペプチドの合成は、成長しているペプチド鎖に対して1種以上のアミノ酸残基または適当に保護されたアミノ酸残基を連続的に添加することを含む。典型的には、一番目のアミノ酸残基のカルボキシル基を固相支持体に前もって結合し、アミノ基を第一の選択的に除去可能な保護基により保護する。 第二の別個の選択的に除去可能な保護基は、リジンなどの反応性側鎖を含むアミノ酸と共に用いる。第一の保護基を除去した後、二番目のアミノ酸のカルボキシル基を一番目のアミノ酸のアミノ基に結合させる。このプロセスを、このペプチドが完成するまで反復し、完成した時点でペプチドを固相支持体から取り出し、精製する。合成されたペプチドは、分取高速液体クロマトグラフィー〔例えば、Creighton, T. (1983) 、蛋白質、構造および分子原理(Proteins, Structures and Molecular Principles)、WH Freeman and CO., New York, N.Y.〕または当該分野で利用可能な他の匹敵する技術により、実質的に精製してもよい。合成ペプチドの組成は、標準的な方法を用いてアミノ酸分析または配列決定により確認できる。
本発明のペプチドは、改善された溶解性または免疫原性等の所望の特徴を付与する種々の常套の部分と組み合わせてよい。溶解性、吸収性、生物学的半減期などを改善することができる、または望ましくない副作用を減らすことができる部分は、レミントンの製薬化学(Remington's Pharmaceutical Science)(第18版、A.R. Gennaro等、Eds. Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1990)に見いだすことができる。当該ペプチドは、ペプチドにより刺激される免疫応答を高めることが意図される部分に、標準的な技術を用いて結合することもできる。例えば、ペプチドは、血清アルブミン、スカシ貝ヘモシアニンまたはデキストランなどの1種以上の可溶性免疫原性巨大分子キャリアと結合してもよい。Tヘルパーペプチド、サイトカイン又はアジュバントを用いて、免疫原性を改善してもよい。ペプチドの効力を改善するのに適したさらなる結合物には、抗体またはレセプターリガンドなどの標的剤および脂質などの安定化剤が含まれる。
ペプチドの機能に影響を及ぼさない、保存的アミノ酸置換などの、ペプチドアミノ酸配列に対する通常の変更が、当該分野の専門家が予想可能な範囲内にあることは、当業者により理解されるであろう。
ペプチドの機能に影響を及ぼさない、保存的アミノ酸置換などの、ペプチドアミノ酸配列に対する通常の変更が、当該分野の専門家が予想可能な範囲内にあることは、当業者により理解されるであろう。
一態様では、本発明の1種以上のペプチドは、製薬上許容されるキャリアと組み合わせて、個人におけるHMW-MAAに対する免疫応答を刺激するのに使用するための組成物を形成してもよい。蛋白質とともに使用するための許容される製薬キャリアは、レミントンの製薬化学(第18版、A.R. Gennaro等、Eds., Mack Publishing Co., Easton, Pa., 1990)に記載されている。当業者は、製薬上許容されるキャリアの形態および特性が、組み合わされるべきペプチドの量、投与の経路および他の周知の可変要因により決定されることを理解するであろう。本発明のペプチドを含む組成物は、追加的に常套のアジュバントを含んでもよい。
本発明はまた、個人においてHMW-MAAに対する免疫応答を刺激するための、本明細書中に提供されるペプチドの使用のための方法を提供する。当該方法は、個人に、HMW-MAAに対する免疫応答を刺激するのに有効な量で、本発明の1種以上のペプチドを含む組成物を投与することを含む。
当該分野の専門家に公知の変更された種々の方法を用いて、ペプチドを含む組成物を投与してもよい。これらの方法には、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下および鼻腔内経路が含まれる。さらに、当業者は、ペプチドの投与量が、個人のサイズや疾患の段階などの周知の可変要因に依存することを理解するであろう。例えば、500〜1,000マイクログラムの投与量を個人に投与することができる。
当該分野の専門家に公知の変更された種々の方法を用いて、ペプチドを含む組成物を投与してもよい。これらの方法には、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下および鼻腔内経路が含まれる。さらに、当業者は、ペプチドの投与量が、個人のサイズや疾患の段階などの周知の可変要因に依存することを理解するであろう。例えば、500〜1,000マイクログラムの投与量を個人に投与することができる。
一態様では、本発明のペプチドを含む組成物は、メラノーマ腫瘍を有する個人に、当該ペプチドにより刺激される免疫応答がメラノーマの成長を阻害するのに有効な有効量で、投与される。
他の態様では、本発明のペプチドを含む組成物は、メラノーマ腫瘍の寛解状態にある個人に、当該ペプチドにより刺激される免疫応答がメラノーマの再発を阻害するような有効量で、投与される。
以下の実施例は、説明のためにのみ示すものであり、いかにしても本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
他の態様では、本発明のペプチドを含む組成物は、メラノーマ腫瘍の寛解状態にある個人に、当該ペプチドにより刺激される免疫応答がメラノーマの再発を阻害するような有効量で、投与される。
以下の実施例は、説明のためにのみ示すものであり、いかにしても本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
[実施例1]
本実施例は、mAb MK2-23およびHMW-MAAの間の配列および構造類似性の同定を示す。
アミノ酸配列ホモロジーが、anti-id mAb MK2-23によるHMW-MAA擬態において役割を果たすかどうかを調べるために、CDRが抗体のイディオトープを構成するので、anti-id mAb MK2-23 CDRのアミノ酸(a.a)配列を、HMW-MAAコア蛋白質のもの(Pluschke等,(1996) Proc Natl Acad Sci USA. 93, 9710-9715)と比較した。MK2-23H3およびHMW-MAAコア蛋白質との間には、部分的なホモロジーのみが見いだされた(図1、およびデータは示さず)。この領域は、anti-id mAb MK2-23H3内部の残基94〜102に対応し、HMW-MAAコア蛋白質における残基1159から1174に及ぶ領域と、不連続であるが8つの同一性、および1つの保存性のマッチを示す。加えて、anti-id mAb MK2-23L1内部の残基29-33に対応する領域は、HMW-MAAコア蛋白質の残基1132〜1136と4つの同一性および1つの保存性のマッチを示す(図1)。2つの相同領域は、21アミノ酸だけ離れて、HMW-MAAのドメイン2の15個の推定CSPG反復ユニットの7番目(HMW-MAA.D2.7と指定する、残基1128〜1216)とマップする。HMW-MAA.D2.7セグメントは、8つのβ鎖を含む全β折り畳み構造をとることが予測される(Staub等、(2002)FEBS Lett. 527, 114-118)。この予測は、公知の3-D構造(PDBコード1NCJ)を有するN-カドへリンフラグメントの6つのβ鎖に対する、推定HMW-MAA.D2.7β鎖の整列化により支持される。興味深いことに、本明細書では、anti-id mAb MK2-23L1とH3がホモオジーを有する2つのHMW-MAA.D2.7領域(残基1132〜1135および残基1159〜1174)が、HMW-MAAセグメント(図1)中の予測上の第一および第四β鎖内に各々位置することが開示される。これにより、anti-id mAb MK2-23L1およびH3ループが、HMW-MAAエピトープを擬態する部分を表現することが示唆される。
本実施例は、mAb MK2-23およびHMW-MAAの間の配列および構造類似性の同定を示す。
アミノ酸配列ホモロジーが、anti-id mAb MK2-23によるHMW-MAA擬態において役割を果たすかどうかを調べるために、CDRが抗体のイディオトープを構成するので、anti-id mAb MK2-23 CDRのアミノ酸(a.a)配列を、HMW-MAAコア蛋白質のもの(Pluschke等,(1996) Proc Natl Acad Sci USA. 93, 9710-9715)と比較した。MK2-23H3およびHMW-MAAコア蛋白質との間には、部分的なホモロジーのみが見いだされた(図1、およびデータは示さず)。この領域は、anti-id mAb MK2-23H3内部の残基94〜102に対応し、HMW-MAAコア蛋白質における残基1159から1174に及ぶ領域と、不連続であるが8つの同一性、および1つの保存性のマッチを示す。加えて、anti-id mAb MK2-23L1内部の残基29-33に対応する領域は、HMW-MAAコア蛋白質の残基1132〜1136と4つの同一性および1つの保存性のマッチを示す(図1)。2つの相同領域は、21アミノ酸だけ離れて、HMW-MAAのドメイン2の15個の推定CSPG反復ユニットの7番目(HMW-MAA.D2.7と指定する、残基1128〜1216)とマップする。HMW-MAA.D2.7セグメントは、8つのβ鎖を含む全β折り畳み構造をとることが予測される(Staub等、(2002)FEBS Lett. 527, 114-118)。この予測は、公知の3-D構造(PDBコード1NCJ)を有するN-カドへリンフラグメントの6つのβ鎖に対する、推定HMW-MAA.D2.7β鎖の整列化により支持される。興味深いことに、本明細書では、anti-id mAb MK2-23L1とH3がホモオジーを有する2つのHMW-MAA.D2.7領域(残基1132〜1135および残基1159〜1174)が、HMW-MAAセグメント(図1)中の予測上の第一および第四β鎖内に各々位置することが開示される。これにより、anti-id mAb MK2-23L1およびH3ループが、HMW-MAAエピトープを擬態する部分を表現することが示唆される。
anti-id mAb MK2-23L1およびH3ループが、HMW-MAA.D2.7セグメントの構造的折り畳みと同様の構造的折り畳みを示すかどうかを評価するために、anti-id mAb MK2-23Fab'フラグメントを結晶化し、次いでその構造を以下のように解析した。mAb MK2-23F(ab')2フラグメントは、蛋白質Aクロマトグラフィー(BioRad, Hercules, CA)により腹水から精製したマウスのmAb IgG1 MK2-23(Chen等、(1991) J.Immunol. 147, 1082-1090)を、固定化したペプシン(Pierce, Rockford, IL)で消化することにより作製した。高純度のmAb MK2-23F(ab')2フラグメントを、連続蛋白質AカラムおよびS-200ゲル濾過クロマトグラフィーにより得た。ピークのS-200フラクションをプールし、低リン酸塩バッファー(50mM KH2PO4、10mM NaCl、pH7.4)中7.9〜10mg/mlに濃縮した。精製されたF(ab')2フラグメント調製物を室温で、5mMのジチオトレイトールと共にpH5.5にて1.5時間前インキュベートし、モノマーのFab'フラグメントを得た。
ディフラクションクオリティの結晶を、0.1MのHEPESバッファー、pH7.5中20%のポリエチレングリコール6000から、7.9mg/mlの蛋白質濃度で得た。蛋白質および沈殿剤溶液を3:2比で混合し、数滴をハンギングドロップにて、沈殿剤溶液のウェルに対して蒸気拡散させた。Fab'フラグメントは、ユニットセルディメンジョンa=75.05Å、b=76.89Å、c=82.18Å、α=β=γ=90°を有する斜方晶スペースグループP2l2l2lにて結晶化され、一つのFab'分子は非対称ユニットにて結晶化された。2.50Åの分析に対する回析データを、液体窒素中に瞬間的に凍結させた結晶を用いて、回転アノードX線源を備えたR-AXIS IVエリアディテクターにおいて回収した(最高の分析シェルにおいて93266の測定強度、17003の単反射、99.9%の完全性、強度/σ(強度)=4.2、Rmerge=0.067)。
mAb MK2-23 Fab'フラグメントの3-D構造を、公知のFab構造(タンパク質データバンクコード:2RSC)を検索モデルとして用い、およびXPLORルーチン(Bruenger等、(1992) X-PLOR: X線クリスタログラフィー及びNMRのためのシステム、イェール大学プレス、New Haven, CT)を用いて、分子置換法により決定した。可変ドメインに関して実験的に決定された配列を電子密度に構築し、当該モデルを、数ラウンドのリファインメントおよび再構築に、ソフトウェアのCNSパッケージ(Bruenger等、(1998) Acta Crystallogr. D Biol Crystallogr. 54, 905-921)を用いて供した。441残基および66水分子(3444トータル原子)に関する最終のクリスタログラフィックRファクターは、33および2.50Å解析間の16656反射に関して0.297のR-フリー値を有して0.236である。表1に、データ収集および構造リファインメントの結果の概要を示す。
anti-id mAb MK2-23Fab'フラグメントの全構造は、379の非-Glyおよび非-Pro残基の377を見込み領域に有する(図2Aおよび表1)、典型的な免疫グロブリンフォールドを示す。却下領域における2つの残基はL鎖のAla51とH鎖のSer172であり、これらは共に、十分規定された電子密度を有するターンに位置する。我々の実験による電子密度は、以下の食い違いを除いて、anti-id mAb MK2-23FabのLおよびH鎖の推定アミノ酸配列と十分に一致する。Ala側鎖はH鎖の残基71のArgよりもよく適合していた。(H3ループにおける)H鎖のTyr100およびArg100C等のいくつかの溶媒に露出する側鎖は評価可能な電子密度を示さなかった。これらの側鎖は抗原認識に関与しているようであり、抗原の不在下では力学的に不調になる。
次に、anti-id mAb MK2-23のL1およびH3ループの構造特性を調べた。L1は、残基Arg24、Ala25、Ser26、Glu27、Ser27A、Val27B、Glu27C、Tyr27D、Tyr28、Gly29、Ser30、Ser31、Leu32、Met33およびGln34(配列番号5)から成る〔Kabat等 (1991) 免疫学的に重要な蛋白質の配列(Public Health Service, National Institutes of Health, Washington, D.C.; 5th Ed〕。現在の分類(Al-Lazikani等 (1997) J. Mol. Biol. 273, 927-948)によれば、anti-id mAb MK2-23L1は4つの挿入を含むVkL1正規構造5に属する。このL1ループの興味深い特性は、3つの鎖内水素結合(27BCO---HN32、27DNH---OC30および27DCO---HN30)により連結される1対のアンチ-パラレル鎖および、ラマンシャンドラン(Ramanchandran)プロットの(+,+)螺旋構造スペースにおけるTyr28およびGly29バックボーンを有する左巻きのヘアピンターンの形成である。
残基Ser95、Asn96、Tyr97、Val98、Gly99、Tyr100、His100A、Val100B、Arg100C、Typ100D、Tyr100E、Phe100F、Asp101およびVal102(配列番号6)から成るH3ループは、6つの挿入を含む〔Kabat等 (1991)免疫学的に重要な蛋白質の配列 (Public Health Service, National Institutes of Health, Washington, D.C.; 5th Ed〕。H3は他のマウスの免疫グロブリンのものよりも相対的に長く、mAb R19.9(PDB 1FAI)およびmAb R45-45-11(PDB 1IKF)よりも各々1および3残基だけ短い。免疫グロブリンH3ループの胴領域の構造パターン(Morea等 (1998) J. Mol. Biol. 275, 269-294)によれば、anti-id mAb MK2-23H3は当該胴領域がβ-バルジを含まない−これは最も一般的なクラスである−が、規則的なβ-シートヘアピン構造(Morea等 (1998) J. Mol. Biol. 275, 269-294)を含むクラスに属する。Arg94とAsp101間の塩架橋は存在しないが、ほとんどの免疫グロブリンにおけると同様に、Arg94とAsp101間のループの長さおよび配列の組み合わせが、かなりの程度まで特異性を規定する。ループ末端のアンチ-パラレル鎖は水素結合(95CO---HN101、96NH---OC100E、96CO---HN100Eおよび98NH---OC100C)により保持される。ループの先端では、残基Tyr100からArg100Cは、100CO---HN100C水素結合を用いてゆがんだタイプIII螺旋状のターンを形成する。L1と同様に、H3も高い熱挙動(平均B〜60Å2)を示すが、主鎖およびほとんどの側鎖の電子密度は、Tyr97とArg100Cのものを除いて十分規定されて、当該バックボーンを明確にたどることができる。L1およびH3ループが疎水性の相互作用により(L1 Leu32側鎖対H3の主鎖、Val106およびTyr27D側鎖)、および1つの水素結合(L1 Gln34対H3Trp100DCO)の形成により、互いに対して密に固まっていることは注目に値する。
anti-id mAbMK2-23L1およびH3ループの他のanti-id抗体と比較した構造上の変化を調べるために、われわれはこれら2つのループの3-D構造をこれまで入手可能な4つのanti-id mAb構造:409.5.3(PDB1AIF)、6A6(PDB 1PG7)、E225(PDB 1CIC)およびE5.2(PDB 1DVF)のものと整列化した。2つの抗anti-id mAb、131(PDB 2CK0)およびGH1002(PDB 1GHF)および2つのイディオタイプmAb、Mopc21(PDB 1IGC)およびR24(PDB 1R24)を比較のために用いた。最小二乗法を用いて、L鎖の保存残基23および37およびH鎖の91および106に対応するループ端は、0.2と1Å間の平均二乗距離誤差(rmsd)でよく重なる(データは示さず)。末端間では、ループおよび特にH3は、6.5Å付近の最大rmsdで異なるコンフォメーションをとる。anti-id mAb MK2-23のH3ループは長く、4つの水素結合により連結される1対のアンチ-パラレルなβ-鎖を形成する(図2B)。L1ループとともに、anti-id mAb MK2-23のH3ループは、公知の三次元構造を有する全anti-id抗体の中で最も突き出た41アミノ酸残基長の表面を突きだす。
anti-id mAb MK2-23Fab'フラグメントの結晶構造は、CDRループL1およびH3の3-Dコンフォメーションの独特な形態を明らかにし、この2つのループがmAb763.74との相互作用およびmAb763.74により規定されるHMW-MAAエピトープの擬態において、重要な役割を果たすことを強く示唆する。興味深いことに、公知の3-D構造を持つanti-id mAb409.5.3(PDB 1AIF)、6A6(PDB 1PG7)、E225(PDB 1CIC)およびE5.2(PDB 1DVF)のH3ループと比較したとき、anti-id mAb MK2-23L1およびH3はより突出しているように見え、コンフォメーションにおいて大きな変化を示す。注目すべきは、左巻きのヘアピンターンがL1に存在し、強い鎖内水素結合を有する一対のアンチ-パラレルなβ-鎖がH3に存在することである。これらの知見は、これもまた類似のβ-鎖コンフォメーションをとる可能性がある対応するHMW-MAA.D2.7フラグメントの予測構造(Staub等 (2002) FEBS Lett. 527, 114-118)と一致している。
[実施例2]
本実施例は、anti-id mAb MK2-23誘導性ペプチドおよびHMW-MAA誘導性ペプチドのインビトロ反応性における類似性を示す。
PMK2-23H3、PMK2-23L1、及びPHMW-MAA.D2.7は、カナダ、ON、トロントの、病気の子供のための病院(Hospital for Sick Children)のN.C.Wangにより合成された。ネガティブコントロールとして用いるβ2-ミクログロブリン(Pb2m、KNGERIEKVEHS、配列番号4)から誘導した合成ペプチドは、ジョージア分子遺伝学器機使用施設の大学(University of Georgia Molecular Genetics Instrumentation Facility)(アテネ、GA)から購入した。mAb763.74は、連続硫酸アンモニウムおよびカプリル酸沈殿(Temponi等 (1989) Hybridoma. 8, 85-95)により、腹水から精製した。mAb調製物の純度および活性は、SDS-PAGEにより、および結合アッセイにて対応する抗原を用いて試験することにより、各々評価した。ビオチン化は、NHS-LC-ビオチン(Pierce, Rockford, IL)を製造業者の指示に従い用いて行った。
本実施例は、anti-id mAb MK2-23誘導性ペプチドおよびHMW-MAA誘導性ペプチドのインビトロ反応性における類似性を示す。
PMK2-23H3、PMK2-23L1、及びPHMW-MAA.D2.7は、カナダ、ON、トロントの、病気の子供のための病院(Hospital for Sick Children)のN.C.Wangにより合成された。ネガティブコントロールとして用いるβ2-ミクログロブリン(Pb2m、KNGERIEKVEHS、配列番号4)から誘導した合成ペプチドは、ジョージア分子遺伝学器機使用施設の大学(University of Georgia Molecular Genetics Instrumentation Facility)(アテネ、GA)から購入した。mAb763.74は、連続硫酸アンモニウムおよびカプリル酸沈殿(Temponi等 (1989) Hybridoma. 8, 85-95)により、腹水から精製した。mAb調製物の純度および活性は、SDS-PAGEにより、および結合アッセイにて対応する抗原を用いて試験することにより、各々評価した。ビオチン化は、NHS-LC-ビオチン(Pierce, Rockford, IL)を製造業者の指示に従い用いて行った。
段階的に上昇する濃度のペプチドを、ビオチン化したmAb763.74(0.5mg/ml)と共に4℃で一晩、U底96ウェルのプレート中でインキュベートした。混合物を次いでHMW-MAAを保持しているメラノーマ細胞Colo38(105/ウェル)と共に1時間4℃でインキュベートした。3回リン酸バッファー塩水中1%の牛血清アルブミンで洗浄した後、最適量のセイヨウワサビペルオキシダーゼ結合ストレプトアビジンを添加した。反応を次いで進行させ、TMB基質システム(KPL,Gaithersburg, MD)で視覚化した。反応をELISAリーダーで測定される光学密度(O.D)として記録した。パーセント阻害を、式:100%×(O.D.無関係ペプチド−O.D.試験ペプチド)/O.D.無関係ペプチドにより算出した。解離定数(Kd)を、HMW-MAA保持メラノーマ細胞Colo38(Temponi等 (1992) Cancer Res. 52, 2497-2503)に対するビオチン化mAb763.74の結合の50%阻害を引き起こすのに必要とされる当該ペプチドのモル濃度として算出した。
HMW-MAA相同アミノ酸配列を包含しているanti-id mAb MK2-23のH3ループ(図1)に基づくペプチドPMK2-23H3を、HMW-MAA特異的イディオタイプmAb763.74との反応性に関して分析した。図3に示すように、ペプチドPMK2-23H3はmAb763.74のHMW-MAA保持メラノーマ細胞への結合を、HMW-MAA.D2.7誘導性ペプチドPHMW.D2.7と同程度まで阻害する。この阻害は、無関係なペプチドPb2mはmAb763.74のメラノーマ細胞への結合において検出可能な効果を有さなかったので、特異的である。ペプチドPMK2-23H3およびPHMW.D.2.7のKdは各々871nMおよび900nMである。前記HMW-MAA-相同a.a.配列を包含しているanti-id mAb MK2-23のL1ループから誘導されたペプチドSVEYYGSSLMQ(PMK2-23L1と呼ぶ)も合成した。その低い溶解性のために、ペプチドPMK2-23L1はペプチド結合アッセイにおいて、単独またはペプチドPMK2-23H3と組み合わせて用いることができなかった。
つまり、anti-id mAb MK2-23H3誘導性ペプチドPMK2-23H3は、mAb763.74のHMW-MAA保持細胞への結合を、対応するHMW-MAA誘導性ペプチドPHMW.D2.7と同じ程度まで阻害し、HMW-MAA抗原に対するMK2-23H3の構造類似性を示す。
つまり、anti-id mAb MK2-23H3誘導性ペプチドPMK2-23H3は、mAb763.74のHMW-MAA保持細胞への結合を、対応するHMW-MAA誘導性ペプチドPHMW.D2.7と同じ程度まで阻害し、HMW-MAA抗原に対するMK2-23H3の構造類似性を示す。
[実施例3]
本実施例により、ペプチドPMK2-23H3が、HMW-MAAを発現している細胞に対して反応性のある抗体を誘発することを示す。
キャリアタンパク質スカシ貝ヘモシアニンに対して、架橋剤m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(Pierce)で結合したペプチドPMK2-23H3を、プライミングのための完全フロイントアジュバント(100μg/注射)およびブースティングのための不完全フロイントアジュバント(50μg/注射)と混合した。免疫化を、8週齢の雌のBALB/cマウス(Taconic ファーム、Germantown, NYより入手)(1群当たり5匹)に、第0、第21および第42日に皮下に施した。血清を免疫化前および第7日および第28日に回収した。これらを96ウェルのプレートにコートした免疫化ペプチド(Temponi等 (1989) Hybridoma. 8, 85-95)およびHMW-MAA-保持メラノーマ細胞との反応性に関して、ELISAおよび蛍光活性化細胞ソーティング(FACS)分析にて、既に記載されている(Chen等 (1991) J. Immunol. 147, 1082-1090)常套法を用いて試験した。
本実施例により、ペプチドPMK2-23H3が、HMW-MAAを発現している細胞に対して反応性のある抗体を誘発することを示す。
キャリアタンパク質スカシ貝ヘモシアニンに対して、架橋剤m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(Pierce)で結合したペプチドPMK2-23H3を、プライミングのための完全フロイントアジュバント(100μg/注射)およびブースティングのための不完全フロイントアジュバント(50μg/注射)と混合した。免疫化を、8週齢の雌のBALB/cマウス(Taconic ファーム、Germantown, NYより入手)(1群当たり5匹)に、第0、第21および第42日に皮下に施した。血清を免疫化前および第7日および第28日に回収した。これらを96ウェルのプレートにコートした免疫化ペプチド(Temponi等 (1989) Hybridoma. 8, 85-95)およびHMW-MAA-保持メラノーマ細胞との反応性に関して、ELISAおよび蛍光活性化細胞ソーティング(FACS)分析にて、既に記載されている(Chen等 (1991) J. Immunol. 147, 1082-1090)常套法を用いて試験した。
図4Aおよび図4Bに示す結果は、anti-id mAb MK2-23H3誘導性ペプチドPMK2-23H3が、BALB/cマウスにおいて、ペプチド結合アッセイで評価されるように(図4A)、免疫化ペプチド、HMW-MAA誘導性ペプチドPHMW.D2.7およびanti-id mAb MK2-23と反応する抗体を誘発したことを示す。誘発された抗体反応は、無関係ペプチドPb2mで免疫化したマウスからの血清は、ペプチドPMK2-23H3およびPHMW.D2.7と検出可能な反応性を示さなかったので、特異的である。さらに、ペプチドPMK2-23H3はBALB/cマウスにおいて、HMW-MAA保持細胞との選択的反応性を有する抗体を誘発した。図4Bに示すように、ペプチドPMK2-23H3免疫化マウスからの血清はELISAでもFACS分析でも、HMW-MAAトランスフェクトM14メラノーマ細胞(M14.HMW-MAA)と反応したが、偽-トランスフェクト対照物(M14.neo)とは反応しなかった。つまり、PMK2-23H3ペプチドは、HMW-MAAを認識する抗体を刺激することができる。これらの結果は、ペプチドPMK2-23H3が、自己腫瘍抗原に対する不応答を打開し得ることを示す。
[実施例4]
本実施例は、HMW-MAAに対して結合する抗体がインビボでメラノーマの成長を阻害することができることを立証する。これを説明するために、HMW-MAA特異的mAB763.74をSCIDマウスに以下のように用いた。ヒトのメラノーマMV3細胞(1×106)を10匹のSCIDマウスの各々に、0日目に皮下注射した。各マウスにおいて腫瘍が触知できるようになる第14日目に、マウスを無作為に2群に分けた。腫瘍を有するマウス(5/群)にHMW-MAA特異的mAb763.74(100μg/注射)を腫瘍接種後14日、16日、18日および20日目に、静脈内注射した。5匹のマウスに、対照として用いられるアイソタイプをマッチさせた無関係mAbを静脈内注射した。腫瘍体積は、各腫瘍の最大長(L)および垂直幅(W)を測定し、式:体積=π/6×L×W2を適用することにより算出した。2つの群の間の差の統計学的な有意性を、2−テイルの非対スチューデントテストを用いて分析した。結果を図5に示し、mAb763.74(これに対して、anti-id mAb mK2-23が産生された)の投与により、インビボでのメラノーマ細胞の成長を阻害することができることを示す。つまり、ペプチドPMK2-23H3は、mAb763.74が指向される同じエピトープに対して指向される抗体を誘発することができ、PMK2-23H3(ならびにPMK2-23L1およびPHMW-MAA.D2.7)もまた、インビボでメラノーマ細胞の成長を阻害するための免疫応答を刺激するのに用いることができる。
本発明は特定の具体例により説明したが、通常の変更が当業者により明らかであり、そのような変更は、本発明の範囲内および添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
本実施例は、HMW-MAAに対して結合する抗体がインビボでメラノーマの成長を阻害することができることを立証する。これを説明するために、HMW-MAA特異的mAB763.74をSCIDマウスに以下のように用いた。ヒトのメラノーマMV3細胞(1×106)を10匹のSCIDマウスの各々に、0日目に皮下注射した。各マウスにおいて腫瘍が触知できるようになる第14日目に、マウスを無作為に2群に分けた。腫瘍を有するマウス(5/群)にHMW-MAA特異的mAb763.74(100μg/注射)を腫瘍接種後14日、16日、18日および20日目に、静脈内注射した。5匹のマウスに、対照として用いられるアイソタイプをマッチさせた無関係mAbを静脈内注射した。腫瘍体積は、各腫瘍の最大長(L)および垂直幅(W)を測定し、式:体積=π/6×L×W2を適用することにより算出した。2つの群の間の差の統計学的な有意性を、2−テイルの非対スチューデントテストを用いて分析した。結果を図5に示し、mAb763.74(これに対して、anti-id mAb mK2-23が産生された)の投与により、インビボでのメラノーマ細胞の成長を阻害することができることを示す。つまり、ペプチドPMK2-23H3は、mAb763.74が指向される同じエピトープに対して指向される抗体を誘発することができ、PMK2-23H3(ならびにPMK2-23L1およびPHMW-MAA.D2.7)もまた、インビボでメラノーマ細胞の成長を阻害するための免疫応答を刺激するのに用いることができる。
本発明は特定の具体例により説明したが、通常の変更が当業者により明らかであり、そのような変更は、本発明の範囲内および添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
Claims (18)
- 配列番号1、配列番号2および配列番号3の配列を有するペプチドから成る群から選択される少なくとも1種のペプチドを含む組成物であって、前記ペプチドが高分子量-メラノーマ関連抗原(HMW-MAA)に対する抗体応答を刺激することができるものである、組成物。
- 前記ペプチドが配列番号1の配列を有するものである、請求項1に記載の組成物。
- 前記ペプチドが配列番号2の配列を有するものである、請求項1に記載の組成物。
- 前記ペプチドが配列番号3の配列を有するものである、請求項1に記載の組成物。
- あるペプチドが配列番号1の配列を有し、あるペプチドが配列番号2の配列を有する、請求項1に記載の組成物。
- 製薬上許容されるキャリアをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
- アジュバントをさらに含む、請求項6に記載の組成物。
- サイトカインをさらに含む、請求項6に記載の組成物。
- HMW-MAAに対する免疫応答を誘発するのに有効な量の組成物を個人に投与することを含む、個人においてHMW-MAAに対する免疫応答を刺激するための方法であって、前記組成物が配列番号1、配列番号2および配列番号3の配列を有するペプチドから成る群から選択される1種以上のペプチドを含む、方法。
- 前記ペプチドが配列番号1の配列を有するものである、請求項9に記載の方法。
- 前記ペプチドが配列番号2の配列を有するものである、請求項9に記載の方法。
- 前記ペプチドが配列番号3の配列を有するものである、請求項9に記載の方法。
- 前記組成物が製薬上許容されるキャリアをさらに含む、請求項9に記載の方法。
- 前記組成物がアジュバントをさらに含む、請求項13に記載の方法。
- 前記組成物がサイトカインをさらに含む、請求項13に記載の方法。
- 前記個人がメラノーマを有する、請求項13に記載の方法。
- 前記組成物を、皮内、筋内、腹腔内、静脈内、皮下および鼻腔内から選択される経路により投与する、請求項13に記載の方法。
- 前記組成物が配列番号1の配列を有するペプチドおよび配列番号2の配列を有するペプチドを含む、請求項13に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
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