JP2007160696A - 感熱記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】発色性に優れ、未発色部(未使用部)の乾熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料の開発。
【解決手段】通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱記録材料において、該感熱発色層が顕色性化合物として下記式(1)、
【化1】
Figure 2007160696

(式(1)中、Rはアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はシクロアルキル基を表す。nは0〜4の整数を表す。)
下記式(2)、
【化2】
Figure 2007160696

で示される化合物を含有することを特徴とする感熱記録材料。

Description

本発明は感熱記録材料に関し、特に発色性に優れ、発色記録したのちの乾熱及び湿熱に対する、地肌かぶり及び発色画像の保存安定性の優れた感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般にロイコ染料とフェノール性物質等の顕色剤をそれぞれ別個に微粒子状に分散化後、両者を混合し、これに結合剤、増感剤、充填剤、滑剤等の添加剤を添加して塗液とし、紙、フィルム、合成紙等に塗布したもので、加熱によりロイコ染料と顕色剤の一方又は両者が溶融、接触して起こる化学反応により発色記録を得るものである。この感熱記録シートの発色のためには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられる。この感熱記録法は他の記録法に比較して、(1)記録時に騒音がでない、(2)現像、定着等の必要がない、(3)メンテナンスフリーである、(4)機械が比較的安価である等の特徴により、ファクシミリ分野、コンピューターのアウトプット、電卓等のプリンター分野、医療計測用のレコーダー分野、自動券売機分野、感熱記録型ラベル分野等に広く用いられている。
近年、小売店、コンビニエンスストア、ス−パーマーケット等におけるPOSシステム化、交通機関における自動化システムに伴うラベル類や乗車券、回数券等への使用が普及している。これらの用途において、感熱記録材料には保存安定性の向上が望まれている。また高速記録に対する要求も一段と高くなり高速記録に十分対応し得る感熱記録材料の開発が強く望まれているが、一般に感熱記録材料の感度を高め熱応答性を良くすると、製造時、使用時あるいは保管時における地肌かぶりが起こるという欠点があらわれやすくなる。例えばコンビニ食品あるいは冷凍食品の加熱、解凍処理や車内放置されるカード類において、感熱記録材料の乾熱、湿熱及び水に対する一層の保存安定性の向上が望まれている。
このような高温、高湿度の環境条件において地肌かぶりの少ない感熱記録材料の試みが種々行われ、地肌かぶりの少ない顕色性化合物として例えば1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(特許文献1)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(特許文献2)が、また高温に対して退色を生じない例としてフルオレンビスフェノール類(特許文献3)等の効果が記載されているが、高品位あるいは長期間使用に要求される品質を満たすという点では未だ不十分である。
特開昭60−247592号 特開昭58−132591号 特開平5−193267号
本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解決することにある。即ち、発色性に優れ、且つ発色記録したのちの乾熱及び湿熱に対する地肌かぶりが少なく、発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料を提供することである。
本発明者は、前記目的を達成すべく種々の検討を重ねた結果、特定の顕色性化合物と添加剤を併用した感熱発色層を支持体上に設けることにより前記課題を解決出来ることを見出し、本発明を完成させたものである。
即ち本発明は、
(1)通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱記録材料において、該感熱発色層が顕色性化合物として下記式(1)、
Figure 2007160696
(式(1)中、Rはアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はシクロアルキル基を表す。nは0〜4の整数を表す。)と
下記式(2)、
Figure 2007160696
で示される化合物とを含有することを特徴とする感熱記録材料、
に関する。
発色性に優れ、且つ発色記録したのちの乾熱及び湿熱に対する、地肌かぶりが少なく、発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料が得られた。
本発明を詳細に説明する。本発明の感熱記録材料は、通常無色ないし淡色の発色性化合物と顕色性化合物として式(1)と式(2)で示される化合物を併用し、以下に示すような結合剤及びその他必要に応じ充填剤、増感剤(熱可融性化合物)、その他の添加物等を混合し調製したものを紙、プラスチックフィルム又は合成紙上に感熱発色層として設けることにより得ることができる。本発明において用いる式(2)で示される化合物は、例えば日本特許第2666655号に記載の方法により得ることができる。前記特許において式(2)の化合物は感熱記録体の顕色性物質として開示されている。
本発明において用いる式(1)で示される化合物は感熱記録材料に用いる顕色物質として例えば特許文献3に開示されており、例えば特許第3500488号および特開2003−221352号等に記載の方法により得ることができる。式(1)で示される化合物の具体例としては以下の例などが挙げられる。
例えばn=0の化合物として9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンが、n=1でRが鎖状の(C1−C4)アルキル基である化合物として9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)フルオレン等が、n=1でRが分岐鎖である(C1−C4)アルキル基の化合物として9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)フルオレン等が、n=2でRが鎖状の(C1−C4)アルキル基である化合物として9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル)フルオレン等が、n=2でRが分岐鎖である(C1−C4)アルキル基の化合物として9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)フルオレン等が、Rがシクロアルキル基である化合物として9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレン等が、Rがアリール基である化合物として9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレン等である。
上記したフルオレン誘導体の中でも、Rが鎖状の(C1−C4)アルキル基及びRがアリール基である化合物が好ましく、特に9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンに代表される、n=1でRが鎖状の(C1−C4)アルキル基の化合物が好ましい。
本発明において用いる式(1)で示される化合物は、例えば特許第2666655号に記載の方法によりえることができる。
本発明における感熱発色層を形成するにあたり、発色性化合物は通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、式(1)、式(2)で示される化合物は総量で通常1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、結合剤は通常1〜90重量%、充填剤、増感剤(熱可融性化合物)は通常各々0〜80重量%、その他の滑剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤等は各々任意の割合で、例えば通常各々0〜30重量%の範囲でそれぞれ使用される。ここで言う重量%は、感熱発色層中に占める各成分の重量比を表す。更に好ましい態様としては、上記のような組成のうちで、各々の使用量が重量比で発色性化合物1に対して式(1)、式(2)で示される化合物は総量で通常0.5〜20倍、より好ましくは1〜5倍の重量比の範囲でそれぞれ使用される。両者の比率(式(1)で示される化合物:式(2)で示される化合物は9:1〜1:9、好ましくは8:2〜3:7の重量比の範囲でそれぞれ使用される。
更に本発明の感熱記録材料においては、上記以外の顕色性化合物を併用しても構わない。
本発明において用いられる発色性化合物は、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、特に制限されない。用いうる発色性化合物の例としては、例えばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物等が挙げられる。
用いうるフルオラン系化合物の具体例としては、例えば3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルフルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−フェネチルフルオラン等が挙げられる。
又、用いうるトリアリールメタン系化合物の具体例としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられる。
更に、用いうるスピロ系化合物の具体例としては、例えば3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベンゾピラン)等が、ジフェニルメタン系化合物の具体例としては、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等が、チアジン系化合物の具体例としては、例えばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等が、ラクタム系化合物の具体例としては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム等が、フルオレン系化合物の具体例としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等が挙げられる。これらの発色性化合物は単独もしくは混合して用いられる。
本発明において、式(1)、式(2)で示される化合物と併用可能な顕色性化合物としては、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであれば、いずれも使用可能で、特に制限されない。併用しうる顕色化合物の具体例としては、例えばα−ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−チオビスフェノール、4,4’−シクロ−ヘキシリデンジフェノール、2,2’−ビス(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル等のフェノール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はその多価金属塩等が挙げられるが、これらのものに制限されない。
前記した併用可能な顕色性化合物の使用量は、本発明の効果を妨げない範囲、例えば式(1)、式(2)で示される化合物の総量を越えない量が好ましい。
本発明において用いうる増感剤(熱可融性化合物)としては、例えば動植物性ワックス、合成ワックスなどのワックス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、ナフタレン誘導体、芳香族エーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族スルホン酸エステル誘導体、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体、スルホン誘導体等、常温で固体、より好ましくは約70℃以上の融点を有するものを使用することができる。
ワックス類としては、例えば木ろう、カルナウバろう、シェラック、パラフィン、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が、高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、ベヘン酸等が、高級脂肪酸アミドとしては、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等が、高級脂肪酸アニリドとしては、例えばステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド等が、ナフタレン誘導体としては、例えば1−ベンジルオキシナフタレン、2−ベンジルオキシナフタレン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル等が、芳香族エーテルとしては、例えば1,2−ジフェノキシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン等が、芳香族カルボン酸誘導体としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル等が、芳香族スルホン酸エステル誘導体としては、例えばp−トルエンスルホン酸フェニルエステル、フェニルメシチレンスルホナート、4−メチルフェニルメシチレンスルホナート等が、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体としては、例えば炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル類が、ビフェニル誘導体としては、例えばp−ベンジルビフェニル、p−アセチルビフェニル、p−アリルオキシビフェニル等が、ターフェニル誘導体としては、例えばm−ターフェニル等が、スルホン誘導体としては、例えばジフェニルスルホン等が、それぞれ例示される。これら一種又は二種以上を混合して使用してもよい。
上記例示化合物のうちで特に好ましいものとしては、ステアリン酸アミド、2−ベンジルオキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル、p−ベンジルビフェニル、p−アセチルビフェニル、ジフェニルスルホン等が挙げられる。
用いうる結合剤の具体例としては、例えばメチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、水溶性イソプレンゴム、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソ(又はジイソ)ブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性のもの或はスチレン/ブタジエン(SB)共重合体、カルボキシル化スチレン/ブタジエン(CSB)共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル酸系共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、アクリル樹脂、アクリル/スチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリブチラール、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ビニルトルエン樹脂、ロジンエステル樹脂、コロイダルシリカとアクリル共重合体の複合体粒子等の疎水性高分子エマルション等が挙げられる。
用いうる充填剤の具体例としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂等が挙げられる。
更に、本発明においては上記以外の種々の添加剤を使用することができるが、用いうるその他の添加物の例としては、例えばサ−マルヘッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的でのステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、酸化防止或は老化防止効果を付与する為のフェノール誘導体、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤、各種の界面活性剤、消泡剤等がそれぞれ挙げられる。
前記材料を用いて、例えば次のような方法によって本発明の感熱記録材料が調製される。即ち、常法によりまず発色性化合物、式(1)、式(2)で示される化合物をそれぞれ別々に結合剤あるいは必要に応じて増感剤(熱可融性化合物)、その他の添加剤等と共にボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機にて粉砕、分散化した後(粉砕、分散を湿式で行うときは通常水を媒体として用いる)、混合して感熱発色層塗布液を調製し、紙(上質紙、普通紙、コート紙等が使用出来る)、プラスチックシート、合成紙等の支持体上に通常乾燥重量で1〜20g/m2になるようにバーコーター、ブレードコーター等により塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を得る。又、必要に応じて感熱発色層と支持体の間に中間層を設けたり感熱発色層上にオーバーコート層(保護層)を設けてもよい。
中間層、オーバーコート層(保護層)は、例えば前記したような結合剤あるいは必要に応じてその他の添加物や充填剤など(例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、ベントナイト水分散液、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等が使用できる)と共に感熱発色層塗布液調製におけるのと同様に粉砕、分散して中間層塗布液又はオーバーコート層(保護層)塗布液とした後、乾燥時の重量で通常0.1〜5g/m2程度となるように塗布し、乾燥することにより設けられる。
通常無色ないし淡色の発色性化合物、式(1)、式(2)で示される化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた本発明の感熱記録材料は、発色性に優れ、発色記録したのちの乾熱及び湿熱に対する、地肌かぶりが少なく、発色画像の保存安定性に優れている。
本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。実施例中「部」は重量部、「%」は重量%をそれぞれ示す。
なお実施例では式(1)で示される化合物として下記式(3)の化合物である9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンおよび、下記式(4)の化合物である9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを使用した。これらの化合物はいずれも市場から入手が可能であり、式(3)の化合物は大阪ガスケミカル(株)製、品名:ビスクレゾールフルオレン BCFとして、また式(4)の化合物は大阪ガスケミカル(株)製、品名:ビスフェノールフルオレン BPFとして市販されている。本実施例においてはこの市販品を用いた。
式(3)の化合物は上記式(1)において2つの水酸基がパラ位に置換し、Rがメチル基でメタ位に置換し、nが1で示される化合物である。
また式(4)の化合物は同様に2つの水酸基がパラ位に置換し、nが0で示される化合物である。
なおパラ位、メタ位の定義についてはフルオレン環の9位に結合する2つのベンゼン環において、フルオレン環に結合する位置を基準とした。
Figure 2007160696
実施例1
(感熱発色層の形成)
下記組成の混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒径が1μm以下になるように粉砕、分散化してそれぞれ[A]液、[B]液、[C]液を調製した。
[A]液:3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[B]液:式(3)の化合物 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[C]液:式(2)の化合物(特許文献6に記載の方法によりえたもの。純度98.7% 水分0.15%) 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
次いで、上記で得た各液及び下記する薬剤を下記の割合で混合して感熱発色層塗布液を調製し、厚さ80μmの合成紙(ユポFPG80、王子油化合成紙(株)製)上に乾燥時の重量が10g/m2となるように塗布、乾燥して感熱発色層を形成した。
[A]液 10部
[B]液 20部
[C]液 10部
50%炭酸カルシウム水分散液 10部
50%カルボキシル化SB共重合体エマルジョン 6部
(保護層の形成)
次に下記組成の混合物を調製して保護層塗布液とし、前記感熱発色層上に乾燥時の重量が3g/m2となるように塗布、乾燥して保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 17部
5%ベントナイト水分散液 30部
30%ステアリン酸亜鉛水分散液 4部
実施例2
実施例1の[B]液における式(3)の化合物の代わりに式(4)の化合物を使用して、実施例1と同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
実施例3
実施例1の[B]液20部を15部に、[C]液10部を15部に、それぞれ変えて、実施例1と同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
実施例4
実施例1の[B]液20部を10部に、[C]液10部を20部に、それぞれ変えて、実施例1と同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
実施例5
実施例1の[A]液における3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを使用して、実施例1と同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
比較例1
[C]液を除く他は実施例1と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
比較例2
[B]液を除く他は実施例4と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
比較例3
実施例1の[B]液における式(3)の化合物の代わりにビスフェノールAを使用して、実施例4と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。

以上の様にして得られた本発明及び比較用の感熱記録材料について下記の品質性能試験を行った。
表1
品質性能試験
地肌1) 発色濃度2) 耐熱性3) 耐湿性4)
実施例1 0.05 1.32 0.06/ 98% 0.06/ 86%
実施例2 0.05 1.30 0.06/ 98% 0.06/ 85%
実施例3 0.05 1.30 0.06/ 99% 0.06/ 87%
実施例4 0.05 1.30 0.06/100% 0.06/ 88%
実施例5 0.05 1.32 0.06/ 98% 0.05/ 86%
比較例1 0.05 1.10 0.06/ 75% 0.06/ 79%
比較例2 0.06 1.15 0.07/101% 0.06/ 87%
比較例3 0.07 1.40 0.16/ 48% 0.25/ 82%
表2
品質性能試験
耐水性5) 耐可塑剤性6)
実施例1 101% 96%
実施例2 101% 95%
実施例3 100% 95%
実施例4 98% 96%
実施例5 100% 95%
比較例1 103% 33%
比較例2 72% 95%
比較例3 63% 19%
1)地肌 :市販のサーマルプリンター(イシダL−2000 株式会社イシダ製)で印字し、試料の未発色部をマクベス反射濃度計(RD−914型、マクベス社製)で測定した値(マクベス反射濃度)。
2)発色濃度 :上記プリンターで発色させた試料の画像部分のマクベス反射濃度。
3)耐熱性 :2)と同様に発色させた試料を70℃の恒温器中に24時間放置した後の未発色部分のマクベス反射濃度と画像部分の残存率を、未発色部分/画像残存率(%)として示した。4)耐湿性 :2)と同様に発色させた試料を60℃、相対湿度90%の恒湿器中に24時間放置した後の未発色部分のマクベス反射濃度と画像部分の残存率を、未発色部分/画像残存率(%)として示した。
5)耐水性 :2)と同様に発色させた試料を室温で水道水に24時間浸漬した後の画像部分の残存率。
6)耐可塑剤性:2)と同様に発色させた試料にPVCラップフィルムを重ねて25℃で24時間放置した後の画像部分の残存率。

なお上記各試験における画像残存率は(試験後の画像のマクベス反射濃度/試験前の画像のマクベス反射濃度)×100(%)として計算した。
表1および表2の結果から明らかなように、発色濃度において実施例1〜5のマクベス反射濃度が1.30〜1.32であるのに対して比較例1および2は同様に1.10および1.15であり、発色濃度が不十分であった。
耐熱性においては実施例1〜5の画像残存率が98〜100%であるのに対して比較例1および3は同様に75%および48%であり、顕著な画像の退色が認められた。
耐水性においては実施例1〜5の画像残存率が98〜101%であるのに対して比較例2および3は同様に72%および63%であり、顕著な画像の退色が認められた。
耐可塑剤性においては実施例1〜5の画像残存率が95〜96%であるのに対して比較例1および3は同様に33%および19%であり、極めて顕著な画像の退色が認められた。
また比較例3においては耐熱性および耐湿性の地肌におけるマクベス反射濃度はそれぞれ0.16および0.25であり、実施例1〜5が同様に0.06および0.05〜0.06であるのと比較して地肌かぶりが認められた。
以上のように式(1)で示される化合物と式(2)で示される化合物を併用する本発明においては、上記いずれの単独使用例と比較した場合においても発色濃度の向上と共に地肌部分の安定性にも優れ、明らかな保存性の改善が見られた。

Claims (1)

  1. 通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱記録材料において、該感熱発色層が顕色性化合物として下記式(1)、
    Figure 2007160696
    式(1)中、Rはアルキル基、アルコキシ基、アリール基又はシクロアルキル基を表す。nは0〜4の整数を表す。)と
    下記式(2)、
    Figure 2007160696
    で示される化合物とを含有することを特徴とする感熱記録材料。
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