JP2007160379A - 高合金鋼圧延材の圧延疵防止方法 - Google Patents
高合金鋼圧延材の圧延疵防止方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 高合金鋼の連続鋳造により鋳造した断面角形状の鋳片を分塊圧延する際に発生する熱間圧延疵を防止するため、鋳片コーナー部の温度低下を防止する方法を提供する。
【解決手段】 連続鋳造により鋳造した断面角形状の鋳片1を分塊圧延するに当たり、加熱前に鋳片の長手方向の4コーナー部の全てをグラインダーにて面取り除去して20Cから50Cの面取り部4を形成することにより、長手方向のコーナー部2の温度低下を防止することにより、高合金鋼の鋳片1の分塊圧延時の疵の発生を防止する。
【選択図】 図1
【解決手段】 連続鋳造により鋳造した断面角形状の鋳片1を分塊圧延するに当たり、加熱前に鋳片の長手方向の4コーナー部の全てをグラインダーにて面取り除去して20Cから50Cの面取り部4を形成することにより、長手方向のコーナー部2の温度低下を防止することにより、高合金鋼の鋳片1の分塊圧延時の疵の発生を防止する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高合金鋼の連続鋳造により鋳造した断面角形状の鋳片を分塊圧延する際に発生する熱間圧延疵を防止する方法に関する。
たとえば、ステンレス鋼、工具鋼、耐熱鋼のような高合金鋼は、鋳片を加熱し、分塊圧延を行う際に鋳片のコーナー部に疵が発生しやすく、これが歩留まり低下の大きな原因になっている。
特に、これらのステンレス鋼、工具鋼、耐熱鋼のような高合金鋼は、普通鋼に比べて変形抵抗が大きく、しかも変形能が劣るため、熱間圧延に際して欠陥部分が生じやすく、特に鋳片のコーナー部に疵が発生する。
鋳片のコーナー部は面部に比較して温度低下が速いため、鋳片のコーナー部の加工性は面部の加工性に比べて低下する。
従来の高合金鋼の圧延疵の防止方法は、造塊にて製造した鋼塊を圧延する際に、その鋼塊のコーナー部の形状を最適コーナーRに設定することによってコーナー疵を防止するというものであった(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、この方法は、造塊により鋼塊の製造する場合、鋳型を変更することで容易に対応できるが、連続鋳造の場合には、鋳造毎に鋳片形状を変更することは難しい。
本発明が解決しようとする課題は、高合金鋼の連続鋳造により鋳造した断面角形状の鋳片を分塊圧延する際に発生する熱間圧延疵を防止するため、鋳片コーナー部の温度低下を防止する方法を提供することである。
本発明の鋳片の圧延方法は、連続鋳造により鋳造した断面角形状の鋳片を分塊圧延するに当たり、加熱前に鋳片の長手方向の4コーナー部の全てをグラインダーにて面取り除去することにより、コーナー部の温度低下を防止することを特徴とする高合金鋼の分塊圧延時の疵を防止する製造方法である。
本発明の方法は、連続鋳造により鋳造した断面角形状の鋳片のコーナー部の面取りを実施して分塊圧延することによって、コーナー部の温度低下を防止して圧延時のコーナー疵の発生を防止することができ、歩留まりを向上させることができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。従来の鋳片の形状を図3に示し、連続鋳造で得られた鋳片の長手方向のコーナー部の面取り除去を行った本発明の形状を図1に示し、面取り除去を行わない従来の鋳片の形状を図3に示す。図1に示す鋳片の長手方向の4コーナー部の面取りは、グラインダーによって実施するものとする。
連続鋳造によるSUS303の図3に示す断面の大きさ380mm×490mmの鋳片1において、グラインダーにて長手方向コーナー部2の各稜を、図2に示すように、30mmずつ面取りした30Cの面取り部4を実施し、一方、比較のために長手方向コーナー部2を面取りすることなく、図3に示すままとした。これら2種の形状の鋳片1を加熱炉で分塊圧延温度に加熱して分塊圧延を実施した。この実施例では、面取りを30Cの面取り部4としたが、図4のコーナー部の面取り量とコーナー部の低下温度の関係のグラフに示すように、コーナー部の面取り量が少なければ、コーナー部の温度低下が大きい。また、図5のコーナー部の面取り量と疵不良率(%)の関係のグラフに示すように、コーナー部の面取り量が少なければ、疵不良率も高くなる。しかし、コーナー部の面取り量が大きくなれば、作業効率が低下する。そのため、不良の低減と作業効率を勘案すると、長手方向コーナー部2の面取りは、少なくとも20C〜50Cの範囲とするのが良い。
分塊圧延前の鋳片コーナー部の温度をサーモグラフィーにて測定すると、長手方向コーナー部2を30Cの面取り部4に実施したものは、面取り無しのものに比べて約40℃温度が高く、したがって約40℃温度低下を防止することができたことがわかる。
このように、長手方向コーナー部2の温度低下を防止することで、加工性を低下させることなく熱間圧延することができ、この結果、疵の発生を防止できた。
すなわち、熱間圧延した鋼材について、目視検査にて疵の発生の有無を確認した。この場合、1本の圧延鋼材中に1箇所でも疵があるものを不良とすることで疵の確認を行った結果、従来、不良率が5.1%であった、すなわち490本の圧延鋼材中に25本の不良の鋼材があったものが、不良率が1.1%まで、すなわち550本の圧延鋼材中に6本の不良の鋼材まで、低下することができた。
また、SUS303以外の高合金鋼においても、図4で示す関係と同様の傾向があり、長手方向コーナー部2の面取りを実施することで、長手方向コーナー部2の温度低下を防止でき、その結果、熱間圧延時のコーナー部の疵の発生を防止することができた。
1 鋳片
2 長手方向コーナー部
3 面取り後の長手方向コーナー部
4 面取り部
2 長手方向コーナー部
3 面取り後の長手方向コーナー部
4 面取り部
Claims (1)
- 連続鋳造により鋳造した断面角形状の鋳片を加熱炉から抽出し、分塊圧延するに当たり、鋳片長手方向コーナー部を面取りすることよって、コーナー部の温度低下を防止することを特徴とする高合金鋼の分塊圧延時の疵を防止する製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005362711A JP2007160379A (ja) | 2005-12-16 | 2005-12-16 | 高合金鋼圧延材の圧延疵防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005362711A JP2007160379A (ja) | 2005-12-16 | 2005-12-16 | 高合金鋼圧延材の圧延疵防止方法 |
Publications (1)
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JP2007160379A true JP2007160379A (ja) | 2007-06-28 |
Family
ID=38243866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005362711A Pending JP2007160379A (ja) | 2005-12-16 | 2005-12-16 | 高合金鋼圧延材の圧延疵防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007160379A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012110938A (ja) * | 2010-11-25 | 2012-06-14 | Jfe Steel Corp | ステンレス鋼スラブの表面手入れ方法 |
-
2005
- 2005-12-16 JP JP2005362711A patent/JP2007160379A/ja active Pending
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