JP2007160328A - 金属管のバーリング用加工装置、およびバーリング用加工具 - Google Patents

金属管のバーリング用加工装置、およびバーリング用加工具 Download PDF

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功二 田中
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広樹 小口
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Abstract

【課題】本発明は金属管のバーリング用加工装置、およびバーリング用加工具に関し、自動車用空気調和装置に備える冷凍サイクルのコンプレッサからコンデンサを経てエバポレータに到る金属配管内を流れる高圧冷媒と、エバポレータからコンプレッサに到る金属配管内を流れる低圧冷媒との熱交換効率が行える金属管に冷却媒体導入パイプと冷却媒体導出パイプを溶接するためのバーリングを効率的に精度良く加工する。
【解決手段】被加工管1の外周にパイプ2A,2Bを接続するバーリング加工部3,3′を形成する金属管のバーリング加工装置において、被加工管1の管端1a,1b内に選択的に進退可能に加工台4上に設けた穿孔用芯金部材5と、バーリング用芯金部材6と、穿孔用芯金部材に昇降可能で被加工管1の外周を穿孔7する穿孔具8と、バーリング用芯金部材6の外周に突設され穿孔内に内周側から強挿されるバーリング治具ピン9を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は金属管のバーリング加工装置、およびバーリング用加工具に関し、例えば自動車用空気調和装置に備えられる冷凍サイクルのコンプレッサからコンデンサを経てエバポレータに到る金属配管内を流れる高圧冷媒と、エバポレータからコンプレッサに到る金属配管内を流れる低圧冷媒との熱交換効率が良好に行える外管と内管とよりなる二重管構造の金属管に冷却媒体導入パイプと、冷却媒体導出パイプとを溶接するためのバーリングを効率的に、しかも精度良く加工を行えるようにしたものである。
従来、例えば金属パイプに穿孔する下穴の周囲を突き出して穴フランジを成形するためのバーリング加工装置用工具として、工具軸部の先端にカッタ部を設置し、該カッタ部に隣接して、バーリング加工位置に回動されたバーリング加工用爪を支持する斜面を有する支持台部を設置し、前記工具軸部を穿設して形成した支持板部に前記バーリング加工爪を軸着し、かつバーリング加工爪が起立した状態で前記工具軸部の外径範囲内に収めるようにする溝を穿設し、前記カッタ部に隣接する端部に、前記カッタ部の外径より外側に突出する部分を有するインターロックパイプを、前記工具軸部における前記バーリング加工用爪を包含する範囲位置から、これより離脱する位置まで移動可能に設置した構成のものがある。
そして、金属パイプ等の被加工物の工作機械に装着したこの工具のカッタ部で下穴を穿穴した後に、工具を押し進めることにより、下穴の周部がインターロックパイプの外方突出部分に当たって、押し上げて、バーリング加工用爪の部分から離脱させることにより、バーリング加工爪を自動的にバーリング加工位置に回動せしめる。この後、工具を回転させながら、後退せしめることにより、下穴の周囲を盛り上げるようにしてカラーリムを形成するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来、例えば自動車用空気調和装置に備えられる冷凍サイクルとして、車内に設けられる膨張弁とエバポレータとの間を熱伝導性の良好な金属管よりなる外管と、該外管内に配挿される金属管よりなる内管とよりなる二重管が配管され、このうち、内管の一端は配管を介してリキッドタンクに接続され、内管の他端は膨張弁の入口に接続される。しかも、外管の一端側はバーリング加工部に取付けられた冷却媒体導入パイプを介してコンプレッサの入口に接続され、また、外管の他端側はバーリング加工部に取付けられた冷却媒体導出パイプを介してエバポレータの出口に接続される構成により、リキッドタンクから吐出されて内管内を通る高圧冷媒と、エバポレータにて蒸発し、外管内をコンプレッサへと通る低圧冷媒とは熱交換が行われるようにするものがある。
この二重管構造の自動車用空気調和装置に備えられる冷凍サイクルは、小径にして蛇腹状乃至は螺旋状の内管の内部を流れる高圧冷媒と、大径の外管内を流れる低圧冷媒との熱交換効率を向上させるために、伝熱面積を増加させる必要から二重管構造の外管の内周面に内管を近づけるよう外管と内管とを大きく採るのと、断面積が縮小化されて冷媒の流通抵抗が増大されて流れにくくならないようにしたこととにより、設置面積が狭いエンジンルーム内においても大型化されずにコンパクトに配管を行おうとするものであった(例えば、特許文献2参照。)。
特開昭63−313617号公報 特開2004−306686号公報
しかしながら特許文献1に記載の上記従来のバーリング加工装置用工具により、金属パイプ等の被加工物にバーリング加工を行う場合には、先ず金属パイプ等の被加工物に外側からカッタを回動して下穴を穿孔し、次いで、工具を押し進めることにより、下穴の周部がインターロックパイプの外方突出部分に当たって、押し上げ、バーリング加工用爪の部分から離脱させることにより、バーリング加工爪を被加工物としての金属パイプの外側から内部のバーリング加工位置に自動的に位置させて回動せしめる。それから、工具を回転させながら、後退せしめることにより、下穴の周囲を盛り上げるようにしてカラーリムを形成し、バーリング加工を行うものである。従って、特許文献1に記載の上記従来のバーリング加工装置用工具により被加工物にバーリング加工を行うのには、下穴の穿孔時におけるカッタの回動−降下動作、工具の押し進めによるインターロックパイプの上昇−押し上げ操作−バーリング加工爪の離脱操作、バーリング加工時における工具(バーリング加工爪)の回転−後退−下穴の周囲のバーリング加工等の各工程を経て一連の操作が行われるので、多くの時間がかかり、バーリング加工は非能率的であった。
また、特許文献1に記載の上記従来のバーリング加工装置用工具により、金属パイプ等の被加工物にバーリング加工を行う場合には、金属パイプ自体が軟らかい素材で形成されていたり、肉厚が薄く形成されている場合には、下穴の穿孔時におけるカッタの押し込みにより金属パイプが歪んだり、変形したりする。
しかも、特許文献1に記載の上記従来のバーリング加工装置用工具では、下穴の穿孔作業後に連続して下穴の周囲にバーリング加工を行うのには、工具を回転させながら、後退させて今度は押圧力とは反対にバーリング加工爪を被加工物としての金属パイプの中側から外側へ引き上げるようにして塑性変形し、バーリング加工を行うものである。従って、金属パイプにはカッタによる下穴の穿孔作業時の押圧力と、バーリング加工時のバーリング加工爪による引き上げ力が働くことによりバーリング加工部に歪み、変形、皺、亀裂等が生じ易く、製品の歩留まりが悪かった。
このことは、例えば特許文献2に記載の自動車用空気調和装置に備えられる冷凍サイクルのように、冷却媒体導入パイプを一端側に取付け、また、他端側には冷却媒体導出パイプを取付けるためのバーリング加工部を形成した外管と、該外管内に挿入される金属管よりなる内管とよりなる二重管構造の金属管の管端から所定位置にバーリング加工部を形成する必要がある等の高い製作精度と取付精度とを要求される場合に、バーリング加工を行うのには不適である。
さらに、特許文献1に記載の上記従来のバーリング加工装置用工具では、金属パイプ等の被加工物に外側からカッタを回動して下穴を穿孔する場合に、被加工物内から切削屑や切粉を排出するための何らの手段、工夫を施してはいないので、切削屑がバーリング加工後においても金属パイプの内部に入り込んで残存する欠点があった。
本発明は上記課題に鑑みなされ、作業効率良く、高効率に被加工管の管端から所定位置に確実にバーリング加工が行え、しかも、金属パイプが歪んだり、変形したり、皺、亀裂等が生ずることなく製品の製作精度、加工精度、組付精度が良く歩留まりが高い信頼性のある製品が得られ、さらには、穿孔具による金属パイプの穿孔時に切削屑が金属パイプの内部に入り込まずに済む金属管のバーリング加工装置、およびバーリング加工具を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の発明は、
金属管よりなる被加工管の外周にパイプを接続するバーリング加工部を形成する金属管のバーリング加工装置において、
被加工管の管端内に選択的に進退可能に加工台上に設けられた穿孔用芯金部材およびバーリング用芯金部材と、
前記穿孔用芯金部材に対して昇降可能に設けられ前記被加工管の外周を穿孔する穿孔具と、
前記バーリング用芯金部材の外周に突設され前記穿孔内に内周側から強挿されて前記被加工管にバーリング加工を行うバーリング治具ピンを有するバーリング加工手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記バーリング加工手段は、前記バーリング用芯金部材と該前記バーリング用芯金部材の上面の所定位置に交換可能に取付けられる前記バーリング用治具ピンとよりなり、前記バーリング用芯金部材が、前記被加工管の内周下方部に適合する形状の摺動面として形成された外周下面部と、該外周下面部の2分周位置に軸芯を略一致して前記バーリング用治具ピンの下部が取付けられるとともに前記被加工管の内周上方部との間に空隙部を設けた上面部とにより形成され、前記バーリング用治具ピンは、前記被加工管の前記穿孔内に内側から外側に向けて先端部に突出された小径な挿入部と、該挿入部の下方に連設される円錐台形状の傾斜肩部と、基端部側に連設され前記バーリング用芯金部材の外周上面の所定位置に交換可能に取付けられる柱状の基柱部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記穿孔用芯金部材および前記バーリング用芯金部材は、前記被加工管の軸長方向に交差する方向に前記加工台上を往復移動可能となる共用の移動体に交換可能に取付けられることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1の請求項において、前記被加工管は、対向して開閉可能に設けられた上クランプと下クランプとにより前方外周が挟持可能に設けられることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1の請求項において、 前記被加工管は、前記加工台上に長手方向に移動自在に設けられた支持クランプ機構により軸芯周りに回動可能に後方部が支持されることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか1の請求項において、 前記穿孔具により前記被加工管を穿孔後に生ずるスクラップ屑は、前記穿孔用芯金部材が被加工管から後退することにより被加工管の管端部開口から外部に排除されることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載の発明は、バーリング用芯金部材と該バーリング用芯金部材の上面の所定位置に交換可能に取付けられるバーリング用治具ピンとよりなり、
前記バーリング用芯金部材が、被加工管の内周下方部に適合する形状の摺動面として形成された外周下面部と、
該外周下面部の2分周位置に軸芯を略一致して前記バーリング用治具ピンの下部が取付けられるとともに前記被加工管の内周上方部との間に空隙部を設ける上面部とにより形成され、
前記バーリング用治具ピンは、前記被加工管の前記穿孔内に内側から外側に向けて先端部に突出された小径な挿入部と、
該挿入部に下方に連設される円錐台形状の傾斜肩部と、
基端部側に連設され前記バーリング用芯金部材の外周上面の所定位置に交換可能に取付けられる柱状の基柱部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、金属管よりなる被加工管の外周にパイプを接続するバーリング加工部を形成する金属管のバーリング加工装置において、被加工管の管端内に選択的に進退可能に加工台上に設けられた穿孔用芯金部材およびバーリング用芯金部材と、前記穿孔用芯金部材に対して昇降可能に設けられ前記被加工管の外周を穿孔する穿孔具と、前記バーリング用芯金部材の外周に突設され前記穿孔内に内周側から強挿されて前記被加工管にバーリング加工を行うバーリング治具ピンを有するバーリング加工手段とを備えたことを特徴とするので、作業効率良く、高効率に被加工管の管端から所定位置に確実にバーリング加工が行え、しかも、金属パイプが歪んだり、変形したり、皺、亀裂等が生ずることなく製品の製作精度、加工精度、組付精度が良く歩留まりが高い信頼性のある製品が得られ、さらには、穿孔具による金属パイプの穿孔時に切削屑が金属パイプの内部に入り込まずに済む。
また、本発明の請求項2の発明によれば、前記バーリング加工手段は、前記バーリング用芯金部材と該前記バーリング用芯金部材の上面の所定位置に交換可能に取付けられる前記バーリング用治具ピンとよりなり、前記バーリング用芯金部材が、前記被加工管の内周下方部に適合する形状の摺動面として形成された外周下面部と、該外周下面部の2分周位置に軸芯を略一致して前記バーリング用治具ピンの下部が取付けられるとともに前記被加工管の内周上方部との間に空隙部を設けた上面部とにより形成され、前記バーリング用治具ピンは、前記被加工管の前記穿孔内に内側から外側に向けて先端部に突出された小径な挿入部と、該挿入部の下方に連設される円錐台形状の傾斜肩部と、基端部側に連設され前記バーリング用芯金部材の外周上面の所定位置に交換可能に取付けられる柱状の基柱部と、を備えたことを特徴とするので、被加工管の管端内に挿入される穿孔用芯金部材に対して穿孔具が降下することにより金属管の外周に穿孔が行われると、穿孔用芯金部材が被加工管の管端内を後退して抜け出し、今度はバーリング用芯金部材が被加工管の管端内を被加工管の内周下方部に適合する形状に外周下面部に形成された摺動面が摺動されながら横ぶれおよび縦ぶれがなく円滑に直線的に上面に取付たバーリング用治具ピンが穿孔具によって被加工管に開設された穿孔に一致するまで挿入されて行く。
そして、バーリング用芯金部材が被加工管の管端内を上昇することにより、バーリング用治具ピンの先端部に突出された小径な挿入部が被加工管の前記穿孔内に内側から外側に向けて挿入され、しかも挿入部の下方に連設される円錐台形状の傾斜肩部が穿孔の周囲を内側から外側に向けて押圧することにより、作業効率良く、高効率に被加工管の管端から所定位置に確実にバーリング加工が行える。しかも、金属パイプは穿孔時には前記穿孔用芯金部材が被加工管の管端内に挿入されて穿孔具による押圧力を受けるのと、バーリング加工時には、バーリング用芯金部材に取付けられたバーリング用治具ピンによる押圧力を被加工管内おいて内側から外側に向けて受けるので、金属パイプが押潰されることなくバーリング加工が行われる。従って、金属パイプが歪んだり、変形したり、皺、亀裂等が生ずることなく製品の製作精度、加工精度、組付精度が良く歩留まりが高い信頼性のある製品が得られる。
また、本発明の請求項3の発明によれば、前記穿孔用芯金部材および前記バーリング用芯金部材は、前記被加工管の軸長方向に交差する方向に前記加工台上を往復移動可能となる共用の移動体に交換可能に取付けられることを特徴とするので、金属管よりなる被加工管の管径の大小に応じてその管端に対して穿孔具による穿孔時には穿孔用芯金部材が進退可能に挿入されて穿孔具により穿孔が行われ、しかも、バーリング加工時にはバーリング用芯金部材が選択的に進退可能に挿入されることにより、バーリング用芯金部材に取付けられたバーリング用治具ピンによる押圧力により効率的にバーリング加工が行われる。
また、本発明の請求項4に記載の発明によれば、前記被加工管は、対向して開閉可能に設けられた上クランプと下クランプとにより前方外周が挟持可能に設けられるので、金属管よりなる被加工管の前方部外周が上クランプと下クランプとにより挟持されることにより、被加工管は管端から所定位置の外周において穿孔とバーリング加工を行うことができる。
また、本発明の請求項5に記載の発明によれば、前記被加工管は、前記加工台上に長手方向に移動自在に設けられた支持クランプ機構により軸芯周りに回動可能に後方部が支持されることを特徴とするので、被加工管の穿孔時においては、穿孔用芯金部材および穿孔具に対して、またバーリング加工時にはバーリング用芯金部材およびバーリング用治具ピンに対して被加工管の長さに応じて支持クランプ機構を長手方向に移動して支持位置を調整できる。また、被加工管の後方部を支持クランプ機構により回動可能に支持することができるので、被加工管の一方の管端部と他方の管端部とに加工するバーリング加工部を軸芯周りの設置角度を変更して設置することができる。
また、本発明の請求項6に記載の発明によれば、前記穿孔具により前記被加工管を穿孔後に生ずるスクラップ屑は、前記穿孔用芯金部材が被加工管から後退することにより被加工管の管端部開口から外部に排除されることを特徴とするので、切削屑や切粉が被加工管内に残存することが無くなり、排出する手間がなくなる。従って、冷却媒体導入パイプを一端側に取付け、また、他端側には冷却媒体導出パイプを取付けるためのバーリング加工部を形成した外管と、該外管内に挿入される金属管よりなる内管とよりなる二重管構造の金属管の管端から所定位置にバーリング加工部を形成する等の高い製作精度と取付精度とを要求される場合に適する。
また、本発明の請求項7に記載の発明によれば、バーリング用芯金部材と該バーリング用芯金部材の上面の所定位置に交換可能に取付けられるバーリング用治具ピンとよりなり、前記バーリング用芯金部材が、被加工管の内周下方部に適合する形状の摺動面として形成された外周下面部と、該外周下面部の2分周位置に軸芯を略一致して前記バーリング用治具ピンの下部が取付けられるとともに前記被加工管の内周上方部との間に空隙部を設ける上面部とにより形成され、前記バーリング用治具ピンは、前記被加工管の前記穿孔内に内側から外側に向けて先端部に突出された小径な挿入部と、該挿入部に下方に連設される円錐台形状の傾斜肩部と、基端部側に連設され前記バーリング用芯金部材の外周上面の所定位置に交換可能に取付けられる柱状の基柱部と、を備えたことを特徴とするので、作業効率良く、高効率に被加工管の管端から所定位置に確実にバーリング加工が行え、しかも、金属パイプが歪んだり、変形したり、皺、亀裂等が生ずることなく製品の製作精度、加工精度、組付精度が良く歩留まりが高い信頼性のある製品が得られ、さらには、穿孔具による金属パイプの穿孔時に切削屑が金属パイプの内部に入り込まずに済む。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に従って詳細を説明する。
図1は本発明の金属管のバーリング用加工装置の実施形態1を側面図、図2は同じく本
実施形態1の金属管のバーリング用加工装置を示す拡大断面図、図3同じく平面図、図4
は同じく拡大平面図、図5は同じく正面面、図6は同じく本実施形態1を構成する支持クランプ機構の正面図、図7は同じく本実施形態1を構成する穿孔用芯金部材の拡大側面図、図8は同じく拡大背面図、図9は同じく本実施形態1を構成する穿孔具の拡大側面図、図10は同じく本実施形態1を構成するバーリング用芯金部材を示す拡大側面図、図11拡大背面図、図12は同じくバーリング用芯金部材に取付けるバーリング用治具ピンを示す拡大側面図、図13は同じく本実施形態1を構成するバーリング用芯金部材を進退可能に被加工管の管端内に挿入した状態の拡大断面図、図14は同じく本実施形態1を構成するバーリング用芯金部材に取付けたバーリング治具ピンの挿入部を被加工管の穿孔内に挿入した状態の拡大断面図、図15は同じくバーリング治具ピンをさらに挿入部内に押し込んでバーリング加工を行っている状態の拡大断面図、図16は本実施形態1を構成する被加工管を自動車用空気調和装置の冷凍サイクルの二重管に適用した場合の一部切欠拡大側面図、図17は同じく被加工管を自動車用空気調和装置の冷凍サイクルの二重管の外管に適用した場合の一部切欠拡大側面図、図18はその拡大正面図、図19はその拡大背面図、図20は同じく被加工管を自動車用空気調和装置の冷凍サイクルの二重管に適用した場合の拡大半断面図である。
図示する実施形態1では、金属管よりなる被加工管1の外周にパイプ2A,2Bを接続するバーリング加工部3,3′を形成する金属管のバーリング加工装置において、被加工管1の管端1a,1b内に選択的に進退可能に加工台4上に設けられた穿孔用芯金部材5およびバーリング用芯金部材6と、前記穿孔用芯金部材5に対して昇降可能に設けられ前記被加工管1の外周を穿孔7する穿孔具8と、前記バーリング用芯金部材6の外周に突設され前記穿孔7内に内周側から強挿されて前記被加工管1にバーリング加工を行うバーリング治具ピン9を有するバーリング加工手段10とを備えたことを特徴とする。
前記被加工管1としては、図示する本実施形態1では金属管よりなる外管1Aの一端側の管端1a、および他端側の管端1bの外周に冷却媒体導入パイプとしての前記パイプ2A、および他端側の管端1bの外周に冷却媒体導出パイプとしての前記パイプ2Bを接続するための前記バーリング加工部3,3′を形成する。この外管1Aは、内部に金属管よりなり、直線状ないしは図示するような蛇腹状の内管1Bを挿入して外管1Aの一端側の管端1a、および他端側の管端1bの外周の所定位置を内管1Bに対してかしめ固定することにより例えば自動車用空気調和装置に備えられる冷凍サイクルの二重管として使用される(図16乃至図20参照。)。
前記バーリング加工手段10は、図10乃至図15に示すように前記バーリング用芯金部材6と該前記バーリング用芯金部材6の上面部の所定位置に交換可能に取付けられる前記バーリング用治具ピン9とよりなり、前記バーリング用芯金部材6が、前記被加工管1の内周下方部1cに適合する形状、本実施形態1では前記被加工管1の内周下方部1cに接する内接円Cの円弧を摺動面6bとして形成された外周下面部6aと、該外周下面部6aの2分周位置に軸芯Iを略一致して前記バーリング用治具ピン9の下部が取付けられるとともに前記被加工管1の内周上方部1dとの間に空隙部Kを設けた上面部6cとにより形成される。このように、バーリング用芯金部材6は、外周下面部6aが被加工管1の内周下方部1cに適合する形状の摺動面6bに形成されるのは、被加工管1の一端側の管端1a、および他端側の管端1b内にバーリング用芯金部材6が進退する時に摺動面6bが被加工管1の内周下方部1cに摺動されることにより横ぶれおよび縦ぶれがなく円滑に直線的に移動するようにするためである。
前記バーリング用治具ピン9は、前記被加工管1の前記穿孔7内に内側から外側に向けて挿入可能に先端部に突出された小径な挿入部9aと、該挿入部9aの下方に連設される円錐台形状の傾斜肩部9bと、基端部側に連設され前記バーリング用芯金部材6の所定位置に交換可能に取付けられる柱状の基柱部9cと、を備えている。前記傾斜肩部9bは本実施形態1ではバーリング加工部3,3′を円滑に加工するために例えば図12に示すように挿入部9a側から、急傾斜肩部9b1と、緩傾斜肩部9b2とにより形成される。
前記穿孔具8は前記被加工管1の一端側の管端1a、および他端側の管端1bから所定位置の外周に被加工管1の管端1a,1b内に挿入される穿孔用芯金部材5に対して降下することにより金属管よりなる被加工管1の外周に穿孔7を行うためのものである。また、この穿孔具8は、前記加工台4に設けた門形のフレーム11の上面に設けた下向きのシリンダS1のシリンダロッドが伸縮することにより穿孔用芯金部材5に対して昇降される。そして、この穿孔具8は、図9に示すように先端部の中心に位置決め用の突起部8aを備えたパンチピアス式のものが使用される。
また、前記穿孔用芯金部材5および前記バーリング用芯金部材6は、前記被加工管1の軸長方向Xに交差する方向Yに前記加工台4上を往復移動可能となる共用の移動部材Jに交換可能に取付けられることにより被加工管1の管端1a,1bに対する穿孔7の穿孔時またはバーリング加工時に被加工管1の管端1a,1b内に選択的に進退可能に挿入される。また、前記穿孔用芯金部材5および前記バーリング用芯金部材6を、前記被加工管1の軸長方向Xに交差する方向Yに前記加工台4上を往復移動可能とするのは、加工台4上に前記被加工管1の軸長方向Xに交差する方向Yに向けて設けられた芯金シフト用シリンダS2のシリンダロッドが伸縮することにより行われる。
また、前記穿孔用芯金部材5および前記バーリング用芯金部材6を、前記被加工管1の管端1a,1b内に進退可能に挿入するのは、前記被加工管1の軸長方向Xに向けて設けた芯金移動用シリンダS3のシリンダロッドが伸縮することにより行われる。
また、12は前記フレーム11の前端上方に設けられたストッパ材であり、このストッパ材12はストッパシリンダS4のシリンダロッドが伸縮することにより被加工管1の前端に対して昇降動作され、被加工管1の設置位置の前端を規制するためのものである。
13は上クランプ、14は下クランプであり、この上クランプ13と下クランプ14とは対向して開閉可能に前記フレーム11内に前記穿孔具8より後部に設けられることにより被加工管1の前方部外周を挟持するためのものである。上クランプ13と下クランプ14とを対向して開閉可能にするためには、本実施形態1では前記加工台4の下側に上向きに設けたクランプシリンダS5のシリンダロッドを伸縮することにより上クランプ13を固定的に設けられた下クランプ14に対して案内杆13a,13bを介して開閉可能にする。
15は前記加工台4上に設けられた支持クランプ機構であり、この支持クランプ機構15は被加工管1の穿孔時においては、穿孔用芯金部材5および穿孔具8に対して、またバーリング加工時にはバーリング用芯金部材6およびバーリング用治具ピン9に対して被加工管1の長さLに応じて長手方向Xに移動して被加工管1に対する支持位置を調整し、また被加工管1の後端部を回動可能に支持するためのものである。そして、この支持クランプ機構15は、前記フレーム11の後部にて前記加工台4に被加工管1の軸長方向Xに沿って設けたレール16と、該レール16上を被加工管1の軸長手方向Xに沿って移動自在に設けた移動体17と、該移動体17上に立設された支柱部18と、該支柱部18の前面に回転可能に水平な軸部19aに取付けられて被加工管1の前端部を支持する前記上クランプ13と、下クランプ14との両クランプにより協同して被加工管1の後端部支持するためのの支持板19と、該支持板19の取付位置を変更可能に固定するために取付軸20aの先端部を前記軸部19aに当接して回動を規制するクランプレバー20と、被加工管1の後方部を支持する凹部を上面に有するくわえ部18′とにより構成される。21は前記支持板19の前面に取付けられた支持アーム22の先端に進退可能に装着される位置決めピンであり、この位置決めピン21は被加工管1の一方の管端1a、および他方の管端1bに対する穿孔7の設置位置を決定し、印象するためのものである。この位置決めピン21は、例えばポンチ形式のものが使用される。
23は被加工管1にバーリング加工を行う事前に前記穿孔具8により前記被加工管1を穿孔した際に生ずるスクラップ屑であり、このスクラップ屑23は前記穿孔用芯金部材5が被加工管1から後退することにより該穿孔用芯金部材5の上面に支承されて被加工管1の管端部開口から一緒に外部に排除される。
本発明の実施形態1は以上の構成からなり、金属管よりなる被加工管1の外周にパイプ2A,2Bを接続するバーリング加工部3,3′を形成するのには、先ず被加工管1を加工台4上にセットする。
これには、加工台4に被加工管1の軸長方向Xに沿ってフレーム11の後部に設けたレール16上に移動体17を移動することにより、移動体17上に立設した支柱部18に回転可能に水平な軸部19aにより取付けられている支持板19とくわえ部18′とを設けた支持クランプ機構15を予め加工を行う被加工管1の長さLに応じて設置位置を調整しておく。このように、支持クランプ機構15の被加工管1に対する設置位置を調整するのは、被加工管1の管端1a,1bからの穿孔具8による加工位置を精度が高く決定するためである。
次いで、被加工管1の前端側、すなわち、一方の管端1a側を下クランプ14上に載置すると、図には示さない検知手段が検知することによりストッパシリンダS4が駆動してシリンダロッドが伸長して降下するストッパ部材12によって被加工管1の前端側、すなわち、一方の管端1aの加工位置が決定される。その後、ストッパシリンダS4が駆動してシリンダロッドが縮小することによりストッパ部材12は上昇される。このことが図に示されない検知手段により検知されると、加工台4の下面に上向きに設けたクランプシリンダS5が駆動することによりシリンダロッドが縮小されて上クランプ13が下クランプ14に対して案内杆13a,13bを介して降下し、被加工管1の一方の管端1a側を上クランプ13と下クランプ14とで挟持する。そして、被加工管1の他方の管端1b側、すなわち、後方部は支持クランプ機構15により支持される。
そして、被加工管1の一方の管端1a側が上クランプ13と下クランプ14とで挟持されると、加工台4の一側に設けた芯金シフト用シリンダS2が駆動することによりシリンダロッドが伸長するので、被加工管1の軸長方向Xに交差する方向Yに前記加工台4上を往復移動可能となる共用の移動部材Jに交換可能に取付けられている穿孔用芯金部材5は、被加工管1の軸長方向Xに交差する方向Yに加工台4上を被加工管1の管端1aに一致するまで移動する。
その後、芯金移動用シリンダS3が駆動することによりシリンダロッドが伸長するので、被加工管1の管端1a内に穿孔用芯金部材5は所定位置まで挿入される。それから、シリンダS1が駆動することによりシリンダロッドが伸長するので、穿孔具8は、穿孔用芯金部材5が管端1a内に挿入されている被加工管1の管端1aの外周に穿孔7を行う。
この際、被加工管1が軟らかい素材により形成されていたり、または、被加工管1が薄肉に形成されている場合に、穿孔時に被加工管1の外側から穿孔具8の押圧力が加わっても、被加工管1の管端1a内には前述のように、穿孔用芯金部材5が挿入されることにより内側から支持して保形性を発揮するので、被加工管1は歪んだり、変形したり、押し潰されることなく高い製作精度および加工精度にて穿孔7が行える。そして、穿孔7後は、シリンダS1が駆動してシリンダロッドが縮小することにより穿孔具8が、穿孔用芯金部材5に対してが上昇し、旧位に復する。
このようにして、被加工管1の一方の管端1aから所定位置L1の外周に穿孔7が行われると、芯金移動用シリンダS3が駆動することによりシリンダロッドが縮小するので、被加工管1の管端1a内に挿入されている穿孔用芯金部材5は被加工管1の管端1aから旧位に抜け出る。
しかも、被加工管1を穿孔した際に生ずるスクラップ屑23は前記穿孔用芯金部材5が被加工管1から後退する時に穿孔用芯金部材5の上面に支承されたまま被加工管1の管端1aの開口から一緒に外部に排除される。このため、被加工管1に対する穿孔7の穿孔時に生ずるスクラップ屑23を敢えて管端1a内から外部に排出する時間、手間が省ける。従って、冷却媒体導入用のパイプ2Aを一端側に取付け、また、他端側には冷却媒体導出用のパイプ2Bを取付けるためのバーリング加工部3,3′を形成した外管1Aと、該外管1A内に挿入される金属管よりなる内管1Bとよりなる二重管構造の金属の管端1a,1bから所定位置L1にバーリング加工部3,3′を形成する等の高い製作精度と取付精度とを要求される場合に適する。
次いで、再び芯金シフト用シリンダS3が駆動することによりシリンダロッドが伸長するので、被加工管1の軸長方向Xに交差する方向Yに前記加工台4上を往復移動可能となる共用の移動部材Jに交換可能に取付けられているバーリング用芯金部材6が被加工管1の軸長方向Xに交差する方向Yに加工台4上を被加工管1の管端1aに一致するまで移動する。
その後、再び芯金移動用シリンダS3が駆動することによりシリンダロッドが伸長するので、被加工管1の管端1a内にバーリング用芯金部材6は所定位置まで挿入される。
この際、バーリング用芯金部材6は、上面部6cと被加工管1の内周上方部1dとの間に空隙部Kが設けられ、しかも、外周下面部6aが被加工管1の内周下方部1cに適合する形状の摺動面6bに形成されているので、被加工管1の一端側の管端1a内にバーリング用芯金部材6が進出する時に摺動面6bが被加工管1の内周下方部1cに摺動されることにより横ぶれおよび縦ぶれがなく円滑に直線的に移動されるため、以後のバーリング加工を高精度に行うことができる。
そして、バーリング用芯金部材6が管端1aから所定位置L1に穿孔7された被加工管1の内に所定位置まで挿入されると、バーリング用シリンダS′2が駆動してシリンダロッドが伸長するので、被加工管1の内周下方部1cに接する内接円Cの円弧lを摺動面6bとして形成されたバーリング用芯金部材6の外周下面部6aの2分周位置に軸芯Iを略一致してバーリング用芯金部材6の上面部6cに取付けられたバーリング用治具ピン9はバーリング用芯金部材6と一緒に被加工管1の管端1a内を上昇する(図13、参照。)。この結果、前記バーリング用治具ピン9の先端部に突出された小径な挿入部9aが被加工管1の前記穿孔7内に内側から外側に向けて挿入されるとともに、該挿入部9aの下方に連設される円錐台形状の傾斜肩部9bにより前記穿孔7の周囲は内側から外側に向けて押圧され、無理なくバーリング加工が行われる(図14,図15参照。)。従って、特許文献1に記載の従来のバーリング加工のように、工具を回転させながら、後退させ、その後は押圧力とは反対にバーリング加工爪を被加工物としての金属パイプの中側から外側へ引き上げるようにして塑性変形し、バーリング加工を行うものとは異なり被加工管1には穿孔具8による下穴の穿孔作業時の押圧力を穿孔用芯金部材5による保形により和らげるのと、バーリング加工時にはバーリング用芯金部材6に取付けられたバーリング治具ピン9により先端の挿入部9aが穿孔7内に挿入されるとともに穿孔7の周囲は傾斜肩部9bにより内側からの押圧力を作用させてバーリング加工が行われるので、バーリング加工部3には歪み、変形、皺、亀裂等が生じ難く、製品の製作精度、加工精度、組付精度が良く歩留まりが高い信頼性のある製品が得られる。
そして、バーリング加工後には、バーリング用シリンダS′2が駆動してシリンダロッドが縮むことによりバーリング用芯金部材6は被加工管1の管端1a内を降下してバーリング治具ピン9が穿孔7から抜け出し、しかも、芯金移動用シリンダS3が駆動することによりシリンダロッドが縮小し、被加工管1の管端1a内からバーリング用芯金部材6は抜き出され、旧位に復する。
その後、クランプシリンダS5が駆動することによりシリンダロッドが伸長されて上クランプ13が下クランプ14に対して上昇することにより被加工管1の一方の管端1a側の上クランプ13と下クランプ14とによる挟持は解放される。
それから、ストッパシリンダS4が駆動してシリンダロッドが縮小することによりストッパ部材12は上昇する。次いで、芯金シフトシリンダS2が駆動することによりシリンダロッドは縮小し、加工台4上を共用の移動部材Jに取付けられている穿孔用芯金部材4とバーリング用芯金部材6とは被加工管1の軸長方向Xに交差する方向Yに加工台5上を移動して旧位に復する。その後、バーリング加工が済まされた被加工管1を加工台4から取り出す。こうして、被加工管1の前端側、すなわち、一方の管端1aの穿孔7と、バーリング加工とが終了される。
また、被加工管1の後端側、すなわち、他方の管端1b側から所定位置の外周に穿孔7と、バーリング加工を行うのには、被加工管1を反転させて今度は後端側にあった一方の管端1bを前端側にして上記手順により同様操作を繰り返して行うようにすることにより被加工管1の他方の管端1bから所定位置L1の外周にバーリング加工を行うことができる。
また、被加工管1の後端部を支持する支持クランプ機構15は、移動体17上に立設された支柱部18に回転可能に軸部19aにより支持板19が設けられ、該軸部19aに取付軸20aの先端部が当接することにより支持板19を所定の回動位置にて固定するためのクランプレバー20が装設されているので、クランプレバー20を回動操作することにより軸部19aに対するクランプレバー20の取付軸20aの先端部による締付けを解放することにより、軸部19aを中心として支持板19を回動し、この支持板19に支持アーム22を介して装着されている位置決めピン21により被加工管1の他方の管端1bから所定位置L1の外周に穿孔7の設置位置を容易に決定して印象を付すことができるため、被加工管1の一方の管端1aとは軸芯周りにおいて所望角度異なる穿孔7を他方の管端1bから所定位置L1の外周に開設することができる。そして、被加工管1の一方の管端1aと他方の管端1bとに加工するバーリング加工部3,3′を軸芯周りの設置角度を容易に変更して設置することができる。
このように上記実施形態1では、被加工管1の左右両方の管端1a,1b内に選択的に加工台4上に設けられた穿孔用芯金部材5と、バーリング用芯金部材6とを進退可能に設けたことにより被加工管1の外周を穿孔7し、該穿孔7の周囲をバーリング用芯金部材6の所定位置に取付けられて一体に動作するバーリング治具ピン9により作業効率良く、高効率に所定位置に確実にバーリング加工を行うことができる。
そして、被加工管1の管径Rの大小や穿孔7の設置位置等の相違に応じて穿孔用芯金部材5、およびバーリング用芯金部材6とパーリング治具ピン9を適当なものに交換するようにすれば被加工管1の管径に応じてその管端1a,1bからの所定位置に容易に穿孔作業とバーリング作業との加工を行える。
従って、本実施形態1の金属管のバーリング加工装置は、被加工管1が、金属管よりなる外管1Aの一方側の管端1a、および他方側の管端1bの外周に冷却媒体導入用のパイプ2Aと他端側の管端1bの外周に冷却媒体導出用のパイプ2Bとを接続するためのバーリング加工部3,3′を形成し、外管1Aの内部に内管1Bをかしめ固定した例えば自動車用空気調和装置に備えられる冷凍サイクルの直線状または所望複数回屈曲された二重管を形成するのに最適である。
なお、上記説明では、被加工管1の左右両方の管端1a,1bにバーリング加工部3,3′を形成する場合を代表的に説明したが、これは例示であり、被加工管1の一方の管端1a、または他方の管端1bから所定位置L1にバーリング加工を例示する場合にも本発明は適用できる。また、穿孔用芯金部材5と、バーリング用芯金部材6とは同時加工を行うべき被加工管1の設置本数に応じて増減変更は自由である。
本発明は、作業効率良く、高効率に被加工管の管端から所定位置に確実にバーリング加工が行え、しかも、金属パイプが歪んだり、変形したり、皺、亀裂等が生ずることなく製品の製作精度、加工精度、組付精度が良く歩留まりが高い信頼性のある製品が得られ、さらには、穿孔具による金属パイプの穿孔時に切削屑が金属パイプの内部に入り込まずに済むという用途・機能に適する。
図1は本発明の金属管のバーリング用加工装置の実施形態1を側面図である。 図2は同じく本実施形態1の金属管のバーリング用加工装置を示す拡大断面図である。 図3同じく平面図である。 図4は同じく拡大平面図である。 図5は同じく正面面である。 図6は同じく本実施形態1を構成する支持クランプ機構の正面図である。 図7は同じく本実施形態1を構成する穿孔用芯金部材の拡大側面図である。 図8は同じく拡大背面図である。 図9は同じく本実施形態1を構成する穿孔具の拡大側面図である。 図10は同じく本実施形態1を構成するバーリング用芯金部材を示す拡大側面図である。 図11拡大背面図である。 図12は同じくバーリング用芯金部材に取付けるバーリング用治具ピンを示す拡大側面図である。 図13は同じく本実施形態1を構成するバーリング用芯金部材を進退可能に被加工管の管端内に挿入した状態の拡大断面図である。 図14は同じく本実施形態1を構成するバーリング用芯金部材に取付けたバーリング治具ピンの挿入部を被加工管の穿孔内に挿入した状態の拡大断面図である。 図15は同じくバーリング治具ピンをさらに挿入部内に押し込んでバーリング加工を行っている状態の拡大断面図である。 図16は本実施形態1を構成する被加工管を自動車用空気調和装置の冷凍サイクルの二重管に適用した場合の一部切欠拡大側面図である。 図17は同じく被加工管を自動車用空気調和装置の冷凍サイクルの二重管の外管に適用した場合の一部切欠拡大側面図である。 図18はその拡大正面図である。 図19はその拡大背面図である。 図20は同じく被加工管を自動車用空気調和装置の冷凍サイクルの二重管に適用した場合の拡大半断面図である。
符号の説明
1 被加工管
1a 管端
1b 管端
2A パイプ
2B パイプ
3 バーリング加工部
3′ バーリング加工部
4 加工台
5 穿孔用芯金部材
6 バーリング用芯金部材
6a 外周下面部
6b 摺動面
7 穿孔
8 穿孔具
9 バーリング治具ピン
9a 挿入部
9b 傾斜肩部
10 バーリング加工手段
12 ストッパ部材
13 上クランプ
14 下クランプ
15 支持クランプ機構
X 軸長方向
Y 軸長方向に交叉する方向

Claims (7)

  1. 金属管よりなる被加工管の外周にパイプを接続するバーリング加工部を形成する金属管のバーリング用加工装置において、
    被加工管の管端内に選択的に進退可能に加工台上に設けられた穿孔用芯金部材およびバーリング用芯金部材と、
    前記穿孔用芯金部材に対して昇降可能に設けられ前記被加工管の外周を穿孔する穿孔具と、
    前記バーリング用芯金部材の外周に突設され前記穿孔内に内周側から強挿されて前記被加工管にバーリング加工を行うバーリング治具ピンを有するバーリング加工手段とを備えたことを特徴とする金属管のバーリング用加工装置。
  2. 前記バーリング加工手段は、前記バーリング用芯金部材と該前記バーリング用芯金部材の上面の所定位置に交換可能に取付けられる前記バーリング用治具ピンとよりなり、
    前記バーリング用芯金部材が、前記被加工管の内周下方部に適合する形状の摺動面として形成された外周下面部と、
    該外周下面部の2分周位置に軸芯を略一致して前記バーリング用治具ピンの下部が取付けられるとともに前記被加工管の内周上方部との間に空隙部を設けた上面部とにより形成され、
    前記バーリング用治具ピンは、前記被加工管の前記穿孔内に内側から外側に向けて先端部に突出された小径な挿入部と、
    該挿入部の下方に連設される円錐台形状の傾斜肩部と、
    基端部側に連設され前記バーリング用芯金部材の外周上面の所定位置に交換可能に取付けられる柱状の基柱部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の金属管のバーリング用加工装置。
  3. 前記穿孔用芯金部材および前記バーリング用芯金部材は、前記被加工管の軸長方向に交差する方向に前記加工台上を往復移動可能となる共用の移動体に交換可能に取付けられることを特徴とする請求項1または2に記載の金属管のバーリング用加工装置。
  4. 前記被加工管は、対向して開閉可能に設けられた上クランプと下クランプとにより前方外周が挟持可能に設けられることを特徴とする請求項1〜3の何れか1の請求項に記載の金属管のバーリング用加工装置。
  5. 前記被加工管は、前記加工台上に長手方向に移動自在に設けられた支持クランプ機構により軸芯周りに回動可能に後方部が支持されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1の請求項に記載の金属管のバーリング用加工装置。
  6. 前記穿孔具により前記被加工管を穿孔後に生ずるスクラップ屑は、前記穿孔用芯金部材が被加工管から後退することにより被加工管の管端部開口から外部に排除されることを特徴とする請求項1〜5の何れか1の請求項に記載の金属管のバーリング用加工装置。
  7. バーリング用芯金部材と該バーリング用芯金部材の上面の所定位置に交換可能に取付けられるバーリング用治具ピンとよりなり、
    前記バーリング用芯金部材が、被加工管の内周下方部に適合する形状の摺動面として形成された外周下面部と、
    該外周下面部の2分周位置に軸芯を略一致して前記バーリング用治具ピンの下部が取付けられるとともに前記被加工管の内周上方部との間に空隙部を設ける上面部とにより形成され、
    前記バーリング用治具ピンは、前記被加工管の前記穿孔内に内側から外側に向けて先端部に突出された小径な挿入部と、
    該挿入部に下方に連設される円錐台形状の傾斜肩部と、
    基端部側に連設され前記バーリング用芯金部材の外周上面の所定位置に交換可能に取付けられる柱状の基柱部と、を備えたことを特徴とする金属管のバーリング用加工具。
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