JP2007159724A - 磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置 Download PDF

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博幸 竹内
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Abstract

【課題】 より均一な静磁場空間を形成することができる磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置を提供することにある。
【解決手段】MRI装置の電磁石装置は、少なくとも内筒の、開口部の軸に直交する縦断面形状がレーストラック状の形状に形成された筒状の真空容器を備えている。開口部を取り囲む環状の真空容器内に配置された環状の冷媒容器内に、レーストラック状の形状を有する一対の主コイル201、一対の補正コイル202及びシールドコイル203が配置される。磁性体である鉄6が、補正コイル202の内側で冷媒容器内に配置されている。レーストラック状の形状の環状コイルを用いた場合に軸対称のより均一な静磁場空間を形成することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置及び電装置に係り、具体的には、筒状のコイル容器内に一対の環状コイルを軸方向に離して収納し、コイル容器の内筒空間に静磁場を形成する水平磁場型の磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置に関する。
磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging)装置(以下、MRI装置という)は、均一な静磁場空間に置かれた被検体(検査体)に高周波パルスを照射したときに生じる核磁気共鳴現象を利用して被検体の物理的、化学的性質を表す画像を得ることができ、特に、医療用として用いられている。このようなMRI装置は、一般に、被検体が搬入される撮像領域内に均一な静磁場を印加するための磁石装置と、撮像領域に向けて高周波パルスを照射するRFコイル、撮像領域からの核磁気共鳴信号を受信する受信コイル、及び核磁気共鳴信号に空間位置情報を与えるための勾配磁場を印加する傾斜磁場コイルとを備えて構成されている。
磁気共鳴撮像用の磁石装置として、円筒状の真空容器内に軸方向に離して複数の円形コイルを収納し、真空容器の内筒空間に均一な静磁場を形成するように構成された水平磁場型と称される磁石装置が知られている。この場合、撮像空間となる均一磁場空間は、円筒状の真空容器の撮像空間に形成されるから、被検体によっては、円筒状の狭い空間に入ることに対して圧迫感や恐怖感をもつことが知られている。このような圧迫感や恐怖感を緩和するため、磁気共鳴撮像用の磁石装置には、できるだけ広く、開放的な撮像空間を形成することが要請される。
この要請を満たすために、例えば、特許文献1に記載されているように、いわゆるオープン型と称される垂直磁場型の磁石装置が用いられている。この垂直磁場型の磁石装置は、複数の円形コイルを撮像空間を挟んで上下に対向して配置し、被検体から見て水平方向に開放感を持たせた撮像空間を形成するようにしている。
また、水平磁場型の磁石装置においても、広く開放的な撮像空間を実現するために、円筒状の撮像空間の軸長を短くすることが、特許文献2に提案されている。これによれば、円筒状のコイル容器内に収納する一対の円形コイルに接近させて一対の鉄リングを配置し、この鉄リング端部にフレア開口部を設けることにより、一対の円形コイルの軸長を短くして、短軸な磁石装置を実現する方法が提案されている。また、特許文献3には、均一磁場空間を軸方向に短い扁平な形状とすることにより、短軸な磁石装置を実現する方法が提案されている。しかしながら、特許文献2、3には、円筒状の撮像空間の径方向を広げることについては考慮されていないから、被検体にとって満足する開放感を得るまでには至っていない。
そこで、例えば、円筒状の撮像空間を有する水平磁場型の磁石装置において、被検体に対して水平方向の開放感を持たせるため、コイル容器の内筒の断面形状を、例えば楕円形やレーストラック状などの非円形とし、これに合わせて、静磁場発生コイルを非円形にする必要がある。しかし、非円形コイルにより発生される静磁場は軸対称ではないから、少なくとも撮像空間における静磁場均一度を調整する必要がある。
例えば、非円形の磁場発生コイルを用いた磁石装置として、水平磁場型の磁石装置ではないが、特許文献4には、垂直磁場型の磁石装置において、広い均一磁場空間を得るために楕円形(長円形)のコイルを上下に対向させて配置することが開示されている。そして、楕円形コイルにより発生される静磁場の均一度を調整するために、上下一対の各コイルの内周部に磁性材からなる磁極を配置し、この磁極表面の形状を工夫することが提案されている。
特開平9-153408号公報 特許第3583528号公報 特開平5-15507号公報 特開2001-78988号公報
しかし、水平磁場型の磁石装置において非円形コイルを用いる場合に、特許文献4に記載の磁極を配置して静磁場均一度を調整することはできない。すなわち、特許文献4の磁極の位置は、水平磁場型の磁石装置の場合、被検体が挿入される円筒状の空間になるから、磁極を配置して磁極表面の形状を工夫する方法は使えない。
ところで、非円形の静磁場発生コイルを用いた水平磁場型の磁石装置は、静磁場の非軸対称性が問題となる。この非軸対称磁場を、静磁場発生コイルと同軸的に磁場補正コイルを配置して補正するには、非円形の磁場補正コイルを用いる必要がある。しかし、非円形の静磁場発生コイルの作る磁場を、非円形の磁場補正コイルで補正して均一磁場を得ると、結果としてコイルの作る電流分布は円形に近くなる。したがって、これら非円形コイルを格納するコイル容器の内筒断面形状が円形に近くなってしまうから、内筒断面形状をレーストラック状などの非円形として開放感を持たせる狙いに反することになる。
本発明の課題は、より均一な静磁場空間を形成することができる磁気共鳴イメージング装置及び電磁石装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の磁気共鳴イメージング装置は、被検体が挿入される開口部を有するガントリーであって、前記開口部を取り囲んで水平方向に伸びる環状の真空容器と、前記真空容器内に配置されて前記開口部を取り囲み、磁場を発生させる複数の環状コイルと含む電磁石装置を有する前記ガントリーを備え、
被検体が挿入される開口部を画定する前記ガントリーの内カバーの、開口部の軸に直交する縦断面は、レーストラック状の形状になっており、
複数の前記環状コイルの、開口部を取り囲む真空容器の軸に直交する縦断面は、レーストラック状の形状をしており、
前記真空容器内において、少なくとも一対の前記環状コイルよりも内側及び外側の少なくとも一方に配置された磁性体を備えたことを特徴とする。
本発明は、磁性体を用いて、局所的な起磁力源を配置することにより、レーストラック状の形状の環状コイルによって作られた静磁場の非軸対称性を補正して、より均一な静磁場空間を形成することができる。
例えば、鉄等の軟磁性材の磁性体は磁場中に配置されると磁化されて磁場を発生する起磁力源となるため、レーストラック状の形状の環状コイルによって作られた静磁場の非軸対称性を打ち消すように、磁性体を少なくとも一対の環状コイルよりも内側及び外側の少なくとも一方に配置することにより、レーストラック状の形状の環状コイルを用いた場合に軸対称のより均一な静磁場空間を形成することができる。また、鉄に限らず、磁性体として硬磁性材の永久磁石を用いることができる。永久磁石によれば、磁場環境の有無にかかわらず磁化を持つため、効果的に軸対称のより均一な静磁場空間を形成することができる。
特に、環状コイルよりも内側に磁性体を配置すると、撮像領域の静磁場を弱めるように作用する。また、環状コイルよりも外側に磁性体を配置すると、撮像領域の静磁場を強めるように作用する。そこで、磁性体は、非軸対称性の静磁場を弱めたい方位で環状コイルの内側に配置し、静磁場を強めたい方位で環状コイルの外側に配置することが望ましい。
この場合、磁性体は、補正すべき磁場の大きさに応じて体積を調整する。また、磁性体は、複数に分散して配置することができる。さらに、磁性体は、真空容器の内部又は外側表面に配置することができる。
ここで、本発明の静磁場均一度の調整原理について、レーストラック状の形状を有する環状コイルについて、例えば、鉄等の軟磁性材を用いる場合を例に、図11〜図14を用いて説明する。図11に示すように、静磁場発生コイル群200がレーストラック状の形状である場合、例えば球形の撮像領域5に作られる静磁場は、上下方向の方位が弱く、左右方向(静磁場発生コイル群200の軸、すなわち感情の真空容器の軸と直交する水平方向(以下、単に水平方向という))の方位が強い分布となる。この場合、上下方向で静磁場発生コイル群200の外側に磁性体である鉄6を配置することで、撮像領域5の上下方位の磁場を強めて撮像領域5の磁場を均一化することができる。また、図12に示すように、水平方向で静磁場発生コイル群200の内側に鉄6を配置すれば、撮像領域5の水平方向の磁場を弱めて、撮像領域5の磁場を均一化することができる。
また、静磁場発生コイル群200が、図13に示すように、水平方向に十分長いレーストラック状の形状の場合は、撮像領域5に作られる磁場は、上下の方位が強く、左右の方位が弱い分布となる。そこで、上下方向で静磁場発生コイル群200の内側に鉄6を配置することで、撮像領域5の上下方位の磁場を弱めて、撮像領域5の磁場を均一化することができる。また、図14に示すように、水平方向で静磁場発生コイル群200の外側に鉄6を配置すれば、撮像領域5の左右方位の磁場を強め、撮像領域5の磁場を均一化することができる。
図11〜図14の例では、平板状の鉄6を用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、調整しようとする磁場の大きさに応じた体積を有する様々な形状(例えば、棒状又はピン状)の磁性体を用いることができる。また、鉄6は1つに限られるものではなく、複数に分割して、分散して配置することができる。
また、図11〜図14では示していないが、鉄6は、レーストラック状の形状の静磁場発生コイル群200の軸方向の任意の位置に配置することができる。例えば、一対又は複数対のレーストラック状の形状の環状コイルを同軸状に並べて静磁場発生コイル群200を形成する場合は、軸方向中央部の一対のコイルの間に配置することができる。さらに、これに代えて、軸方向両端の一対のコイルの内側又は外側に配置することができる。
本発明は、開口部を画定するガントリーの内カバーの、開口部の軸に直交する縦断面がレーストラック状の形状になっているため、開口部の軸に直交する水平方向において、開口部に挿入された被検体の左右に十分な空間を確保することができる。したがって、通常撮像し難い肩部、特に、腕と肩との関節付近(例えば、腋の下)を開口部内の撮像領域の中心に合わせるように被検体を水平方向に移動でき、その部位の撮像が可能になり、腕と肩との関節付近の鮮明なMRI像を得ることができる。このように、被検体の撮像範囲を拡大することができ、拡大された撮像範囲において鮮明なMRI像を得ることができる。
また、楕円形の撮像空間で本発明と同様な撮像範囲を実現しようとすると、楕円形の撮像空間は前述したように左右の端部での上下方向の幅が狭くなるため、水平方向における撮像空間の幅が大きくなる。本発明における撮像空間(開口部)の、水平方向における幅は、楕円形の撮像空間のその幅よりも小さくできる。このため、本発明は、楕円形の撮像空間を形成する磁気共鳴イメージング装置よりもガントリーを小さくすることができる。
また、磁性材として鉄などの無方向性の軟磁性材を用いる場合、磁化の向きはレーストラック状の形状の複数の環状コイルが作る磁場の向きに依存して変わるから、位置を適切に選ぶことにより任意の向きの磁場発生源として用いることができる。一方、磁性材として永久磁石を用いれば、周囲の磁場環境にかかわらず一定の向きの磁場発生源として用いることができる。そして、具体的にどの位置に磁性体を配置するかは、有限要素法などの磁場解析により決定する。
本発明によれば、レーストラック状の形状の環状コイルを用いた場合において、より均一な静磁場空間を形成することができる。
以下、本発明を図示実施例に基づいて説明する。
本発明の好適な一実施例である磁気共鳴イメージング装置(MRI装置と称する)を、図1〜図3、図17を用いて説明する。本実施例のMRI装置は、コイル容器1を含む電磁石装置を有するガントリーを備えている。コイル容器1は、図2に示すように、最も外側に位置する環状の真空容器101、真空容器101内に設置され、環状の輻射シールド102、及び輻射シールド102内に設置されて、環状の冷媒容器103を含んでいる。図1に示すコイル容器1は、実質的に真空容器101を示している。この真空容器101は、外筒3と内筒2の両端を側板で閉鎖して構成され、その内部は密封された環状空間である。
図17に示すガントリー11は、真空容器101の内側、外側及び側面にそれぞれカバーを設置している。ガントリー11のカバーは、内カバー12、外カバー13及び一対の側面カバー14を有する。一対の側面カバー14は、外カバー13が、外筒3の外側に配置され、外筒3を取り囲んでいる。対向して配置された各側面カバー14が内カバー12及び外カバー13のそれぞれの端部にそれぞれ取り付けられる。真空容器101はガントリー11のカバー内に配置されている。外カバー13が、外筒3の外側に配置され、外筒3を取り囲んでいる。内カバー12が、内筒3の内側に配置され、内筒3の内面を覆っている。このため、開口部5は、内カバーの内面によって形作られている。各側面カバー14が真空容器101の側板4をそれぞれ覆っている。ガントリー11の内カバー12が、被検体を載置した寝台(図示せず)が挿入される開口部(撮像空間)4を確定する。
真空容器101、輻射シールド102及び冷媒容器103は、開口部4を取り囲んでいる。開口部4及び環状の真空容器101は、水平方向(第1水平方向)に伸びている。
ガントリー11の内カバー12の、開口部5の軸に直交する縦断面形状について、詳細に説明する。内カバー12の、真空容器101の軸、すなわち開口部5の軸と直交する水平方向(以下、単に、第2水平方向という)で対向する内面15間の距離(開口部4の幅)は、上下方向で対向する内面15間の距離(開口部4の幅)よりも長くなっている。内面15に、図17に示すように、a〜fの6点の位置を付している。内面15は、上下方向に対向する一対の第1面(直線部b−c及び直線部e−f)、及び第2水平方向に対向する一対の第2面(円弧部b−a−f及び円弧部c−d−e)を含んでいる。第1面は第2水平方向に形成され、第2面は上下方向に形成される。一対の第1面は一対の第2面にそれぞれつながっている。円弧部b−a−f及び円弧部c−d−eは、開口部4の軸心Oから第2水平方向にずれた位置に中心O1、O2を有する半円である。円弧部b−a−f及び円弧部c−d−eは、曲線部の一種である。直線部b−c及び直線部e−fは、円弧部b−a−f及び円弧部c−d−eよりも曲率の大きな曲線部にすることも可能である。例えば、円弧部b−a−f及び円弧部c−d−eの半径を、円弧部b−a−f及び円弧部c−d−eの半径よりも大きくする。この場合には、直線部b−c及び直線部e−fの長さは半円の場合よりも長くする必要がある。
また、内面15は、第2水平方向において、円弧部a−b、直線部b−c及び円弧部c−dによって形成された第1面及び円弧部d−e、直線部e−f及び円弧部f−aによって形成された第2面を有しているとも言える。これらの第1面及び第2面は、上下方向で対向して配置され、円弧部a−bと円弧部f−aでつながり、円弧部c−dと円弧部d−eでつながっている。直線部b−cは、円弧部d−eと円弧部f−aの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。直線部e−fは、円弧部d−eと円弧部f−aの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。
内カバー12の内面15の、開口部5の軸に直交する縦断面形状が上記したように構成されていることは、内カバー12の、開口部5の軸に直交する縦断面形状が内面15のその縦断面形状になっているのである。すなわち、内カバー12のその縦断面形状は、レーストラック状の形状である。真空容器101の内筒2の内面の、開口部5の軸に直交する縦断面形状は、内面15の、開口部5の軸に直交する縦断面形状と相似形になっている。輻射シールド102及び冷媒容器103の、開口部4側の内面の、開口部5の軸に直交する縦断面形状も、内面15のその縦断面形状と相似形になっている。すなわち、真空容器101、輻射シールド102及び冷媒容器103のそれぞれの、開口部4側の内面は、その縦断面形状がいずれもレーストラック状の形状をしている。
真空容器101内は、断熱のために真空雰囲気になっている。冷媒容器103内には、冷媒容器103の蒸気縦断面形状に合わせてレーストラック状の形状にそれぞれ形成された一対の主コイル201、一対の補正コイル202及び一対のシールドコイル203が、真空容器101の軸方向に間隔をあけて収納されている。一対の主コイル201、一対の補正コイル202及び一対のシールドコイル203は、静磁場発生コイル群を構成する。また、冷媒容器103内には、磁性体である一対の鉄6が格納されている。静磁場発生コイル群と鉄6は、例えば球形に設定される撮像領域5に均一な静磁場を形成するように構成され、かつ配置されている。例えば、鉄6は、一対の補正コイル202の内側で、一対の補正コイル202に対向するように設置され、上下方向で開口部4を間に挟んで配置される。鉄6は、静磁場発生コイル群20の両端部に位置するそれぞれの主コイル201の間に位置している。また、冷媒容器103内には、冷媒が充填されている。なお、鉄6は磁性材であればよく、鉄に代表される軟磁性材のほか、永久磁石などの硬磁性材であってもよい。
静磁場発生コイル群200及び鉄6のみの鳥瞰図を、図3に示す。一対の補正コイル202が一対の主コイル201の間に配置されている。また、一対の主コイル201及び一対の補正コイル202よりも大きな径の一対のシールドコイル203が同軸状に配置されている。一対の主コイル201と一対の補正コイル202には、撮像領域5に生成される磁場と同じ向きの磁場が発生するように電流が流される。一方、一対のシールドコイル203には、電磁石装置の外部へ漏洩する磁場を抑制するため、撮像領域5に生成される磁場と逆向きの磁場を発生するように電流が流される。
一対の主コイル201、一対の補正コイル202及びシールドコイル203の具体的な構造を、主コイル201を例に取り、図18を用いて説明する。
主コイル201は、内筒2を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、内筒2を挟んで第2水平方向で対向するコイル部間の第2距離が長くなるように構成されている。主コイル201は、上下方向で対向する一対の第1コイル部(直線部b−c及び直線部e−f)、及び第2水平方向で対向する一対の第2コイル部(円弧部b−a−f及び円弧部c−d−e)を含んでいる。第1コイル部は第2水平方向に形成され、第2コイル部は上下方向に形成される。それぞれの第1コイル部は各第2コイル部につながっている。円弧部b−a−f及び円弧部c−d−eは、開口部4の軸心Oから第2水平方向にずれた位置に中心を有する半円である。
また、主コイル201は、第2水平方向において、円弧部a−b、直線部b−c及び円弧部c−dによって形成された第コイル部及び円弧部d−e、直線部e−f及び円弧部f−aによって形成された第2コイル部を有しているとも言える。これらの第1コイル部及び第2コイル部は、上下方向で対向して配置され、円弧部a−bと円弧部f−aでつながり、円弧部c−dと円弧部d−eでつながっている。直線部b−cは、円弧部d−eと円弧部f−aの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。直線部e−fは、円弧部d−eと円弧部f−aの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。
補正コイル202及びシールドコイル203も、主コイル201と同様な構成を有する。主コイル201、補正コイル202及びシールドコイル203は、上記したレーストラック状の形状を構成している。
特に、レーストラック状の形状に形成された静磁場発生コイル群200により生成される静磁場は非軸対称的であることから、撮像領域5における非軸対称の磁場を補正するために、一対の補正コイル202の一対の第1コイル部の内側に沿って、対称的な位置に、磁性材である鉄6が一対配置されている。また、鉄6は、静磁場発生コイル群200の、開口部4の軸方向の中央部である一対の補正コイル202の位置に配置されている。
なお、図3において、鉄6は便宜上直方体で表示しているが、必ずしもこの形状である必要はなく、静磁場発生コイル群200の非軸対称磁場を補正するのに必要な体積を有していればよい。例えば、調整しようとする磁場の大きさに応じた体積を有する様々な形状(例えば、棒状又はピン状)の磁性体を用いることができる。また、鉄6は1つに限られるものではなく、複数に分割して、分散して配置することができる。
また、鉄6の体積及び配置は、静磁場発生コイル群200の形状及び配置に依存して決まることから、有限要素法などの数値解析を用いて事前に決めることができる。基本的には、静磁場発生コイル群200によってなるべく均一な静磁場を生成し、鉄6の体積をなるべく小さくするように設計することが望ましい。
このように構成される実施例1の磁石装置によれば、鉄6は撮像領域5に形成される磁場と同じ向きに磁化されるから、鉄6に近い撮像領域5の磁場を弱める働きをする。したがって、図13に示した強度分布を有する撮像領域5の磁場を補正することができる。つまり、本実施例1によれば、レーストラック状に形成された静磁場発生コイル群200により生成される撮像領域5の非軸対称磁場を、鉄6を配置することにより、効果的に磁場を補正することができ、レーストラック状の形状の環状コイルを用いた場合に軸対称のより均一な静磁場空間を形成することができる。
本実施例のMRI装置は、内カバーの内面の、開口部5の軸に直交する縦断面形状が、前述したようなレーストラック状の形状をしているため、開口部4の上下方向の幅を、第2水平方向における開口部4の両端部においても、寝台に載置された被検体9を移動できる程度に十分に広くできる。従って、被検体9のどの位置にある撮像部位でも撮像領域5の中心に位置合せでき、前述したように、その部位の鮮明なMR像を得ることができる。特に、腕と肩との関節付近でも鮮明なMR像を得ることができる。
楕円形の撮像空間で本実施例と同様な撮像範囲を実現しようとすると、楕円形の撮像空間は前述したように左右の端部での上下方向の幅が狭くなるため、第2水平方向における撮像空間の幅を本実施例でのその幅よりも大きくしないと、腕と肩との関節付近を撮像領域の中心に位置させることができない。換言すれば、本実施例における開口部4の第2水平方向における幅を、楕円形状の開口部のそれよりも狭くできる。このため本実施例は、電磁石装置の真空容器101の大きさが小さくなり、MRI装置を小型化できる。
レーストラック状の形状の開口部4を形成できる本実施例のMRI装置は、撮像空間断面の開放感を持たせることができ、被検体がストレスを感じることなく開放的な雰囲気で撮像を行うことができる。また、医師や検査技術者からみても、開口部4内の被検体2にアクセスしやすい開放的なMRI装置とすることができる。
本実施例で用いられる環状コイルは、一対の円弧部を一対の直線部で連結したレーストラック状の形状をしているため、コイルの製造工程を簡単化できる。
なお、ガントリーの内カバーの内面形状をレーストラック状の形状にできるのは、主コイル201、補正コイル202及びシールドコイル203がレーストラック状の形状になっており、真空容器101の内筒2の内面もレーストラック状の形状になっていることが貢献している。
本発明の他の実施例であるMRI装置の電磁石装置を、図4を用いて説明する。本実施例2が実施例1と相違する点は、磁場調整用の一対の鉄6を、冷媒容器103内で、開口部4の軸と直交する第2水平方向で、レーストラック状の形状の一対の補正コイル202の内側に配置したことにある。一対の鉄6は、開口部4を間に挟んで対称的な位置に配置したことにある。本実施例のMRI装置の他の構成は、実施例1と同一であることから、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例2によれば、図12に示した強度分布を有する撮像領域5の磁場をより均一補正することができる。また、本実施例は、実施例1で生じる効果を得ることができる。
本発明の他の実施例であるMRI装置の電磁石装置を、図5を用いて説明する。実施例3のMRI装置が実施例1と相違する点は、一対の鉄6を、上下方向で一対の主コイル201の内側に配置したことにある。その他の構成は、実施例1と同一であることから、同一の符号を付して説明を省略する。一対の鉄6を第2水平方向で主コイル201の内側に配置してもよい。
本実施例においても、鉄6は撮像領域5に形成される磁場と同じ向きに磁化されるから、撮像領域5の鉄6近傍の磁場を弱めることにより、撮像領域5の磁場をより均一に補正する場合に適用できる。また、本実施例は、実施例1で生じる効果を得ることができる。
本発明の他の実施例であるMRI装置の電磁石装置を、図6を用いて説明する。 本実施例が、実施例1と相違する点は、一対の鉄6を、上下方向で一対の補正コイル202の外側で補正コイル202に対向させ、かつ一対のシールドコイル203の間に配置したことにある。その他の構成は、実施例1と同一であることから、同一の符号を付して説明を省略する。一対の鉄6を第2水平方向で補正コイル202の内側に配置してもよい。
本実施例によれば、他の実施例1〜3と異なり、鉄6は撮像領域5に形成される磁場と逆の向きに磁化されるから、撮像領域5の鉄6近傍の磁場を強める作用がある。つまり、本実施例は、実施例2のように、補正コイル202の円弧部内周側に鉄6を配置する場合と、相対的にほぼ等価の効果をもつことを意味する。すなわち、鉄6は、本発明の狙いである静磁場発生コイル群により撮像領域5に形成される非軸対称磁場の磁場分布に応じて、その磁場分布を補正するために適した種々の位置に配置することができる。また、本実施例は、実施例1で生じる効果を得ることができる。
本発明の他の実施例であるMRI装置の電磁石装置を、図7を用いて説明する。本実施例が実施例1と相違する点は、鉄6を、冷媒容器103の外側で輻射シールド102内に配置したことにある。鉄6は、冷媒容器103を外側に窪ませた環状の凹部内で、一対の補正コイル202と並んで配置される。その凹部を形成する冷媒容器103の内壁は、補正コイル202の近くまで達している。環状の凹部は、冷媒容器103の、開口部4の軸方向における中央部に形成される。その他の構成は、実施例1と同一であることから、同一の符号を付して説明を省略する。本実施例によれば、鉄6が一対の補正コイル202の内側に配置されているから、実施例1と同様に、レーストラック状の形状の環状コイルを用いた場合に軸対称のより均一な静磁場空間を形成することができる。また、本実施例は、実施例1で生じる他の効果も得ることができる。鉄6が冷媒容器103を外側に窪ませた環状の凹部内に配置されているため、鉄6を冷媒世嘔気103の外側に配置しても、真空容器101の内筒2が内側に突出せず、開口部5を狭くなることを防止できる。
本発明の他の実施例であるMRI装置の電磁石装置を、図8を用いて説明する。 本実施例が実施例5と相違する点は、鉄6を、輻射シールド102の外側で真空容器101内に配置したことにある。輻射シールド102は、開口部4の軸方向における中央部において内壁の一部を、冷媒容器103の環状の凹部内に、外側に向かって窪ませ、環状の凹部を形成している。鉄6は、輻射シールド102の環状の凹部内に配置され、一対の補正コイル202と並んで配置される。鉄6は真空容器101内に配置されている。その他の構成は、実施例5と同一であることから、同一の符号を付して説明を省略する。本実施例は、実施例5で生じる効果を得ることができる。
本発明の他の実施例であるMRI装置の電磁石装置を、図9を用いて説明する。本実施例が実施例6と相違する点は、鉄6を真空容器101の内筒2の外側に配置したことにある。真空容器101は、開口部4の軸方向における中央部において内筒2の一部を、輻射シールド102の環状の凹部内に、外側に向かって窪ませ、環状の凹部を形成している。鉄6は、真空容器101の環状の凹部内に配置され、一対の補正コイル202と並んで配置される。その他の構成は、実施例1と同一であることから、同一の符号を付して説明を省略する。本実施例は、実施例5で生じる効果を得ることができる。
本発明の他の実施例であるMRI装置の電磁石装置を、図10を用いて説明する。本実施例が実施例1と相違する点は、鉄6を、冷媒容器103内で主コイル201と補正コイル202とによって挟まれる空間に配置したことにある。その他の構成は、実施例1と同一であることから、同一の符号を付して説明を省略する。
ここで、本実施例8における鉄6の周方向の位置は、実施例1又は実施例2で説明したように、補正対象の撮像領域5の磁場分布に応じて、主コイル201の直線部(又は円弧部)に沿って配置することができる。
本実施例によれば、鉄6は静磁場発生コイル群の軸と直角方向に磁化されるから、鉄6近傍の撮像領域5の磁場をより複雑に変化させるから、複雑な磁場分布の修正に用いることができ、レーストラック状の形状の環状コイルを用いた場合に軸対称のより均一な静磁場空間を形成することができる。本実施例は、実施例1で生じる他の効果も得ることができる。
本発明の他の実施例であるMRI装置の電磁石装置を、図15及び図16を用いて説明する。実施例9の実施例1と相違する点は、鉄6の替りに一対の永久磁石7を冷媒容器103内で一対の補正コイル202の外側に配置したことにある。これらの永久磁石8は、開口部4の軸に対して傾いて配置される。永久磁石7が、例えば、板厚方向に磁化されている場合の磁束の流れを、図16に模式的に示す。永久磁石7は、周囲の磁場環境によらない磁化をもつから、任意の位置で任意の磁場発生源として用いることができる。永久磁石7の傾きを変えることで、撮像領域5に生成される磁場分布を様々に変化させることができるため、磁場調整の効率をあげることができる。
以上、本発明を実施例1〜9に分けて説明したが、本発明は実施例1〜9に限られるものではなく、各実施例の鉄6(または永久磁石7)の配置を組み合わせれば、複雑な磁場分布の修正を効果的に行うことができる。
前述の各実施例は、開口部5の外面、すなわち内カバー12の内面15が、上下方向に対向し第2水平方向において直線部を形成する一対の第1面、及び一対の第1面にそれぞれつながって第2水平方向に対向し軸方向において円弧部を形成する一対の第2面を含んでいるガントリー11を用いたMRI装置に対するものである。その内カバー12の内面15の形状を変えた他のMRI装置の構成を、図19を用いて以下に説明する。
図19(A)に示すMRI装置27は、ガントリー11Aを備えている。ガントリー11Aは、電磁石装置を有し、電磁石装置の真空容器101の表面をカバーで覆っている。カバーは、外カバー13及び側面カバー14以外に筒状の内カバー12Aを含んでいる。内カバー12Aは、真空容器101の内側に位置して真空容器101の内面を覆い、内面15Aによって開口部4を画定している。
内カバー12Aの内面15Aの、開口部4の軸に直交する縦断面形状について説明する。内カバー12Aの、第2水平方向で対向する内面15A間の距離(開口部4の幅)は、上下方向で対向する内面15A間の距離よりも長くなっている。内面15Aは、上下方向に対向する一対の第1面(曲線部b−c及び曲線部e−f)、及び第2水平方向に対向する一対の第2面(円弧部b−a−f及び円弧部c−d−e)を含んでいる。第1面は第2水平方向に形成され、第2面は上下方向に形成される。一対の第1面は一対の第2面にそれぞれつながっている。円弧部b−a−f及び円弧部c−d−eは、開口部5の軸心Oから第2水平方向にずれた位置に中心O1、O2を有する半円である。曲線部b−c及び曲線部e−fは、例えば、円弧部b−a−f及び円弧部c−d−eよりも曲率(半径)の大きな円弧部である。
また、内面15Aは、第2水平方向において、円弧部a−b、曲線部b−c及び円弧部c−dによって形成された第1面及び円弧部d−e、曲線部e−f及び円弧部f−aによって形成された第2面を有しているとも言える。これらの第1面及び第2面は、上下方向で対向して配置され、円弧部a−bと円弧部f−aでつながり、円弧部c−dと円弧部d−eでつながっている。曲線部b−cは、円弧部d−eと円弧部f−aの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。曲線部e−fは、円弧部d−eと円弧部f−aの間に配置され、これらの円弧部とつながっている。
MRI装置27に用いられる真空容器101の内筒2の内面の、開口部4の軸に直交する縦断面形状は、内面15Aのその縦断面形状と相似形をしている。
図19(B)に示すMRI装置27Aは、ガントリー11Bを備えている。ガントリー11Bは、コイル容器の表面を覆うカバーとして、MRI装置27の内カバー12Aの替りに筒状の内カバー12Bを用いたものである。
内カバー12Bの内面15Bの、開口部4の軸に直交する縦断面形状について説明する。第2水平方向で対向する内面15B間の距離は、上下方向で対向する内面15B間の距離よりも長くなっている。内面15Bは、上下方向に対向する一対の第1面(曲線部a−b、直線部b−c及び曲線部c−dにて形成される面、及び曲線部e−f、直線部f−g及び曲線部g−hにて形成される面)、及び第2水平方向に対向する一対の第2面(直線部a−h及び直線部d−e)を含んでいる。第2水平方向に形成される一対の第1面は、上下方向に形成される一対の第2面は、それぞれつながっている。本実施例における曲線部は例えば円弧部である。
MRI装置27Aに用いられる真空容器101の内筒2の内面の、開口部4の軸に直交する縦断面形状は、内面15Bのその縦断面形状と相似形をしている。
図19(C)に示すMRI装置27Bは、ガントリー11Cを備えている。ガントリー11Cは、コイル容器の表面を覆うカバーとして、MRI装置27の内カバー12Aの替りに筒状の内カバー12Cを用いたものである。
内カバー12Cの内面15Cの、開口部4の軸に直交する縦断面形状について説明する。第2水平方向で対向する内面15C間の距離は、上下方向で対向する内面15C間の距離よりも長くなっている。内面15Cは、上下方向に対向する一対の第1面(曲線部a−b−c及び曲線部d−e−f)、及び第2水平方向に対向する一対の第2面(曲線部b−a−f及び曲線部c−d−e)を含んでいる。第2水平方向に形成される一対の第1面は、上下方向に形成される一対の第2面は、それぞれつながっている。本実施例における曲線部は例えば円弧部である。
また、内面15Cは、第2水平方向において、曲線部a−b、曲線部b−c及び曲線部c−dによって形成された第1面及び曲線部d−e、曲線部e−f及び曲線部f−aによって形成された第2面を有しているとも言える。これらの第1面及び第2面は、上下方向で対向して配置され、曲線部a−bと曲線部f−aでつながり、曲線部c−dと曲線部d−eでつながっている。曲線部b−cは、曲線部d−eと曲線部f−aの間に配置され、これらの曲線部とつながっている。曲線部e−fは、曲線部d−eと曲線部f−aの間に配置され、これらの曲線部とつながっている。曲線部b−c、e−fは、曲線部b−a−f、c−d−eよりも曲率が大きくなっている。例えば、曲線部b−c、e−f、及び曲線部b−a−f、c−d−eは、それぞれ円弧部であり、曲線部b−c、e−fの半径は曲線部b−a−f、c−d−eの半径よりも大きくなっている。
MRI装置27Bに用いられる真空容器101の内筒2の内面の、開口部4の軸に直交する縦断面形状は、内面15Cのその縦断面形状と相似形をしている。
上記した内面15A,15B,15Cの、開口部4の軸に直交する縦断面形状は、レーストラック状の形状である。MRI装置27,27A,27Bの各真空容器101内に設置された、それぞれの一対の主コイル201,一対の補正コイル202、及び一対のシールドコイル203の、開口部の軸方向から見た形状も、大きさは異なるが該当する内面15A,15B,15Cのレーストラック状の形状と類似するレーストラック状の形状を有している。
上記したそれぞれの内筒の内面形状を有するMRI装置27,27A,27Bは、実施例1で生じる効果を得ることができる。
静磁場発生コイル群を構成する非円形の環状コイルは、レーストラック形に限られるものではなく、一対の円弧部と、その一対の円弧部を結ぶ曲線状の連結部を有して形成したものにも適用できる。例えば、曲線状の連結部が一対の円弧部の径よりも大きな径の他の円弧部により形成することができる。この場合、本発明の磁性体は、実施例1〜9と同様に、一対の環状コイルで定義される仮想筒体の径方向の断面の長軸と、この長軸に直交する短軸の少なくとも一方の軸が、仮想筒体と交差する部位の内側と外側のいずれか一方に沿って、適宜配置することにより、非円形の静磁場発生コイルにより生成される撮像領域5の非軸対称磁場を、効果的に補正することができる。
本発明の実施例1におけるMRI装置の電磁石装置の外観を示す鳥瞰図である。 図1に示した電磁石装置の縦断面図である。 図1に示す電磁石装置の静磁場発生コイル群200と鉄6のみを示した鳥瞰図である。 本発明の実施例2におけるMRI装置の電磁石装置に設置される静磁場発生コイル群200と鉄のみを示した鳥瞰図である。 本発明の実施例3におけるMRI装置の電磁石装置の縦断面図である。 本発明の実施例4におけるMRI装置の電磁石装置の縦断面図である。 本発明の実施例5におけるMRI装置の電磁石装置の縦断面図である。 本発明の実施例6におけるMRI装置の電磁石装置の縦断面図である。 本発明の実施例7におけるMRI装置の電磁石装置の縦断面図である。 本発明の実施例8におけるMRI装置の電磁石装置の縦断面図である。 本発明の静磁場均一度の調整原理について、レーストラック状の形状の環状コイルについて適用した場合の一例を説明する図である。 本発明の静磁場均一度の調整原理について、レーストラック状の形状の環状コイルについて適用した場合の他の一例を説明する図である。 本発明の静磁場均一度の調整原理について、レーストラック状の形状の環状コイルについて適用した場合のさらに他の一例を説明する図である。 本発明の静磁場均一度の調整原理について、レーストラック状の形状の環状コイルについて適用した場合のさらに他の一例を説明する図である。 本発明の実施例9におけるMRI装置の電磁石装置の平面図である。 図15に示す電磁石装置において、永久磁石が生じる磁束の流れを模式的に示した図である。 実施例1におけるMRI装置のガントリーの外観を示す正面図である。 図3に示す主コイル201をコイル軸方向から見た図である。 本発明の他の実施例であるMRI装置のガントリーの開口部軸方向から見た図である。
符号の説明
1 コイル容器
2 内筒
3 外筒
4 筒状空間
5 撮像領域
6 鉄
7 永久磁石
200 静磁場発生コイル群
201 主コイル
202 補正コイル
203 シールドコイル

Claims (33)

  1. 被検体が挿入される開口部を有するガントリーであって、前記開口部を取り囲んで水平方向に伸びる環状の真空容器と、前記真空容器内に配置されて前記開口部を取り囲み、磁場を発生させる複数の環状コイルとを含む電磁石装置を有する前記ガントリーを備え、
    前記開口部を画定する前記ガントリーの内カバーの、前記開口部の軸に直交する縦断面は、レーストラック状の形状になっており、
    複数の前記環状コイルの、前記真空容器の軸に直交する縦断面は、レーストラック状の形状をしており、
    前記環状コイルよりも内側及び外側の少なくとも一方に配置された磁性体を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記内カバーの前記レーストラック状の形状は、
    前記開口部の軸と直交する水平方向における前記内カバー間の幅を、上下方向におけるその幅よりも大きくし、
    前記開口部を確定する前記内カバーの内面が、前記上下方向で対向して互いにつながっている第1面及び第2面を有し、及び
    前記第1面及び前記第2面が、それぞれ、前記水平方向において、一対の第1曲線部と、及び前記一対の第1曲線部に挟まれてこれらの第1曲線部につながる、直線部及び第2曲線部のいずれかとによって形成されることによって、
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記内面が、前記第1面及び前記第2面と、前記水平方向で対向し、前記第1面と前記第2面とをそれぞれつなぐ一対の他の直線部及び第3曲線部のいずれかとによって形成されていることを特徴とする請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記内カバーの前記レーストラック状の形状は、
    前記開口部の軸と直交する水平方向における前記内カバー間の幅を、上下方向におけるその幅よりも大きくし、
    前記開口部を画定する前記内カバーの内面が、前記上下方向で対向して前記水平方向において直線部及び第1曲線部のいずれかが形成される一対の第1面、及び前記一対の第1面にそれぞれつながり前記水平方向で対向して前記上下方向において第2曲線部を形成している一対の第2面を有することによって、
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記第2面を形成するそれぞれの第2曲線部が円弧部であることを特徴とする請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記環状コイルのレーストラック状の形状は、
    前記開口部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記開口部を挟んで前記開口部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離よりも長くし、
    前記環状コイルが、前記上下方向で対向して互いにつながっている第1コイル部及び第2コイル部を有し、
    前記第1コイル部及び前記第2コイル部が、それぞれ、前記水平方向において、一対の第1曲線部と、及び前記一対の第1曲線部に挟まれてこれらの第1曲線部につながる、直線部及び第2曲線部のいずれかとによって形成されることによって、
    形成されていることを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記環状コイルが、前記第1コイル部及び前記第2コイル部と、前記水平方向で対向し、前記第1コイル部と前記第2コイル部とをそれぞれつなぐ一対の他の直線部及び一対の他の曲線部のいずれかによって形成されていることを特徴とする請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記環状コイルのレーストラック状の形状は、
    前記開口部を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記開口部を挟んで前記開口部の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離よりも長くし、
    前記環状コイルが、前記上下方向で対向して前記水平方向において直線部及び第1曲線部のいずれかが形成される一対の第1コイル部、及び前記一対の第1コイル部にそれぞれつながり前記水平方向で対向して前記上下方向において第2曲線部を形成している一対の第2コイル部を有することによって、
    形成されていることを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記第2コイル部は円弧部であることを特徴とする請求項8記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記第1コイル部は、前記第2コイル部よりも半径の大きな他の円弧部であることを特徴とする請求項9記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記磁性体が、前記静磁場を弱めたい方位の前記内側と、前記静磁場を強めたい方位の前記外側のいずれか一方に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 前記磁性体が、前記開口部の軸心に対して傾けて配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 外筒及び前記外筒の内側に配置された内筒を有し、前記外筒と前記内筒との間に環状空間が形成されて水平方向に伸びる真空容器と、前記内筒を取り囲んで前記環状空間に配置され、前記真空容器の軸方向に配置された複数の環状コイルとを備え、
    前記内筒の、前記真空容器の軸に直交する縦断面は、レーストラック状の形状になっており、
    複数の前記環状コイルの、前記真空容器の軸に直交する縦断面は、レーストラック状の形状をしており、
    前記環状コイルよりも内側及び外側の少なくとも一方に配置された磁性体を備えたことを特徴とする電磁石装置。
  14. 前記内筒の前記レーストラック状の形状は、
    前記内筒の、上下方向で対向する内面間の距離よりも、前記内筒の、前記真空容器の軸と直交する水平方向で対向する内面間の距離を長くし、
    前記内筒の内面が、前記上下方向で対向して互いにつながっている第1面及び第2面を有し、
    前記第1面及び前記第2面が、それぞれ、前記水平方向において、一対の第1曲線部と、及び前記一対の第1曲線部に挟まれてこれらの第1曲線部につながる、直線部及び第2曲線部のいずれかとによって形成されることによって、
    形成されていることを特徴とする請求項13に記載の電磁石装置。
  15. 前記内面が、前記第1面及び前記第2面と、前記水平方向で対向し、前記第1面と前記第2面とをそれぞれつなぐ一対の他の直線部及び第3曲線部のいずれかとによって形成されていることを特徴とする請求項14に記載の電磁石装置。
  16. 前記内筒の前記レーストラック状の形状は、
    前記内筒の、上下方向で対向する内面間の距離よりも、前記内筒の、前記真空容器の軸と直交する水平方向で対向する内面間の距離を長くし、
    前記内筒の内面が、前記上下方向で対向して前記水平方向において直線部及び第1曲線部のいずれかが形成される一対の第1面、及び前記一対の第1面にそれぞれつながり前記水平方向で対向して前記上下方向において第2曲線部を形成することによって、
    形成されていることを特徴とする請求項13に記載の電磁石装置。
  17. 前記第2面を形成するそれぞれの第2曲線部が円弧部であることを特徴とする請求項15記載の電磁石装置。
  18. 前記環状コイルのレーストラック状の形状は、
    前記内筒を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記内筒を挟んで前記真空容器の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離を長くし、
    前記環状コイルが、前記上下方向で対向して互いにつながっている第1コイル部及び第2コイル部を有し、
    前記第1コイル部及び前記第2コイル部が、それぞれ、前記水平方向において、一対の第1曲線部と、及び前記一対の第1曲線部に挟まれてこれらの第1曲線部につながる、直線部及び第2曲線部のいずれかとによって形成されことによって、
    形成されていることを特徴とする請求項13、請求項14及び請求項16のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  19. 前記環状コイルが、前記第1コイル部及び前記第2コイル部と、前記水平方向で対向し、前記第1コイル部と前記第2コイル部とをそれぞれつなぐ一対の他の直線部及び一対の他の曲線部のいずれかによって形成されていることを特徴とする請求項18に記載の電磁石装置。
  20. 前記環状コイルのレーストラック状の形状は、
    前記内筒を挟んで上下方向で対向するコイル部間の第1距離よりも、前記内筒を挟んで前記真空容器の軸と直交する水平方向で対向するコイル部間の第2距離を長くし、
    前記環状コイルが、前記上下方向で対向して前記水平方向において直線部及び第1曲線部のいずれかが形成される一対の第1コイル部、及び前記一対の第1コイル部にそれぞれつながり前記水平方向で対向して前記上下方向において第2曲線部を形成している一対の第2コイル部を有することによって、
    形成されていることを特徴とする請求項13、請求項14及び請求項165のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  21. 前記第2コイル部は円弧部であることを特徴とする請求項20に記載の電磁石装置。
  22. 前記第1コイル部は、前記第2コイル部よりも半径の大きな他の円弧部であることを特徴とする請求項21に記載の電磁石装置。
  23. 前記磁性体は、前記真空容器の軸と直交する水平方向、及び上下方向のいずれかの方向において配置されていることを特徴とする請求項13ないし請求項22のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  24. 前記磁性体は、前記複数対の環状コイルを含むコイル群の、前記コイル部の軸方向における中央部に配置される請求項23記載の電磁石装置。
  25. 前記複数の環状コイルは、一対の主コイル、及び該一対の主コイルの間に配置された一対の補正コイルを含み、前記一対の主コイル及び前記一対の補助コイルは前記真空容器の軸方向に配置され、前記磁性体は前記補正コイルよりも内側及び外側の少なくとも一方で前記一対の補正コイルに対向して配置されていることを特徴とする請求項13ないし請求項23のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  26. 前記複数の環状コイルは、一対の主コイル、及び該一対の主コイルの間に配置された一対の補正コイルを含み、前記一対の主コイル及び前記一対の補助コイルは前記真空容器の軸方向に配置され、前記磁性体は前記主コイルよりも内側及び外側の少なくとも一方で前記各主コイルに対向して配置されていることを特徴とする請求項13ないし請求項23のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  27. 前記複数の環状コイルは、一対の主コイル、及び該一対の主コイルの間に配置された少なくとも一対の補正コイルを含む第1の環状コイル群と、該第1の環状コイル群の外側に配置された少なくとも一対のシールドコイル含む第2の環状コイル群を有しており、前記磁性体は、前記一対の主コイルの間に配置されていることを特徴とする請求項13ないし請求項23のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  28. 前記磁性体は、軟磁性体及び硬磁性体の少なくとも一方で構成されることを特徴とする請求項13ないし21項のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  29. 前記磁性体は、前記真空容器内及び前記真空容器外のいずれかに配置されてなることを特徴とする請求項13ないし請求項23のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  30. 前記磁性体は、前記静磁場を弱めたい方位の前記内側と、前記静磁場を強めたい方位の前記外側のいずれか一方に配置されていることを特徴とする請求項13ないし請求項23のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  31. 前記磁性体は、前記真空容器の軸方向において傾いて配置されていることを特徴とする請求項13ないし請求項23のいずれか1項に記載の電磁石装置。
  32. 前記磁性体は、前記真空容器内に配置されることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項4、請求項6及び請求項8のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  33. 前記磁性体は、前記真空容器内に配置されることを特徴とする請求項13、請求項14,請求項16,請求項17及び請求項20のいずれか1項に記載の電磁石装置。
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