JP2007157971A - 熱応力緩和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2種の材料に熱応力によるクラックが発生したり、剥離したりすることを効果的に防止でき、長期間に亘って優れた耐久性と高い信頼性が得られる熱応力緩和装置を提供することにある。
【解決手段】2種の材料2,3がその少なくとも一部には、1層の低弾性率を有する熱応力緩和金属1を介して重なっており、2種の材料2,3の少なくとも一方が入熱あるいは発熱することによって、2種の材料2,3の間に熱応力が発生する際に、熱応力を緩和するための熱応力緩和装置30であり、熱応力緩和装置30において熱応力により発生する歪は、複数の中間層を用いずに、1層の熱応力緩和金属1の弾性変形により緩和でき、2種の材料におけるクラックの発生や剥離するのを防ぐ。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱応力緩和装置に関し、特に2種の材料に発生する熱応力を緩和するための熱応力緩和装置に関する。
従来、2種の材料に熱応力が加わる際にその熱応力を緩和する装置としては、次のようなものが開示されている。熱応力が加わる2種の材料としては、例えば金属とセラミックスがある。この金属の表面に対してセラミックスを接合することで、2種の材料の接合構造体は、耐熱性や耐摩耗性、潤滑、耐食性等を向上させた機械部品に採用されている他に、導体用金属の表面に半導体チップを接合した半導体装置としても採用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭61−53174号公報
ところで、特許文献1では、セラミックスは金属の表面に種々の方法によって接合されているが、2種の材料の接合構造体に対して使用時に繰り返して熱が加わると、主に金属とセラミックスの熱膨張差により、セラミックスにクラックが入って破壊したり剥離したりする問題があった。
この問題を解決する手段としては、例えばセラミックスの板厚を薄くする等の対策が取られるが、セラミックスの板厚を薄くすると耐熱性等の性能が十分に得られないことがあった。
セラミックスを多孔質にしたり、セラミックス自体の素材や組織を選択して破壊しにくいものにする方法が取られるが、この場合には、2種の材料の接合構造体は、繰り返し使用に対する十分な耐久性を有しておらず、本来目的としている断熱性や耐食性の性能が不十分となることが多い。
また、金属とセラミックスの間に中間層を設け、この中間層を熱膨張係数を徐々に変化させるような傾斜機能材料として機能させる方法が用いられている。
しかし、傾斜機能材料は複数の材料を重ねたり、組成を傾斜させて構成するためにスペースを取る上に製造に手間がかかり、2種の材料の接合構造体を大量生産するには不向きであった。
さらに、接合金属や中間層の素材の塑性変形で熱応力によって生じる歪を吸収する方法の場合には、例えば半田が用いられる。
しかし、この方法では、2種の材料の接合構造体を繰り返し使用する時に、塑性変形が加わった部分に徐々に疲労が蓄積して破壊したり、塑性変形により肉厚が変化してしわになってしまったりといった問題があった。
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたものであって、2種の材料に熱応力によるクラックが発生したり、剥離したりすることを効果的に防止でき、長期間に亘って優れた耐久性と高い信頼性が得られる上に、複数の中間層を用いずに1層の中間層である熱応力緩和金属を用いるので、小型化することができる熱応力緩和装置を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、2種の材料をその少なくとも一部に1層の低弾性率を有する熱応力緩和金属を介して重ねることで、熱応力緩和金属の弾性変形によりクラックの発生が抑えられ、優れた耐久性と高い信頼性を有する熱応力緩和装置が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の熱応力緩和装置は、2種の材料がその少なくとも一部に1層の低弾性率を有する熱応力緩和金属を介して重なっており、上記2種の材料の少なくとも一方が入熱あるいは発熱することによって、上記2種の材料間に熱応力が発生する際に、上記熱応力を緩和するための熱応力緩和装置であり、上記熱応力により発生する歪は、上記1層の熱応力緩和金属の弾性変形により緩和されることを特徴としている。
本発明によれば、2種の材料に熱応力によるクラックが発生したり、剥離したりすることを効果的に防止でき、長期間に亘って優れた耐久性と高い信頼性が得られる上に、複数の中間層を用いずに1層の中間層である熱応力緩和金属を用いるので、小型化することができる。
本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態では、上記熱応力緩和金属が、引張応力−引張ひずみ曲線において、1%変形し除荷した時の残留ひずみが、0.1%以下である。
本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態では、上記熱応力緩和金属は、弾性率が70GPa以下である。
本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態では、上記熱応力緩和金属が、チタン基合金である。
本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態では、上記2種の材料が、自動車用エンジンを構成する金属部品と、上記金属部品の表面の少なくとも一部に前記熱応力緩和金属を介して重なったセラミックスである。
本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態では、上記2種の材料が、半導体素子と、上記半導体素子を搭載する導体用金属層である。
本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態では、上記2種の材料が、半導体素子を搭載する導体用金属層と、上記導体用金属層の上記半導体素子の搭載面とは反対面側に接合された絶縁基板である。
以下、本発明を実施形態により更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態を示している。
図1に示す熱応力緩和装置30は、第1材料2と第2材料3及び熱応力緩和金属1により構成されている。第1材料2と第2材料3は熱応力緩和金属1を介して重なるようにして接合されており、熱応力緩和装置30は第1材料2側から繰り返して入熱される。
第1材料2と第2材料3の各材質は特に限定されないが、例えば、金属、セラミックス、耐熱性樹脂等が挙げられる。具体的には、金属としては、Fe、Cu、Al、ステンレス、各種金属間化合物等が挙げられる。セラミックスとしては、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化クロム等の酸化物系セラミックスのほか、炭化物系セラミックス、あるいはSi、GaAs、SiCなど各種半導体が挙げられる。
図2は、上記熱応力緩和金属1の応力−歪関係を示している。
本発明の熱応力緩和装置30の熱応力緩和金属1について説明する。図2では、熱応力緩和金属1の室温付近での典型的な応力−ひずみ線図が模式的に示されている。
図2のAは、実施例の熱応力緩和金属1の応力−ひずみ線図を示している。一方、図2のBとCは、比較例の応力−ひずみ線図を示している。
図2の比較例Bは、実施例Aの熱応力緩和金属1と比較して相対的に高いヤング率を備える金属の応力−ひずみ線図であり、図2の比較例Cは、実施例Aの熱応力緩和金属1と比較して弾性率は低いものの、弾性変形量が小さい金属の応力−ひずみ線図である。
図1に示すように、第1材料2、第2材料3、及び熱応力緩和金属1から成る熱応力緩和装置30は、図1の矢印で示す第1材料2側から熱量が加わることにより、熱応力が発生する。この熱応力に起因する図2に示すひずみ量Xが熱応力緩和金属1に加わった時に、熱応力緩和金属1には図2に示す応力Pが加わる。この応力Pは、熱応力緩和金属1のヤング率が低いため、高いヤング率を備える比較例Bの金属の応力Qと比べて、十分に小さくすることができる。この応力Pは、半導体素子や絶縁基板などの当接する他部材を破壊させる応力よりも十分に小さくすることができるので、熱応力緩和装置30の破壊が防止され信頼性が向上する。
その後、熱応力緩和装置に加わるひずみ量Xが除かれると、熱応力緩和金属1に加わったひずみは弾性ひずみであるので取り除かれて、ひずみ量Xが加わる前と同じ応力とひずみ状態に回復できる。この時に、熱応力緩和金属1には転位の移動を伴う永久変形は殆ど起こらないため、ひずみ量Xを繰り返して印加しても、金属疲労の蓄積もない上、しわや減肉も起こらない。
また、図2に示す比較例Cの金属を熱応力緩和金属として用いた場合には、ひずみ量Xが加わると発生応力Rは低く抑えることができるが、ひずみ量Xは弾性限を超えているため塑性変形して、ひずみ量Xが除かれた後も残留ひずみYが残る。比較例Cの金属を用いた熱応力緩和装置を繰り返して使用すると、残留ひずみYが蓄積されて、熱応力緩和金属の肉厚が変化して、熱応力緩衝機能を果たさなくなる。このため、第1材料と第2材料と比較例の熱応力緩和金属のいずれかにクラックが発生したり、接合部が剥離したりする。
なお、図2においては、熱応力緩和金属1の応力−ひずみ線図は説明のため温度依存性がないと仮定している。実際の熱応力緩和金属1の応力−ひずみ線図は温度依存性があるので、図2における説明とは多少異なる。
本発明の実施形態に用いられる熱応力緩和金属1の材質は、特に限定されないが、引張応力−引張ひずみ曲線において1%変形し除荷した時の残留ひずみが、0.1%以下であることが望ましい。
ここで、引張応力−引張ひずみ曲線とは、公称応力−公称ひずみ曲線とし、JIS Z 2241試験に準じて測定して得られる値とする。1%変形し除荷した時の残留ひずみが0.1%を超えると、熱応力によって発生する歪を熱応力緩和金属1の弾性変形域で吸収しきれない事があり、繰り返し使用時に熱応力緩和金属1に塑性歪が徐々に蓄積して破壊したり、塑性変形により肉厚が変化し、しわになったりしてしまい、熱応力緩和装置を長期使用する際には、耐久性が不十分である場合がある。
本発明の実施形態に用いられる熱応力緩和金属1は、さらに弾性率が70GPa以下であることが望ましい。ここで、弾性率とはJIS Z 2280試験に準じて測定して得られる値であり、室温付近での測定結果とする。測定方法としては、動的ヤング率又は静的ヤング率のどちらでも良い。ここで静的ヤング率とする際、熱応力緩和金属1の引張応力−引張ひずみ線図が弾性変形域内で曲線となり、ヤング率が弾性歪量によって異なる場合は、弾性限付近のひずみでの荷重−変位から求めた値とする。
この場合に弾性率が70GPaを超えると、熱応力によって発生する歪を緩和する際に十分に低い弾性変形応力を得ることができないため、熱応力緩和金属1の熱応力の緩衝機能が弱く、第1材料2と第2材料3の厚みを厚く出来なかったり、耐用温度を高くできなかったりする。なお、弾性率の下限は、特に限定されないが20GPa以上であることが好ましい。
熱応力緩和金属1の材質として、上記のように低弾性率を満たせば特に限定されず、金属やアモルファス金属も含むこととするが、より好ましくはTi基合金(チタン基合金)が挙げられる。Ti基合金としては、例えば、β相安定化元素を加えた合金が挙げられる。
第1材料2と第2材料3の各線膨張係数、板厚、機械的特性値は特に限定しない。本発明の実施形態では、第1材料2と第2材料3の中間層である熱応力緩和金属1さえ、上記のように低弾性を満たせば、後は用途や温度環境に応じて、第1材料2と第2材料3と熱応力緩和金属1の板厚や形状を適宜選択すれば、十分な耐久性が得られるためである。
第1材料2と熱応力緩和金属1の接合方法、及び熱応力緩和金属1と第2材料3の接合方法としては、特に限定しないが、例えば以下の方法を適宜用いることができる。接合方法としては、溶射、超音波接合、ろう材を用いた加熱接合、金属微粒子を含むペースト剤を用いた加熱接合、拡散接合、圧接を採用できる。
ここで、半田を接合手段として用いることは、熱応力緩和装置に熱が発生した時に、半田が溶けたり、熱応力により発生する歪の大部分が半田の塑性変形で賄われてしまうために望ましくない。
次に、本発明の熱応力緩和装置の実施形態をより具体的な用途に適用した例について図3と図4を参照して説明する。
図3は、自動車用エンジンを構成するターボチャジャー70を示している。
ターボチャジャー70は、コンプレッサーホイール10とタービンホイール11と主軸12を有している。コンプレッサーホイール10とタービンホイール11は主軸12の一端部と他端部にそれぞれ固定されている。
排気側のタービンホイール11は高温となるために、材質としては例えば耐熱性の高い素材であるセラミックスや耐熱合金を用いる。吸気側のコンプレッサーホイール10は耐熱性は要求されないために、材質としては特に限定しないが、例えばFe系の素材を用いる。
主軸12は、熱応力緩和金属101を介在させた低温側主軸14と高温側主軸15とから構成されている。高温側主軸102は第1材料に相当し、低温側主軸103は第2材料に相当する。熱応力緩和金属101と、低温側主軸103と、高温側主軸102は、熱応力緩和装置130を構成している。
高温側主軸102は高温となるために、高温側主軸102の材質としては耐熱性の高い素材であるセラミックスや耐熱合金を用いる。低温側主軸103の材質としては、コンプレッサーホイール10と同様に耐熱性は要求されないために、材質としては特に限定しないが、例えばFe系の素材を用いる。熱応力緩和金属101と低温側主軸103との接合と、熱応力緩和金属101と高温側主軸102との接合は、ロウ付けによって行われている。
エンジン稼動時に、タービンホイール11と高温側主軸102が高温になると熱応力が発生するが、熱応力緩和金属101の弾性変形により、低温側主軸103と高温側主軸102との温度差や熱膨張差によって発生する歪が効果的に緩和されるので、熱応力緩和装置130は長期間に亘って優れた耐久性と高い信頼性が得られる。
熱応力緩和装置130が自動車用エンジンの燃焼室内部に適用された場合には、燃焼室内部金属壁面の表面にセラミックスを熱応力緩和金属1を介して接合すると、自動車エンジンの耐久性を損なわずに、燃焼室内の断熱性が飛躍的に向上し、燃費を高めることができる。
図4は、本発明の熱応力緩和装置の実施形態を、半導体素子の搭載に適用した例を示している。
図4に示す半導体装置80は、半導体素子20,導体用金属層202,熱応力緩和金属201、絶縁基板203,金属層24,そして金属ベース板25を有している。この半導体素子20は、動作時に発熱をする発熱素子である。
半導体素子20は、導体用金属層202の一方の面に固定されている。絶縁基板203が、導体用金属層202の他方の面に対して、熱応力緩和金属201を介して固定されている。この絶縁基板203が、金属層24を介して金属ベース板25に固定されている。導体用金属層202は第1材料に相当し、絶縁基板203は第2材料に相当する。導体用金属層202,熱応力緩和金属201及び絶縁基板203は、熱応力緩和装置230を構成している。
半導体素子20の材質は、特に限定されず例えばSi、GaAs、SiCなどを基体材料として構成される。導体用金属層202および金属層24の材質は、特に限定されず例えば銅やアルミニウムなどの導電性の高い金属を用いることができる。
絶縁基板203の材質は、絶縁性を有するものであれば特に限定されず、例えばAlNなどのセラミックスを用いることができる。
熱応力緩和金属201は、導体用金属層202と絶縁基板203の接合面の全面を覆うように当接しても良いし、あるいは熱応力緩和金属201は、導体用金属層202と絶縁基板203の接合面の一部を覆うように当接しても良い。
熱応力緩和金属201は上記のような配置例に限らない。例えば、熱応力緩和金属201は、例えば半導体素子20と導体用金属層202の間と、絶縁基板203と金属層24の間と、及び金属層24と金属ベース板25の間から選択される箇所の内の1箇所以上に配置しても良い。
本発明の実施形態では、第1材料と第2材料の間では熱応力緩和層である熱応力緩和金属は1層で構成されているが、第1材料と第2材料の間において、複数の熱応力緩和金属を連続して接合しない限り、本発明の範囲を逸脱しない。
半導体素子20と導体用金属層202とは半田によらず、ろう材による加熱接合により接合されている。その他の各部材の接合は超音波接合、ろう材を用いた加熱接合、金属微粒子を含むペースト剤を用いた加熱接合、拡散接合、圧接等により好適に行うことができる。
図4に示す半導体装置80では、使用時に半導体素子20が発熱して熱応力が発生する。この半導体装置80では半田による接合箇所がないため、熱応力を半田の塑性変形で逃がすことはできない。しかし、熱応力緩和金属201を配置することにより、熱応力緩和装置230は、熱応力緩和金属201の弾性変形により熱応力を緩和して、半導体素子20や絶縁基板203のクラックや各構成要素間の剥離を効果的に防ぎ、長期間に亘って優れた耐久性と高い信頼性が得られる。
本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態は、高温にも耐え得るため、半導体素子として炭化珪素などの発熱量が大きなセラミックスを用いた場合にも使用でき、高効率な半導体装置を得ることができ、また、1層の低弾性率を有する熱応力緩和金属を用いているので、複数層で構成される熱応力緩和層に比べて、高価な半導体素子の体積を減らすことができ、コストを下げることができる。
本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態が適用できる別の具体例としては、宇宙産業用途にも用いる事ができる。例えば、高温にさらされるロケットの外壁に本発明熱応力緩和装置の好ましい実施形態を用いる、すなわち、耐熱性の高いセラミックと金属表面は、熱応力緩和金属を介して接合することで、信頼性を大きく向上させることができる。
本発明の実施形態の熱応力緩和装置は、熱応力に起因するクラックが一方の材料に発生したり、接合部が剥離したりすることを効果的に防止でき、長期間に亘って優れた耐久性と高い信頼性が得られる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種
々変更することができる。本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態は、上述した適用例の他に、家庭用鍋、プリンター、ディスプレイ等の各種産業分野の各種用途に適用することができる。
(実施例1)
図1に示す熱応力緩和装置30において、第1材料2としてAlNを用い、第2材料3としてCuを用いて、熱応力緩和金属1として1%変形し除荷した時の残留ひずみが0%、弾性率60GPa、材質としてTi−Nb−Sn合金を用い、これらをロウ付けにより接合し、熱応力緩和装置30を構成した。熱応力緩和装置30に対して、室温から300℃まで1000回の繰り返し熱負荷した結果、第1材料2と熱応力緩和金属1との接合面と、第2材料3と熱応力緩和金属1との接合面では、それぞれクラックの発生やAlNの破損は確認されなかった。
(実施例2)
熱応力緩和金属1として1%変形し除荷した時の残留ひずみが0%、弾性率55GPa、材質としてZr系アモルファス合金を用いた以外は実施例1と同じとした。実施例1の熱疲労試験を行った結果、第1材料2と熱応力緩和金属1との接合面と、第2材料3と熱応力緩和金属1との接合面におけるクラックの発生やAlNの破損は確認されなかった。
本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態を示す斜視図である。 本発明の熱応力緩和装置の好ましい実施形態に用いられる熱応力緩和金属の応力−歪特性を説明するための図である。 本発明の実施の形態である自動車用のターボチャージャーの一例を示す図である。 本発明の実施の形態である半導体装置の一例を示す図である。
符号の説明
1 熱応力緩和金属
2 第1材料
3 第2材料
10 コンプレッサーホイール
11 タービンホイール
12 主軸
20 半導体素子
24 金属層
25 金属ベース板
30 熱応力緩和装置
70 ターボチャージャー
80 半導体装置
101 熱応力緩和金属
102 低温側主軸(第1材料)
103 高温側主軸(第2材料)
130 熱応力緩和装置
201 熱応力緩和金属
202 導体用金属層(第1材料)
203 絶縁基板(第2材料)
230 熱応力緩和装置

Claims (7)

  1. 2種の材料がその少なくとも一部に1層の低弾性率を有する熱応力緩和金属を介して重なっており、上記2種の材料の少なくとも一方が入熱あるいは発熱することによって、上記2種の材料間に熱応力が発生する際に、上記熱応力を緩和するための熱応力緩和装置であって、
    上記熱応力により発生する歪は、上記1層の熱応力緩和金属の弾性変形により緩和されることを特徴とする熱応力緩和装置。
  2. 上記熱応力緩和金属は、引張応力−引張ひずみ曲線において、1%変形し除荷した時の残留ひずみが、0.1%以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱応力緩和装置。
  3. 上記熱応力緩和金属は、弾性率が70GPa以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱応力緩和装置。
  4. 上記熱応力緩和金属が、チタン基合金であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の熱応力緩和装置。
  5. 上記2種の材料が、自動車用エンジンを構成する金属部品と、上記金属部品の表面の少なくとも一部に前記熱応力緩和金属を介して重なったセラミックスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の熱応力緩和装置。
  6. 上記2種の材料が、半導体素子と、上記半導体素子を搭載する導体用金属層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の熱応力緩和装置。
  7. 上記2種の材料が、半導体素子を搭載する導体用金属層と、上記導体用金属層の上記半導体素子の搭載面とは反対面側に接合された絶縁基板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の熱応力緩和装置。
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