JP2007157824A - 結像光学系の評価方法、結像光学系の調整方法、露光装置、露光方法、およびデバイスの製造方法 - Google Patents

結像光学系の評価方法、結像光学系の調整方法、露光装置、露光方法、およびデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 たとえば光照射により結像光学系に発生する収差の補正の最適化に適した収差の評価方法。
【解決手段】 照明瞳における照明光源からの光に基づいて所定パターンの像を形成する結像光学系の波面収差を評価する本発明の評価方法は、結像光学系の瞳内における複数の点での波面収差量にそれぞれ重み付けをする重み付け工程(S21〜S23)と、重み付け工程で重み付けした波面収差量を指標として結像光学系の波面収差を評価する評価工程(S3)とを含む。
【選択図】 図3

Description

本発明は、結像光学系の評価方法、結像光学系の調整方法、露光装置、露光方法、およびデバイスの製造方法に関し、特に露光装置に搭載される投影光学系の収差評価に関するものである。
たとえばLSIの製造において回路パターンを形成するリソグラフィ工程では、マスクのパターンをウェハ上のレジストに転写するための投影光学系が組み込まれた露光装置が用いられている。現在のリソグラフィにおいては、LSIの集積度の増大およびk1ファクター(線幅=kl×λ/NA:λは露光波長、NAは投影光学系の開口数)の縮小に伴って、投影光学系の収差を極限まで低減することが求められている。しかしながら、露光装置の投影光学系では、製造時に収差が良好に補正されていても、露光光の照射により収差状態が変化(変動)する。
従来、たとえば投影光学系中のレンズを光軸方向に移動させたり、レンズを光軸と直交する方向に移動(シフト)させたり、レンズを光軸に対して傾斜(チルト)させたりするレンズ調整、すなわちレンズコントロールにより、光照射により投影光学系に発生した収差を補正している。具体的には、投影光学系の波面収差のRMS(Root Mean Squire:自乗平均平方根あるいは平方自乗平均)値を補正の指標とし、RMS値ができるだけ小さくなるように、レンズコントロールによる収差補正を行っている。
ところで、近年のRETs技術(resolution enhancement technologies:解像力向上技術)の採用により、すなわち極端な変形照明(輪帯照明、複数極照明など)や位相シフトマスクの採用により、露光時における投影光学系の瞳内の照射エネルギー分布は局在化の傾向にある。その結果、光照射により投影光学系(一般に結像光学系)に発生する収差は高次成分が支配的になり、レンズコントロール機構のような通常の収差補正機構では十分に収差を補正し切れず、ひいては光照射前の良好な結像性能(結像状態)を露光中においても維持することが困難になっている。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、たとえば光照射により結像光学系に発生する収差の補正の最適化に適した収差の評価方法を提供することを目的とする。また、本発明の評価方法により得られた収差の評価に基づいて、結像光学系を良好に光学調整することのできる調整方法を提供することを目的とする。さらに、本発明の調整方法により良好に光学調整された結像光学系を用いて良好な投影露光を行うことのできる露光装置および露光方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、照明光源からの光に基づいて所定パターンの像を形成する結像光学系の波面収差を評価する評価方法において、
前記結像光学系の瞳内における複数の点での波面収差量にそれぞれ重み付けをする重み付け工程と、
前記重み付け工程で重み付けした波面収差量を指標として前記結像光学系の波面収差を評価する評価工程とを含むことを特徴とする評価方法を提供する。
本発明の第2形態では、結像光学系の波面収差を評価する評価方法において、
前記結像光学系の瞳内において結像に寄与する光線が通る領域の複数の点における波面収差量のRMS値を指標として前記結像光学系の波面収差を評価することを特徴とする評価方法を提供する。
本発明の第3形態では、第1形態または第2形態の評価方法により得られる評価結果に基づいて前記結像光学系を光学調整することを特徴とする調整方法を提供する。
本発明の第4形態では、所定のパターンを感光性基板に投影露光するための投影光学系として、第3形態の調整方法により光学調整された結像光学系を備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第5形態では、第3形態の調整方法により光学調整された結像光学系を用いて、所定のパターンの像を感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光方法を提供する。
本発明の第6形態では、第4形態の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、前記露光工程を経た前記感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とするデバイスの製造方法を提供する。
本発明では、たとえば光照射により結像光学系に発生する収差の補正の最適化に適した収差の評価方法を実現することができる。したがって、本発明の評価方法により得られた収差の評価に基づいて、結像光学系を良好に光学調整することができる。また、本発明の調整方法により良好に光学調整された結像光学系を用いて、良好な投影露光を行うことができ、ひいては良好なデバイスを製造することができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。図1において、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に平行にY軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に垂直にX軸をそれぞれ設定している。図1に示す露光装置は、照明光を供給するための光源LSとして、たとえばF2レーザー光源(波長157nm)を備えている。
光源LSから射出された光は、照明光学系ILを介して、所定のパターンが形成されたレチクル(マスク)Rを照明する。なお、光源LSと照明光学系ILとの間の光路はケーシング(不図示)で密封されており、光源LSから照明光学系IL中の最もレチクル側の光学部材までの空間は、露光光の吸収率が低い気体であるヘリウムガスや窒素などの不活性ガスで置換されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。
レチクルRは、レチクルホルダRHを介して、レチクルステージRS上においてXY平面に平行に保持されている。レチクルRには転写すべきパターンが形成されており、たとえばパターン領域全体のうちX方向に沿って長辺を有し且つY方向に沿って短辺を有する矩形状のパターン領域が照明される。レチクルステージRSは、図示を省略した駆動系の作用により、レチクル面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はレチクル移動鏡RMを用いた干渉計RIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
レチクルRに形成されたパターンからの光は、結像光学系としての投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハW上にレチクルパターン像を形成する。ウェハWは、ウェハテーブル(ウェハホルダ)WTを介して、ウェハステージWS上においてXY平面に平行に保持されている。そして、レチクルR上での矩形状の照明領域に光学的に対応するように、ウェハW上ではX方向に沿って長辺を有し且つY方向に沿って短辺を有する矩形状の露光領域にパターン像が形成される。
ウェハステージWSは、図示を省略した駆動系の作用によりウェハ面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はウェハ移動鏡WMを用いた干渉計WIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。また、図示の露光装置では、投影光学系PLを構成する光学部材のうち最もレチクル側に配置された光学部材と最もウェハ側に配置された光学部材との間で投影光学系PLの内部が気密状態を保つように構成され、投影光学系PLの内部の気体はヘリウムガスや窒素などの不活性ガスで置換されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。
さらに、照明光学系ILと投影光学系PLとの間の狭い光路には、レチクルRおよびレチクルステージRSなどが配置されているが、レチクルRおよびレチクルステージRSなどを密封包囲するケーシング(不図示)の内部に窒素やヘリウムガスなどの不活性ガスが充填されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。
また、投影光学系PLとウェハWとの間の狭い光路には、ウェハWおよびウェハステージWSなどが配置されているが、ウェハWおよびウェハステージWSなどを密封包囲するケーシング(不図示)の内部に窒素やヘリウムガスなどの不活性ガスが充填されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。このように、光源LSからウェハWまでの光路の全体に亘って、露光光がほとんど吸収されることのない雰囲気が形成されている。
上述したように、投影光学系PLによって規定されるレチクルR上の照明領域およびウェハW上の露光領域(すなわち実効露光領域)は、Y方向に沿って短辺を有する矩形状である。したがって、駆動系および干渉計(RIF、WIF)などを用いてレチクルRおよびウェハWの位置制御を行いながら、矩形状の露光領域および照明領域の短辺方向すなわちY方向に沿ってレチクルステージRSとウェハステージWSとを、ひいてはレチクルRとウェハWとを同期的に移動(走査)させることにより、ウェハW上には露光領域の長辺に等しい幅を有し且つウェハWの走査量(移動量)に応じた長さを有する領域に対してレチクルパターンが走査露光される。
本実施形態では、焼付けパターンとして一方向に沿ったラインアンドスペースパターンが形成されたレチクルRを、いわゆる輪帯照明により照明するものとする。すなわち、図2に示すように、照明光学系ILの瞳(照明瞳)20内に光軸を中心とした輪帯状の光強度分布(照明光源)21が形成され、この照明瞳20における輪帯状の照明光源21からの光に基づいて、レチクルRのパターンの像が結像光学系としての投影光学系PLを介してウェハW上に形成される。なお、輪帯照明や複数極照明などの変形照明を行うことのできる照明光学系ILの具体的な構成については、たとえば国際特許公開第WO2004/051717号パンフレットを参照することができる。
図3は、本実施形態における投影光学系の評価方法および調整方法の工程を示すフローチャートである。図3を参照すると、本実施形態の調整方法では、投影光学系PLの複数の像点について、投影光学系PLの波面収差を測定または算出する(S1)。露光装置に搭載された投影光学系PLの波面収差を露光中(厳密には露光工程間)に随時測定するには、たとえば特開2000−277411号公報に開示されたフィゾー型干渉計を用いることができる。
また、特開2004−128149号公報に開示された投影光学系の空間像計測結果から波面収差を求める技術、特開2002−250677号公報に開示されたシャック・ハルトマン方式を用いて投影光学系の波面収差を測定する技術、特開2000−277412号公報に開示されたシアリング干渉計を用いて投影光学系の波面収差を測定する技術、特開2000−294488号公報に開示された位相回復法を用いて投影光学系の波面収差を測定する技術などを用いることもできる。また、収差獲得工程S1では、たとえば光線追跡の手法を用いて光照射により発生する投影光学系PLの波面収差を算出することもできる。
また、本実施形態の調整方法では、レチクルRに形成された焼付けパターン(一方向に沿ったラインアンドスペースパターン)を二次元フーリエ変換して、投影光学系PLの瞳内に形成される焼付けパターンの回折スペクトル分布(図4を参照)を計算により求める(S21)。図4において、投影光学系PLの瞳40の中心の点I1は0次回折スペクトルを示し、瞳40の中心に関して図中横方向に対称な左右の点I2およびI3は+1次回折スペクトルおよび−1次回折スペクトルをそれぞれ示している。
次いで、焼付けパターンによる照明光源の高次回折像が投影光学系PLの瞳内に形成される領域に対応する照明光源の部分領域の強度分布と、工程S21で求めた焼付けパターンの回折スペクトル分布とに基づいて、投影光学系PLの瞳内の複数の点における照明光源の部分領域の回折像強度分布を求める(S22)。すなわち、図5に示すように、レチクルRの焼付けパターンによる輪帯状の照明光源21の高次回折像強度分布、すなわち0次よりも高次(±1次)の回折像強度分布が、投影光学系PLの瞳40内に形成される。
具体的に、図5において、参照符号51で示す円弧状領域は輪帯状の照明光源21の+1次回折像が形成される領域であり、参照符号52で示す円弧状領域は輪帯状の照明光源21の−1次回折像が形成される領域である。一方、参照符号53aおよび53bで示す一対の円弧状領域は、輪帯状の照明光源21の0次回折像が形成される輪帯状の領域のうち、領域51および52に対応して結像に寄与する光線が通過する領域である。換言すれば、投影光学系PLの瞳40内の領域51,52,53a,53bを通過する光線だけが結像に寄与する。
したがって、レチクルRの焼付けパターンによる輪帯状の照明光源21の高次回折像が投影光学系PLの瞳40内に形成される領域51および52に対応する輪帯状の照明光源21の部分領域は、図2においてハッチングを施した一対の円弧状領域21aである。工程S22では、照明瞳20における輪帯状の照明光源21の部分領域21aの強度分布と、工程S21で求めた焼付けパターンの回折スペクトル分布(I1,I2,I3)とのコンボリューションにより、投影光学系PLの瞳内の複数の点における強度分布を求める。
次いで、工程S22で求めた投影光学系PLの瞳内の複数の点における強度分布に基づいて、投影光学系PLの瞳内の複数の点における波面収差量にそれぞれ重み付けをする(S23)。具体的に、工程S23では、投影光学系PLの瞳内のある点について収差獲得工程S1で実際に測定された(あるいは収差獲得工程S1において光線追跡の手法などにより算出された)波面収差量(位相差データ)に、工程S22で求めた投影光学系PLの瞳内の当該点における強度を乗じる工程を、投影光学系PLの瞳内の複数の点について繰り返すことにより、投影光学系PLの瞳内における複数の点での波面収差量にそれぞれ重み付けをする。
次いで、上述の重み付け工程(S21〜S23)で重み付けした波面収差量のRMS値を指標として投影光学系PLの波面収差を評価する(S3)。具体的に、評価工程S3では、収差獲得工程S1において投影光学系PLの波面収差を測定(または算出)した複数の像点に対応して、RMS(Root Mean Squire:自乗平均平方根あるいは平方自乗平均)値がそれぞれ得られる。すなわち、評価工程S3では、収差獲得工程S1において投影光学系PLの波面収差を測定(または算出)した複数の像点と同数のRMS値が得られる。
最後に、本実施形態の評価方法(S1,S21〜S23,S3)により得られた評価結果(すなわち投影光学系PLの複数の像点についてそれぞれ得られた、重み付けした波面収差量のRMS値に関する情報)に基づいて、投影光学系PLを光学調整する(S4)。具体的に、光学調整工程S4では、たとえば投影光学系PL中のレンズを光軸方向に移動させたり、レンズを光軸と直交する方向に移動(シフト)させたり、レンズを光軸に対して傾斜(チルト)させたりするレンズ調整(レンズコントロール)により、上述の複数のRMS値の平均値(複数の像点に関する平均値)ができるだけ小さくなるように、光照射により投影光学系PLに発生した収差を補正する。
前述したように、従来技術では、投影光学系の瞳内における複数の点での波面収差量に重み付けをすることなく、投影光学系の瞳内の全体領域に亘って点在する複数の点での波面収差量のRMS値を指標とし、複数の像点に関するRMS値の平均値ができるだけ小さくなるように収差補正の最適化を試みていた。しかしながら、この従来手法では、光照射により投影光学系に発生する高次成分が支配的な収差を、レンズコントロール機構のような通常の収差補正機構で十分に補正し切れず、ひいては光照射前の良好な結像性能(結像状態)を露光中においても維持することが困難であった。
これに対し、本実施形態では、上述の重み付け工程(S21〜S23)で重み付けした投影光学系PLの波面収差量のRMS値を指標として、すなわち投影光学系PLの瞳内において結像に寄与する光線が通る領域(51,52,53a,53b)の複数の点における波面収差量のRMS値を指標として、投影光学系PLの波面収差を評価する。そして、投影光学系PLの瞳内の全体領域のうち結像に寄与する光線が通過する領域内の複数点での波面収差量のみで定義されたRMS値の複数の像点に関する平均値ができるだけ小さくなるように収差補正の最適化を行う。
本実施形態の調整方法では、従来技術と同じ収差補正機構を用いる場合、収差補正の自由度は従来技術と変わらないので、結像に寄与する光線が通過する領域以外の領域における収差補正後の波面収差量は従来技術に比して大きくなり易い。しかしながら、結像に寄与しない領域における波面収差量の増大は、投影光学系PLの実際の結像性能を悪化させる原因にはならない。
一方、本実施形態の調整方法では、結像に寄与する光線が通過する領域における波面収差量のみで定義されたRMS値を指標として収差補正の最適化を行うので、結像に寄与する光線が通過する領域における収差補正後の波面収差量を従来技術に比して小さく抑えることができ、ひいては光照射前の良好な結像性能を露光中においても維持することができる。こうして、本実施形態の露光装置では、上述の調整方法により良好に光学調整された投影光学系PLを用いて、良好な投影露光を行うことができる。
一般に、通常露光では、たとえば焼付けパターンの特性が変わる度に、本実施形態の調整方法を行うことが好ましい。ただし、多重露光の場合には、焼付けパターンの特性が変わる度に本実施形態の調整方法を行ってもよいし、多重露光に関わる複数の焼付けパターンに対して本実施形態の調整方法を1回行ってもよい。
なお、上述の実施形態では、投影光学系PLの複数の像点について波面収差を測定または算出し、波面収差量のRMS値の複数の像点に関する平均値ができるだけ小さくなるように収差補正の最適化を行っている。しかしながら、これに限定されることなく、投影光学系PLの代表的な1つの像点(たとえば光軸上の像点など)についてのみ投影光学系PLの波面収差を測定または算出することもできる。この場合、この1つの像点に対応して得られた1つのRMS値ができるだけ小さくなるように収差補正の最適化を行うことになる。
また、上述の実施形態では、輪帯照明の場合における本発明の評価方法および調整方法を説明している。しかしながら、これに限定されることなく、たとえば複数極照明(2極照明、4極照明など)を含む他の変形照明に対しても同様に、本発明の評価方法および調整方法を適用することができる。
上述の実施形態の露光装置では、照明装置によってレチクル(マスク)を照明し(照明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図6のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図6のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、その1ロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、本実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。なお、ステップ301〜ステップ305では、ウェハ上に金属を蒸着し、その金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチングの各工程を行っているが、これらの工程に先立って、ウェハ上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもない。
また、本実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図7のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図7において、パターン形成工程401では、本実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
なお、上述の実施形態では、露光装置に搭載された投影光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、照明瞳における照明光源からの光に基づいて所定パターンの像を形成する一般的な結像光学系に対して本発明を適用することもできる。また、上述の実施形態では、いわゆるスキャン露光型の露光装置に搭載された投影光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、一括露光型の露光装置に搭載された投影光学系に対して本発明を適用することもできる。
さらに、上述の実施形態では、157nmの波長光を供給するF2 レーザー光源を用いているが、これに限定されることなく、たとえば248nmの波長光を供給するKrFエキシマレーザー光源や、193nmの波長光を供給するArFエキシマレーザー光源などの深紫外光源、146nmの波長光を供給するKr2 レーザー光源や126nmの波長光を供給するAr2 レーザー光源などの真空紫外光源、またg線(436nm)やi線(365nm)を供給する水銀ランプなどを用いることもできる。
本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 照明瞳に形成された輪帯状の光強度分布(照明光源)を示す図である。 本実施形態における投影光学系の評価方法および調整方法の工程を示すフローチャートである。 投影光学系の瞳内に形成される焼付けパターンの回折スペクトル分布を示す図である。 焼付けパターンによる照明光源の回折像が投影光学系の瞳内に形成される様子を示す図である。 マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。 マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチャートである。
符号の説明
LS 光源
IL 照明光学系
R レチクル
RS レチクルステージ
PL 投影光学系
W ウェハ
WS ウェハステージ

Claims (10)

  1. 照明光源からの光に基づいて所定パターンの像を形成する結像光学系の波面収差を評価する評価方法において、
    前記結像光学系の瞳内における複数の点での波面収差量にそれぞれ重み付けをする重み付け工程と、
    前記重み付け工程で重み付けした波面収差量を指標として前記結像光学系の波面収差を評価する評価工程とを含むことを特徴とする評価方法。
  2. 前記評価工程では、前記重み付け工程で重み付けした波面収差量のRMS値を指標として前記結像光学系の波面収差を評価することを特徴とする請求項1に記載の評価方法。
  3. 前記重み付け工程は、
    前記瞳内に形成される前記所定パターンの回折スペクトル分布を求める第1工程と、
    前記所定パターンによる前記照明光源の高次回折像が前記瞳内に形成される領域に対応する前記照明光源の部分領域の強度分布と、前記第1工程で求めた前記所定パターンの回折スペクトル分布とに基づいて、前記瞳内の複数の点における強度分布を求める第2工程と、
    前記第2工程で求めた前記瞳内の複数の点における強度分布に基づいて、前記瞳内の複数の点における波面収差量にそれぞれ重み付けをする第3工程とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の評価方法。
  4. 前記結像光学系の波面収差を得る収差獲得工程をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の評価方法。
  5. 前記収差獲得工程では、前記結像光学系の複数の像点について前記結像光学系の波面収差を得ることを特徴とする請求項4に記載の評価方法。
  6. 結像光学系の波面収差を評価する評価方法において、
    前記結像光学系の瞳内において結像に寄与する光線が通る領域の複数の点における波面収差量のRMS値を指標として前記結像光学系の波面収差を評価することを特徴とする評価方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の評価方法により得られる評価結果に基づいて前記結像光学系を光学調整することを特徴とする調整方法。
  8. 所定のパターンを感光性基板に投影露光するための投影光学系として、請求項7に記載の調整方法により光学調整された結像光学系を備えていることを特徴とする露光装置。
  9. 請求項7に記載の調整方法により光学調整された結像光学系を用いて、所定のパターンの像を感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光方法。
  10. 請求項8に記載の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、
    前記露光工程を経た前記感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
JP2005347798A 2005-12-01 2005-12-01 結像光学系の評価方法、結像光学系の調整方法、露光装置、露光方法、およびデバイスの製造方法 Pending JP2007157824A (ja)

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