JP2007157748A - 荷電粒子ビーム描画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料の表面に形成する描画パターンが、複雑なものであっても、描画パターンを分割することなく容易に描画パターンを試料の表面に形成できる荷電粒子ビーム描画装置を提供する。
【解決手段】本発明の荷電粒子ビーム描画装置は、荷電粒子ビームを試料の表面に2次元的に走査しつつ、試料の表面に対する荷電粒子ビームの照射、非照射を所定の描画パターンに応じて制御する制御信号により、荷電粒子ビームの照射、非照射を制御して所定の描画パターンを形成するものであり、描画パターンを分析し、描画パターンのパターン部を構成する所定のパターンおよび描画パターンの外縁を規定するマスクパターンを作成する描画パターン作成部と、所定のパターンに応じたブランキング信号を発生させ、このブランキング信号に対してマスクパターンに基づくマスク処理を施して制御信号を作成するパターン発生部とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、試料の表面に形成する描画パターンが、複雑なものであっても、描画パターンを分割することなく容易に描画パターンを試料の表面に形成できる荷電粒子ビーム描画装置に関する。
現在、電子ビームなどの荷電粒子ビームを用いた荷電粒子ビーム描画装置がある。この荷電粒子ビーム描画装置は、荷電粒子ビームを偏向させて、試料の表面に所定のパターンを直接描画するものである。
荷電粒子ビーム描画装置の描画方式としては、描画領域内における所定のパターン領域内で、荷電粒子ビームを走査して、描画するベクタ走査と呼ばれるものがある。また、一定方向に繰返しスキャンし、このスキャンに合わせて荷電粒子ビームのオンオフを行い、描画するラスタ走査と呼ばれるものもある。
荷電粒子ビーム描画装置において、例えば、図5に示すような外縁112が星型であり、外縁112で囲まれた内部に帯状の領域116a〜116iが隙間118を設けて平行に配置されている描画パターン110をベクタ走査により描画する場合、図6に示すように、パターンをスキャン方向(X方向)およびこれに直交するY方向において、三角形、四角形などの単純な図形の要素120に分割する。そして、各要素120毎について、それぞれX方向に荷電粒子ビームを走査し、順次Y方向にずらして描画し、描画パターン110を描画する。なお、帯状の領域116a〜116iが描画パターン110のパターン部である。
しかしながら、図6に示すように、パターンを分割して描画する場合、パターン形状が複雑であると分割数が増える。すなわち、描画に必要なデータ量が増大するという問題点がある。さらには、データ量の増大により、描画に要する時間も長くなるという問題点があり、スループットも低下する。
また、分割数が増えることにより、描画パターンデータの作成に時間がかかり、煩雑になり、結果として、描画に要する時間も長くなるという問題点もある。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、試料の表面に形成する描画パターンが、複雑なものであっても、描画パターンを分割することなく容易に描画パターンを試料の表面に形成できる荷電粒子ビーム描画装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、荷電粒子ビームを試料の表面に2次元的に走査しつつ、試料の表面に対する前記荷電粒子ビームの照射、非照射を所定の描画パターンに応じて制御する制御信号により、前記荷電粒子ビームの照射、非照射を制御して前記所定の描画パターンを形成する荷電粒子ビーム描画装置であって、前記描画パターンを分析し、前記描画パターンのパターン部を構成する所定のパターン、および前記描画パターンの外縁を規定するマスクパターンを作成する描画パターン作成部と、前記所定のパターンに応じたブランキング信号を発生させ、前記ブランキング信号に対して前記マスクパターンに基づくマスク処理を施して前記制御信号を作成するパターン発生部とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置を提供するものである。
本発明においては、前記パターン発生部は、前記マスクパターンを表わすマスクパターンデータが少なくとも1つ記憶された記憶部と、前記記憶部から前記マスクパターンデータを読み出し、前記マスクパターンデータに応じたマスクブランキング信号を作成する読出部と、前記ブランキング信号および前記マスクブランキング信号から前記制御信号を作成する合成部とを備えることが好ましい。
また、本発明においては、前記荷電粒子ビームは、例えば、電子ビームまたはイオンビームである。
本発明の荷電粒子ビーム描画装置によれば、試料の表面に形成する描画パターンを分析し、この描画パターンのパターン部を構成する所定のパターン、および描画パターンの外縁を規定するマスクパターンを作成する描画パターン作成部と、所定のパターンに応じたブランキング信号を発生させ、このブランキング信号に対してマスクパターンに基づくマスク処理を施して、荷電粒子ビームの照射、非照射を所定の描画パターンに応じて制御する制御信号を作成するパターン発生部とを設けることにより、複雑な形状のパターンを試料の表面に形成する場合、パターン作成部において、複雑な形状のパターンが分析されてパターン部を構成するパターンおよびマスクパターンが作成される。そして、パターン発生部において、パターン部のパターンに応じてブランキング信号が発生され、このブランキング信号がマスクパターンに基づいてマスク処理されて、制御信号が得られる。この制御信号により、複雑な形状のパターンであってもパターン分割することなく、試料の表面に複雑な形状の描画パターンを容易に形成することができる。
また、本発明においては、パターン発生部により、所定のパターンに応じたブランキング信号に対してマスク処理を施して試料の表面に対する荷電粒子ビームの照射、非照射を制御する制御信号を作成しており、物理的なマスクを用いることがないため、構成を簡素化することができるとともに、マスクを物理的に重ねる必要がない。
以下、本発明に係る荷電粒子ビーム描画装置について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の荷電粒子ビーム描画装置の実施例を示す模式的ブロック図である。
図1に示す本実施例の荷電粒子ビーム描画装置10は、例えば、ベクタ走査により描画するものである。このベクタ走査は、電子ビームBを描画領域内における所定の描画パターン内で2次元的に走査して所定のパターンを形成する方法である。
この荷電粒子ビーム描画装置10は、描画部12と、パターン発生部14と、描画パターンデータ作成部(描画パターン作成部)16とを有する。
描画部12は、電子銃20、電界レンズ22、ブランキング電極24、収束レンズ26、対物レンズ28、走査偏向部30、32、ブランキングアンプ34、偏向アンプ36およびステージ38を有する。電子銃20、電界レンズ22、ブランキング電極24、収束レンズ26、対物レンズ28、走査偏向部30、32が鏡筒40に収納されている。また、ステージ38は、鏡筒40に連続して設けられた真空チャンバ42に設けられている。
電子銃20は、例えば、熱電界放射型のものが配置されている。鏡筒40内を超高真空状態にして、電子銃20から電子ビームBを試料Sに向かって照射させる。
電子銃20から放射される電子ビームBは、そのビーム径が数十nm程度の充分微小である。このため、微小ビーム径の電子ビームBを得るという点では、電子銃20から放射される電子ビームBのビーム径に対する、試料Sの表面上に集束される電子ビームBのビーム径の縮小率を大きく設定する必要はない。本実施例の場合、電界レンズ22を配置していない場合の、電子ビームBのビーム径の縮小率が、概略1に等しくなるように設定されている。
電界レンズ(静電レンズ)22は、電子銃20から照射される電子ビームBを集束させる集束電極であり、電子銃20の直下に配置されている。
ブランキング電極24は、描画パターンを形成する場合、電子ビームB走査に同期して、電子ビームBの試料Sへの照射(オン)、非照射(オフ)の制御に用いられるものである。すなわち、ブランキング電極20によって電子ビームBを偏向しなければ、電子ビームBは、試料Sの表面上に照射される(オン)。一方、ブランキング電極20により電子ビームBを偏向することによって、電子ビームBは、試料Sの表面に照射されない(オフ)。
このブランキング電極24は、ブランキングアンプ34に接続されている。このブランキングアンプ34に、後述する描画パターンに対応した描画ブランキング信号が入力され、描画ブランキング信号が増幅されて、描画ブランキング信号の増幅信号により電子ビームBの試料Sへの照射、非照射が制御される。
集束レンズ(コンデンサレンズ)26は、電界レンズ22により集束された電子ビームをクロスオーバポイント(図示せず)に集束させる磁界レンズ(電磁レンズ)である。また、対物レンズ28は、集束レンズ26によりクロスオーバポイントに集束された電子ビームを試料Sの表面上に集束させる磁界レンズである。収束レンズ26および対物レンズ28は、それぞれこの順に電界レンズ22の下方に配置されている。
走査偏向部30、32は、それぞれ、電子ビームBを偏向することによって、試料Sの表面上における電子ビームBのスポット位置の制御に用いられるものである。これら走査偏向部30、32により、直交するX方向およびY方向に電子ビームBを走査することができる。
走査偏向部30、32は、それぞれX走査偏向板とY走査偏向板とが対にされたものであり、垂直方向に並べて2個設けられている。
また、走査偏向部30、32は、偏向アンプ36に接続されている。この偏向アンプ36は、入力される制御信号(X走査信号およびY走査信号)を増幅するものである。
ステージ38は、パターンが形成される試料Sを載置するとともに、試料Sを電子ビームBに対して水平方向および垂直方向に移動させる機能を有するものである。
このステージ38は、真空チャンバ42内に設けられている。この真空チャンバ42には、真空ポンプ(図示せず)が接続されており、この真空ポンプにより高真空状態にされる。この高真空状態で、電子ビームBにより試料Sの表面にパターンが形成される。
また、ステージ38は、水平面内で回転できるものであってもよい。
なお、真空チャンバ42には、内部に試料Sの搬送装置が設けられているロードロックを設けてもよい。
ステージ38により、試料Sと電子ビームBとの相対的な位置を変えて、試料S表面の所定の位置に描画パターンを形成することができる。なお、ベクタ走査による描画中(ビーム走査中)には、ステージ38を固定状態にする。また、ラスタ走査による描画中(ビーム走査中)でもステージ38を固定状態にする。
パターン発生部14は、制御部50、ブランキング信号発生部52、マスク処理部54、X走査発生部56a、Y走査発生部56b、および回転部58を有する。
描画パターンデータ作成部16は、試料Sの表面に形成する描画パターンを分析して、描画パターンのパターン部となるパターンと、描画パターンの外縁を規定するマスクパターンとを予め求めておくものである。この描画パターンデータ作成部16は、制御部50に接続されている。
制御部50は、パターン発生部14を構成するブランキング信号発生部52、マスク処理部54、X走査発生部56a、Y走査発生部56b、回転部58ならびに第1の記憶部66aおよび第2の記憶部66bを制御するものである。
また、制御部50は、描画パターンデータ作成部16から入力されたパターン部となるパターンのパターンデータを解析し、走査の始点および終点を決定するものである。また、この走査の始点および終点に基づいて、X走査発生部56a、Y走査発生部56bにより走査信号を発生させるものである。
さらには、制御部50は、X走査発生部56a、Y走査発生部56bによる走査信号と同期させて、ブランキング信号発生部52からパターンデータに基づくブランキング信号を発生させる。なお、ブランキング信号発生部52からブランキング信号が走査の始点から終点までの間発生される。
また、描画パターンデータ作成部16からはパターンデータが、1回で描画できる三角形、または四角形などの単純な図形単位で制御部50に出力される。この単純な図形単位としては、後述するパターン70の矩形の領域72a〜72kが例示される。
また、制御部50は、第1の記憶部66aおよび第2の記憶部66bに描画パターンの外縁を規定するマスクパターンのマスクパターンデータを書き込むものでもある。
さらに、制御部50は、パターンデータを後述するように回転処理が必要な場合には、回転角度情報を回転部58に出力するものである。
ブランキング信号発生部52は、所定のパターンを描画する際に、電子ビームBをX走査およびY走査に同期して、描画部12における電子ビームBを試料Sに照射するか否かを制御するブランキング信号を発生するものである。このブランキング信号発生部52は、電子ビームBの試料Sへの照射または非照射を表わす、例えば、”0(ビーム照射)”または”1(ビーム非照射)”の2値のデジタルデータで構成されるブランキング信号を発生するものである。このブランキング信号発生部52は、ブランキング信号(デジタルデータ)をマスク処理部54(合成部68)に出力する。
マスク処理部54は、所定のパターンを表わすパターンデータにマスク処理を施すものである。このマスク処理部54については、後で詳細に説明する。
X走査発生部56aは、描画部12において、電子ビームBをX方向に走査させるためのX走査信号を偏向アンプ36に出力するものである。
Y走査発生部56bは、描画部12において、電子ビームBをY方向に走査させるためのY走査信号を偏向アンプ36に出力するものである。
これらのX走査発生部56aによるX走査信号、およびY走査発生部56bによるY走査信号により、電子ビームBの偏向が制御され、電子ビームBが2次元的に走査される。また、X走査発生部56aおよびY走査発生部56bには、回転部58が接続されている。
回転部58は、電子ビームBの走査方向を鏡筒40の中心軸を回転軸として、回転させるものである。この走査方向を変える方法としては、例えば、座標変換が用いられる。なお、電子ビームBの走査方向は、水平方向(X方向)に設定されており、描画パターンに応じて、回転部58により適宜変更されるものである。このため、変更がない場合には、回転部58では処理されず、X走査発生部56aおよびY走査発生部56bからの信号は、そのまま偏向アンプ36に出力される。
本実施例のマスク処理部54は、第1のADコンバータ60a、第2のADコンバータ60b、マスクパターン作成部62および合成部68を有する。このマスクパターン作成部62は、第1の読出部64aおよび第2の読出部64b、ならびに第1の記憶部66aおよび第2の記憶部66bを備えるものである。
マスク処理部54において、第1のADコンバータ60aは、回転部58に接続されており、X走査信号をデジタル信号に変換するものである。この第1のADコンバータ60aは、マスクパターン作成部62(第1の読出部64aおよび第2の読出部64b)に接続されている。
また、第2のADコンバータ60bは、回転部58に接続されており、Y走査信号をデジタル信号に変換するものである。この第2のADコンバータ60bは、マスクパターン作成部62(第1の読出部64aおよび第2の読出部64b)に接続されている。
これらの第1のADコンバータ60aおよび第2のADコンバータ60bにより、電子ビームBの描画領域内における電子ビームBの照射位置を特定することができる。すなわち、描画領域内における電子ビームBの照射位置のアドレス情報を得ることができる。
マスクパターン作成部62において、第1の読出部64aおよび第2の読出部64bは、それぞれ第1のADコンバータ60aおよび第2のADコンバータ60bから入力された電子ビームBの照射位置のアドレス情報とマスクパターンデータとを整合させて、マスク内でのブランキング信号(マスクブランキング信号)を作成するものであり、それぞれ第1の記憶部66aまたは第2の記憶部66bに接続されている。
第1の記憶部66aおよび第2の記憶部66bは、それぞれ所定のマスク形状を有するマスクパターンを表わすマスクパターンデータが記憶されているものである。マスクパターンデータは、ブランキング信号発生部52により発生されるブランキング信号と同じルールで電子ビームBの試料Sへの照射または非照射を”0”または”1”で表わしたものである。
また、第1の記憶部66aおよび第2の記憶部66bにおいては、接続された第1の読出部64aまたは第2の読出部64bから適宜マスクパターンデータが読み出される。
また、第1の記憶部66aおよび第2の記憶部66bは、マスクパターンの種類に応じて設ける必要はなく、マスクパターンデータを複数種、記憶することができる記憶部を1つだけ設ける構成でもよい。この記憶部としては、例えば、DRAM、SRAM、EEPROM、EPROM、FRAM、フラッシュメモリなどを用いることができる。
マスクパターン作成部62において、第1の読出部64aおよび第2の読出部64bは、合成部68に接続されており、マスク内でのブランキング信号(データ)を合成部68に出力する。このマスク内でのブランキング信号(データ)は、ブランキング信号発生部52により作成されたブランキング信号と同じルールで電子ビームBの試料Sへの照射または非照射を”0”または”1”で表わしたものである。
合成部68は、所定のパターンのブランキング信号とマスク内でのブランキング信号(情報)とを論理演算し、描画パターン内における電子ビームBの照射、または非照射を決定するものである。すなわち、マスクパターンを加味したパターンデータに応じた描画ブランキング信号(制御信号)を計算するものである。この合成部68としては、論理演算できるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、論理積(ANDゲート)回路を用いることができる。
このようにして、マスク処理部54において、パターンデータにマスク処理をして、描画パターンに応じた描画ブランキング信号が得られる。
この描画ブランキング信号は、所定のパターンに応じたブランキング信号がマスク処理されたものであり、描画領域内における電子ビームBの照射、または非照射が、”0”または”1”で表現されたものである。この描画ブランキング信号が、ブランキングアンプ34に出力されて、ブランキング電極24により、電子ビームBの試料Sへの照射および非照射が制御される。
本実施例の荷電粒子ビーム描画装置10の動作について、図2(a)に示すパターン70のパターンデータと、図2(b)に示すマスクパターン80のマスクパターンデータとを用いて説明する。
先ず、描画パターンデータ作成部16により、描画パターン90を分析し、図2(a)に示すパターン70のパターンデータと、図2(b)に示すマスクパターン80のマスクパターンデータとを予め求めておく。
次に、分析により得られたパターン部となるパターンのパターンデータを1回で描画できる三角形、または四角形などの単純な図形単位で制御部50に入力する。また、描画パターンデータ作成部16からマスクパターン80のマスクパターンデータを制御部50を介して、第1の記憶部66aまたは第2の記憶部66bに予め書き込んでおく。
図2(a)に示すパターン70は、X方向に延びた複数の矩形の領域72a〜72kがY方向に隙間74を設けて平行に配置された矩形のパターンである。また、パターン70の矩形の領域72a〜72kが、描画パターン90のパターン部になるものであり、電子ビームBの照射領域である。さらに、このパターン70における走査方向は、X方向と同じである。パターン70は、一方向(X方向)に走査し、1つの矩形の領域72a〜72kの描画が完了した後、このX方向と直交するY方向に順次ずらして形成されるものである。
また、図2(b)に示すマスクパターン80は、正方形状の領域82の中央部に、星型の開口部84が形成されたものである。
本実施例においては、制御部50により、X走査発生部56a、Y走査発生部56bによる走査信号と同期させて、ブランキング信号発生部52からパターン70のパターンデータに基づくブランキング信号、すなわち、ブランキング信号発生部52により電子ビームBの照射、非照射に対応したデジタルデータを発生させる。
また、第1のADコンバータ60aおよび第2のADコンバータ60bから、X走査信号、およびY走査信号のデジタル信号が第1の読出部64aおよび第2の読出部64bに出力される。第1の読出部64aおよび第2の読出部64bは、それぞれ接続された第1の記憶部66aまたは第2の記憶部66bを参照してマスクパターン80を表わすマスクパターンデータを読み出し、これらのX走査信号、およびY走査信号のデジタル信号に基づく描画領域におけるアドレス情報とマスクパターンデータとの整合を図り、電子ビームBの照射位置におけるマスク内でのブランキング信号(データ)を得る。
次に、マスク内でのブランキング信号(データ)と、パターン70のブランキング信号とが合成部68で合成され、図3に示すような描画パターン90を表わす描画パターンデータに対応した描画ブランキング信号が得られる。
マスク内でのブランキング信号(データ)(マスクパターン80)と、ブランキング信号とが合成されると、図2(c)に示すように、パターン70がマスクされ、マスクパターン80の開口部84に相当する部分が、矩形の領域72a〜72kでの電子ビームBの照射領域76となり、それ以外のところは、電子ビームBの非照射領域78となる。なお、電子ビームBの照射領域76が、例えば、”0(ブランキングオフ)”で表わされ、電子ビームBの非照射領域78が、例えば、”1(ブランキングオン)”で表わされる。
このようにして、描画ブランキング信号が作成されて、図3に示すような描画パターン90が描画される。この描画パターン90は、外縁92が星型であり、その内部に、マスク処理された帯状の領域94a〜94iが隙間74を設けて平行に配置されたものである。描画パターン90においては、帯状の領域94a〜94iがパターン部で電子ビームBの照射領域であり、それ以外の領域は電子ビームBの非照射領域である。
このように、本実施例においては、描画パターンデータ作成部16により分析して、作成された一方向(X方向)に走査して形成される単純な矩形のパターン70と、マスクパターン80とを用いることにより、パターン分割をすることなく、複雑な描画パターン90を容易に形成することができる。
本実施例においては、図3に示す描画パターン90を描画するための描画ブランキング信号に基づいて、ブランキング電極24による電子ビームBの照射、非照射が制御されて、描画パターン90が試料Sの表面に形成される。
また、本実施例の荷電粒子ビーム描画装置10においては、図5に示す描画パターン110をパターン分割することなく、試料Sの表面に形成することができる。
この場合、描画パターンデータ作成部16で、描画パターン110を分析し、図4(a)に示すように、矩形の領域72a〜72kをX方向に対して、回転させた矩形のパターン100と、図2(b)に示すマスクパターンとを予め求めておく。
パターン100は、図2(a)に示すパターン70を回転させたものであり、それ以外の構成は、図2(a)に示すパターン70と同様である。なお、パターン100のパターンデータは、パターン70のパターンデータに回転部68において回転処理することにより得られる。このパターン100においても、矩形の領域72a〜72kが描画パターン110のパターン部になるものである。
この場合においても、描画パターンデータ作成部16からマスクパターン80のマスクパターンデータを制御部50を介して、第1の記憶部66aまたは第2の記憶部66bに予め書き込んでおく。
パターン100の矩形の領域72a〜72kの走査方向Dは、X方向とは異なる。この場合、制御部50においてパターン100のパターンデータからX方向に対する回転角度を得て、この回転角度を回転部58に出力する。この回転部58により回転角度分回転させて、パターン70と同様な走査信号をX走査発生部56aおよびY走査発生部56bにより発生させても走査方向DをX方向とは異なる走査方向Dで電子ビームBを走査可能な状態にする。
本実施例においては、制御部50により、X走査発生部56a、Y走査発生部56bによる走査信号と同期させて、ブランキング信号発生部52からパターン100のパターンデータに基づくブランキング信号、すなわち、ブランキング信号発生部52により電子ビームBの照射、非照射に対応したデジタルデータを発生させる。
また、マスク処理部54において、第1の読出部64aおよび第2の読出部64bのいずれかが、それぞれに接続された第1の記憶部66aおよび第2の記憶部66bを参照してマスクパターン80を表わすマスクパターンデータを得て、更にアドレス情報との整合を図り、マスク内でのブランキング信号(データ)を得る。
次に、マスク内でのブランキング信号(データ)と、パターン100のブランキング信号とが合成部68で合成され、図5に示す描画パターン110を描画するための描画ブランキング信号を得ることができる。
マスク内でのブランキング信号(データ)(マスクパターン80)と、ブランキング信号とが合成されると、図4(b)に示すように、パターン100がマスクされ、マスクパターン80の開口部84に相当する部分が、パターン100の矩形の領域72a〜72kでの電子ビームBの照射領域102となり、それ以外のところは、電子ビームBの非照射領域104となる。なお、この場合においても、電子ビームBの照射領域102が、例えば、”0(ブランキングオフ)”で表わされ、電子ビームBの非照射領域104が、例えば、”1(ブランキングオン)”で表わされる。
このようにして、図5に示すような描画パターン110が得られる。この描画パターン110は、外縁112が星型に規定されており、その内部に、マスク処理された帯状の領域116a〜116iが隙間118を設けて平行に配置されている。描画パターン110においては、帯状の領域116a〜116iが、パターン部で電子ビームBの照射領域であり、それ以外の領域は、電子ビームBの非照射領域である。
このように、本実施例においては、一方向(走査方向D)に走査して形成される単純な矩形のパターン100と、マスクパターン80とを用いることにより、図5に示す複雑な描画パターン110について、パターン分割することなく容易に、描画ブランキング信号を得ることができ、この描画ブランキング信号に基づいて、描画パターン110を試料の表面に容易に形成することができる。
また、本実施例においては、パターンの走査方向Dが、X方向とは異なる場合には、予め回転部58に角度情報を出力させておき、水平方向に走査するパターンを描画してもX方向と異なる方向に走査することができる。
さらに、本実施例においては、描画パターンのパターン部を構成するパターンとして、一方向に延びた矩形のパターンを用いたが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、正方形が間隔をあけて複数設けられたパターンを用いることもできる。なお、パターンは、一方向に走査することにより形成される単純なパターンであることが好ましい。また、マスクパターンも特に限定されるものではなく、形成する描画パターンに応じて、その外縁の形状に合わせて適宜選択されるものである。
なお、本発明の荷電粒子ビーム描画装置においては、描画パターンは、所定のパターンのブランキング信号と、マスク内でのブランキング信号(情報)とを合成することにより得られるものである。
このため、形成する描画パターンについて、描画パターンデータ作成部16で分析し、描画パターンのパターン部となるパターンと、描画パターンの外縁を規定するマスクパターンとを予め作成しておく。
次に、分析により得られたパターン部となるパターンのパターンデータを1回で描画できる三角形、または四角形などの単純な図形単位で制御部50に入力される。また、分析により得られたマスクパターンのマスクパターンデータを制御部50を介して第1の記憶部66aおよび第2の記憶部66bに予め記憶させておく。
描画パターンの描画時に、ブランキング信号発生部52により、パターン部のブランキング信号を発生させるとともに、マスクパターンのマスクパターンデータを第1の読出部64aおよび第2の読出部64bに出力させることにより、形成する描画パターンに応じたマスク内でのブランキング信号(データ)を得ることができる。
また、本発明の荷電粒子ビーム描画装置は、例えば、任意の形状に任意回転角度でグレーティングパターンを施すホログラムの作成に用いることができる。
また、本発明の荷電粒子ビーム描画装置において、描画部は、電子ビームを用いるものに限定されるものではなく、イオンビームを用いた描画部であってもよい。
さらに、本実施例の荷電粒子ビーム描画装置においては、ベクタ走査を例に説明したが、本発明においては、特に限定されるものではなく、ラスタ走査して描画するものでもよい。ラスタ走査は、X走査信号およびY走査信号に基づいて電子ビームBが描画領域内を走査される。この場合、電子ビームBのX走査信号およびY走査信号に同期してブランキング信号により、電子ビームBの照射または非照射が制御されて、所定の描画パターンが試料の表面に形成される。このように、ラスタ走査であっても、本発明の効果を得ることができる。なお、ラスタ走査の場合、描画領域の一部にしかパターン部が存在しない場合でも描画が可能である。
以上、本発明の荷電粒子ビーム描画装置について説明したが、本発明は上述の実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変更を行ってもよいのは、もちろんである。
本発明の荷電粒子ビーム描画装置の実施例を示す模式的ブロック図である。 (a)は、パターンの一例を示す模式図であり、(b)は、マスクパターンの一例を示す模式図であり、(c)は、描画パターンの作成方法の一例を説明する模式図である。 描画パターンの一例を示す模式図である。 (a)は、パターンの他の例を示す模式図であり、(b)は、描画パターンの作成方法の他の例を説明する模式図である。 描画パターンの一例を示す模式図である。 従来の描画パターンの描画方法を説明するための図である。
符号の説明
10 荷電粒子ビーム描画装置
12 描画部
14 パターン発生部
16 描画パターンデータ作成部
20 電子銃
22 電界レンズ
24 ブランキング電極
26 収束レンズ
28 対物レンズ
30、32 走査偏向部
34 ブランキングアンプ
36 偏向アンプ
38 ステージ
50 制御部
52 ブランキング信号発生部
54 マスク処理部
56a X走査発生部
56b Y走査発生部
58 回転部
60a 第1のADコンバータ
60b 第2のADコンバータ
62 マスクパターン作成部
64a 第1の読出部
64b 第2の読出部
66a 第1の記憶部
66b 第2の記憶部
68 合成部
70、100 パターン
80 マスクパターン
90、110 描画パターン

Claims (3)

  1. 荷電粒子ビームを試料の表面に2次元的に走査しつつ、試料の表面に対する前記荷電粒子ビームの照射、非照射を所定の描画パターンに応じて制御する制御信号により、前記荷電粒子ビームの照射、非照射を制御して前記所定の描画パターンを形成する荷電粒子ビーム描画装置であって、
    前記描画パターンを分析し、前記描画パターンのパターン部を構成する所定のパターン、および前記描画パターンの外縁を規定するマスクパターンを作成する描画パターン作成部と、
    前記所定のパターンに応じたブランキング信号を発生させ、前記ブランキング信号に対して前記マスクパターンに基づくマスク処理を施して前記制御信号を作成するパターン発生部とを有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記パターン発生部は、前記マスクパターンを表わすマスクパターンデータが少なくとも1つ記憶された記憶部と、前記記憶部から前記マスクパターンデータを読み出し、前記マスクパターンデータに応じたマスクブランキング信号を作成する読出部と、前記ブランキング信号および前記マスクブランキング信号から前記制御信号を作成する合成部とを備える請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記荷電粒子ビームは、電子ビームまたはイオンビームである請求項1または2に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
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