JP2007155711A - シート状プローブおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微小で微細ピッチな電極を有する回路装置にも安定な接続状態が達成され、電極構造体が絶縁膜から脱落せず高い耐久性が得られ、大面積のウェハや被検査電極のピッチが小さい回路装置に対し、バーンイン試験において、温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれが確実に防止され、良好な接続状態が安定に維持されるシート状プローブおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明のシート状プローブは、厚み方向に伸びる複数の電極構造体を有する絶縁層とこれを支持する支持体とを具え、電極構造体は、絶縁層の表面から突出する表面電極部と、絶縁層の裏面に露出し、その一部が絶縁膜に埋設された裏面電極部と、表面電極部の基端から連続して絶縁層の厚み方向に伸び、裏面電極部に連結された短絡部とを有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回路装置の電気検査に用いられるシート状プローブおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは、例えばウエハに形成された複数の集積回路の電気検査をウエハの状態で行うために好適に用いられるシート状プローブおよびその製造方法に関する。
例えば、多数の集積回路が形成されたウエハや、半導体素子などの電子部品などの回路装置の電気検査では、被検査回路装置の被検査電極のパターンに従って配置された検査用電極を有するプローブ装置が用いられている。
従来、このような装置としてピンもしくはブレードからなる検査用電極(検査プローブ)が配列されたプローブ装置が使用されている。
而して、被検査回路装置が多数の集積回路が形成されたウエハである場合には、ウエハ検査用のプローブ装置を作製するためには、非常に多数の検査プローブを配列することが必要となるので、プローブ装置は高価なものとなる。
また、被検査電極のピッチが小さい場合には、プローブ装置を作製すること自体が困難になる。
さらにウエハには一般に反りが生じており、その反りの状態も製品(ウエハ)ごとに異なるため、各ウエハの多数の被検査電極に対して、プローブ装置の検査プローブのそれぞれを安定にかつ確実に接触させることは実際上困難である。
このような問題に対応するため、一面に被検査電極のパターンに従って複数の検査用電極が形成された検査用回路基板の一面上に異方導電性シートを配置し、この異方導電性シート上に、絶縁シートにその厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体が配列されたシート状プローブを配置したプローブカードが提案されている(特許文献1および特許文献2参照。)。
このようなプローブカードにおいては、図32に示すように、シート状プローブ100は、ポリイミドなどの樹脂からなる柔軟な円形の絶縁性シート104を有し、この絶縁性シート104には、その厚み方向に伸びる複数の電極構造体102が被検査回路装置の被検査電極のパターンに従って配置されている。
また、絶縁性シート104の周縁部には、絶縁性シート104の熱膨張を制御することなどを目的として、例えばセラミックスからなるリング状の支持部材106が設けられている。
この支持部材106は、絶縁性シート104の面方向の熱膨張を制御し、バーンイン試験において温度変化による電極構造体102と被検査電極との位置ずれを防止するためのものである。
さらに、各電極構造体102は、絶縁性シート104の表面に露出する突起状の表面電極部108と、絶縁性シート104の裏面に露出する板状の裏面電極部110とが、絶縁性シート104をその厚み方向に貫通して伸びる短絡部112を介して一体に連結された構造になっている。
しかしながら、このようなシート状プローブには以下のような問題がある。
例えば直径8インチ以上のウエハでは、5000個または10000個以上の被検査電極が形成されており、これらの被検査電極のピッチは300μm以下であり、微細な場合には160μm以下である。
而して、このようなウエハの検査を行うためのシート状プローブとしては、ウエハに対応した大面積を有し、5000個または10000個以上の電極構造体が300μm以下のピッチで配置されたものが必要となる。
しかし、ウエハを構成する材料の例であるシリコンの線熱膨張係数は、3.3×10-6/K程度であり、一方シート状プローブの絶縁性シートを構成する材料の例であるポリイミドの線熱膨張係数は、4.5×10-5/K程度である。
従って、例えば25℃においてそれぞれ直径が8インチ(20cm)のウエハおよびシート状プローブの各々を25℃から125℃まで加熱した場合には、理論上ウエハの直径の変化は66μmにすぎないことになるが、シート状プローブの絶縁性シートの直径の変化は900μmに達し、両者の熱膨張の差は834μmとなる。
このように、ウエハとシート状プローブの絶縁性シートとの間で面方向の熱膨張の絶対量に大きな差が生じると、絶縁性シートの周縁部をウエハの線熱膨張係数と同等の線熱膨張係数を有する支持部材によって固定しても、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止することが困難であるため、良好な電気的接続状態を安定に維持することができない。
また、検査対象が小型の回路装置であっても、隣接する被検査電極間の離間距離が50μm以下である場合には、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止することは困難であるため、良好な電気的接続状態を安定に維持することができない。
このような問題点に対して、図33に示すように、絶縁性シート204に張力を作用させた状態でリング状の支持部材206に固定することにより、絶縁性シート204の熱膨張を緩和する方法、すなわちリング状の支持部材206の熱膨張率Aと、絶縁性シート204の熱膨張率Bを同一の熱膨張率に制御する方法が提案されている(特許文献3参照。)
しかしながら、この方法では、絶縁性シート204の全ての面方向について張力を均一に作用させることは極めて困難である。
また、電極構造体202を形成することによって絶縁性シート204に作用する張力のバランスが変化し、その結果、絶縁性シート204は熱膨張について異方性を有するようになる。
このため、面方向の一方向の熱膨張を抑制することは可能であっても、この一方向と交差する他方向の熱膨張を抑制することはできず、結局、温度変化による電極構造体202と被検査電極との位置ずれを防止することができない。
また、絶縁性シート204に張力を作用させた状態で支持部材206に固定するためには、加熱下において絶縁性シート204を支持部材206に接着するという煩雑な工程が必要となるため、製造コストの増大を招くという問題がある。
また、特許文献4には、絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを、所定の温度でセラミックリング上に張力を持たせて張り付け、この積層フィルムにバンプホールを形成して電気メッキ処理を行い、バンプホール内にメッキを成長させ表面電極部を形成するとともに導電層を選択的にエッチングして、裏面電極部を形成して電極構造体を形成する手段が開示されている。
そして、この手段では、絶縁性フィルムを選択的にエッチングして、電極構造体の部分を避けてリング状に残しパターンを形成している。
ここで、絶縁性フィルムの張力は、セラミックリングの元に戻ろうとする復元力に比べ非常に弱いものである。
このため、電極構造体を形成することによって熱膨張について異方性を有する原因である絶縁性シートに作用する張力バランスを変化させ、さらに絶縁性フィルム上に残しパターンを形成することによって、セラミックリングの復元力に対抗させている。
また、特許文献5には、検査対象が直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において良好な電気的接続状態を安定に維持することができるシート状プローブおよびその製造方法が開示されている。
具体的には、特許文献5に記載の手段では、図34(a)に示すように、フレーム板形成用金属板302と、このフレーム板形成用金属板302上に一体的に積層された絶縁層形成用樹脂シート304とを有する積層体306を用意し、この積層体306の絶縁層形成用樹脂シート304に貫通孔308を形成している。
さらに、図34(b)に示すように、積層体306に対してメッキ処理を施すことにより絶縁層形成用樹脂シート304の貫通孔308内に、フレーム板形成用金属板302に連結された短絡部310と、短絡部310に連結された表面電極部312を形成している。
そして、図34(c)に示すように、フレーム板形成用金属板302をエッチング処理することにより、貫通孔314が形成された金属フレーム板316を形成し、フレーム板形成用金属板302の一部によって、短絡部310に連結された裏面電極部318を形成している。
これにより、表面に露出する表面電極部312と裏面に露出する裏面電極部318とを有する電極構造体320が、柔軟な樹脂よりなる絶縁層322に保持されてなる接点膜324と、この接点膜324を支持する金属フレーム板316とから構成されるシート状プローブ300が得られるものである。
このようなシート状プローブ300によれば、絶縁層322の面方向の熱膨張が金属フレーム板316によって確実に規制されるので、検査対象が例えば直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれが確実に防止され、良好な電気的接続状態が安定に維持されるもの
である。
しかしながら、図34(c)に示すシート状プローブにおいては、以下のような問題がある。
上記のシート状プローブの製造方法における短絡部310および表面電極部312を形成する工程においては、貫通孔の電解メッキ処理によるメッキ層が等方的に成長するため、図35に示すように、得られる表面電極部312においては、当該表面電極部312の周縁から短絡部310の周縁までの距離wは、当該表面電極部312の突出高さhと同等の大きさとなる。従って、得られる表面電極部312の径Rは、突出高さhの2倍を超えて相当に大きいものとなる。そのため、被検査回路装置における被検査電極が微小で極めて小さいピッチで配置されてなるものである場合には、隣接する電極構造体320間の離間距離を十分に確保することができず、その結果、得られるシート状プローブにおいては、絶縁層322による柔軟性が失われるため、被検査回路装置に対して安定した電気的接続を達成することが困難となる。
また、電気メッキ処理において、フレーム板形成用金属板302の全面に対して電流密度分布が均一な電流を供給することは実際上困難であり、この電流密度分布の不均一性により、絶縁層形成用樹脂シート304の貫通孔308毎にメッキ層の成長速度が異なるため、形成される表面電極部312の突出高さhや、表面電極部312の周縁から短絡部310の周縁までの距離wすなわち径Rに大きなバラツキが生じる。そして、表面電極部312の突出高さhに大きなバラツキがある場合には、被検査回路装置に対して安定した電気的接続が困難となり、一方、表面電極部312の径に大きなバラツキがある場合には、隣接する表面電極部312同士が短絡する恐れがある。
さらに図36(a)に示すように、検査対象のウエハ400は、空気環境下にて長時間放置された場合や、製造工程や検査工程において高温条件下にさらされた場合には、図36(b)に示すように被検査電極402の表面に酸化膜404が形成されることがある。
そして、図37(a)に示すように、半球形の表面電極部312からなる電極構造体320を備えたシート状プローブ300においては、図37(b)に示すように、ウエハ400の表面に形成された酸化膜404を破るのが困難であり、ウエハ400の被検査電極402とシート状プローブ300の電極構造体320との電気的接続が困難となる場合があった。
この問題を解決するためには、図38(a)および図38(b)に示すように、ウエハ400の被検査電極402の表面に形成された酸化膜404を接触時に破って、ウエハ400の被検査電極402とシート状プローブ500の電極構造体504との電気的な接続が容易に達成できるように、シート状プローブ500に形成された電極構造体504の表面電極部502の先端部を細くし、錐状や錐台状にすることが考えられる。
このような構成によれば、表面電極部502における被検査電極402との接触する部分の面積が半球状のものより小さいため、同一荷重を加えた場合には、単位面積当たりに加えられる荷重量が大きく酸化膜404を破るのが容易になる。
現在、ウエハ検査時に加えられる荷重は、1被検査電極当たり例えば8g程度となっている。
例えば、表面電極部が半球状の電極構造体を有する場合に、被検査電極との接触部分の面積をbとし、表面電極部が錐台状の電極構造体を有する場合に、被検査電極との接触部分の面積を0.5bとすれば、酸化膜404を破るための接触時の単位面積当たりの荷重で考えると、表面電極部が錐台状の電極構造体であれば16/bgであるのに対し、表面電極部が半球状の電極構造体では8/bgとなる。
そのため、表面電極部が錐台状の電極構造体を有するシート状プローブを使用して酸化膜404が形成された被検査電極402を有するウエハ400を検査する場合には、検査時に必要な荷重の合計は、表面電極部が半球状の電極構造体を有するシート状プローブを使用する場合に比べて小さくなるため、ウエハ検査装置の加圧機構の小型化が達成でき、さらに小さな圧力にて検査できることは、異方導電性コネクターの繰り返し使用耐久性の向上をもたらし、結果的に検査コストの低減をもたらすこととなる。
しかしながら、図39(a)および図39(b)に示すように、シート状プローブ500に形成された電極構造体504の表面電極部502の先端部の形状を錐状や錐台状とした場合には、ウエハ400の被検査電極402と接触できる電極構造体504の先端部の寸法が、表面電極部が半球状の電極構造体320のものよりも小さくなる。
このような場合において、シート状プローブの電極構造体に距離Aの位置ズレが生ずると、半球状の電極構造体320では被検査電極と電気的接続が可能であるが、表面電極部が錐台状の電極構造体504では被検査電極402と接触できず電気的接続が不可となる。すなわち、表面電極部502が錐状または錐台状の電極構造体504を有するシート状プローブ500は、電極構造体504の位置ズレの許容量が小さいものである。
このため、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体504と被検査電極402との位置ずれによる接続不良が表面電極部の形状が球状の場合よりも生じやすくなり、良好な電気的接続状態を安定に達成することが困難となりやすい。
また、特許文献6には、電極構造体の表面電極部の先端部形状を円錐台として、電極構造体が絶縁膜からの脱落を防止するための保持部を有するシート状プローブおよびその製造方法が開示されている。
このようなシート状プローブは、図40に示す製造方法により製造されるものである。図40において、70は積層体、72は表面側金属層、74は裏面側金属層、76は金属膜、78は絶縁性シート、80は絶縁層、82は電極構造体形成用凹所、84は保持部、86は裏面電極部、88は支持部である。このシート状プローブは、電極構造体の表面電極部は錐台状であり、電極構造体は絶縁層の表側表面上に短絡部径より径の大きな保持部を有し、絶縁層の裏側表面上に短絡部径より径の大きい裏面側電極部を有するものである。
そのため、このシート状プローブは、電極構造体が絶縁膜からの脱落が防止されるので高い耐久性を有し、貫通孔内にメッキ処理等により金属を充填して表面電極部を形成するので、表面電極部の高さが均一で高さバラツキが小さいため多数の被検査電極に同時に接触する場合において低い荷重にて接触できること、表面電極部の外径が小さいため、微細ピッチで高密度のシート状プローブを効率よく生産することができる。
そして、上記のように電極構造体の表面電極が円錐台であるためウエハの表面に形成された酸化膜を破るのが容易であるという効果も有する。
しかしながら、図40に示すシート状プローブの製造方法においては、絶縁性シート78、表面側金属層72、裏面側金属層74、金属膜76および絶縁層80からなる積層体70を、その片面側からエッチングを行って電極構造体形成用凹所82を形成するので、電極構造体形成用凹所82は開口側の径より凹所の底面側の径が小さくなる。
そのため、絶縁性シート78および絶縁層80の厚みが大きいとエッチングにより表面側金属層72が底面に露出した電極構造体形成用凹所82の形成が困難となる。電極構造体形成用凹所82の底面に表面側金属層72が露出していないと、表面側金属層72を電極として電気メッキ処理を行った際に金属が充填されず、電極構造体を形成することが困難となる、という問題がある。
これらの理由により、特許文献6に記載の製造方法においては、電極構造体が高密度で微細ピッチなシート状プローブを製造する場合においては、絶縁性シート78および絶縁層80の厚みの合計を大きくできず、特に絶縁性シート78の厚みを大きくすることが困難で、従って、製造されるシート状プローブは電極構造体の表面電極部の絶縁層80からの突出高さが小さいものとなっていた。
被検査物であるウエハやIC等においては、その被検査電極がその周囲に絶縁層が形成されて、被検査電極が絶縁層の表面高さより被検査電極の高さが低くなっているものがある。このような被検査物の被検査電極にシート状プローブが良好な電気的接続状態を安定に達成するためには、電極構造体の表面電極の突出高さを高くすることが好ましい。
さらに、特許文献6に記載のシート状プローブにおいては、保持部が積層体を構成する金属層をエッチングして形成したものであるため、保持部は絶縁層の上に一体的に積層され、その厚みは小さいものとなり、バーンイン試験等において繰り返し試験を行った場合においても、保持部の変形が生じて、保持部が絶縁層より剥離することがあり、この保持部の変形、剥離による電極構造体の絶縁層からの脱落や、変形した保持部の被検査物への接触による被検査物の損傷が生じることもあった。
特開2001−15565号公報 特開2002−184821号公報 特許第2828410号公報 特開2002−76074号公報 特開2004−361395号公報 特開2004−172589号公報
本発明は、このような現状に鑑み、検査対象が直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止することができ、これにより、良好な電気的接続状態を安定に維持することができるシート状プローブおよびその製造方法を提供することを目的とする。
そして、本発明は、被検査電極がその周囲に絶縁層が形成されて、被検査電極の高さが絶縁層より低くなっているような被検査物に対しても、良好な電気的接続状態を安定に維持することができるシート状プローブおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のシート状プローブは、絶縁膜と、この絶縁膜の面方向に互いに離間して配置され、当該絶縁膜の厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体とを備えた接点膜を有し、 前記電極構造体の各々は、前記絶縁膜の表面から突出する表面電極部と、前記絶縁膜の裏面に露出し、その一部が当該絶縁膜に埋設された裏面電極部と、前記表面電極部の基端から連続して前記絶縁膜をその厚み方向に貫通して伸び、前記裏面電極部に連結された短絡部とよりなり、前記表面電極部の基端および裏面電極部の各々が短絡部の径より大きい径を有し、
前記接点膜は、貫通孔が形成された金属フレーム板における当該貫通孔の周縁部に支持されていることを特徴とする。
本発明のシート状プローブにおいては、接点膜における絶縁膜は、金属フレーム板により支持された部分の厚みが、電極構造体の周辺部分の厚みより大きいことが好ましい。
本発明のシート状プローブの製造方法は、絶縁性シートと、この絶縁性シートの表面に形成された表面側金属層とを有する積層体に、形成すべき電極構造体のパターンに対応するパターンに従って、前記絶縁性シートを貫通する電極構造体形成用凹所を形成する工程と、
電気メッキ処理によって、前記電極構造体形成用凹所およびその周辺部に第1表面電極部分、短絡部および裏面側電極部からなる電極構造体中間体を形成する工程と、
前記絶縁性シートの裏面および前記裏面電極部を覆うよう絶縁層を形成する工程と、
エッチング処理によって前記絶縁層の厚みを小さくすることにより、裏面側電極部の一部を露出する工程と
を含むことを特徴とする。
本発明のシート状プローブの製造方法においては、エッチング処理によって絶縁性シートの厚みを小さくすることにより、電極構造体中間体における第1表面電極部分を露出する工程と、
メッキ処理によって、露出した第1表面電極部分に第2表面電極部分を形成して表面電極部を形成するする工程と
を含むことが好ましい。
また、絶縁層上に金属層を形成し、当該金属層をエッチンク処理を施して金属フレーム板を形成する工程を含むことが好ましい。
本発明のシート状プローブによれば、金属フレーム板の貫通孔に接点膜を支持しているので、絶縁膜の熱膨張を金属フレーム板によって確実に規制することが可能となる。
従って、検査対象が例えば直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれが確実に防止されるため、良好な電気的接続状態を安定して維持することができる。
また、本発明のシート状プローブによれば、表面電極部が絶縁膜の表面から突出した状態に形成されているため、被検査電極がその周囲に絶縁膜が形成されて、被検査電極の高さが絶縁層より低くなっているような被検査物に対しても、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
また、本発明のシート状プローブによれば、表面電極部および裏面電極部の各々が短絡部の径より大きい径を有し、しかも、裏面電極部の一部が絶縁膜に埋設されているため、絶縁膜と電極構造体との接触面積が増大し、絶縁膜より電極構造体が抜け落ちることを確実に防止することができる。
また、接点膜における金属フレーム板により支持された部分の厚みが大きい絶縁膜を有する構成によれば、接点膜が強固に金属フレームに支持されるため、温度変化や繰り返し検査使用時において接点膜の金属フレームからの剥離が抑制されるので、高い耐久性が得られる。
本発明のシート状プローブの製造方法によれば、上記のシート状プローブを確実に製造することができる。
そして、電極構造体形成用凹所内に金属を充填して高さが均一な第1表面電極部分を形成した後、この第1表面電極部分にメッキ処理を行って第2表面電極部分を形成することにより表面電極部を形成するため、先端の径が比較的小さく、高さバラツキが小さく、しかも、突出高さが高い表面電極部が得られる。従って、得られる電極構造体は、酸化膜に覆われた被検査電極に対しても小さな圧力で酸化膜を破ることができるので、電気的な接続を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいてより詳細に説明する。
なお、添付した各図面は説明用のものであり、その各部の具体的なサイズ、形状などは本明細書の記載、および従来技術に基づいて当業者に理解されるところによる。
〈シート状プローブ〉
図1は、本発明のシート状プローブの一実施形態を示す図であり、図1(a)は平面図、図1(b)はX−X線による断面図、図2は、図1のシート状プローブの接点膜を拡大して示す平面図、図3(a)は、図2のX−X線による部分断面図、図3(b)は電極構造体の拡大断面図である。
この実施形態に係るシート状プローブ10は、複数の集積回路が形成された8インチなどのウエハについて、各集積回路の電気検査をウエハの状態で行うために用いられる。
このシート状プローブ10は、図1(b)に示すように、被検査対象であるウエハ上の各集積回路に対応する各位置に貫通孔12が形成された金属フレーム板25を有し、この貫通孔12内には接点膜9が配置されている。また接点膜9は、金属フレーム板25の貫通孔12の縁部に、支持部24で支持されている。
さらに図1(b)および図3(a)に示すように、この支持部24では樹脂製の絶縁膜18が金属フレーム板25上に支持されている。
また接点膜9は、柔軟な絶縁膜18に電極構造体15が貫通形成された構造になっている。
すなわち、絶縁膜18の厚み方向に伸びる複数の電極構造体15が、検査対象であるウエハの被検査電極に対応するパターンに従って絶縁膜18の面方向に互いに離間して配置されている。
このような電極構造体15は図3(a)に示すように、絶縁膜18の表面に露出する突起状の表面電極部15aと、絶縁膜18の裏面に露出する板状の裏面電極部15bと、絶縁膜18の厚み方向に貫通して伸びる短絡部15cとが一体化した構造になっている。
また、このシート状プローブ10は、図1(a)および(b)に示すように、周縁部に剛性を有する平板リング状の支持部材2が設けられている。
《金属フレーム板》
金属フレーム板25は、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは−1×10-7〜1×10-5/K、特に好ましくは−1×10-6〜8×10-6/Kである。
また、金属フレーム板25を構成する材料の具体例としては、インバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、スーパーインバー、コバール、42合金などの合金または合金鋼、モリブデン、モリブデン合金または合金鋼が挙げられる。
さらに、金属フレーム板25の厚みは、3〜150μmであることが好ましく、より好ましくは5〜100μmである。
この厚みが過小である場合には、シート状プローブ10を支持する金属フレーム板25として必要な強度が得られないことがある。
一方、この厚みが過大である場合には、後述する製造方法において、エッチング処理によって第2裏面側金属層より金属フレーム板25と裏面電極部15bとに分離することが困難となることがある。
なお、図1に示す実施形態では、図4(a)に示すように被検査対象であるウエハ上の各集積回路に対応する各位置に、複数個の貫通孔12が形成された金属フレーム板25を形成し、これらの貫通孔12にそれぞれ絶縁膜18を互いに隔離するように形成している。
しかしながら、図5に示すように(図5(a)は平面図、図5(b)はX−X線による断面図である)、絶縁膜18を一体化し、連続した1つの支持部24としてもよく、図6に示すように(図6(a)は平面図、図6(b)はX−X線による断面図である)、絶縁膜18を複数の接点膜9を含むように分割し(同図では4分割)、複数の接点膜9について連続した支持部24を形成するようにしてもよい。
さらに、図4(b)に示すように、中央に一つ大径の貫通孔12を形成したリング形状の金属フレーム板25を形成し、図7に示すように(図7(a)は平面図、図7(b)はX−X線による断面図である)、この貫通孔12に絶縁膜18を一体化し、連続した1つの支持部24として、この絶縁膜18に被検査対象であるウエハ上の各集積回路に対応する各位置に複数個の電極構造体15を形成するようにすることも可能である。
このように金属製の金属フレーム板25が設けられることによって、使用する際に必要な機械的強度が得られ、繰り返し使用に対しても耐久性が高くなる。
また、金属フレーム板25の厚みは3〜150μmであることが好ましく、より好ましくは5〜100μmである。
この厚みが過小である場合には、接点膜9を支持する金属フレーム板25として必要な強度が得られないことがある。
このような範囲に金属フレーム板25の厚みを設定することによって、絶縁膜18、金属フレーム板25、リング状の支持部材2の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれをさらに抑えることができる。
《絶縁膜》
絶縁膜18は、絶縁層18Aと絶縁性シート11Aより構成され、絶縁膜18の形成材料としては、柔軟性を有する樹脂を用いることができる。
絶縁膜18の形成材料としては、電気的絶縁性を有する樹脂材料であれば特に限定されるものではないが、例えばポリイミド系樹脂、液晶ポリマー、およびこれらの複合材料を用いることができる。
また、ポリイミドにより絶縁膜18を形成する場合は、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性のポリイミド、感光性のポリイミド、ポリイミド前駆体を溶媒に希釈したポリイミドのワニス、溶液などを用いて形成することが好ましい。
さらに絶縁膜18の厚みは、良好な柔軟性を得る点などから5〜150μmであることが好ましく、より好ましくは7〜100μm、さらに好ましくは10〜50μmである。
《電極構造体》
電極構造体15の材料としては、例えばニッケル、鉄、銅、金、銀、パラジウム、鉄、コバルト、タングステン、ロジウム、モリブデンまたはこれらの合金もしくは合金鋼などが挙げられる。
また電極構造体15は、全体を単一の金属もしくは合金で形成してもよく、2種以上の金属もしくは合金を積層して形成してもよい。
さらに表面に酸化膜が形成された被検査電極について電気検査を行う場合には、シート状プローブ10の電極構造体15と被検査電極を接触させ、電極構造体15の表面電極部15aにより被検査電極の表面の酸化膜を破壊して電極構造体15と被検査電極との電気的接続を行うことが必要である。
このため電極構造体15の表面電極部15aは、酸化膜を容易に破壊することかできる程度の硬度を有していることが好ましい。
このような表面電極部15aを得るために、表面電極部15aを形成する金属中に硬度の高い粉末物質を含有させることができる。
このような粉末物質としては、例えばダイヤモンド粉末、窒化シリコン、炭化シリコン、セラミックス、ガラスを挙げることができる。
これらの非導電性の粉末物質を適量含有させることにより電極構造体15の導電性を損なうことなく、電極構造体15の表面電極部15aにより被検査電極の表面に形成された酸化膜を破壊することができる。
また、被検査電極の表面の酸化膜を容易に破壊するために、電極構造体15の表面電極部15aの形状を鋭利な突起状としてもよく、また、表面電極部15aの表面に微細な凹凸を形成してもよい。
このように、表面電極部15aの形状は必要に応じて適宜の形状としてよいものである。
また1つの接点膜9には、ウエハ上の集積回路の被検査電極の数にもよるが、例えば数十個以上の電極構造体15が形成される。
表面電極部15aは、図3(a)に示すように、先端からから基端部の径R1に従って径が広くなる半球形状で絶縁膜18の表面から突出している。
次いで、短絡部15cは、表面電極部15aの基端部の径R1より若干小さい径で、先端の径R3を有し、さらに基端部の径R4に従って径が大きくなる円錐台形状である。
また、短絡部15cの基端部には、矩形で径R5を有する裏面電極部15bが設けられている。この裏面電極部15bの一部は、絶縁膜18に埋設されている。
なお、上記の説明において、裏面電極部15bは矩形であるため、縦横の最小寸法をそれぞれ径R5として説明している。
そして、表面電極部15aは、図3(b)にその断面図で示すように、先端の径R2から基端部の径R3に従って径が大きくなる円錐台形状で絶縁膜18の表面から突出している第1表面電極部分15dと、第1表面電極部分の外側を覆うように一体的に形成されている半球状の第2表面電極部分15eより形成されている。
表面電極部15aの基端の径R1は、短絡部15cの先端の径R3より大きく、表面電極部15aの基端の径すなわち第2表面電極部分の基端部の径R1は第1表面電極部分の基端部の径R3より大きいものとされている。また、裏面電極部15bの径R5は、短絡部15cの基端の径R4より大きいものとされている。
そして、短絡部15cの先端の径R3および基端の径R4並びに裏面電極部15bの径R5が、次の関係を満たしている。
R2<R3<R1
R3<R4<R5
そして第1表面電極部分の高さH1より第2表面電極部分の高さH2は大きい。
裏面電極部15bの厚みはH3で、その一部が絶縁膜18に埋設され、裏面電極部15bは絶縁層18Aから高さH4だけ突出している。
絶縁層18Aにおける電極構造体15の周辺部分の厚みt2は、当該絶縁層18Aにおける金属フレーム25の支持部24に支持された部分の厚みt4より小さくなっている。絶縁層18Aの表面に厚みがt3の絶縁性シート11Aが一体的に設けられているため、電極構造体の周辺部における絶縁層18の厚みt1はt2とt3の合計となる。そして、t1、t2、t3およびt4は、t1=t2+t3<t3+t4の関係を満たしており、H1、H2、H3およびH4は、H2<H1、H4<H3の関係を満たしている。
このような、電極構造体15が、絶縁層18の上下に貫通するとともに、一定の配置ピッチPで形成されている。
《支持部材》
支持部材2の材料としては、インバー、スーパーインバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、コバール、42アロイなどの低熱膨張金属材料、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素などのセラミックス材料が挙げられる。
また、支持部材2の厚みとしては、好ましくは2mm以上であるのが好ましい。
このような範囲にリング状の支持部材2の厚みを設定することによって、金属フレーム板25と支持部材2の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれをさらに抑えることができる。
このような支持部材2の剛性でシート状プローブ10を支持することで、後述のプローブカードにおいて、例えば支持部材2に形成した孔とプローブカードに設けられたガイドピンとを係合させること、あるいは支持部材2とプローブカード周縁部に設けられた周状の段差部とを嵌め合わせることにより、シート状プローブ10の接点膜9に設けられた電極構造体15を、被検査物の被検査電極や異方導電性コネクターの導電部と容易に位置合わせすることができる。
さらに、繰り返し検査に使用する場合においても、被検査物への張り付きや電極構造体15の所定位置からの位置ずれを確実に防止できる。
《被覆膜》
電極構造体15の裏面電極部15bには、必須ではないが被覆膜23が形成されていてもよい。
なお、被覆膜23は、例えば裏面電極部15bの材料が化学的に安定していない場合や導電性が不十分な場合に設けると良い。
材質としては化学的に安定な金、銀、パラジウム、ロジウムなどの高導電性金属を用いることができる。
また、電極構造体15の表面電極部15aにも金属被覆膜を形成することができ、例えは被検査電極が半田材料より形成されている場合には、この半田材料が拡散することを防止する点から、銀、パラジウム、ロジウムなどの耐拡散性金属で表面電極部15aを被覆することが好ましい。
上記のシート状プローブ10によれば、金属フレーム板25の貫通孔に接点膜9が支持されているので、絶縁膜18の熱膨張を金属フレーム板25によって確実に規制することが可能となる。従って、検査対象が例えば直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれが確実に防止されるため、良好な電気的接続状態を安定して維持することができる。
また、電極構造体15における表面電極部15aが絶縁膜18の表面から突出した状態に形成されているため、被検査電極がその周囲に絶縁膜が形成されて、被検査電極の高さが絶縁層より低くなっているような被検査物に対しても、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
また、表面電極部15aおよび裏面電極部15bの各々が短絡部15cの径より大きい径を有し、しかも、裏面電極部15bの一部が絶縁膜18に埋設されているため、絶縁膜18と電極構造体15との接触面積が増大し、絶縁膜より電極構造体が抜け落ちることを確実に防止することができる。
また、絶縁膜18は、金属フレーム板25により支持された部分の厚みが大きく、強固に金属フレーム板25に支持されるため、温度変化や繰り返し検査使用時において接点膜の金属フレームからの剥離が抑制されるので、高い耐久性が得られる。
〈シート状プローブの製造方法〉
以下、上記の実施形態に係るシート状プローブ10の製造方法について説明する。
図8に示すように、絶縁性シート11Aと、この絶縁性シート11Aの表面に形成された表面側金属層16Aと、絶縁性シート11Aの裏面に形成された第1裏面側金属層19Aとよりなる積層体10Aを用意する。
このような積層体10Aは、例えば一般に市販されている両面に銅よりなる金属層が積層された積層ポリイミドシートを用いることができる。
このような積層体10Aに対し、図9に示すように、その表面側金属層16Aの表面全体に保護フィルム40Aを積層すると共に、第1裏面側金属層19Aの表面に、形成すべき電極構造体15のパターンに対応するパターンに従って複数のパターン孔12Hが形成されたエッチング用のレジスト膜12Aを形成する。
ここで、レジスト膜12Aを形成する材料としては、エッチング用のフォトレジストとして使用されている種々のものを用いることができる。
次いで、第1裏面側金属層19Aに対し、レジスト膜12Aのパターン孔12Hを介して露出した部分にエッチング処理を施してその部分を除去することにより、図10に示すように、第1裏面側金属層19Aに、それぞれレジスト膜12Aのパターン孔12Hに連通する複数のパターン孔19Hが形成される。
その後、絶縁性シート11Aに対し、レジスト膜12Aの各パターン孔12Hおよび第1裏面側金属層19Aの各パターン孔19Hを介して露出した部分に、エッチング処理を施して、当該部分を除去することにより、図11に示すように、絶縁性シート11Aに、それぞれ第1裏面側金属層19Aのパターン孔19Hに連通する、絶縁性シート11Aの裏面から表面に向かうに従って小径となるテーパ状の複数の貫通孔11Hが形成される。これにより、積層体10Aの裏面に、それぞれ第1裏面側金属層19Aのパターン孔19H、絶縁性シート11Aの貫通孔11Hが連通されてなる複数の電極部形成用凹所10Kが形成される。
以上において、第1裏面側金属層19Aをエッチング処理するためのエッチング剤としては、これらの金属層を構成する材料に応じて適宜選択され、これらの金属層が例えば銅よりなるものである場合には、塩化第二鉄水溶液を用いることができる。
また、絶縁性シート11Aをエッチング処理するためのエッチング液としては、アミン系エッチング液、ヒドラジン系水溶液や水酸化カリウム水溶液等を用いることができ、エッチング処理条件を選択することにより、絶縁性シート11Aに、裏面から表面に向かうに従って小径となるテーパ状の貫通孔11Hを形成することができる。
さらにその後、図12に示すように、電極部形成用凹所10Kが形成された積層体10Aからレジスト膜12Aを除去する。
そして、図13に示すように、積層体10Aの第1裏面側金属層19A上に、電極部形成用凹所10Kおよびその周辺部を覆うようにレジストパターン14を形成する。
さらに、図14に示すように、この積層体10Aの第1裏面側金属層19Aのうちレジストパターン14が形成された部分以外の露出した部分をエッチング処理によって除去する。
そして、図13の工程時に使用したレジストパターン14を除去することにより、図15に示すように、積層体10Aの第1裏面側金属層19Aが貫通孔11Hの周縁部に一部残存した状態とする。
次に、図16に示すように、表面側金属層16Aを共通電極として、電極部形成用凹所10Kに電気メッキ処理を行い、第1表面電極部分、短絡部および裏面側電極部からなる電極構造体中間体22を形成し、電極構造体中間体22を有する積層体10Bが得られる。
以上において、電気メッキ処理により絶縁性シート11Aの貫通孔11H内にまず金属が充填され、次に貫通孔11H内に充填された金属メッキ処理により貫通孔11Hの周縁部に一部残存した第1裏面側金属層19Aに通電され、そして積層体10Aの第1裏面側金属層19A側の表面に、第1裏面側金属層19A側を覆うように裏面側電極部が形成される。
次に、電極構造体中間体22が形成された積層体10Bに化学メッキ処理を施すことにより、図17に示すように、電極構造体中間体22の裏面電極部の表面に被腹膜23を形成する。
さらに、図18に示すように、積層体10Bにおける絶縁性シート11Aの裏面および電極構造体中間体22の裏面電極部を覆うよう、絶縁層18Aを形成し、この絶縁層18A上に第2裏面側金属層17Aを形成し、以て、積層体10Cが得られる。
そして、図19に示すように、第2裏面側金属層17A上にエッチング用のレジスト膜29Aを形成し、第2裏面側金属層17Aにおけるレジスト膜29Aのパターン孔29Hを介して露出した部分にエッチング処理を施して当該部分を除去することにより、図20に示すように、金属フレーム板25を形成する。
次に、絶縁層18Aにおける露出した部分にエッチング処理を施して、その部分の厚みを小さくすることにより、図21に示すように電極構造体中間体22の裏面電極部15bの一部を露出させ、以て、積層体10Dが得られる。
そして、レジスト膜29Aを除去した後、図22に示すように、金属フレーム板25、絶縁層18Aおよび電極構造体中間体22を覆うよう、保護用のレジスト膜34Aを形成し、このレジスト膜34A上に保護フィルム40Bを形成する。
さらに、表面側金属層16Aの表面全体に積層された保護フィルム40Aを剥離し、表面側金属層16Aにエッチング処理を施して除去することにより、図23に示すように、絶縁性シート11Aの表面を露出させる。
そして、絶縁性シート11Aにエッチング処理を施してその厚みを小さくすることにより、図24に示すように、電極構造体中間体22の第1表面電極部分15dを露出させる。
次に、メッキ処理を行うことにより、図25(a)に示すように、絶縁性シート11Aから突出して露出した第1表面電極部分15dの表面に、第2表面電極部分15eを形成し、これにより、第1表面電極部分15dおよび第2表面電極部分15eからなる表面電極部15aが形成された積層体10Fが得られる。
第2表面電極部分15eを形成するメッキ処理としては、第1表面電極部分15dの表面のみに選択的にメッキ層が形成される点で、自己触媒型の無電解メッキが好ましい。
また、第2表面電極部分15eを形成するメッキ処理としては、自己触媒型の無電解メッキ以外のメッキ処理も行うことができる。その場合には、、第1表面電極部分15dの表面以外に絶縁性シート11Aの表面にもメッキ層が形成される場合があるが、短時間のエッチング処理を行うことにより、絶縁性シート11Aの表面のみのメッキ層を除去することかできる。
そして、積層体10Fから保護フィルム40Bおよびレジスト膜34Aを除去することにより、図25(b)に示すシート状プローブ10が得られる。
また、図1に示すように、検査対象であるウエハ上の各集積回路に対応する各位置に貫通孔が形成された金属フレーム板25を有し、この各貫通孔内には接点膜9が配置された構成のシート状プローブ10を形成する場合には、積層体10Fから保護フィルム40Bおよびレジスト膜34Aを除去せずに、以下の工程を経由する。
図26(a)に示すように、積層体10Fにおける絶縁性シート11Aおよび電極構造体15の表面に、所要のパターンのレジスト膜29を形成する。
次いで、エッチング処理によって、図26(b)に示すように、絶縁性シート11Aにおける露出した部分を除去することにより、積層体10Gが得られる。そして、積層体10Gからレジスト膜29、保護フィルム40Bおよびレジスト膜34Aを除去することにより、図26(c)に示すシート状プローブ10が得られる。
このような製造方法によれば、電極構造体形成用凹所10K内に金属を充填して高さが均一な第1表面電極部分15dを形成した後、この第1表面電極部分15dにメッキ処理を行って第2表面電極部15eを形成することにより表面電極部15aを形成するため、先端の径が比較的小さく、高さバラツキが小さく、しかも、突出高さが高い表面電極部15aが得られる。従って、得られる電極構造体15は、酸化膜に覆われた被検査電極に対しても小さな圧力で酸化膜を破ることができるので、電気的な接続を確実に達成することができる。
次に、上記の実施形態に係るシート状プローブ10の他の製造方法について説明する。 この製造方法は、基本的には先に説明したシート状プローブの製造方法と同じであるが、相違点としては、図27(a)から図27(c)に示すように、表面側金属層16Aを共通電極として、電極部形成用凹所10Kに電気メッキ処理を行い、第1表面電極部分、短絡部、裏面側電極部を一括した電極構造体中間体22を形成する際に、絶縁性シート11Aの電極部形成用凹所10Kが形成された側の面に、予めレジストパターンを形成しておくものである。このレジスト膜の厚みと、パターン孔の開口径を調節することにより、任意の形状、厚みの裏面電極部を形成することができる。
以下、具体的に説明するが、この製造方法においては、前述の製造方法における図8乃至図15に示す工程と同様の工程を経由するため、この工程については詳細な説明を省略する。
先ず、図15に示す状態に続き、図27(a)に示すように、積層体10Aにおける絶縁性シート11Aの裏面にパターン孔26Hを有するレジスト膜26Aを形成する。この状態において、パターン孔26Hの開口径は、貫通孔11Hの周縁部に一部残存した第1裏面側金属層19Aの外径と同等である。
次に、図27(b)に示すように、表面側金属層16Aを共通電極として、電極部形成用凹所10Kに電気メッキ処理を行い、第1表面電極部分、短絡部および裏面側電極部からなる電極構造体中間体22を形成し、電極構造体中間体22を有する積層体10Bが得られる。
その後、電極構造体中間体22が形成された積層体10Bからレジスト膜26Aを剥離し、図27(c)に示すように、絶縁性シート11Aの裏面を露出させる。そして、前述の製造方法における図18乃至図25に示す工程を経由することにより、シート状プローブ10が製造される。
なお、上記のいずれかの製造方法によって得られたシート状プローブ(図28(a)参照)は、図28(b)に示すように、シート状プローブ10の周縁部、すなわち金属フレーム板25の外周縁に例えば接着剤を介して剛性を有する平板リング状の支持部材2が設けられる。
上記の製造方法によれば、図1に示すシート状プローブ10を確実に製造することができる。
そして、電極構造体形成用凹所10K内に金属を充填して高さが均一な第1表面電極部分15dを形成した後、この第1表面電極部分15dにメッキ処理を行って第2表面電極部分15eを形成することにより表面電極部15aを形成するため、先端の径が比較的小さく、高さバラツキが小さく、しかも、突出高さが高い表面電極部15aが得られる。従って、得られる電極構造体15は、酸化膜に覆われた被検査電極に対しても小さな圧力で酸化膜を破ることができるので、電気的な接続を達成することができる。
〈プローブカードおよび回路装置の検査装置〉
図29は、本発明の回路装置の検査装置およびそれに用いられるプローブカードの実施形態を示す断面図であり、図30は、プローブカードの組み立て前後の状態を示す断面図、図31は、プローブカードの要部の構成を示す断面図である。
この検査装置は、複数の集積回路が形成されたウエハ6についてそれぞれの集積回路の電気検査をウエハ6の状態で行うために用いられる。この検査装置のプローブカード1は、検査用回路基板20と、この検査用回路基板20の表面に配置された異方導電性コネクター30と、この異方導電性コネクター30の表面に配置されたシート状プローブ10とを備えている。
検査用回路基板20の表面には、検査対象であるウエハ6に形成された全ての集積回路の被検査電極のパターンに従って複数の検査用電極32が形成されている。
検査用回路基板20の基板材料としては、例えば、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型フェノール樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレイミドトリアジン樹脂などの複合樹脂基板材料、ガラス、二酸化珪素、アルミナなどのセラミックス基板材料、金属板をコア材としてエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの樹脂を積層した積層基板材料が挙げられる。
バーンイン試験に用いるためのプローブカード1は基板材料として、線熱膨張係数が3×10-5/K以下、好ましくは1×10-7〜1×10-5/K、より好ましくは1×10-6〜6×10-6/Kであるものを用いることが好ましい。
異方導電性コネクター30は、図29に示すように、複数の貫通孔が形成された円板状のフレーム板31を備えている。
このフレーム板31の貫通孔は、例えば検査対象であるウエハ6に形成された各集積回路に対応して形成されている。
貫通孔の内部には、厚み方向に導電性を有する異方導電性シート35が、貫通孔の周辺部に支持された状態で隣接する異方導電性シート35と互いに独立して配置される。
また、フレーム板31には、シート状プローブ10と検査用回路基板20との位置決めを行うための位置決め孔(図示省略)が形成されている。
フレーム板31の厚みは材質によって異なるが、20〜600μmであることが好ましく、より好ましくは40〜400μmである。この厚みが20μm未満である場合、異方導電性コネクター30を使用する際に必要な強度が得られないことがあり、耐久性が低くなり易い。
一方、厚みが600μmを超える場合、貫通孔に形成される異方導電性シート35が過剰に厚くなり、接続用導電部の良好な導電性と、隣接する接続用導電部間における絶縁性が得られなくなることがある。
フレーム板31の貫通孔の面方向の形状と寸法は、検査対象であるウエハ6の被検査電極の寸法、ピッチとパターンに応じて設計される。
フレーム板31の材料としては、フレーム板31が容易に変形せず、その形状が安定に維持される程度の剛性を有するものが好ましく、具体的には金属材料、セラミックス材料、樹脂材料が挙げられる。
金属材料としては、具体的には鉄、銅、ニッケル、チタン、アルミニウムなどの金属またはこれらを2種以上組み合わせた合金もしくは合金鋼が挙げられる。フレーム板31を金属材料により形成する場合には、フレーム板31の表面に絶縁性被膜が施されていてもよい。
バーンイン試験に用いるためのプローブカード1では、フレーム板31の材料として、線熱膨張係数が3×10-5/K以下、好ましくは1×10-7〜1×10-5/K、より好ましくは1×10-6〜8×10-6/Kであるものを用いることが好ましい。
このような材料の具体例としては、インバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、スーパーインバー、コバール、42合金などの磁性金属の合金もしくは合金鋼が挙げられる。
異方導電性シート35は、図31に示すように、厚み方向に伸びる複数の接続用の導電部36と、それぞれの導電部36を互いに絶縁する絶縁部37とからなる。
導電部36には、磁性を示す導電性粒子36aが厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されている。また導電部36は、異方導電性シート35の両面から突出しており、両面に突出部38が形成されている。
異方導電性シート35の厚み(導電部36が表面から突出している場合には導電部36の厚み)は、50〜3000μmであることが好ましく、より好ましくは70〜2500μm、特に好ましくは100〜2000μmである。この厚みが50μm以上であれば、充分な強度を有する異方導電性シート35が確実に得られる。
また、この厚みが3000μm以下であれば、所要の導電性特性を有する導電部36が確実に得られる。
突出部38の突出高さは、突出部38の最短幅もしくは直径の100%以下であることが好ましく、より好ましくは70%以下である。
このような突出高さを有する突出部38を形成することにより、突出部38が加圧された際に座屈することがなく導電性が確実に得られる。
異方導電性シート35のフレーム板31に支持された二股部分の一方の厚みは5〜600μmであることが好ましく、より好ましくは10〜500μm、特に好ましくは20〜400μmである。
また、図示のように異方導電性シート35をフレーム板31の両面側で二股状に支持する場合の他、フレーム板31の片面のみで支持するようにしてもよい。
異方導電性シート35を形成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する耐熱性の高分子物質が好ましく、成形加工性および電気特性の点からシリコンゴムが好ましい。
異方導電性シート35の導電部36に含有される導電性粒子36aとしては、磁性を示す粒子が好ましい。このような磁性を示す粒子としては、例えば鉄、ニッケル、コバルトなどの金属粒子もしくはこれらの合金粒子またはこれらの金属を含有する粒子が挙げられる。
またこれらの粒子を芯粒子とし、この芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性が良好な金属をメッキした粒子、あるいは非磁性金属粒子、ガラスビーズなどの無機粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、この芯粒子の表面にニッケル、コバルトなどの導電性磁性体をメッキした粒子、あるいは芯粒子に導電性磁性体および導電性が良好な金属の両方を被覆した粒子も使用できる。
中でもニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金や銀などの導電性が良好な金属のメッキを施したものが好ましい。芯粒子の表面への導電性金属の被覆は、例えば無電解メッキにより行うことができる。
導電性粒子36aの粒子径は、1〜500μmであることが好ましく、より好ましくは2〜400μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好ましくは10〜150μmである。
また、導電性粒子36aの粒子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ましく、より好ましくは1〜7、さらに好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜4である。
このような条件を満足する導電性粒子36aを用いることにより、異方導電性シート35の加圧変形が容易であるとともに、導電部36において各導電性粒子36a間に充分な電気的接触が得られる。
導電部36の導電性粒子36aの含有割合は、体積分率で10〜60%、好ましくは15〜50%が好ましい。この割合が10%未満の場合、充分に電気抵抗値の小さい導電部36が得られないことがある。
一方この割合が60%を超える場合、得られる導電部36が脆弱になり易く、必要な弾性が得られないことがある。
異方導電性コネクター30は、例えば特開2002−334732号公報に記載されている方法により製造することができる。
プローブカード1の検査用回路基板20の裏面には、図29および図30に示すように、プローブカード1を下方に加圧する加圧板3が設けられ、プローブカード1の下方には、検査対象であるウエハ6が載置されるウエハ載置台4が設けられている。
加圧板3とウエハ載置台4のそれぞれには、加熱器5が接続されている。
シート状プローブ10のリング状の支持部材2は、図29に示すように、加圧板3に設けられた周状の嵌合用段差部に嵌め込まれている。また、異方導電性コネクター30の位置決め孔には、ガイドピン50が挿通されている。
これにより異方導電性コネクター30は、異方導電性シート35のそれぞれの導電部36が検査用回路基板20のそれぞれの検査電極21に対接するように配置され、この異方導電性コネクター30の表面に、シート状プローブ10がそれぞれの電極構造体15が異方導電性コネクター30の異方導電性シート35の各導電部36に対接するよう配置され、この状態で三者が固定される。
ウエハ載置台4には検査対象であるウエハ6が載置され、加圧板3によりプローブカード1を下方に加圧することにより、シート状プローブ10の電極構造体15の各表面電極部15aがウエハ6の各被検査電極7に加圧接触する。
この状態では、異方導電性コネクター30の異方導電性シート35の各導電部36は、検査用回路基板20の検査電極21とシート状プローブ10の電極構造体15の裏面電極部15aとにより挟圧されて厚み方向に圧縮されている。
これにより、導電部36にはその厚み方向に導電路が形成され、ウエハ6の被検査電極7と検査用回路基板20の検査電極21とが電気的に接続される。その後、加熱器5によってウエハ載置台4と加圧板3を介してウエハ6が所定の温度に加熱され、この状態で、ウエハ6に形成された複数の集積回路のそれぞれについて電気的検査が行われる。
このウエハ検査装置によれば、ウエハ6が例えば直径8インチ以上の大面積であり、かつ被検査電極7のピッチが極めて小さい場合であっても、バーンイン試験においてウエハ6に対する良好な電気的接続状態を安定に維持することができ、ウエハ6の複数の集積回路のそれぞれについて所要の電気検査を確実に実行することができる。
なお本実施形態では、プローブカード1の検査電極がウエハ6に形成された全ての集積回路の被検査電極に対して接続され一括して電気検査が行われるが、ウエハ6に形成された全ての集積回路の中から選択された複数の集積回路の被検査電極7に対してプローブカード1の検査電極を接続して、選択領域ごとに検査するようにしてもよい。
選択される集積回路の数は、ウエハ6のサイズ、ウエハ6に形成された集積回路の数、各集積回路の被検査電極7の数などを考慮して適宜選択されるが、例えば16個、32個、64個、128個である。
また異方導電性シート35には、被検査電極7のパターンに対応するパターンに従って形成された導電部36の他に、被検査電極7に電気的に接続されない非接続用の導電部36が形成されていてもよい。
また、本発明のプローブカード1および回路装置の検査装置は、ウエハ検査用の他、半導体チップ、BGA、CSPなどのパッケージLSI、MCMなどの半導体集積回路装置などに形成された回路を検査するための構成としてもよい。
本発明のシート状プローブの一実施形態を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線による断面図である。 図1に示すシート状プローブの接点膜を拡大して示す平面図である。 (a)は、図2のX−X線による部分断面図であり、(b)は電極構造体を拡大して示す断面図である。 (a)は金属フレーム板の一例を示す平面図であり、(b)は金属フレーム板の他の例を示す平面図である。 本発明のシート状プローブの変形例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線による断面図である。 本発明のシート状プローブの他の変形例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線による断面図である。 本発明のシート状プローブの更に他の変形例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線による断面図である。 シート状プローブを製造するための積層体の構成を示す説明用断面図である。 第1裏面側金属層上にレジスト膜が形成された状態を示す説明用断面図である。 第1裏面側金属層にパターン孔が形成された状態を示す説明用断面図である。 積層体に電極部形成用凹所が形成された状態を示す説明用断面図である。 第1裏面側金属層からレジスト膜が除去された状態を示す説明用断面図である。 電極部形成用凹所およびその周辺部を覆うようレジストパターンが形成された状態を示す説明用断面図である。 第1裏面側金属層の一部が除去された状態を示す説明用断面図である。 レジストパターンが除去された状態を示す説明用断面図である。 電極部形成用凹所に電極構造体中間体が形成された状態を示す説明用断面図である。 裏面電極部の表面に被覆膜が形成された状態を示す説明用断面図である。 絶縁性シートの裏面に絶縁層および第2裏面側金属層が形成された状態を示す説明用断面である。 第2裏面側金属層上にレジスト膜が形成された状態を示す説明用断面図である。 金属フレーム板が形成された状態を示す説明用断面図である。 エッチング処理によって絶縁層の厚みが小さくされた状態を示す説明用断面図である。 金属フレーム板、絶縁層および電極構造体を覆うようレジスト膜が形成され、更にこのレジスト膜上に保護フィルムが配置された状態を示す説明用断面図である。 保護フィルムおよびレジスト膜が除去された状態を示す説明用断面図である。 第1表面電極部分が露出した状態う示す説明用断面図である。 (a)は第2表面電極部分が形成された状態を示す説明用断面図、(b)は保護フィルムおよびレジスト膜が除去された状態を示す説明用断面図である。 絶縁性シートおよひ絶縁層の一部をエッチング処理する工程を示す説明用断面図である。 本発明のシート状プローブの他の製造方法の工程の一部を示す説明用断面図である。 支持部材が取り付けられる工程を示す説明用断面図である。 本発明の回路装置の検査装置およびそれに用いられるプローブカードの実施形態を示す断面図である。 図29のプローブカードにおける組み立て前後の各状態を示す断面図である。 図29のプローブカードの要部構成を示す断面図である。 従来のシート状プローブの断面図である。 従来のシート状プローブの断面図である。 従来のシート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 従来のシート上プローブの電極構造体の状態を説明するための概略断面図である。 ウエハの被検査電極に酸化膜が形成される状況を説明する概略断面図である。 従来のシート状プローブをウエハの被検査電極に接触させた状態を説明する概略断面図である。 従来のシート状プローブをウエハの被検査電極に接触させた状態を説明する概略断面図である。 従来のシート状プローブの電極構造体とウエハの被検査電極との位置ずれについて説明する概略断面図である。 従来のシート状プローブの製造方法の概略を示す断面図である。
符号の説明
1・・・プローブカード
2・・・支持部材
3・・・加圧板
4・・・ウエハ載置台
5・・・加熱器
6・・・ウエハ
7・・・検査用電極
9・・・接点膜
10・・・シート状プローブ
10A・・積層体
10B・・積層体
10C・・積層体
10D・・積層体
10E・・積層体
10F・・積層体
10G・・積層体
10K・・電極部形成用凹所
11A・・絶縁性シート
11H・・貫通孔
12・・・貫通孔
12A・・レジスト膜
12H・・パターン孔
14・・・レジストパターン
15・・・電極構造体
15a・・表面電極部
15b・・裏面電極部
15c・・短絡部
15d・・第1表面電極部分
15e・・第2表面電極部分
16A・・表面側金属層
17A・・第2裏面側金属層
18・・・絶縁膜
18A・・絶縁層
19A・・第1裏面側金属層
19H・・パターン孔
20・・・検査用回路基板
21・・・検査電極
22・・・電極構造体中間体
23・・・被腹膜
24・・・支持部
25・・・金属フレーム板
26A・・レジスト膜
26H・・パターン孔
29・・・レジスト膜
29H・・パターン孔
30・・・異方導電性コネクター
31・・・フレーム板
32・・・検査用電極
34A・・レジスト膜
35・・・異方導電性シート
36・・・導電部
36a・・導電性粒子
37・・・絶縁部
38・・・突出部
40A・・保護フィルム
40B・・保護フィルム
50・・・ガイドピン
70・・・積層体
72・・・表面側金属層
74・・・裏面側金属層
76・・・金属膜
78・・・絶縁性シート
80・・・絶縁層
82・・・電極構造体形成用凹所
84・・・保持部
86・・・裏面電極部
88・・・支持部
100・・・シート状プローブ
102・・・電極構造体
104・・・絶縁性シート
106・・・支持部材
108・・・表面電極部
110・・・裏面電極部
112・・・短絡部
202・・・電極構造体
204・・・絶縁性シート
206・・・支持部材
300・・・シート状プローブ
302・・・フレーム板形成用金属板
304・・・絶縁層形成用樹脂シート
306・・・積層体
308・・・貫通孔
310・・・短絡部
312・・・表面電極部
314・・・貫通孔
316・・・金属フレーム板
318・・・裏面電極部
320・・・電極構造体
322・・・絶縁層
324・・・接点膜
400・・・ウエハ
402・・・被検査電極
404・・・酸化膜
500・・・シート状プローブ
502・・・表面電極部
504・・・電極構造体

Claims (5)

  1. 絶縁膜と、この絶縁膜の面方向に互いに離間して配置され、当該絶縁膜の厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体とを備えた接点膜を有し、
    前記電極構造体の各々は、前記絶縁膜の表面から突出する表面電極部と、前記絶縁膜の裏面に露出し、その一部が当該絶縁膜に埋設された裏面電極部と、前記表面電極部の基端から連続して前記絶縁膜をその厚み方向に貫通して伸び、前記裏面電極部に連結された短絡部とよりなり、前記表面電極部の基端および裏面電極部の各々が短絡部の径より大きい径を有し、
    前記接点膜は、貫通孔が形成された金属フレーム板における当該貫通孔の周縁部に支持されていることを特徴とするシート状プローブ。
  2. 接点膜における絶縁膜は、金属フレーム板により支持された部分の厚みが、電極構造体の周辺部分の厚みより大きいことを特徴とする請求項1に記載のシート状プローブ。
  3. 絶縁性シートと、この絶縁性シートの表面に形成された表面側金属層とを有する積層体に、形成すべき電極構造体のパターンに対応するパターンに従って、前記絶縁性シートを貫通する電極構造体形成用凹所を形成する工程と、
    電気メッキ処理によって、前記電極構造体形成用凹所およびその周辺部に第1表面電極部分、短絡部および裏面側電極部からなる電極構造体中間体を形成する工程と、
    前記絶縁性シートの裏面および前記裏面電極部を覆うよう絶縁層を形成する工程と、
    エッチング処理によって前記絶縁層の厚みを小さくすることにより、裏面側電極部の一部を露出する工程と
    を含むことを特徴とするシート状プローブの製造方法。
  4. エッチング処理によって絶縁性シートの厚みを小さくすることにより、電極構造体中間体における第1表面電極部分を露出する工程と、
    メッキ処理によって、露出した第1表面電極部分に第2表面電極部分を形成して表面電極部を形成するする工程と
    を含むことを特徴とする請求項3に記載のシート状プローブの製造方法。
  5. 絶縁層上に金属層を形成し、当該金属層をエッチンク処理を施して金属フレーム板を形成する工程を含むことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のシート状プローブの製造方法。
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