JP2007256013A - シート状プローブの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエハにおける被検査電極のピッチが極めて小さいものであっても、良好な電気的接続状態を確実に達成するシート状プローブを歩留まり良く経済的コストで製造する方法を提供する。
【解決手段】絶縁性シートの両面を貫通するように電極構造体が設けられたシート状プローブの製造方法であって、貫通孔が形成された絶縁性シートの下面側に凹部が形成されたヘッダー加工用の下金型を配置する第1の金型配置工程と、第1の金型配置工程に配置された絶縁性シートの貫通孔内に後に電極構造体となる金属細線を挿通する金属細線挿入工程と、絶縁性シートの貫通孔内に挿通された金属細線の上端側にヘッダー加工用の上金型を配置する第2の金型配置工程と、ヘッダー加工用の上金型とヘッダー加工用の下金型との間に配置された金属細線の両端に鍛造加工を行い、この金属細線の両端に貫通孔より大きい径の端面を有する端子部を設けるヘッダー加工鍛造工程とを有する。
【選択図】図14

Description

本発明は、回路装置の電気検査に用いられるシート状プローブの製造方法に関し、詳しくは、例えばウェハに形成された複数の電気的検査をウェハの状態で行なうために用いられるシート状プローブの製造方法に関する。
一般に、半導体集積回路装置の製造工程においては、例えばシリコンよりなるウエハに多数の集積回路を形成し、その後、これらの集積回路の各々について、基礎的な電気特性を検査することによって、欠陥を有する集積回路を選別するプローブ試験が行われる。次いで、このウエハをダイシングすることによって半導体チップが形成され、この半導体チップが適宜のパッケージ内に収納されて封止される。更に、パッケージ化された半導体集積回路装置の各々について、高温環境下において電気特性を検査することによって、潜在的欠陥を有する半導体集積回路装置を選別するバーンイン試験が行われる。
このようなプローブ試験またはバーンイン試験などの集積回路の電気的検査においては、検査対象物における被検査電極の各々をテスターに電気的に接続するために、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された検査用電極を有するプローブカードが用いられている。かかるプローブカードとしては、従来、ピンまたはブレードよりなる検査用電極(検査プローブ)が配列されてなるものが使用されている。
而して、ウエハに形成された集積回路に対して行われるプローブ試験においては、従来、ウエハを複数例えば16個の集積回路が形成された複数のエリアに分割し、このエリアに形成された全ての集積回路について一括してプローブ試験を行い、順次、その他のエリアに形成された集積回路について一括してプローブ試験を行う方法が採用されている。そして、近年、検査効率を向上させ、検査コストの低減化を図るために、より多数の集積回路について一括してプローブ試験を行うことが要請されている。
一方、バーンイン試験においては、検査対象である集積回路装置は微小なものであってその取扱いが不便なものであるため、多数の集積回路装置についてのバーンイン試験を個別的に行うためには、長い時間を要し、これにより、検査コストが相当に高いものとなる。そのため、近年、ウエハ上に形成された多数の集積回路について、それらのバーンイン試験を一括して行うWLBI(Wafer Level Burn−in)試験が提案されている。
然るに、このようなプローブ試験やWLBI試験に用いられるプローブカードを作製するためには、非常に多数の検査プローブを配列することが必要となるので、当該プローブカードは極めて高価なものとなり、また、被検査電極が多数でそのピッチが小さいものである場合には、プローブカードを作製すること自体が困難となる。
以上のような理由から、最近においては、図16に示すように、一面に被検査電極のパターンに対応するパターンに従って複数の検査用電極86が形成された検査用回路基板85と、この検査用回路基板85の一面上に配置された、異方導電性エラストマーシート80と、この異方導電性エラストマーシート80上に配置された、シート状プローブ90とを具えてなるプローブカードが提案されている(例えば特許文献1)。
かかるプローブカードにおけるシート状プローブ90は、絶縁性シート91と、この絶縁性シート91に、検査対象であるウエハにおける被検査電極のパターンに対応するパタ
ーンに従って配置された、それぞれ絶縁性シート91の厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体95とにより構成されており、電極構造体95の各々は、絶縁性シート91の表面に露出する突起状の表面電極部96と、絶縁性シート91の裏面に露出する板状の裏面電極部97とが、絶縁性シート91をその厚み方向に貫通して伸びる短絡部98を介して一体に連結されて構成されている。
このようなシート状プローブ90は、一般に、以下のようにして製造される。
先ず、図17(a)に示すように、絶縁性シート91の一面に金属層92が形成されてなる積層材料90Aを用意し、図17(b)に示すように、レーザ加工、ドライエッチング加工等によって、絶縁性シート91にその厚み方向に貫通する貫通孔98Hを形成する。
次いで、図17(c)に示すように、絶縁性シート91の金属層92上にレジスト膜93を形成したうえで、金属層92を共通電極として例えば電解メッキ処理を施すことにより、絶縁性シート91の貫通孔98Hの内部に金属の堆積体が充填されて金属層92に一体に連結された短絡部98が形成されると共に、当該絶縁性シート91の表面に、短絡部98に一体に連結された突起状の表面電極部96が形成される。
その後、金属層92からレジスト膜93を除去し、更に、図17(d)に示すように、表面電極部96を含む絶縁性シート91の表面にレジスト膜94Aを形成すると共に、金属層92上に、形成すべき裏面電極部のパターンに対応するパターンに従ってレジスト膜94Bを形成し、当該金属層92に対してエッチング処理を施することにより、図17(e)に示すように、金属層92における露出する部分が除去されて裏面電極部97が形成され、以て電極構造体95が形成される。
そして、絶縁性シート91の表面からレジスト膜94Aを剥離すると共に、裏面電極部92からレジスト膜94Bを剥離することにより、シート状プローブ90が得られる。
上記のプローブカードにおいては、検査対象であるウエハの表面に、シート状プローブ90における電極構造体95の表面電極部96が当該ウエハの被検査電極上に位置するよう配置され、この状態で、ウエハがプローブカードによって押圧されることにより、異方導電性エラストマーシート80が、シート状プローブ90における電極構造体95の裏面電極部97によって押圧され、これにより、当該異方導電性エラストマーシート80には、当該裏面電極部97と検査用回路基板85の検査用電極86との間にその厚み方向に導電路が形成され、その結果、ウエハの被検査電極と検査用回路基板85の検査用電極86との電気的接続が達成される。そして、この状態で、当該ウエハについて所要の電気的検査が実行される。
そして、このようなプローブカードによれば、ウエハがプローブカードによって押圧されたときに、当該ウエハの反りの大きさに応じて異方導電性エラストマーシートが変形するため、ウエハにおける多数の被検査電極の各々に対して良好な電気的接続を確実に達成することができる。
しかしながら、上記のプローブカードに採用されたシート状プローブの製造方法においては、以下のような問題があった。
すなわち、シート状プローブ90の製造方法における短絡部98および表面電極部96を形成する電解メッキ処理工程においては、金属層92の全面に対して電流密度分布が均一な電流を供給することは実際上困難であり、この電流密度分布の不均一性により、絶縁性シート91の貫通孔98H毎にメッキ層の成長速度が異なるため、図18(a)に示すように、形成される表面電極部96の突出高さにはバラツキが生じる。そして、図18(b)に示すように、シート状フローブ90とウエハ6との電気的接続を行う際には、表面
電極部96の突出高さのバラツキが絶縁性シート91の有する柔軟性により吸収される、すなわち表面電極部96の突出高さのバラツキの程度に応じて絶縁性シート91が撓むことにより、当該電極構造体95が変位するため、表面電極部96の各々が被検査電極7の各々に接触し、これにより、所要の電気的接続が達成される。
然るに、ウエハ6における被検査電極7の配置ピッチが小さいものである場合、すなわちシート状プローブ90における電極構造体95の配置ピッチが小さいものである場合には、絶縁性シート91の厚みに対する隣接する電極構造体95間の離間距離の比が小さくなるため、シート状プローブ90全体の柔軟性が大きく低下する。その結果、図18(c)に示すように、シート状プローブ90とウエハ6との電気的接続を行う際に、表面電極部96の突出高さのバラツキが十分に吸収されない、すなわち、電極構造体95が十分に変位しないため、例えば突出高さが小さい表面電極部96(図において左側の表面電極部96)が被検査電極7に接触せず、従って、被検査電極7に対する安定な電気的接続を確実に達成することが困難となる。
また、従来のシート状プローブの製造方法においては、電極構造体が多数植設された場合に、製品としての歩留まりが悪く、結果としてコスト高になるという問題があった。
特開2001−15565号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、検査対象であるウエハにおける被検査電極のピッチが極めて小さいものであっても、ウエハに対する良好な電気的接続状態を確実に達成するシート状プローブを歩留まり良く経済的コストで製造することが可能なシート状プローブの製造方法を提供することにある。
本発明のシート状プローブの製造方法は、絶縁性シートの両面を貫通するように電極構造体が設けられたシート状プローブの製造方法であって、
所定の貫通孔が形成された絶縁性シートの下面側に、所定の凹部が形成されたヘッダー加工用の下金型を配置する第1の金型配置工程と、
前記第1の金型配置工程に配置された前記絶縁性シートの前記貫通孔内に、後に電極構造体となる金属細線を挿通する金属細線挿入工程と、
前記絶縁性シートの前記貫通孔内に挿通された前記金属細線の上端側に、ヘッダー加工用の上金型を配置する第2の金型配置工程と、
前記ヘッダー加工用の上金型とヘッダー加工用の下金型との間に配置された前記金属細線の両端に鍛造加工を行い、この金属細線の直線部分の両端に、前記貫通孔より大きい径の端面を有する端子部を設けるヘッダー加工鍛造工程と、を有することを特徴とする。
本発明のシート状プローブの製造方法においては、鍛造加工により前記金属細線の両端部に端子部が形成された前記電極構造体が前記絶縁性シートの厚さ方向に対して移動可能とされていることが好ましい。
また、本発明のシート状プローブの製造方法においては、前記絶縁性シートの厚み方向における前記電極構造体の移動可能距離が5〜50μmであることが好ましい。
さらに、本発明のシート状プローブの製造方法においては、鍛造加工により前記金属細線の両端部に端子部が形成された前記電極構造体が前記絶縁性シートの厚さ方向に対して移動不能とすることもできる。
本発明のシート状プローブの製造方法によれば、絶縁性シートの貫通孔内に金属細線を
挿入した状態で、金属細線の両端に、鍛造加工によって当該貫通孔の径より大きい径を有する端子部を形成することにより、これらの端子部の各々がストッパとして機能するので、金属構造体が絶縁性シートから脱落することがなく、単独でも取扱い易いシート状プローブを得ることができる。また、電極構造体の各々が、絶縁性シートに対してその厚み方向に移動可能とされている場合であっても、移動不能とされている場合であっても、歩留まりが良好である。
さらに、電極構造体の表面電極部の突出高さにバラツキがあっても、被検査電極を加圧したときに当該表面電極部の突出高さに応じて電極構造体が絶縁性シートの厚み方向に移動するように設定すれば、ウエハに対する良好な電気的接続状態を確実に達成することができる。
従って、ウエハの検査において、ウエハに対する良好な電気的接続状態を安定に維持するシート状プローブを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明で製造されたシート状プローブが組み込まれているウエハ検査用プローブカード(以下、単に「プローブカード」という。)の断面図で、図2は図1の要部拡大断面図である。
このプローブカード10は、例えば複数の集積回路が形成されたウエハについて当該集積回路の各々のバーンイン試験をウエハの状態で一括して行うために用いられるものであって、検査用回路基板11と、この検査用回路基板11の一面(図1および図2において上面)に配置された異方導電性コネクター20と、この異方導電性コネクター20上に配置されたシート状プローブ30とにより構成されている。
検査用回路基板11は、図3にも示すように、円板状の第1の基板素子12を有し、この第1の基板素子12の表面(図1および図2において上面)における中央部には、正八角形の板状の第2の基板素子15が配置され、この第2の基板素子15は、第1の基板素子12の表面に固定されたホルダー14に保持されている。また、第1の基板素子12の裏面における中央部には、補強部材17が設けられている。
第1の基板素子12の表面における中央部には、複数の接続用電極(図示省略)が適宜のパターンに従って形成されている。一方、第1の基板素子12の裏面における周縁部には、図4に示すように、複数のリード電極13が当該第1の基板素子12の周方向に沿って並ぶよう配置されたリード電極部13Rが形成されている。リード電極13のパターンは、後述するウエハ検査装置におけるコントローラーの入試出力端子のパターンに対応するパターンである。そして、リード電極13の各々は内部配線(図示省略)を介して接続用電極に電気的に接続されている。
第2の基板素子15の表面(図1および図2において上面)には、複数の検査用電極16が、検査対象であるウエハに形成された全ての集積回路における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された検査用電極部16Rが形成されている。一方、第2の基板素子15の裏面には、複数の端子電極(図示省略)が適宜のパターンに従って配置されており、端子電極の各々は内部配線(図示省略)を介して検査用電極16に電気的に接続されている。
そして、第1の基板素子12の接続用電極と第2の基板素子15の端子電極とは適宜の手段によって電気的に接続されている。
ホルダー14は、第2の基板素子15の外形に適合する正八角形状の開口14Kを有し
、この開口14K内に第2の基板素子15が収容されている。また、ホルダー14の外縁は円形であり、当該ホルダー14の外縁には、周方向に沿って段部14Sが形成されている。
異方導電性コネクター20は、図5に示すように、それぞれ厚み方向に貫通する複数の開口22が形成された円板状のフレーム板21を有する。このフレーム板21の開口22は、検査対象であるウエハに形成された全ての集積回路における被検査電極が形成された電極領域のパターンに対応して形成されている。フレーム板21には、厚み方向に導電性を有する複数の弾性異方導電膜23が、それぞれ一の開口22を塞ぐよう、当該フレーム板21の開口縁部に支持された状態で配置されている。
弾性異方導電膜23の各々は、その基材が弾性高分子物質よりなり、図6にも拡大して示すように、厚み方向に伸びる複数の接続用導電部24と、この接続用導電部24の各々の周囲に形成され、当該接続用導電部24の各々を相互に絶縁する絶縁部25とよりなる機能部26を有し、当該機能部26は、フレーム板21の開口22内に位置するよう配置されている。この機能部26における接続用導電部24は、検査対象であるウエハに形成された集積回路における電極領域の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置されている。
機能部26の周縁には、フレーム板21の開口縁部に固定支持された被支持部28が、当該機能部26に一体に連続して形成されている。具体的には、この例における被支持部28は、二股状に形成されており、フレーム板21の開口縁部を把持するよう密着した状態で固定支持されている。
弾性異方導電膜23の機能部26における接続用導電部24には、磁性を示す導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されている。これに対して、絶縁部25は、導電性粒子Pが全く或いは殆ど含有されていないものである。
また、図示の例では、弾性異方導電膜23における機能部26の両面には、接続用導電部24およびその周辺部分が位置する個所に、それ以外の表面から突出する突出部27が形成されている。
フレーム板21の厚みは、その材質によって異なるが、20〜600μmであることが好ましく、より好ましくは40〜400μmである。
この厚みが20μm未満である場合には、異方導電性コネクター20を使用する際に必要な強度が得られず、耐久性が低いものとなりやすく、また、当該フレーム板21の形状が維持される程度の剛性が得られず、異方導電性コネクター20の取扱い性が低いものとなる。一方、厚みが600μmを超える場合には、開口22に形成される弾性異方導電膜23は、その厚みが過大なものとなって、接続用導電部24における良好な導電性および隣接する接続用導電部24間における絶縁性を得ることが困難となることがある。
フレーム板21の開口22における面方向の形状および寸法は、検査対象であるウエハの被検査電極の寸法、ピッチおよびパターンに応じて設計される。
フレーム板21を構成する材料としては、当該フレーム板21が容易に変形せず、その形状が安定に維持される程度の剛性を有するものであれば特に限定されず、例えば、金属材料、セラミックス材料、樹脂材料などの種々の材料を用いることができ、フレーム板21を例えば金属材料により構成する場合には、当該フレーム板21の表面に絶縁性被膜が形成されていてもよい。
フレーム板21を構成する金属材料の具体例としては、鉄、銅、ニッケル、チタン、ア
ルミニウムなどの金属またはこれらを2種以上組み合わせた合金若しくは合金鋼などが挙げられる。
また、フレーム板21を構成する材料としては、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは−1×10-7〜1×10-5/K、特に好ましくは1×10-6〜8×10-6/Kである。
このような材料の具体例としては、インバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、スーパーインバー、コバール、42合金などの合金または合金鋼などが挙げられる。
弾性異方導電膜23の全厚(図示の例では接続用導電部24における厚み)は、50〜3000μmであることが好ましく、より好ましくは70〜2500μm、特に好ましくは100〜2000μmである。この厚みが50μm以上であれば、十分な強度を有する弾性異方導電膜23が確実に得られる。一方、この厚みが3000μm以下であれば、所要の導電性特性を有する接続用導電部23が確実に得られる。
突出部27の突出高さは、その合計が当該突出部27における厚みの10%以上であることが好ましく、より好ましくは20%以上である。このような突出高さを有する突出部27を形成することにより、小さい加圧力で接続用導電部24が十分に圧縮されるため、良好な導電性が確実に得られる。
また、突出部27の突出高さは、当該突出部27の最短幅または直径の100%以下であることが好ましく、より好ましくは70%以下である。このような突出高さを有する突出部27を形成することにより、当該突出部27が加圧されたときに座屈することがないため、所期の導電性が確実に得られる。
また、被支持部28の厚み(図示の例では二股部分の一方の厚み)は、5〜600μmであることが好ましく、より好ましくは10〜500μm、特に好ましくは20〜400μmである。
また、被支持部28は二股状に形成されることは必須のことではなく、フレーム板21の一面のみに固定されていてもよい。
このような異方導電性コネクター20は、例えば特開2002−334732号公報に記載されている方法によって製造することができる。
図7は、本実施例で製造されたシート状プローブ30の断面図であり、図8は、図7の要部拡大断面図である。
このシート状プローブ30は、それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔31Hが検査対象であるウエハの被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された絶縁性シート31を有し、この絶縁性シート31の各貫通孔31Hの各々には、電極構造体32が当該絶縁性シート31の両面の各々から突出するよう配置されている。また、絶縁性シート31の裏面には、円形のリング状の保持部材40が当該絶縁性シート31の周縁部に沿って配置され(図1参照)、当該保持部材40によって絶縁性シート31が保持されている。
電極構造体32の各々は、絶縁性シート31の表面に露出する突起状の表面電極部32aおよび絶縁性シート31の裏面に露出する平板状の裏面電極部32bが、絶縁性シート31の貫通孔31Hに挿通された円柱状の短絡部32cに一体に連結されて構成されている。電極構造体32における短絡部32aの長さLは、絶縁性シート31の厚みdより大
きく、また、当該短絡部32aの径r2は、絶縁性シート31の貫通孔31Hの径r1より小さいものとされており、これにより、当該電極構造体32は、絶縁性シート31の厚み方向に移動可能とされている。
なお、本実施例では、電極構造体32が絶縁性シート31の厚み方向に移動可能とされているが、電極構造体32を絶縁性シート31の厚み方向に対して移動不能とすることも可能である。この場合、絶縁性シート31の貫通孔31Hの径r1を小さくすれば良い。あるいは短絡部32aの長さLを短くして移動不能とすることもできる。
絶縁性シート31を構成する材料としては、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の繊維補強型樹脂材料、エポキシ樹脂等にアルミナ、ポロンナイトライド等の無機材料をフィラーとして含有した複合樹脂材料などを用いることができる。
また、絶縁性シート31としては、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは1×10-6〜2×10-5/K、特に好ましくは1×10-6〜6×10-6/Kである。このような絶縁性シート31を用いることにより、当該絶縁性シート31の熱膨張による電極構造体32の位置ずれを抑制することができる。
また、絶縁性シート31の厚みdは、10〜200μmであることが好ましく、より好ましくは15〜100μmである。
また、絶縁性シート31の貫通孔31Hの径r1は、20〜250μmであることが好ましく、より好ましくは30〜150μmである。
電極構造体32を構成する材料としては、金属材料を好適に用いることができ、特に、後述する製造方法において、絶縁性シートに形成される金属薄層よりエッチングされにくいものを用いることが好ましい。このような金属材料の具体例としては、ニッケル、コバルト、金、アルミニウムなどの単体金属またはこれらの合金などを挙げることができる。電極構造体32としては、2種以上の金属が積層されてなるものであってもよい。
また、表面に酸化膜が形成された被検査電極について電気的検査を行う場合には、シート状プローブ30の電極構造体32と被検査電極を接触させ、電極構造体32の表面電極部32aにより被検査電極の表面の酸化膜を破壊して、当該電極構造体32と被検査電極との電気的接続を達成することが必要である。そのため、電極構造体32の表面電極部32aは、酸化膜を容易に破壊することかできる程度の硬度を有するものであることが好ましい。このような表面電極部32aを得るために、表面電極部32aを構成する金属中に、硬度の高い粉末物質を含有させることができる。
このような粉末物質としては、ダイヤモンド粉末、窒化シリコン、炭化シリコン、セラミックス、ガラスなどを用いることができ、これらの非導電性の粉末物質の適量を含有させることにより、電極構造体32の導電性を損なうことなしに、電極構造体32の表面電極部32aによって、被検査電極の表面に形成された酸化膜を破壊することができる。
また、電極構造体32における表面電極部32aおよび裏面電極部32bには、必要に応じて、被覆膜が形成されていてもよい。例えは被検査電極が半田材料により構成されている場合には、当該半田材料が拡散することを防止する観点から、表面電極部32aに、銀、パラジウム、ロジウムなどの耐拡散性金属よりなる被覆膜を形成することが好ましい。
電極構造体32における短絡部32cの径r2は、18μm以上であることが好ましく、より好ましくは25μm以上である。この径r2が過小である場合には、当該電極構造体32に必要な強度が得られないことがある。また、絶縁性シート31の貫通孔31Hの径r1と電極構造体32における短絡部32cの径r2との差(r1−r2)は、1μm以上であることが好ましく、より好ましくは2μm以上である。この差が過小である場合には、絶縁性シート31の厚み方向に対して電極構造体32を移動させることが困難となることがある。
電極構造体32における表面電極部32aの径r3は、被検査電極の径の70〜150%であることが好ましい。また、電極構造体32における表面電極部32aの径r3と絶縁性シート31の貫通孔31Hの径r1との差(r3−r1)は、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上である。この差が過小である場合には、電極構造体32が絶縁性シート31から脱落する恐れがある。
絶縁性シート31の厚み方向における電極構造体32の移動可能距離、すなわち電極構造体32における短絡部32cの長さLと絶縁性シート31の厚みdとの差(L−d)は、5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは10〜40μmである。電極構造体32の移動可能距離が過小である場合には、良好な電気的接続を確実に達成することが困難となることがある。一方、電極構造体32の移動可能距離が過大である場合には、絶縁性シート31の貫通孔31Hから露出する電極構造体32の短絡部32cの長さが大きくなり、検査に使用したときに、電極構造体32の短絡部32cが座屈または損傷するおそれがある。
電極構造体32のピッチは、検査対象であるウエハの被検査電極のピッチに応じて設定され、例えば40〜250μmであることが好ましく、より好ましくは40〜150μmである。
ここで、「電極構造体のピッチ」とは、隣接する電極構造体の間の中心間距離であって最も短いものをいう。
保持部材40を構成する材料としては、インバー、スーパーインバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、コバール、42アロイなどの低熱膨張金属材料、或いは、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素などのセラミックス材料などを用いることができる。
そして、シート状プローブ30は、電極構造体32の各々における裏面電極部32bが異方導電性コネクター20の弾性異方導電膜23における接続用導電部24に対接するよう配置され、保持部材40が検査用回路基板11におけるホルダー14の段部14Sに係合されて固定されている。
このようなシート状プローブ30は、例えば以下のようにして製造することができる。すなわち、本発明のシート状プローブの製造方法は、第1の金型配置工程と、金属細線挿入工程と、第2の金型配置工程と、ヘッダー加工鍛造工程と、を有している。
また、第1の金型配置工程に入る前の準備工程として、図9に示したように、絶縁性シート31が準備される。そして、絶縁性シート31に図10に示したように、接続すべき電極のパターンに対応するパターンに従って複数の貫通孔31Hが、レーザ加工、ドリル加工法、エッチング加工法などにより予め形成される。
次いで、図11に示した第1の金型配置工程となる。この第1の金型配置工程では、絶縁性シート31の貫通孔31Hに対応する位置に凹部42が形成されたヘッダー加工用の下金型44が予め用意され、この下金型44が絶縁性シート31の下面側に配置される。
次いで、図12に示した金属細線挿入工程となる。この金属細線挿入工程では、所定長さの金属細線99が予め用意される。そして、この金属細線99が絶縁性シート31の各貫通孔31Hに挿入される。なお、この金属細線99は、後に電極構造体32として機能するもので、例えば、直径が30μm、長さ100〜150μmに設定されている。そして、下金型44の凹部42内に下端部が保持された金属細線99は、絶縁性シート31の上面から先端部が突出されるとともに、貫通孔31Hに対して隙間が確保されている。
次いで、図13に示した第2の金型配置工程となる。この第2の金型配置工程では、絶縁性シート31に挿入された金属細線99の上端側に、ヘッダー加工用の上金型48が配置される。
このようにして、金属細線99の両側に下金型44と上金型48とが配置されたら、図14に示したヘッダー加工鍛造工程となる。このヘッダー加工鍛造工程では、冷間により超精密度のヘッダー加工が行なわれる。このヘッダー加工は、ネジの製造などで行なわれている技術で、上金型48に圧力の供給と解除を繰り返し行なうことにより、軸部分の変形した部分を段階的に成長させている。そして、本発明では、このような方法により、貫通孔31Hより大きい径の表面電極部32bと裏面電極部32cとを具備させている。
このように、本実施例では、上記各工程を経ることにより、図15および図8に示したシート状プローブ30が製造される。
このように本実施例による製造方法で製造されたシート状プローブ30によれば、従来に比べて歩留まりを一段と向上させることが可能になる。
本発明の一実施例に係る製造方法で製造されたシート状プローブが組み込まれたプローブカードの断面図である。 図1に示したプローブカードの要部拡大断面図である。 図1に示したプローブカードの検査用回路基板を示す平面図である。 図3に示した検査用回路基板におけるリード電極部を拡大して示す説明図である。 図1に示したプローブカードにおける異方導電性コネクターの平面図である。 図5に示した異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜を拡大して示す断面図である。 図1に示したプローブカードにおけるシート状プローブの断面図である。 図7に示したシート状プローブの要部拡大断面図である。 本発明の一実施例に係るシート状プローブの製造方法で採用された絶縁性シートの断面図である。 同製造方法の絶縁性シートに貫通孔が形成された状態を示す断面図である。 同製造方法における第1の金型配置工程を示す断面図である。 同製造方法における金属細線挿入工程を示す断面図である。 同製造方法における第2の金型配置工程を示す断面図である。 同製造方法におけるヘッダー加工鍛造工程を示す断面図である。 同製造方法で製造されたシート状プローブの断面図である。 従来方法で製造されたシート状プローブが組み込まれたプローブカードの断面図である。 図16のプローブカードに組み込まれたシート状プローブを製造するための従来の製造工程を示す断面図である。 (a)は、従来のプローブカードにおけるシート状プローブにおける電極構造体を拡大して示す断面図、(b)は、表面電極部の各々がウエハの被検査電極の各々に接触した状態を示す断面図、(c)は、表面電極部と被検査電極との接触不良が生じた状態を示す断面図である。
符号の説明
2 コントローラー
3R リード電極部
4 コネクター
4A 導電ピン
4B 支持部材
5 ウエハ載置台
6 ウエハ
7 被検査電極
10 プローブカード
11 検査用回路基板
12 第1の基板素子
13 リード電極
13R リード電極部
14 ホルダー
14K 開口
14S 段部
15 第2の基板素子
16 検査用電極
16R 検査用電極部
17 補強部材
20 異方導電性コネクター
21 フレーム板
22 開口
23,23A 弾性異方導電膜
24 接続用導電部
25 絶縁部
26 機能部
27 突出部
28 被支持部
29 異方導電性エラストマーシート
30 シート状プローブ
31 絶縁性シート
31H 貫通孔
32 電極構造体
32a 表面電極部
32b 裏面電極部
32c 短絡部
40 保持部材
44 下金型
48 上金型
80 異方導電性エラストマーシート
85 検査用回路基板
86 検査用電極
90 シート状プローブ
90A 積層材料
91 絶縁性シート
92 金属層
93 レジスト膜
94A,94B レジスト膜
95 電極構造体
96 表面電極部
97 裏面電極部
98 短絡部
98H 貫通孔
99 金属細線

Claims (4)

  1. 絶縁性シートの両面を貫通するように電極構造体が設けられたシート状プローブの製造方法であって、
    所定の貫通孔が形成された絶縁性シートの下面側に、所定の凹部が形成されたヘッダー加工用の下金型を配置する第1の金型配置工程と、
    前記第1の金型配置工程に配置された前記絶縁性シートの前記貫通孔内に、後に電極構造体となる金属細線を挿通する金属細線挿入工程と、
    前記絶縁性シートの前記貫通孔内に挿通された前記金属細線の上端側に、ヘッダー加工用の上金型を配置する第2の金型配置工程と、
    前記ヘッダー加工用の上金型とヘッダー加工用の下金型との間に配置された前記金属細線の両端に鍛造加工を行い、この金属細線の直線部分の両端に、前記貫通孔より大きい径の端面を有する端子部を設けるヘッダー加工鍛造工程と、を有することを特徴とするシート状プローブの製造方法。
  2. 鍛造加工により前記金属細線の両端部に端子部が形成された前記電極構造体が前記絶縁性シートの厚さ方向に対して移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のシート状プローブの製造方法。
  3. 前記絶縁性シートの厚み方向における前記電極構造体の移動可能距離が5〜50μmであることを特徴とする請求項2に記載のシート状プローブの製造方法。
  4. 鍛造加工により前記金属細線の両端部に端子部が形成された前記電極構造体が前記絶縁性シートの厚さ方向に対して移動不能とされていることを特徴とする請求項1に記載のシート状プローブの製造方法。
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