JP2007154688A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動カムに加わる戻しばねのスプリング荷重を低減するようにして、耐久性を向上させる内燃機関の可変動弁装置を提供する。
【解決手段】カムシャフト9のカム14が連動する揺動カム23を介して吸気5又は排気バルブ6を開閉するロッカアーム機構18を有し、揺動カム23の従動部材28と当接するカム面38は、支持軸13に枢支される枢支端部35より延出する揺動延出部36の揺動端に形成され吸気又は排気バルブ側への押圧力が加わらないベース区間aと、吸気又は排気バルブ側への押圧力が変化するリフト区間bとが連続して形成され、リフト区間bのうち要部b−1より先の最大バルブリフト量が設定されるリフト先端部b−2における揺動カム移動方向と直交する方向の幅B2がリフト区間の幅Bより狭く形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸気あるいは排気バルブの駆動位相およびリフト量を可変可能とした内燃機関の可変動弁装置に関する。
自動車に搭載される内燃機関であるエンジンには、エンジンの排出ガス対策や燃費低減などの理由から、可変動弁装置を搭載して、自動車の運転状態に応じて、吸・排気バルブの駆動位相(開閉タイミング)やリフト量を変化させることが行われている。
このような可変動弁装置には、カムシャフトに形成されている弁カムの位相を、一旦、ベース区間とリフト区間とが揺動カム移動方向に連なる揺動カム面に置き換える揺動カムを備えたものがある。このような可変動弁装置で用いている揺動カムの多くは、併設する支点移動機構の駆動によって、揺動カムの揺動域をずらせることで、揺動端の揺動カム面とロッカアーム側のロッカアームローラとが対向する領域をずらせている。この場合、自動車の運転状態に応じて、揺動カム面をなすベース区間とリフト区間とロッカアームローラが対向する比率をずらせるようにして吸気又は排気バルブの駆動モードである開閉タイミングやリフト量を調整している。
言い換えると、たとえば、可変動弁装置は駆動源によって切換え変動する可変枢支部材と、その可変枢支部材に支点側が枢支され側部が弁カムに当接して揺動する中間レバーと、支持軸に支点側が枢支され近接する中間レバーからの押圧力を入力点で受けることで揺動し、揺動端の揺動カム面によりロッカアーム側のロッカアームローラを押圧する揺動カムを備える。しかも、揺動カム面はその移動方向に沿ってベース区間とリフト区間を備える。ここで、可変枢支部材の駆動によりこれに枢支された中間レバーの揺動カムにおける入力点が変化することで、揺動カムの入力点と支点端部側との距離に応じたレバー比が変わり、レバー比の変化に応じて、揺動カム面上のベース区間とリフト区間に対するロッカアーム側のロッカアームローラが対向する比率をずらせるようにして、ロッカアームが駆動する吸気又は排気バルブの駆動モードである開閉タイミングやリフト量を調整している。
なお、このように揺動カムの揺動カム面上のベース区間とリフト区間に対するロッカアーム側のロッカアームローラが対向する比率をずらせるようにした可変動弁装置の一例が特開2005−69011号公報(特許文献1)に開示されている。
ここでは、可変動弁装置が用いる揺動カムが弁カムより中間レバーを介して押圧力を受けて往動し、戻しバネの弾性力で複動する。このような構成を採る場合、エンジン回転数の増加に応じて揺動カムの往復揺動回数も増加するため、揺動カムの慣性質量が大きくなるほど戻しバネの弾性力を高めないと、回転増に追従できない。そこで、回転数が大きなエンジンほど戻しバネの弾性力が大きく設定されることとなり、これに関連して摺動する摺動部材の面圧が高くなり、磨耗による耐久性の低下の程度が大きくなる。そこで、特許文献1では、慣性質量の低下を図るべく、揺動カムのカム面の内ベース円対向部のカム幅をリフト円対向部より狭めて慣性質量の低減を図っている。
特開2005−69011号公報
しかし、単に、特許文献1の揺動カムのように、慣性質量の低下を図るべく、揺動カムのカム面の内、ベース円対向部のカム幅を狭めて慣性質量の低減を図るだけでは、このベース円対向部が揺動カムの回転中心線からの揺動半径が比較的短いことに起因し、十分な慣性質量の低減効果が得られていない。
更に、上述のような揺動カムを用いたロッカアーム構造の場合、複数のアーム等の力伝達で吸気又は排気バルブを駆動させることと揺動カムの揺動中心からカム面までの距離の精度管理の困難性からロッカアーム構造の組み立て時にバルブクリアランス等のバラツキが生じてしまう。このバラツキは吸気又は排気バルブを開弁状態とすべく押圧力が発生していないベース区間と吸気又は排気バルブ側の部材が当接している位置で調整する必要があるが、単純にベース区間のカム面の幅を狭くした場合、上記当接エリアが狭くなり、その狭いエリアでバルブクリアランス等の調整を行わなければならないという不具合が生じ、単に、ベース円対向部のカム幅を狭めて慣性質量の低減を図るだけでは十分な対策とはなっていない。
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、慣性質量を十分に低減することで、揺動カムに加わる戻しばねのスプリング荷重を低減するようにして、各摺動部材の耐久性を向上させることのできる内燃機関の可変動弁装置を提供することにある。
上述の目的を達成するために、請求項1記載の内燃機関の可変動弁装置は、内燃機関に回転自在に設けられたカムシャフトと、前記カムシャフトに形成されたカムが同カムに連動する揺動カムを介して吸気又は排気バルブを開閉駆動するロッカアーム機構とを有する内燃機関の可変動弁装置において、前記揺動カムのカム面は、前記カムシャフトの近傍に配置された支持軸に枢支端部が枢支され同枢支端部より延出する揺動延出部の揺動端に前記吸気又は排気バルブを閉弁状態とすべく形成され同吸気又は排気バルブ側への押圧力が加わらない又は略一定となるベース区間と、前記吸気又は排気バルブを開弁状態とすべく形成され同吸気又は排気バルブ側への押圧力が変化するリフト区間とが連続して形成され、前記リフト区間のうち、最大バルブリフト量が設定される先端部における揺動カム移動方向と直交する方向の幅がリフト区間の先端部以外の要部における幅よりも狭く形成されたことを特徴とする。
請求項2記載の内燃機関の可変動弁装置は、請求項1記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記ロッカアーム構造は、前記揺動カムのカム面からの押圧力を受けることで支点位置回りに回動して作用端部に当接する吸気又は排気バルブを駆動する第1アームと、前記カムからの押圧力を受けるカム当接部と同カム当接部より所定量離れ同カムからの押圧力を前記揺動カムに伝達する支点端部とを有した第2アームと、前記カムと前記カム当接部との当接位置を同カムの移動方向前後へ変位させるべく駆動源からの切換え操作力を受けることで前記第2アームを変動させる支点移動機構とを備えたことを特徴とする。
請求項3記載の内燃機関の可変動弁装置は、請求項1又は2記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記支点移動機構は内燃機関が高負荷高回転域にあるとベース区間に対するリフト区間が増大するように前記第2アームを変動させ、低負荷低回転域にあるとベース区間に対するリフト区間が低減するように前記第2アームを変動させることを特徴とする。
請求項4記載の内燃機関の可変動弁装置は、請求項1、2又は3記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記リフト区間の先端部は、前記要部より徐々に狭く形成されたことを特徴とする。
請求項1及び2の各発明によれば、リフト区間のうち最大バルブリフト量が設定される先端部におけるカム幅がリフト区間の先端部以外の要部におけるカム幅よりも狭く形成され、揺動カムの最も揺動半径の大きい部位の慣性質量を確実に低減でき、摺接部の耐久性を確保でき、揺動カムに加わる戻しばねのスプリング荷重をより確実に低減して、揺動カムと連動する摺動部材の耐久性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、内燃機関が高負荷高回転域ではバルブリフト量が大きくなるが、最大バルブリフト量が設定される先端部における揺動カム荷重が、その時のバルブの開より閉への変動に伴う慣性力の影響で比較的低く保持される運転を行うことができ、しかも、低負荷低回転域ではバルブリフト量が小さくその時の揺動カム荷重を比較的低く保持して運転を行うので、いずれの場合も最大バルブリフト量が設定される先端部での揺動カム荷重を比較的小さくでき、この部位の耐久性を低減させることなく軽量化を図ることができる。
請求項4の発明によれば、リフト区間の先端部は、要部より徐々に狭く形成されるので、揺動カムのカム面と第1アームの従動部材側との間にたとえミスアライメントが生じても、揺動時に揺動カム面の要部のエッジ部側に急激な押圧力を加えることがなく、徐々に荷重が増加するよう作動でき、当接部の損傷を防ぐことができる。
図1にはこの発明の一実施形態としての内燃機関の可変動弁装置が適用された4気筒のレシプロ式ガソリンエンジン(以後単にエンジンEと記す)のシリンダヘッド1が示される。このシリンダヘッド1の下面には不図示のシリンダブロックが重なり相互に締結されており、シリンダヘッド1の長手方向X(図1において紙面垂直方向)に沿って複数(例えば4つ)の気筒が配列し燃焼室2が順次形成されている。各燃焼室2には、2個づつ(一対)、吸気ポート3および排気ポート4(片側しか図示せず)が設けてある。更に、シリンダヘッド1の上部には、吸気ポート3を開閉する吸気バルブ5、排気ポート4を開閉する排気バルブ6がそれそれ組付けられている。なお、複数の吸気バルブ5、複数の排気バルブ6のいずれも各バルブを閉方向に付勢するバルブスプリング7が装着されている。またシリンダヘッド1の上部には、複数の吸気バルブ5、複数の排気バルブ6を駆動させるSOHC式の動弁系8が搭載されている。
SOHC式の動弁系8はシリンダヘッド1上であって燃焼室2の頭上にシリンダヘッド1の長手方向(図1において紙面垂直方向)に回転自在にカムシャフト9を配設している。このカムシャフト9の一端には不図示のタイミングプーリが接続され、同タイミングプーリには不図示のエンジンクランク軸の回転が伝達され、これによりカム軸が駆動して吸気カム14及び排気カム10が開閉駆動される。
動弁系8のカムシャフト9はこれを挟む上部左右の片側(シリンダヘッドの幅方向の左右片側)にカムシャフト9と平行に回転可能な吸気側のロッカシャフト11と排気側のロッカシャフト12が配設される。ロッカシャフト11とロッカシャフト12間の上側の領域に、カムシャフト9とほぼ平行に支持シャフト(本願の支持軸に相当)13が配設される。
図2に示すように、カムシャフト9には、各燃焼室2との対向部位毎に吸気用カム14と排気用カム10が形成されている。具体的には、吸気用カム14は燃焼室2の頭上中央の地点に形成され、排気用カム10はその吸気用カム14を挟む両側に形成してある。
このうち排気側のロッカシャフト12には、排気用カム10毎に、排気バルブ6を駆動するロッカアーム17(図1に片側のみ図示)が回動自在に設けられている。吸気側のロッカシャフト11には吸気用カム14毎に、複数(一対)の吸気バルブ5を一緒に駆動するロッカアーム機構18が設けられている。これら排気側と吸気側が単一のカムシャフト9の回転により、所定の燃焼サイクル(吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程の4サイクル)毎に、吸気バルブ5と排気バルブ6を開閉させる可変動弁装置が形成されている。
図2には可変動弁装置の吸気バルブ5側を駆動するロッカアーム機構18の平面図が示され、図3にはロッカアーム機構18を分解した斜視図が示されている。
ロッカアーム機構18は吸気側のロッカシャフト11に枢支端であるボス部282が揺動自在に支持されるロッカアーム21(第1アームに相当)と、吸気用カム14で駆動されるセンタロッカアーム22(第2アームに相当)と、支持シャフト13に揺動自在に支持される揺動カム23と、ロッカシャフト11に支持されセンタロッカアーム22の枢支点P0を設定する凹状の受け部24に球面状部251が嵌合する支点部材であるピン部材25と、ピン部材25をロッカシャフト11を介して揺動させるモータ26(図3参照)とを備える。
ロッカアーム21(第1アームに相当)は従動部材を成すロッカアームローラである第1ローラ27が押圧力を受けることで円筒状のボス部282(支点位置)回りに回動し、このボス部282より二股形状で延出する一対の作用端部281に当接する吸気バルブ5を駆動する。即ち、図2、3に示すように、ロッカアーム21は所定間隔を介して並行に配置され中央にボス282を有する一対のロッカアーム片28を備えている。一対の各ロッカアーム片28はボス282の一方側に吸気バルブ5の駆動をなす作用端部281を延出させ、そこに例えばアジャストスクリュ部29を備え、他方側より揺動カム23からの押圧力を受ける入力端部283を斜め上方に向けて延出させている。
互いに対向する一対の入力端部283は相互に短シャフト31で一体的に結合され、短シャフト31には不図示のベアリングモジュールを介しロッカアームローラである第1ローラ27が外嵌される。
ロッカシャフト11の端部には、駆動源としての制御用のモータ26(図3参照)が接続され、モータ26にはエンジンコントローラ19が接続され、これにより、ロッカシャフト11、即ち、後述の支点移動機構34を介して揺動カム23の進角あるいは遅角位置を所望の値に修正するよう制御できる。なお、エンジンコントローラ19にはエンジンEの運転情報であるエンジン回転速度Ne、エンジン負荷である吸入空気量Qaを入力する不図示のセンサが接続されている。
ロッカシャフト11上であって一対のロッカアーム片28間の中央と対向する位置には球面状部251が下端部に形成された支点部材であるピン部材25が径方向に貫通状態で螺挿されナット31で締め付け固定されている。これらはエンジンコントローラ19に制御されるモータ26の駆動により切換え操作力を受けることで、ピン部材25をロッカシャフト11の中心線Ls回りに揺動させ、ピン部材25を垂直方向に配置された進角位置S1の姿勢(図4参照)から、カムシャフト回転方向へほぼ45°の角度に傾いた遅角位置S2の姿勢(図5参照)まで回動変位させて、センタロッカアーム22の支点位置を切換えることができる支点移動機構34が形成されている。
第2アームであるセンタロッカアーム22は、図1、3に示されるように吸気用カム14のカム面と転接する中間ローラとしての第2ローラ32と、同第2ローラ32を回転自在に支持するL形部材であるホルダ部33(図3参照)とを有する。
具体的には、センタロッカアーム22はホルダ部33の中央部を成す枢支部330に第2ローラ32を枢支し、ホルダ部33の中央部から上方、具体的にはロッカシャフト11と支持シャフト13間へ向かって柱状に延びる中継用アーム部331と、ホルダ部33の側部から、一対のロッカアーム片28間を通過するロッカシャフト11の下側へ向って延びる平板状の支点用アーム部332とを有し、全体はL形に形成してある。中継用アーム部331の先端(上端部)には、揺動カム23へ変位を伝える中継部分として、ロッカシャフト11側が低く、支持シャフト13側が高くなるよう傾斜した傾斜面fs1が形成されている。
一方、支点用アーム部332の先喘部は、ロッカシャフト11に支持されているピン部材25の球面状部251が相対変位可能に嵌合する球面状の受け部24が形成されている。これにより、吸気用カム14が1回転する際に、吸気用カム14に第2ローラ32が当接することでセンタロッカアーム22が連動し、センタロッカアーム22の球面状部251がロッカシャフト11に支持された受け部24に嵌合することで形成された枢支点P0を中心に、センタロッカアーム22が上下方向へ1往復揺動するようにしてある。
つまり、支点移動機構34によりセンタロッカアーム22のロッカシャフト11側の枢支点P0を、同シャフトの軸方向と交差する方向に移動できるようにしている。そして、この移動がもたらすセンタロッカアーム22の位置ずれを利用して、図4、図5に示されるように第2ローラ32の吸気用カム14に対する転接位置を同カムの回転方向前後へ、即ち、進角あるいは遅角方向へ変位できるようにしている。
揺動カム23は、図1、図3、図6に示されるようにカムシャフト9の上方近傍に配置された支持軸としての支持シャフト13に回動自在に嵌挿される筒状ボス35(枢支端部)と、同筒状ボス35から第1ローラ27(ロッカアーム21)へ向って延びるアーム部(揺動延出部)36と、アーム部36の延出方向での中間位置の下部に形成され入力点q1をなす変位受け部37と、アーム部36の揺動端をなす膨出部361に形成され第1ローラ27への押圧力を付与可能なる揺動カム面38と、筒状ボス35(枢支端部)のアーム部36と反対側面より延出するバネ受け部41とを有している。なお、バネ受け部41の突端側には円弧状の下向き押圧面411が形成される。下向き押圧面411には吸気カム9側に対してセンタロッカアーム22及び揺動カム23側を相互に密接させる方向に付勢するための弾性力を付与するプッシャー42が対設されている。
アーム部36の下部の変位受け部37は、図3に示すように、カムシャフト9の直上に位置し、凹陥部371が形成され、凹陥部371内にはカムシャフト9と同じ向きで、短シャフト39を回動自在に枢着している。凹陥部371の開放部から露出する短シャフト39の下部には、凹部391が形成され、同凹部391内に中継用アーム部331(センタロッカアーム22)の先端部が差し込まれ、その傾斜面fs1が摺動自在に凹部391の底面に当接し、入力点q1をなしている。
ここで、図6に示すように、傾斜面fs1が凹部391の底面と当接する入力点q1は、支点移動機構34によりセンタロッカアーム22の第2ローラ32が吸気用カム14の回転方向cの前後へ、進角あるいは遅角方向に変位された際に同時に変位できるように形成されている。即ち、センタロッカアーム22の遅角移動(図6で右移動)で入力点q1も遅角位置+q1側に移動し、この際、バルブリフト量Rvを増加修正でき(図8のRv1側)、逆に、センタロッカアーム22の進角移動(図6で左移動)で入力点q1も進角位置−q1側に移動し、この際、バルブリフト量Rvを低減修正できる(図8のRv7側)。
こうしたロッカアーム機構18を用いることで、吸気用カム14の変位が一対のロッカアーム片28から、各吸気バルブ5へ伝わるようにしている。
次に、揺動カム23はそのアーム部36の揺動端をなす膨出部361に揺動カム面38が形成され、この揺動カム面38には従動部材であるロッカアーム21側の第1ローラ27が当接するように形成される。ここで揺動カム面38は支持シャフト13の中心である枢支点e0からの距離d(揺動半径)が増減変化するように形成されている。図6に示すように、揺動カム面38はその上部側をベース区間a(図6中の2点鎖線で矢示する領域)、下部側をリフト区間b(図6中の2点鎖線で矢示する領域)として連続形成される。
ここで、ベース区間aは支持シャフト13の軸心と一致する枢支点e0からの距離d(揺動半径)が一定の円弧面で形成される。リフト区間bはベース区間aの円弧に連続した上で枢支点e0からの距離d(揺動半径)が徐々に増加する円弧面として形成される。
ここでセンタロッカアーム22の枢支点P0が変位することで、センタロッカアーム22上の第2ローラ32が吸気用カム14の所定位置から進角方向へ変位し、これに連動して第1ローラ27が接する揺動カム面38の領域、詳しくは第1ローラ27が行き交うベース区間aとリフト区間bの比率が変化することとなる。この進角方向の変化を伴いながら行われるベース区間aとリフト区間bの比率の変化により、図8に示すように、吸気バルブ5の開閉タイミング(開弁時期Tr)が連続的に可変され、同時に吸気バルブ5のバルブリフト量Rvが連続的に可変されるようにしている。
ところで、図7(a),(b)に示すように、揺動カム23のアーム部36と揺動端をなす膨出部361の中央部とはその回転中心線Lcに沿う方向(揺動カム移動方向と直交する方向)の幅Bがほぼ同一に形成される。特に、膨出部361に支持された揺動カム面38の内、リフト区間bの要部b−1とベース区間aの所定区間部a−1はほぼ同様の幅Bで形成される。これに対し、リフト区間bの要部b−1に続くと共に最大バルブリフト量が設定されるリフト先端部b−2における、回転中心線Lcに沿う方向の幅B2がリフト先端部以外の要部b−1における幅Bよりも狭く形成される。更に、ベース区間aの所定区間部a−1に続くベース先端部a−2の回転中心線Lcに沿う方向の幅B1がリフト区間bの要部b−1における幅Bよりも狭く形成される。なお、所定区間部a−1よりベース先端部a−2に向けてカム幅が徐々に低減するようにアール部reが形成され、これにより、傾いた状態の第1ローラ27を平行状態に戻す機能が的確に作用するようにでき、直接リフト区間bのエッジ部に達して過大な荷重が掛かることを的確に防止できる。
ここでリフト区間bの要部b−1より先のリフト先端部b−2及び同部と対向する膨出部361(図7(a)参照)がその両側縁側を所定量切除されて、揺動半径d(図6参照)が最も大きい部位及びその近傍部位の慣性質量の低減が図られる。更に、ベース区間aの所定区間部a−1より先のベース先端部a−2及び同部と対向する膨出部361の部位がその両側縁側を所定量切除されて、慣性質量の低減が図られる。
ここで、揺動カム面38のうちのベース区間a(所定区間部a−1及びベース先端部a−2)はエンジン駆動時において、エンジン回転数の増減に関係なく、第1ローラ27に対して押圧力が加わらない領域であり、たとえ、他の部位より揺動カム面38の幅が低減されても耐久性に問題を生じることのない領域である。なお、場合により、ベース区間aにおいて、第1ローラ27に押圧力が低い状態で略一定に加わるとしても良く、この場合も耐久性に問題を生じることがないように設定可能である。
このように、揺動カム面38のベース区間aの内のベース先端部a−2における揺動カム移動方向と直交する方向の幅がリフト区間の要部b−1における幅Bより狭められた幅B1に形成されるとしても、この部位の耐久性が低下することがなく、揺動カム23のアーム部36および膨出部361の慣性質量の低減を図ることができる。更に、ここでは、ベース区間aの内の所定区間部a−1のカム幅がBに保持されるので、この部位でバルブクリアランス等の調整を行うことで第1ローラ27が直接リフト区間bのエッジ部に接して過大な荷重が掛かり、接触面の破損や偏磨耗が生じることを未然に防止できる。
なお、揺動カム面38のベース区間aはカム幅Bの所定区間部a−1が形成されていたが、場合により、図7(c)に示すように、所定区間部a−1を排除して、リフト区間b側よりベース先端部a−2に向けてカム幅が徐々に低減するような傾斜壁seが形成されてもよい。この場合、傾斜壁seが比較的大きく形成され、傾いた状態の第1ローラ27を平行状態に戻す機能が的確に作用するようにでき、直接リフト区間bのエッジ部に達して過大な荷重が掛かることを的確に防止できる。
つぎに、このように構成された可変動弁装置の作用を説明する。なお、ここでは吸気系の吸気バルブ5及び吸気カム14の作動を主に説明し、排気バルブ6を含む排気系の説明を略す。
エンジンEの駆動時にエンジンコントローラ19はエンジンの運転情報であるエンジン回転速度Ne、エンジン負荷である吸入空気量Qaを不図示のセンサより取り込み、不図示のマップより両値Ne,Qa相当のセンタロッカアーム22の支点位置を進角あるいは遅角位置中における目標値として求め、同目標値に現在値を修正するよう制御する。
ここで、エンジンコントローラ19が用いる不図示のセンタロッカアーム22の支点位置マップはエンジン負荷である吸入空気量Qaの増加に応じて遅角量を増加する(バルブリフト量を増加する)と共にエンジン回転速度の増加に応じて遅角量を増加するように目標支点位置を設定する。但し、ここで、高負荷低回転の運転域においては後述するように、最大リフト点においてバルブスプリング荷重が揺動カム面38に大きく加わることを考慮し、この状態を回避するため、高負荷低回転の運転域においては遅角量の増加を抑制し、バルブリフト量の増加を抑え、リフト先端部b−2に大きな揺動カム荷重(図9(a)参照)が加わることを予め排除するように制御する。
ここで、高負荷高回転の運転域において、エンジンコントローラ19は支点移動機構34によりピン部材25を垂直方向に配置された進角位置S1(図4参照)に切換え保持する。これにより、第1ローラ27がベース区間aに比較的短く当接し、クランク角θc2でリフト区間bの要部b−1に当接を開始し、その直後に、図9(a)に示すように、例えば+加速度(2点差線参照)が増し、吸気用カム14に駆動される揺動カム荷重(バルブスプリング7の荷重に基づく)が最大値(図9(a)の太い実線)に達する。次いで、リフト区間のうち最大バルブリフト量が設定される位置(図9(a)におけるθc1の位置)の近傍で吸気バルブ5は上昇より下降に転じることで−加速度が維持され、その際の慣性の働きで揺動カム荷重は大きく低減する。更に、吸気用カム14の閉弁側ではバルブ下降を抑制する+加速度が増し、揺動カム荷重は増加し、その後で吸気用カム14が閉弁位置に達する。
図9(a)に示すように、エンジンEが高回転、高負荷運転域におけるθc1の位置近傍で揺動カム荷重は大きく低減する。この状態において、揺動カム面38のリフト区間bのリフト先端部b−2に第1ローラ27が当接してもその際の揺動カム荷重は比較的小さく(図9(a)では最大荷重の半分以下)、リフト先端部b−2におけるカム幅がB2と先端部以外の要部b―1におけるカム幅Bよりも狭く形成されていても、十分に耐久性を確保できることとなる。
しかも、揺動半径dが比較的大きい揺動カム23の膨出部361の慣性質量の低減を図ることができ、これに応じて揺動カム23に加わるプッシャー42の戻しばねのスプリング荷重を十分に低減することができ、これに付随して戻しバネの荷重余裕ができるので、2つの吸気バルブ5を駆動する機構を本可変動弁装置に容易に採用することができる。
なお、図9(a)に細線で示すように、エンジンEが低回転で高負荷運転域にある場合、ここでのエンジンコントローラ19は高負荷低回転の遅角量の増加を抑制し、高負荷運転域でもバルブリフト量の増加を抑えるよう支点移動機構34の遅角移動を排除して、中間位置S3位置(図1参照)に保持する。このように、高負荷低回転の運転域においては遅角量の増加を抑制し、バルブリフト量の増加を抑え、揺動カム面38のリフト先端部b−2に大きな揺動カム荷重(図9(a)参照)が加わることを予め排除するように制御する。これによって、低回転で高負荷運転域にある場合でも、リフト先端部b−2がカム幅がB2と狭く形成されていても、十分に耐久性を確保できることとなる。
次に、低負荷運転が指示されると、これに伴い、エンジンコントローラ19はエンジンEを低回転に保持するよう制御すると共に支点移動機構34により第2ローラ32の吸気用カム14に対する転接位置が進角方向のS2(図5参照)へ変位される。すると、第1ローラ27が行き交う領域でベース区間asが最も大きく、リフト区間bsが最も小さい(比率as/bsが大きい)ように設定される。これにより、図8中のA7の線図に示されるように吸気バルブ5はロッカアーム片28を介して、最も大きいベース区間asと最も小さいリフト区間bsとがなす揺動カム面38の部分で駆動され、低リフトでの最大のバルブリフト量Rv7、さらには遅角側での開閉タイミングTs7で吸気バルブ5が開閉される。
この運転状態での揺動カム面38では、図9(b)に示すように、第1ローラ27がベース区間aに比較的長く当接し、その後、クランク角θc3でリフト区間bの要部b−1に当接を開始し、+加速度が増し、吸気用カム14に駆動される揺動カム23が受ける揺動カム荷重(バルブスプリング7の荷重に基づく)が最大値(図9(b)参照)に達する。次いで、リフト区間のうち最大バルブリフト量が設定される位置θc1’の近傍で吸気バルブ5は上昇より下降に転じることで−加速度が維持され、その際、比較的小さな慣性の働きで揺動カム荷重は低減(図9(b)参照)にする。更に、閉弁側ではバルブ下降を抑制する+加速度が増し、揺動カム荷重も増加に転じ、その後で吸気用カム14が閉弁位置に達する。
図9(b)に示すように、エンジンEが低回転域、低負荷運転域では、リフト量が比較的小さいことにより、バルブが受けるバルブスプリング7の荷重が小さく、揺動カム荷重も比較的小さくなる。しかも、ここでは、リフト区間bのうち最大バルブリフト量が設定される位置θc1(図9(a)参照)に達する前にバルブは上昇より下降に反転しており、リフト区間bのリフト先端部b−2に第1ローラ27が達することがない。このため、エンジンの低回転域、低負荷運転域でリフト先端部b−2におけるカム幅がB2と先端部以外の要部b―1におけるカム幅Bよりも狭く形成されても、十分に耐久性を確保できることとなる。
次に、現在の運転域が中回転中負荷運転域であるとすると、エンジンコントローラ19は目標値として中リフトとなる進角位置S1、S2の中間位置S3の近傍にセンタロッカアーム22の支点位置を位置決めする。すると、第1ローラ27が行き交う領域でベース区間as及びリフト区間bsの比率as/bsが中間値に設定される。これにより、例えば、図8中のA5〜A3の線図に示されるように吸気バルブ5はバルブリフト量がRv7とRv1の中間値で、開閉タイミングがTs7とTs1の中間値で開閉駆動される。
この運転状態では、バルブスプリング7の荷重に基づく揺動カム荷重も中間値と比較的小さく、この運転域での最大バルブリフト量が設定される位置もθc1〜θc1’の中間となり、リフト先端部b−2におけるカム幅がB2と要部b―1におけるカム幅Bよりも狭く形成されても、耐久性は問題とならない。
このように図1の内燃機関の可変動弁装置では、リフト区間bのうち最大バルブリフト量が設定されるリフト先端部b−2におけるカム幅B2がリフト先端部b−2以外の要部b−1におけるカム幅Bよりも狭く形成される。このため、エンジンEが高回転域で駆動する場合であっても、揺動カム面38のリフト先端部b−2及びベース先端部a−2及びこれら部位と対向する膨出部361の各部位がその両側縁側を所定量切除されて、慣性質量の低減が図られている。特に、ここでは揺動半径dの大きなリフト先端部b−2側の慣性質量を確実に低減でき、これに伴いプッシャー42の戻しバネ力が比較的低減されるので、揺動カム23と連動する摺動部材(中継用アーム部331、凹部391、ホルダ部33、第2ローラ32、ロッカアーム21、吸気用カム14、)の耐久性を向上させることができる。
更に、エンジンEが高負荷高回転域にあると、バルブリフト量が大きくなるが、最大バルブリフト量が設定されるリフト先端部b−2における揺動カム荷重が、その時のバルブの開より閉への変動に伴う慣性力によるバルブスプリング荷重の打ち消し作用による影響で比較的低く保持される運転が行なわれ、しかも、低負荷低回転域ではバルブリフト量が小さくその時のバルブスプリング荷重が小さく、揺動カム荷重を比較的低く保持して運転が成される。このように、いずれの場合も最大バルブリフト量が設定されるリフト先端部b−2での揺動カム荷重を比較的小さくでき、この部位の耐久性を低減させることなく軽量化を図ることができる。
更に、リフト区間bのリフト先端部b−2は、図7(b),(c)に示すように、アール部rが設けられることで要部b−1より徐々に狭く形成される。これにより、揺動カム23のカム面38と第1ローラ27との間にミスアライメントが生じ、両者間が平行でなくなり、先端部b−2のエッジ部ecと第1ローラ27のクリアランスがマイナスとなった場合でも、幅B2から幅B間のカム面38と第1ローラの接触点は連続的に変化するため、荷重も連続変化となり揺動カム23と第1ローラ27間に過大な荷重発生を防ぎ、当接部の損傷を防ぐことができる。
更に第1ローラ27もしくは揺動カム面にクラウニングを設け、ミスアライメント時の荷重を低減させることもできる。
また、高回転、最大リフト時の荷重は、図9(a)に示すように最大リフト点θc1に向かって徐々に小さくなっている事から、要部b−1の幅Bから先端部b−2の幅B2に向けて形成されるアール部rの形状を、荷重変化に合わせて徐々に幅が狭くなるように形成する事ができるため、リフト先端部の慣性質量低減効果を最適化することができる。したがって、荷重変化によっては図7(d)に示すとおり、外に凸となるアール部を形成してもよい。
また、要部b−1の幅Bから先端部b−2の幅B2に向けてアール部rに代えて、図7(e)に示すとおり傾斜面を形成しても良く、この場合もアール部rと同様の効果が得られる。
なお、ベース区間aは図7(c)のように傾斜壁としてもよい。
更に、揺動カム23の慣性質量を低減できるのに伴いプッシャー42の戻しバネ力が比較的低減されるので、摺動部材の摺接面を狭めることが可能となり、装置やエンジン本体の小型化による車両搭載性を向上させることができる。
なお、本発明は上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施しても構わない。
例えば、上述のエンジンコントローラ19は、高負荷運転時であっても低回転域に達すると、バルブスプリング荷重がバルブ慣性力で打ち消されることがなくなる点を考慮し、バルブリフト量を所定量抑制していたが、これに限定されるものではない。即ち、エンジンコントローラ19がエンジン負荷信号の増減に対応してエンジン回転速度が増減するようにエンジン回転数を制御し、このエンジン回転数が低回転高負荷の運転を行わないようにし、リフト先端部b−2に過度のバルブスプリング荷重がかかることを排除するようにし、リフト先端部b−2の耐久性を確保しても良い。
更に、図1の内燃機関の可変動弁装置ではSOHC式動弁系(1本のカムシャフトで吸気バルブ5と排気バルブ6を駆動する構造)のエンジンEに本発明を適用していたが、これに限らず、DOHC式動弁系(カムシャフトが吸気側と排気側とに専用にある構造)のエンジンに本発明を適用してもよい。
更に、上述した一実施形態は、本発明を吸気バルブのロッカアーム機構に適用した例を挙げたが、これに限らず、排気バルブのロッカアーム機構に適用してもよい。
本発明の一実施形態としての内燃機関の可変動弁装置を有するエンジンのシリンダヘッドの側断面図である。 図1の内燃機関の可変動弁装置で用いるのロッカアーム機構の平面図である。 図1の内燃機関の可変動弁装置で用いるのロッカアーム機構の分解斜視図である。 同可変動弁装置の最大バルブリフト制御時におけるカム面のべ一ス区間およびリフト区間にロッカアームの当接部があるときの状態を示す断面図である。 同可変動弁装置の最小バルブリフト制御時におけるカム面のべ一ス区間およびリフト区間にロッカアームの当接部があるときの状態を示す断面図。 同可変動弁装置の揺動カム面を有するスイングカムと第1ローラとの当接部回りの機能説明図である。 同可変動弁装置で用いるスイングカムを示し、(a)は斜視図を、(b)はスイングカムのカム面を、(c)〜(e)はそれぞれ異なる変形例のカム面を示す。 同可変動弁装置に駆動される吸気弁の開閉タイミング−バルブリフト量の特性線図である。 同可変動弁装置の揺動カムおよび吸気バルブの作動特性線図であり、(a)は高負荷高速運転時を、(b)は低負荷低速運転時を示す。
符号の説明
5 吸気バルブ
6 排気バルブ
9 カムシャフト
13 支持軸
14 カム
18 ロッカアーム機構
19 エンジンコントローラ
21 ロッカアーム(摺動部材の一つ)
22 センタロッカアーム(摺動部材の一つ)
23 揺動カム
26 モータ(駆動源)
27 第1ローラ(従動部材)
32 第2ローラ(中間ローラ)
34 支点移動機構
35 枢支端部
36 アーム部(揺動延出部)
361 揺動端
38 揺動カム面
a ベース区間
a−1 所定区間部
a−2 先端部
b リフト区間
b−1 要部
b−2 リフト先端部
B 揺動カム移動方向と直交する方向の幅
B2 リフト先端部における幅
E エンジン

Claims (4)

  1. 内燃機関に回転自在に設けられたカムシャフトと、前記カムシャフトに形成されたカムが同カムに連動する揺動カムを介して吸気又は排気バルブを開閉駆動するロッカアーム機構とを有する内燃機関の可変動弁装置において、
    前記揺動カムのカム面は、
    前記カムシャフトの近傍に配置された支持軸に枢支端部が枢支され同枢支端部より延出する揺動延出部の揺動端に前記吸気又は排気バルブを閉弁状態とすべく形成され同吸気又は排気バルブ側への押圧力が加わらない又は略一定となるベース区間と、前記吸気又は排気バルブを開弁状態とすべく形成され同吸気又は排気バルブ側への押圧力が変化するリフト区間とが連続して形成され、
    前記リフト区間のうち、最大バルブリフト量が設定される先端部における揺動カム移動方向と直交する方向の幅がリフト区間の先端部以外の要部における幅よりも狭く形成されたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記ロッカアーム構造は、
    前記揺動カムのカム面からの押圧力を受けることで支点位置回りに回動して作用端部に当接する吸気又は排気バルブを駆動する第1アームと、
    前記カムからの押圧力を受けるカム当接部と同カム当接部より所定量離れ同カムからの押圧力を前記揺動カムに伝達する支点端部とを有した第2アームと、
    前記カムと前記カム当接部との当接位置を同カムの移動方向前後へ変位させるべく駆動源からの切換え操作力を受けることで前記第2アームを変動させる支点移動機構とを備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  3. 請求項1又は2記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記支点移動機構は内燃機関が高負荷高回転域にあるとベース区間に対するリフト区間が増大するように前記第2アームを変動させ、低負荷低回転域にあるとベース区間に対するリフト区間が低減するように前記第2アームを変動させることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  4. 請求項1、2又は3記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記リフト区間の先端部は、前記要部より徐々に狭く形成されたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
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