JP2007153337A - ハイブリッド車の駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1の動力源に外力を与えて起動する場合に、第1の動力源の起動性が低下することを抑制することのできるハイブリッド車の駆動装置を提供する。
【解決手段】 第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、第2の動力源から車輪に至る動力の伝達経路に、変速比を変更可能な変速機が配置されているとともに、変速機の回転部材と車輪とが動力伝達可能に連結されているハイブリッド車の駆動装置において、第1の動力源に外力を与えて第1の動力源を起動させる場合に、変速機の回転部材の回転を制限する回転制限手段(ステップS1,S2)を有している。
【選択図】図1
【解決手段】 第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、第2の動力源から車輪に至る動力の伝達経路に、変速比を変更可能な変速機が配置されているとともに、変速機の回転部材と車輪とが動力伝達可能に連結されているハイブリッド車の駆動装置において、第1の動力源に外力を与えて第1の動力源を起動させる場合に、変速機の回転部材の回転を制限する回転制限手段(ステップS1,S2)を有している。
【選択図】図1
Description
この発明は、複数の動力源を有するハイブリッド車の駆動装置に関するものである。
近年、燃料の燃焼により動力を出力するエンジンと、電力の供給により動力を出力するモータ・ジェネレータとを搭載し、エンジンおよびモータ・ジェネレータの動力を車輪に伝達することのできるハイブリッド車が提案されている。このようなハイブリッド車においては、各種の条件に基づいて、エンジンおよびモータ・ジェネレータを制御することにより、燃費の向上および騒音の低減および排気ガスの低減を図ることができるものとされている。
上記のように、複数種類の動力源を搭載したハイブリッド車の一例が、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたハイブリッド車は、動力源としてのエンジンおよび第2のモータ・ジェネレータを有している。また、エンジンおよび第2のモータ・ジェネレータと車輪との間の動力伝達経路に遊星歯車機構が配置されている。遊星歯車機構はサンギヤおよびリングギヤと、サンギヤおよびリングギヤに噛合するピニオンギヤを支持するキャリヤとを有している。このキャリヤとエンジンとが連結され、リングギヤと車輪および第2のモータ・ジェネレータとが連結されている。さらに、サンギヤには第1のモータ・ジェネレータが連結されている。一方、リングギヤと第2のモータ・ジェネレータとの間の動力伝達経路には、変速機構が設けられている。
上記の特許文献1に記載されたハイブリッド車においては、エンジンまたは第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力が、遊星歯車機構を経由して車輪に伝達される。また、第2のモータ・ジェネレータの動力を車輪に伝達する場合は、要求トルクに基づいて、変速機構をロー状態またはハイ状態に切り換える制御が実行される。なお、動力源としてエンジンおよびモータ・ジェネレータを有するハイブリッド車の駆動装置は、特許文献2にも記載されている。
しかしながら、上記の特許文献1においては、エンジンを起動させる制御に関する記述がないとともに、そのエンジンの起動時に変速機構をどのように制御するかの記述もなく、エンジンの起動性が低下する恐れがあった。
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、第1の動力源に外力を与えて起動する場合に、第1の動力源の起動性が低下することを抑制することのできるハイブリッド車の駆動装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、前記第2の動力源から前記車輪に至る動力の伝達経路に、変速比を変更可能な変速機が配置されているとともに、この変速機の回転部材と前記車輪とが動力伝達可能に連結されているハイブリッド車の駆動装置において、前記第1の動力源に外力を与えてこの第1の動力源を起動させる場合に、前記変速機の回転部材の回転を制限する回転制限手段を有していることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、第1の動力源を起動させる場合は、変速機の回転部材の回転が規制されて、その回転部材に連結されている車輪の回転が制限される。
請求項2の発明は、第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、前記第2の動力源から前記車輪に至る動力の伝達経路に、変速比を変更可能な変速機が配置されているとともに、この変速機の回転部材と前記車輪とが動力伝達可能に連結されているハイブリッド車の駆動装置において、前記第1の動力源に外力を与えてこの第1の動力源を起動させる場合に、前記変速機の回転部材の回転を制限する制御と、前記第2の動力源の回転を制限する制御とを実行する回転制限手段を有していることを特徴とするものである。
請求項2の発明によれば、第1の動力源を起動させる場合は、変速機の回転部材の回転が規制され、かつ、第2の動力源の回転が規制されて、回転部材および第2の動力源に連結されている車輪の回転が制限される。
請求項3の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記第1の動力源の動力を、前記車輪と回転装置とに分配する動力分配装置が設けられており、前記回転装置の動力を第1の動力源に伝達することにより、前記第1の動力源を起動させる起動手段を、更に有していることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明と同様の作用が生じる他に、回転装置の動力が第1の動力源に伝達されて、第1の動力源が起動される。
請求項1の発明によれば、第1の動力源を起動させる場合は、変速機の回転部材の回転を規制することができ、回転部材に連結されている車輪の回転を制限できる。したがって、第1の動力源に与える外力が車輪の駆動力として消費されることを抑制でき、第1の動力源の起動性の低下を抑制できる。
請求項2の発明によれば、第1の動力源を起動させる場合は、変速機の回転部材および第2の動力源が回転することを規制でき、回転部材および第2の動力源に連結されている車輪の回転を制限できる。したがって、第1の動力源に与える外力が車輪の駆動力として消費されることを抑制でき、第1の動力源の起動性の低下を抑制できる。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明と同様の効果を得ることができる他に、回転装置の動力を第1の動力源に伝達すると、第1の動力源を起動することができる。
つぎに、この発明を図面を参照しながら具体的に説明する。図2は、この発明の一実施形態であるF・R(フロントエンジン・リヤドライブ;エンジン前置き後輪駆動)形式のハイブリッド車(以下、「車両」と略記する)Veの概略構成図である。図2において、車両Veは、第1の動力源としてのエンジンを有している。
前記エンジン1としては内燃機関、具体的にはガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。このエンジン1のクランクシャフト2には、ダンパ機構3を経由してインプットシャフト4が連結されている。また、ケーシング5が設けられており、ケーシング5の内部には、モータ・ジェネレータ6およびモータ・ジェネレータ7が設けられている。このモータ・ジェネレータ7およびモータ・ジェネレータ6としては、電気エネルギを機械エネルギに変換する力行機能と、機械エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを兼備したモータ・ジェネレータを用いることができる。モータ・ジェネレータ6は、ステータ8およびロータ9を有しており、ステータ8はケーシング5に固定されている。
また、ケーシング5の内部には、動力分配装置10が設けられている。この動力分配装置10は、いわゆるシングルピニオン形式の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、動力分配装置10は、中空シャフト11に形成されたサンギヤ12と、サンギヤ12と同心状に配置されたリングギヤ13と、サンギヤ12およびリングギヤ13に噛合するピニオンギヤ14を保持したキャリヤ15とを有している。そして、前記ロータ9が前記サンギヤ12に連結され、インプットシャフト4とキャリヤ15とが一体回転するように連結されている。また、インプットシャフト4は中空シャフト11内に配置され、インプットシャフト4と中空シャフト11とは相対回転可能である。
一方、前記モータ・ジェネレータ7は、ステータ17およびロータ18を有している。ステータ17はケーシング5に固定されている。また、ケーシング5の内部には、変速機19が設けられている。この変速機19は、いわゆる、遊星歯車式変速機構である。すなわち、変速機19は、同心状に配置されたサンギヤ20およびリングギヤ21と、一体回転する大径ピニオンギヤ22および小径ピニオンギヤ23と、ショートピニオンギヤ50および大径ピニオンギヤ22および小径ピニオンギヤ23を一体的に公転可能に保持するキャリヤ24とを有している。そして、ショートピニオンギヤ50と、大径ピニオンギヤ22およびサンギヤ20およびリングギヤ21とが噛合されている。
キャリヤ24にはアウトプットシャフト25が一体回転するように連結され、インプットシャフト4とアウトプットシャフト25とが同心状に配置されている。また、アウトプットシャフト25と、動力分配装置10のリングギヤ13とが一体回転するように連結されている。アウトプットシャフト25の外側には中空シャフト26が配置されており、アウトプットシャフト25と中空シャフト26とは相対回転可能である。この中空シャフト26とモータ・ジェネレータ7のロータ18とが一体回転するように連結されている。
さらに、中空シャフト26とサンギヤ20とが一体回転するように連結されている。さらにまた、小径ピニオンギヤ23に噛合するギヤ(サンギヤ)28が設けられており、ギヤ28の回転を許可または規制するブレーキB1が設けられている。さらにまた、リングギヤ21の回転を許可または規制するブレーキB2が設けられている。なお、アウトプットシャフト25と、デファレンシャル29の入力部材(図示せず)が連結され、デファレンシャル29の回転部材(図示せず)とドライブシャフト30とが連結されている。さらに、ドライブシャフト30には車輪31が連結されている。このように、エンジン1およびモータ・ジェネレータ7が同じ車輪31に動力伝達可能に連結され、エンジン1とモータ・ジェネレータ7とが並列に配置されている。
つぎに、車両Veの制御系統について説明する。電子制御装置32が設けられており、電子制御装置32には、エンジン1を起動させる要求、車速、加速要求、制動要求、モータ・ジェネレータ6の回転状態、モータ・ジェネレータ7の回転状態、エンジン回転数などの信号が入力される。電子制御装置32からは、エンジン1を制御する信号、モータ・ジェネレータ6を制御する信号、モータ・ジェネレータ7を制御する信号、ブレーキB1,B2を制御する信号が出力される。
そして、エンジン1が自律回転している場合、エンジン1の動力(トルク×回転数)は、インプットシャフト4、キャリヤ15、リングギヤ13を経由してアウトプットシャフト25に伝達される。アウトプットシャフト25のトルクは、デファレンシャル29、ドライブシャフト30を経由して車輪31に伝達されて、駆動力が発生する。エンジン1が自律回転する場合とは、燃料の燃焼により動力を出力し、かつ、外力が与えられることなく、エンジン回転数が所定回転数以上となっている場合を意味する。
また、モータ・ジェネレータ7を電動機として起動させ、モータ・ジェネレータ7のトルクを、変速機19を経由させて車輪31に伝達することも可能である。この場合は、選択される走行モードに基づいて、変速機19の変速比が制御される。この走行モードは、車速、要求トルクなどに基づいて判断される。たとえば、車速が所定車速以下であり、かつ、要求トルクが所定トルク以上である場合は、低速モードが選択される。これに対して、車速が所定車速を越え、かつ、要求トルクが所定トルク未満である場合は、高速モードが選択される。
低速モードが選択された場合は、ブレーキB1が解放され、かつ、ブレーキB2が係合される。この低速モードが選択され、かつ、モータ・ジェネレータ7のトルクがサンギヤ20に伝達された場合は、リングギヤ21が反力要素となり、サンギヤ20のトルクが、キャリヤ24およびアウトプットシャフト25およびデファレンシャル29を経由して車輪31に伝達される。ここで、モータ・ジェネレータ7の回転速度が変速機19により減速される。なお、変速機19の変速比は大きい、いわゆる「ロー」である。
一方、高速モードが選択された場合は、ブレーキB2が解放され、かつ、ブレーキB1が係合される。モータ・ジェネレータ7が電動機として駆動され、かつ、高速モードが選択された場合は、ギヤ28が反力要素となり、サンギヤ20のトルクが、キャリヤ24およびアウトプットシャフト25およびデファレンシャル29を経由して車輪31に伝達される。すなわち、モータ・ジェネレータ7の回転速度が変速機19により減速される。なお、高速モードが選択された場合における変速機19の変速比は、低速モードが選択された場合における変速機19の変速比よりも小さい、いわゆる「ハイ」である。
ここで、図2に示すパワートレーンの各回転要素の回転速度および回転方向を、図3の速度線図に基づいて説明する。この図3において、モータ・ジェネレータ6とエンジン1とアウトプットシャフト25との関係が線分A1で示され、モータ・ジェネレータ7とアウトプットシャフト25とギヤ28とリングギヤ21との関係が、線分Loおよび線分Hiで示されている。線分Loが前述したローに対応し、線分Hiが前述したハイに対応する。
具体的には、「MG1」がモータ・ジェネレータ6の回転速度であり、「MG2」がモータ・ジェネレータ7の回転速度であり、「ENG」がエンジン回転速度であり、「車」がアウトプットシャフト25の回転速度であり、「B1」がブレーキB1により停止されるギヤ28の回転速度であり、「B2」がブレーキB2により停止されるリングギヤ21の回転速度である。
つぎに、車両Veが停止している際にエンジン1を起動する場合の制御例を、図1のフローチャートに基づいて説明する。ステップS1において、エンジン1を起動する要求の有無が判断され、このステップS1で肯定的に判断された場合は、エンジン1を起動させる制御と、車輪31の回転を制限する制御とが実行され(ステップS2)、図1の制御ルーチンを終了する。なお、ステップS1で否定的に判断された場合は、そのまま図1の制御ルーチンを終了する。
前記ステップS2で実行される起動制御を説明する。この起動制御は、モータ・ジェネレータ6を電動機として駆動し、停止しているエンジン1をモータ・ジェネレータ6の動力でクランキングさせる(回転速度を上昇させる)制御である。エンジン1のクランキングと並行して、燃料噴射制御および点火制御がおこなわれ、エンジン1が自律回転可能になる。また、前記制限制御は、前記起動制御と並行しておこなわれる制御であり、以下に述べるように各種の制限制御を実行可能である。
(第1の制限制御)
この第1の制限制御では、ブレーキB1,B2が共に係合される。この第1の制限制御に対応する速度線図の一例が、図4に示されている。ブレーキB1,B2が係合された場合は、線分C1のように、ギヤ28およびリングギヤ21およびアウトプットシャフト25の回転速度が零となる。そして、モータ・ジェネレータ6の回転速度が正方向に上昇されると、アウトプットシャフト25が反力要素となって、エンジン回転速度が正方向に上昇する。
この第1の制限制御では、ブレーキB1,B2が共に係合される。この第1の制限制御に対応する速度線図の一例が、図4に示されている。ブレーキB1,B2が係合された場合は、線分C1のように、ギヤ28およびリングギヤ21およびアウトプットシャフト25の回転速度が零となる。そして、モータ・ジェネレータ6の回転速度が正方向に上昇されると、アウトプットシャフト25が反力要素となって、エンジン回転速度が正方向に上昇する。
このように、第1の制限制御を実行すると、アウトプットシャフト25に連結されている車輪31の回転が抑制され、駆動力の増加を抑制することができる。つまり、エンジン1を起動するためにモータ・ジェネレータ6から出力された動力が、車輪31の駆動力として消費されることを抑制できる。つまり、エンジン1を起動する場合の反力が車輪31に伝達されることを抑制できる。したがって、エンジン1の起動性の低下を抑制できるとともに、エンジン1の起動時に車両Veが発進することを防止できる。また、変速機19のブレーキB1,B2を共に係合させることにより、アウトプットシャフト25および車輪31の回転を制限することができる。このため、アウトプットシャフト25および車輪31の回転を制限するために、新たな機構、例えばブレーキなどを設けずに済み、装置の大型化および製造コストの上昇を抑制できる。
(第2の制限制御)
この第2の制限制御においては、ブレーキB1またはブレーキB2のいずれか一方が係合され、かつ、モータ・ジェネレータ7の回転が規制される。この第2の制限制御の作用も、図4の速度線図で表される。このモータ・ジェネレータ7の回転を規制する場合は、公知の電気制動法を用いればよい。電気制動法としては、直流制動法、単相制動法、逆相制動法、自己励磁制動法などがあり、モータ・ジェネレータ7の種類や特性に応じて、いずれかの制動法を選択することが可能である。この第2の制限制御を実行した場合も、エンジン1の起動時に、アウトプットシャフト25および車輪31の回転を抑制することができるため、第1の制限制御と同様の効果を得ることができる。
この第2の制限制御においては、ブレーキB1またはブレーキB2のいずれか一方が係合され、かつ、モータ・ジェネレータ7の回転が規制される。この第2の制限制御の作用も、図4の速度線図で表される。このモータ・ジェネレータ7の回転を規制する場合は、公知の電気制動法を用いればよい。電気制動法としては、直流制動法、単相制動法、逆相制動法、自己励磁制動法などがあり、モータ・ジェネレータ7の種類や特性に応じて、いずれかの制動法を選択することが可能である。この第2の制限制御を実行した場合も、エンジン1の起動時に、アウトプットシャフト25および車輪31の回転を抑制することができるため、第1の制限制御と同様の効果を得ることができる。
なお、第1の制限制御と第2の制限制御とを比較した場合、第1の制限制御の方が、モータ・ジェネレータ7の回転を規制する制御(静止制御)を実行せずに済む分、第2の制限制御と比べて、フェールセーフの観点から制御の信頼性が高い。その理由は、第1の制限制御においては、モータ・ジェネレータ7が誤回転しようとした場合でも、モータ・ジェネレータ7の回転トルクがアウトプットシャフト25に伝達されることを、ブレーキB1,B2により確実に防止できるからである。
(第3の制限制御)
この第3の制御例においては、ブレーキB1およびブレーキB2が共に係合され、かつ、モータ・ジェネレータ7の回転が規制される。この第3の制限制御の作用も、図4の速度線図で表される。この第3の制限制御を実行した場合も、エンジン1の起動時に、アウトプットシャフト25および車輪31の回転を抑制することができるため、第1の制限制御と同様の効果を得ることができる。
この第3の制御例においては、ブレーキB1およびブレーキB2が共に係合され、かつ、モータ・ジェネレータ7の回転が規制される。この第3の制限制御の作用も、図4の速度線図で表される。この第3の制限制御を実行した場合も、エンジン1の起動時に、アウトプットシャフト25および車輪31の回転を抑制することができるため、第1の制限制御と同様の効果を得ることができる。
なお、第3の制限制御においては、アウトプットシャフト25の回転を3つの要素、つまり、ブレーキB1,B2およびモータ・ジェネレータ7で規制している。このため、ブレーキB1またはブレーキB2のいずれか一方を係合できないフェールが生じた場合、またはモータ・ジェネレータ7の回転を規制できないフェールが生じた場合でも、モータ・ジェネレータ7のトルクがアウトプットシャフト25に伝達されることを防止できる。したがって、フェールセーフの観点から制御の信頼性が高い。
ここで、図1に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS1およびステップS2が、この発明の回転制限手段および起動手段に相当する。また、図2に示された構成と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、エンジン1が、この発明の第1の動力源に相当し、モータ・ジェネレータ7が、この発明の第2の動力源に相当し、キャリヤ24が、この発明の変速機の回転部材に相当し、モータ・ジェネレータ6が、この発明の回転装置に相当し、モータ・ジェネレータ6からエンジン1に伝達される動力が、この発明の第1の動力源に与えられる外力に相当する。
なお、図2のパワートレーンにおいては、変速機として遊星歯車式変速機が用いられているが、選択歯車式変速機を有する車両においても、図1の制御例を実行可能である。また、エンジンおよびモータ・ジェネレータの回転軸線が、車両の幅方向に配置されたFF(フロントエンジン・フロントドライブ)形式の車両においても、図1の制御例を実行可能である。また、この実施例に開示された特徴的な構成を記載すれば以下のとおりである。すなわち、第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、前記第2の動力源から前記車輪に至る動力の伝達経路に、複数の摩擦係合装置の係合・解放により変速比を変更可能な変速機が配置されているとともに、この変速機の回転部材と前記車輪とが動力伝達可能に連結されているハイブリッド車の駆動装置において、前記第1の動力源に外力を与えてこの第1の動力源を起動させる場合に、前記複数の摩擦係合装置を係合させて変速機の回転部材の回転を制限する回転制限手段を有していることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
また、第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、前記第2の動力源から前記車輪に至る動力の伝達経路に、複数の摩擦係合装置の係合・解放により変速比を変更可能な変速機が配置されているとともに、この変速機の回転部材と前記車輪とが動力伝達可能に連結されているハイブリッド車の駆動装置において、前記第1の動力源に外力を与えてこの第1の動力源を起動させる場合に、前記複数の摩擦係合装置を係合させて変速機の回転部材の回転を制限する制御と、前記第2の動力源の回転を制限する制御とを実行する回転制限手段を有していることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
さらに、第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、前記第2の動力源から前記車輪に至る動力の伝達経路に、変速比を変更可能な変速機が配置されているハイブリッド車の駆動装置において、前記第1の動力源に外力を与えてこの第1の動力源を起動させる場合に、前記変速機を制御することにより前記車輪の回転を制限する回転制限手段を有していることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
さらにまた、第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、前記第2の動力源から前記車輪に至る動力の伝達経路に、変速比を変更可能な変速機が配置されているハイブリッド車の駆動装置において、前記第1の動力源に外力を与えてこの第1の動力源を起動させる場合に、前記変速機および前記第2の動力源を制御することにより、前記車輪の回転を制限する制御とを実行する回転制限手段を有していることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。なお、特許請求の範囲に記載された回転制限手段を、回転制限器または回転制限用コントローラと読み替え、起動手段を、起動器または起動用コントローラと読み替えることも可能である。さらに、特許請求の範囲に記載された回転制限手段を、回転制限ステップと読み替え、ハイブリッド車の駆動装置をハイブリッド車の駆動方法と読み替えることも可能である。
1…エンジン、 6,7…モータ・ジェネレータ、 10…動力分配装置、 19…変速機、 24…キャリヤ、 31…車輪。
Claims (3)
- 第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、前記第2の動力源から前記車輪に至る動力の伝達経路に、変速比を変更可能な変速機が配置されているとともに、この変速機の回転部材と前記車輪とが動力伝達可能に連結されているハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の動力源に外力を与えてこの第1の動力源を起動させる場合に、前記変速機の回転部材の回転を制限する回転制限手段を有していることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - 第1の動力源の動力および第2の動力源の動力を車輪に伝達することが可能に構成され、前記第2の動力源から前記車輪に至る動力の伝達経路に、変速比を変更可能な変速機が配置されているとともに、この変速機の回転部材と前記車輪とが動力伝達可能に連結されているハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の動力源に外力を与えてこの第1の動力源を起動させる場合に、前記変速機の回転部材の回転を制限する制御と、前記第2の動力源の回転を制限する制御とを実行する回転制限手段を有していることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - 前記第1の動力源の動力を、前記車輪と回転装置とに分配する動力分配装置が設けられており、前記回転装置の動力を第1の動力源に伝達することにより、前記第1の動力源を起動させる起動手段を、更に有していることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車の駆動装置。
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2006
- 2006-12-26 JP JP2006350117A patent/JP2007153337A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009280058A (ja) * | 2008-05-21 | 2009-12-03 | Toyota Motor Corp | ハイブリッド車およびその制御方法 |
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