JP2007152284A - 膜処理装置及び膜損傷検知方法 - Google Patents

膜処理装置及び膜損傷検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安価かつ確実に、しかも間断なく常時膜損傷の発生を検知することができる膜処理装置及び膜損傷検知方法を提供する。
【解決手段】濾過液の電気抵抗の変化に基いて膜損傷を検知する第1の膜損傷検知手段2A〜2Dと、濾過液中の微粒子数の変化に基いて膜損傷を検知する第2の膜損傷検知手段3A〜3Dとを備える膜処理装置。第1の膜損傷検知手段2A〜2Dにより気体又は気液混合液による膜の洗浄工程において膜の損傷を検知し、第2の膜損傷検知手段3A〜3Dにより通液工程において膜の損傷を検知することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理水を濾過する膜を備えた中空糸膜分離装置などの膜処理装置に係り、特に膜損傷を検知する手段を備えた膜処理装置に関する。また、本発明は、膜処理装置における膜損傷検知方法に関する。
膜処理装置における膜の損傷を検知する技術として、空気逆洗工程において損傷箇所から漏れる気泡を目視、超音波センサ、粒子計、濁度計、光電センサによって検知する技術が提案されている。
例えば、特開2001−269551号公報には、浄水処理装置における中空糸膜の損傷を超音波流速計を用いて検知する方法が開示されている。当該公報の膜損傷検知方法においては、処理水室を処理水で満たし、循環水室に加圧気体を吹き込む。中空糸膜が損傷している場合には、加圧気体がこの損傷部から中空糸膜内を通って処理水室に移動し、さらに処理水室に接続された処理水管から流出する。この処理水管内を通過する気体を該処理水管に設けた超音波流速計を用いて検出することによって、中空糸膜の損傷を検知する。
また特開2000−126563号公報には、ハウジング内が中空糸膜によって原水室と処理水室とに区画され、該ハウジングの該処理水室と接続された処理水排出管に空気溜まりが設けられた中空糸膜濾過装置において、原水室内に加圧空気を供給し、該加圧空気が中空糸膜の損傷箇所から処理水室及び処理水排出管を通って空気溜まりに溜まり、該空気溜まりに溜まった空気を目視や水位計等で検知することによって中空糸膜の損傷を確認する方法が開示されている。
さらに、特開2003−144866号公報には、中空糸膜モジュール内が中空糸膜によって上部側の原水室と下部側の処理水室に区画され、該原水室の上部に中空糸膜損傷検知用透明管を備えた気泡抜管が接続された中空糸膜モジュール式濾過装置において、空気逆洗時に処理水室内に圧入された空気が処理水室から中空糸膜の損傷箇所及び原水室を通って気泡抜管に備えられた中空糸膜損傷検知用透明管を通過し、該透明管内を通過する空気を目視又は光電センサで検知することにより、膜損傷と判定する技術が開示されている。
従来の膜処理装置の膜損傷検知方法のうち、特開2000−126563号公報及び特開2003−144866号公報のように膜損傷を目視により検知する場合、検知が不確実なものとなる。
特開2001−269551号公報の超音波流速計などのように、超音波センサによって膜損傷を検知する場合、超音波センサが高価である。また、粒子計や濁度計を用いる場合も、これらの計器が高価である。
特開2003−144866号公報のように光電センサを用いる場合、発光部、受光部及び電気信号への変換部などが必要で、装置の構成要素が多く高コストである。
このように、従来の膜損傷検知方法は信頼性が低い、あるいは機器コストが高いなどの短所がある。本出願人は、このような従来技術の問題を解決するものとして、特願2004−170122号(以下「先願」と称す。)において、膜損傷部を通過した気体を、液の電気抵抗の変化に基いて検知するようにした膜損傷検知方法を提案した。
しかし、先願に示す膜損傷検知方法においては、気体又は気液混合液による膜の洗浄工程においてしか、膜損傷を検知することができず、通常の通液工程においては膜損傷の検知が行えないという欠点があった。
一方、通液工程において膜損傷の検知を行うことができる方法として、特開2000−279770号公報に示されるように、濁度計や粒子計により、濾過液の濁度等を計測し、この値の変化により膜の損傷を検知する方法がある。しかし、濁度計や粒子計は、膜モジュール毎に設置するには計器としては比較的大きさが大きく、また、価格も高いことから、通常、複数系列の膜モジュールの濾過液を集束した部位の後段に設置されるため、濁度計や粒子計により膜損傷を検知しても、実際にどの膜モジュールで損傷が発生しているか把握するまで非常に時間がかかっていた。そのため、例えば特許第3560708号公報に示されるように、いち早く損傷した膜モジュールを特定する方法が求められていた。
特開2001−269551号公報 特開2000−126563号公報 特開2003−144866号公報 特願2004−170122号公報 特開2000−279770号公報 特許第3560708号公報
本発明は、上記従来の問題点を解消し、低コストにて確実に、しかも間断なく、常時膜損傷の発生を検知することができる膜処理装置及び膜損傷検知方法を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の膜処理装置は、被処理液を濾過する膜を備えた膜処理装置において、該膜で隔てられた一方の側に気体又は気液混合液を流通させる手段と、該膜で隔てられた他方の側における液の電気抵抗の変化に基いて膜損傷を検知する第1の膜損傷検知手段と、該膜による濾過液中の微粒子数の変化に基いて膜損傷を検知する第2の膜損傷検知手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項2の膜処理装置は、請求項1において、前記第1の膜損傷検知手段が、1対の電極と、該電極に定電圧を印加する電源と、該電極間を流れる電流を測定する測定部と、測定した電流値の変化のパターンから膜損傷を判定する判定部とを有することを特徴とするものである。
請求項3の膜処理装置は、請求項1において、前記第1の膜損傷検知手段が、1対の電極と、該電極間に定電流を通電する電源と、該電極間に発生する電圧を測定する測定部と、測定した電圧値の変化のパターンから膜損傷を判定する判定部とを有することを特徴とするものである。
請求項4の膜処理装置は、請求項1において、前記第1の膜損傷検知手段が、被処理液の導電率を測定する手段と、測定した導電率の変化のパターンから膜損傷を判定する判定部とを有することを特徴とするものである。
請求項5の膜処理装置は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記膜処理装置が複数の膜モジュールを備え、該複数の膜モジュールの濾過液を集束した部位の後段に前記濾過液の濁度の変化に基いて膜損傷を検知する第3の膜損傷検知手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明(請求項6)の膜損傷検知方法は、被処理液を濾過する膜を備えた膜処理装置の該膜の損傷を検知する方法において、該膜で隔てられた一方の側に気体又は気液混合液を流通させ、該膜で隔てられた他方の側における液の電気抵抗の変化に基いて膜損傷を検知する第1の膜損傷検知工程と、該膜による濾過液中の微粒子数の変化に基いて膜損傷を検知する第2の膜損傷検知工程とを有することを特徴とするものである。
請求項7の膜損傷検知方法は、請求項6において、前記第1の膜損傷検知工程は、該膜で隔てられた前記他方の側の液と接するように1対の電極を配置し、該電極間に電圧を印加し、この電極間の電圧、電流又は導電率の変化のパターンから膜損傷の発生を検知する工程であることを特徴とするものである。
請求項8の膜損傷検知方法は、請求項6又は7において、前記濾過液の濁度を測定し、その変化に基いて膜損傷を検知する第3の膜損傷検知工程を有することを特徴とするものである。
本発明の膜処理装置及び膜損傷検知方法にあっては、気体又は気液混合液による膜の洗浄工程においては、先願と同様に、次のようにして膜の損傷を検知することができる。即ち、膜が損傷している場合、気泡が膜を隔てた一方の側から損傷部を通って他方の側に流入し、該他方の側の液に気泡が混入する。そして、この気泡が電気抵抗の検知部を通過することにより液の電気抵抗が変化する。従って、この電気抵抗の変化から、膜損傷を検知することができる。
本発明では、例えば、膜の前記他方の側に1対の電極を配置しておき、膜損傷が生じたときには気泡が該電極間を流れるように構成しておく。この電極間に気泡が流入してくると、電極間に液のみが流れている場合と比較して、電極間の電気抵抗が変化する。従って、この電気抵抗の変化に基いて膜損傷の発生を検知することができる。
このような液の電気抵抗の変化を検知する第1の膜損傷検知手段は、簡易な構成であるため、この検知手段を膜モジュール毎に設けても、設備費が過度に高くなることはなく、また装置構成も過度に複雑化することはない。
この液の抵抗の変化を検知するには、該1対の電極間に定電圧を印加しておき、電極間の電流値を検知してもよい。
また、電極間に定電流を通電しておき、電極間の電圧の変化を検知してもよい。さらに、電極間の導電率の変化を検知し、この導電率の変化を液の電気抵抗の変化の指標値としてもよい。
この電流値、電圧値又は導電率の変化から膜の損傷を判定するには、損傷した膜を有する膜処理装置に気体又は気液混合液を流通させて前記電圧、電流又は導電率の変化パターンを検出し、この変化パターンを記憶手段に記憶させておき、膜損傷が未確認の膜処理装置に気体又は気液混合液を流通させて前記電圧、電流又は導電率のパターンを検出し、このパターンを前記記憶手段に記憶された変化パターンと対比するのが簡便である。
なお、この第1の膜損傷検知工程は、気体又は気液混合液による膜処理装置の洗浄工程あるいは洗浄工程から通液工程(膜濾過運転工程)に移行するときに行うのが好ましい。このようにすれば、膜濾過運転工程を中断することなく膜損傷を検知することができる。なお、このとき膜の一方の側に、ある程度大きい圧力をかけて気体又は気液混合液を導入することにより、膜の損傷箇所が微細であっても、気泡が通過し易くなり、後述の微粒子カウンターや高感度濁度計によっても、高感度で膜の損傷を検出することができる。
一方、通常の通液工程においては、濾過液中の微粒子数、即ち、膜の損傷部を通過した濁質や微生物に起因する微粒子の数の変化に基いて膜の損傷を検知することができる。即ち、膜が損傷している場合には、濾過液中の微粒子数が増加するため、この微粒子数の変化から、膜損傷を検知することができる。
従って、本発明によれば、気体又は気液混合液による膜の洗浄工程のみならず、通常の通液工程においても、間断なく、常時膜の損傷を検知することができる。
ところで、本発明では濾過液中の微粒子数の検出のために微粒子カウンターを膜モジュール毎に設置することにより、より高い検知精度が得られるが、設備費の高騰、計器構成の複雑化、設スペースの不足につながり、実用上不利であるので、安価で簡易な構成の第1の膜損傷検知手段を膜モジュール毎に設けておき、一方、第2の膜損傷検知手段としての微粒子カウンターを数本ないし数十本の膜モジュールで構成される系列毎にその濾過液が集束される部位の後段に設けておくこともできる。この場合、通液工程で第2の膜損傷検知手段としての微粒子カウンターや第3の膜損傷検知手段としての濁度計により膜損傷を検知した場合、通液を停止して、膜モジュール毎に設けた第1の膜損傷検知手段により損傷した膜モジュールを迅速に特定することができる。
本発明においては、特に複数の膜モジュールの濾過液を集束した部位、即ち、集液ヘッダーの後段に第3の膜損傷検知手段としての高感度濁度計を設け、この高感度濁度計により濾過液の濁度を監視することにより、膜濾過液の水質の低下を早期に検知し、常に良好な水質の濾過液を得ることができるようになる。
以下、図面を参照して本発明の膜処理装置及び膜損傷検知方法の実施の形態を詳細に説明する。
図1,2は本発明の膜処理装置の実施の形態を示す図であり、各々、(a)図は系統図、(b)図は、膜モジュール構造を示す模式図である。図1,2において同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
なお、以下において、本発明に係る第1の膜損傷検知手段に相当する電気抵抗の変化に基いて膜損傷を検知する手段を「電気抵抗センサー」と称す。
図1において、1A,1B,1C,1Dは外圧式中空糸膜モジュールであり、それぞれ内部に中空糸膜1a,1b,1c,1dを備える。この実施の形態では、4基の膜モジュール1A〜1Dが並列に配置されて膜モジュール系列10が構成されている。ただし、この膜モジュール系列10を構成する膜モジュール数は4基に限らず、3基以下であっても良く、5基以上であっても良い。また、本発明は1基の膜モジュールのみを備える膜処理装置にも適用可能である。
また、この実施の形態では、外圧式中空糸膜モジュールを示しているが、膜モジュールの形式はこれに限らず、内圧式中空糸膜モジュールであっても良く、また、膜はスパイラル膜であっても良い。膜種としては、限外濾過(UF)膜、精密濾過(MF)膜等の濾過膜が用いられる。
20は原水槽であり、原水(被処理液)は、原水ポンプPにより、配管11を経て分岐配管11a,11b,11c,11dより各膜モジュール1A,1B,1C,1Dに導入され、濾過液(処理水)が配管13a,13b,13c,13dを経て、配管(集液ヘッダー管)13、処理水排出管14より系外へ排出される。一方、膜濃縮水は、配管12a,12b,12c,12d、配管12を経て原水槽20に循環される。なお、濃縮水の一部は必要に応じて系外へ排出される。
原水導入配管11a,11b,11c,11dには、コンプレッサCより配管15を経て空気を導入する配管15a,15b,15c,15dがそれぞれ接続されている。
配管11a,11b,11c,11dには、それぞれバルブV1a,V1b,V1c,V1dが設けられている。配管12a,12b,12c,12dには、それぞれバルブV2a,V2b,V2c,V2dが設けられている。配管15には、それぞれバルブV5a,V5b,V5c,V5dが設けられている。
また、配管13a,13b,13c,13dには、それぞれ電気抵抗センサー2A,2B,2C,2Dと、微粒子カウンター3A,3B,3C,3Dと、バルブV3a,V3b,V3c,V3dが設けられている。バルブV3a〜V3dは各々、電気抵抗センサー2A〜2D、微粒子カウンター3A〜3Dに連動して開閉する。
また、配管14には高感度濁度計4が設けられている。この高感度濁度計は図1(b)に示す如く、配管14に設けられたバイパス配管14’に設けられている。
このような膜処理装置においては、通常運転時(通液工程)には、バルブV1a〜V1d、バルブV2a〜V2d、バルブV3a〜V3dを開、バルブV5a〜V5dを閉とし、原水ポンプPを作動させる。原水槽20内の原水は、原水配管11から配管11a〜11dを経て各膜モジュール1A〜1Dに流入し、膜1a〜1dを透過した濾過液は配管13a〜13d、及び配管13を経て、配管14より処理水として系外へ排出される。一方、膜濃縮水は配管12a〜12d、配管12を経て原水槽20に循環される。なお、前述の如く、濃縮水の一部は必要に応じて図示しない濃縮水排出配管より系外へ排出される。
図1の膜処理装置では、このような通液工程において、膜モジュール1A〜1Dの膜1a〜1dが損傷して、濾過液側に濁質や微生物等、更には気泡が流出すると、これを濾過液配管13a〜13dに設けられた微粒子カウンター3A〜3Dで検出し、バルブV3a〜V3dを閉とすることにより、膜モジュール1A〜1Dのうちの微粒子数が流出したいずれかの膜モジュールからの採水を停止する。これにより、処理水中に濁質や微生物が漏洩することを防止すると共に、膜が損傷した膜モジュールについて、膜の補修や膜交換を行う。
そして、所定の通液工程後、気体又は気液混合液により膜の洗浄を行う際に、次のようにして膜損傷の検知を行う。
気液混合液で洗浄するときには、上記通常運転の状態において、バルブV5a〜V5dを開とし、コンプレッサCを作動させる。これにより、コンプレッサCからの加圧気体が、原水ポンプPによって供給された原水と共に膜モジュール1A〜1Dの内部を通過し、中空糸膜1a〜1dの原水側(一次側)の膜面を洗浄する。膜モジュール1A〜1Dの内部を通過した気体と原水の混合物は原水槽20に戻されるか或いは図示しない排水管を介して系外に排出される。
一方、気体による洗浄を行うには、上記水及び気体の混合洗浄運転において、原水ポンプPを停止し、バルブV1a〜V1dを閉とした状態とする。これにより、膜モジュール1A〜1Dの内部に残留している原水と加圧気体との混合水によって中空糸膜1a〜1dの原水側(一次側)の膜面が洗浄される。
このような気体又は気液混合液による膜の洗浄工程において、膜が損傷していると、コンプレッサCからの加圧気体の一部は、中空糸膜1a〜1bの損傷部を通過して気泡となって流出し、この気泡が濾過液配管13a〜13dを通過する際に、電気抵抗センサー2A〜2Dで液の電気抵抗の変化として検出される。なお、前述の如く、このとき、膜の供給圧力をある程度大きくしておくことにより、膜の損傷箇所が微細であっても、気泡が通過し易くなり、微粒子カウンター3A〜3Dによっても、高感度で膜の損傷を検出することができる。
電気抵抗センサー2A〜2Dは、例えば、配管13a〜13dを通過する濾過液と接触するように設けられた1対の電極を備え、次の(1)〜(3)のようにして気泡の混入を電気抵抗の変化で検出して膜の損傷を検知する構成とされている。
(1) 定電圧電源により定電圧を1対の電極間に通電し、気泡通過に伴う電流変化を測定し、その変化パターンから膜の損傷の有無を判定する。
(2) 定電流電源により定電流を1対の電極間に通電し、気泡通過に伴う電圧変化を測定し、その変化パターンから膜の損傷の有無を判定する。
(3) 1対の電極間の導電率を測定し、この導電率の変化パターンに基いて膜の損傷の有無を判定する。
電気抵抗センサー2A〜2Dにより膜損傷が検知された膜モジュール1A〜1Dについては、バルブV3a〜V3dを閉として運転を停止し、膜の補修又は膜交換を行う。
なお、このように、複数の膜モジュールを並列配置した膜モジュール系列を備える膜処理装置にあっては、上述の気体又は気液混合液による膜の洗浄工程は、各膜モジュール毎に順次行うようにすることが好ましく、この場合には、コンプレッサCとして、1つの膜モジュールへの気体の供給に見合う容量のものを用いれば良く、小型のコンプレッサで対応可能となる。
このように、図1の膜処理装置であれば、気体又は気液混合液による膜の洗浄工程に限らず、通常の通液工程においても膜損傷を検知することができ、十分な対応をとることができる。
なお、配管14に設けられた高感度濁度計4は、処理水の水質を担保するものであり、この高感度濁度計により、処理水が基準値を満たす良好な水質であることを確認することができる。
図1に示す膜処理装置は、微粒子カウンター3A〜3Dを各膜モジュール1A〜1Dからの濾過液配管13a〜13dに設けてあり、各微粒子カウンター3A〜3Dにより通液工程において各々の膜モジュール1A〜1Dの膜損傷の有無を監視することができるという利点があるが、一方で、このように微粒子カウンターを各膜モジュール毎に設けると、微粒子カウンターの設置費用がかさむ上に装置構成が複雑となり保守管理も煩雑となるという不具合がある。
図2の膜処理装置は、このような問題を解決するものであり、微粒子カウンター3が各濾過液配管13a〜13dではなく、集液ヘッダー管である配管13の後流側の処理水排出配管14に設けられ、また、この配管14にバルブVが設けられ、微粒子カウンター3の検出結果に基いて、バルブVが開閉されるように構成されている点が、図1に示す膜処理装置と異なり、その他は同様の構成とされている。
なお、図2において、微粒子カウンター3は配管14に設けられたバイパス配管14”に設けられている。微粒子カウンター3や高感度濁度計4を、このように処理水配管のバイパス配管に設ける理由は、次の通りである。
微粒子カウンターや高感度濁度計は、発光部と受光部を持つ光学系により構成されており、発光部から受光部までの光路線上に微粒子や濁質が複数並ぶ可能性がある。このため、発光部から受光部までの光路長が長くなるほど、検出感度のバラツキが大きくなる。従って、安定した検出感度を得るためには、光路長を一定の距離に制限する必要がある。この場合、光路長=配管径となるので、小口径の配管を使用することになり、被検査液全量を通過させることができないので、バイパスを設けて被検査液の一部を検査することになる。
図2の膜処理装置では、通液工程において、微粒子カウンター3で微粒子を検出した場合には、バルブVを閉として、処理水の採水を一旦停止する。この際、膜モジュール1A〜1Dのうちのどの膜モジュールの膜が損傷したかは不明であるが、各膜モジュールについて、前述の気体又は気液混合液による膜の洗浄工程における電気抵抗センサー2A〜2Dによる膜損傷の検知を行うことにより、膜が損傷した膜モジュールを特定することができ、当該膜モジュールについて膜の補修又は膜交換を行うことができる。
このように、本発明によれば、気体又は気液混合液による膜の洗浄工程のみならず、通常の通液工程においても、間断なく常時膜の損傷を検出することができ、膜損傷による処理水の水質の悪化を防止することができる。
なお、本発明において用いる微粒子カウンター、高感度濁度計の測定方式としては特に制限はなく、次のようなものが挙げられる。
<微粒子カウンターの計測方式>
レーザー遮断光方式などの透過光方式、前方散乱光方式やレーザー側方散乱光方式などの散乱光方式が挙げられる。
<高感度濁度計の計測方式>
レーザー透過散乱光方式やレーザー遮断光方式などの透過光方式、前方散乱光方式やレーザー側方散乱光方式などの散乱光方式が挙げられる。
図1,2の膜処理装置では、気体又は気液混合液を膜モジュールの原水側(一次側)に供給して中空糸膜の原水側(一次側)の膜面の洗浄を行うが、気体又は気液混合液は、濾過液配管から膜モジュールの濾過液側(二次側)に供給して、膜を逆洗するようにしても良い。この場合には、電気抵抗センサーを配管12a〜12dに設けて膜の二次側から一次側に透過する気泡を検知するようにすれば良い。
本発明の膜処理装置の実施の形態を示す図であって、(a)図は系統図、(b)図は膜モジュール構造を示す模式図である。 本発明の膜処理装置の別の実施の形態を示す図であって、(a)図は系統図、(b)図は膜モジュール構造を示す模式図である。
符号の説明
1A,1B,1C,1D 膜モジュール
1a,1b,1c,1d 中空糸膜
2A,2B,2C,2D 電気抵抗センサー
3,3A,3B,3C,3D 微粒子カウンター
4 高感度濁度計
10 膜モジュール系列
20 原水槽

Claims (8)

  1. 被処理液を濾過する膜を備えた膜処理装置において、
    該膜で隔てられた一方の側に気体又は気液混合液を流通させる手段と、
    該膜で隔てられた他方の側における液の電気抵抗の変化に基いて膜損傷を検知する第1の膜損傷検知手段と、
    該膜による濾過液中の微粒子数の変化に基いて膜損傷を検知する第2の膜損傷検知手段と
    を備えたことを特徴とする膜処理装置。
  2. 請求項1において、前記第1の膜損傷検知手段が、1対の電極と、該電極に定電圧を印加する電源と、該電極間を流れる電流を測定する測定部と、測定した電流値の変化のパターンから膜損傷を判定する判定部とを有することを特徴とする膜処理装置。
  3. 請求項1において、前記第1の膜損傷検知手段が、1対の電極と、該電極間に定電流を通電する電源と、該電極間に発生する電圧を測定する測定部と、測定した電圧値の変化のパターンから膜損傷を判定する判定部とを有することを特徴とする膜処理装置。
  4. 請求項1において、前記第1の膜損傷検知手段が、被処理液の導電率を測定する手段と、測定した導電率の変化のパターンから膜損傷を判定する判定部とを有することを特徴とする膜処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記膜処理装置が複数の膜モジュールを備え、該複数の膜モジュールの濾過液を集束した部位の後段に前記濾過液の濁度の変化に基いて膜損傷を検知する第3の膜損傷検知手段を備えたことを特徴とする膜処理装置。
  6. 被処理液を濾過する膜を備えた膜処理装置の該膜の損傷を検知する方法において、
    該膜で隔てられた一方の側に気体又は気液混合液を流通させ、該膜で隔てられた他方の側における液の電気抵抗の変化に基いて膜損傷を検知する第1の膜損傷検知工程と、
    該膜による濾過液中の微粒子数の変化に基いて膜損傷を検知する第2の膜損傷検知工程と
    を有することを特徴とする膜処理装置における膜損傷検知方法。
  7. 請求項6において、前記第1の膜損傷検知工程は、該膜で隔てられた前記他方の側の液と接するように1対の電極を配置し、該電極間に電圧を印加し、この電極間の電圧、電流又は導電率の変化のパターンから膜損傷の発生を検知する工程であることを特徴とする膜処理装置における膜損傷検知方法。
  8. 請求項6又は7において、前記濾過液の濁度を測定し、その変化に基いて膜損傷を検知する第3の膜損傷検知工程を有することを特徴とする膜処理装置における膜損傷検知方法。
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