JP2007149300A - 記録媒体駆動装置及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、使用されると想定されるレーザ光の波長が様々な光ディスクであっても確実に記録層を検出することができる。
【解決手段】本発明の光ディスクドライブ1の制御部2は、想定波長が異なる赤色レーザ光である赤色2層ディスク20Cに対して、青色レーザ光を用いて表層側から2層目の記録層である第2記録層20Cdの合焦点位置を検出する際、対物レンズ7Cを移動させながら、青色レーザ光でなる光ビーム30Aを第1記録層20Cbのゼロクロス点ZC1を検出後、所定のウェイト時間T1だけ経過直後に初期設定のレーザパワー値Pr1から強度の大きいレーザパワー値Pr2へ切り換えるように対物レンズ7Cの位置に応じてレーザダイオード7Aのレーザパワーを切り換えるレーザパワー切換部9及び対物レンズ7Cを移動させる2軸アクチュエータ7Eを制御し、当該第2記録層20Cdに対する合焦点位置を検出する。
【選択図】図9
【解決手段】本発明の光ディスクドライブ1の制御部2は、想定波長が異なる赤色レーザ光である赤色2層ディスク20Cに対して、青色レーザ光を用いて表層側から2層目の記録層である第2記録層20Cdの合焦点位置を検出する際、対物レンズ7Cを移動させながら、青色レーザ光でなる光ビーム30Aを第1記録層20Cbのゼロクロス点ZC1を検出後、所定のウェイト時間T1だけ経過直後に初期設定のレーザパワー値Pr1から強度の大きいレーザパワー値Pr2へ切り換えるように対物レンズ7Cの位置に応じてレーザダイオード7Aのレーザパワーを切り換えるレーザパワー切換部9及び対物レンズ7Cを移動させる2軸アクチュエータ7Eを制御し、当該第2記録層20Cdに対する合焦点位置を検出する。
【選択図】図9
Description
本発明は、光ピックアップ及び光ディスク装置に関し、例えば使用されると想定されるレーザ光の波長が異なる2種類以上の光ディスクに対応可能な光ディスクドライブに適用して好適なものである。
近年、光ディスクにおいては、例えば2層の記録層を有する記録媒体であるUMD(Universal Media Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のように、複層化することによってデータ記録容量を向上させるようになされたものがある。このような光ディスクでは、表層側の記録層を保護するための保護層に加え、これら2つの記録層の間に誘電層や保護層等でなる中間層を介在させるようになされている。
光ディスクドライブは、このような光ディスクにおける第2記録層にアクセスする場合、上述した中間層を通過した上で第2記録層に対してレーザ光を照射し、さらに当該第2記録層によって反射された当該レーザ光である反射光を、当該中間層を通過した上で受光することになる。これにより、光ディスクドライブでは、レーザ光の一部が当該中間層において吸収されてしまうため、第1記録層にアクセスする場合と比較して、第2記録層にアクセスする場合に受光する反射光量が著しく低下してしまう。
そこで、光ディスクドライブでは、この反射光量に応じてレーザパワーを切り換えて再生処理を実行することにより、再生処理において安定した反射光量を得るようになされたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10-199003号公報
ところで、光ディスクの種類が多様化していることから、これらの光ディスクへのアクセスに使用されるレーザ光の波長もCDでは660nm、DVD及びUMDでは605nm、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)では460nmというように多様化している。
しかしながら、小型化及びコストダウンの観点から、一つのレーザダイオードから発射される一つの波長のレーザ光のみを用いて、複数種類の光ディスクにアクセスすることができる光ディスクドライブが要求されている。
このような光ディスクドライブにおいては、一つの波長のみを用いて複数種類の光ディスクに対してアクセスするようになされているため、光ディスクにおいて使用されると想定されている波長(以下、これを想定波長と呼ぶ)とは異なる波長のレーザ光で当該光ディスクに対してアクセスする必要が生じる。そして、特に光ディスクの想定波長とアクセスするレーザ光の波長とが大きく異なる場合には、光ディスクの保護層や中間層においてレーザ光が大きく吸収されてしまうことがある。
このような場合、光ディスクドライブでは、第1記録層に対しては十分な反射光量を得ることができても、上述した中間層を通過しなくてはならない第2記録層においては反射光量が十分でないため、当該第2記録層を検出できないことがあるという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、使用されると想定されるレーザ光の波長が様々な光ディスクであっても確実に記録層を検出する記録媒体駆動装置及び制御方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、レーザ光を発射するレーザダイオードと、レーザ光を集光して光ディスクに照射する対物レンズと、光ディスクに対して遠ざける又は近づける方向に対物レンズを移動させる駆動部と、レーザ光のレーザパワーを切り換えるレーザパワー切換部と、光ディスクのうち、上記レーザ光とは異なる波長のレーザ光が使用されると想定された想定外光ディスクのデータが記録された記録層に対する合焦点位置を検出する際、対物レンズの位置に応じてレーザパワーを切り換えるよう駆動部及びレーザパワー切換部を制御する制御部とを設けるようにした。
これにより、使用するレーザ光のレーザパワーを表層側の記録層に対しては小さく、奥側の記録層に対しては大きくなるように切り換えることができ、使用されると想定されたレーザ光の波長が異なるために実際に使用するレーザ光が吸収されてしまうような想定外光ディスクであっても、大きいレーザパワーの当該レーザ光を使用して合焦点位置を検出することができる。
本発明によれば、使用するレーザ光のレーザパワーを表層側の記録層に対しては小さく、奥側の記録層に対しては大きくなるように切り換えることができ、使用されると想定されたレーザ光の波長が異なるために実際に使用するレーザ光が吸収されてしまうような想定外光ディスクであっても、大きいレーザパワーの当該レーザ光を使用して合焦点位置を検出することができ、かくして使用されると想定されるレーザ光の波長が様々な光ディスクであっても確実に記録層を検出する記録媒体駆動装置及び制御方法を実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)光ディスクドライブの全体構成
図1において、1は全体として光ディスクドライブを示している。この光ディスクドライブ1は、例えばブルーレイディスク(Blu-ray Disc)やHD(High Definition)等の青色レーザ(460nm)を使用する光ディスク(以下、これを青色ディスクと呼ぶ)に対してアクセスするための光ディスクドライブであるが、さらにUMD(Universal Media Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の赤色レーザ(605nm等)を使用する光ディスク(以下、これを赤色ディスクと呼ぶ)にもアクセス可能なようになされている。
図1において、1は全体として光ディスクドライブを示している。この光ディスクドライブ1は、例えばブルーレイディスク(Blu-ray Disc)やHD(High Definition)等の青色レーザ(460nm)を使用する光ディスク(以下、これを青色ディスクと呼ぶ)に対してアクセスするための光ディスクドライブであるが、さらにUMD(Universal Media Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の赤色レーザ(605nm等)を使用する光ディスク(以下、これを赤色ディスクと呼ぶ)にもアクセス可能なようになされている。
この光ディスクドライブ1は、CPU(Central Processing Unit)構成でなる制御部2が光ディスクドライブ1の各部を制御するようになされている。制御部2は、RAM(Ramdom Access Memory)等でなる記憶部3に予め格納された各種基本プログラムや合焦点検出プログラム等に基づいて、各種処理や合焦点位置の検出処理を実行するようになされている。
すなわち制御部2は、サーボ回路4を介してスピンドルモータ5を回転させ、ターンテーブル(図示せず)に載置された光ディスク20を回転駆動する。
また、制御部2は、サーボ回路4を介して光ピックアップ7の2軸アクチュエータ7Eを制御し、対物レンズ7Cを光ディスク20に対して近接又は離隔するように駆動させることにより、当該対物レンズ7Cと光ディスク20との距離を調整して対物レンズ7Cを当該光ディスク20の記録層に対する合焦点位置に移動させる。
光ピックアップ7では、レーザダイオード7Aから青色レーザ光でなる光ビーム30Aを発射し、ビームスプリッター7B及び対物レンズ7Cを介して当該光ビーム30Aを光ディスク20に照射する。そして光ピックアップ7は、当該光ディスク20によって反射された当該光ビーム30Aである反射光ビーム30Bをフォトディテクタ7Dによって受光すると、当該受光された反射光ビーム30Bの反射光量に応じた電気信号へ光電変換し、当該電気信号を信号処理部8に送出する。
制御部2は、レーザパワー切換部9を介して光ピックアップ7のレーザダイオード7Aのパワーを適宜調整しながら光ビーム30Aを発射することにより、光ピックアップ7に光ディスク20に対するデータの読出及び書込を実行させるようになされている。
(2)合焦点位置の検出処理
次に、光ディスクドライブ1が合焦点検出プログラムに基づいて実行する光ディスク20に対する合焦点位置の検出処理について説明する。この光ディスク20としては、例えば記録層を1層のみ有する青色レーザ用の1層青色ディスク20A、2層の記録層を有する青色レーザ用の2層青色ディスク20B、及び2層の記録層を有する赤色レーザ用の2層赤色ディスク20C等が使用される。
次に、光ディスクドライブ1が合焦点検出プログラムに基づいて実行する光ディスク20に対する合焦点位置の検出処理について説明する。この光ディスク20としては、例えば記録層を1層のみ有する青色レーザ用の1層青色ディスク20A、2層の記録層を有する青色レーザ用の2層青色ディスク20B、及び2層の記録層を有する赤色レーザ用の2層赤色ディスク20C等が使用される。
(2−1)フォーカスサーチ処理
光ディスクドライブ1では、挿入された光ディスク20に対してユーザから再生指示がなされると、フォーカスサーチ処理を実行することにより、光ピックアップ7の対物レンズ7Cを移動させて得られる反射光量の変化に基づいて、当該光ディスク20に対する合焦点位置を検出するようになされている。
光ディスクドライブ1では、挿入された光ディスク20に対してユーザから再生指示がなされると、フォーカスサーチ処理を実行することにより、光ピックアップ7の対物レンズ7Cを移動させて得られる反射光量の変化に基づいて、当該光ディスク20に対する合焦点位置を検出するようになされている。
具体的には、光ディスクドライブ1の制御部2は、初期設定値であるレーザパワー値Pr1で光ディスク20の最内周のトラックに対して光ビーム30Aを照射すると共に、光ピックアップ7の対物レンズ7Cを光ディスク20に対して近づける方向に移動させる。
このとき図2に示すように、信号処理部8は、光ディスク20の記録層から反射された反射光ビーム30Bの反射光量に応じた電気信号が光ピックアップ7から供給されると、当該電気信号に基づいて再生RF信号及びフォーカスエラー信号FEを生成する。
制御部2はこの再生RF信号を常に監視し、対物レンズ7Cが光ディスク20Cの記録層に対する合焦点付近に移動したことにより、当該再生RF信号が所定のレベル検出閾値を超えると、ゼロクロス点ZCの検出を待ち受ける検出待受状態であることを示すウィンドウ信号WDを立ち上げる。
制御部2は、この検出待受状態において、フォーカスエラー信号FEを監視し、当該フォーカスエラー信号FEのS字カーブが山部分から谷部分へ移行する際に形成される当該S字カーブのゼロクロス点ZC(ZC1、ZC2、・・・)を検出する。
制御部2は、このゼロクロス点ZCを1層青色ディスク20Aの記録層に対する光ピックアップ7の対物レンズ7C(図1)の合焦点とすると共に、当該合焦点の位置を表す情報(以下、これを合焦点位置情報と呼ぶ)FPを生成し、記憶部3に記憶する。
そして制御部2は、再生RF信号がレベル検出閾値未満となると、ウィンドウ信号WDを立ち下げることにより検出待受状態を解除する。
制御部2は、所定の距離に渡って対物レンズ7Cを移動させると、この移動中に得られたゼロクロス点ZCのトータル数をカウントし、検出されたゼロクロス点ZCの数をこの光ディスク20における記録層の数(以下、これを検出記録層数DNと呼ぶ)とし、記憶部3に記憶する。
ここで、図3に示すような1層青色ディスク20Aの場合、図2に示したように、再生RF信号はフラット部分と一つの山部分とからなる波形を示す一方、フォーカスエラー信号FEはフラット部分及びそれぞれ1つの山部分と谷部分とによって構成されるS字カーブからなる波形を示す。
この場合制御部2は、このS字カーブの一つのゼロクロス点ZC1のみを検出するため、検出記録層数DNが「1」であると認識すると共に、この第1記録層に対する合焦点位置情報FPを生成し、この検出記録層数DN及び合焦点位置情報FPを記憶部3に記憶する。
一方、挿入された光ディスク20が2層青色ディスク20Bであった場合、再生RF信号はフラット部分と2つの山部分とからなる波形を示す一方、フォーカスエラー信号FEはフラット部分と2つのS字カーブとからなる波形を示す(図示せず)。
この場合、制御部2は、この2つのS字カーブにおける一つ目のゼロクロス点ZC1及び2つ目のゼロクロス点ZC2をそれぞれ検出するため、検出記録層数DNが「2」であると認識すると共に、2つの記録層に対する2つの合焦点位置情報FPを生成し、この検出記録層数DN及び2つの合焦点位置情報FPを記憶部3に記憶する。
ここで、図4に示すように、記録層を2層有する2層青色ディスク20Bでは、光ピックアップ7に対向する面を表層側とした場合、第1記録層20Bbより表層側には保護層20Baのみが存在する。一方、第2記録層20Bdより表層側には、保護層20Ba、第1記録層20Bb及び中間層20Bcが存在する。
このような2層青色ディスク20Bでは、第2記録層20Bdよりも表層側の各層においては、想定波長のレーザ光が吸収されにくい吸収特性を有する材料を使用することにより、第2記録層20Cdに対してレーザ光が照射された場合に、その表層側においてレーザ光が吸収されてしまうことを防止し、反射したレーザ光が十分な反射光量を保持し得るように設計されている。このため、制御部2は、2層青色ディスク20Bが挿入された場合であっても、青色レーザを使用する光ディスクドライブ1では、第1記録層20Bb及び第2記録層20Bdの双方に対応するゼロクロス点ZC1及びZC2を確実に検出することができるため、上述したように検出記録層数DNが「2」であると認識すると共に、2つの合焦点位置情報FPを生成することができる。
他方、図5に示すように、挿入された光ディスク20の想定波長がレーザダイオード7Aの青色レーザとは異なる赤色レーザであり、かつ2層の記録層を有する2層赤色ディスク20Cであった場合に、信号処理部8が生成する再生RF信号及びフォーカスエラー信号FEは、上述した2層青色ディスク20Bが挿入された場合とは異なる波形を示す。
すなわち2層赤色ディスク20Cでは、第2記録層20Cdよりも表層部分に想定波長である赤色のレーザ光が吸収されにくい吸収特性を有する材料を使用しているが、光ディスクドライブ1で照射する青色のレーザ光の波長(以下、これを照射波長と呼ぶ)についての吸収特性は考慮されていない。そして、想定波長(605nm、660nm)と照射される青色レーザ光(光ビーム30A)の波長(405nm)とが大きく異なっていることから、照射された青色レーザ光がこの第2記録層20Cdよりも表層側において吸収されてしまうケースが生じる。
第2記録層20Cdに対して光ピックアップ7から照射される青色レーザ光でなる光ビーム30Aは、当該第2記録層20Cdより表層側の保護層20Ca、第1記録層20Cb及び中間層20Ccの3層を通過して第2記録層20Cdに到達し、当該第2記録層20Cdを反射した後にもう一度この3層を通過して反射光ビーム30Bとして光ピックアップ7に戻るようになされている。このため、2度に渡ってこの3層を通過する間に、青色レーザ光(光ビーム30A及び反射光ビーム30B)が吸収されてしまう。
この結果、第2記録層20Cdからの反射光ビーム30Bの反射光量が十分でないため、第2記録層からの反射に基づく再生RF信号の波形が示す山部分は非常に小さくなってしまい、同様にフォーカスエラー信号FEの波形が示すS字カーブも非常に小さくなってしまうという問題がある。
図6に、2層赤色ディスク20Cを使用した場合に、実際に生成された再生RF信号及びフォーカスエラー信号FEを示す。このように、青色レーザ光を使用する光ディスクドライブ1において、赤色2層ディスク20Cの表層側の第1記録層20Cbに応じて形成される再生RF信号の波形は、その山部分がレベル検出閾値LV以上となるため、制御部2は、ウィンドウ信号WDを立ち上げて検出待受状態に移行することができる。しかしながら、赤色2層ディスク20Cの奥側の第2記録層20Cdに応じて形成される再生RF信号の波形は、山部分がレベル検出閾値LVに満たないため、制御部2は、検出待受状態に移行することができない場合がある。
従って、このような場合、制御部2は、本来ゼロクロス点ZC2を検出するべき時点であっても当該ゼロクロス点ZCを検出することができず、2層赤色ディスク20Cの第1記録層20Cbに応じたゼロクロス点ZC1のみを検出する。このため制御部2は、2層赤色ディスク20Cの実際の記録層数が「2」であるにも拘らず、検出記録層数DNが「1」であると認識すると共に、第1記録層20Cbのみに応じた合焦点位置情報FPを生成する。そして制御部2は、この第1記録層20Cbのみに応じた検出記録層数DN及び合焦点位置情報FPを記憶部3に記憶するようになされている。
すなわち、照射波長が青色レーザ光でなる光ディスクドライブ1は、想定波長が同一の光ディスク20(1層青色ディスク20A、2層青色ディスク20B)に対しては正確な検出記憶層数DN及び全記録層に対する合焦点位置情報FPを得ることができるものの、想定波長が異なる光ディスク20(2層赤色ディスク20C)に対しては正確な検出記憶層数DN及び全記録層に対する合焦点位置情報FPを得られないケースが生じる。
このため、光ディスクドライブ1は、光ディスク20に予め記録されているフォーマットを読み出し、上述したフォーカスサーチ処理による検出記録層数DNと比較することにより、当該検出記録層数DNの正当性を確認するようになされている。
(2−2)検出記録層数の正当性確認
通常、光ディスク20は、その想定波長や記録層数等のフォーマットに拘らず、表層側から1層目の第1記録層の最内周部分に当該光ディスク20のフォーマット情報が記録されている領域(以下、これをフォーマット記録領域と呼ぶ)を有している。
通常、光ディスク20は、その想定波長や記録層数等のフォーマットに拘らず、表層側から1層目の第1記録層の最内周部分に当該光ディスク20のフォーマット情報が記録されている領域(以下、これをフォーマット記録領域と呼ぶ)を有している。
光ディスクドライブ1の制御部2は、記憶部3に記憶された第1記録層に対する合焦点位置情報FPを使用し、かかるフォーマット記録領域に記録されたフォーマット情報を読み出すフォーマット読出処理を実行する。
具体的には、制御部2は、光ピックアップ7の2軸アクチュエータ7Eを変位させることにより、合焦点位置情報FPに基づいた合焦点位置に対物レンズ7Cを移動させ、初期設定のレーザパワーPr1でフォーマット記録領域からのフォーマット情報の読出処理を実行すると共に、読み出された当該フォーマット情報を記憶部3に記憶する。
そして、制御部2は、読み出されたフォーマット情報の中から、光ディスク20の実際の記録層数を表す読出記録層数RNを抽出する。制御部2は、この読出記録層数RNとフォーカスサーチ時に検出された検出記録層数DNとを比較し、両者が一致するか否かを判別すると共に、この判別結果に応じて通常モード又はパワー切換モードに遷移するようになされている。
ここで、読出記録層数RNと検出記録層数DNの両者が一致した場合には、制御部2は、通常モードへ遷移し、レーザダイオード7Aを初期設定であるレーザパワー値Pr1のまま保持し、ユーザからの再生指示に従って再生処理を開始するようになされている。
例えば挿入された光ディスク20が1層青色ディスク20Aであり、当該1層青色ディスク20Aにおけるデータが記録されているデータ記録領域の始めから再生する旨の再生指示がなされた場合、制御部2は、初期設定のレーザパワー値Pr1を保持した状態でフォーマット記録領域の読出処理に引き続き、データの再生処理を開始する。
また、例えば挿入された光ディスク20が2層青色ディスク20Bであり、当該2層青色ディスク20Bにおける2層目の途中トラックから再生する旨の再生指示がなされた場合、制御部2は、記憶部3に記憶されている第2記録層20Bbに対する合焦点位置情報FPに基づいて、光ピックアップ7の対物レンズ7Cを当該第2記録層20Bbに対する合焦点位置に移動させる。そして制御部2は、対物レンズ7Cを再生指示のなされた途中トラックに移動させると、初期設定のレーザパワー値Pr1を保持した状態で、データの再生処理を開始する。
これにより、フォーカスサーチ時にレーザダイオード7Aの初期設定であるレーザパワー値Pr1で光ディスク20の全記録層からゼロクロス点ZCが検出できたため、検出記録層数DNと読出記録層数RNとが一致する場合には、制御部2は、レーザダイオード7Aの初期設定であるレーザパワー値Pr1を保持した状態で再生処理を実行することにより、速やかに全記録層に対するデータの読出処理を実行することができる。
これに対して、検出記録層数DNと読出記録層数RNとの両者が一致しない場合には、制御部2は、挿入された光ディスク20にレーザダイオード7Aの初期設定であるレーザパワー値Pr1ではゼロクロス点ZCを検出できない記録層が存在すると認識し、パワー切換モードに遷移する。そして制御部2は、ユーザからの再生指示に応じて再生処理又は再生処理するためのパワー切換サーチ処理を実行するようになされている。
すなわち、このパワー切換モードにおいて、制御部2は、上述したフォーカスサーチ処理において検出された記録層に対する再生指示がユーザからなされた場合には、通常モードと同様に記憶部3に記憶された合焦点位置情報FPに基づいて光ピックアップ7の対物レンズ7Cを移動させ、初期設定のレーザパワー値Pr1を保持した状態で再生処理を開始する。
例えば挿入された光ディスク20が2層赤色ディスク20Cであり、当該2層赤色ディスク20Cの第1記録層20Cbの途中トラックから再生する旨の再生指示がユーザからなされた場合、制御部2は、フォーカスサーチ処理において生成した合焦点位置情報FPに基づいて光ピックアップ7の対物レンズ7Cを当該第1記録層20Cbに対する合焦点位置に移動させる。そして制御部2は、対物レンズ7Cを再生指示のなされた途中トラックに移動させると、初期設定のレーザパワー値Pr1を保持した状態で、データの再生処理を開始する。
これにより、光ディスクドライブ1は、2層赤色ディスク20Cの第1記録層20Cbのデータを再生する場合には、青色ディスク20A、20Bの場合と同様に、速やかに再生処理を実行することができる。
一方、このパワー切換モードにおいて、未だ合焦点位置情報FPを生成できていない記録層に対する再生指示がユーザからなされた場合には、制御部2は、フォーカスサーチする際にレーザパワーを途中で切り換えるパワー切換サーチ処理を実行することにより、当該合焦点位置情報FPを生成できていない記録層に対する合焦点位置を検出するようになされている。
すなわち挿入された光ディスク20が2層赤色ディスク20Cであり、当該2層赤色ディスク20Cにおける第2記録層20Cdのいずれかのトラックから再生する旨の再生指示がなされたときや、第1記録層Cbのデータの再生処理が終了し、第2記録層20Cdへフォーカスジャンプするとき等、フォーカスサーチ処理において合焦点位置情報FPが生成されていない第2記録層20Cdへの再生指示がなされた場合には、制御部2は、後述するパワー切換サーチを実行する。
(2−3)未検出の合焦点検出
次に、かかるパワー切換サーチ処理について説明する。ここでは、2層の記録層を有する2層赤色ディスク20Cが挿入され、フォーカスサーチ処理において合焦点位置情報FPが生成されていない第2記録層20Cdに対する再生指示がユーザからなされた場合について説明する。
次に、かかるパワー切換サーチ処理について説明する。ここでは、2層の記録層を有する2層赤色ディスク20Cが挿入され、フォーカスサーチ処理において合焦点位置情報FPが生成されていない第2記録層20Cdに対する再生指示がユーザからなされた場合について説明する。
光ディスクドライブ1の制御部2は、2層赤色ディスク20Cにおける第2記録層20Cdに対する再生指示がユーザからなされると、光ピックアップ7の対物レンズ7Cを2層赤色ディスク20Cの最内周上に移動させると共に、当該対物レンズ7Cを通常のフォーカスサーチ処理と同じフォーカスサーチ開始位置に移動させる。
そして制御部2は、通常のフォーカスサーチ処理と同様に、初期設定値のレーザパワー値Pr1を保持した状態で、対物レンズ7Cをフォーカスサーチ開始位置から徐々に2層赤色ディスク20Cに対して近づける方向に移動させる。
このとき、図7に示すように、信号処理部8は、フォーカスサーチ処理のときと同様に、光ピックアップ7のフォトディテクタ7Dから随時供給される電気信号から再生RF信号及びフォーカスエラー信号FEを生成する。
制御部2は、対物レンズ7Cが2層赤色ディスク20Cの第1記録層20Cbに対する合焦点付近に移動したため、再生RF信号が所定のレベル検出閾値を超えると、ゼロクロス点ZCの検出を待ち受ける検出待受状態であることを示すウィンドウ信号WDを立ち上げる。
図8に示すように、この検出待受状態において、制御部2は、フォーカスエラー信号FEのゼロクロス点ZC1を検出すると、所定のウェイト時間T1の経過直後にレーザダイオード7Aの強度をレーザパワー値Pr2へ切り換える旨のレーザパワー切換コマンドLC1をレーザパワー切換部9へ送出する。
レーザパワー切換部9は、かかるレーザパワー切換コマンドLC1が制御部2から供給されると、レーザダイオード7Aの強度をレーザパワー値Pr1からより強度の大きいレーザパワー値Pr2へ切り換えることにより、2層赤色ディスク20Cの第2記録層20Cdのゼロクロス点ZC2を検出するようになされている。
これにより、制御部2は、この強度の大きいレーザパワー値Pr2で光ピックアップ7のレーザダイオード7Aから2層赤色ディスク20Cの第2記録層20Cdに対して光ビーム30Aを照射し、当該光ビーム30Aに応じた十分な反射光量の反射光ビーム30Bをフォトディテクタ7Dによって受光できる。
この結果、図9に示すように、再生RF信号は、この第2記録層20Cdからの反射光ビーム30Bに基づいて大きな山部分を有する波形を示す。この場合、再生RF信号の第1記録層20bに応じた山部分がレベル閾値を下回る前に、第2記録層20Cdに応じた山部分が大きくなりはじめているため、ウィンドウ信号WDは立ち上がったままの状態になり、検出待受状態はそのまま保持される。
制御部2は、フォーカスエラー信号FEの2つ目のゼロクロス点ZC2を検出すると、当該ゼロクロス点ZC2に基づいて第2記録層20Cdに対する合焦点位置情報FPを生成し、記憶部3に記憶する。
そして、制御部2は、読出記録層数RNが「2」である2層赤色ディスク20Cにおいて、2つめのゼロクロス点ZC2を検出したことにより、全ての記録層に対する合焦点位置情報FPを生成したことを認識するとウェイト時間T2の経過直後にウィンドウ信号WDを立ち下げることにより、検出待受状態を解除するようになされている。
そして制御部2は、記憶部3に記憶されている第2記録層20Cdに対する合焦点位置情報FPに基づいて、2軸アクチュエータ7Eを変位させることにより、当該2層赤色ディスク20Cの当該第2記録層20Cdに対する合焦点に対物レンズ7Cを移動させる。そして制御部2は、ユーザの再生指示に基づいて当該第2記録層20Cdにおける再生指示されたトラックからレーザパワー値Pr2を保持した状態で当該第2記録層20Cdの再生処理を開始する。
これにより、制御部2は、レーザパワー値Pr1でゼロクロス点ZC2を検出できない第2記録層20Cdに対しては、より大きなレーザパワー値Pr2で再生処理を実行し得るため、十分な反射光量に応じた再生RF信号に基づいて、精度良く再生処理を実行し得るようになされている。
なお、光ディスクドライブ1では、光ディスク20が挿入されている間はこのパワー切換モード及び通常モードが解除されることがなく、同一モードを保持したまま再生処理が実行される。また、光ディスクドライブ1では、光ディスク20にデータを記録する旨の記録指示がユーザからなされた場合、再生指示のときと同様に合焦点位置の検出処理を実行し、その後記録処理を実行する。
このようにして、光ディスクドライブ1は、フォーカスサーチ処理において検出できなかった2層赤色ディスク20Cの第2記録層20Cdに対する再生指示がユーザからなされた場合には、初期設定値であるレーザパワー値Pr1で第1記録層20Cbを検出した時点からウェイト時間T1だけ経過した後、レーザダイオード7Aをレーザパワー値Pr2に切り換えることにより、通常のフォーカスサーチ処理において検出されなかった2層赤色ディスク20Cの第2記録層20Cdに対する合焦点位置であるゼロクロス点ZC2を確実に検出し得るようになされている。
(3)合焦点位置の検出処理手順
(3−1)初期設定のレーザパワー値による合焦点位置の検出
次に、合焦点位置検出プログラムに従って実行される合焦点位置の検出処理手順RT1について図10のフローチャートを用いて具体的に説明する。
(3−1)初期設定のレーザパワー値による合焦点位置の検出
次に、合焦点位置検出プログラムに従って実行される合焦点位置の検出処理手順RT1について図10のフローチャートを用いて具体的に説明する。
光ディスクドライブ1の制御部2は、光ディスク20が挿入された状態において、開始ステップから入ってステップSP1へ移り、ユーザから光ディスク20に対する再生指示がなされると、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において、制御部2は、レーザダイオード7Aの初期設定であるレーザパワー値Pr1でフォーカスサーチを実行することにより、検出された記録層の検出記録層数DN及び合焦点位置情報FPを生成し、記憶部3に記憶すると、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において、制御部2は、光ディスク20の記録層のうち、最も表層側に近い第1記録層に対する合焦点位置情報FPを記憶部3から読み出すと共に、この読み出した合焦点位置情報FPに基づいて光ピックアップ7の対物レンズ7Cを第1記録層の合焦点位置に移動させ、フォーマット記録領域に記録されたフォーマット情報を読み出すと、次のステップSP4へ移る。
ステップSP4において、制御部2は、ステップSP3において読み出したフォーマット情報の読出記録層数RNと、ステップSP2において生成した検出記録層数DNとを比較し、両者が一致するか否かを判別する。
ここで肯定結果が得られた場合には、このことは初期設定のレーザパワー値Pr1で光ディスク20の全記録層に対する合焦点位置を取得し終えたことを表しており、このとき制御部2は、ステップSP9へ移り、通常モードに遷移すると、次のステップSP8へ移り、ステップSP1においてなされた再生指示に従って再生処理を開始し、合焦点位置の検出処理手順RT1を終了する。
これに対してステップSP4で否定結果が得られた場合には、このことは初期設定のレーザパワー値Pr1で検出することのできなかった記録層が光ディスク20に存在することを表しており、このとき制御部2は、ステップSP5へ移り、パワー切換モードに遷移すると、次のステップSP6へ移る。
ステップSP6において、制御部2は、ステップSP1において再生指示された記録層がステップSP2において検出された記録層であるか否かを判別する。
ここで肯定結果が得られた場合には、このことはステップSP1において再生指示された記録層に対する合焦点位置情報FPが記憶部3に記録されていることを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP8へ移り、当該再生指示された記録層についての再生処理を開始し、合焦点位置の検出処理手順RT1を終了する。
これに対してステップSP6において否定結果が得られた場合には、このことはステップSP1において再生指示された記録層に対する合焦点位置情報FPが未だ生成されていないことを表しており、このとき制御部2は、サブルーチンSRT10へ移り、パワー切換サーチ処理を実行する。
(3−2)パワー切換サーチ処理の手順
次に、図11のフローチャートを用いてパワー切換サーチ処理の手順を表すサブルーチンSTR10について説明する。
次に、図11のフローチャートを用いてパワー切換サーチ処理の手順を表すサブルーチンSTR10について説明する。
光ディスクドライブ1の制御部2は、合焦点位置の検出処理手順RT1のステップSP6において否定結果が得られると、次のステップSP11へ進む。
ステップSP11において制御部2は、光ディスク20に対して遠い位置から徐々に近づける方向に光ピックアップ7の対物レンズ7Cを移動させるようにしてレーザダイオード7Aの初期設定であるレーザパワー値Pr1でフォーカスサーチ処理を開始すると、次のステップSP12へ移る。
ステップSP12において、制御部2は、信号処理部8が生成する再生RF信号(図9)を所定周期で監視すると、次のステップSP13へ移り、再生RF信号がレベル検出閾値以上に到達したか否かを判別する。
ここで否定結果が得られると、このことは対物レンズ7Cが光ディスク20に対する合焦点位置付近に到達してないことを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP12へ戻り、再生RF信号の監視を継続する。
これに対してステップSP13において肯定結果が得られた場合には、このことは対物レンズ7Cが光ディスク20の第1記録層に対する合焦点位置付近に到達したことを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP14へ移る。
ステップSP14において、制御部2は、検出待受状態に遷移し、フォーカスエラー信号FEを所定周期で監視すると、次のステップSP15へ移り、フォーカスエラー信号FEにおいてゼロクロス点ZC1が検出されたか否かを判別する。
ここで否定結果が得られた場合には、このことは対物レンズ7Cが未だ光ディスク20の第1記録層に対する合焦点位置に到達していないことを表しており、このとき制御部2は、ステップSP14へ戻り、フォーカスエラー信号FEの監視を継続する。
これに対してステップSP15で肯定結果が得られた場合には、このことは対物レンズ7Cが光ディスク20の第1記録層に対する合焦点位置に到達したことを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP16へ移る。
ステップSP16において、制御部2は、所定のウェイト時間T1だけ待機すると、次のステップSP17へ移り、当該ウェイト時間T1の経過直後にレーザダイオード7Aのレーザパワーを初期設定のレーザパワー値Pr1からレーザパワー値Pr2へ切り換え、次のステップSP18へ移る。
ステップSP18において、制御部2は、フォーカスエラー信号FEを所定周期で監視すると、次のステップSP19へ移り、レーザパワー値Pr1で検出できなかった光ディスク20の第2記録層に対するゼロクロス点ZC2を検出したか否かを判別する。
ここで否定結果が得られると、このことは対物レンズ7Cが光ディスク20の第2記録層に対する合焦点位置に到達していないことを表しており、このとき制御部2は、ステップSP18へ戻り、フォーカスエラー信号FEの監視を継続する。
これに対してステップSP19において肯定結果が得られると、このことは対物レンズ7Cが光ディスク20の光ディスク20の第2記録層に対する合焦点位置に到達したことを表しており、このとき制御部2は、次のステップSP20へ移る。
ステップSP20において、制御部2は、ステップSP19において検出したゼロクロス点ZC2の対物レンズ7Cの位置を合焦点位置として合焦点位置情報FPを生成すると、次のステップSP21へ移り、この合焦点位置情報FPを記憶部3に記憶すると、次のステップSP22へ移る。
ステップSP22において、制御部2は、ステップSP19のゼロクロス点ZC2から所定のウェイト時間T2だけ待機すると、次のステップSP23へ移って、検出待受状態を解除すると、合焦点位置の検出処理手順RT1のステップSP1においてなされた再生指示に従って再生処理を開始し、そのまま合焦点位置の検出処理手順RT1のステップSP8へ移って処理を終了する。
(4)動作及び効果
以上の構成において、光ディスクドライブ1の制御部2は、光ディスクドライブ1で使用する青色レーザ光とは波長の異なる赤色レーザ光が使用されると想定された想定外光ディスクである赤色2層ディスク20Cに対して、表層側から2層目の記録層である第2記録層20Cdの合焦点位置を検出するパワー切換サーチ処理の際、駆動部である光ピックアップ7の2軸アクチュエータ7Eを変位させることにより対物レンズ7Cを移動させながら、検出レーザダイオード7Aから発射される青色レーザ光でなる光ビーム30Aを第1記録層20Cbのゼロクロス点ZC1の検出時点から所定のウェイト時間T1だけ経過直後にレーザダイオード7Aのレーザパワーを初期設定のレーザパワー値Pr1から強度の大きいレーザパワー値Pr2へ切り換えることにより、当該対物レンズ7Cの位置に応じてレーザパワーを切り換えるようにレーザパワー切換部9及び2軸アクチュエータ7Eを制御する。
以上の構成において、光ディスクドライブ1の制御部2は、光ディスクドライブ1で使用する青色レーザ光とは波長の異なる赤色レーザ光が使用されると想定された想定外光ディスクである赤色2層ディスク20Cに対して、表層側から2層目の記録層である第2記録層20Cdの合焦点位置を検出するパワー切換サーチ処理の際、駆動部である光ピックアップ7の2軸アクチュエータ7Eを変位させることにより対物レンズ7Cを移動させながら、検出レーザダイオード7Aから発射される青色レーザ光でなる光ビーム30Aを第1記録層20Cbのゼロクロス点ZC1の検出時点から所定のウェイト時間T1だけ経過直後にレーザダイオード7Aのレーザパワーを初期設定のレーザパワー値Pr1から強度の大きいレーザパワー値Pr2へ切り換えることにより、当該対物レンズ7Cの位置に応じてレーザパワーを切り換えるようにレーザパワー切換部9及び2軸アクチュエータ7Eを制御する。
これにより、制御部2は、第2記録層20Cdに対して強度の大きいレーザパワー値Pr2で光ビーム30Aを照射できるため、レーザ光が通過する層によって吸収されてしまい反射光量が著しく減少してしまうような赤色2層ディスク20Cの第2記録層20Cdに対しても確実に合焦点位置を検出することができ、さらに十分な反射光量に基づいてフォーカスエラー信号FEを生成できるため、当該フォーカスエラー信号FEに基づいて精度良く当該合焦点位置を検出できる。
また制御部2は、第1のレーザパワーである初期設定のレーザパワー値Pr1で第1の合焦点位置である第1記録層20Cbの合焦点位置を示すゼロクロス点ZC1を検出した後、所定の待機時間であるウェイト時間T1だけ経過直後に第2のレーザパワーであるより強度の大きいレーザパワー値Pr2へ切り換えることにより、第2の合焦点位置である第2記録層20Cdの合焦点位置を示すゼロクロス点ZC2を検出する。
これにより、制御部2は、ウェイト時間T1が経過したことにより、対物レンズ7Cが第1記録層20Cbの合焦点位置付近から十分に離間した後に、光ビーム30Aを強度の大きいレーザパワー値Pr2に切り換えることができるため、第2記録層20Cdのデータ記録領域においてパワー切換サーチ処理を行った場合であっても、誤って第1記録層20Cbに記録されたデータを消去してしまうことを防止することができる。
さらに制御部2は、初期設定のレーザパワー値Pr1でのフォーカスサーチ処理に応じて検出される合焦点位置であるゼロクロス点ZCの数を表す検出記録層数DNと、フォーマット読出処理によって生成した光ディスク20が有する実際の記録層のトータル数を表す記録層数情報である読出記録層数RNとを比較し、両者が一致しない場合のみ、上述したパワー切換サーチ処理を実行するパワー切換モードへ遷移するようにした。
これにより、制御部2は、検出記録層数DNと読出記録層数RNとを比較して、レーザパワー値Pr1で再生不可能な記録層の存在の有無を確実に認識することができるため、一律にパワー切換サーチ処理を実行する場合と比較して、初期設定のレーザパワー値Pr1で全記録層が再生可能な光ディスク20に対するパワー切換サーチ処理を省略でき、処理時間を短縮することができる。
さらに光ディスクドライブ1は、記録及び再生処理が可能な記録再生型でなり、記録処理が実行できる強度の大きいレーザ光を出力可能なレーザダイオード7Aを使用する。
これにより、光ディスクドライブ1は、パワー切換サーチ処理のために特別にレーザダイオード7Aの出力を大きくする必要がなく、記録可能なレーザダイオード7Aの能力を記録処理時だけでなく合焦点位置の検出時にもフルに活用することができる。
以上の構成によれば、青色レーザ光を使用する光ディスクドライブ1の制御部2は、想定波長が赤色レーザ光である赤色2層ディスク20Cに対して、表層側から2層目の記録層である第2記録層20Cdの合焦点位置を検出する際、光ピックアップ7の対物レンズ7Cを移動させながら、レーザダイオード7Aから発射される青色レーザ光でなる光ビーム30Aを第1記録層20Cbのゼロクロス点ZC1の検出から所定のウェイト時間T1だけ経過直後に初期設定のレーザパワー値Pr1から強度の大きいレーザパワー値Pr2に切り換えるようにレーザダイオード7Aのレーザパワーを切り換えるレーザパワー切換部9及び対物レンズ7Cを移動させる2軸アクチュエータ7Eを制御し、当該第2記録層20Cdから反射された光ビーム30Aである反射光ビーム30Bに基づくフォーカスエラー信号FEから当該第2記録層20Cdに対する合焦点位置を検出するパワー切換サーチ処理を実行することにより、使用されると想定されるレーザ光の波長が様々な光ディスクであっても確実に記録層を検出することができる。
(5)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、光ディスクドライブ1の制御部2は、パワー切換サーチ処理の際、2つ目のゼロクロス点ZC2を検出後に光ビーム30Aの強度をレーザパワー値Pr2に保持したまま再生処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば制御部2は、所定のウェイト時間T2が経過後に、一旦レーザパワー値Pr2からレーザパワー値Pr1へ切り換えるようにしても良い。
なお上述の実施の形態においては、光ディスクドライブ1の制御部2は、パワー切換サーチ処理の際、2つ目のゼロクロス点ZC2を検出後に光ビーム30Aの強度をレーザパワー値Pr2に保持したまま再生処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば制御部2は、所定のウェイト時間T2が経過後に、一旦レーザパワー値Pr2からレーザパワー値Pr1へ切り換えるようにしても良い。
また上述の実施の形態においては、制御部2は、パワー切換サーチ処理の際、初期設定のレーザパワー値Pr1で2層赤色ディスク20Cの第1記録層20Cbのゼロクロス点ZC1を検出した後、レーザパワー値Pr2へ切り換えて第2記録層20Cdのゼロクロス点ZC2を検出するにようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、制御部2は、例えばフォーカスサーチ処理において生成された第1記録層20Cbの合焦点位置情報FPを利用して、対物レンズ7Cが移動開始してからの移動時間によって光ビーム30Bをレーザパワー値Pr2へ切り換えるようしても良い。
これにより、制御部2は、パワー切換サーチ処理時に、2層赤色ディスク20Cに対して対物レンズ7Cをフォーカスサーチ処理における移動開始位置よりも近い位置から移動開始させることができ、合焦点位置を検出するまでの時間を短縮することができると共に、再度第1記録層20Cbのゼロクロス点ZC1を検出する必要がないため、制御部2の処理負荷を軽減することができる。
さらに上述の実施の形態においては、レーザパワー値Pr2は、2層赤色ディスク20Cの第2記録層20Cdが読み出せるレーザパワー値Pr1より強度の大きい値である場合について述べたが、本発明はこれに限らず、このレーザパワー値Pr2は、光ディスク20の種類や使用されるレーザ光の種類等によって適宜選択される。さらに制御部2は、複数のレーザパワー値Pr2を有するようにし、光ディスク20の種類や読み出す記録層によって適宜選択するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、青色レーザ光を使用する光ディスクドライブ1が、2層赤色ディスク20Cに対してアクセスするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光ディスクドライブ1が使用するレーザ光と光ディスク20で使用されると想定されるレーザ光が同じ種類であっても良く、両者の波長が異なる場合に、本発明を適用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、2層の記録層を有する2層赤色ディスク20Cに対してアクセスするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3層以上の記録層を有する光ディスク20に対してアクセスしても良く、この場合、2層以上に対する合焦点位置が初期設定のレーザパワー値Pr1で読み出せる第1の合焦点位置となるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、制御部2は、2層赤色ディスク20Cの第2記録層20Cdに対して再生指示がなされた場合にパワー切換サーチ処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、再生途中に光ディスクドライブ1に何らかの衝撃等が加えられたことにより途中で再生がストップした際に実行されるようにしても良い。この場合、制御部2は、データの記録された記録領域においてパワー切換サーチ処理を実行するが、第1記録層20Cbのゼロクロス点ZC1からウェイト時間T1経過後にレーザパワーPr2へ切り換えるため、記録データが誤って消去されることを確実に防止できる。
さらに上述の実施の形態においては、記録媒体駆動装置のレーザ光としての青色レーザ光(光ビーム30A)と、想定外光ディスクとしての2層赤色ディスク20Cを使用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々のレーザ光及び想定外光ディスクを使用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、レーザダイオードとしてのレーザダイオード7Aと、対物レンズとしての対物レンズ7Cと、レーザパワー切換部としてのレーザパワー切換部7Cと、駆動部としての2軸アクチュエータ7Eと、制御部としての制御部2とによって記録媒体駆動装置としての光ディスクドライブ1を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなるレーザダイオードと、対物レンズと、レーザパワー切換部と、駆動部と、制御部とによって本発明の記録媒体駆動装置を構成するようにしても良い。
本発明の記録媒体駆動装置及び制御方法は、例えばDVD、UMD等の赤色レーザ用の光ディスクに対してアクセス可能なブルーレイなどの青色レーザ用の光ディスクドライブに適用することができる。
1……光ディスクドライブ、2……制御部、3……記憶部、4……サーボ回路、7……光ピックアップ、7A……レーザダイオード、7C……対物レンズ、7E……2軸アクチュエータ、8……信号処理部、9……レーザパワー切換部、20……光ディスク、20C……2層赤色ディスク。
Claims (7)
- レーザ光を発射するレーザダイオードと、
上記レーザ光を集光して光ディスクに照射する対物レンズと、
上記光ディスクに対して遠ざける又は近づける方向に上記対物レンズを移動させる駆動部と、
上記レーザ光のレーザパワーを切り換えるレーザパワー切換部と、
上記光ディスクのうち、上記レーザ光とは異なる波長のレーザ光が使用されると想定された想定外光ディスクのデータが記録された記録層に対する合焦点位置を検出する際、上記対物レンズの位置に応じて上記レーザパワーを切り換えるよう上記駆動部及び上記レーザパワー切換部を制御する制御部と
を具えることを特徴とする記録媒体駆動装置。 - 上記制御部は、
上記想定外光ディスクにおける複数の記録層のうち、表層側から2層目以降の記録層に対する合焦点位置を検出する際、上記レーザパワーを切り換える
ことを特徴とする請求項1に記載の記録媒体駆動装置。 - 上記制御部は、
上記レーザパワーのうち、第1のレーザパワーで発射された上記レーザ光に応じて検出される上記合焦点位置である第1の合焦点位置を検出した後、上記合焦点位置のうち未だ検出されていない第2の合焦点位置を検出するために、上記第1の合焦点位置に基づいて上記レーザパワーを切り換える
ことを特徴とする請求項1に記載の記録媒体駆動装置。 - 上記制御部は、
上記第1の合焦点位置を検出してから所定の待機時間だけ経過後に上記レーザパワーを切り換えることにより、上記第1の合焦点位置に基づいて上記レーザパワーを切り換える
ことを特徴とする請求項3に記載の記録媒体駆動装置。 - 上記制御部は、
上記レーザパワーのうち、第1のレーザパワーで発射された上記レーザ光に応じて検出される上記合焦点位置である第1の合焦点位置を検出した後、上記光ディスクに予め記録されたフォーマット情報から、上記光ディスクが有する実際の記録層のトータル数を表す記録層数情報を取得し、上記第1の合焦点位置の数と記録層数情報とを比較し、両者が一致しない場合には、上記合焦点位置のうち未だ検出されていない第2の合焦点位置を検出するために、上記レーザパワーを切り換える
ことを特徴とする請求項1に記載の記録媒体駆動装置。 - 上記記録媒体駆動装置は、
上記レーザ光を用いて光ディスクにデータを記録するデータ記録部
を具えることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体駆動装置。 - レーザダイオードから発射されたレーザ光を対物レンズによって集光して光ディスクに照射すると共に、駆動部によって上記光ディスクに対して遠ざける又は近づける方向に上記対物レンズを移動させることにより、上記光ディスクのうち、上記レーザ光とは異なる波長のレーザ光が使用されると想定された想定外光ディスクのデータが記録された記録層に対する合焦点位置を検出する際、第1のレーザパワーで発射された上記レーザ光に応じて検出される上記合焦点位置である第1の合焦点位置を検出する第1の合焦点位置検出ステップと、
上記対物レンズの位置に応じて上記レーザパワーを切り換えることにより、上記合焦点位置のうち未だ検出されていない第2の合焦点位置を検出する第2の合焦点位置検出ステップと
を具えることを特徴とする制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005346114A JP2007149300A (ja) | 2005-11-30 | 2005-11-30 | 記録媒体駆動装置及び制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010067286A (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-25 | Sharp Corp | 光ピックアップ装置、光ディスク装置、合焦位置検出方法 |
-
2005
- 2005-11-30 JP JP2005346114A patent/JP2007149300A/ja active Pending
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