JP2007147499A - 電解生成水中の銀成分の確認方法および同確認手段を備える電解生成水用ディスペンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】電解水生成装置にて生成される電解生成水が銀成分を含有するか否かを瞬時かつ容易に確認し得る確認方法を提供する。
【解決手段】銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水が含有する銀成分の確認する方法であり、当該確認方法は、生成された電解生成水にレーザ光を照射してティンダル現象の発現の有無を視認する方法を採ることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水が含有する銀成分の確認する方法であり、当該確認方法は、生成された電解生成水にレーザ光を照射してティンダル現象の発現の有無を視認する方法を採ることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、電解生成水が有効成分である銀成分を含有するか否かを確認する銀成分の確認方法、および、電解生成水中の銀成分の確認手段を備える電解生成水用ディスペンサに関する。本発明において、銀成分を含有する電解生成水とは、銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水であり、当該電解生成水を銀含有電解生成水ということがある。
銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水である銀含有電解生成水は、人体に対する危険度がなくて殺菌作用を有していることから、近年、健康飲料水として、また、食品加工品や食器、医療器具等の殺菌用水として注目されている(特許文献1を参照)。最新の情報では、銀含有電解生成水は、飲用することによって、人体における免疫力を高める効果があるとの報告がある。従って、銀含有電解生成水は、人体それ自体や人の生活環境にとって極めて有用な電解生成水ということができる。
特公平2−8798号公報
ところで、銀含有電解生成水を生成する生成方法や生成装置は種々提案されているが、生成された電解生成水が銀成分を含有する電解生成水であるか否かを簡単に確認する方法や、簡便な確認手段は未だ提案されていない。銀含有電解生成水を確実に生成する方法としては、銀電極を陽極側電極とする電解室にて被電解水を電解する場合に、電解運転時の電解電流や電解電圧を的確にフィードバック制御する方法があり、設定された電解電流や電解電圧で被電解水を生成した場合には、疑いなく、銀含有電解生成水が生成されるものとしている。しかしながら、電解運転時の電解電流や電解電圧をフィードバック制御する方法では、被電解水や電解生成水中に銀成分以外の導電物質が含まれている場合にも、電解運転では、電解電流や電解電圧は設定された電解電流や電解電圧と同様の挙動を示すため、電解電流や電解電圧を的確にフィードバック制御する方法が、銀含有電解生成水であることを確認するための正しい方法であるとは必ずしもいえない。
従って、銀含有電解生成水を利用するユーザにとっては、電解水生成装置で生成されて注出されてくる電解生成水が、使用目的に応じた銀含有電解生成水であることを簡単に確認する方法や、簡便な確認手段があれば極めて便利である。このため、ユーザが銀含有電解生成水を利用すべく、電解水生成装置を電解運転した際に注出される電解生成水が銀成分を含有するものであるか否かを確認する簡単な方法や簡便な手段が要請される。本発明の目的は、このような要請に対処することにある。
本発明は、電解生成水が銀成分を含有するか否かを確認する銀成分の確認方法、および、電解生成水中の銀成分の確認手段を備える電解生成水用ディスペンサに関する。本発明に係る銀成分の確認方法は、銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水中の銀成分を確認する方法であり、当該確認方法は、生成された電解生成水に光を照射して、ティンダル現象に起因する濁りの発現の有無を視認する方法を採ることを特徴とするものである。
本発明に係る電解生成水中の銀成分の確認方法においては、電解生成水に照射する光として色付きのレーザ光を採用し、同レーザ光を電解生成水に照射して、ティンダル現象に起因するレーザ光の光路に沿って発現する色帯の有無を視認する方法を採ることができる。
また、本発明に係る電解生成水用ディスペンサは、銀電極を陽極側電極とする電解室を備え、注出操作により、前記電解室にて電解生成される銀成分を含有する電解生成水を任意に注出することができる電解生成水用ディスペンサであって、生成された電解生成水にレーザ光を照射してティンダル現象に起因するレーザ光の光路に沿って発現する色帯の有無を視認することからなる銀成分の確認手段を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る銀成分の確認方法は、銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水が含有する銀成分がコロイド粒子の形態で存在していることを前提として成立しているので、本発明者は、銀含有電解生成水中の銀成分がコロイド粒子の形態で存在していることを確認し、これに基づいて、本発明に係る銀成分の確認方法に到達したものである。
本発明に係る銀成分の確認方法においては、電解生成水にレーザ光等の光を照射するもので、電解生成水が銀成分を含有している場合には、当該電解生成水中に存在する銀成分を主成分とするコロイド粒子は、照射されるレーザ光等を散乱してティンダル現象を発現させ、銀含有電解生成水中には、コロイド粒子による散乱光に起因する濁りが発現する。濁りの発現は、色付きのレーザ光を採用する場合には、レーザ光の光路に沿ってレーザ光の色を呈する色帯となって発現する。このため、銀含有電解生成水に光を照射することによって発現する濁り、レーザ光の照射にあっては、レーザ光を照射することによって発現する色帯を視認することにより、当該電解生成水が銀成分を含有していることを確認することができる。
従って、本発明に係る銀成分の確認方法を採れば、生成される電解生成水にレーザ光等の光を照射して生じる色帯等の濁り発現の有無を視認することによって、当該電解生成水が銀成分を含有しているか否か確認にすることができる。換言すれば、生成された電解生成水が使用目的に応じた銀含有電解生成水であるか否かを瞬時にかつ容易に確認することができる。
また、本発明に係る電解生成水用ディスペンサにおいては、生成された電解生成水にレーザ光を照射することに起因するレーザ光の光路に沿って発現する色帯の有無を視認することからなる銀成分の確認手段を備えている。このため、ユーザは、当該ディスペンサから注出される電解生成水が使用目的に応じた銀含有電解生成水であるから否かを、電解生成水を採取する際に、瞬時かつ容易に確認することができるという大きな利点がある。
本発明は、電解生成水が有効な銀成分を含有しているか否かを確認する銀成分の確認方法、および、電解生成水中の銀成分の確認手段を備える電解生成水用ディスペンサに関する。
本発明に係る銀成分の確認方法は、銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水が含有する銀成分が形成するコロイド粒子が散乱する散乱光に起因する濁りの発現の有無を確認する方法であり、その一実施形態では、電解生成水中にレーザ光を照射して、銀成分のコロイド粒子の散乱光に起因するティンダル現象による、レーザ光の光路に沿って発現する色帯の有無を視認する確認方法である。当該銀成分の確認方法は、銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水中の銀成分がコロイド粒子の形態で存在していることを前提して成立しているもので、本発明者は、銀含有電解生成水中の銀成分がコロイド粒子の形態で存在していることを確認している。
本発明に係る銀成分の確認方法の一実施形態では、電解生成水に照射する照射光として色付きのレーザ光を採用していて、電解生成水が銀成分を含有している場合には、当該電解生成水中に存在する銀成分を主体とするコロイド粒子は、照射されたレーザ光を散乱してティンダル現象を発現させる。コロイド粒子によって散乱された光は、電解生成水中に、レーザ光の光路に沿ったレーザ光の色合いの色帯を発現させる。当該色帯は、容易に視認することができるもので、当該色帯を視認することによって、当該電解生成水は有効な銀成分を含有する電解生成水であること、換言すれば、銀含有電解生成水であることを確認することができる。本実施形態では、レーザ光として赤色のレーザ光を採用しているため、赤色の色帯が発現する。
一方、電解生成水が銀成分を含有していない場合には、当該電解生成水には銀成分を主成分とするコロイド粒子が存在しないことから、当該電解生成水にレーザ光を照射してもティンダル現象は発現せず、このため、当該電解生成水中には、レーザ光の色合いの色帯を発現しない。この結果、当該電解生成水においては、レーザ光の照射に起因する色帯が発現しないことを視認することによって、当該電解生成水が銀含有電解生成水ではないことを確認することができる。
このように、当該銀成分の確認方法は、電解生成水に対するレーザ光の照射に起因する電解生成水中でのティンダル現象による色帯の発現の有無を視認する方法であって、銀含有電解生成水を利用する人にとって、利用しようとする電解生成水が銀含有電解生成水であるか否かの確認を瞬時にかつ容易にできる簡単な確認方法であるということができる。また、当該銀成分の確認方法では、レーザ光を照射する照射具を要するが、レーザ光の照射具としては、ポインター等の簡便な照射手段を採用することができる。このため、当該レーザ光の照射手段を、電解生成水用ディスペンサに簡単な取付構造にて容易に取付けることができる。図1には、当該照射手段を装備する銀含有電解生成水用ディスペンサを示している。
図1に示すディスペンサDは、人体に対する免疫力を高めると言われている銀成分を含有する電解生成水(銀含有電解生成水)を採取し得るディスペンサDである。当該ディスペンサDは、銀成分を含有する銀含有電解生成アルカリ性水を注出するディスペンサであって、図2に示すように、無隔膜電解槽10aおよび有隔膜電解槽10bを一体に備え、ディスペンサDの装置本体を構成するハウジング21内に収納されている。無隔膜電解槽10aは、銀電極を陽極側電極とするもので、槽本体11内に、銀電極である陽極側の電極12aと白金電極である陰極側の電極12bとが互いに対向して配設されている。これにより、槽本体11内が電解室Rに形成されている。当該無隔膜電解槽10aにおいては、電解室Rの上流側に、被電解水を電解室Rに導入するための導入管路13aが接続され、かつ、電解室Rの下流側に、電解室Rにて生成された電解生成水を導出するための導出管路13bが接続されている。導出管路13bは先端側が分岐していて、分岐管路部を介して有隔膜電解槽10bに接続されている。
有隔膜電解槽10bは、槽本体14内を、イオン透過能を有する隔膜15にて区画されているもので、各区画室内に白金電極とする陽極側の電極16aと陰極側の電極16bが配設されている。これにより、槽本体14内には、隔膜15を挟んで互いに対向する陽極側電解室R1と陰極側電解室R2が形成されている。当該有隔膜電解槽10bにおいては、各電解室R1,R2の上流側に、無隔膜電解槽10aの電解室Rの下流側に接続されている導出管路13bの分岐管路部が接続されている。また、陽極側電解室R1の下流側には、同電解室R1にて生成された電解生成水を導出するための導出管路17aが接続され、かつ、陰極側電解室R2の下流側には、同電解室R2にて生成された電解生成水を導出するための導出管路17bが接続されている。
一方の導出管路17aは、陽極側電解室R1にて生成される電解生成酸性水を導出するもので、当該電解生成酸性水を収容する貯留タンクに接続されている。また、他方の導出管路17bは、陰極側電解室R2にて生成される電解生成アルカリ性水を導出するもので、当該電解生成アルカリ性水を飲用に供すべく、ディスペンサDにおける後述の注出口部に接続されている。
当該ディスペンサDにおいては、図1に示すように、装置本体を構成するハウジング21の正面側に飲用水採取部22が設けられている。飲用水採取部22は、立方体形状の空間部に形成されていて、飲用水採取部22の底部は飲用水を採取すべきコップCを受承する受承部22aに形成されている。飲用水採取部22の上方には、飲用水の注出口部23が臨んでいる。注出口部23には、有隔膜電解槽10bの陰極側電解室R2に接続されている導出管路17bの先端側が接続されている。
また、飲用水採取部22には、レーザ光を照射するための照射具24が設けられている。照射具24は、飲用水採取部22の側壁部から側方に突出していて、受承部22aに受承されたコップCの側部に対向すべく位置している。また、ハウジング21の正面には、飲用水採取部22に近接して、飲用水を注出するための注出スイッチ25が設けられている。注出スイッチ25は、飲用水の注出を指示すべく機能するもので、注出スイッチ25を押動操作することにより、注出信号を制御装置26に出力する。制御装置26は、当該注出信号に基づいて駆動する。
制御装置26は、装置本体を構成するハウジング21の正面側壁部の背面側に組付けらており、注出スイッチ25のスイッチ操作により出力される注出信号に基づいて駆動して、当該ディスペンサDの電解運転を開始するとともに当該電解運転を制御し、さらには、飲用水の注出動作に連動して照射具24を駆動して、照射具24からレーザ光を、飲用水採取部22の受承部22aにセットされているカップCの側部に照射させる。飲用水採取部22においては、その内部が暗所に形成されていて、カップC内の飲用水中で発現する散乱光SLの色帯を視認し易くなっている。使用するカップCは、レーザ光が透過する透明なガラス製のカップである。なお、制御装置26については、カップC内の飲用水中で発現する散乱光SLの色帯を濁度等で検出する検出機能を持たせることができて、散乱光SLの色帯を検出されない場合には、警告を発生させるようにすることができる。
かかる構成のディスペンサDにおいては、ユーザが注出スイッチ25を押動操作することにより、制御装置26は、無隔膜電解槽10aおよび有隔膜電解槽10bの電解運転を連動して開始する。電解運転の開始時には、水道水が図示しない浄化装置を通って導入管路13aに導入され、浄化された水道水は被電解水として、無隔膜電解槽10aの電解室R内に導入される。電解室R内に導入された被電解水は、電解室R内にて電解されて、陽極側の電極12aから溶出する銀成分を含有する電解生成水となり、銀成分を含有する当該電解生成水は導出管路13bを経て、有隔膜電解槽10bの各電解室R1,R2内に被電解水として導入される。
有隔膜電解槽10bの各電解室R1,R2内に導入された銀成分を含有する各被電解水は、各電解室R1,R2内にて電解されて電解生成水となって、各導出管路17a,17bから導出される。この場合、銀成分を含有する被電解水は、陽極側電解室R1内では電解生成酸性水に生成されて、導出管路17aを通って図示しない貯留タンクに収容され、また、陰極側電解室R2内では電解生成アルカリ性水に生成され、銀成分を含有する電解生成アルカリ性水として、導出管路17bを通って注出口部23に導出される。これにより、銀成分を含有する電解生成アルカリ性水(銀含有電解生成アルカリ性水)は、注出口部23からカップC内に注出され、ユーザは銀含有電解生成アルカリ性水をカップC内に採取することができる。この場合には、ユーザは、カップCとしてレーザ光が透過可能な透明なカップを使用することが肝要である。
カップC内に採取された銀含有電解生成アルカリ性水は、本発明における銀含有電解生成水の範疇に属するアルカリ性の銀含有電解生成水である。当該銀含有電解生成アルカリ性水は、飲用することにより人体の免疫力を高める作用が有るものと言われていて、健康飲料水として有用である。以下に示す実施例においては、当該銀含有電解生成アルカリ性水を、簡略して銀アルカリ水と称することがあり、また、有隔膜電解槽10bの陽極側電解室R1にて生成される銀含有電解生成酸性水を、簡略して銀酸性水と称することがある。
当該ディスペンサDは、有隔膜電解槽10bの陰極側電解室R2から導出される電解生成アルカリ性水が銀成分を含有するか否か、換言すれば、注出される電解生成水が銀含有電解生成アルカリ性水であるか否かを確認するために、レーザ光を噴射する噴射具24を装備している。噴射具24は、制御装置26によってレーザ光の噴射のタイミングを制御されるもので、銀含有電解生成アルカリ性水が注出口部23からカップC内に注出される際に、これに同期してカップCの側部にレーザ光を照射する。本実施形態では、レーザ光として赤色のレーザ光を採用していて、電解生成アルカリ性水中に銀成分を主体とするコロイド粒子が存在している場合には、当該コロイド粒子が散乱することにより、レーザ光の光路に沿って、電解生成アルカリ性水中に散乱光SLが形成する赤色の色帯を発現させる。
当該散乱光SLに起因する色帯の発現は、コロイド粒子の存在によるティンダル現象の発生に基づくもので、電解生成アルカリ性水中に散乱光SLによる色帯が発現する場合は、当該電解生成アルカリ性水が銀成分を含有していることを、換言すれば、当該電解生成アルカリ性水が銀含有電解生成アルカリ性水であることを表示していることになる。ユーザは、飲用水を採取している際に、散乱光SLに基づく色帯の発現の有無を瞬時かつ容易に視認することができ、採取している飲用水が、銀含有電解生成アルカリ性水であるか否かを瞬時に判定することができる。換言すれば、ユーザは、飲用しようとしている電解生成アルカリ性水が、飲用を目的としている銀含有電解生成アルカリ性水であるか否かを瞬時に判断することができる。
本発明に係る銀成分の確認方法は、銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水が含有する銀成分がコロイド粒子の形態で存在していることを前提として成立しているものである。本実施例においては、電解生成水中の銀成分銀成分がコロイド粒子の形態で存在していることを確認する実験を行うことを意図している。
本実験においては、種々の電解方法によって生成された銀成分を含有する電解生成水および銀成分を含有していない電解生成水、銀成分を含有する水、銀成分を含有する水を被電解水として電解して生成された電解生成水等を供試水として、銀成分の存在と、銀成分を主体とするコロイド粒子の存在との関係を確認している。本実験での測定項目は、供試水中の銀成分の濃度(ppb)、供試水のpH、酸化還元電位ORP(mV)、電導動(μS/cm)、供試水中でのティンダル現象による散乱光SLに基づく色帯の発現の有無である。得られた結果を下記の表1に示す。
なお、コロイド粒子とは、通常のイオンより大きい10−7〜10−5cm程度の粒子を想定している。また、各測定項目の測定には、通常のpH計、ORP計、電気伝導度計、銀イオン試薬を用いる分析計等を使用した。また、ティンダル現象による散乱光SLに基づく色帯の発現には、赤色のレーザ光を使用した。
各供試水の調製では、電解生成水にあっては、図1および図2に示す、銀電極を陽極側電極とする無隔膜電解槽10aと、両電極共に白金電極とする有隔膜電解槽10bとを適宜組合せて、または、それぞれ単独で使用した。各供試水については下記に示すが、表1には、各供試水をまとめて表示する。但し、表1には、下記に示す各供試水の括弧内に示す簡略した略称を表記している。
供試水1:浄化した水道水を被電解水として無隔膜電解槽10aで電解し、電解室Rにて生成された銀成分を含有する電解生成水を被電解水として有隔膜電解槽10bで電解し、陽極側電解室R1にて生成された銀成分を含有する電解生成酸性水(銀含有電解生成酸性水:Ag−Pt銀酸性水)。供試水2:浄化した水道水を被電解水として無隔膜電解槽10aで電解し、電解室Rにて生成された銀成分を含有する電解生成水を被電解水として有隔膜電解槽10bで電解し、陰極側電解室R2にて生成された銀成分を含有する電解生成アルカリ性水(銀含有電解生成酸性水:Ag−Pt銀アルカリ水)。
供試水3:浄化した水道水を被電解水として有隔膜電解槽10bで電解し、陽極側電解室R2にて生成された電解生成酸性水を被電解水として無隔膜電解槽10aで電解し、電解室Rにて生成された銀成分を含有する電解生成酸性水(銀含有電解生成酸性水:Pt−Ag銀酸性水)。供試水4:浄化した水道水を被電解水として有隔膜電解槽10bで電解し、陽極側電解室R2にて生成された電解生成アルカリ性水を被電解水として無隔膜電解槽10aで電解し、電解室Rにて生成された銀成分を含有する電解生成アルカリ性水(銀含有電解生成アルカリ性水:Pt−Ag銀アルカリ水)。
供試水5:浄化した水道水を被電解水として有隔膜電解槽10bで電解し、陽極側電解室R1にて生成された電解生成酸性水(Pt酸性水)。供試水6:浄化した水道水を被電解水として有隔膜電解槽10bで電解し、陰極側電解室R2にて生成された電解生成アルカリ性水(Ptアルカリ水)。
供試水7:塩化銀粉末を水道水に加え(0.1g/L)、スターラにて約5時間撹拌して調製した銀含有水(W銀水)。供試水8:供試水7であるW銀水を被電解水として有隔膜電解槽10bで電解して、陽極側電解室R1にて生成された銀成分を含有する電解生成酸性水(銀含有電解生成酸性水:W銀−Pt酸性水)。供試水9:供試水7であるW銀水を被電解水として有隔膜電解槽10bで電解して、陰極側電解室R2にて生成された銀成分を含有する電解生成アルカリ性水(銀含有電解生成アルカリ性水:W銀−Ptアルカリ水)。
供試水10:浄化した水道水(W水)。供試水11:浄化した水道水に塩酸を加えて調製した酸性水(W酸性水)。供試水12:浄化した水道水に苛性ソーダを加えて調製したアルカリ水(Wアルカリ水)。
本実験では、供試水1(Ag−Pt銀酸性水)、供試水2(Ag−Pt銀アルカリ水)、供試水3(Pt−Ag銀酸性水)、供試水4(Pt−Ag銀アルカリ水)の各供試水は、銀電極を陽極側電極とする電解室にて生成された電解生成水に該当する。これらの各供試水は、いずれも銀成分を含有していて、レーザ光の照射によって発生する散乱光に起因する色帯を発現している。これに対して、供試水7(W銀水)は、銀成分を含有する水であるが電解生成水ではなく、レーザ光の照射によって発生する散乱光に起因する色帯の発現はない。また、供試水8(W銀−Pt酸性水)、供試水9(W銀−Ptアルカリ水)は、銀成分を含有する電解生成水ではあるが、銀電極を陽極側電極とする電解室にて生成された電解生成水には該当しない。これらの供試水は、いずれも銀成分を含有してはいるが、レーザ光の照射によって発生する散乱光に起因する色帯の発現してはない。供試水10(W水)、供試水11(W酸性水)、供試水12(Wアルカリ水)は、銀成分を含有していない水、無機酸の水溶液、無機塩基の水溶液であって、レーザ光の照射によって発生する散乱光に起因する色帯の発現はない。
以上に結果を総合すると、銀電極を陽極側電極とする電解室にて生成された電解生成水(供試水1〜4)は、銀成分がレーザ光を散乱させるコロイド粒子の形態で存在しているものと認められる。このため、本発明に係るディスペンサの一実施形態であるディスペンサDにておいては、生成された電解生成水が銀成分を含有する電解生成水であって、飲用目的にあった電解生成水であるか否かを、コロイド粒子が発現する色帯を視認することによって、瞬時かつ容易に判断することができる。
D…ディスペンサ、10a…無有隔膜電解槽、R…電解室、11…槽本体、12a…電極(銀電極)、12b…電極(白金電極)、13a…導入管路、13b…導出管路、10b…有隔膜電解槽、R1…陽極側電解室、R2…陰極側電解室、14…槽本体、15…隔膜、16a…電極(白金電極)、16b…電極(白金電極)、17a,17b…導出管路、21…ハウジング、22…飲用水採取部、22a…受承部、23…注出口部、24…照射具、25…注出スイッチ、26…制御装置、C…カップ。
Claims (3)
- 銀電極を陽極側電極とする電解室にて電解生成される電解生成水が含有する銀成分を確認する銀成分の確認する方法であり、当該確認方法は、生成された電解生成水に光を照射して、ティンダル現象に起因する濁りの発現の有無を視認する方法を採ることを特徴とする電解生成水中の銀成分の確認方法。
- 請求項1に記載の銀成分の確認方法であり、当該銀成分の確認方法では、電解生成水に照射する光として色付きのレーザ光を採用し、同レーザ光を電解生成水に照射して、ティンダル現象に起因するレーザ光の光路に沿って発現する色帯の有無を視認する方法を採ることを特徴とする電解生成水中の銀成分の確認方法。
- 銀電極を陽極側電極とする電解室を備え、注出操作により、前記電解室にて電解生成される銀成分を含有する電解生成水を任意に注出することができる電解生成水用ディスペンサであり、当該ディスペンサは、生成された電解生成水にレーザ光を照射してティンダル現象に起因するレーザ光の光路に沿って発現する色帯の有無を視認することからなる銀成分の確認手段を備えていることを特徴とする電解生成水用ディスペンサ。
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- 2005-11-29 JP JP2005343976A patent/JP2007147499A/ja active Pending
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