JP2007147429A - フローセンサ、流量計測装置、及び、流体判別装置 - Google Patents

フローセンサ、流量計測装置、及び、流体判別装置 Download PDF

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Abstract

【課題】流体と基体との温度差により発生する誤差の影響を低減するフローセンサ。
【解決手段】基体2の表面に設けられるダイアフラム3と、該ダイアフラム3上に設けられて流路内を流れる流体を加熱するヒータ4と、該ヒータ4の周囲の前記ダイアフラム3上に設けられて前記流体の温度を検出して温度信号を出力する複数の温度センサと、を有するフローセンサにおいて、前記複数の温度センサの全て若しくは一部がサーモパイルで構成され、該サーモパイルの温接点と冷接点とが、ダイアフラム3上に配置され、かつ、前記ヒータ4に近い側に前記温接点、遠い側に前記冷接点が配置され、なおかつ、前記冷接点の配置位置が基体2の温度からの影響よりも流体の温度からの影響を受ける位置であることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、フローセンサ、流量計測装置、及び、流体判別装置に関し、より詳細には、流路内を流れるガス、水等の流体の速度を、流体の流れに応じて変化する流体内での熱伝達の変化として検知するフローセンサ、フローセンサを用いて流体の流速を計測する流量計測装置、及び、フローセンサを用いて流体の種類を判別する流体判別装置に関するものである。
流量測定対象となるガス、水等の流体の流量を計測する流量計測装置としては、熱型のフローセンサを用いたものが知られている。このフローセンサは、流体の温度よりも高い温度を有するヒータを流体の流れの中に配置し、このヒータによって加熱された流体の温度分布が流速の増加に伴って変化するという原理を利用したものである。
このようなフローセンサとしては、特許文献1に示すものが知られており、この従来の熱型のフローセンサを、図7及び図8の図面を参照して説明する。なお、図7は従来の熱型のフローセンサの構成を示す構成図である、図8は図7に示すフローセンサの断面図である。
図7において、フローセンサ1は、Si基板(センサ基体)2、ダイアフラム3、ダイアフラム3上に形成された白金等からなるマイクロヒータ4、マイクロヒータ4の下流側でダイアフラム3上に形成された下流側サーモパイル5、マイクロヒータ4に図示しない電源から駆動電流を供給する電源端子6A,6B、マイクロヒータ4の上流側でダイアフラム3上に形成された上流側サーモパイル8、上流側サーモパイル8から出力される上流側温度信号を出力する第1出力端子9A,9B、下流側サーモパイル5から出力される下流側温度信号を出力する第2出力端子7A,7B、を備える。
また、フローセンサ1は、マイクロヒータ4に対して流体の流れ方向(PからQへの方向)と略直交方向に配置され、流体の物性状態情報を検出し、右側温度検出信号(第3温度検出信号に対応)を出力する右側サーモパイル11、この右側サーモパイル11から出力される右側温度検出信号を出力する第3出力端子12A,12B、マイクロヒータ4に対して流体の流れ方向と略直交方向に配置され、流体の物性状態情報を検出し、左側温度検出信号(第3温度検出信号に対応)を出力する左側サーモパイル13、この左側サーモパイル13から出力される左側温度検出信号を出力する第4出力端子14A,14B、周囲温度を得るための抵抗15,16、この抵抗15,16からの周囲温度信号を出力する出力端子17A,17Bを備える。右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13は、温度センサを構成する。
上流側サーモパイル8、下流側サーモパイル5、右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13は、熱電対から構成されている。この熱電対は、p++−Si及びAlにより構成され、冷接点5b,8bと温接点5a,8aとを有し、熱を検出し、冷接点5b,8bと温接点5a,8aとの温度差から熱起電力が発生することにより、温度検出信号を出力するようになっている。
また、図8に示すように、Si基板2には、ダイアフラム3が形成されており、このダイアフラム3には、マイクロヒータ4と、上流側サーモパイル8、下流側サーモパイル5、右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13のそれぞれの温接点とが形成されている。
このように構成されたフローセンサ1によれば、マイクロヒータ4が、外部からの駆動電流により加熱を開始すると、マイクロヒータ4から発生した熱は、流体を媒体として、下流側サーモパイル5と上流側サーモパイル8のそれぞれの温接点5a,8aに伝達される。それぞれのサーモパイルの冷接点5b,8bは、Si基体(Si基板)上にあるので、基体温度になっており、それぞれの温接点は、ダイアフラム上にあるので、伝達された熱により加熱され、Si基体温度より温度が上昇する。そして、それぞれのサーモパイルは、温接点5a,8aと冷接点5b,8bの温度差より熱起電カを発生し、温度検出信号を出力する。
流体を媒体として伝達される熱は、流体の熱拡散効果とPからQに向かって流れる流体の流速との相乗効果によって、それぞれのサーモパイルに伝達される。すなわち、流速がない場合には、熱拡散によって上流側サーモパイル8と下流側サーモパイル5に均等に伝達され、上流側サーモパイル8からの上流側温度信号と下流側サーモパイル5からの下流側温度信号の差信号は、零になる。
一方、流体に流速が発生すると、流速によって下流側サーモパイル5の温接点5aに伝達される熱量が多くなり、上流側サーモパイル8の温接点8aに伝達される熱量は少なくなるため、前記下流側温度信号と前記上流側温度信号との差信号は流速に応じた正値になる。
一方、マイクロヒータ4が外部からの駆動電流により加熱を開始すると、マイクロヒータ4から発生した熱は、流体の流速の影響をほとんど受けずに流体の熱拡散効果のみによって、マイクロヒータ4に対して流体の流れ方向と略直交方向に配置された右側サーモパイル11に伝達される。また、マイクロヒータ4に対して流体の流れ方向と略直交方向に配置された左側サーモパイル13にも、同様な熱が伝達される。このため、右側サーモパイル11の起電力により第3出力端子12A,12Bから出力される右側温度検出信号、及び/または左側サーモパイル13の起電力により第4出力端子14A,14Bから出力される左側温度検出信号は、熱伝導と熱拡散、比熱等によって決定される熱拡散定数等の流体の物性状態に相関のあるデータであり、適当な処理をすることで物性値を得ることもできる。
熱拡散定数等の大小は、上流側サーモパイル8が出力する上流側温度信号と下流側サーモパイル5が出力する下流側温度信号及び上流側温度信号にも影響し、右側及び左側サーモパイル出力の大小と同様に変化する。したがって、原理的には、上流側温度信号や下流側温度信号を、あるいは、これらの差を、右側及び/又は左側サーモパイル出力によって除することで、熱拡散定数等の異なる流体であっても、即ち、いかなる種類の流体であっても、正確な流量を算出することができることになる。
よって、図示しない流量計測装置は、第3出力端子12A,12Bから出力される右側温度検出信号、及び/または第4出力端子14A,14Bから出力される左側温度検出信号に基づき、熱伝導と熱拡散、比熱等によって決定される熱拡散定数等の流体の物性状態情報を算出し、上流側サーモパイル8からの上流側温度信号と下流側サーモパイル5からの下流側温度信号との差信号をその物性状態情報で補正することで、高精度の計測を実現するようにしてきた。
特開2001−12988号公報
しかしながら、上述したフローセンサ1では、流体の物性状態情報で補正しているにも係わらず、測定精度の再現性が悪いという問題が生じていた。特に大流量の計測、つまり、流速が速い場合に再現性が悪く、流量計測範囲の限界の一要因となっていた。
そこで、この問題を鋭意調査したところ、マイクロヒータ4に電流が流れない状態、つまり、フローセンサ1が駆動されていない状態でも、その出力が変化していたことが判明した。以下にその詳細を説明する。
図9は従来の温度差によるサーモパイルの出力を示す模式図であり、図10は従来のフローセンサで計測された流体温度とセンサ基体温度との温度差とセンサ出力器差(測定誤差)との関係を示したグラフである。そして、測定は、流体(ガス)の標準状態における100L/minで計測されている。
なお、図10中の縦軸が示す器差は、その単位が%RD(% of Reading:読値に対する百分率)となっている。そして、この%RDは、例えば、最大流量が100L/minのメータにおいて、10L/minの流量を計測した場合に、メータ出力が9L/minであると、その器差を−10%RDで示す。そして、このときの公差は−1%FS(% of Full Scale:計器の最大計測値に対する百分率)で示すことができる。
図9に示すように、前述の温度差がないときは、ヒータに電力印加がない場合、温度センサ出力は出力V0になり、ヒータに電力が印加されたときは出力V2になるとする。この状態のフローセンサ1でガス温度が筐体温度より上昇すると、その分出力V0も出力V2も温度上昇により、それぞれ出力V1と出力V3になる。ところが、フローセンサ1は常に電力が印加されているため、出力V0や出力V1を計測することはできず、本来、出力V2である出力が出力V3に変化してしまう。
実際に図7に示すフローセンサ1の出力を計測して誤差を評価した結果が図10である。その器差は、―30度の温度差で約+20%RD、+30度の温度差で約−20%RDであることが判明した。
図7のフローセンサ1において、ヒータに一定の電力が印加されている場合、上流側サーモパイル8と下流側サーモパイル5の出力では、ガスとセンサ基体との温度差に起因する出力分はほぼ同等であることから、その差出力を計測する場合は、出力の変化(V0→V1)が自動的にほとんどキャンセルされる。しかしながら、右側及び左側サーモパイル出力は差出力を取らないためキャンセルできない。上流側サーモパイルと下流側サーモパイルとの差出力を右側及び/又は左側サーモパイル出力により補正されなければ精度の良い計測はできないため、フローセンサ1の出力精度が悪くなる。すなわち、ガスとセンサ基体との温度差に比例してフローセンサ1の出力が変化することを究明することができた。
よって本発明は、上述した問題点に鑑み、流体と基体との温度差により発生する誤差の影響を低減するフローセンサ及び該フローセンサを有する流量計測装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1記載のフローセンサは、基体の表面に設けられるダイアフラムと、該ダイアフラム上に設けられて流路内を流れる流体を加熱するヒータと、該ヒータの周囲の前記ダイアフラム上に設けられて前記流体の温度を検出して温度信号を出力する複数の温度センサと、を有するフローセンサにおいて、前記複数の温度センサの全て若しくは一部がサーモパイルで構成され、該サーモパイルの温接点と冷接点とが、ダイアフラム上に配置され、かつ、前記ヒータに近い側に前記温接点、遠い側に前記冷接点が配置され、なおかつ、前記冷接点の配置位置が基体の温度からの影響よりも流体の温度からの影響を受ける位置であることを特徴とする。
上記請求項1に記載した本発明によれば、各サーモパイルの冷接点が設けられたダイアフラム上の各箇所は、基体との熱伝達率に比べて、流体との熱伝達率の方が大きいため、基体の温度よりも流体の温度の方に近くなる。そのため、各サーモパイルが検出する温接点と冷接点との温度差は、周囲、流体等の温度変化等の影響が低減される。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項2記載のフローセンサは、基体の表面に設けられるダイアフラムと、該ダイアフラム上に設けられて流路内を流れる流体を加熱するヒータと、該ヒータの周囲の前記ダイアフラム上に設けられて前記流体の温度を検出して温度信号を出力する複数の温度センサと、を有するフローセンサにおいて、前記ダイアフラムと同一の構成部材で前記ダイアフラムとは別体に構成され、前記ダイアフラムに対して周設するように前記基体の表面に設けられる第2ダイアフラムをさらに設けて、前記複数の温度センサの全て若しくは一部がサーモパイルで構成され、該サーモパイルの温接点が前記ダイアフラム上に配置され、該サーモパイルの冷接点が前記第2ダイアフラム上に配置されていることを特徴とする。
上記請求項2に記載した本発明によれば、第2ダイアフラムはダイアフラムと同様に基体と断熱しており、ヒータが発生した熱のうち、各サーモパイルの温接点が設けられたダイアフラムに伝わる熱は、第2ダイアフラムに伝わる前に基体から周囲に逃げるため、第2ダイアフラムへは伝わらない。そのため、各サーモパイルが検出する温接点と冷接点との温度差は、周囲、流体等の温度変化等の影響が低減される。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項3記載の流量計測装置は、請求項1又は2に記載のフローセンサを有し、前記フローセンサを用いて流体の流量を計測する流量計測装置であって、前記サーモパイルで構成された温度センサの全て若しくは一部が、前記ヒータに対する前記流路の上流側に設けられる上流側温度センサと前記ヒータに対する前記流路の下流側に設けられる下流側温度センサとであり、前記上流側温度センサ及び前記下流側温度センサが出力した各温度信号に基づいて前記流体の流速に応じて変化した温度分布を検出して前記流体の流量を算出するようにしたことを特徴とする。
上記請求項3に記載した本発明によれば、フローセンサから上流側及び下流側の各温度信号が取り込まれると、それらの信号に基づいて流体の流速に応じて変化したダイアフラム上の温度分布が検出され、該検出された温度分布に基づいて流体の流量が算出される。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項4記載の流量計測装置は、請求項1又は2に記載のフローセンサを有し、前記フローセンサを用いて流体の流量を計測する流量計測装置であって、前記サーモパイルで構成された前記温度センサの全て若しくは一部が、前記ヒータに対する前記流体の流れ方向と略直交方向の前記ダイアフラム上に設けられる横側温度センサであり、前記横側温度センサが出力した温度信号に基づいて前記略直交方向における温度分布に応じた前記流体の物性状態を示す物性状態情報を検出し、前記流体の流速に応じて変化した流量データを前記物性状態情報に基づいて補正して、前記流体の流量を算出するようにしたことを特徴とする。
上記請求項4に記載した本発明によれば、フローセンサの出力した横側の温度信号が取り込まれると、その横側温度信号に基づいて流体の物性状態信号が検出される。そして、その物体状態情報に基づいて、流体の流速に応じて変化した流量データが補正され、該流量データに基づいて流体の流量が算出される。
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の流体判別装置は、請求項1又は2に記載のフローセンサを有し、前記フローセンサを用いて判別対象流体の種類を判別する流体判別装置において、サーモパイルで構成された前記温度センサの全て若しくは一部が、前記ヒータに対する前記流体の流れ方向と略直交方向の前記ダイアフラム上に設けられる横側温度センサであり、前記横側温度センサが出力する横側温度信号に基づいて、前記略直交方向における温度分布に応じた前記流体の物性状態を示す物性状態情報を検出し、該物性状態情報に基づいて前記判別対象流体の種類を判別するようにしたことを特徴とする。
上記請求項5に記載した本発明によれば、フローセンサの各サーモパイルが出力する周囲、流体等の温度変化等の影響が低減された横側温度信号に基づいて物性状態情報を検出し、該物性状態情報に基づいて流体の判別が行われる。
以上説明したように請求項1に記載したフローセンサによれば、ヒータに対する上流側及び下流側の各サーモパイルの温接点と冷接点とをダイアフラム上に配置し、かつ、ヒータに近い側に温接点、遠い側に冷接点を配置し、なおかつ、冷接点の配置位置を基体の温度からの影響よりも流体の温度からの影響を受ける位置に配置し、温接点と冷接点間の温度差を検出するようにしたことから、流体温度と基体温度との間に温度差が生じても、その周囲温度変化の影響を受けることなく、ヒータが発生する温度分布における温度差を正確に検出することができるため、フローセンサ出力精度を良い状態に保つことができる。従って、流体温度と基体温度との温度差により発生する計測誤差の影響の低減に貢献することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ヒータに対する上流側及び下流側の各サーモパイルの温接点をダイアフラム上に設け、かつ、冷接点をダイアフラムに対して周設している第2ダイアフラム上に設けて、温接点と冷接点間の温度差を検出するようにしたことから、流体温度と基体温度との間に温度差が生じても、その周囲温度変化の影響を受けることなく、ヒータが発生する温度分布における温度差を正確に検出することができるため、フローセンサ出力精度を良い状態に保つことができる。また、第2ダイアフラムは基体上に設けていることから、基体を大型化することなく、基体上のダイアフラムを大型化することができ、かつ、温接点と冷接点との間隔を十分に確保することができるため、ヒータが発生する温度分布における温度差を正確に検出することができる。従って、流体温度と基体温度との温度差により発生する計測誤差の影響の低減に貢献することができる。
以上説明したように請求項3に記載した流量計測装置によれば、出力精度が良い状態に保たれたフローセンサからの上流側及び下流側の温度信号に基づいて流体の流量を算出するようにしたことから、センサ基体温度と流体温度とに温度差が生じても、算出した流量の精度を良い状態に保つことができる。従って、流体と基体との温度差により発生する計測誤差の影響を低減することができる。
以上説明したように請求項4に記載した流量計測装置によれば、出力精度が良い状態に保たれたフローセンサからの横側温度信号に基づいて流体の物性状態情報を検出し、その物体状態情報に基づいて流体の流速に応じて変化した流量データを補正して流体の流量を算出するようにしたことから、センサ基体温度と流体温度とに温度差が生じても、横側温度信号に基づいて正確な略直交方向における温度分布に応じた流体の物性状態を検出することが可能となり、その物性状態に基づいた温度信号の補正ができるため、様々な種類の流体に対する計測精度を向上することができる。
以上説明したように請求項5に記載した流体判別装置によれば、出力精度が良い状態に保たれたフローセンサからの横側温度信号に基づいて流体の物性状態情報を検出して流体の判別を行うようにしたことから、流体温度とフローセンサの基体温度との間に温度差が生じても、その温度差による誤差を解消することができるため、その正確な横側温度信号に基づいて物性状態情報を検出して流体を正確に判別することができる。従って、様々な種類の流体に判別の精度を向上させることができる。
以下、本発明に係るフローセンサと該フローセンサを有する流量計測装置の最良の形態を、図1〜図6の図面を参照して説明する。なお、上述した背景技術のところで説明したものと同一あるいは相当する部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
ここで、図1は本発明に係る実施例1のフローセンサの構成を示す構成図であり、図2は図1の下流側部分の拡大断面模式図であり、図3は本発明に係る実施例2のフローセンサの構成を示す構成図であり、図4は図3中の部分Aの拡大図であり、図5は図3の下流側部分の拡大断面模式図であり、図6はフローセンサと流量計測装置との関係を示す図である。
[実施例1]
図1及び図2において、フローセンサ1は、背景技術で説明したように、フローセンサ1のSi基板(以下、基体という)2の表面に設けられるダイアフラム3と、前記ダイアフラム3上に設けられて流路内を流れる流体を加熱して所定の温度分布を発生するマイクロヒータ(ヒータ)4と、該ヒータ4の周囲の前記ダイアフラム3上に設けられて前記流体の温度を検出して温度信号を出力する複数の温度センサ50と、を有する。そして、フローセンサ1は、第1出力端子9A,9Bと、第2出力端子7A,7Bと、を有する。
複数の温度センサ50は、上流側サーモパイル8、下流側サーモパイル5、右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13から構成されており、各々のサーモパイルは熱電対から構成されている。この熱電対の各々は、Pt/p++−Si配線とAl配線からなり、交互に冷接点50bと温接点50aとを構成した直列配線となっている。そして、熱を検出し、冷接点50bと温接点50aとの温度差から熱起電力が発生することにより、温度検出信号を出力するようになっている。
ダイアフラム3は基体2からの熱の影響を受けないように、基体2の表面に設けられており、このダイアフラム3上に、上述した上流側サーモパイル8、下流側サーモパイル5、右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13の全てが設けられている。
各サーモパイルの温接点50aと冷接点50bは全てダイアフラム3上に配置されている。各サーモパイルの各々において、温接点50aと冷接点50bの位置関係は、例えば図2に示すように、マイクロヒータ4に近い側に温接点50a、遠い側に冷接点50bが配置されている。なお、本最良の形態においては、マイクロヒータ4に対して温接点50aの熱伝達率の方が冷接点50bの熱伝達率よりも大きくなるように配置されている。
また、全ての冷接点50bは、基体2の温度の影響よりも流体の温度の方の影響を受けやすい位置に配置されている。つまり、基体2に対する熱伝達率ksが流体に対する熱伝達率kqよりも小さくなる位置(ks<kq)に配置されている。
従来の図7のフローセンサの場合、その冷接点の配置位置では、基体2に対する熱伝達率は非常に大きく、ks>>kqとなっている。そのため、冷接点の温度はほとんど基体2の温度になっていた。それに対して本発明の冷接点の配置位置では、基体2の温度Tsより流体温度Tqの方に近い温度Tcになる。
Tc=(Tq*kq+Ts*ks)/(kq+ks)
従来のフローセンサでは、20%RDの器差になっているため、これを5%RD以下まで修正するには、kq/ks≧3である必要がある。より高精度にするためには、3より大きい、上式から換算した比率になるkqとksになるような配置に冷接点を配置する必要がある。
上述したように冷接点50bを配置すると、自明の通り、温接点50aの配置は自動的に冷接点50bよりも基体2の温度の影響を受けにくい位置に配置されていることになる。
次に、本発明の実施例1に係るフローセンサ1の動作(作用)の一例を、以下に説明する。
フローセンサ1のマイクロヒータ4が駆動されていない状態(非加熱時)において、周囲の温度変化等によって流体の温度の変化が生じると、基体2と流体温度との間に温度差が生じる。そして、各サーモパイルの冷接点50bが設けられたダイアフラム3上の各箇所は、基体2との熱伝達率に比べて、流体との熱伝達率の方が大きいため、基体2の温度よりも流体の温度の方に近くなる。そのため、各サーモパイルが検出する温接点50aと冷接点50bとの温度差は極わずかになり、周囲、流体等の温度変化等により基体2と流体との間に発生する温度差の影響が低減される。
もし仮にマイクロヒータ4の周囲に流体以外何もない状態であれば、その周囲の温度分布Mは周囲温度(流体温度)を基準温度にして無限遠が0になるガウス分布になることが知られている。その半値幅は流体の熱拡散係数(主に熱伝導率で決まる係数)で決まる。しかしながら実際には、マイクロヒータ4を支えるダイアフラム3、さらにダイアフラム3を支える基体2が必要になり、その温度の影響を少なからず受ける。通常、ダイアフラム3と基体2の接続部が温度分布Mの最大温度の1/10以下になる箇所(できるだけマイクロヒータ4の影響が少なくなった箇所)になるようにダイアフラム3の大きさが設計されている。
ここに、流体と基体2の温度に温度差が生じた場合、マイクロヒータ4に電力が供給される前にもダイアフラム3の温度が変化して温度分布m0が生じる。さらに、ここに外部からの電力供給によりマイクロヒータ4が加熱を開始すると、マイクロヒータ4の周囲で、電力供給前の温度分布m0の上に重なって、温度分布Mが発生し、結果、温度分布M’となる。
図7に示した従来のフローセンサの場合、冷接点は基体2上にあるので、マイクロヒータ4の加熱による温度分布M以外の温度分布m0の影響により各サーモパイルの出力が変化する。これに対して実施例1の構成の場合、基体2との熱伝達率より基体との熱伝達率が大きい位置に冷接点が配置されているので、各サーモパイル出力は温度分布m0の影響が低減される。従って、流体と基体2との温度差により発生する計測誤差の影響の低減に貢献することができる。
なお、流速のあり/なし時におけるフローセンサ1の検知原理については、上述した背景技術と同一であることから、詳細な説明は省略する。そして、この場合についても、上流側サーモパイル8、下流側サーモパイル5、右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13の各々が出力する各温度検出信号は、基体温度と流体温度との温度差によって生じるオフセット出力が低減していることになる。
以上説明したフローセンサ1によれば、マイクロヒータ4に対する上流側、下流側、左側、及び右側の各サーモパイル(温度センサ)の温接点50aと冷接点50bとがダイアフラム3上に配置され、かつ、マイクロヒータ4に近い側に温接点50a、遠い側に冷接点50bが配置され、なおかつ、冷接点50bの配置位置が基体2の温度からの影響よりも流体の温度からの影響を受ける位置に配置され、温接点50aと冷接点50b間の温度差を検出するようにしたことから、流体温度と基体温度との間に温度差が生じても、その周囲温度変化の影響を受けることなく、マイクロヒータ4が発生する温度分布における温度差を正確に検出することができるため、フローセンサ出力精度を良い状態に保つことができる。従って、流体温度と基体温度との温度差により発生する計測誤差の影響の低減に貢献することができる。
[実施例2]
次に、本発明のフローセンサ1に係る実施例2を、図3〜図5の図面を参照して以下に説明する。なお、上述した背景技術及び実施例1のところで説明したものと同一あるいは相当する部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図3〜図5に示すフローセンサ1は、上述した実施例1と同様に、Si基板(以下、基体という)2と、ダイアフラム3と、マイクロヒータ4と、上流側サーモパイル8と、下流側サーモパイル5と、右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13と、電源端子6A,6Bと、第1出力端子9A,9Bと、第2出力端子7A,7Bと、を備える。
上流側サーモパイル8、下流側サーモパイル5、右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13は、熱電対から構成されている。この熱電対の各々は、上述したように、Pt/p++−Si配線と、Al配線と、により構成されており、温接点50aと冷接点50bとを有し、温接点50aと冷接点50bとの温度差から熱起電力が発生することにより、温度検出信号を出力するようになっている。
実施例2において、上述したダイアフラム3は、基体2からの熱の影響を受けないように基体2の表面に設けられる第1ダイアフラム31と、該第1ダイアフラム31と同一の構成部材で別体に形成されて第1ダイアフラム31に対して周設するように前記基体2の表面に設けられる第2ダイアフラム32と、を有している。
各サーモパイルの温接点は第1ダイアフラム31上に、冷接点は第2ダイアフラム32上に設けられている。なお、上述した実施例1と同様に、冷接点の配置は基体2との熱伝達率よりも流体との熱伝達率の方が大きくなる位置に配置される。また、温接点配置は基体2との熱伝達率が冷接点と基体2との熱伝達率と同じになる、若しくは、小さくなるような位置に配置されている。なお、温接点と冷接点の熱容量が同じになるように設計されていればなお良い。
基体2の第1ダイアフラム21の周囲に略V字形状の溝が形成されることで第2ダイアフラム32が形成されている。自明の通り、第2ダイアフラム32も第1ダイアフラム31と同様に基体2と断熱するようになっている。
一方で、マイクロヒータ4は第1ダイアフラム31上にあり、マイクロヒータ4が発生した熱のうち第1ダイアフラム31を伝わる熱は、第2ダイアフラム32に伝わる前に基体2から周囲に逃げるため、第2ダイアフラム32へは伝わらない。
次に、本発明の実施例2に係るフローセンサ1の動作(作用)の一例を、以下に説明する。
フローセンサ1のマイクロヒータ4が駆動されていない状態(非加熱時)において、周囲の温度変化等によって流体の温度に変化が生じると、基体2と流体温度と間に温度差が生じる。そして、各サーモパイルの温接点50a、及び、冷接点50bの各箇所は、基体2に対する熱伝達率より流体に対する熱伝達率の方が従来より大きい値であることから、上記温度差が生じても、温接点と冷接点とが検出する温度に差は生じなくなる。即ち、周囲、流体等の温度変化による基体2と流体との間に生じる温度差の影響が低減される。
もし仮にマイクロヒータ4の周囲に流体以外何も無い状態であれば、その周囲の温度分布Mは周囲温度(流体温度)を基準温度にして無限遠が0になるガウス分布になることが知られている。その半値幅は流体の熱拡散係数(主に熱伝導率で決まる係数)で決まる。しかしながら実際には、マイクロヒータ4を支えるダイアフラム3、さらにダイアフラム3を支える基体2が必要になり、その温度の影響を少なからず受ける。通常、ダイアフラム3と基体2の接続部が温度分布Mの最大温度の1/10以下になる箇所(できるだけマイクロヒータ4の影響が少なくなった箇所)になるようにダイアフラム3の大きさが設計されている。
ここに、流体と基体2の温度に温度差が生じた場合、マイクロヒータ4に電力が供給される前にもダイアフラム3の温度が変化して温度分布m0が生じる。さらに、ここに外部からの電力供給によりマイクロヒータ4が加熱を開始すると、マイクロヒータ4の周囲で、電力供給前の温度分布m0の上に重なって、温度分布Mが発生し、結果、温度分布M’となる。
従来のフローセンサの場合、冷接点は基体2上にあるので、マイクロヒータ4の加熱による温度分布M以外の温度分布m0の影響により各サーモパイルの出力が変化する。これに対して実施例2の構成の場合、新たに設けた第2ダイアフラム32上に冷接点が配置されており、基体2の温度の影響をほとんど受けないので、各サーモパイル出力は温度分布m0の影響が低減される。従って、流体と基体2との温度差により発生する計測誤差の影響の低減に貢献することができる。
なお、流速のあり/なし時におけるフローセンサ1の検知原理については、上述した背景技術と同一であることから、詳細な説明は省略する。そして、この場合についても、上流側サーモパイル8、下流側サーモパイル5、右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13の各々が出力する各温度検出信号は、基体温度と流体温度との温度差によって生じるオフセット出力が低減していることになる。
以上説明したフローセンサ1によれば、マイクロヒータ4に対する上流側、下流側、左側、及び右側の各サーモパイル(温度センサ)の温接点50aを第1ダイアフラム31上に設け、かつ、第2ダイアフラム32上に冷接点を設けて、温接点50aと冷接点50b間の温度差を検出するようにしたことから、流体温度と基体温度との間に温度差が生じても、その影響を受けることなく、マイクロヒータ4が発生する温度分布における温度差を正確に検出することができるため、フローセンサ出力精度を良い状態に保つことができる。従って、流体温度と基体温度との温度差により発生する計測誤差の影響の低減に貢献することができる。
なお、実施例1,2は上流側、下流側、右側、及び、左側の温度センサが4つともサーモパイルで構成され、かつ、その冷接点位置をダイアフラム上に配置した構成について説明したが、上流側及び下流側の温度センサを測温抵抗等の別の温度センサで構成したり、サーモパイルであっても冷接点を基体上に配置する構成であったりしても、十分な精度の流量計測が実現できる。
また、右側と左側の温度センサが存在せず、上流側と下流側の温度センサが実施例1,2に説明したサーモパイルの構成であるフローセンサの場合でも十分な精度の流量計測装置を実現できる。
次に、上述した実施例1,2のフローセンサ1を有する流量計測装置の最良の形態を、以下に説明する。
図6に示す流量計測装置20は、流路70に設けられる上述したフローセンサ1を有しており、フローセンサ1の出力端子の各々は、流量計測装置に接続されている。この流量計測装置20は、図示しないが、上述したフローセンサ1内の下流側サーモパイル5からの下流側温度信号とフローセンサ1内の上流側サーモパイル8からの上流側温度信号との差信号を増幅する差動アンプと、フローセンサ1内の右側サーモパイル11からの右側温度検出信号を増幅するアンプと、フローセンサ1内の左側サーモパイル13からの左側温度検出信号を増幅するアンプと、予め定められたプログラムに従って動作するマイクロプロセッサ(MPU)と、このMPUによって制御されてマイクロヒータ4を駆動させる駆動部と、を有して構成している。
流量計測装置20は、第3出力端子12A,12Bから出力される右側温度検出信号、及び/または第4出力端子14A,14Bから出力される左側温度検出信号に基づき、流体の流れ方向(図6中のP→Q方向)に対する略直交方向における温度分布の広がりに応じた流体の物性状態を示す物性状態情報を検出する。そして、この物性状態情報に基づいて上流側サーモパイル8からの上流側温度信号と下流側サーモパイル5からの下流側温度信号との差信号(流量データに相当)を補正し、該補正した差信号に基づいて流体の流速に応じて変化した温度分布を検出し、該検出した温度分布に基づいて流体の流量を算出する。
以上説明した流量計測装置20によれば、出力精度が良い状態に保たれたフローセンサ1からの横側(ヒータに対する流れ方向と略直交方向)の温度信号に基づいて流体の物性状態情報を検出し、その物体状態情報に基づいて上流側及び下流側温度信号を補正して、それらの信号に基づいて流速に応じて変化する温度分布を検出し、該温度分布に基づいて流体の流量を算出するようにしたことから、センサ基体温度と流体温度とに温度差が生じても、横側温度信号に基づいて正確な略直交方向における温度分布に応じた流体の物性状態を検出することが可能となり、その物性状態に基づいた温度信号の補正ができるため、様々な種類の流体に対する計測精度を向上することができる。
なお、上述した本最良の形態では、流量計測装置20について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、流量計測装置20をガスメータに組み込んで実現したり、水、薬品などの流体を計測する機器、流体の種類を判別する流体判別装置として実現するなど種々異なる形態とすることができる。
また、上述した流量計測装置20では、差信号の信号値を流体の物性状態情報による補正の対象である流量データとした場合について説明したが、本発明の流量データは、上流側及び下流側温度信号の信号値としたり、前記差信号に基づいて算出した値など種々異なる形態とすることができる。
次に、上述した実施例1,2のフローセンサ1を有する流体判別装置の最良の形態を、以下に説明する。なお、装置構成については、上述した流量計測装置と同一であることから、流量計測装置のところで説明したものと同一あるいは相当する部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
流体判別装置は、上述した図6に示す流量計測装置20と同様に、流路70に設けられる上述したフローセンサ1を有しており、フローセンサ1の出力端子の各々は、流量計測装置に接続されている。この流量計測装置20は、図示しないが、上述したフローセンサ1内の下流側サーモパイル5からの下流側温度信号とフローセンサ1内の上流側サーモパイル8からの上流側温度信号との差信号を増幅する差動アンプと、フローセンサ1内の右側サーモパイル11からの右側温度検出信号を増幅するアンプと、フローセンサ1内の左側サーモパイル13からの左側温度検出信号を増幅するアンプと、予め定められたプログラムに従って動作するマイクロプロセッサ(MPU)と、このMPUによって制御されてマイクロヒータ4を駆動させる駆動部と、を有して構成している。
流体判別装置は、MPUによるプログラムの実行によって、横側温度センサ11,13が出力する横側温度信号に基づいて、流体の流れ方向(図6中のP→Q方向)に対する略直交方向における温度分布の広がりに応じた流体の物性状態を示す物性状態情報を検出し、該物性状態情報に基づいて判別対象流体の種類を判別する。そして、その判別結果を示す判別結果情報が図示しない表示装置、通信装置、音声出力装置等に出力されることで、判別結果を通知する。
以上説明した流体計測装置によれば、出力精度が良い状態に保たれたフローセンサ1からの横側温度信号に基づいて流体の物性状態情報を検出して流体の判別を行うようにしたことから、流体温度とフローセンサ1の基体温度との間に温度差が生じても、その温度差による誤差を解消することができるため、その正確な横側温度信号に基づいて物性状態情報を検出して流体を正確に判別することができる。従って、様々な種類の流体に判別の精度を向上させることができる。
なお、上述した本発明のフローセンサ1は、本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上流側サーモパイル8と下流サーモパイル5のみの冷接点50bをダイアフラム3上に配置することや、右側サーモパイル11及ぶ左側サーモパイル13のみの冷接点50bをダイアフラム3上に配置するなどの構成としても、上述した作用効果を得ることができる。
本発明に係る実施例1のフローセンサの構成を示す構成図である。 図1の下流側部分の拡大断面模式図である。 本発明に係る実施例2のフローセンサの構成を示す構成図である。 図3中の部分Aの拡大図である。 図3の下流側部分の拡大断面模式図である。 フローセンサと流量計測装置との関係を示す図である。 従来の熱型のマイクロフローセンサの構成を示す構成図である。 図7に示すマイクロフローセンサの断面図である。 従来の温度差によるサーモパイルの出力変化を示すグラフである。 従来の温度差と器差との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 フローセンサ(フローセンサ)
2 基体
3 ダイアフラム
4 ヒータ(マイクロヒータ)
5 下流側温度センサ(上流側サーモパイル)
8 上流側温度センサ(下流側サーモパイル)
11,13 横側温度センサ(左側、右側サーモパイル)
20 流量計測装置
50 温度センサ
50a 温接点
50b 冷接点

Claims (5)

  1. 基体の表面に設けられるダイアフラムと、該ダイアフラム上に設けられて流路内を流れる流体を加熱するヒータと、該ヒータの周囲の前記ダイアフラム上に設けられて前記流体の温度を検出して温度信号を出力する複数の温度センサと、を有するフローセンサにおいて、
    前記複数の温度センサの全て若しくは一部がサーモパイルで構成され、該サーモパイルの温接点と冷接点とが、ダイアフラム上に配置され、かつ、前記ヒータに近い側に前記温接点、遠い側に前記冷接点が配置され、なおかつ、前記冷接点の配置位置が基体の温度からの影響よりも流体の温度からの影響を受ける位置であることを特徴とするフローセンサ。
  2. 基体の表面に設けられるダイアフラムと、該ダイアフラム上に設けられて流路内を流れる流体を加熱するヒータと、該ヒータの周囲の前記ダイアフラム上に設けられて前記流体の温度を検出して温度信号を出力する複数の温度センサと、を有するフローセンサにおいて、
    前記ダイアフラムと同一の構成部材で前記ダイアフラムとは別体に構成され、前記ダイアフラムに対して周設するように前記基体の表面に設けられる第2ダイアフラムをさらに設けて、
    前記複数の温度センサの全て若しくは一部がサーモパイルで構成され、該サーモパイルの温接点が前記ダイアフラム上に配置され、該サーモパイルの冷接点が前記第2ダイアフラム上に配置されていることを特徴とするフローセンサ。
  3. 請求項1又は2に記載のフローセンサを有し、前記フローセンサを用いて流体の流量を計測する流量計測装置であって、
    前記サーモパイルで構成された温度センサの全て若しくは一部が、前記ヒータに対する前記流路の上流側に設けられる上流側温度センサと前記ヒータに対する前記流路の下流側に設けられる下流側温度センサとであり、
    前記上流側温度センサ及び前記下流側温度センサが出力した各温度信号に基づいて前記流体の流速に応じて変化した温度分布を検出して前記流体の流量を算出するようにしたことを特徴とする流量計測装置。
  4. 請求項1又は2に記載のフローセンサを有し、前記フローセンサを用いて流体の流量を計測する流量計測装置であって、
    前記サーモパイルで構成された前記温度センサの全て若しくは一部が、前記ヒータに対する前記流体の流れ方向と略直交方向の前記ダイアフラム上に設けられる横側温度センサであり、
    前記横側温度センサが出力した温度信号に基づいて前記略直交方向における温度分布に応じた前記流体の物性状態を示す物性状態情報を検出し、前記流体の流速に応じて変化した流量データを前記物性状態情報に基づいて補正して、前記流体の流量を算出するようにしたことを特徴とする流量計測装置。
  5. 請求項1又は2に記載のフローセンサを有し、前記フローセンサを用いて判別対象流体の種類を判別する流体判別装置において、
    サーモパイルで構成された前記温度センサの全て若しくは一部が、前記ヒータに対する前記流体の流れ方向と略直交方向の前記ダイアフラム上に設けられる横側温度センサであり、
    前記横側温度センサが出力する横側温度信号に基づいて、前記略直交方向における温度分布に応じた前記流体の物性状態を示す物性状態情報を検出し、該物性状態情報に基づいて前記判別対象流体の種類を判別するようにしたことを特徴とする流体判別装置。
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