JP2007147369A - レーザ測長器 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ファイバの計測対象物に対するレーザ光入出力面(測基準位置)と前記計測対象物との距離差を、光ファィバの光路長変化に拘わることなく正確に求めることのできるレーザ測長器を提供する。
【解決手段】光ファイバを介して計測対象物に向けて波長変調したレーザ光を照射すると共に、上記計測対象物にて反射した上記レーザ光が上記光ファイバを介して導入される自己結合型のレーザ素子と、このレーザ素子から出力される変調レーザ光を受光する受光器と、この受光器にて受光された変調レーザ光を周波数分析して、光ファイバのレーザ光入出力端面(計測基準点)での反射光と前記計測対象物での反射光との干渉により生じた光の周波数成分から、レーザ光入出力端面と計測対象物との距離差を求める信号処理手段とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、レーザ光を用いて計測基準点と計測対象物との距離差を計測するレーザ測長器に関する。
光学的な距離計測技術の1つに半導体レーザ素子の自己結合効果(自己混合効果とも言う)を利用したものがある(例えば特許文献1,2を参照)。この手法は、例えば図1に示すように所定の変調信号を用いて駆動したレーザ素子(LD)1から検出対象物2に向けてレーザ光(出力光)を照射すると共に、検出対象物2により反射されて前記レーザ素子1に戻った反射レーザ光(戻り光)と前記出力光との自己結合効果により生じた干渉信号が重畳した出力光を受光器(PD)3にて受光し、その出力を周波数分析する等して前記検出対象物2までの距離(L)や速度、振動等の状態を測定するものである。
即ち、レーザ素子1の出力光の発振波長を連続的に変化させると、検出対象物2により反射した戻り光と上記レーザ素子1の出力光とが干渉を生じ、共振条件(強めあう)を満たす波長においてはレーザ素子1の増幅効率が僅かに上がり、また減衰条件(弱めあう)を満たす波長においては増幅効率が僅かに下がるので、受光器3の出力が増減を繰り返す。例えば付与した電流値に応じて出力光の発振波長が変化するタイプのレーザ素子に三角波形の駆動電流を付与すると、三角波の1周期分においてレーザ素子から放出される出力光の波長は連続的に長くなり、ピークに達した後、出力光の波長は連続的に短くなる。
このようにして出力光の波長が連続的に増減する中で、上記出力光とその戻り光との間の共振条件および減衰条件が交互に何度も満たされる。この結果、前記受光器3からは図2に例示するように上記三角波に微小な干渉成分(共振成分および減衰成分)が重畳した出力波形が得られる。そして上記干渉成分は、レーザ素子1と検出対象物2との距離L等の情報を含んでいる。従ってこの波形を解析すれば、上記共振成分の周波数から検出対象物2までの距離や速度、振動等の状態を求めることが可能となる。例えば上記変調光を微分して三角波に重畳した信号成分を抽出し、この信号成分の周波数を求めたり、その信号数を計数することによって検出対象物2の状態を求めることが可能となる。
特開平10−246782号公報 特開平11−287859号公報
ところでレーザ素子1が出力するレーザ光を、例えば図3に示すように光ファイバ8を介して計測基準位置まで導き、該光ファイバ8の先端から計測対象物2に向けて照射する場合、前記レーザ素子1における自己結合効果により生じた干渉成分の周波数から計測される距離は、上記光ファイバ8の光路長を含んだものとなる。従って計測基準位置から計測対象物2までの距離Lを求めるには、例えば予め光ファイバ8の長さLoを計測しておき、レーザ素子1の出力から求められた距離Lから上記光ファイバ8の長さLoを差し引くことが必要である。
しかし光ファイバ8は、専ら、レーザ測長器の設置現場においてその計測環境に応じて敷設し、計測基準位置となる点で切断して用いられることが多い。この為、一般的には光ファイバ8の長さLoを正確に求めておくことが困難である。また環境温度によって光ファイバ8の長さが変化する上、光ファイバ8の曲げに伴って、更には光ファイバ8に加わる振動や歪みによって計測基準位置自体が変化するおそれもある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、光ファイバ等の透明体を介して波長変調したレーザ光を計測対象物に照射し、その反射光を上記透明体を介してレーザ素子に導入する光学系を備えたものであって、特に上記透明体の前記計測対象物に対するレーザ光入出力面となる計測基準位置と前記計測対象物との距離差を、前記透明体に加わる外乱要因の影響を受けることなしに正確に求めることのできるレーザ測長器を提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明に係るレーザ測長器は、
<a> 透明体を介して計測対象物に向けて波長変調したレーザ光を照射すると共に、上記計測対象物にて反射した上記レーザ光が上記透明体を介して導入される自己結合型のレーザ素子と、
<b> このレーザ素子から出力される変調レーザ光を受光する受光器と、
<c> この受光器にて受光された上記変調レーザ光を周波数分析して、前記透明体の前記計測対象物に対するレーザ光入出力端面と前記計測対象物との距離差に相当する周波数成分を求める信号処理手段と
を具備したことを特徴としている。
ちなみに前記透明体は、前記レーザ素子が出力するレーザ光を計測基準点まで導いて前記計測対象物に照射し、該計測対象物での上記レーザ光の反射光を上記計測基準点から前記レーザ素子に導く光ファイバからなる。また前記信号処理手段は、前記透明体のレーザ光入出力端面での反射光と前記計測対象物での反射光との干渉により生じた周波数成分を求めるように構成される。特に前記信号処理手段は、前記透明体のレーザ光入出力端面での反射光と前記レーザ素子が出力するレーザ光との干渉により生じる周波数成分frと、前記計測対象物での反射光とレーザ素子が出力するレーザ光との干渉により生じる周波数成分fsとの差の周波数成分[fs−fr]を、前記透明体のレーザ光入出力端面での反射光と前記計測対象物での反射光との干渉により生じた周波数成分として求めるように構成される。
本発明によればレーザ素子から出力されたレーザ光が、計測対象物にて反射してレーザ素子に導かれると共に、前記透明体の前記計測対象物に対するレーザ光入出力端面においても反射してレーザ素子に導かれ、これらの反射光同士が互いに干渉する。また前記透明体のレーザ光入出力端面での反射光と前記レーザ素子が出力するレーザ光との干渉により生じる周波数成分frは前記レーザ素子から上記レーザ光入出力端面までの距離情報を含み、また前記計測対象物での反射光とレーザ素子が出力するレーザ光との干渉により生じる周波数成分fsは前記レーザ素子から前記計測対象物までの距離情報を含む。従って前述した計測対象物およびレーザ光入出力端面での反射光同士の干渉により生じる周波数成分[fr−fs]は、前記計測対象物とレーザ光入出力端面との距離差の情報を含むことになる。
従って計測対象物およびレーザ光入出力端面での反射光同士の干渉成分を周波数分析して前記計測基準面と前記計測対象物との距離差を求めることにより、透明体に加わる外乱要因の影響を受けることなしに、つまりレーザ素子からレーザ光入出力端面までの光路長変化の影響を受けることなしに前記レーザ光入出力端面(計測基準面)に対する前記計測対象物の位置(距離)を正確に求めることが可能となる。即ち、レーザ素子から出力されたレーザ光を計測基準点まで導く光ファイバの光路長が変化しても、その影響を受けることなくレーザ光入出力端面(計測基準面)と計測対象物との距離差を、反射光の干渉によって生じる周波数成分から直接的に正確に求めることができるので、その実用的利点が絶大である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るレーザ測長器について説明する。
このレーザ測長器は、基本的には図3に示したレーザ測長器と同様な光学系を構築して実現される。即ち、この実施形態に係るレーザ測長器は、図4にその概略的な構成を示すように、自己結合作用を呈するVCSEL型の半導体レーザ素子1と、このレーザ素子1の駆動電流を制御して該レーザ素子1から波長変調したレーザ光を発振出力させる駆動電流制御回路4とを備える。そしてこのレーザ測長器の光学系は、上記レーザ素子1から出力されるレーザ光を所定の計測基準点まで導き、この計測基準点から計測対象物2に向けて照射すると共に、計測対象物2にて反射したレーザ光(反射光)を上記計測基準点から導入して前記レーザ素子1に導く光ファィバ8を備えて構成される。
尚、光ファイバ8は、計測基準点から計測対象物2に向けてレーザ光を照射し、またその反射光を計測基準点にて受光してレーザ素子1に導くべく、計測基準点に位置付けられたファイバ端面をレーザ光入出力面として用いられる。またこのファイバ端面においては前記レーザ光の若干の反射があるので、ここでは上記ファイバ端面をレーザ光に対して等価的に位置付けられたミラーMRとして説明し、また計測対象物2を等価的にミラーMSとして説明する。
更にこのレーザ測長器の光学系は、前記レーザ素子1から出力されるレーザ光の一部を受光器(PD)3に導くように構成される。そしてこのレーザ測長器の信号処理系は、上記受光器3が受光したレーザ光の強度を示す出力信号を微分処理して前記レーザ光の波長変調成分(AM変調成分)を除去する微分回路5と、微分処理した受光出力を周波数解析して、後述するように前記計測基準点(ファイバ端面)と前記計測対象物2との距離差を求める信号処理手段6とを備えて構成される。
尚、上述した光学系を構築したレーザ測長器(センサユニット)は、具体的には図5に示すような構造体として実現される。即ち、前述した半導体レーザ素子1およびモニタ用の受光器2は金属製のキャン・パッケージ40の中に密閉収納して設けられ、半導体レーザ素子1、レンズ42および光ファイバ8は、その光軸が互いに一致するように配置される。パッケージ40の一端面(裏面側)から導出された複数の導線41は、それぞれパッケージ40の内部のレーザ素子1および受光器2と電気的に接続されている。またパッケージ40の他端面(表面側)は上記一端面に対して傾斜して設けられており、その中央には貫通孔が設けられている。そしてこの貫通孔を完全に塞ぐ平板ガラス40aが、パッケージ40の内側に接着剤(溶融させたガラス)によって固定されており、レーザ光に対する光学的な窓を形成すると共にパッケージ40の内部の密閉性を保っている。
半導体レーザ素子1から放射されたレーザ光の大部分は平板ガラスを透過するが、その一部は平板ガラス40aの表面で反射する。このとき、平板ガラス40aが半導体レーザ素子1の光軸に対して傾いて設けられているので、平板ガラス40aの表面で反射された光は半導体レーザ素子1の方向には向かわずに、受光器2の方向へ向かう。このようにして受光器2は半導体レーザ素子1から放射されたレーザ光の一部を受光する。また光ファイバ8の端面81から放射される戻り光はレンズ42によって半導体レーザ素子1に向けて集光されるので、受光器2が戻り光を受光することはない。
一方、前記パッケージ40の外側を覆って、透光性の樹脂で形成されたケース43が設けられている。ケース43の内側には内壁面431によって空間が形成されており、この空間部に前記レーザ素子に1に対峙させて集光用の片凸レンズ42が固定されている。この片凸レンズ42は、後述するようにレーザ素子1から放射されたレーザ光を集光して光ファイバ8に導入する役割を担う。またケース43の外側には光ファイバ保持部432がケース43と一体に形成されている。この光ファイバ保持部432は有底の中空円筒形状をなしており、その内径は光ファイバ8の外径よりもやや大きく形成されていて、該光ファイバ保持部432に光ファイバ8の一端部分が着脱可能に嵌め込まれて保持される。この光ファイバ保持部432の底面は、またケースの外壁面433でもあり、上記底面に光ファイバ8の一端面81が突き当てられることによって光ファイバ8が位置決めされる。尚、光ファイバ8の固定を完全にするために、光ファイバ8の外周を圧迫して把持する構造のクランプ44(破線で示す)が設けられる。光ファイバ8の一端面81から他端面82までが光ファイバ8の長さLo(Ls)をなす。
さてレーザ素子1から或る放射角をもって円錐状(あるいは楕円錐状)に放射されたレーザ光の大部分は、前記片凸レンズ42によって集光され、ケース43を透過して光ファイバ8の一端面81に入射する。レーザ素子1、レンズ42およびケース43の位置関係は、レンズ42およびケース43によるレーザ光の屈折を考慮して、光ファイバ8の一端面81の位置にレーザ素子1の発光面が結像するように設定されている。またレーザ光の一部は片凸レンズ42の平面で反射されてパッケージ40の内部へ戻り、受光器2に受光される。この際、片凸レンズ42の平面で反射されてパッケージ40の内部へ戻った光がレーザ素子1に入射しないように考慮して設計しておくことが重要である。
ところで上述した如く構成されたレーザ測長器(センサユニット)の受光器2による受光信号を受けて前記計測対象物2までの距離を求める前記信号処理手段6は、上記受光信号に含まれるAM変調成分を除去し後、その受光信号を周波数分析して、前記計測対象物(ミラーMS)2およびレーザ光入出力端面である光ファイバ8の端面(ミラーMR)での反射光同士の干渉により生じた周波数成分を求めるように構成される。この周波数成分は、ミラーMR(ファイバ端面)での反射光と前記レーザ素子1が出力するレーザ光との干渉により生じる周波数成分frが、前記レーザ素子1から上記ミラーMR(ファイバ端面)までの距離情報Lを含み、またミラーMS(計測対象物2)での反射光とレーザ素子1が出力するレーザ光との干渉により生じる周波数成分fsが、前記レーザ素子1から前記計測対象物2までの距離情報Lを含むことから、前記計測対象物(ミラーMS)2とファイバ端面(ミラーMR)との距離差[L−L]の情報を含む周波数成分[fr−fs]として求められる。
即ち、本発明に係るレーザ測長器は、概念的には図6に示すように半導体レーザ素子1を変調駆動して波長変調したレーザ光を発振出力させ、そのレーザ光を計測対象物2に向けて照射する[処理A]。そして計測対象物(ミラーMS)2での反射光をレーザ素子1に導入することで、その反射光とレーザ光との干渉を生じさせ[現象B]、一方、ファイバ端面(ミラーMR)での反射光を前記レーザ素子1に導入することで、その反射光とレーザ光との干渉を生じさせる[現象C]。即ち、レーザ素子1において自己結合による干渉を生起させる。この際、計測対象物(ミラーMS)2での反射光およびファイバ端面(ミラーMR)での反射光は、これらの反射光間で干渉する[現象D]。そこでこれらの干渉を生じたレーザ光(変調レーザ光)を受光器3にて受光し[処理E]、その出力信号からレーザ光の波長変調によるAM変調成分を除去した後[処理F]、これを周波数分析する[処理G]ものとなっている。
具体的には上述した光学系において生じるレーザ光の干渉は、レーザ素子1から上記ミラーMR(ファイバ端面)までの距離情報Lrを含むファイバ端面(ミラーMR)での反射光による干渉(絶対値情報)、レーザ素子1から上記ミラーMS(計測対象物2)までの距離情報LSを含む計測対象物2(ミラーMS)での反射光による干渉(絶対値情報)、そしてファイバ端面と計測対象物2の距離差の情報[L−L]を含むファイバ端面(ミラーMR)および計測対象物2(ミラーMS)での反射光間での干渉(相対値情報)からなる。そしてこれらの各干渉によって生じる周波数成分(スペクトル)は、例えば図7に示すようになる。そして仮に光ファイバ8の光路長が熱的変化の影響を受けて変化し、上記ファイバ端面(ミラーMR)までの距離Lr、計測対象物2(ミラーMS)までの距離Lに変化が生じたとしても、ファイバ端面と計測対象物2の距離差[L−L]に変化は生じることがない。本発明はこの点に着目して、ファイバ端面(ミラーMR)および計測対象物2(ミラーMS)での反射光間での干渉によって生じる周波数成分を求め、この周波数成分からファイバ端面(計測基準点)と計測対象物2の距離差[L−L]を直接的に求めるものとなっている。
ここで上述したファイバ端面(ミラーMR)での反射光と計測対象物2(ミラーMS)での反射光との間で生じる干渉の周波数成分から、上記ファイバ端面と計測対象物2の距離差[L−L]を求め得ることについて説明する。共振器を構成する前述したレーザ測長器の光学系は、レーザ素子1の端面での反射率をρ、光ファイバ8の端面(ミラーMR)での反射率と透過率とをρ,τ、計測対象物2での反射率をρとした場合、等価的には図8(a)に示すように表すことができる。そしてこの共振器内におけるレーザ光のエネルギが保存されるとすれば、nをレーザ素子1での屈折率、gを共振器の利得として
ρZ(k,L,L)gexp(2iknL)=1
なる関係を有することになる。尚、上記Z(k,L,L)は、その全体をミラーとして看做したときの反射率であり、kは[2π/λ]として示される干渉の波数である。但し、λはレーザ光の波長である。
またこの光学系における光の損失係数αは、図8(b)に示すように示される等価光学系において
α=1−[ρZ]=1−ρ [Z]
として与えられる。そして観測対象とする等価的な反射率Z(k,L,L)は、レーザ素子1自体の反射率と透過率とを[ρ]、光ファイバ8自体の反射率と透過率とを[ρ]としたとき
Z(k,L,L)=ρo−[X/Y]
X=ττρexp[2ikL]+ττττ'ρexp[2ikL]
Y=1−ρρexp[2ikL]−ρττ'ρexp[2ikL]
となる。但し、τ'は、光ファイバ8に導入される光に対する前記ファイバ端面(ミラーMR)での透過率であり、光ファイバ8から射出される光に対する前記ファイバ端面(ミラーMR)での透過率τと複素共役の関係にある。当然、このファイバ端面(ミラーMR)での反射率ρもその入出射光に対して複素共役の関係にあり、[ρ=−ρ']となる。
また上記等価的な反射率Z(k,L,L)は複素数であるから、次のように振幅と位相項とに分離して
Z(k,L,L)=│Z(k,L,L)│exp[iφ(k,L,L)]
として表すことができる。そしてレーザとして発振増幅する為には、その増幅率gが実数で、且つ正の値を持つことが必要なので、自己結合による増幅の条件として上式から
ρ│Z(k,L,L)│cos[iφ(k,L,L)]>0
│Z(k,L,L)│sin[iφ(k,L,L)]=0
なる関係を導き出すことができる。
従って以上を整理すると、前述した等価的な反射率Z(k,L,L)は、
a=ττρ
b=ττττ'ρ
c=ρρ
d=ρττ'ρ
としたとき、次のように示すことができる。
Figure 2007147369
そして反射率Zが最大となるには、上式中のcos[2k(L−L)]が最大となる必要があるので、その最大条件
cos[2k(L−L)]=1
から
2k(L−L)=2mπ+Δφ
なる条件を満たせば良いことが分かる。この結果、この関係式から前述したファイバ端面と計測対象物2の距離差[L−L]を
−L=[2mπ+Δφ]/2k
=(λ/2)(2mπ+Δφ)
として計測することが可能となる。
従って干渉によって生じた光の明暗における山または谷の数を計数したり、或いはその周波数成分をフーリエ変換する等すれば、これによってファイバ端面と計測対象物2の距離差[L−L]を直接的に導き出す(検出する)ことが可能となる。特に光ファイバ8に加わる外乱要因に伴う光路長の変化等に拘わることなしに、上述した距離差[L−L]を正確に求めることが可能となる。
尚、前述した如く光学系を構築して計測対象物2までの距離を計測するに際しては、計測対象部位以外での反射を抑えるべく、例えばレンズ42や光ファイバ8のレーザ素子1に対向する端面に反射防止膜を設けておくようにすれば良い。また上記光ファイバ8のレーザ素子1に対向する端面を斜めに研磨しておくことも有用である。逆に光ファイバ8の計測対象物2に対向する端面については、そこでの反射を確実に生起するべく、ハーフミラー等を成膜したり、光ファイバ8の構成材料を選定して空気との屈折率の違いによるフレネル反射が確実に生じるようにしておくことが望ましい。
また前述した光学系によれば、その計測系において干渉を生じる光の全てを同軸に導くことができ、しかもファイバ端面(ミラーMR)での反射光と計測対象物2(ミラーMS)での反射光との間で生じる干渉光をレーザ素子1を介して検出するので、光の分岐等の光学部品が不要な上、その計測系(光学路)を細く形成することができる等の利点がある。更には必要に応じてファイバ端面(ミラーMR)までの距離や、計測対象物2(ミラーMS)までの距離を検出することも容易なので、実用的利点が多大である。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。ここでは光ファィバ8を介して計測対象物にレーザ光を照射するシステムを例に説明したが、ガラス等の監視窓を介して計測対象領域にレーザ光を照射するシステムにも同様に適用することができる。更には光ファィバ8の長さ等、その光学的な仕様は種々変形可能なものであり、要はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
自己結合型のレーザ素子を用いたレーザ測長器の概略構成を示す図。 レーザ素子の自己結合効果により生じる変調レーザ光を示す図。 光ファイバを用いて計測基準点までレーザ光を導くように構成したレーザ測長器の例を示す図。 本発明の一実施形態に係るレーザ測長器の概略構成を示す図。 レーザ測長器の主体部をなすセンサユニットの具体的な構成例を示す図。 本発明に係るレーザ計測の概念を示す図。 反射光の干渉によって生じる周波数成分(スペクトル)を示す図。 本発明に係るレーザ測長器の光学系を等価的に示す図。
符号の説明
1 レーザ素子
2 計測対象物
3 受光器
4 駆動電流制御回路(波長変調手段)
5 微分回路
6 信号処理手段(周波数分析)
8 光ファィバ

Claims (4)

  1. 透明体を介して計測対象物に向けて波長変調したレーザ光を照射すると共に、上記計測対象物にて反射した上記レーザ光が上記透明体を介して導入される自己結合型のレーザ素子と、
    このレーザ素子から出力される変調レーザ光を受光する受光器と、
    この受光器にて受光された上記変調レーザ光を周波数分析して、前記透明体の前記計測対象物に対するレーザ光入出力端面と前記計測対象物との距離差に相当する周波数成分を求める信号処理手段と
    を具備したことを特徴とするレーザ測長器。
  2. 前記透明体は、前記レーザ素子が出力するレーザ光を計測基準点まで導いて前記計測対象物に照射し、該計測対象物での上記レーザ光の反射光を上記計測基準点から前記レーザ素子に導く光ファイバである請求項1に記載のレーザ測長器。
  3. 前記信号処理手段は、前記透明体のレーザ光入出力端面での反射光と前記計測対象物での反射光との干渉により生じた周波数成分を求めるものである請求項1に記載のレーザ測長器。
  4. 前記信号処理手段は、前記透明体のレーザ光入出力端面での反射光と前記レーザ素子が出力するレーザ光との干渉により生じる周波数成分frと、前記計測対象物での反射光とレーザ素子が出力するレーザ光との干渉により生じる周波数成分fsとの差の周波数成分[fs−fr]を、前記透明体のレーザ光入出力端面での反射光と前記計測対象物での反射光との干渉により生じた周波数成分として求めるものである請求項3に記載のレーザ測長器。
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