JP2007146156A - ポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶液ヘイズ(Haze)が小さく、耐熱性、耐加水分解性が良好な高重合度のポリエーテルエステルブロック共重合体を効率よく製造できる方法を提供する。
【解決手段】(a)芳香族ジカルボン酸、(b)1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール、並びに、(c)ポリアルキレンエーテルグリコールをエステル化反応させるエステル化工程と、エステル化工程で得られた生成物を重縮合させる重縮合工程とを備える、ポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法において、エステル化工程の際にチタン化合物及びマグネシウム化合物を反応系に共存させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステルエーテルブロック共重合体の製造方法に関する。
ポリエーテルエステルブロック共重合体は、通常は、短鎖グリコール及び芳香族ジカルボン酸成分からなる結晶性ポリエステル単位(ハードセグメント)と、ポリアルキレンエーテルグリコール(長鎖グリコール)及び芳香族ジカルボン酸成分からなる非晶性ポリエステル単位(ソフトセグメント)とから構成されている。このようなポリエーテルエステルブロック共重合体は、機械的物性、柔軟性、弾性回復性に優れ、更に熱可塑性で成型加工が容易であるため、繊維、フィルム、シート、チューブ、自動車部品及び電気電子部品など多方面で利用されている。
ポリエーテルエステルブロック共重合体の一般的な製造方法は、芳香族ジカルボン酸、短鎖グリコール及びポリアルキレンエーテルグリコールをエステル化反応し、ついで重縮合反応へ至る直接重合法と、ジカルボン酸ジエステル、短鎖グリコール及びポリアルキレンエーテルグリコールをエステル交換反応し、ついで重縮合反応を行なうエステル交換法とが知られている。何れの方法においても、触媒としては、チタン化合物が一般に使用されている。
しかしながら、特にポリエーテルエステルブロック共重合体においては、その反応速度は必ずしも十分ではなく、より分子量の高い共重合体を得ようとした場合、反応時間が長くなったり、反応中に熱分解が進行して高分子量体が得難いという課題があった。特に直接重合法においては、反応によって生成する水に接触することによって、触媒であるチタン化合物が析出して触媒活性が失われてしまう。そのため、反応速度を上げようと触媒量を単に増やしても、却って反応速度が低下するなどの弊害が生じる。
これらの課題を克服するために、特許文献1では、有機チタン化合物と特定の有機スズ化合物を触媒として用いることを提案している。また、特許文献2では、連続エステル化反応を常圧〜200hPaの減圧下で行なうことを提案している。しかしながら、これらの文献に示された方法では、触媒として用いたチタン化合物の析出を十分に抑えることはできない。
一方、特許文献3では、ポリエーテルエステルブロック共重合体を直接重合法により製造する際に、チタン化合物に加えてマグネシウム化合物を使用することを提案している。この文献によれば、マグネシウム化合物を使用することによって末端カルボキシル基(−COOH)が減少すること、更に、チタンに対するマグネシウムの量比を規定することによって、得られる共重合体の耐熱性が向上することが示唆されている。しかしながら、この文献においては、マグネシウム化合物による重合速度の改善については何ら言及されておらず、重合速度に関しては依然として課題がある。
また、特許文献4及び特許文献5においても、チタン化合物及びマグネシウム化合物を触媒として使用したポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法が提案されている。しかし、これらの文献には、エステル交換法によるポリエーテルエステルブロック共重合体の製造例が示されているだけで、直接重合法における重合速度の低下などに関連した課題については何ら言及されていない。
特開平1−272632号公報 特開2002−88144号公報 特公昭62−56896号公報 特開2002−191758号公報 特表2002−528579号公報
以上の背景から、直接重合法によりポリエーテルエステルブロック共重合体を製造する際に、チタン触媒の失活を抑制し、耐熱性や耐加水分解性等に優れた高重合度のポリエーテルエステルブロック共重合体を、高い効率で得ることが可能な方法が求められていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、直接重合法によるポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法であって、チタン触媒の失活を抑え、耐熱性や耐加水分解性等に優れた高重合度のポリエーテルエステルブロック共重合体を高い効率で得ることが可能な、ポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、直接重合法でポリエーテルエステルブロック共重合体を製造する際の一連の重合活性の低下が、反応によって生じる水により触媒であるチタン化合物が変質し、更に析出することと深い因果関係を有するのを見出した。更に、エステル化反応時にチタン化合物に加えてマグネシウム化合物を共存させることにより、触媒であるチタン化合物の失活を抑え、短時間で効率的に高重合度のポリエーテルエステルブロック共重合体を得ることが可能となることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明の要旨は、(a)芳香族ジカルボン酸、(b)1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール、並びに、(c)ポリアルキレンエーテルグリコールをエステル化反応させるエステル化工程と、該エステル化工程で得られた生成物を重縮合させる重縮合工程とを少なくとも備える、ポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法であって、該エステル化工程においてチタン化合物及びマグネシウム化合物を反応系に共存させることを特徴とする、ポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法に存する(請求項1)。
ここで、(c)ポリアルキレンエーテルグリコールとしてポリトリメチレンエーテルグリコールを用いることが好ましい(請求項2)。
また、前記重縮合工程において、更にマグネシウム化合物及び/又はチタン化合物を追加することが好ましい(請求項3)。
また、前記エステル化工程におけるチタン化合物の仕込み量が、生成するポリエーテルエステルブロック共重合体に対するチタン原子の重量比の値で、5ppm以上、50ppm以下であり、前記エステル化工程におけるマグネシウム化合物の仕込み量が、生成するポリエーテルエステルブロック共重合体に対するマグネシウム原子の重量比の値で、2ppm以上、100ppm以下であることが好ましい(請求項4)。
また、前記エステル化工程を、26.6kPa以上101.3kPa以下の圧力下で行なうことが好ましい(請求項5)。
本発明によれば、溶液ヘイズ(Haze)が小さく、耐熱性、耐加水分解性が良好な高重合度のポリエーテルエステルブロック共重合体を、効率よく製造することが可能になる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々に変更して実施することができる。
本発明のポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法(以下適宜「本発明の製造方法という。」)は、(a)芳香族ジカルボン酸、(b)1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール、並びに、(c)ポリアルキレンエーテルグリコールをエステル化反応させるエステル化工程と、該エステル化工程で得られた生成物を重縮合させる重縮合工程とを少なくとも備えるものであって、該エステル化工程において、チタン化合物及びマグネシウム化合物を反応系に共存させることを特徴とする。また、該重縮合工程において更にマグネシウム化合物及び/又はチタン化合物を追加することが好ましい。
なお、本発明において「エステル化工程」とは、反応系中でエステル化反応が行なわれている現象期間を示し、「重縮合工程」とは、反応系中で重縮合反応が行なわれている現象期間を示す。より具体的な定義については以下に説明する。
チタン化合物は、エステル化工程及び重縮合工程を推進するために有効な触媒である。しかしながら、直接重合法においては、エステル化工程時において、エステル化反応に伴って生成する水によってチタン化合物が析出し、触媒としての活性が低下してしまう傾向にある。この場合、後半の重縮合工程で更にチタン触媒を追加しても、既に析出したチタン化合物が多く存在すると、後で加えたチタン触媒の失活をも促す傾向にある。このため、エステル化工程において如何にチタン触媒の失活を抑えるかが重要である。
本発明者らは、このエステル化工程におけるチタン触媒の失活を抑えるために、マグネシウム化合物が有効であることを見出した。即ち、エステル化工程時にチタン化合物とともにマグネシウム化合物を共存させると、チタン化合物にマグネシウム化合物が作用し、エステル化工程中に起こる反応の活性低下が抑えられる。また、それによって、重縮合工程で加えるチタン触媒の活性を損なうことも見られなくなる。
以下、本発明の製造方法の詳細について、順に説明する。
[I.共重合成分]
本発明の製造方法では、共重合反応の原料(以下適宜「共重合成分」という。)として、少なくとも(a)芳香族ジカルボン酸、(b)1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール、並びに、(c)ポリアルキレンエーテルグリコールを用いる(なお、本明細書ではこれらの共重合成分に番号を付して、例えば「(a)成分」のように表わす場合がある。)。以下、これらの共重合成分について説明する。
(i)(a)芳香族ジカルボン酸:
本発明の製造方法において用いられる芳香族ジカルボン酸は特に制限されないが、その具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4−ジカルボン酸、ジフェノキシジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸等が挙げられる。中でも、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸が特に好ましい。
本発明では、芳香族ジカルボン酸は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。
(ii)(b)1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール:
本発明の短鎖グリコール成分としては、少なくとも1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオールが使用される。これらは何れか一方のみを用いてもよく、両方を任意の比率で併用してもよい。中でも、1,4−ブタンジオールの方がより好ましい。
(iii)(c)ポリアルキレンエーテルグリコール:
本発明の製造方法において用いられるポリアルキレンエーテルグリコールの具体例としては、ポリエチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリトリメチレンエーテルグリコール、ポリネオペンチレンエーテルグリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロック又はランダム共重合体、エチレンオキシドとTHF(tetrahydrofuran)とのブロック又はランダム共重合体等が挙げられる。中でも、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリトリメチレンエーテルグリコールが好ましく、特に、溶液ヘイズ(Haze)が小さくなるという効果が発現される観点から、ポリトリメチレンエーテルグリコールが最も好ましい。
本発明の製造方法において用いられるポリアルキレンエーテルグリコールの数平均分子量は、通常400以上、好ましくは600以上、更に好ましくは800以上であり、通常6000以下、好ましくは5000以下、更に好ましくは4000以下の範囲である。この数平均分子量が低過ぎると、融点降下が激しくなって耐熱性などに悪影響を及ぼす場合がある。一方、数平均分子量が高過ぎると、ポリアルキレンエーテルグリコールの粘度が上がるため、それを用いたポリエーテルエステルブロック共重合体中の相分離が顕著となり、該共重合体を用いた成形物の物性が低下する場合がある。なお、ここでいう「数平均分子量(Mn)」は、ポリアルキレンエーテルグリコール末端の水酸基を無水フタル酸でエステル化させ、未反応の無水フタル酸をフタル酸に分解後、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリで逆滴定(末端基滴定法)することにより水酸基価を求め、その値から算出したものである。
本発明では、ポリアルキレンエーテルグリコールは、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。
また、ポリアルキレンエーテルグリコールの使用量は、得られる共重合体に対する重量比の値で、通常5%以上、好ましくは10%以上、更に好ましくは20%以上、また、通常95%以下、好ましくは90%以下、更に好ましくは80%以下の範囲である。ポリアルキレンエーテルグリコールの使用量が少な過ぎると、得られる共重合体のソフトセグメントに由来する弾性体としての性質が小さくなる場合がある。一方、ポリアルキレンエーテルグリコールの使用量が多過ぎると、得られる共重合体が軟らかくなり過ぎるため、ポリマーとしての利用が困難となる場合がある。
(iv)その他:
本発明の製造方法では、上述の(a)〜(c)成分に加えて、他の共重合成分を併用してもよい。他の共重合成分の具体例としては、コハク酸、アジピン酸、シュウ酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸、トリメシン酸等の3官能以上の多価カルボン酸;無水トリメリット酸等の多価カルボン酸無水物、トリメチロールプロパン、グリセリン等の多価アルコール成分などが挙げられる。これらは何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。
また、成分(b)(1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール)に加えて、他の短鎖グリコール成分を併用してもよい。他のグリコール成分の具体例としては、エチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの(1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール以外の)短鎖グリコール成分は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。
[II.触媒]
本発明の製造方法では、触媒として、少なくともチタン化合物及びマグネシウム化合物を使用する。
(i)チタン化合物:
本発明の製造方法において用いられるチタン化合物の例としては、シュウ酸チタンカリウム、アルコキシチタン化合物、炭酸チタン化合物、ハロゲン化チタン化合物、チタンアセチルアセトネート、チタンラクテート等が挙げられる。中でも、シュウ酸チタンカリウム、アルコキシチタン化合物、チタンアセチルアセトネート、チタンラクテートが好ましく、特にアルコキシチタン化合物がより好ましい。中でも、テトラアルキルチタネート(テトラアルコキシチタン)が好ましい。テトラアルキルチタネート(テトラアルコキシチタン)の具体例としては、テタラ−n−プロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ−t−ブチルチタネート、テトラフェニルチタネート、テトラシクロヘキシルチタネート、テトラベンジルチタネート、或いはこれらの混合チタネートが挙げられる。中でもテトラ−n−プロピルチタネート、テトライロプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネートが好ましく、テトラ−n−ブチルチタネートが特に好ましい。これらのチタン化合物は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。
(ii)マグネシウム化合物:
本発明の製造方法において用いられるマグネシウム化合物の例としては、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、塩化マグネシウム等のハロゲン化マグネシウム;リン酸水素マグネシウム、酢酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、酪酸マグネシウム等の有機酸塩;マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド、マグネシウムプロポキシド、マグネシウムブトキシド等のアルコキシド;マグネシウムのアセチルアセトナート塩などが挙げられる。中でも、溶解性などの点から、酢酸マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、マグネシウムアセチルアセトナート塩が好ましく、更に好ましくは酢酸マグネシウムである。
(iii)触媒の仕込み時期及び仕込み量:
本発明の製造方法では、触媒として用いられるチタン化合物及びマグネシウム化合物を、特定の時期に仕込むことが重要である。即ち、エステル化工程において、チタン化合物及びマグネシウム化合物が反応系に共存するように、チタン化合物及びマグネシウム化合物を仕込む必要がある。以下、その詳細を説明する。
・製造工程の定義:
本発明の製造方法は直接重合法により行なわれるが、直接重合法の反応工程は、エステル化工程と重縮合工程とに分けられる。エステル化工程は、(a)成分(芳香族ジカルボン酸)と(b)成分(1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール)、又は、(a)成分と(c)成分(ポリアルキレンエーテルグリコール)をエステル化反応させ、反応によって生じた水と余剰の1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオールを系外に除去しながら進められる。また、重縮合工程は、エステル化工程で得られた反応生成物を、減圧を施すことによって生成する1,4−ブタンジオールを系外に除去させながら重縮合反応させ、重合体を形成する工程である。具体的に、本発明ではこれらの工程を、それぞれ以下の様に定義するものとする。
本発明において「エステル化工程」とは、エステル化反応の開始点から終了点までの工程をいう。ここで、エステル化反応の「開始点」とは、エステル化反応によって生成した水が還流又は留出を開始する時点を言う。「終了点」とは、エステル化率(原料となる芳香族ジカルボン酸の全カルボキシル基のうち、1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオールと反応してエステル化したものの割合)が通常70%以上、好ましくは80%以上に達し、更に重縮合工程を始める直前までを言うものとする。
また、本発明において「重縮合工程」とは、重縮合反応の開始点から終了点までの工程をいう。ここで、重縮合反応の「開始点」とは、エステル化反応後、反応器内を減圧にする操作を始める時点を言い、重縮合反応の「終了点」とは、内容物が所定の粘度に達し、反応器内の圧力を常圧に戻した時点を言う。
・触媒の仕込み時期:
本発明の製造方法では、エステル化工程においてチタン化合物及びマグネシウム化合物が反応系に共存するように、これら2種類の触媒を仕込む必要がある。この条件を満たす限り、チタン化合物及びマグネシウム化合物の仕込みの時期や回数は特に制限されない。
具体的に、反応系内に触媒を加える時期は、(1)エステル化工程を開始するまでの期間(エステル化工程前)、(2)エステル化工程を実施している期間(エステル化工程中)、(3)エステル化工程の終了から重縮合工程の開始までの期間(重縮合工程前)、(4)重縮合工程を実施している期間(重縮合工程中)、の4つに分けられる。なお、以下の記載では、上述の(1)エステル化工程前と(2)エステル化工程中とを合わせて「エステル化工程時」といい、(3)重縮合工程前と(4)重縮合工程中とを合わせて「重縮合工程時」という場合がある。
チタン化合物は、エステル化工程を進行させるために、少なくともエステル化工程時(エステル化工程前又はエステル化工程中)に反応系に加える。中でも、エステル化工程前にチタン化合物の全量又は一部を反応系に加えることが好ましい。エステル化工程時にチタン化合物を加えていれば、その他の時期にチタン化合物を反応系に追加するか否かは任意である。特に、エステル化工程前にチタン化合物の全量を一度に反応系に加えるか、又は、エステル化工程前と重縮合工程前との両方においてチタン化合物を反応系に加えるのが好ましい。
一方、マグネシウム化合物は、エステル化工程の際に反応系内に存在させるために、少なくともエステル化工程時(エステル化工程前又はエステル化工程中)に、反応系に加える。中でも、エステル化工程前に、マグネシウム化合物の全量又は一部を反応系に加えることが好ましい。エステル化工程時にマグネシウム化合物を反応系に加えていれば、その他の時期にマグネシウム化合物を反応系に追加するか否かは任意である。特に、エステル化工程前にマグネシウム化合物の全量を一度に反応系に加えるか、又は、エステル化工程前と重縮合工程前との両方においてマグネシウム化合物を反応系に加えるのが好ましい。
なお、チタン化合物及びマグネシウム化合物を同じ時期に反応系に加える場合には、任意の順序で別々に反応系に加えてもよいが、チタン化合物とマグネシウム化合物とを同時に反応系に加えることが好ましく、チタン化合物とマグネシウム化合物とを混合してから反応系に加えるのが更に好ましい。
・エステル化工程時における触媒の仕込み量:
エステル化工程時(エステル化工程前又はエステル化工程中)におけるチタン化合物の仕込み量は、生成するポリエーテルエステルブロック共重合体に対するチタン原子の重量比の値で、通常5ppm以上、中でも10ppm以上、また、通常100ppm以下、中でも80ppm以下、特に50ppm以下の範囲となるようにすることが好ましい。チタン化合物の使用量が少な過ぎると、エステル化反応が進行しづらくなり生産性が悪くなる場合がある。一方、チタン化合物の使用量が多過ぎると、チタン化合物の析出が起こりやすくなり、反応の活性低下、白濁による溶液ヘイズ(Haze)の悪化などが起こる場合がある。
また、エステル化工程時におけるマグネシウム化合物の仕込み量は、生成するポリエーテルエステルブロック共重合体に対するマグネシウム原子の重量比の値で、通常2ppm以上、中でも5ppm以上、また、通常100ppm以下、中でも80ppm以下、更には50ppm以下の範囲となるようにすることが好ましい。マグネシウム化合物の使用量が少な過ぎると、チタン触媒の失活を十分抑えきれず、反応速度が低下する場合がある。一方、マグネシウム化合物の使用量が多過ぎると、溶液ヘイズ(Haze)の悪化が起こる場合がある。
また、エステル化工程時におけるチタン化合物及びマグネシウム化合物の使用比率は、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比{(マグネシウム原子)/(チタン原子)}の値で、通常0.1以上、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.5以上で、通常8.0以下、好ましくは5.0以下、より好ましくは3.0以下の範囲である。マグネシウム化合物のチタン化合物に対する比率が低過ぎると、末端カルボキシル基の低減効果が発揮し難くなる場合がある。一方、マグネシウム化合物のチタン化合物に対する比率が高過ぎると、マグネシウム化合物の析出が多くなって反応速度が著しく低下したり、該共重合体成形品の表面外観がブツ等により悪化する場合がある。
・重縮合工程時における触媒の仕込み量:
重縮合工程時(重縮合工程前又は重縮合工程中)にチタン化合物を反応系に追加する場合には、生成するポリエーテルエステルブロック共重合体に対する全チタン原子の重量比が、通常400ppm以下、中でも300ppm以下、更には150ppm以下の範囲となるように加えることが好ましい。チタン化合物の追加量が多過ぎると、白濁による溶液ヘイズ(Haze)の悪化、着色などが起こる場合がある。
また、重縮合工程時にマグネシウム化合物を反応系に追加する場合には、生成するポリエーテルエステルブロック共重合体に対する全マグネシウム原子の重量比が、通常400ppm以下、中でも300ppm以下、更には150ppm以下の範囲となるように加えることが好ましい。マグネシウム化合物の追加量が多過ぎると、白濁による溶液ヘイズ(Haze)の悪化などが起こる場合がある。
また、重縮合工程時にチタン化合物及びマグネシウム化合物を反応系に追加する場合、チタン化合物及びマグネシウム化合物の追加量比は、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比{(マグネシウム原子)/(チタン原子)}の値で、通常0.1以上、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.5以上で、通常8.0以下、好ましくは5.0以下、より好ましくは3.0以下の範囲である。マグネシウム化合物のチタン化合物に対する追加量比が低過ぎると、末端カルボキシル基の低減効果が発揮し難くなる場合がある。一方、マグネシウム化合物のチタン化合物に対する追加量比が高過ぎると、マグネシウム化合物の析出が多くなって反応速度が著しく低下したり、該共重合体成形品の表面外観がブツ等により悪化する場合がある。
(iv)その他:
本発明の製造方法では、上述のチタン化合物及びマグネシウム化合物に加えて、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の触媒を併用してもよい。併用可能な触媒の例としては、スズ化合物、亜鉛化合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物等が挙げられる。これらの触媒の量は特に制限されないが、生成するポリエーテルエステルブロック共重合体に対するその他の触媒の金属原子の重量比が、通常500ppm以下、中でも300ppm以下の範囲となるように抑えることが好ましい。また、これらの触媒の仕込み時期も特に制限されない。
[III.製造手順・条件等]
本発明の製造方法の具体的な手順・条件等は、上述した触媒(チタン化合物及びマグネシウム化合物)の仕込み時期及び仕込み量を除いて、特に限定されるものではなく、公知の直接重合法の手順・条件等をそのまま適用することができる。具体的には、飽和ポリエステル樹脂ハンドブック、湯木和男著、日刊工業新聞社発行、1989年等に記載の手順・条件等を用いることができる。
(i)反応の方式:
本発明の製造方法における反応形式は特に制限されず、バッチ設備でもプラグフロー形式等の連続設備でも実施することが可能である。例えば、バッチ設備で反応を行なう場合、内部の温度及び圧力を制御可能な反応器を用いて、共重合成分を仕込むとともに、上述した時期に触媒(チタン化合物及びマグネシウム化合物)を仕込み、更に、反応器内の温度及び圧力を調整することにより、エステル化工程及び重縮合工程を順次実施すればよい。エステル化工程と重縮合工程とは別の反応器を用いて行なってもよく、同一の反応器を用いて連続して行なってもよい。
なお、反応系には適宜、各種の添加剤を加えてもよい。添加剤の例としては、酸化防止剤、熱安定剤、結晶核剤、難燃剤、帯電防止剤、離型剤、紫外線吸収剤等が挙げられるが、特に酸化防止剤を用いることが好ましい。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。添加剤を反応系に加える時期は特に制限されず、エステル化工程時でも重縮合工程時でもよいが、重縮合工程時に加えることが好ましく、特に重縮合工程前に加えることが好ましい。
(ii)エステル化工程:
反応系の仕込み後、温度及び圧力を上昇させてエステル化工程を開始する。上述の様に、エステル化工程では(a)成分(芳香族ジカルボン酸)と(b)成分(1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール)、(a)成分と(c)成分(ポリアルキレンエーテルグリコール)とがそれぞれエステル化反応し、オリゴマーを形成する。エステル化工程における反応条件の詳細は以下の通りである。
エステル化工程の反応温度は、通常150℃以上、好ましくは160℃以上、また、通常250℃以下、好ましくは240℃以下の範囲である。反応温度が低過ぎると、反応が進行し難く生産性が悪くなる場合があり、逆に反応温度が高過ぎると、一部の共重合成分、特に(b)成分(1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール)が留出して、重縮合反応に悪影響を及ぼす傾向がある。
エステル化工程の反応圧力は、通常、常圧で行われるが、適度な減圧下で行なっても良い。エステル化工程を減圧下で行なう場合、その反応圧力は、通常26.6kPa(約200Torr)以上、好ましくは40.0kPa(約300Torr)以上、より好ましくは65.0kPa(約488Torr)以上である。反応圧力が低過ぎると、一部の共重合成分、特に(b)成分(1,4−ブタンジオール)が留出して、重縮合反応に悪影響を及ぼす傾向がある。
特に、(c)成分(ポリアルキレンエーテルグリコール)としてポリトリメチレンエーテルグリコールを用いる場合には、エステル化工程を適度な減圧下、具体的には上述の圧力範囲内で行なうことにより、重合活性が顕著に高くなるので好ましい。
エステル化工程の反応時間は、通常1時間以上、好ましくは2時間以上、通常10時間以下、好ましくは5時間以下の範囲である。反応時間が短過ぎると、エステル化反応が十分に進行していないために後続の重縮合反応が進行しない場合があり、逆に反応時間が長過ぎると、それまでの間にエステル化反応が十分に進行しているために生産効率が悪くなる傾向がある。
エステル化工程による(a)成分の反応率は、通常70%以上、好ましくは80%以上である。
(iii)重縮合工程:
続いて、反応系内を減圧するとともに温度を調整し、重縮合工程を開始する。上述の様に、重縮合工程では、エステル化工程で形成されたオリゴマーに減圧を施すことによって、生成するグリコールを系外に除去させながら重縮合反応が進められる。重縮合工程の反応条件の詳細は以下の通りである。
重縮合工程は、通常200℃〜260℃程度の温度で行なわれ、その最終的な反応温度は、通常200℃以上、好ましくは230℃以上、また、通常260℃以下、好ましくは250℃以下の範囲である。反応温度が低過ぎると、十分な分子量を持つ共重合体が得られ難くなる傾向があり、逆に高過ぎると、生成する共重合体が着色を生じる場合がある。
重縮合工程の反応圧力は、常圧から徐々に減圧度を高めていき、最終的な反応圧力は、通常1.30kPa(約9.8Torr)以下、好ましくは0.66kPa(約5.0Torr)以下、より好ましくは0.40kPa(約3.0Torr)以下の範囲である。圧力が高過ぎると、反応が進行し難く生産性が悪くなる場合がある。
重縮合工程の反応時間は、通常2時間以上、通常10時間以下、好ましくは7時間以下の範囲である。反応時間が短過ぎると、重縮合反応が十分に進行していないために生成する共重合体の重合度が極めて低くなる場合があり、逆に長過ぎると、生成する重合体が着色したり、解重合反応が起こり得られる共重合体の重合度が低下する場合がある。
上記手順により得られる本発明の共重合体の末端カルボキシル基量(Acid Value:以下「AV」と略称する。)は、通常25eq/ton以下、好ましくは20eq/ton以下、更に好ましくは18eq/ton以下である。本発明の共重合体は、末端カルボキシル基量(AV)がこの範囲内にあることによって、溶融時の熱安定性、耐熱老化性、耐加水分解性が向上している。末端カルボキシル基量(AV)が高過ぎると、耐加水分解性などの長期安定性が著しく低下する場合がある。なお、共重合体の末端カルボキシル基量(AV)は、[実施例]の欄で後述する手法により求めることができる。
また、上記手順により得られる本発明の共重合体1gをフェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)20mlに溶解し、濁度計を用いて測定した溶液ヘイズ(Haze)は、通常100以下、好ましくは80以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは40以下である。溶液ヘイズ(Haze)が大き過ぎると、その共重合体を用いた成形品表面にブツ等が発生し、外観不良の原因となる場合がある。
[V.その他]
本発明の共重合体に対し、必要に応じて、本発明の目的及び効果を損なわない範囲において、その他の任意の成分を配合することができる。このような成分の具体例としては、シリカ、タルク、マイカ、二酸化チタン、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、クレー、カオリン、ケイソウ土、アスベスト、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維、炭素繊維等の充填剤や補強材;ステアリン酸亜鉛やステアリン酸ビスアマイドのような離型剤ないしは滑剤;着色の為のカーボンブラック、群青、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、紺青、アゾ顔料、ニトロ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料等の染顔料;オクタブロモジフェニル、テトラブロモビスフェノールポリカーボネート等の難燃化剤;ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤;ベンゾトリアゾール化合物等の紫外線吸収剤;炭酸ナトリウムなどの無機塩やクエン酸ナトリウムなどの有機塩等の発泡剤;エポキシ化合物やイソシアネート化合物等の架橋剤;プロセスオイル、シリコーンオイル、シリコーン樹脂等の粘度調整剤;導電性付与のための各種導電材等、公知の各種の添加剤が挙げられる。これらの添加剤を使用する場合、その使用の時期は特に制限されず、本発明の共重合体の製造時に加えてもよく、本発明の共重合体の製造後に混合してもよい。
本発明の共重合体は、通常、その融点以上の温度で保持され、順次、反応缶から吐出し、ペレタイジング等の成形が行なわれる。得られたペレットは、必要に応じて更に固相重合に供してもよい。
本発明の共重合体は、繊維、フィルム、シート、チューブ、工業用部品、自動車部品及び電気電子部品など多方面に使用することができる。具体的な用途としては、例えば、衣料用繊維や各種フィルター等の繊維製品、二軸延伸フィルムや導電性フィルム等のフィルム製品、油圧用ホースや空圧用ホース等の各種ホース、等速ジョイントブーツ、サスペンジョンブーツ等の自動車部品、各種シール・パッキン、フレキシブルカップリング、コンベアベルト、タイミングベルト、圧縮バネ等の工業用部品、ギア等の精密機械部品、携帯電話ハウジング、制震材、防震材、キーボードパット、導電性パッド、OAロール、電話機カールコード等の電気・電子部品、ヘアーブラシ、ホットカーラー、スキー靴底、靴インナーソール等の生活用品等が挙げられる。
また、本発明の共重合体を適当な溶剤に溶解若しくは分散させれば、バインダーなどのコーティング用途などにも使用することができる。溶剤としては、水や有機溶媒などが挙げられる。分散時には、必要に応じて適切な乳化剤を用いてもよい。
本発明の共重合体は、末端カルボキシル基濃度が小さいので、耐熱性、耐加水分解性が良好である。そのため、成形時の分子量低下が小さく、また、得られる成形品の耐久性にも優れている。更に、繊維製品とする場合には、染色工程における物性の低下も小さく抑えることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の記載において「部」とあるのは、全て「重量部」を表わす。
[共重合体の評価方法]
下記の各実施例において得られた共重合体の溶液粘度(ηinh)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)の測定はそれぞれ以下の方法に基づき実施した。
(1)溶液粘度(ηinh):
ウベローデ型粘度計を使用し、次の要領で求めた。すなわち、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒を使用し、これに測定対象となるポリエーテルエステルブロック共重合体を溶解させて、濃度0.5g/dlの溶液(ポリマー溶液)を調製した。30℃において、濃度0.5g/dlのポリマー溶液の落下秒数及び溶媒のみの落下秒数をそれぞれ測定し、下記式(I)により溶液粘度(ηinh)を求めた。
ηinh=(lnηrel)/c 式(I)
但し、ηrel = (ポリマー溶液の落下秒数)/(溶媒の落下秒数)
c = 濃度(g/dl)
(2)末端カルボキシル基量(AV):
測定対象となるポリエーテルエステルブロック共重合体0.5gをベンジルアルコール25mlに溶解し、水酸化ナトリウムの0.01モル/Lベンジルアルコール溶液を使用して滴定した。
(3)溶液ヘイズ(Haze):
測定対象となるポリエーテルエステルブロック共重合体0.2g及び1gを各々、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)20mlに溶解し、濁度計(日本電色工業社製NDH2000)を用いて測定した。
[実施例1]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸35.1部、1,4−ブタンジオール26.0部、及び、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(Mn=1979)108.4部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.027部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で25ppm)及び酢酸マグネシウム・四水塩0.017部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で13ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、窒素下で190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、テトラ−n−ブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)及びイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。
重縮合工程では、まず常圧から0.07kPaまで50分間かけて徐々に減圧し、同時に重合温度を245℃まで昇温した。以降0.07kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程に要した時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。
[実施例2]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸35.1部、1,4−ブタンジオール26.0部及びポリテトラメチレンエーテルグリコール108.4部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.027部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で25ppm)及び酢酸マグネシウム・四水塩0.017部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で13ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、圧力を600Torr(約79.8kPa)に保ったまま、190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、常圧にし、テトラブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)及び酢酸マグネシウム・四水和塩0.034部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で25ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)、並びにイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。
重縮合工程では、まず常圧から0.07kPaまで50分間かけて徐々に減圧し、同時に重合温度を245℃まで昇温した。以降0.07kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程の時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。
[実施例3]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸34.2部、1,4−ブタンジオール24.5部、及び、ポリトリメチレンエーテルグリコール(Mn=1986)109.5部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.027部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で25ppm)及び酢酸マグネシウム・四水塩0.017部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で13ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、窒素下で190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、テトラ−n−ブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)及び酢酸マグネシウム・四水和塩0.034部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で25ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)、並びにイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。
重縮合工程では、まず常圧から0.13kPaまで90分間かけて徐々に減圧し、同時に重合温度を245℃まで昇温した。以降0.13kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程に要した時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。
[実施例4]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸34.2部、1,4−ブタンジオール24.5部、及び、ポリトリメチレンエーテルグリコール109.5部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.027部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で25ppm)及び酢酸マグネシウム・四水塩0.017部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で13ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、圧力を600Torr(約79.8kPa)に保ったまま、190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、常圧にし、テトラブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)及び酢酸マグネシウム・四水和塩0.034部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で25ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)、並びにイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。
重縮合工程では、まず常圧から0.13kPaまで50分間かけて徐々に減圧し、同時に重合温度を245℃まで昇温した。以降0.13kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程の時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。
[実施例5]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸34.2部、1,4−ブタンジオール24.5部、及び、ポリトリメチレンエーテルグリコール109.5部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.027部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で25ppm)及び酢酸マグネシウム・四水塩0.017部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で13ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、圧力を500Torr(約66.6kPa)に保ったまま、190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、常圧にし、テトラブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)及び酢酸マグネシウム・四水和塩0.034部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で25ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)、並びにイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。
重縮合工程では、まず常圧から0.13kPaまで50分間かけて徐々に減圧し、同時に重合温度を245℃まで昇温した。以降0.13kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程の時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。
[実施例6]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸34.2部、1,4−ブタンジオール24.5部、及び、ポリトリメチレンエーテルグリコール109.5部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)及び酢酸マグネシウム・四水塩0.034部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で25ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、窒素下で190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、テトラ−n−ブチルチタネート0.106部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で100ppm)及び酢酸マグネシウム・四水和塩0.068部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で50ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)、並びにイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。
重縮合工程では、まず常圧から0.13kPaまで90分間かけて徐々に減圧し、同時に重合温度を245℃まで昇温した。以降0.13kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程に要した時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。
[比較例1]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸35.1部、1,4−ブタンジオール24.0部及びポリテトラメチレンエーテルグリコール108.4部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.027部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で25ppm)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、窒素下で190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、テトラ−n−ブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)及びイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。
重縮合工程では、まず常圧から0.07kPaまで50分間かけて徐々に減圧し、同時に所定の重合温度245℃まで昇温した。以降0.07kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程の時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。また、反応器の上部に昇華物が見られた。
[比較例2]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸35.1部、1,4−ブタンジオール24.0部及びポリテトラメチレンエーテルグリコール108.4部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.027部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で25ppm)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、窒素下で190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、テトラ−n−ブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)及び酢酸マグネシウム・四水和塩0.034部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で25ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)、並びにイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。また、反応器の上部に昇華物がみられた。
重縮合工程では、まず常圧から0.07kPaまで50分間かけて徐々に減圧し、同時に所定の重合温度245℃まで昇温した。以降0.07kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程の時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。また、反応器の上部に昇華物が見られた。
[比較例3]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸34.2部、1,4−ブタンジオール24.5部、及び、ポリトリメチレンエーテルグリコール109.5部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.027部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で25ppm)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、窒素下で190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、テトラ−n−ブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)及び酢酸マグネシウム・四水和塩0.034部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で25ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)、並びにイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。
重縮合工程では、まず常圧から0.13kPaまで90分間かけて徐々に減圧し、同時に重合温度を245℃まで昇温した。以降0.13kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程に要した時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。また、反応器の上部に昇華物が見られた。
[比較例4]
窒素導入口及び減圧口を供えた反応器に、共重合成分として、テレフタル酸34.2部、1,4−ブタンジオール24.5部、及び、ポリトリメチレンエーテルグリコール109.5部を仕込み、そこにテトラ−n−ブチルチタネート0.053部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で50ppm)を少量の1,4−ブタンジオールに溶解して加えた。系内を窒素置換した後、窒素下で190℃から225℃まで1時間かけて昇温し、225℃で2時間保持し、エステル化工程を実施した。その後、テトラ−n−ブチルチタネート0.106部(生成する共重合体に対するチタン原子換算の重量比率の値で100ppm)及び酢酸マグネシウム・四水和塩0.068部(生成する共重合体に対するマグネシウム原子換算の重量比率の値で50ppm、チタン原子に対するマグネシウム原子のモル比は1.0)、並びにイルガノックス1330(チバガイギー社製酸化防止剤)0.27部を1,4−ブタンジオールに混合して加え、引き続き重縮合工程に移行した。
重縮合工程では、まず常圧から0.13kPaまで90分間かけて徐々に減圧し、同時に重合温度を245℃まで昇温した。以降0.13kPaを保持し、所定の攪拌トルクに到達した時点で反応を終了し、内容物(得られたポリエーテルエステルブロック共重合体)を取り出した。その際の重縮合工程に要した時間、並びに、得られたポリエーテルエステルブロック共重合体の溶液粘度(ηinh)、重合活性(ηinh/Hr)、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)を、後述の表1及び表2に示した。また、反応器の上部に昇華物が見られた。
Figure 2007146156
Figure 2007146156
上記表1及び表2から明らかなように、エステル化工程の際にチタン化合物及びマグネシウム化合物を反応系に共存させて製造した実施例の共重合体は、エステル化工程の際にマグネシウム化合物を反応系に共存させずに製造した、各実施例に対応する比較例の共重合体と比較して、重縮合工程に要する時間が短い上に、溶液粘度(ηinh)及び重合活性(ηinh/Hr)が何れも高いことが判る。更に、末端カルボキシル基量(AV)及び溶液ヘイズ(Haze)についても、比較例の共重合体は高い値を示しているのに対して、各比較例に対応する実施例の共重合体はこれらの値が低く抑えられている。
なお、実施例、比較例に関わらず、触媒の使用量が同じである場合には、(c)成分(ポリアルキレンエーテルグリコール)としてポリトリメチレンエーテルグリコールを用いた場合の方が、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを用いた場合よりも、溶液ヘイズ(Haze)の値が小さくなっている。ここから、本触媒系においては、(c)成分(ポリアルキレンエーテルグリコール)としてポリトリメチレンエーテルグリコールを用いた場合の方が、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを用いた場合よりも好ましいことが分かる。
また、(c)成分(ポリアルキレンエーテルグリコール)としてポリトリメチレンエーテルグリコールを用いた場合、実施例4及び実施例5のようにエステル化工程を減圧下で行なう方が、実施例3のように常圧下で行なうよりも、溶液粘度(ηinh)及び重合活性(ηinh/Hr)が顕著に高くなることが分かる。
本発明は、ポリエーテルエステルブロック共重合体が用いられる各種の分野、具体的には、繊維、フィルム、シート、チューブ、工業用部品、自動車部品及び電気電子部品など多方面の分野において、好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. (a)芳香族ジカルボン酸、(b)1,4−ブタンジオール及び/又は1,3−プロパンジオール、並びに、(c)ポリアルキレンエーテルグリコールをエステル化反応させるエステル化工程と、該エステル化工程で得られた生成物を重縮合させる重縮合工程とを少なくとも備える、ポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法であって、
    該エステル化工程においてマグネシウム化合物及びチタン化合物を反応系に共存させることを特徴とする、ポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法。
  2. (c)ポリアルキレンエーテルグリコールとしてポリトリメチレンエーテルグリコールを用いることを特徴とする、請求項1記載のポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法。
  3. 前記重縮合工程において、更にマグネシウム化合物及び/又はチタン化合物を追加することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法。
  4. 前記エステル化工程におけるチタン化合物の仕込み量が、生成するポリエーテルエステルブロック共重合体に対するチタン原子の重量比の値で、5ppm以上、50ppm以下であり、
    前記エステル化工程におけるマグネシウム化合物の仕込み量が、生成するポリエーテルエステルブロック共重合体に対するマグネシウム原子の重量比の値で、2ppm以上、100ppm以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法。
  5. 前記エステル化工程を、26.6kPa以上101.3kPa以下の圧力下で行なうことを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のポリエーテルエステルブロック共重合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010132802A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Asahi Kasei Fibers Corp ポリエーテルエステル及びポリエーテルエステル組成物
JP2011162777A (ja) * 2010-01-18 2011-08-25 Fujifilm Corp ポリエステル樹脂の重合方法、並びにポリエステル樹脂組成物及びポリエステルフィルム

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