JP2007145215A - 手押し式二輪車 - Google Patents

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茂 高田
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Abstract


【課題】左右の車輪の間隔の設定を簡単に行える手押し式二輪車を提供する。
【解決手段】荷台1の前方下部に、該荷台1の移動方向に直交する向きで支持体2に支持された車軸3に、2つの車輪4,5が左右に離されて支持されている手押し式二輪車であって、前記車軸3は前記支持体2に回転自在に支持され、前記車軸3の左右の部分の外周には向きを逆にするネジ部8,9が設けられ、前記2つの車輪4,5のうちの一方の車輪4の軸心には前記向きを逆にする左右のネジ部8,9の一方のネジ部8に螺合するネジ孔12が設けられ、他方の車輪5の軸心には他方のネジ部9に螺合するネジ孔14が設けられ、前記2つの車輪4,5がそれぞれ前記向きを逆にする左右のネジ部8,9にネジ移動可能に螺合されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、手押しすることで荷物を運搬する手押し式二輪車に関するものである。
従来のこの種のものとしては、一輪車がある。一輪車は、狭隘な場所の走行に便利であり、広く使用されている。しかしながら、一輪車は一輪であるため、荷台に大きな荷物を載せて走行する時とか、走行面が平坦でない時には、台車のバランスが取りづらい問題点があった。
そこで、車輪を二輪にした手押し式二輪車が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この手押し式二輪車は、図5乃至図7に示すように、荷台30の前方下部の左右側方に下向きに1対の側方車軸支持体31が突設され、これら側方車軸支持体31の中央に中央車軸支持体32が下向きに突設されている。各側方車軸支持体31の下方部分には、前後方向に貫通させて複数の孔が開けられている。これら孔の各1つを利用してそれぞれの車軸33の一端側が蝶ネジで他端側が上下方向に回動自在となるように支持されている。
各車軸33には、車輪34がホイール軸受で回転自在に且つ軸方向に移動可能に支持されている。各車輪34は蝶ネジで軸方向の位置が各車軸33に固定されるようになっている。中央車軸支持体32の下方部分には、上下に間隔をあけて、正面から見て前後方向に貫通させて複数の孔が開けられている。中央車軸支持体32の下方部分の外周には、スライドパイプ35がスライド可能に嵌められている。スライドパイプ35の上部には正面から見て前後方向に孔が貫通させて開けられ、下部には正面にボスが突設されている。ボスには各車軸33の他端側の長孔がそれぞれ嵌められている。各車軸33はボスから抜け出ないように割りピンで抜け止めされている。スライドパイプ35はその孔を中央車軸支持体32の1つの孔に合わせた状態で蝶ネジを通して上下方向のある位置に固定されるようになっている。
また、荷台30の下部の左右には脚部36が下向きに突設され、これらの脚部36で二輪車の停止時に荷台30の後ろ側を支えるようになっている。荷台30の下部には枠体37が固定されている。また荷台30の下部の枠体37から後方に突出させてハンドル38が突設されている。
このような手押し式二輪車は、図6に示すようにスライドパイプ35を中央車軸支持体32の下方に固定すると、各車軸33の他端側が中央車軸支持体32側で斜め下向きに傾斜した状態になる。このため各車輪34の相互間隔が、下側が広く、上側が狭くなって傾斜した向きになる。このため車輪34の接地斜角が外拡状態になってバランスが取りやすくなる。
また、図示しないがスライドパイプ35を中央車軸支持体32の上方に固定すると、各車輪34の相互間隔が、下側が狭く、上側が広くなって傾斜した向きになる。このため狭隘な場所の走行に便利になる。また、図7に示すようにして各車軸33を水平向きにして、蝶ネジを緩めると、各車輪34の相互の間隔を実線で示すように広くしたり、破線で示すように狭くしたりすることができる。
特開2002−225715号公報
しかしながら、このような構造の手押し式二輪車では、左右の車輪34の間隔を狭くしたり、広げたりするのに、スライドパイプ35を上下させて各車軸33を傾斜状態にしたり、蝶ネジを緩めて各車輪34をスライドさせたりする必要があって、その操作が面倒になり、手軽に使えない問題点があった。
本発明の目的は、左右の車輪の間隔の設定を簡単に行える手押し式二輪車を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、荷台の前方下部に、該荷台の移動方向に直交する向きで支持体に支持された車軸に、2つの車輪が左右に離されて支持されている手押し式二輪車であって、前記車軸は前記支持体に回転自在に支持され、前記車軸の左右の部分の外周には向きを逆にするネジ部が設けられ、前記2つの車輪のうちの一方の車輪の軸心には前記向きを逆にする左右のネジ部の一方のネジ部に螺合するネジ孔が設けられ、他方の車輪の軸心には他方のネジ部に螺合するネジ孔が設けられ、前記2つの車輪がそれぞれ前記向きを逆にする左右のネジ部にネジ移動可能に螺合されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記車軸の左右の少なくとも一方の端部に、該車軸を回転させる操作具を着脱自在に取り付ける操作具取付部が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の手押し式二輪車では、前記車軸は前記支持体に回転自在に支持され、前記車軸の左右の部分の外周には向きを逆にするネジ部が設けられ、前記2つの車輪のうちの一方の車輪の軸心には前記向きを逆にする左右のネジ部の一方のネジ部に螺合するネジ孔が設けられ、他方の車輪の軸心には他方のネジ部に螺合するネジ孔が設けられ、前記2つの車輪がそれぞれ前記向きを逆にする左右のネジ部にネジ移動可能に螺合されているので、車輪の回転を阻止した状態で、例えば、2つの車輪を接地させた状態で車軸を正転または逆転させると向きを逆にする左右のネジ部の作用により2つの車輪が車軸に対してネジ移動して相互間隔が接近したり、離間したりするようになる。このため2つの車輪を接地させた状態におくなどして車輪の回転を阻止した状態で、車軸をいずれかの方向に単に回転させる操作だけで、2つの車輪の相互間隔を簡単に変えることができる。
請求項2に記載の手押し式二輪車では、請求項1に記載の前記車軸の左右の少なくとも一方の端部に、該車軸を回転させる操作具を着脱自在に取り付ける操作具取付部が設けられているので、操作具取付部に操作具を取り付けて、該操作具を操作することにより前記車軸を回転させ、車軸をいずれかの方向に容易に回転させることができる。
以下、本発明に係る手押し式二輪車を実施するための最良の形態の一例を説明する。図1乃至図3は本発明に係る手押し式二輪車の一実施例を示すもので、図1は本例の手押し式二輪車の側面図、図2は図1の正面図、図3は車軸と車輪との関係を示す拡大断面図、図4は本例で車軸を回すハンドルの一例を示す側面図である。
本例の手押し式二輪車は、荷台1の前方下部に、該荷台1の移動方向に直交する向きで支持体2に支持された車軸3に、2つの車輪4,5が左右に離されて支持されている。
前記支持体2は、荷台1の前方下部に該荷台1の移動方向に直交する方向に所定の間隔を空けて下方に向けて設けられた左右の支持部2a,2bにより構成されている。本例では前記支持部2a,2bは、荷台1を上部に載置する枠体6に設けられているが、これに限られるものではなく、荷台1の前方下部に直接設けられていてもよい。
前記車軸3は、前記支持体2を構成する支持部2a,2bにその両端部が軸受7a,7bを介して回転自在に支持されている。前記車軸3の両端部は前記軸受7a,7bに挿通され、固定手段により軸受7a,7bに着脱可能に取り付けられている。前記車軸3は、軸方向の中央を境にして左右にそれぞれ向きを逆にするネジ部8,9が設けられいる。該ネジ部8,9の径は同径となっており、また、ネジピッチも同ピッチとなっている。
また、前記枠体6には、支持部2a,2bの間に位置して、前記支持部2a,2bに支持されている車軸3を、その中央で、即ち向きを逆にするネジ部8,9の境で仕切る仕切り体10が設けられている。この仕切り体10は前記枠体6から下方に向けて設けられており、その先端部に形成された貫通孔11に前記車軸3が回転自在に嵌合している。
前記車輪4,5にあっては、一方の車輪4の軸心に、前記車軸3に設けられた一方のネジ部8に螺合するネジ孔12を有する雌ネジ部13が設けられ、他方の車輪4の軸心には、前記車軸3に設けられた他方のネジ部9に螺合するネジ孔14を有する雌ネジ部15が設けられている。そして、ネジ部8,9に螺合した前記車輪4,5は、車軸3の軸方向の中央から左右に等距離となるようにセットされている。
前記車輪4,5が螺着されている車軸3は、適宜手段により正逆回転させることができるようになっている。本例では、車軸3の一方の端部を前記軸受7a,7bから突出させ、車軸3を回転させる操作具16を着脱自在に取り付ける操作具取付部17としている。該操作具取付部17は断面四角形に形成されている。
前記操作具取付部17に取り付ける操作具16は、一端部に前記操作具取付部17を嵌合する四角形の角孔18を設けた結合部19を有し、他端部に握り部20を有するクランク形に形成されている(図4)。なお、前記枠体6には、手押し用のハンドル21と支持脚部22が設けられている。
このように構成された手押し式二輪車では、前記車軸3は前記支持体2を構成する支持部2a,2bにその両端部が軸受7a,7bを介して回転自在に支持されており、そして、前記車軸3の左右の部分の外周には向きを逆にするネジ部8,9が設けられ、前記2つの車輪4,5のうちの一方の車輪4の軸心には一方のネジ部8に螺合するネジ孔12が設けられ、他方の車輪5の軸心には他方のネジ部9に螺合するネジ孔14が設けられ、前記2つの車輪4,5がそれぞれ前記向きを逆にする左右のネジ部8,9にネジ移動可能に螺合されているので、車軸3の一方の端部の前記軸受7aから突出している操作具取付部17に、操作具16の結合部19に設けた角孔18を嵌合し、車輪4,5の回転を阻止した状態で、例えば、2つの車輪4,5を接地させた状態で前記操作具16を操作して、車軸3を正転または逆転させると向きを逆にする左右のネジ部8,9の作用により2つの車輪4,5が車軸3に対してネジ移動して相互間隔が接近したり、離間したりするようになる。このため2つの車輪4,5を接地させた状態におくなどして車輪4,5の回転を阻止した状態で、車軸3をいずれかの方向に単に回転させる操作だけで、2つの車輪4,5の相互間隔を簡単に変えることができる。
本発明に係る手押し式二輪車の一実施例を示す側面図である。 図1の正面図である。 本例の手押し式二輪車の車軸と車輪との関係を示す拡大断面図である。 本例で車軸を回すハンドルの一例を示す側面図である。 従来の手押し式二輪車の側面図である。 従来の手押し式二輪車の正面図である。 従来の手押し式二輪車で各車輪の間隔変更状態を示す説明図である。
符号の説明
1 荷台
2 支持体
2a,2b 支持部
3 車軸
4,5 車輪
6 枠体
7a,7b 軸受
8,9 ネジ部
10 仕切り体
11 貫通孔
12 ネジ孔
13 雌ネジ部
14 ネジ孔
15 雌ネジ部
16 操作具
17 操作具取付部
18 角孔
19 結合部
20 握り部
21 ハンドル
22 支持脚部

Claims (2)

  1. 荷台の前方下部に、該荷台の移動方向に直交する向きで支持体に支持された車軸に、2つの車輪が左右に離されて支持されている手押し式二輪車であって、前記車軸は前記支持体に回転自在に支持され、前記車軸の左右の部分の外周には向きを逆にするネジ部が設けられ、前記2つの車輪のうちの一方の車輪の軸心には前記向きを逆にする左右のネジ部の一方のネジ部に螺合するネジ孔が設けられ、他方の車輪の軸心には他方のネジ部に螺合するネジ孔が設けられ、前記2つの車輪がそれぞれ前記向きを逆にする左右のネジ部にネジ移動可能に螺合されていることを特徴とする手押し式二輪車。
  2. 前記車軸の左右の少なくとも一方の端部に、該車軸を回転させる操作具を着脱自在に取り付ける操作具取付部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の手押し式二輪車。
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