JP2007144331A - スカムスキマの呑込量調整機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トラフ1に可撓的に取り付けた堰板3と連結ロッド5との間に、リンク間距離を変更可能にしたリンク間距離変更機構4を配設し、スカムのトラフ1への呑み込み水深を可変にする。
【選択図】図1
Description
このスカムスキマとして、特に限定されるものではないが、例えば、トラフ形とし、このトラフ形スカムスキマを水面位置にてトラフの一側片を揺動可能に配設し、池底に沿って移動するフライトの駆動力を利用して揺動させるように構成している。
したがって、この開口したトラフの呑込口からのスカム呑込量はトラフ揺動角度による呑み込み水深に応じたものとなるので、大きく揺動して水面位置と呑込口との高低差が大きく(呑み込み水深が深い)する場合は、必然的にスカムの呑み込み量も多くなり、反対に揺動角が小さい呑み込み水深が浅い場合は、スカムの呑み込み量も少なくなる。
このため、水中にある連結ロッドの調整は困難が伴うとともに、この連結ロッドの長さを変えて調整する方法では、堰の初期位置、即ち堰板が屈曲されていない状態の堰板上端位置が連結ロッドの長さ調整に応じて変わるので、ある一定以上の深さに対しは、堰板が水没してしまい、それ以上呑み込みを深く、即ち呑み込み水深を深くすることができないという問題があった。
沈殿池Pには、図示省略したが、一般には池底Paと水面位置Pw間を、池長方向に沿って循環するように、かつ池底に沿って移動するようにしてエンドレスチェンCを張架し、このエンドレスチェンCに所定間隔で複数のフライトFを突設し、これにより池底Paに沈殿する汚砂或いは汚泥Dを、池底Paに沿い、かつピット側に向かって移動するフライトFにてピット側に掻き寄せ排出するようにするとともに、沈殿池上部の水面位置Pwを移動するフライトFにて水面或いは水面近傍に浮遊するスカムをスカムスキマS側にかき集めて、該スカムスキマの吸込口から吸い込み、このスカムを汚砂或いは汚泥とは個別的に池外へ排出するように構成している。
このスカムスキマSの可撓板2が外力を受けない自然な状態で、該可撓板2の先端部に取り付けた堰板3の先端部の位置を、堰板の初期位置とする。この堰板がその初期位置にある状態では、可撓板2と堰板3とは、図1の実線にて示すように、堰板3が可撓板2を介して屈曲されていないほぼ直線状態となっている。
なお、本実施例においては、ピン挿入位置として、調整用ピン挿入穴42a、42b、42cの3点で構成したが、これに限定されず、3点以上の複数点で構成することができ、これにより、ピン挿脱操作のみで予め定めた段階的調整が正確に、迅速に行うことができる。
複数穿設された調整用ピン挿入穴42a、42b、42cのうち、その1つのピン挿入穴にピン軸43を介して揺動可能に取り付ける調整ロッド取付金具44は、特に限定されるものではないが、例えば、コ字形をしており、その上片と下片とを貫通するようにして調整ロッド45を挿通し、このボルト状とした調整ロッド45に調整ナット46を螺合して調整ロッド取付金具44に固定する調整ロッド45の長さを調整、即ち調整ロッド45の下端より調整ロッド取付金具44に固定する位置までの長さを調整できるようにし、これにより堰板の初期位置を変えずにスカムの呑込量調整、即ちスカムの呑み込み水深を調節できるようにする。
この調整ロッド取付金具44のピン挿入穴は、図1に示すように、コ字形をした下部の隅角部に穿設するようにする。
なお、この調整ロッド45の下端は、ピン軸45aを介して堰板3の先端部に突設したブラケット31に係着する。
このスカムスキマ揺動機構7は、図2に示すように、沈殿池P内に配設した下部軸74に揺動可能に支持し、かつ連結ロッド5とピン軸52を介して連結した揺動アーム71と、該揺動アーム71にストライカ6により蹴られるようにしたトラフ揺動用蹴り金具72と、ストライカ6にてトラフ揺動用蹴り金具72が蹴られない限り、常に揺動アーム71を元の位置に復帰作用をするように取り付けたバランスウェイト73とより構成する。
なお、このトラフ揺動用蹴り金具72は揺動アーム71に対して、ストライカ6が巡行方向に移動する際、ストライカ6がトラフ揺動用蹴り金具72を蹴って揺動アーム71が揺動するようにするが、フライトFを逆方向に移動させる場合、ストライカ6にてトラフ揺動用蹴り金具72を蹴っても揺動アーム71は揺動しないように取り付けられている。
沈殿池Pの池底Paと水面位置Pw間を、池長方向に沿って汚泥掻寄機のフライトFが循環移動する際、池底に沈殿する汚泥は、フライトFにより汚泥ピット側に掻き寄せられ池外へ、また水面に浮遊するスカムは、水面位置に配設したスカムスキマ側により掻き寄せられ、該スカムスキマに呑み込まれて池外へ排出される。
このとき、水面に浮遊するスカムを、スカムスキマにてより効率的に呑み込まれるようスカムスキマのトラフ1が、フライトFのストライカの移動に追従してスカムスキマ揺動機構7、連結ロッド5、リンク間距離変更機構4を介して揺動させ、トラフの開口した呑込口位置と水面位置との高低差を利用して流入、呑み込むようにする。
これにより、フライトFのストライカによるスカムスキマ揺動機構7の揺動角度は一定であっても、リンク間距離変更機構4による揺動レバー42の揺動角度が小さくなり、小さい呑み込み水深が浅くなり、スカムの呑み込み量が少なくなる。
また、反対に呑み込み水深を深くして呑み込み量を多くする場合は、図4(C)に示すように、調整用ピン挿入穴42aにピン軸43を差し込み、調整ナット46を締め込むようにすると、揺動レバー42の揺動角度が大きくなり、呑み込み水深が深くなって、スカムの呑み込み量が多くなる。
なお、調整用ピン挿入穴42bにピン軸43を差し込む場合は、揺動レバー42の揺動角度は中程度となり、呑み込み水深は普通の状態となる。
このようにして、連結ロッドの長さを調整することなく、リンク間距離変更機構4の揺動レバー42と調整ロッド取付金具44とのピン軸43のピン軸挿入位置、を変更することで、容易に揺動レバー42の揺動角度を、図4(A)(B)(C)に示すように、ピン軸43を挿入する調整用ピン挿入穴42a、42b、42cのいずれかを選択することで調整し、その呑み込み水深を簡易に変えることができる。
この手動運転時のトラフ揺動説明を図5に示す。この場合、トラフの揺動角度は自動運転時よりも大きくすることができる。
D 汚泥
F フライト
P 沈殿池
Pa 池底
Pw 水面位置
S スカムスキマ
1 トラフ
2 可撓板
3 堰板
4 リンク間距離変更機構
41 固定軸
42 ピン軸
42a、42b、42c 調整用ピン挿入穴
43 揺動レバー
44 調整ロッド取付金具
45 調整ロッド
46 調整ナット
47 バランスウェイト
5 連結ロッド
51 ピン軸
6 ストライカ
7 スカムスキマ揺動機構
71 揺動アーム
72 トラフ揺動用蹴り金具
73 バランスウェイト
74 下部軸
7a ピン軸
Claims (4)
- 池底に沿って移動する沈殿汚砂、汚泥等を掻き寄せるようにした移動するフライトにて、スカムスキマを構成するトラフ揺動用蹴り金具、連結ロッドを介してトラフに可撓的に取り付けた堰板を揺動するように構成したスカムスキマにおいて、トラフに可撓的に取り付けた堰板と連結ロッドとの間に、リンク間距離を変更可能にしたリンク間距離変更機構を配設し、スカムのトラフへの呑み込み水深を可変にしたことを特徴とするスカムスキマの呑込量調整機構。
- リンク間距離変更機構を、ピン軸の挿入位置を変えることで調整できるように構成したことを特徴とする請求項1記載のスカムスキマの呑込量調整機構。
- 呑み込み水深の変更を、リンク間距離変更機構のピン挿入位置、調整ナットにて調整できるように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載のスカムスキマの呑込量調整機構。
- ピン挿入位置を、3点若しくはそれ以上形成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載のスカムスキマの呑込量調整機構。
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