JP2007144323A - パターン設計方法および液滴配置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットプロセスにおいて、得られる実パターンの面積を設計パターンの面積に近づける技術を提供すること。
【解決手段】パターン設計方法は、設計パターンを含んだ描画範囲に、2次元的に配列された複数のブロック1を対応付ける工程と、面積の所定割合以上が設計パターンに重なる基準ブロック1Rを検出する工程と、検出された基準ブロック1Rを有したブロック群1Gを重畳ブロック群1GRとして記録する工程と、任意の一つのブロック群1Gに隣接する重畳ブロック群1GRの相対位置と数とに応じて、その任意の一つのブロック群1G内で液滴が配置されるブロック1を決める工程と、を包含している。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェットプロセスにおいて利用されるパターン設計方法、およびパターン設計方法によって得られた描画データに基づいた液滴配置方法に関する。
液滴吐出装置を用いて線状パターンを形成することが知られている(特許文献1)。
特開2005−34837号公報
インクジェットプロセスは、設計パターンに応じて、液滴吐出装置から吐出される液滴を物体表面に配置する工程を含む。そして、配置された液滴から実パターンが得られる。ところで、物体表面に液滴が配置されると、その表面上で液滴は濡れ拡がる。このため、実パターンの面積が設計パターンの面積よりも大きくなる。
このことから、実パターンの面積を設計パターンの面積に近づけるためには、液滴の濡れ拡がりの面積が考慮された「描画データ」を生成することが好ましい。描画データとは、液滴を配置すべき位置を示したデータのことであり、液滴吐出装置は、描画データが示す位置に液滴を配置していく。
本発明は上記課題を鑑みてなされ、その目的の一つは、インクジェットプロセスにおいて、得られる実パターンの面積を設計パターンの面積に近づける技術を提供することである。
本発明のパターン設計方法は、設計パターンを含んだ描画範囲に、2次元的に配列された複数のブロックを対応付ける工程Aであって、前記複数のブロックのそれぞれは液滴が配置され得る領域を表しており、LおよびMがそれぞれ正の整数を表す場合に、それぞれが(L×M)個の前記ブロックからなるとともに、いずれも同じ相対位置にある1つの前記ブロックを基準ブロックとして有した複数のブロック群が定義されている工程Aと、所定割合以上の面積が前記設計パターンに重なっている前記基準ブロックを検出する工程Bと、前記検出された基準ブロックを有した前記ブロック群を重畳ブロック群として記録する工程Cと、任意の一つの前記ブロック群に隣接する前記ブロック群のうちの前記重畳ブロック群の相対位置と数とに応じて、前記任意の一つの前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを決める工程Dと、を包含している。
本発明のパターン設計方法は、設計パターンを含んだ描画範囲に、2次元的に配列された複数のブロックを対応付ける工程Aであって、前記複数のブロックのそれぞれは液滴が配置され得る領域を表しており、LおよびMがそれぞれ正の整数を表す場合に、それぞれが(L×M)個の前記ブロックからなるとともに、いずれも同じ相対位置にある1つの前記ブロックを基準ブロックとして有した複数のブロック群が定義されている工程Aと、所定割合以上の面積が前記設計パターンに重なっている前記基準ブロックを重畳基準ブロックとして検出する工程Bと、任意の一つの前記基準ブロックに隣合う前記基準ブロックのうちの前記重畳基準ブロックの相対位置と数とに応じて、前記任意の一つの前記基準ブロックを含んだ前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを決める工程Cと、を包含している。
本発明によれば、コンピュータを用いたパターン設計方法が、設計パターンを含むとともに2次元的に配列された複数のブロックに対応付けられた描画範囲を表すデータを第1の記憶領域に格納する工程Aであって、前記複数のブロックのそれぞれは液滴が配置され得る領域を表しており、LおよびMがそれぞれ正の整数を表す場合に、それぞれが(L×M)個の前記ブロックからなるとともに、いずれも同じ相対位置にある1つの前記ブロックを基準ブロックとして有した複数のブロック群が定義されている工程Aと、前記第1の記憶領域に格納された情報に基づいて、所定割合以上の面積が前記設計パターンに重なっている前記基準ブロックを検出する工程Bと、前記検出された基準ブロックを有した前記ブロック群を重畳ブロック群として検出する工程Cと、前記重畳ブロック群を識別する情報を第2の記憶領域に記録する工程Dと、前記第2の記憶領域に記憶された情報に基づいて、任意の一つの前記ブロック群に隣接する前記ブロック群のうちの前記重畳ブロック群の相対位置と数とに応じて、前記任意の一つの前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを決める工程Eと、を包含している。
ある態様では、前記工程Eは、前記任意の一つの前記ブロック群に隣接する前記ブロック群のうちの前記重畳ブロック群の相対位置と数とに応じて、評価値を求める工程E1と、前記評価値に関連付けられた配置パターンデータセットを変換テーブルから読み出す工程E2であって、前記配置パターンデータセットは前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを指定するデータである工程E2と、を含んでいる。
本発明によれば、コンピュータを用いたパターン設計方法が、設計パターンを含むとともに2次元的に配列された複数のブロックに対応付けられた描画範囲を表すデータを第1の記憶領域に格納する工程Aであって、前記複数のブロックのそれぞれは液滴が配置され得る領域を表しており、LおよびMがそれぞれ正の整数を表す場合に、それぞれが(L×M)個の前記ブロックからなるとともに、いずれも同じ相対位置にある1つの前記ブロックを基準ブロックとして有した複数のブロック群が定義されている工程Aと、所定割合以上の面積が前記設計パターンに重なっている前記基準ブロックを重畳基準ブロックとして検出する工程Bと、前記重畳基準ブロックを識別する情報を第2の記憶領域に記録する工程Cと、前記第2の記憶領域に記録された情報に基づいて、任意の一つの前記基準ブロックに隣合う前記基準ブロックのうちの前記重畳基準ブロックの相対位置と数とに応じて、前記任意の一つの前記基準ブロックを含んだ前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを決める工程Dと、を包含している。
ある態様では、前記工程Dは、前記任意の一つの前記基準ブロックに隣合う前記基準ブロックのうちの前記重畳基準ブロックの相対位置と数とに応じて、評価値を求める工程D1と、前記評価値に関連付けられた配置パターンデータセットを変換テーブルから読み出す工程D2であって、前記配置パターンデータセットは前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを指定するデータである工程D2と、を含んでいる。
好ましくは、前記複数のブロック群に亘って同じ相対位置に位置する前記ブロックへは、同じ走査期間中に前記液滴が配置されるとともに、前記基準ブロックに前記液滴を配置するための前記走査期間は他の前記ブロックに前記液滴を配置するための前記走査期間に先立って行われる場合に、前記基準ブロックに配置された直後の前記液滴が表面上で互いから孤立するように前記複数のブロック群が設定されている。
本発明のある態様によれば、上記パターン設計方法によって決められた前記ブロックに前記液滴を配置する工程を包含した液滴配置方法。
以上のような本発明によって得られる効果の一つは、液滴が配置されることで得られる実パターンの面積が、設計パターンの面積に近づくことである。
(実施形態1)
本実施形態のパターン設計方法は、インクジェットプロセスによってターゲットの表面上に導電パターンを設ける場合に利用される。ここで、インクジェットプロセスは、液滴吐出装置による機能液の配置工程を含んでいる。液滴吐出装置は、好適には、ターゲットを載置するステージと、ステージ上のターゲットに向けて機能液を液滴として吐出するヘッドと、ターゲットに対するヘッドの相対位置が変化するようにステージとヘッドとの少なくとも一方を他方に対して相対移動させる走査機構と、を備えたインクジェット装置である。
以下では、ターゲットの例としてグリーンシートを採用している。そして、本実施形態のパターン設計方法は、図9に示すグリーンシートの表面10Aに、2つのランドパターン8A,8Bを設ける場合の前工程として実現している。なお、本実施形態では、理解を容易にすることを目的として、2つのランドパターン8A,8Bの形状は、どちらも矩形である。
A.設計パターンの作成:
図1(a)に示すように、設計パターン2A,2Bを含んだ描画範囲図2Dを作図する。描画範囲図2Dは、描画範囲2を表している。描画範囲2とは、液滴吐出装置が液滴を配置し得る範囲のことである。また、設計パターン2A,2Bのそれぞれは、外周と、外周に囲まれた内部と、からなる図形である。ここでの設計パターン2A,2Bのそれぞれは、ランドパターン8A,8B(図9)をそれぞれ表している。なお、描画範囲図2Dは、CADデータの形態で準備されてもよいし、紙上に描かれてもよい。
B.グリッドの重畳:
次に、図1(b)に示すグリッド3Dを準備する。そして、図1(c)に示すように、グリッド3Dを描画範囲2に重ねる。グリッド3Dとは、複数のブロック1を規定する仮想的な格子パターンのことである。ここで、複数のブロック1は、X軸方向、およびX軸方向に垂直なY軸方向に並んでいる。つまり、複数のブロック1は2次元的に配置されている。そして、このようなグリッド3Dを描画範囲2に重ねることで、描画範囲2は、複数のブロック1に対応付けられる。なお、複数のブロック1の位置は、液滴吐出装置のヘッドからの液滴が着弾し得る位置に対応する。また、図1では、紙面の上下方向がX軸方向であり、左右方向がY軸方向である。
ここで、説明の便宜上、描画範囲2とグリッド3Dとを重ね合せた後の工程を説明する前に、グリッド3Dによって定義されるブロック1の種類と、その種類に応じたブロック1の表記の仕方と、ブロック1の種類と液滴を配置する順序との間の関係と、を説明する。
B−1.ブロック1の種類と表記:
本実施形態では、複数のブロック1のそれぞれのX軸方向の長さは11μmに対応する。また、複数のブロック1のそれぞれのY軸方向の長さは15μmに対応する。さらに、複数のブロック1のいくつかは、「基準ブロック1R」(図2)として定義されている。具体的には、基準ブロック1Rは、X軸方向に4個のブロック1毎に位置し、Y軸方向にも4個のブロック1毎に位置している。
そして、図2に示すように、X軸方向の4個のブロック1と、Y軸方向の4個のブロック1と、で決まる16個のブロック1の集合毎に、「ブロック群1G」が定義されている。そして、それぞれのブロック群1Gは、それぞれ1つの基準ブロック1Rを有している。図2では、それぞれのブロック群1Gにおいて左上に位置するブロック1が基準ブロック1Rである。
もちろん、ブロック群1Gを構成するブロック1の数は、16個以外でもよい。具体的には、複数のブロック群1Gのそれぞれが、Lブロック×Mブロックのブロック1からなってもよい。そして、この場合には、基準ブロック1Rは、X軸方向にL個のブロック1毎に位置し、Y軸方向にM個のブロック1毎に位置する。ここで、LおよびMは、それぞれ正の整数である。
また、それぞれのブロック群1Gにおける16個のブロック1のそれぞれを識別する目的で、それら16個のブロック1のそれぞれは、文字「C」と2桁のサフィックスとからなる符号(例えばC11)で表記されている。ここで、サフィックスの右側の数値はブロック群1GにおけるY軸方向に沿った位置を表しており、1から4までの整数である。一方、サフィックスの左側の数値はブロック群1GにおけるX軸方向の位置を表しており、1から4までの整数である。このような表記にしたがうと、それぞれのブロック群1Gにおいて基準ブロック1Rは、C11である。
さて、上述のように、複数のブロック1のそれぞれは、液滴が配置され得る領域である。本実施形態では、ある1つのブロック1に液滴が配置される場合には、そのブロック1の中心と、配置される液滴の中心とがほぼ一致するように、液滴が配置される。ここで、複数のブロック1のX軸方向のピッチは、X軸方向に隣合う2つの液滴の中心間距離の最小値に対応する。同様に、複数のブロック1のY軸方向のピッチは、Y軸方向に隣合う2つの液滴の中心間距離の最小値に対応する。
B−2.配置パターン:
後に詳細に説明するが、図7(a)〜(k)に示すように、ブロック群1Gのそれぞれには、互いに異なる11種類の配置パターンP1〜P11のいずれかが割り当てられる。そして、例えば、図7(a)の配置パターンP1が割り当てられたブロック群1Gについては、C11だけに液滴が配置される。また、図7(b)の配置パターンP2が割り当てられたブロック群1Gについては、C11,C21,C31,C41のみに液滴が配置される。さらに、図7(c)の配置パターンP3が割り当てられたブロック群1Gについては、C11,C12,C13,C14のみに液滴が配置される。そして、図7(j)の配置パターンP10が割り当てられたブロック群1Gについては、16個のブロック1のすべてにそれぞれ液滴が配置される。また、図7(k)の配置パターンP11が割り当てられたブロック群1Gについては、16個のブロック1のいずれにも液滴は配置されない。
B−3.液滴を配置する順序:
本実施形態では、複数のブロック群1Gのそれぞれにおいて、16個のブロック1に液滴を配置する順序が同じである。具体的には本実施形態では、複数のブロック群1Gのそれぞれにおいて、C11、C31,C13,C33,C21,C41,C23,C43,C12,C32,C14,C34,C22,C42,C24,C44の順序で、それぞれの液滴が配置される。これを「基本順序」と呼ぶ。ただし、上述のように、ブロック群1Gに割り当てられた「配置パターン」によっては、これら16個のブロック1の全てに液滴が配置されない場合もある。そして、16個のブロック1の全てに液滴が配置されないブロック群1Gに関しては、液滴が配置されないブロック1の順番が「基本順序」においてスキップされる。
例として、表1は、配置パターンP1,P2,P3,P4,P5,P7,P10が割り当てられたそれぞれのブロック群1Gについて、16個のブロック1に液滴が配置されるタイミングを示している。
Figure 2007144323
表1における最上段のロウは、1番目から16番目までの走査期間M1〜M16を示している。これら走査期間M1〜M16は、それらの数字の順番にしたがって実行される。また、表1の2段目のロウは、C11からC44までの16個のブロック1を示している。これら16個のブロック1の並び方は、上述の「基本順序」にしたがっており、かつ、走査期間M1〜M16に対応している。例えば、表1によれば、1番目の走査期間M1内では、基本順序の1番目のブロック1(つまりC11)に液滴が配置される。
さらに、表1中の印「○」は、対応するブロック1へ液滴が配置されることを意味している。印「○」がないブロック1への液滴の配置は、スキップされる。そして、表1の最も左のカラムにおける複数の数字のそれぞれは、配置パターンP1,P2,P3,P4,P5,P7,P10のそれぞれを示している。
ここで、「走査期間」とは、物体表面に対するヘッドの相対移動が、描画範囲2の全体におよぶために必要な時間期間である。あるいは、1つの「走査期間」とは、1つの種類に属するブロック1(例えばC11)のすべてに、液滴を配置し始めてからし終えるまでの時間期間である。例えば、走査期間M1は、C11のうち、液滴が配置されるべきC11の全てに液滴を配置するための時間期間である。表1に示す例では、走査期間M1内に、配置パターンP1,P2,P3,P4,P10がそれぞれ割り当てられたブロック群1GのそれぞれにおけるC11に、液滴が配置される。ただし、表1の例では、走査期間M1内では、配置パターンP5,P7がそれぞれ割り当てられたブロック群1GのそれぞれにおけるC11への液滴の配置は、スキップされる。つまり、このような2つのブロック群1GのC11へは、なんら液滴が配置されない。
さて、同じ種類に属するブロック1は、複数のブロック群1Gに亘っていずれも同じ相対位置に位置している。例えば、図2上では、複数のブロック群1Gのそれぞれにおいて、C11はいずれも左上に位置している。また、複数のブロック群1Gのそれぞれにおいて、C44はいずれも右下に位置している。したがって、本実施形態では、複数のブロック群1Gに亘って同じ相対位置に位置するブロック1へは、同じ走査期間内に液滴が配置される。しかも、C11に液滴を配置するための走査期間M1は他の種類のブロック1に液滴を配置するための走査期間M2からM16のいずれにも先立って行われる。
また、任意の隣合う2つのC11のそれぞれに実際に液滴がそれぞれ配置された場合に、それら2つの液滴が表面上で互いから孤立するように、ブロック1の大きさおよび液滴の着弾径が設定されている。そして、C11に液滴が配置された後で、C11上の液滴がC11に対して固定される。具体的には、C11上で液滴が流動性を失うように、液滴が乾燥させられる。そしてこの結果、たとえ表面10A(図9)が液滴に対して撥液性を有していても、液滴は表面に対して固定される。
なお、表面10Aが液滴に対して撥液性を有している場合には、液滴が表面10A上で動き易い。したがって、液滴の大きさに対して十分広い面積を有する実パターン(ベタ状の実パターン)を設けようとすると、得られるべた状の実パターンに穴が生じ易い。しかしながら、C11上の液滴をC11に固定したうえで、上述の基本順序にしたがって液滴を配置すれば、たとえ表面10Aが液滴に対して撥液性を有していても、実パターンに穴が生じ難い。
C.重畳基準ブロックの検出:
図3以降を参照しながら、描画範囲2とグリッド3Dとを重ね合せた後の工程を説明する。
まず、図3に示すように、複数のブロック1のうち、設計パターン2A,2Bに重なった面積が所定割合以上のブロック1を、「重畳ブロック」として記録する。具体的には、複数のブロック1のそれぞれについて、面積の50%以上100%以下が、設計パターン2A,2Bの外周および内部の少なくとも一方に重なるか否かを判定する。そして、この重なりが面積の50%以上100%以下であるブロック1は、「重畳ブロック」である。なお、図3では、「重畳ブロック」にはハッチングが付されている。
そして、図4に示すように、「重畳ブロック」として記録されたブロック1のうちから、基準ブロック1Rを検出する。本実施形態では、「重畳ブロック」である基準ブロック1Rを、「重畳基準ブロック1RR」と表記する。なお、重畳基準ブロック1RRの検出工程は、目視で行われてもよいし、コンピュータによる画像処理によって行われてもよい。
D.重畳ブロック群の検出:
次に、図5に示すように、複数のブロック群1Gのうちで、重畳基準ブロック1RRを有するブロック群1Gを、「重畳ブロック群1GR」として記録する。図5に示す例では、重畳ブロック群1GRであるブロック群1Gには「1」の値を有するフラグが割り当てられており、それ以外のブロック群1Gには「0(ゼロ)」の値を有するフラグが割り当てられている。
ここで、ある1つのブロック群1Gが重畳ブロック群1GRになるか否かは、そのブロック群1Gに対応する部分での設計パターン2A,2Bの形状に依存する。したがって、描画範囲2内の重畳ブロック群1GRの分布は、設計パターン2A,2Bの形状を反映している。
E.評価値の導出:
そして、任意の一つのブロック群1Gが重畳ブロック群1GRか否かの情報と、そのブロック群1Gに隣接する重畳ブロック群1GRの相対位置と数と、に応じて、この任意の一つのブロック群1G内で液滴が配置されるべきブロック1を決める。
具体的には、図6(a)に示す評価テーブルを用いて、対象となるブロック群1Gの評価値を求める。評価テーブルは、3×3のマトリクスとして定義されている。評価テーブルは、対象となるブロック群1Gと、その周りの8つのブロック群1Gのそれぞれと、にそれぞれの重み、すなわち係数、を割り当てている。ここでは、対象となるブロック群1Gを中心にして、左上、上、右上、左、右、左下、下、および右下に位置するブロック群1Gのそれぞれの重みを、それぞれA11、A12、A13、A21、A23、A31、A32、およびA33と表記する。また、対象となるブロック群1G自体の重みをA22と表記する。
本実施形態では、図6(b)に示すように、A11の値は、1(=20)である。同様に、A12、A13、A21、A23、A31、A32、A33のそれぞれの値は、それぞれ2(=21)、4(=22)、8(=23)、16(=24)、32(=25)、64(=26)、128(=27)である。また、対象となるブロック群1GのA22の値は、256=(28)である。
そして、座標(i,j)に位置するブロック群1Gの評価値をva(i,j)と表記すると、va(i,j)は、下記(式1)で表される。
va(i,j)
=A11・F(i−1,j−1)
+A12・F(i−1,j)
+A13・F(i−1,J+1)
+A21・F(i,j−1)
+A22・F(i,j)
+A23・F(i,j+1)
+A31・F(i+1,j−1)
+A32・F(i+1,j)
+A33・F(i+1,j+1)…(式1)
上記(式1)において、F(i,j)は、描画範囲2内の座標(i,j)に位置するブロック群1Gのフラグの値を表している。ここで、iおよびjはそれぞれ整数である。そして、F(i,j)の値は、「0(ゼロ)」または「1」である。上述のように、あるブロック群1Gのフラグが「1」の場合には、そのブロック群1Gは重畳ブロック群1GRであり、ブロック群1Gのフラグが「0」の場合には、そのブロック群1Gは重畳ブロック群1GRでない。なお、評価値の導出の対象となるブロック群1Gが描画範囲2の境界に接している場合には、描画範囲2の内側に存在するブロック群1Gに関してのみ、上記(式1)を適用する。
このように、まず、対象となるブロック群1Gに隣接するブロック群1Gのフラグの値と相対位置に応じた重みと、の積の結果を求める。ここでの相対位置とは、評価値の導出の対象となるブロック群1Gを基準にした位置のことである。さらに、本実施形態では、対象となるブロック群1G自体のフラグの値と重みとの積の結果も求める。そして、これら積の結果を加算する。そうすると、対象となるブロック群1Gの評価値が得られる。
また、上記(式1)において、ブロック群1Gのフラグが「0(ゼロ)」または「1」の2値である。そして、重みA11〜A33のそれぞれが、相対位置に応じてべき指数が異なる2のべき乗の値である。これらのことから、評価値は、対象となるブロック群1Gが重畳ブロック群1GRであるか否かの情報と、対象となるブロック群1Gに隣接した重畳ブロック群1GRの相対位置と数との情報と、に応じて、異なる値を取る。
上述のように、ある1つのブロック群1Gが重畳ブロック群1GRであるか否かの情報は、その1つのブロック群1Gに対応する部分での設計パターン2A,2Bの形状を反映している。一方で評価値は、対象となるブロック群1Gが重畳ブロック群1GRであるか否かの情報に加えて、対象となるブロック群1Gに隣接した重畳ブロック群1GRの相対位置と数との情報を含んでいる。このため、ある1つのブロック群1Gの評価値は、そのブロック群1Gに対応する部分での設計パターン2A,2Bの形状と、そのブロック群1Gの周囲に対応する部分での設計パターン2A,2Bの形状と、を反映している。
評価値は、「0(ゼロ)」から「511」までの512通りの整数値を取る。そして、本実施形態では、対象となるブロック群1Gの評価値が、以下の範囲R1からR20のいずれか一つの範囲内にある場合に、その対象となるブロック群1Gの内部の少なくとも1つのブロック1に液滴が配置される。
・80以上95以下の範囲R1,
・112以上127以下の範囲R2,
・208以上223以下の範囲R3,
・240以上255以下の範囲R4,
・256以上271以下の範囲R5,
・272以上287以下の範囲R6,
・288以上303以下の範囲R7,
・304以上319以下の範囲R8,
・320以上335以下の範囲R9,
・336以上351以下の範囲R10,
・352以上367以下の範囲R11,
・368以上383以下の範囲R12,
・384以上395以下の範囲R13,
・400以上415以下の範囲R14,
・416以上431以下の範囲R15,
・432以上447以下の範囲R16,
・448以上463以下の範囲R17,
・464以上479以下の範囲R18,
・480以上495以下の範囲R19,
・496以上511以下の範囲R20。
一方で、対象となるブロック群1Gの評価値が、これら範囲R1からR20のいずれにも属さない場合には、その対象となるブロック群1Gの内部には、なんら液滴は配置されない。なお、ブロック群1Gの内部に液滴が配置される場合の評価値は、本実施形態では316通りである。
さて、評価値が「256」から「511」までの範囲内であれば、その評価値を有するブロック群1G自体が、重畳ブロック群1GRである。ただし、本実施形態によれば、たとえあるブロック群1Gが重畳ブロック群1GRであっても、評価値がR1からR20のいずれにも属していない場合には、そのブロック群1Gにはなんら液滴が配置されない。また、あるブロック群1Gが重畳ブロック群1GRでなくても、評価値が範囲R1,R2,R3,R4のいずれかに属していれば、そのブロック群1Gには、少なくとも一つの液滴が配置される。
本実施形態では、描画範囲2内のすべてのブロック群1Gについて、それぞれの評価値を導出する。そして、図6(c)に示すように、複数のブロック群1Gのそれぞれに、それぞれの評価値を対応付ける。
F.配置パターンの割り当て:
次に、評価値に基づいて、ブロック群1Gに配置パターンを割り当てる。例えば、図7(a)に示すように、範囲R5,R7のいずれかに属する評価値を有したブロック群1Gには、配置パターンP1を割り当てる。配置パターンP1によれば、ブロック群1Gのうち、C11だけに液滴が配置される。また、図7(b)に示すように、範囲R9,R11のいずれかに属する評価値を有したブロック群1Gには、配置パターンP2を割り当てる。配置パターンP2によれば、C11,C21,C31,C41の4つのみに、液滴が配置される。そして、図7(c)に示すように、範囲R6,R8のいずれかに属する評価値を有したブロック群1Gには、配置パターンP3を割り当てる。配置パターンP3によれば、C11,C12,C13,C14の4つのみに、液滴が配置される。
さらに、図7(d)から図7(k)についても同様に、評価値に応じて、対応するブロック群1Gに、配置パターンP4からP11のいずれかが割り当てられる。なお、図7(j)に示すように、配置パターンP10によれば、ブロック群1Gにおけるブロック1のすべてにそれぞれの液滴が配置される。一方で、図7(k)に示すように、配置パターンP11によれば、ブロック群1Gにおけるいずれのブロック1にも液滴は配置されない。このように、配置パターンP1からP11は互いに異なっている。
上述の図6(c)に示す評価値に基づけば、図8に示す描画パターン7A,7Bを含んだ描画データ7が得られる。描画データ7は、配置パターンP1〜P11の分布によって表されている。なお、図8の描画データ7において、液滴が配置されるブロック1にはハッチングが付されている。
そして、図8に示す描画データ7にしたがって液滴を配置する。そうすると、図9に示すように、ターゲットの表面10A上にランドパターン8A,8Bが得られる。得られたランドパターン8A,8Bのそれぞれが、「実パターン」の一例である。
上述のように、本実施形態によれば、ブロック群1Gに評価値が与えられる。そして、ある1つのブロック群1Gの評価値は、そのブロック群1Gに対応する部分での設計パターン2A,2Bの形状と、そのブロック群1Gの周囲に対応する部分での設計パターン2A,2Bの形状と、を反映している。したがって、評価値に基づけば、そのブロック群1Gが設計パターン2A,2Bのどの部分に対応するかが分かる。
例えば、評価値に基づいて、そのブロック群1Gが、設計パターン2A,2Bの周辺部に対応するのか、内部に対応するのか、が分かる。そして、設計パターン2A,2Bの周辺部を示す評価値には、周辺部に適した配置パターンを関連付けておく。また、設計パターン2A,2Bの内部を示す評価値には、内部に適した配置パターンを割り当てておく。具体的には、内部に適した配置パターンとは、16個のブロック1のすべてに液滴を配置させるパターンである。一方で、周辺部に適した配置パターンとは、16個のブロック1のうちの全てには液滴を配置させないパターンである。
そして、このような配置パターンに応じて液滴が配置されると、設計パターン2A,2Bの周辺部での液滴の数を制限できるので、周辺部での液滴の濡れ拡がりが制限される。そして、この結果として、得られる実パターンの面積は設計パターンの面積に近くなる。
このように、本実施形態によれば、上述のパターン設計方法によって得られる描画データ7を用いてインクジェットプロセスを実行するので、得られる2つの実パターンの面積は、それぞれ対応する設計パターン2A,2Bの面積にほぼ近くなる。
(実施形態2)
本実施形態は、パターン設計方法がパターン設計装置によって実行される点を除いて、実施形態1と基本的に同じである。以下で説明するように、パターン設計装置100は、コンピュータである。
図10に示すパターン設計装置100は、中央処理装置(CPU)10と、主記憶装置20と、インターフェース部30と、外部記憶装置40と、バス50と、データ入出力部60と、バス50上の通信を制御するコントローラ(不図示)と、を備えている。これらのうち、中央処理装置10と、主記憶装置20と、インターフェース部30と、は、バス50によって通信可能に接続されている。一方、外部記憶装置40とデータ入出力部60とは、それぞれインターフェース部30を介してバス50に接続されている。外部記憶装置40は、ハードディスクドライブによって実現された記憶装置であり、以下で説明するパターン設計装置100の機能を実現するコンピュータプログラムを記憶している。
また、主記憶装置20は、RAMである。そして、主記憶装置20は、重畳面積格納部21と、ブロックフラグ格納部22と、ブロック群フラグ格納部23と、評価値格納部24と、係数格納部25と、LUT26と、を有している。これら重畳面積格納部21と、ブロックフラグ格納部22と、ブロック群フラグ格納部23と、評価値格納部24と、係数格納部25と、LUT26とは、いずれも主記憶装置20における記憶領域上に存在している。
以下では、パターン設計装置100が行うパターン設計方法を説明する。
まず、図示はされていないが、中央処理装置10は、データ入出力部60を介してパターン設計装置100に供給されるビットマップデータを、主記憶装置20に格納する。このビットマップデータは描画範囲2を表すデータである。ここでの描画範囲2には、設計パターン2A,2B(図1)が含まれている。
その後、図11のステップS1では、中央処理装置10は、描画範囲2と、グリッド3Dとを互いに重ね合わせた状態を表すビットマップデータを生成する。ここで、実施形態1で説明した複数のブロック1のそれぞれが、複数のピクセルによって表されるように、グリッド3Dの大きさが定義されている。そして、中央処理装置10は、複数のブロック1のそれぞれについて、設計パターン2A(または2B)の外周または内部に重なるピクセルの数をカウントするとともに、ブロック1毎に設計パターン2A,2Bに重なるピクセルの数を重畳面積格納部21に格納する。
なお、実施形態1で説明した複数の基準ブロック1Rのそれぞれの座標、複数のブロック群1Gのそれぞれの座標、および複数のブロック群1Gのそれぞれを構成するブロック1の数は、主記憶装置20に記憶されている。なお、複数のブロック群1Gのそれぞれの座標は、それぞれ対応する基準ブロック1Rの座標で表されている。
そして、中央処理装置10は、重畳面積格納部21に格納された情報に基づいて、複数の基準ブロック1Rのうち、面積の50%以上100%以下が設計パターン2A,2Bに重なる基準ブロック1Rを検出する。具体的には、中央処理装置10は、基準ブロック1Rを構成する複数のピクセルの半数以上が設計パターン2A,2Bの外周または内部に重なっている基準ブロック1Rを検出する。
さらに、ステップS2として、中央処理装置10は、検出された基準ブロック1Rを重畳基準ブロック1RRとして記録する。具体的には、中央処理装置10は、検出された基準ブロック1Rのフラグの値を「1」にする。一方で、中央処理装置10は、面積の0%から50%未満が設計パターン2A,2Bに重なる基準ブロック1Rのフラグを、デフォルト値の「0(ゼロ)」のままにする。その後、中央処理装置10は、それぞれの基準ブロック1Rの座標に関連付けて、対応するフラグをブロックフラグ格納部22に格納する。
なお、ブロックフラグ格納部22へ基準ブロック1Rのフラグを格納する際には、それぞれのフラグは配列型の変数の値として扱われる。例えば、ある1つの基準ブロック1Rのフラグは、FB(i,j)の値としてブロックフラグ格納部22に格納される。ここで、括弧内のiおよびjはいずれも整数であり、iおよびjの組合せは、基準ブロック1Rの座標に対応している。
ステップS3では、中央処理装置10は、ブロックフラグ格納部22に格納された情報(フラグの値)に基づいて、重畳基準ブロック1RRを有するブロック群1Gを検出する。そして、検出されたブロック群1Gを重畳ブロック群1GRとして記録する。具体的には、中央処理装置10は、ある1つのブロック群1Gに対応する基準ブロック1Rのフラグの値が「1」である場合に、そのブロック群1Gのフラグの値を「1」にする。一方で、ブロック群1Gに対応する基準ブロック1Rのフラグの値が「0(ゼロ)」である場合には、ブロック群1Gのフラグの値をデフォルト値の「0(ゼロ)」のままにする。そして、中央処理装置10は、それぞれのブロック群1Gの座標に関連付けて、対応するフラグをブロック群フラグ格納部23に格納する。
なお、ブロック群フラグ格納部23へブロック群1Gのフラグを格納する際には、それぞれのフラグは配列型の変数の値として扱われる。例えば、ある1つのブロック群1Gのフラグは、F(i,j)の値としてブロック群フラグ格納部23に格納される。ここで、括弧内のiおよびjはいずれも整数であり、iおよびjの組合せは、ブロック群1Gの座標に対応している。
ステップS4では、中央処理装置10は、ブロック群フラグ格納部23に格納された情報(フラグの値)に基づいて、複数のブロック群1Gのそれぞれの評価値を求める。具体的には、中央処理装置10は、係数格納部25から読み出された重みA11〜A33と、ブロック群フラグ格納部23から読み出されたF(i,j)と、に基づいて、座標(i,j)に位置するブロック群1Gの評価値を求める。評価値をva(i,j)とすると、va(i,j)は下記(式2)から導出される。
va(i,j)
=A11・F(i−1,j−1)
+A12・F(i−1,j)
+A13・F(i−1,j+1)
+A21・F(i,j−1)
+A22・F(i,j)
+A23・F(i,j+1)
+A31・F(i+1,j−1)
+A32・F(i+1,j)
+A33・F(i+1,j+1)…(式2)
そして、中央処理装置10は、求めた評価値を、対応するブロック群1Gの座標(i,j)に関連付けて評価値格納部24に格納する。
ステップS5では、中央処理装置10は、評価値格納部24に格納された評価値に基づいて、配置パターンを得る。具体的には、中央処理装置10は、評価値をLUT26に供給する。ここで、LUT26は、評価値と、評価値に関連付けられた配置パターンを表す配置パターンデータセットと、を記憶している。そして、LUT26は、供給された評価値に関連付けられた配置パターンデータセットを中央処理装置10に供給する。
配置パターンデータセットとは、図7(a)から(k)に示した配置パターンP1〜P11のいずれかを表すデータセットである。具体的には、配置パターンデータセットは、対応するブロック群1Gにおける16個のブロック1のうちで、液滴を配置すべきブロック1の座標を含んでいる。なお、液滴を配置すべきブロック1の座標は、基準ブロック1Rの座標を原点とした相対座標で表されている。
中央処理装置10が描画範囲2内のブロック群1Gの全てについて、それぞれの配置データセット受け取ると、ステップS6として、中央処理装置10は、配置データセットに基づいて描画データ7(図8)を生成する。なお、本実施形態の描画データ7はビットマップデータである。
そして、液滴吐出装置(不図示)は、描画データ7に基づいて、液滴を配置する。そうすると、設計パターン2A,2Bに対応するランドパターン8A,8B(図9)が、グリーンシートの表面10A上に得られる。なお、上述のように、ランドパターン8A,8Bのそれぞれが、「実パターン」の一例である。
上述のように、本実施形態によれば、ブロック群1Gに評価値が与えられる。そして、実施形態1において説明したように、ある1つのブロック群1Gの評価値は、そのブロック群1Gに対応する部分での設計パターン2A,2Bの形状と、そのブロック群1Gの周囲に対応する部分での設計パターン2A,2Bの形状と、を反映している。したがって、評価値に基づけば、そのブロック群1Gが設計パターン2A,2Bのどの部分に対応するかが分かる。
例えば、評価値に基づいて、そのブロック群1Gが、設計パターン2A,2Bの周辺部に対応するのか、内部に対応するのか、が分かる。そして、実施形態1において説明したように、設計パターン2A,2Bの周辺部を示す評価値には、周辺部に適した配置パターンを関連付けておく。また、設計パターン2A,2Bの内部を示す評価値には、内部に適した配置パターンを割り当てておく。具体的には、内部に適した配置パターンとは、16個のブロック1のすべてに液滴を配置させるパターンである。一方で、周辺部に適した配置パターンとは、16個のブロック1のうちの全てには液滴を配置させないパターンである。
そして、このような配置パターンに応じて液滴が配置されると、設計パターン2A,2Bの周辺部での液滴の数を制限できるので、周辺部での液滴の濡れ拡がりが制限される。そして、この結果として、得られる実パターンの面積は設計パターンの面積に近くなる。
このように、本実施形態によれば、上述のパターン設計方法によって得られる描画データ7を用いてインクジェットプロセスを実行するので、得られる2つの実パターンの面積は、それぞれ対応する設計パターン2A,2Bの面積にほぼ近くなる。
(変形例1)実施形態1および2では、実パターンは、ランドパターン8A,8Bである。ただし、ランドパターン8A,8Bに代えて、実パターンは、配線パターンなど、他の導電パターンでもよい。また、実パターンは、絶縁パターンでもよい。また、実施形態1および2では、ターゲットはグリーンシートである。ただし、グリーンシートに代えて、ターゲットは、ポリイミドからなるフレキシブル基板でもよいし、ガラス基板でもよいし、ガラス・エポキシ基板でもよいし、セラミック基板でもよい。また、ターゲットは、多層構造を有する多層基板であってもよい。
(変形例2)実施形態1および2のパターン設計方法によれば、描画範囲2における複数のブロック1のそれぞれについて、設計パターン2A,2Bに重なり合う面積を求める。そして、そのうえで、面積の所定割合以上が設計パターン2A,2Bに重なり合う基準ブロック1Rを検出する。
ただし、このような構成に代えて、基準パターン1Rのみについて、設計パターン2A,2Bに重なり合う面積を求めてもよい。そして、そのうえで、面積の所定割合以上が設計パターン2A,2Bに重なり合う基準ブロック1Rを検出してもよい。つまり、描画範囲2に亘って、面積の所定割合以上が設計パターン2A,2Bに重なり合う基準ブロック1Rを検出できるのであれば、上記2つの方法のどちらが選択されてもよい。
(変形例3)実施形態1および2では、重畳基準ブロック1RRを含んだブロック群1Gを検出して、そして、検出されたブロック群1Gを重畳ブロック群1GRとして記録する。ただし、重畳基準ブロック1RRを含んだブロック群1Gを検出する工程と、検出されたブロック群1Gを重畳ブロック群1GRとしてを記録する工程とは、どちらも省略されてもよい。
上記2つの工程を省略する場合には、任意の一つの基準ブロック1Rに隣合う基準ブロック1Rのうちの重畳基準ブロック1RRの相対位置と数とに応じて、その任意の一つの基準ブロック1Rを含んだブロック群G内で液滴が配置されるべきブロック1を決めればよい。より具体的には、上記(式1)および(式2)が、基準ブロック1Rに対して適用されてよい。この場合、(式1)および(式2)におけるF(i,j)として、座標(i,j)における基準ブロック1Rのフラグが用いられればよい。そして、このような構成によっても、実施形態1および2で説明された効果と同様の効果が得られる。なお、基準ブロック1Rのフラグとは、上述のように、その基準ブロック1Rが重畳基準ブロック1RRであるか否かを示す情報であり、「1」または「0(ゼロ)」の値を取る。
(a)は、描画範囲内に描かれた設計パターンを示す模式図であり、(b)は、描画範囲に重ね合せられるグリッドを示す模式図であり、(c)は、設計パターンとグリッドとを重ね合せた状態を示す模式図である。 グリッドによって定義される複数のブロックを示す模式図。 描画範囲とグリッドとを重ね合せた状態を示す模式図。 重畳基準ブロックを示す模式図。 描画範囲におけるブロック群のフラグを示す模式図。 (a)は、重みを示すマトリクスであり、(b)は、重みの値を示すマトリクスであり、(c)は、描画範囲におけるブロック群の評価値を示す模式図である。 (a)から(k)は、評価値と配置パターンとの対応を示す説明図である。 配置パターンからなる描画データを示す模式図。 図8の描画データに基づいて液滴が配置された場合の2つのランドパターンを示す模式図。 パターン設計装置を示す模式図。 パターン設計装置が行うパターン設計方法のフローチャート。
符号の説明
1…ブロック、1G…ブロック群、1GR…重畳ブロック群、1R…基準ブロック、1RR…重畳基準ブロック、2A,2B…設計パターン、2…描画範囲、2D…描画範囲図、3D…グリッド、8A,8B…ランドパターン、10A…グリーンシートの表面、P1〜P11…配置パターン、M1〜M16…走査期間、10…中央処理装置、20…主記憶装置、30…インターフェース部、40…外部記憶装置、50…バス、21…重畳面積格納部、22…ブロックフラグ格納部、23…ブロック群フラグ格納部、24…評価値格納部、25…係数格納部、26…LUT、100…パターン設計装置。

Claims (8)

  1. 設計パターンを含んだ描画範囲に、2次元的に配列された複数のブロックを対応付ける工程Aであって、前記複数のブロックのそれぞれは液滴が配置され得る領域を表しており、LおよびMがそれぞれ正の整数を表す場合に、それぞれが(L×M)個の前記ブロックからなるとともに、いずれも同じ相対位置にある1つの前記ブロックを基準ブロックとして有した複数のブロック群が定義されている工程Aと、
    所定割合以上の面積が前記設計パターンに重なっている前記基準ブロックを検出する工程Bと、
    前記検出された基準ブロックを有した前記ブロック群を重畳ブロック群として記録する工程Cと、
    任意の一つの前記ブロック群に隣接する前記ブロック群のうちの前記重畳ブロック群の相対位置と数とに応じて、前記任意の一つの前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを決める工程Dと、
    を包含したパターン設計方法。
  2. 設計パターンを含んだ描画範囲に、2次元的に配列された複数のブロックを対応付ける工程Aであって、前記複数のブロックのそれぞれは液滴が配置され得る領域を表しており、LおよびMがそれぞれ正の整数を表す場合に、それぞれが(L×M)個の前記ブロックからなるとともに、いずれも同じ相対位置にある1つの前記ブロックを基準ブロックとして有した複数のブロック群が定義されている工程Aと、
    所定割合以上の面積が前記設計パターンに重なっている前記基準ブロックを重畳基準ブロックとして検出する工程Bと、
    任意の一つの前記基準ブロックに隣合う前記基準ブロックのうちの前記重畳基準ブロックの相対位置と数とに応じて、前記任意の一つの前記基準ブロックを含んだ前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを決める工程Cと、
    を包含したパターン設計方法。
  3. コンピュータを用いたパターン設計方法であって、
    設計パターンを含むとともに2次元的に配列された複数のブロックに対応付けられた描画範囲を表すデータを第1の記憶領域に格納する工程Aであって、前記複数のブロックのそれぞれは液滴が配置され得る領域を表しており、LおよびMがそれぞれ正の整数を表す場合に、それぞれが(L×M)個の前記ブロックからなるとともに、いずれも同じ相対位置にある1つの前記ブロックを基準ブロックとして有した複数のブロック群が定義されている工程Aと、
    前記第1の記憶領域に格納された情報に基づいて、所定割合以上の面積が前記設計パターンに重なっている前記基準ブロックを検出する工程Bと、
    前記検出された基準ブロックを有した前記ブロック群を重畳ブロック群として検出する工程Cと、
    前記重畳ブロック群を識別する情報を第2の記憶領域に記録する工程Dと、
    前記第2の記憶領域に記憶された情報に基づいて、任意の一つの前記ブロック群に隣接する前記ブロック群のうちの前記重畳ブロック群の相対位置と数とに応じて、前記任意の一つの前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを決める工程Eと、
    を包含したパターン設計方法。
  4. 請求項3記載のパターン設計方法であって、
    前記工程Eは、
    前記任意の一つの前記ブロック群に隣接する前記ブロック群のうちの前記重畳ブロック群の相対位置と数とに応じて、評価値を求める工程E1と、
    前記評価値に関連付けられた配置パターンデータセットを変換テーブルから読み出す工程E2であって、前記配置パターンデータセットは前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを指定するデータである工程E2と、
    を含んでいる、
    パターン設計方法。
  5. コンピュータを用いたパターン設計方法であって、
    設計パターンを含むとともに2次元的に配列された複数のブロックに対応付けられた描画範囲を表すデータを第1の記憶領域に格納する工程Aであって、前記複数のブロックのそれぞれは液滴が配置され得る領域を表しており、LおよびMがそれぞれ正の整数を表す場合に、それぞれが(L×M)個の前記ブロックからなるとともに、いずれも同じ相対位置にある1つの前記ブロックを基準ブロックとして有した複数のブロック群が定義されている工程Aと、
    所定割合以上の面積が前記設計パターンに重なっている前記基準ブロックを重畳基準ブロックとして検出する工程Bと、
    前記重畳基準ブロックを識別する情報を第2の記憶領域に記録する工程Cと、
    前記第2の記憶領域に記録された情報に基づいて、任意の一つの前記基準ブロックに隣合う前記基準ブロックのうちの前記重畳基準ブロックの相対位置と数とに応じて、前記任意の一つの前記基準ブロックを含んだ前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを決める工程Dと、
    を包含したパターン設計方法。
  6. 請求項5記載のパターン設計方法であって、
    前記工程Dは、
    前記任意の一つの前記基準ブロックに隣合う前記基準ブロックのうちの前記重畳基準ブロックの相対位置と数とに応じて、評価値を求める工程D1と、
    前記評価値に関連付けられた配置パターンデータセットを変換テーブルから読み出す工程D2であって、前記配置パターンデータセットは前記ブロック群内で前記液滴が配置される前記ブロックを指定するデータである工程D2と、
    を含んでいる、
    パターン設計方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載のパターン設計方法であって、
    前記複数のブロック群に亘って同じ相対位置に位置する前記ブロックへは、同じ走査期間中に前記液滴が配置されるとともに、前記基準ブロックに前記液滴を配置するための前記走査期間は他の前記ブロックに前記液滴を配置するための前記走査期間に先立って行われる場合に、前記基準ブロックに配置された直後の前記液滴が表面上で互いから孤立するように前記複数のブロック群が設定されているパターン設計方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一つに記載のパターン設計方法によって決められた前記ブロックに前記液滴を配置する工程を包含した液滴配置方法。
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