JP2007142626A - 衛星放送受信用コンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】アースラインと回路基板との接触不良に起因した性能の低下が防止された衛星放送受信用コンバータを提供する。
【解決手段】衛星放送受信用コンバータ12は、高い周波数の信号を低い周波数の信号に変換する電子回路部品6を備えている。電子回路部品6は、回路基板2上に搭載されている。回路基板2には、シャーシ1およびフレーム3が装着されている。シャーシ1およびフレーム3は、電子回路部品6を内包して、外部の電磁波から電子回路部品6を遮蔽している。また、回路基板2とシャーシ1との間には、アースライン4が挿入されている。回路基板2とアースライン4との間には、回路基板2およびアースライン4に接触するように導電性板5が挿入されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、衛星放送受信用のコンバータに関するものである。
従来から、図18に示すように、1つの反射鏡で直線偏波信号および円偏波信号を受信するパラボラアンテナ13が用いられている。パラボラアンテナ13で受信された高い周波数の信号は、衛星放送受信用コンバータ12によって低い周波数の信号に変換される。それにより、低い周波数の信号が各機器に伝達される。
衛星放送受信用コンバータ12は、LNB(Low Noise Down Block Converter)と呼ばれ、次のような構造を有している。
衛星放送受信用コンバータ12は、図18〜図20に示すように、パラボラアンテナ13で反射した信号波が入力される一次放射器10と、一次放射器10に接続され、信号波を内部に導く導波管11と、導波管11に接続されたシャーシ1とを備えている。
シャーシ1内には、導波管11によって導かれた信号を受信し、高い周波数の信号を低い周波数の信号に変換する電子回路部品6が設けられている。電子回路部品6は、回路基板2の一方の主表面上に搭載されている。回路基板2の他方の主表面上にはアースライン4が設けられている。回路基板2にはフレーム3が装着されている。電子回路部品6は、シャーシ1およびフレーム3によって内包され、外部の電磁波から遮蔽されている。つまり、シャーシ1とフレーム3とによって回路基板2が挟まれている構造、すなわち、サンドイッチ構造が形成されている。なお、アースライン4は、図19および図20においては、回路基板2とシャーシ1とによって挟まれているが、回路基板2とフレーム3とによって挟まれていてもよい。
特開2000−196284号公報
上記従来の衛星放送受信用コンバータにおいては、図21に示すように、シャーシ1またはフレーム3に接触するように設けられたアースライン4にうねりまたは反りが発生する場合がある。この場合には、回路基板2とシャーシ1との間または回路基板2とフレーム3との間に隙間7が形成される。そのため、アースライン4と回路基板2と間に接触不良が生じる。その結果、雑音指数(NF)および交差変波特性が低下するとともに、不要輻射(電波漏れ)およびローカル発振停止が発生する。つまり、衛星放送受信用コンバータの性能が低下してしまう。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、アースラインと回路基板との接触不良に起因した性能の低下が防止された衛星放送受信用コンバータを提供することである。
本発明の衛星放送受信用コンバータは、高い周波数の信号を低い周波数の信号に変換する電子回路部品と、電子回路部品が搭載された回路基板と、回路基板に装着され、電子回路部品を内包して、外部の電磁波から電子回路部品を遮蔽するシャーシおよびフレームと、回路基板とシャーシとの間または回路基板とフレームとの間に挿入されたアースラインと、回路基板とアースラインとの間に、回路基板およびアースラインに接触するように挿入された導電性板または導電性グリスとを備えている。
導電性板または導電性グリスの平面形状がアースラインの平面形状と同一であってもよい。
本発明の衛星放送受信用コンバータは、RF(Radio Frequency)の信号が伝送されるRF伝送路を備えており、導電性板または導電性グリスが、RF伝送路を内包する部分の回路基板とアースラインとの間にのみ設けられていてもよい。
本発明の衛星放送受信用コンバータは、電子回路部品の周波数変換の特性を変更し得るローカルネジを備えており、導電性板または導電性グリスが、ローカルネジを内包する部分の回路基板とアースラインとの間にのみ設けられていてもよい。
また、本発明の衛星放送受信用コンバータは、アンテナで反射した信号を電子回路部品に導く導波管を備えており、導電性板または導電性グリスが、導波管が挿入されている部分の回路基板とアースラインとの間にのみ設けられていてもよい。
導電性板または導電性グリスの厚さは0.01mm〜0.5mmであることが望ましい。導電性板または導電性グリスが、銅、アルミ、鉄、ステンレス、亜鉛、銀、または金からなっていることが望ましい。導電性板が複数の凸部、複数の貫通孔、または格子状の突起を有していることが望ましい。
本発明によれば、シャーシと回路基板との間およびフレームと回路基板との間のいずれにも隙間が形成されることが防止される。そのため、雑音指数(NF)および交差変波特性を向上させることができる。また、衛星放送受信用コンバータの密閉性が向上する。そのため、不要輻射(電波漏れ)およびローカル発振停止を防止することができる。つまり、アースラインと回路基板との接触不良に起因した性能の低下が防止される。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態の衛星放送受信用コンバータを説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の衛星放送受信用コンバータ12の断面図である。
実施の形態1の衛星放送受信用コンバータ12は、高い周波数の信号を低い周波数の信号に変換する電子回路部品6を備えている。電子回路部品6は、回路基板2上に搭載されている。回路基板2には、シャーシ1およびフレーム3が装着されている。シャーシ1およびフレーム3は、電子回路部品6を内包して、外部の電磁波から電子回路部品6を遮蔽している。また、回路基板2とシャーシ1との間には、アースライン4が挿入されている。回路基板2とアースライン4との間には、回路基板2およびアースライン4に接触するように導電性板(双方向性)5が挿入されている。
本実施の形態の衛星放送受信用コンバータによれば、導電性板5によって、シャーシ1と回路基板2との間に隙間が形成されることが防止される。そのため、雑音指数(NF)および交差変波特性を向上させることができる。また、衛星放送受信用コンバータ12の密閉性が向上する。そのため、不要輻射(電波漏れ)およびローカル発振停止を防止することができる。つまり、アースライン4と回路基板2との接触不良に起因した性能の低下が防止される。
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2の衛星放送受信用コンバータ12の断面図である。
本実施の形態の衛星放送受信用コンバータ12は、回路基板2とシャーシ1との間に導電性板5が設けられているのではなく、回路基板2とフレーム3との間に導電性板5が設けられていること以外は、実施の形態1の衛星放送受信用コンバータ12と同様の構造を有している。
本実施の形態の衛星放送受信用コンバータ12によっても、実施の形態1の衛星放送受信用コンバータ12によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図3は、実施の形態3の衛星放送受信用コンバータ12の断面図である。
実施の形態3の衛星放送受信用コンバータ12は、導電性板5の代わりに導電性グリス8が用いられていること以外は、実施の形態1または2の衛星放送受信用コンバータ12と同様の構造を有している。
本実施の形態の衛星放送受信用コンバータ12によっても、実施の形態1または2の衛星放送受信用コンバータ12によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。
また、前述の実施の形態1〜3の衛星放送受信用コンバータ12においては、図4および図5に示すように、導電性板5または導電性グリス8の平面形状がアースライン4の平面形状、すなわち、シャーシ1またはフレーム3のリブ部の端面(領域30内の斜線で示す部分)と同一であってもよい。なお、図4においては、導波管9は1つのみ設けられており、図5においては、導波管9は複数設けられている。
また、衛星放送受信用コンバータ12は、RF(Radio Frequency)の信号が伝送されるRF伝送路を備えており、図6および図7に示すように、導電性板5または導電性グリス8がRF伝送路を内包する領域31内のシャーシ1またはフレーム3のリブ部の端面にのみ設けられていてもよい。なお、図6においては、導波管9は1つのみ設けられており、図7においては、導波管9は複数設けられている。
また、衛星放送受信用コンバータ12は、電子回路部品6の周波数変換の特性を変更し得るローカルネジ20を備えており、図8に示すように、導電性板5または導電性グリス8が、ローカルネジ20が存在する空間を内包する部分、すなわち領域32内のシャーシ1またはフレーム3のリブ部の端面にのみ設けられていてもよい。
また、衛星放送受信用コンバータ12は、アンテナで反射した信号を電子回路部品6に導く導波管9を備えており、図9に示すように、導電性板5または導電性グリス8が、導波管9が挿入される部分、すなわち領域33内のシャーシ1またはフレーム3のリブ部の端面にのみ設けられていてもよい。
なお、導電性板5または導電性グリス8の厚さが0.01mm〜0.5mmであり、銅、アルミ、鉄、ステンレス、亜鉛、銀、または金からなっている。
また、導電性板5は、図10〜図13に示すような複数の凸部100を有するものであってもよく、また、図14〜図17に示す貫通孔200、または格子状の突起300を有していてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
実施の形態1の衛星放送受信用コンバータの断面図である。 実施の形態2の衛星放送受信用コンバータの断面図である。 実施の形態3の衛星放送受信用コンバータの断面図である。 実施の形態の第1の例の導電性板の外形(全体)を示すための図である。 実施の形態の第2の例の導電性板の外形(全体)を示すための図である。 実施の形態の第3の例の導電性板の外形(RF部)を示すための図である。 実施の形態の第4の例の導電性板の外形(RF部)を示すための図である。 実施の形態の第5の例の導電性板の外形(ローカル部)を示すための図である。 実施の形態の第6の例の導電性板の外形(導波管部)を示すための図である。 実施の形態の導電性板の表面形状(ポンチ凸状の板)を示すための第1平面図である。 実施の形態の導電性板の表面形状(ポンチ凸状の板)を示すための第1側面図である。 実施の形態の導電性板の表面形状(舌形状の板)を示すための第1平面図である。 実施の形態の導電性板の表面形状(舌形状の板)を示すための第1側面図である。 実施の形態の導電性板の表面形状(パンチ孔形状の板)を示すための第1平面図である。 実施の形態の導電性板の表面形状(パンチ孔形状の板)を示すための第1側面図である。 実施の形態の導電性板の表面形状(格子形状の板)を示すための第1平面図である。 実施の形態の導電性板の表面形状(格子形状の板)を示すための第1側面図である。 パラボラアンテナの外観を示す図である。 従来の衛星放送受信用コンバータの断面図である。 従来の衛星放送受信用コンバータの断面図である。 従来の衛星放送受信用コンバータを説明するための図である。
符号の説明
1 シャーシ、2 回路基板、3 フレーム、4 アースライン、5 導電性板、6 電子回路部品、7 隙間、8 導電グリス、9 導波管、10 ローカル部、11 導波管部、12 衛星放送受信用コンバータ、13 パラボラアンテナ。

Claims (8)

  1. 高い周波数の信号を低い周波数の信号に変換する電子回路部品と、
    前記電子回路部品が搭載された回路基板と、
    前記回路基板に装着され、前記電子回路部品を内包して、外部の電磁波から前記電子回路部品を遮蔽するシャーシおよびフレームと、
    前記回路基板と前記シャーシとの間または前記回路基板と前記フレームとの間に挿入されたアースラインと、
    前記回路基板と前記アースラインとの間に、前記回路基板および前記アースラインに接触するように挿入された導電性板または導電性グリスとを備えた、衛星放送受信用コンバータ。
  2. 前記導電性板または前記導電性グリスの平面形状が前記アースラインの平面形状と同一である、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータ。
  3. RF(Radio Frequency)の信号が伝送されるRF伝送路を備え、
    前記導電性板または前記導電性グリスが、前記RF伝送路を内包する部分の前記回路基板と前記アースラインとの間にのみ設けられた、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータ。
  4. 前記電子回路部品の周波数変換の特性を変更し得るローカルネジを備え、
    前記導電性板または前記導電性グリスが、前記ローカルネジを内包する部分の前記回路基板と前記アースラインとの間にのみ設けられた、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータ。
  5. アンテナで反射した信号を前記電子回路部品に導く導波管を備え、
    前記導電性板または前記導電性グリスが、前記導波管が挿入されている部分の前記回路基板と前記アースラインとの間にのみ設けられた、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータ。
  6. 前記導電性板または前記導電性グリスの厚さが0.01mm〜0.5mmである、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータ。
  7. 前記導電性板または前記導電性グリスが、銅、アルミ、鉄、ステンレス、亜鉛、銀、または金からなる、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータ。
  8. 前記導電性板が複数の凸部、複数の貫通孔、または格子状の突起を有する、請求項1に記載の衛星放送受信用コンバータ。
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