JP2007142451A - 絶縁膜、絶縁膜パターン、薄膜トランジスタ、液晶表示装置、及び、液体パターン形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原材料をあらかじめ選択的に基板上に供給することにより、使用する原材料の量を削減し、且つ、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を省いて製造工程の簡略化を図る。
【解決手段】液状原料を液滴102として所定の方向に複数回吐出、飛翔させて選択的に基板101上に塗布し液体パターン103を形成する工程と、その液体パターン103を固化して薄膜パターン104に形成する工程と、薄膜パターン104にレーザを照射して結晶化膜106に形成する工程とから成る、シリコン系半導体膜及び酸化シリコン系絶縁体膜等を形成する薄膜形成方法。リソグラフィ工程及びエッチング工程の省略による製造工程の簡略化と使用材料の量の削減とを図る。
【選択図】図1
【解決手段】液状原料を液滴102として所定の方向に複数回吐出、飛翔させて選択的に基板101上に塗布し液体パターン103を形成する工程と、その液体パターン103を固化して薄膜パターン104に形成する工程と、薄膜パターン104にレーザを照射して結晶化膜106に形成する工程とから成る、シリコン系半導体膜及び酸化シリコン系絶縁体膜等を形成する薄膜形成方法。リソグラフィ工程及びエッチング工程の省略による製造工程の簡略化と使用材料の量の削減とを図る。
【選択図】図1
Description
本発明は、絶縁膜、絶縁膜パターン、薄膜トランジスタ、液晶表示装置、及び、液体パターン形成装置に関し、更に詳しくは、半導体基板やガラス基板上に、シリコン系半導体薄膜や、酸化シリコン系絶縁体薄膜等を形成するのに適した薄膜形成技術を適用して得られる絶縁膜及び絶縁膜パターン、並びに、これらを有する薄膜トランジスタ、その薄膜トランジスタを用いた液晶表示装置、及び、これらを形成するための液体パターン形成装置に関する。
今日までに幅広く普及してきた半導体素子、たとえばシリコン系MOSデバイスでは、シリコンウエハー内部にその能動層を有し、熱酸化された表面酸化膜上にゲート電極を形成することにより、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor:金属-酸化膜-半導体)構造を形成している。シリコンウエハー内部では、イオン注入法などを用いて局所的に不純物拡散層が制御されており、島状構造等の局所的な構造変化を用いる例は少ない。一方、シリコンウエハ上部に形成されるゲート電極や金属配線等は、所望の素子間の信号伝達を必要とするため、線状や島状等の所定のパターン形状に形成される。一般にこのようなパターン形成は以下のような手順で行われる。
1)基板全面に所望の薄膜を形成する、2)その表面にフォトレジストを塗布する、3)ステッパを用いて所望の領域を露光する、4)露光領域を現像しフォトレジストパターンに形成する、5)フォトレジストパターンをマスクとして開口部に露出した薄膜をエッチングする、6)フォトレジストの剥離、洗浄を行う。
上記のような方法では、例えば基板の全面に作製した金属薄膜の不要部分をフォトリソグラフィ工程とエッチング工程とにより選択的に除去するものであり、材料が無駄となるばかりか、工程数が増加するなどの問題を有している。これらの課題を解決する手段としては、有機金属原料を用いたレーザCVD法などによって、局所的に金属薄膜を形成する手法が試みられている。
さらに、SOI(半導体-酸化膜-絶縁体)デバイスの台頭や、アクティブマトリックス液晶ディスプレイに代表される大面積デバイスの実用化と共に、上述の配線金属材料ばかりでなく、能動層となるシリコン半導体層のパターン化が必要になってきた。たとえばアクティブマトリックス液晶ディスプレイに用いられるアモルファスシリコン薄膜トランジスタにおいては、1)シランガスを原料としたプラズマCVD法によるアモルファス窒化珪素、アモルファスシリコン膜の基板全面への形成、2)その表面にフォトレジストを塗布、3)ステッパを用いて所望の領域の露光、4)露光領域を現像しフォトレジストパターンを形成、5)フォトレジストパターンをマスクとして開口部に露出したアモルファスシリコン膜をエッチング、6)フォトレジストの剥離、洗浄等の工程が順次に実施される。
上記工程も、不要部分をフォトリソグラフィ工程とエッチング工程とにより選択的に除去するものであり、材料の無駄や工程数が増加するなどの問題は、すでに述べた配線材料と同様である。しかも、上述の半導体素子が6インチ程度の基板から多数のチップが製造されるのに対し、ディスプレイ装置は、単体でも対角20インチといった大きさを有するため、除去により廃棄される薄膜の量も飛躍的に大きくなる。
以上のような問題を解決する手段として、特開平4-180624号公報では、アモルファスシリコン薄膜の所望のパターン領域を再結晶化した後に、アモルファスシリコンと結晶性シリコンのエッチングレートの違いを利用して、アモルファスシリコン領域のみをエッチングし、結晶性シリコンからなるパターンを形成する技術が提案されている。このような方法を採ることによって、フォトレジストプロセスを省略できるという利点があるが、シリコン系薄膜が全面に形成された後に除去されるために、原材料を必要以上に消費するという問題は依然として残る。
そこで、本発明は、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程の省略を可能にすると共に、使用する原材料の量を削減可能な方法によって形成される絶縁膜、絶縁膜パターン、これらを有する薄膜トランジスタ、及び、その薄膜トランジスタを用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、さらに、上記絶縁膜、絶縁膜パターン、薄膜トランジスタを形成するための液体パターンを形成するために利用される液体パターン形成装置を提供することをも目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、その第1の態様において、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を選択的に基板上に塗布して形成した所望の液体パターンを固化して形成した半導体薄膜パターンを有することを特徴とする薄膜トランジスタを提供する。
また、本発明は、第2の態様において、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を選択的に基板上に塗布して形成した所望の液体パターンを固化して形成した半導体薄膜パターンの上に、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を塗布して固化して形成した半導体薄膜を酸化又は窒化することにより形成したことを特徴とする絶縁膜を提供する。
上記本発明の絶縁膜は、薄膜トランジスタのための絶縁膜として使用できる。また、薄膜トランジスタを用いる液晶表示装置のための層間絶縁膜として使用できる。
更に、本発明は、第3の態様において、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を基板上に塗布して固化して形成した半導体薄膜を酸化又は窒化することにより形成した絶縁膜と、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を選択的に前記絶縁膜上に塗布して形成した所望の液体パターンを固化することにより形成した半導体薄膜パターンとを有することを特徴とする薄膜トランジスタを提供する。
更に、本発明は、第4の態様において、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を選択的に基板上に塗布して形成した所望の液体パターンを酸化又は窒化することにより形成したことを特徴とする絶縁膜パターンを提供する。
更に、本発明は、第5の態様において、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料を供給する供給口と、
前記供給口から供給された液状原料を吐出するノズルと、
前記ノズルの近傍にあって前記液状原料を気化・膨張させる手段とを有することを特徴とする液体パターン形成装置を提供する。
前記供給口から供給された液状原料を吐出するノズルと、
前記ノズルの近傍にあって前記液状原料を気化・膨張させる手段とを有することを特徴とする液体パターン形成装置を提供する。
更に、本発明は、第6の態様において、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料を供給する供給口と、
前記供給口から供給された液状原料を吐出するノズルと、
前記ノズル内の液状原料をノズルから吐出するための圧力を前記ノズルに印加する手段とを有することを特徴とする液体パターン形成装置を提供する。
前記供給口から供給された液状原料を吐出するノズルと、
前記ノズル内の液状原料をノズルから吐出するための圧力を前記ノズルに印加する手段とを有することを特徴とする液体パターン形成装置を提供する。
本発明によると、液状原材料を選択的に基板上に供給することにより薄膜パターンが形成できるので、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程の省略によって製造プロセスの工程数が削減でき、また、使用する原材料の量の削減が実現できる。さらに、シリコン系薄膜については、塗布膜の酸化技術を本発明の薄膜形成方法で形成された絶縁性薄膜に適用することにより、低コストで高性能な半導体素子の形成が可能になる。
本発明の好適な方法では、液体原料の小滴を所定の方向に複数回吐出、飛翔させて基板上に液体原料を選択的に塗布することで、液体原料の所望のパターンを形成する。これによって、リソグラフィ工程とエッチング工程とを省略する。上記小滴の吐出及び飛翔には、液体原料を所定の方向に吐出する複数の吐出口及び原料液体の供給口を有する液滴吐出手段を用い、複数の液滴を同時に選択的に吐出することが好ましい。液滴吐出手段としては、液体原料の加熱による気化・体積膨張現象を利用したものや、ピエゾ素子等による機械的な振動によるものを用いることができる。
液状原料としては、上述のような液体の他に、液体と微粒子の混合物等を用いることができる。塗布後、固化工程前に形成したパターンが崩れないようにするために、基板上での液体の表面張力や、粘度を適当に調整する必要がある。
形成される薄膜パターンの膜厚としては、例えば1μm程度の膜厚に制御することが好ましい。液滴の吐出及び飛翔によって所望の膜厚及びパターンサイズを得るためには、吐出口のサイズ、吐出圧力、基板又は吐出手段の移動速度等の条件を適切に制御する。所定膜厚以上の薄膜を形成した後に、研磨やイオンミリング等によってその厚みを小さくすることも出来る。また、固化工程では、熱による液体原料の乾燥、微粒子の溶融固化や化学反応による固体形成などを用いることができる。
本発明では、上記のように、液滴の吐出及び飛翔を用いることが出来る。液体パターンを熱によって乾燥又は化学反応させて基板上で固化し非晶質薄膜や多結晶性薄膜を形成する。これらの薄膜にレーザ、電子ビーム、ランプ光等のエネルギービームを照射することによって、溶融再結晶化を促し非晶質薄膜の結晶化や多結晶薄膜の高品質化、単結晶化を実現できる。
本発明の絶縁膜パターン形成方法では、SinH2n+2 (n>=2)で表される液状原料を選択的に基板上に塗布して所望の液体パターンを形成する工程と、該液体パターンを熱によって基板上で乾燥又は固化させて固化パターンに形成する工程と、該固化パターンを酸化又は窒化する工程とを用いる。
液状原料の塗布は、基板全面に塗布することも、或いは、所望のパターンに塗布することも出来る。液状原料として、一般式SinH2n+2(n>=2)であらわされるような高次シランを用いると、純度の高いシリコン薄膜を得やすい。特にトリシランSi3H8、テトラシランSi4H10およびそれ以上の高次シランは室温で液体であるため扱いやすい。シラン類は大気或いは酸化性雰囲気で酸素と反応し易い、すなわち酸化されや易いという特徴があるため、高次シランを塗布した後に、酸化性雰囲気にさらすことによりシリコン酸化膜が形成される。スピン塗布等の方法を用いた塗布後、酸化することにより酸化膜を基板全面に形成することができ、或いは、液滴により選択的に塗布した後酸化することにより選択的に酸化膜を形成する。
図1〜4を参照し、本発明の実施形態に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図1(a)〜(d)は、本発明の一実施形態における薄膜形成方法の工程を順次に示す断面図である。まず、基板101上に液滴102を飛翔・付着させ(同図(a))、液体パターン103を形成する(同図(b))。パターンサイズ及び膜厚は、飛翔・付着される液滴の単位量、数によって制御される。液滴吐出手段を基板101に対して相対的に移動させる、或いは、基板101を液滴吐出手段に対し相対的に移動させることにより、基板101の表面に所望の液体パターンが形成できる。このように形成された液体パターンを加熱乾燥させることにより薄膜パターン104を形成する(同図(c))。さらに、必要に応じてレーザ105を基板全面或いはその一部に照射することにより、結晶化膜106を形成する(同図(d))。
本実施形態で用いられる液体として、一般式SinH2n+2 (n>=2)であらわされるような高次シランを用いると、純度の高いシリコン薄膜を得やすい。特にトリシランSi3H8、テトラシランSi4H10およびそれ以上の高次シランは室温で液体であるため扱いやすい。ただし、大気或いは酸化性雰囲気で酸素と反応し易いため、上記液滴の形成は窒素や不活性ガス雰囲気、或いは減圧雰囲気で行われることが望ましい。高次シランを用い、加熱により液体パターンを固化する工程では、シリコン原子に結合している水素原子を放出し、シリコン原子同士が無秩序に結合することによって固化する。有限な時間で固相成長が観測される約600℃以上の加熱・冷却工程を用いれば、より安定な結合状態で結合するため結晶性のシリコン薄膜が得られる。一方、液晶ディスプレイ基板といったガラス質基板を用いる場合には、処理温度を600〜300℃程度或いはそれ以下に抑制する必要があり、300℃程度以下の熱処理を用いると、非晶質シリコンが形成される。低温の熱処理で結晶性シリコン薄膜を形成するためには、エキシマレーザ(XeCl,KrF,XeF,ArF等)や、YAGレーザ、Arレーザ等を用いたレーザ再結晶化工程を応用する。この場合、ガラスのような低軟化点基板を用いた場合であっても、非晶質シリコンの結晶化を促すことが可能となる。
図2は液滴吐出手段を表す図である。図2(a)に吐出手段単体の断面図を示す。ノズル201には供給口204側から原料が供給される。例えば、テトラシランSi4H10を用いた場合には、その1気圧下の沸点が108℃程度であるため、ヒータ202を120℃程度に加熱することにより、ノズル内のヒータ近傍の領域でテトラシランが気化し、体積が膨張する。吐出口203側は液体が抵抗なく流出できるため、気化・膨張による圧力によって吐出口付近にあった液体テトラシランが吐出・飛翔する。以上のようなノズルを複数個並べることにより、液滴の供給を高速に行う。図2(b)はそのような構造を有する液滴吐出手段の斜視図である。ヒータ202の加熱を制御する駆動回路206が制御手段208に接続してあり、それらは駆動回路基板205に保持される。なお、同図ではノズル201が1次元のアレイ状に配置されているが、ノズルアレイを2次元状に配置することにより、処理をより高速にすることも可能である。
液滴形成手段としては、図2に示した加熱による気化・体積膨張機構を利用した方法ばかりでなく、ピエゾ素子等を用いた機械的な圧力による噴出機構やスクリーン印刷や凹版印刷なども利用できる。液状原料として、シリコン微粒子、酸化シリコン微粒子或いはそれらを溶媒に分散させたものを用いることで、シリコン薄膜、酸化シリコン薄膜を形成することができる。このような場合には、基板上に静電潜像を形成し、帯電した原料を用いて現像する。或いは、感光体上に形成した静電潜像を上記微粒子を用いて現像した後に、その微粒子パターンを基板上に転写する方法を用いてもよい。
図3に液体パターン形成装置の概略を示す。薄膜パターンが形成されるべき基板310は、ゲートバルブ306を介して搬送室305内に導入される。搬送には、図示しない搬送ロボットが利用される。基板310の導入後に、搬送室305内の雰囲気は窒素雰囲気に置換される。置換後に、基板310はさらに第2のゲートバルブ306を介してプロセス室309内に導入される。プロセス室309内で基板310は基板ステージ311上に配置される。プロセス室309は、第3のゲートバルブを介して排気装置312に接続され、窒素導入機構又は不活性ガス導入機構と同時に制御される(図示せず)ことにより、雰囲気の清浄化が図られる。基板上で適切なギャップを保ったまま吐出装置308が移動することにより、基板上に所望のパターンを形成する。さらに、プロセス室はレーザ導入窓307を有する。レーザ発振器301から光学素子302を介して供給されるレーザ光を基板310の表面に導入することにより、パターン化された薄膜の改質或いは結晶化を行う。レーザ光についても光学素子群に移動手段303を設けることにより、基板全面へ照射される。図示してはいないが、レーザ光はビームホモジナイザ等を用いて空間的な強度が均一化されたものや、マスク等を用いて所望のビームパターンを有するものであってもよい。
図4は、上記実施形態の液体パターン形成装置を他のプロセス装置と複合化した場合についてその平面図を示す。ロード/アンロード室C1、プラズマCVD室C2、基板加熱室C3、水素又は酸素プラズマ処理室C4、レーザ照射/塗布室C5がそれぞれゲートバルブGV1〜GV6を介して(GV6は予備)、基板搬送室C7に接続されている。各プロセス室はガス導入装置gas1〜gas7、排気装置vent1〜vent7を具備している。ロード/アンロード室から導入された処理基板sub2、sub6は、基板搬送室に備えられた搬送ロボットによって各プロセス室に搬送される。レーザ照射/塗布室C5においては、図示しない塗布手段によって液体薄膜パターンが形成されたのち、加熱固化される。次に第一のビームラインL1、第2のビームラインL2のいずれか或いは両方を経て供給されるレーザ光を、レーザ合成光学装置opt1、opt2により整形し、レーザ導入窓w1を介して基板表面に照射する。
上記のような装置を用いることによって、プラズマCVDSiO2膜との積層構造などを作製する際に、基板の大気開放を防ぐことができるため、清浄な界面を形成することができる。
図5(a)〜(d)を参照し第2の実施形態について説明する。基板101上に液滴102を飛翔・付着させ(同図(a))、液体パターン503を形成する(同図(b))。パターンサイズは、飛翔・付着される液滴の単位量、数によって制御される。液滴吐出手段を基板に対して相対的に移動させる、或いは、基板101を液滴吐出手段に対して相対的に移動させることにより、基板101表面に所望の液滴パターン504を形成する。このとき、パターンサイズ及び膜厚の制御にあたり、液滴の粘性、基板上での表面張力、作製する島状膜のサイズ等を考慮して、十分にパラメータを設定する。ここで、所望の膜厚よりも厚い膜が形成され、或いは、図5(b)に示すように、パターン504を固化する際の断面形状において上面に凹凸が形成された場合には、その表面の平坦化工程が行われる。平坦化処理は、図5(C)・図5(d)に示すように、酸化膜505をその上部に形成し、次いで、化学的機械的研磨法により酸化膜と同時に固化パターン504の表面を研磨・除去することによって行う。さらに、必要に応じてレーザ105を基板全面或いはその一部に照射してもよい。平坦化手段としては、化学薬品によるエッチングや機械的な研磨法、イオンミリング法等、材料に応じて選択する。
次に図6及び図7を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。図6(a)〜(d)は夫々、薄膜トランジスタ作製工程の一部を示す。適切な基板カバー膜を堆積した基板101上に、液体原料を島状に塗布して薄膜パターン604を形成する(同図(a))。次に、300℃での加熱・固化工程、レーザ再結晶化工程を経て結晶性シリコン膜605を形成する(同図(b))。次いで、液体原料であるトリシラン(Si3H8)膜606をスピン塗布法で形成する(同図(c))。スピン条件は所望の膜厚となるように設定する。塗布完了後に減圧酸素雰囲気下で温度600℃でアニールする。こうすることにより、トリシランが酸化され酸化膜607が形成される(同図(d))。これによって、酸化膜607に被覆されたシリコン膜パターン605が形成される。次に、ゲート電極の形成、ソース・ドレイン領域への不純物注入、アニール、配線金属の形成等を経て薄膜トランジスタを形成する。
本発明の第4の実施形態では、液状原料を用いて絶縁膜を形成する。まず、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料を選択的に基板上に塗布して所望の液体パターンを形成し、その液体パターンを熱によって基板上で乾燥又は固化させて固化パターンに形成し、その固化パターンを酸化又は窒化することによって、絶縁膜を形成する。
図7は、酸化膜を積極的に形成するための装置の概略断面図である。高周波電源RF1(13.56MHz或いはそれ以上の高周波が適する)から高周波電極RF2に電力が供給される。ガス供給穴付き電極RF3と高周波電極との間にプラズマが形成され、反応形成されたラジカルが、ガス供給穴付き電極を通り、基板が配置された領域に導かれる。原料ガスとして酸素を含むガスを用いることにより、基板sub2表面上に酸素ラジカルが供給される。このとき、平面型ガス導入装置RF4により、プラズマに曝すことなく別のガスを導入してもよく、シラン等を導入することによって酸化シリコン膜の形成も可能である。すなわち、酸化膜形成装置は、同図に示すように、排気装置ven2、ガス導入装置gas2、酸素ラインgas21、ヘリウムラインgas22、水素ラインgas23、シランラインgas24、ヘリウムラインgas25、アルゴンラインgas26を備えている。基板ホルダーS2はヒータ等により室温から500℃程度までの加熱が可能である。上記のような酸素ラジカル供給装置の形態としては上述のような平行平板型のRFプラズマCVD装置ばかりでなく、減圧CVDや常圧CVDといったプラズマを利用しない方法や、マイクロ波やECR(Electron Cyclotron Resonance)効果を用いたプラズマCVD装置を用いることも可能である。また、酸素の代わりに窒素を含む原料を用いることで窒化膜の形成も可能である。
また、上記のような手法は、高純度であり、1μm以上の厚い酸化膜の形成に適しているため、以下のような応用も可能である。薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリックス液晶ディスプレイやイメージセンサが形成されるガラス基板は、アルカリ金属等を微量に含む。アニール工程やレーザ結晶化工程においてアルカリ金属等不純物が基板から活性層シリコンや絶縁膜、その界面に拡散することを防ぐために、基板カバー層が用いられており、そのカバー層用の酸化シリコン膜の作製法として適している。従来のCVD法による堆積等に比べプロセス時間を短縮できる。一方、半導体プロセスやアクティブマトリクスTFT−LCD等で用いられる層間絶縁膜は、その上部の平坦性が求められることが多い。そのような応用においても、液体材料の塗布により平坦な表面が形成されるため、優れた代替手段となる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の薄膜形成方法は、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施した方法も、本発明の範囲に含まれる。
101:基板
102:液滴
103:液体パターン
104:薄膜パターン
105:レーザ
106:結晶化膜
201:ノズル
202:ヒータ
203:吐出口
204:供給口
205:駆動回路基板
206:駆動回路
207:供給手段
208:制御手段
301:レーザ発振器
302:光学素子
303:移動手段
304:光路
305:搬送室
306:ゲートバルブ
307:レーザ導入窓
308:吐出装置
309:プロセス室
310:基板
311:基板ステージ
312:排気装置
504:薄膜パターン
604:液体パターン
605:薄膜パターン
606:トリシラン膜
607:酸化膜
102:液滴
103:液体パターン
104:薄膜パターン
105:レーザ
106:結晶化膜
201:ノズル
202:ヒータ
203:吐出口
204:供給口
205:駆動回路基板
206:駆動回路
207:供給手段
208:制御手段
301:レーザ発振器
302:光学素子
303:移動手段
304:光路
305:搬送室
306:ゲートバルブ
307:レーザ導入窓
308:吐出装置
309:プロセス室
310:基板
311:基板ステージ
312:排気装置
504:薄膜パターン
604:液体パターン
605:薄膜パターン
606:トリシラン膜
607:酸化膜
Claims (8)
- SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を選択的に基板上に塗布して形成した所望の液体パターンを固化して形成した半導体薄膜パターンを有することを特徴とする薄膜トランジスタ。
- SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を選択的に基板上に塗布して形成した所望の液体パターンを固化して形成した半導体薄膜パターンの上に、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を塗布して固化して形成した半導体薄膜を酸化又は窒化することにより形成したことを特徴とする絶縁膜。
- 請求項2に記載の絶縁膜を有することを特徴とする薄膜トランジスタ。
- 請求項2に記載の絶縁膜を層間絶縁膜として有することを特徴とする、薄膜トランジスタを用いた液晶表示装置。
- SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を基板上に塗布して固化して形成した半導体薄膜を酸化又は窒化することにより形成した絶縁膜と、SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を選択的に前記絶縁膜上に塗布して形成した所望の液体パターンを固化して形成した半導体薄膜パターンとを有することを特徴とする薄膜トランジスタ。
- SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料の液滴を選択的に基板上に塗布して形成した所望の液体パターンを酸化又は窒化することにより形成したことを特徴とする絶縁膜パターン。
- SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料を供給する供給口と、
前記供給口から供給された液状原料を吐出するノズルと、
前記ノズルの近傍にあって前記液状原料を気化・膨張させる手段とを有することを特徴とする液体パターン形成装置。 - SinH2n+2(n>=2)で表される液状原料を供給する供給口と、
前記供給口から供給された液状原料を吐出するノズルと、
前記ノズル内の液状原料をノズルから吐出するための圧力を前記ノズルに印加する手段とを有することを特徴とする液体パターン形成装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8460985B2 (en) | 2009-11-20 | 2013-06-11 | Samsung Display Co., Ltd. | Method of manufacturing semiconductor for transistor and method of manufacturing the transistor |
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2007
- 2007-01-22 JP JP2007011302A patent/JP2007142451A/ja active Pending
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