JP2007142354A - 薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法及び薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法及び薄膜形成装置 Download PDF

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尚孝 野呂
Yamato Tonegawa
大和 戸根川
Takehiko Fujita
武彦 藤田
Norifumi Kimura
法史 木村
Kazuhide Hasebe
一秀 長谷部
Nobutake Nodera
伸武 野寺
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Abstract

【課題】パーティクルの発生を抑制するとともに、生産性を向上させることができる薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法及び薄膜形成装置を提供する。
【解決手段】熱処理装置1の制御部100は、半導体ウエハWにジクロロシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して薄膜を形成する成膜処理を複数回実行する。そして、制御部100は、成膜処理により半導体ウエハWに形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える工程を実行する前に、反応管2内にクリーニングガスを供給して、熱処理装置1の内部を洗浄する洗浄処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法及び薄膜形成装置に関する。
半導体装置の製造工程では、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の処理により、被処理体、例えば、半導体ウエハにポリシリコン膜、シリコン窒化膜等の薄膜を形成することが広く行われている。このような薄膜形成処理では、例えば、以下のようにして半導体ウエハに薄膜が形成される。
まず、熱処理装置の反応管内をヒータにより所定のロード温度に加熱し、複数枚の半導体ウエハを収容したウエハボートをロードする。次に、反応管内をヒータにより所定の処理温度に加熱するとともに、排気管から反応管内のガスを排気し、反応管内を所定の圧力に減圧する。反応管内が所定の温度及び圧力に維持されると、処理ガス導入管から反応管内に成膜用ガスを供給する。反応管内に成膜用ガスが供給されると、例えば、成膜用ガスが熱反応を起こし、熱反応により生成された反応生成物が半導体ウエハの表面に堆積して、半導体ウエハの表面に薄膜が形成される。
ところで、薄膜形成処理によって生成される反応生成物は、半導体ウエハの表面だけでなく、例えば、反応管の内壁や各種の治具等の熱処理装置の内部にも堆積(付着)してしまう。この反応生成物(付着物)が熱処理装置内に付着した状態で薄膜形成処理を引き続き行うと、反応管を構成する石英と付着物との熱膨張率の違いにより応力が発生し、この応力によって石英や付着物が割れてしまう。このように、石英や付着物が割れたものがパーティクルとなり、生産性を低下させる原因となる。
このため、ヒータにより所定の温度に加熱した反応管内にクリーニングガス、例えば、フッ素と含ハロゲン酸性ガスとの混合ガスを供給して、反応管の内壁等の熱処理装置内に付着した反応生成物を除去(ドライエッチング)する熱処理装置の洗浄方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平3−293726号公報
ところで、パーティクルの発生を抑制するためには、例えば、半導体ウエハに薄膜を形成するたびに熱処理装置の内部を洗浄するように、熱処理装置を頻繁に洗浄することが好ましい。しかし、これでは、熱処理装置の停止時間が多くなり、生産性が低下してしまう。このため、パーティクルの発生を抑制しつつ、生産性を向上させることが求められている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、パーティクルの発生を抑制するとともに、生産性を向上させることができる薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法及び薄膜形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる薄膜形成装置の洗浄方法は、
薄膜形成装置の反応室内にジクロロシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返した後、当該反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置の洗浄方法であって、
前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程を備える、ことを特徴とする。
本発明の第2の観点にかかる薄膜形成装置の洗浄方法は、
薄膜形成装置の反応室内にヘキサクロロジシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返した後、当該反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置の洗浄方法であって、
前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が1.5μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程を備える、ことを特徴とする。
本発明の第3の観点にかかる薄膜形成装置の洗浄方法は、
薄膜形成装置の反応室内にモノシランを含む成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成する工程を複数回繰り返した後、当該反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置の洗浄方法であって、
前記被処理体にポリシリコン膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるポリシリコン膜の累積膜厚が6μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程を備える、ことを特徴とする。
前記洗浄工程では、前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定し、該濃度が所定濃度になるまで前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去してもよい。
前記洗浄工程では、赤外センサにより前記所定のガスの濃度を測定してもよい。
前記赤外センサは、前記所定のガスにより吸収される赤外線の波長帯域の赤外光のみを検出部に入射して所定のガスの濃度を測定してもよい。
前記洗浄工程では、前記赤外センサのセルを少なくとも150℃に加熱し、前記所定のガスの濃度を測定してもよい。
前記洗浄工程では、前記付着物と前記クリーニングガスとの反応により生成される所定のガスの濃度を測定してもよい。
前記反応室から排出された排ガスの少なくとも一部を採取する採取工程をさらに備えてもよい。この場合、前記洗浄工程では、前記採取工程で採取した排ガスの少なくとも一部に含まれる所定のガスの濃度を測定する。
本発明の第4の観点にかかる薄膜形成方法は、
薄膜形成装置の反応室内にジクロロシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する成膜工程と、
前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程と、を備え、
前記成膜工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える工程を実行する前に、前記洗浄工程を実行する、ことを特徴とする。
本発明の第5の観点にかかる薄膜形成方法は、
薄膜形成装置の反応室内にヘキサクロロジシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する成膜工程と、
前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程と、を備え、
前記成膜工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が1.5μmを超える工程を実行する前に、前記洗浄工程を実行する、ことを特徴とする。
本発明の第6の観点にかかる薄膜形成方法は、
薄膜形成装置の反応室内にモノシランを含む成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成する成膜工程と、
前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程と、を備え、
前記成膜工程が複数回繰り返されることにより形成されるポリシリコン膜の累積膜厚が6μmを超える工程を実行する前に、前記洗浄工程を実行する、ことを特徴とする。
前記洗浄工程では、前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定し、該濃度が所定濃度になるまで前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去してもよい。
前記洗浄工程では、赤外センサにより前記所定のガスの濃度を測定してもよい。
前記赤外センサは、前記所定のガスにより吸収される赤外線の波長帯域の赤外光のみを検出部に入射して所定のガスの濃度を測定してもよい。
前記洗浄工程では、前記赤外センサのセルを少なくとも150℃に加熱し、前記所定のガスの濃度を測定してもよい。
前記洗浄工程では、前記付着物と前記クリーニングガスとの反応により生成される所定のガスの濃度を測定してもよい。
前記反応室から排出された排ガスの少なくとも一部を採取する採取工程をさらに備えてもよい。この場合、前記洗浄工程では、前記採取工程で採取した排ガスの少なくとも一部に含まれる所定のガスの濃度を測定する。
本発明の第7の観点にかかる薄膜形成装置は、
被処理体が収容された反応室内にジクロロシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置であって、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段と、
前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、
薄膜形成装置の各部を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、
前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する、ことを特徴とする。
本発明の第8の観点にかかる薄膜形成装置は、
被処理体が収容された反応室内にヘキサクロロジシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置であって、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段と、
前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、
薄膜形成装置の各部を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、
前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が1.5μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する、ことを特徴とする。
本発明の第9の観点にかかる薄膜形成装置は、
被処理体が収容された反応室内にモノシランを含む成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置であって、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段と、
前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、
薄膜形成装置の各部を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、
前記被処理体にポリシリコン膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるポリシリコン膜の累積膜厚が6μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する、ことを特徴とする。
前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定する測定手段をさらに備えてもよい。この場合、前記制御手段は、前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を前記測定手段により測定させ、該測定した濃度が所定濃度になるまで、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する。
前記測定手段は、赤外センサを備えてもよい。
前記赤外センサは、前記所定のガスにより吸収される赤外線の波長帯域の赤外光のみを検出部に入射する光学フィルタを備えてもよい。
前記赤外センサは、前記反応室から排出された排ガスを導入するセルを少なくとも150℃に加熱する加熱部を備えてもよい。
前記反応室に接続された排出路と、当該排出路に介設されたポンプとをさらに備えてもよい。この場合、前記測定手段は、前記ポンプより上流側の前記排出路に介設されている。
前記反応室に接続された排出路と、
前記排出路に介設され、前記排出路を開閉するメインバルブと、
前記メインバルブを跨ぐように、その一端がメインバルブの上流側の排出路に接続され、その他端がメインバルブの下流側の排出路に接続されたバイパス路と、
前記バイパス路に介設され、前記バイパス路を開閉するサブバルブと、
をさらに備えてもよい。
この場合、前記測定手段は、前記バイパス路に介設され、前記サブバルブを開放することにより前記バイパス路に供給された前記反応室から排出された排ガスの少なくとも一部に含まれる所定のガスの濃度を測定する。
前記測定手段は、前記付着物と前記クリーニングガスとの反応により生成される所定のガスの濃度を測定してもよい。
本発明の第10の観点にかかるプログラムは、
被処理体が収容された反応室内にジクロロシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置として機能させるためのプログラムであって、
コンピュータを、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段、
前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する制御手段、
として機能させることを特徴とする。
本発明の第11の観点にかかるプログラムは、
被処理体が収容された反応室内にヘキサクロロジシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置として機能させるためのプログラムであって、
コンピュータを、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段、
前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が1.5μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する制御手段、
として機能させることを特徴とする。
本発明の第12の観点にかかるプログラムは、
被処理体が収容された反応室内にモノシランを含む成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置として機能させるためのプログラムであって、
コンピュータを、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段、
前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段、
前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、前記被処理体にポリシリコン膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるポリシリコン膜の累積膜厚が6μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する制御手段、
として機能させることを特徴とする。
さらに、コンピュータを、
前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定する測定手段、として機能させてもよい。この場合、前記制御手段は、前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を前記測定手段により測定させ、該測定した濃度が所定濃度になるまで、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する。
本発明によれば、パーティクルの発生を抑制するとともに、生産性を向上させることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態にかかる薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法及び薄膜形成装置について説明する。本実施の形態では、図1に示すバッチ式縦型熱処理装置1を用いて被処理体に薄膜を形成する場合を例に説明する。
図1に示すように、薄膜形成装置としての熱処理装置1は、長手方向が垂直方向に向けられた略円筒状の反応管2を備えている。反応管2は、耐熱及び耐腐食性に優れた材料、例えば、石英により形成されている。
反応管2の上端には、上端側に向かって縮径するように略円錐状に形成された頂部3が設けられている。頂部3の中央には反応管2内のガスを排気するための排気口4が設けられ、排気口4には排気管5が気密に接続されている。排気管5には図示しないバルブ、後述する真空ポンプ127などの圧力調整機構が設けられ、反応管2内を所望の圧力(真空度)に制御する。
反応管2の下方には、蓋体6が配置されている。蓋体6は、耐熱及び耐腐食性に優れた材料、例えば、石英により形成されている。また、蓋体6は、後述するボートエレベータ128により上下動可能に構成されている。そして、ボートエレベータ128により蓋体6が上昇すると、反応管2の下方側(炉口部分)が閉鎖され、ボートエレベータ128により蓋体6が下降すると、反応管2の下方側(炉口部分)が開口される。
蓋体6の上部には、保温筒7が設けられている。保温筒7は、反応管2の炉口部分からの放熱による反応管2内の温度低下を防止する抵抗発熱体からなる平面状のヒータ8と、このヒータ8を蓋体6の上面から所定の高さに支持する筒状の支持体9とから主に構成されている。
また、保温筒7の上方には、回転テーブル10が設けられている。回転テーブル10は、被処理体、例えば、半導体ウエハWを収容するウエハボート11を回転可能に載置する載置台として機能する。具体的には、回転テーブル10の下部には回転支柱12が設けられ、回転支柱12はヒータ8の中央部を貫通して回転テーブル10を回転させる回転機構13に接続されている。回転機構13は図示しないモータと、蓋体6の下面側から上面側に気密状態で貫通導入された回転軸14を備える回転導入部15とから主に構成されている。回転軸14は回転テーブル10の回転支柱12に連結され、モータの回転力を回転支柱12を介して回転テーブル10に伝える。このため、回転機構13のモータにより回転軸14が回転すると、回転軸14の回転力が回転支柱12に伝えられて回転テーブル10が回転する。
ウエハボート11は、半導体ウエハWが垂直方向に所定の間隔をおいて複数枚収容可能に構成されている。ウエハボート11は、例えば、石英により形成されている。ウエハボート11は、回転テーブル10上に載置されている。このため、回転テーブル10を回転させるとウエハボート11が回転し、この回転により、ウエハボート11内に収容された半導体ウエハWが回転する。
反応管2の周囲には、反応管2を取り囲むように、例えば、抵抗発熱体からなる昇温用ヒータ16が設けられている。この昇温用ヒータ16により反応管2の内部が所定の温度に加熱され、この結果、半導体ウエハWが所定の温度に加熱される。
反応管2の下端近傍の側面には、反応管2内に処理ガスを導入する処理ガス導入管17が挿通されている。反応管2内に導入する処理ガスとしては、例えば、半導体ウエハWに薄膜を形成するための成膜用ガスや、熱処理装置1の内部に付着した付着物(反応生成物)を除去(クリーニング)するためのクリーニングガスがある。成膜用ガスには、半導体ウエハWに成膜する薄膜の種類等に応じた各種のガスが用いられる。例えば、半導体ウエハWにシリコン窒化膜を成膜する場合、成膜用ガスには、ジクロロシラン(DCS:SiHCl)とアンモニア(NH)や、ヘキサクロロジシラン(HCD:SiCl)とアンモニア(NH)等が用いられる。また、半導体ウエハWにポリシリコン膜を成膜する場合、成膜用ガスには、例えば、モノシラン(SiH)が用いられる。クリーニングガスには、熱処理装置1の内部に付着した付着物を除去可能な各種のガスが用いられる。クリーニングガスは、例えば、フッ化水素(HF)を含むガスから構成され、本実施の形態では、フッ素とフッ化水素ガスと希釈ガスとしての窒素ガスとの混合ガスから構成されている。
処理ガス導入管17は、後述するマスフローコントローラ(MFC)125を介して、図示しない処理ガス供給源に接続されている。なお、図1では処理ガス導入管17を1つだけ描いているが、反応管2内に導入するガスの種類に応じ、複数本の処理ガス導入管17が挿通されている。本実施の形態では、反応管2内に成膜用ガスを導入する成膜用ガス導入管と、反応管2内にクリーニングガスを導入するクリーニングガス導入管とが、反応管2の下端近傍の側面に挿通されている。
また、反応管2の下端近傍の側面には、パージガス供給管18が挿通されている。パージガス供給管18には、後述するMFC125を介して図示しないパージガス供給源に接続されており、所望量のパージガス、例えば、窒素ガスが反応管2内に供給される。
また、熱処理装置1は、装置各部の制御を行う制御部100を備えている。図2に制御部100の構成を示す。図2に示すように、制御部100には、操作パネル121、温度センサ(群)122、圧力計(群)123、ヒータコントローラ124、MFC125、バルブ制御部126、真空ポンプ127、ボートエレベータ128等が接続されている。
操作パネル121は、表示画面と操作ボタンとを備え、オペレータの操作指示を制御部100に伝え、また、制御部100からの様々な情報を表示画面に表示する。
温度センサ(群)122は、反応管2内及び排気管5内の各部の温度を測定し、その測定値を制御部100に通知する。
圧力計(群)123は、反応管2内及び排気管5内の各部の圧力を測定し、測定値を制御部100に通知する。
ヒータコントローラ124は、ヒータ8及び昇温用ヒータ16を個別に制御するためのものであり、制御部100からの指示に応答して、ヒータ8、昇温用ヒータ16に通電してこれらを加熱し、また、ヒータ8、昇温用ヒータ16の消費電力を個別に測定して、制御部100に通知する。
MFC125は、処理ガス導入管17、パージガス供給管18等の各配管に配置され、各配管を流れるガスの流量を制御部100から指示された量に制御するとともに、実際に流れたガスの流量を測定して、制御部100に通知する。
バルブ制御部126は、各配管に配置され、各配管に配置された弁の開度を制御部100から指示された値に制御する。真空ポンプ127は、排気管5に接続され、反応管2内のガスを排気する。
ボートエレベータ128は、蓋体6を上昇させることにより、回転テーブル10上に載置されたウエハボート11(半導体ウエハW)を反応管2内にロードし、蓋体6を下降させることにより、回転テーブル10上に載置されたウエハボート11(半導体ウエハW)を反応管2内からアンロードする。
制御部100は、レシピ記憶部111と、ROM112と、RAM113と、I/Oポート114と、CPU115と、これらを相互に接続するバス116とから構成されている。
レシピ記憶部111には、セットアップ用レシピと複数のプロセス用レシピとが記憶されている。熱処理装置1の製造当初は、セットアップ用レシピのみが格納される。セットアップ用レシピは、各熱処理装置に応じた熱モデル等を生成する際に実行されるものである。プロセス用レシピは、ユーザが実際に行う熱処理(プロセス)毎に用意されるレシピであり、例えば、反応管2への半導体ウエハWのロードから、処理済みのウエハWをアンロードするまでの、各部の温度の変化、反応管2内の圧力変化、処理ガスの供給の開始及び停止のタイミングと供給量などを規定する。
プロセス用レシピには、成膜処理、洗浄処理等の製造条件が設定されている。成膜処理は、半導体ウエハWに薄膜を形成する処理であり、後述するように、熱処理装置1内に半導体ウエハWをロードし、半導体ウエハWに薄膜を形成し、薄膜が形成された半導体ウエハWをアンロードするまでの一連の工程をいう。洗浄処理は、熱処理装置1の内部を洗浄(クリーニング)する処理をいう。
ここで、プロセス用レシピには、例えば、図3に示すように、成膜処理を複数回繰り返した後、洗浄処理を行う条件が設定されている。本発明の洗浄処理は、成膜処理により被処理体に形成された薄膜の累積膜厚が、所定の値(累積膜厚値)以下の状態、すなわち、累積膜厚値を超える前に実行するように設定されている。
累積膜厚とは、洗浄工程後の複数回の成膜処理により成膜された薄膜の膜厚の合計をいい、例えば、半導体ウエハWに0.2μmの薄膜を形成する成膜処理を2回行った場合、累積膜厚は、0.2×2=0.4μmとなる。
累積膜厚値とは、被処理体に形成する薄膜及び成膜用ガスの種類等に応じて設定された値であり、かかる値を超えて被処理体に薄膜を形成すると、熱処理装置内に付着した付着物等が割れ(クラックが発生し)、パーティクルが発生しやすくなる値をいう。
図4及び図5にDCSとアンモニアとを用いてシリコン窒化膜を形成した場合の累積膜厚とクラック数との関係を示す。図4は、DCSとアンモニアとからなる成膜用ガスを用いて半導体ウエハWに0.1μmのシリコン窒化膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合について、その累積膜厚と、各成膜工程後の装置内部に発生したクラック数と、の関係をグラフに示したものである。図5は、DCSとアンモニアとからなる成膜用ガスを用いて半導体ウエハWに0.2μmのシリコン窒化膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合について、その累積膜厚と、各成膜工程後の装置内部に発生したクラック数と、の関係をグラフに示したものである。なお、反応管2内を800℃、40Pa(0.3Torr)に設定し、DCSを0.2リットル/min、アンモニアを2リットル/min供給して、半導体ウエハWにシリコン窒化膜を成膜した。また、クラック数は、所定の大きさの石英チップを装置内部に収容して成膜処理を行い、所定の累積膜厚が付着した石英チップを表面観察することにより求めた。具体的には、各累積膜厚の石英チップ画像に対角線を1本引き、クラックによってできている線(溝)との交点の数で定量化した。
図4及び図5に示すように、累積膜厚が0.7μm以下であれば、ほとんどクラックは発生しない。一方、累積膜厚が0.7μmを超えると多くのクラックが発生してしまう。このように、累積膜厚が0.7μmを超えると多くのクラックが発生することから、DCSを用いてシリコン窒化膜を形成する場合の累積膜厚値は0.7μmとなる。
このため、DCSとアンモニアとを用いてシリコン窒化膜を形成する場合、累積膜厚が0.7μm以下、すなわち、0.2μmのシリコン窒化膜を半導体ウエハWに形成する場合には成膜処理を3回繰り返した後に洗浄処理を行い、0.1μmのシリコン窒化膜を半導体ウエハWに形成する場合には成膜処理を7回繰り返した後に洗浄処理を行うように、プロセス用レシピが作成されている。
このように、本発明のプロセス用レシピでは、成膜処理により被処理体に形成された薄膜の累積膜厚が累積膜厚値を超える前に、洗浄処理を実行するように設定されているので、熱処理装置内に付着した付着物等が割れにくくなり、パーティクルの発生を抑制することができる。また、本発明のプロセス用レシピでは、成膜処理を複数回繰り返しているので、生産性を向上させることができる。このため、パーティクルの発生を抑制するとともに、生産性の向上を図ることができる。
ROM112は、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなどから構成され、CPU115の動作プログラム等を記憶する記録媒体である。RAM113は、CPU115のワークエリアなどとして機能する。
I/Oポート114は、操作パネル121、温度センサ122、圧力計123、ヒータコントローラ124、MFC125、バルブ制御部126、真空ポンプ127、ボートエレベータ128等に接続され、データや信号の入出力を制御する。
CPU(Central Processing Unit)115は、制御部100の中枢を構成し、ROM112に記憶された制御プログラムを実行し、操作パネル121からの指示に従って、レシピ記憶部111に記憶されているレシピ(プロセス用レシピ)に沿って、熱処理装置1の動作を制御する。すなわち、CPU115は、温度センサ(群)122、圧力計(群)123、MFC125等に反応管2内及び排気管5内の各部の温度、圧力、流量等を測定させ、この測定データに基づいて、ヒータコントローラ124、MFC125、バルブ制御部126、真空ポンプ127等に制御信号等を出力し、上記各部がプロセス用レシピに従うように制御する。
バス116は、各部の間で情報を伝達する。
次に、以上のように構成された熱処理装置1を用いて、被処理体に薄膜を形成する薄膜形成方法及び薄膜形成装置の洗浄方法について説明する。本発明の薄膜形成方法及び薄膜形成装置の洗浄方法では、成膜処理により被処理体に形成された薄膜の累積膜厚が累積膜厚値を超える前に、洗浄処理を実行する。図3に本実施の形態の薄膜形成方法を説明するためのレシピを示す。
本例では、半導体ウエハWにDCS(SiHCl)及びアンモニア(NH)を供給して、半導体ウエハW上に0.2μmのシリコン窒化膜を形成した場合を例に本発明を説明する。前述のように、DCSとアンモニアとを用いてシリコン窒化膜を形成する場合の累積膜厚値が0.7μmであるので、本例では、図3に示すように、成膜処理を3回繰り返し実行した後、洗浄処理を実行する。
なお、以下の説明において、熱処理装置1を構成する各部の動作は、制御部100(CPU115)により制御されている。また、各処理における反応管2内の温度、圧力、ガスの流量等は、前述のように、制御部100(CPU115)がヒータコントローラ124(ヒータ8、昇温用ヒータ16)、MFC125(処理ガス導入管17、パージガス供給管18)、バルブ制御部126、真空ポンプ127等を制御することにより、図3に示すレシピに従った条件になる。
まず、反応管2内を所定の温度、例えば、図3(a)に示すように、例えば、300℃に設定する。また、図3(c)に示すように、パージガス供給管18から反応管2内に所定量の窒素を供給し、シリコン窒化膜を形成する被処理体としての半導体ウエハWが収容されているウエハボート11を蓋体6上に載置する。そして、ボートエレベータ128により蓋体6を上昇させ、半導体ウエハW(ウエハボート11)を反応管2内にロードする(ロード工程)。
次に、図3(c)に示すように、パージガス供給管18から反応管2内に所定量の窒素を供給するとともに、反応管2内を所定の温度、例えば、図3(a)に示すように、800℃に設定する。また、反応管2内のガスを排出し、反応管2を所定の圧力、例えば、図3(b)に示すように、40Pa(0.3Torr)に減圧する。そして、反応管2の温度及び圧力操作を、反応管2が所定の圧力及び温度で安定するまで行う(安定化工程)。
反応管2内が所定の圧力及び温度で安定すると、パージガス供給管18からの窒素の供給を停止するとともに、処理ガス導入管17から成膜用ガスを反応管2内に導入する。本実施の形態では、図3(d)に示すように、アンモニアを2リットル/minと、図3(e)に示すように、DCSを0.2リットル/minとからなる成膜用ガスを反応管2内に導入する。反応管2内に導入された成膜用ガスが反応管2内で加熱され、半導体ウエハWの表面にシリコン窒化膜が形成される(成膜工程)。
半導体ウエハWの表面に0.2μmのシリコン窒化膜が形成されると、処理ガス導入管17からの成膜用ガスの導入を停止する。そして、反応管2内のガスを排出するとともに、図3(c)に示すように、パージガス供給管18から所定量の窒素を供給して、反応管2内のガスを排気管5に排出する(パージ工程)。なお、反応管2内のガスを確実に排出するために、反応管2内のガスの排出及び窒素ガスの供給を複数回繰り返すことが好ましい。
続いて、図3(c)に示すように、パージガス供給管18から反応管2内に所定量の窒素を供給して、図3(b)に示すように、反応管2内の圧力を常圧に戻す。また、反応管2内を所定の温度、例えば、図3(a)に示すように、300℃に設定する。そして、ボートエレベータ128により蓋体6を下降させることにより、半導体ウエハW(ウエハボート11)を反応管2内からアンロードする(アンロード工程)。これにより、1回目の成膜処理(成膜処理1)が終了する。
次に、成膜処理1と同様の手順により、2回目の成膜処理(成膜処理2)を実行する。すなわち、新たにシリコン窒化膜を形成する半導体ウエハWをウエハボート11に収容し、収容したウエハボート11(半導体ウエハW)をロードし(ロード工程)、成膜処理1と同様の条件で、安定化工程、成膜工程、パージ工程、及び、アンロード工程を実行する。これにより、熱処理装置1内に新たに収容された半導体ウエハWの表面に0.2μmのシリコン窒化膜が形成される。
続いて、成膜処理2と同様に、新たにシリコン窒化膜を形成する半導体ウエハWをウエハボート11に収容し、ロード工程、安定化工程、成膜工程、パージ工程、及び、アンロード工程を行う、3回目の成膜処理(成膜処理3)を実行する。これにより、熱処理装置1内に新たに収容された半導体ウエハWの表面に0.2μmのシリコン窒化膜が形成される。これにより、成膜処理が終了する。
次に、成膜処理によって熱処理装置内に付着した付着物を除去する洗浄処理(薄膜形成装置の洗浄方法)を実行する。図3に示すように、本例においては、成膜処理を3回実行した後に、洗浄処理を実行している。これは、洗浄処理を行うことなく、さらに成膜処理を実行する(成膜処理を4回行う)と、その累積膜厚が0.2μm×4=0.8μmとなり、成膜処理により半導体ウエハWに形成されたシリコン窒化膜の累積膜厚が累積膜厚値(0.7μm)を超える前に洗浄処理を実行することができなくなってしまうためである。この結果、熱処理装置1内に付着した付着物等に多くのクラックが発生し、パーティクルが発生しやすくなってしまうためである。以下、洗浄処理について説明する。
まず、反応管2内を所定の温度、例えば、図3(a)に示すように、例えば、300℃に設定する。また、図3(c)に示すように、パージガス供給管18から反応管2内に所定量の窒素を供給し、半導体ウエハWが収容されていない空のウエハボート11を蓋体6上に載置する。そして、ボートエレベータ128により蓋体6を上昇させ、半導体ウエハW(ウエハボート11)を反応管2内にロードする(ロード工程)。
次に、図3(c)に示すように、パージガス供給管18から反応管2内に所定量の窒素を供給するとともに、反応管2内を所定の温度、例えば、図3(a)に示すように、300℃に設定する。また、反応管2内のガスを排出し、反応管2を所定の圧力、例えば、図3(b)に示すように、53200Pa(400Torr)に減圧する。そして、反応管2の温度及び圧力操作を、反応管2が所定の圧力及び温度で安定するまで行う(安定化工程)。
反応管2内が所定の圧力及び温度で安定すると、パージガス供給管18からの窒素の供給を停止するとともに、処理ガス導入管17からクリーニングガスを反応管2内に導入する。本実施の形態では、図3(f)に示すように、フッ素(F)を2リットル/minと、図3(g)に示すように、フッ化水素(HF)を0.2リットル/minと、図3(c)に示すように、希釈ガスとしての窒素を8リットル/minと、からなるクリーニングガスを反応管2内に導入する。
反応管2内にクリーニングガスが導入されると、クリーニングガスが反応管2内で加熱され、クリーニングガス中のフッ素が活性化する。活性化されたフッ素は、熱処理装置1の内部に付着した付着物(窒化珪素)に接触し、窒化珪素がエッチングされる。これにより、熱処理装置1の内部に付着した付着物が除去される(クリーニング工程)。
熱処理装置1の内部に付着した付着物が除去されると、処理ガス導入管17からのクリーニングガスの供給を停止する。そして、反応管2内のガスを排出するとともに、図3(c)に示すように、パージガス供給管18から所定量の窒素を供給して、反応管2内のガスを排気管5に排出する(パージ工程)。なお、反応管2内のガスを確実に排出するために、反応管2内のガスの排出及び窒素ガスの供給を複数回繰り返すことが好ましい。
そして、図3(c)に示すように、パージガス供給管18から反応管2内に所定量の窒素を供給して、図3(b)に示すように、反応管2内の圧力を常圧に戻す。最後に、ボートエレベータ128により蓋体6を下降させることにより、アンロードする(アンロード工程)。これにより、洗浄処理が終了する。なお、さらに半導体ウエハWに0.2μmのシリコン窒化膜を形成したい場合には、再び成膜処理1を実行する。
次に、成膜処理1〜3で形成されたシリコン窒化膜について、付着しているパーティクル数を確認した。なお、パーティクル数の確認は、ウエハボート11の上部(TOP)及び下部(BTM)に収容された半導体ウエハWについて行った。また、比較のため、成膜処理3の後に洗浄処理を行うことなく、さらに成膜処理を行った場合(成膜処理4)についても同様にパーティクル数を確認した。結果を図6に示す。
図6に示すように、成膜処理1〜3で形成されたシリコン窒化膜には、ほとんどパーティクルが付着していないことが確認できた。一方、成膜処理4で形成されたシリコン窒化膜には多くのパーティクルが付着していることが確認できた。これにより、成膜処理により半導体ウエハWに形成されたシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μm(累積膜厚値)を超える前に洗浄処理を実行することにより、熱処理装置1の内部に付着した付着物等のクラックの発生を防止でき、熱処理装置1の内部にパーティクルが発生することを抑制できることが確認できた。
以上説明したように、本実施の形態によれば、成膜処理により半導体ウエハWに形成されたシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μm(累積膜厚値)を超える前に洗浄処理を実行しているので、熱処理装置内に付着した付着物等が割れにくくなり、パーティクルの発生を抑制することができる。また、成膜処理を3回繰り返した後に洗浄処理を実行しているので、生産性を向上させることができる。このため、パーティクルの発生を抑制するとともに、生産性の向上を図ることができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、熱処理装置1の洗浄処理(クリーニング工程)において、反応管2から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度により、熱処理装置1の内部に付着した付着物が除去されたか否かを判別する点が第1の実施の形態と異なっている。このため、第2の実施の形態の熱処理装置1では、排気管5に、バイパス管24を有する排気配管20が接続され、バイパス管24に赤外センサ27等が介設されている点が第1の実施の形態の熱処理装置1と異なっている。以下、本実施の形態では、熱処理装置1の排気管5に接続された排気機構(圧力調整機構)を中心に説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部材については同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。図7に第2の実施の形態のバッチ式縦型熱処理装置1を示す。
図7に示すように、熱処理装置1の排気管5には、接合部19を介して排気配管20が気密に接続されている。排気配管20には、その上流側から、メインバルブ21と、ポンプ22と、トラップ23とが介設されている。メインバルブ21は、排気配管20の開度を調整して、反応管2内及び排気配管20内の圧力を所定の圧力に制御する。ポンプ22は、排気配管20、排気管5を介して反応管2内のガスを排気するとともに、反応管2内及び排気配管20内の圧力を調整する。トラップ23は、例えば、ディスクトラップ、水トラップ等からなり、排気ガス中の粒子、例えば、排気ガス内に含まれる反応生成物等を吸着する。また、排気配管20には図示しない排気配管用ヒータが設けられており、排気配管用ヒータにより排気配管20の温度が所定の温度に調節される。
排気配管20には、バイパス管24が設けられている。バイパス管24は、メインバルブ21を跨ぐように、その一端がメインバルブ21の上流側の排気配管20に接続され、その他端がメインバルブ21の下流側の排気配管20に接続されている。このバイパス管24の径は、その排気流量(排気流量面積)が排気配管20よりも小さくなるように設定されている。バイパス管24には、その上流側から、サブバルブ25と、ニードルバルブ26と、赤外センサ27とが介設されている。
サブバルブ25は、バイパス管24の開度を調整して、バイパス管24内の圧力を所定の圧力に制御する。このサブバルブ25を開放することにより、排気配管20を流れるガスの一部がバイパス管24に流れる。ニードルバルブ26は、ニードルバルブ26の両端の圧力差が予め定められた値となるように、その開度が予め調整されている。
赤外センサ27は、ガスの種類によって固有の波長の赤外線を吸収する性質を利用し、排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定するセンサである。図8に赤外センサ27の構成の一例を示す。図8に示すように、赤外センサ27は、セル窓31a,31bが設けられたセル32と、光源33と、赤外センサ用ヒータ34と、光学フィルタ35と、赤外線検出器36と、を備えている。
セル窓31a,31bは、赤外光IRを透過するとともに、耐熱性、耐食性に優れた材料から構成されていることが好ましく、例えば、二フッ化バリウム(BaF)から構成されていることが好ましい。セル32は、バイパス管24に接続されている。このため、測定対象である反応管2内から排出されたガスGがバイパス管24からセル32に供給される。光源33は、セル窓31a側に設けられ、赤外光IRを発生する。赤外センサ用ヒータ34は、セル32及びセル窓31a,31bを所定温度に加熱する。例えば、赤外センサ用ヒータ34は、反応管2内から排出された副生成物のパウダーがセル32及びセル窓31a,31bを付着することを防止するように、これらを少なくとも150℃に加熱することが好ましい。
光学フィルタ35は、セル窓31b側に設けられ、セル窓31b(セル32)を通過した赤外光IRのうち特定の特性吸収帯域、すなわち、ガスG中の測定対象となる所定のガスにより吸収される赤外線の波長帯域の赤外光を通過させ、赤外線検出器36に入射する。赤外線検出器36は、例えば、焦電形赤外検出器からなり、ガスGが存在しない状態の信号の振幅から、ガスGが存在する状態の信号の振幅の減少割合に基づいて、ガスGに含まれる所定のガスの濃度を算出する。
このように構成された赤外センサ27によれば、光源33から発生した赤外光IRは、ガスGによりセル32内で所定の波長の赤外線が吸収され、光学フィルタ35でガスG中の測定対象となる所定のガスにより吸収される赤外線の波長帯域の赤外光のみが赤外線検出器36に入射される。このため、赤外線検出器36は、ガスG中の単一の測定対象成分の濃度のみを測定すればよく、その構成を簡単にすることができる。
メインバルブ21、ポンプ22、トラップ23、サブバルブ25、ニードルバルブ26、赤外センサ27及び排気配管用ヒータ等には、制御部100が接続されている。制御部100は、これらを制御することにより、排気配管20及びバイパス管24内を流れるガスの流量、圧力、温度等が所定の条件に設定する。
次に、以上のように構成された本実施の形態の熱処理装置1の洗浄方法について説明する。以下、第1の実施の形態と同様に、図3に示すレシピに従ってDCSとアンモニアとを用いてシリコン窒化膜を形成する成膜処理を3回繰り返し実行した後、クリーニング用ガス(F+HF+N)を反応管2内に導入して、反応管2等に付着した窒化珪素(Si)の除去する洗浄処理を行う場合を例に説明する。本実施の形態では、洗浄処理におけるクリーニング工程において、反応管2内から排出されたガスに含まれる所定のガス(四フッ化珪素(SiF))の濃度を赤外センサ27により測定し、クリーニング工程の終了(エンドポイント)を決定する点が第1の実施の形態と異なっている。
まず、第1の実施の形態と同様に、シリコン窒化膜を形成する半導体ウエハWをウエハボート11に収容し、ロード工程、安定化工程、成膜工程、パージ工程、及び、アンロード工程を行う成膜処理1を実行する。次に、第1の実施の形態と同様に、成膜処理2、及び、成膜処理3を実行することにより成膜処理を終了し、洗浄処理を実行する。このように、シリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μm(累積膜厚値)を超える前に洗浄処理を実行する。
続いて、第1の実施の形態と同様に、半導体ウエハWが収容されていないウエハボート11を300℃に維持された反応管2内にロードする(ロード工程)。次に、パージガス供給管18から反応管2内に窒素を所定量供給するとともに、メインバルブ21の開度を制御しつつ、ポンプ22を駆動させて反応管2内のガスを排出し、反応管2を53200Pa(400Torr)に減圧する。また、昇温用ヒータ16により反応管2内を300℃に加熱する。そして、この減圧及び加熱操作を、反応管2が所定の圧力及び温度で安定するまで行う(安定化工程)。
反応管2内が所定の圧力及び温度で安定すると、パージガス供給管18からの窒素の供給を停止し、フッ化水素(HF)が2リットル/minと、フッ素(F)が2リットル/minと、希釈ガスとしての窒素が8リットル/minと、からなるクリーニング用ガスを反応管2内に導入する。導入されたクリーニング用ガスが反応管2内で加熱されてクリーニング用ガス中のフッ素が活性化され、反応管2の内壁等に付着した窒化珪素(Si)に接触することにより、反応管2等に付着した窒化珪素(Si)がクリーニング用ガス(F、HF)と次の反応式のように反応し、この反応による生成物(SiF、N、H)が反応管2内から排気口4、排気管5、排気配管20を介して装置外部に排出される。この結果、熱処理装置1の内部に付着した窒化珪素が除去される(クリーニング工程)。
(反応式)
Si+4F+4HF→3SiF+2N+2H
本実施の形態では、クリーニング工程において、反応管2内から排出されたガスに含まれる四フッ化珪素(SiF)の濃度を赤外センサ27により測定し、この測定の結果、反応管2内から排出されたガス中に四フッ化珪素が含まれなくなると、反応管2等に付着した窒化珪素が除去されたものとして、クリーニング工程の終了(エンドポイント)を決定する。
このため、クリーニング工程では、クリーニング用ガスを反応管2内に導入し、反応管2等に付着した窒化珪素のクリーニングを開始するとともに、サブバルブ25を開放して反応管2内から排出されたガスの一部を排気配管20からバイパス管24(赤外センサ27)に導入する。これにより、反応管2内から排出されたガスが赤外センサ27のセル32内に供給され、四フッ化珪素の濃度が赤外センサ27により測定される。
赤外センサ27では、光源33から発生した赤外光を、セル窓31a、セル32、セル窓31b、光学フィルタ35を介して赤外線検出器36に入射させ、この入射した赤外光を赤外線検出器36で検出することにより四フッ化珪素の濃度を測定する。ここで、赤外センサ27による測定においては、光源33から発生した赤外光がセル窓31aを介してセル32内に入射されると、反応管2内から排出されたガスに含まれる四フッ化珪素により所定の波長の赤外線が吸収される。この所定の波長が吸収された赤外線がセル窓31bを介して光学フィルタ35に入射されると、光学フィルタ35により、入射された赤外光のうち、四フッ化珪素により吸収される波長帯域の赤外光のみが赤外線検出器36に供給される。赤外線検出器36は、四フッ化珪素が存在しない状態の信号の振幅から、四フッ化珪素が存在する状態の信号の振幅の減少割合に基づいて、四フッ化珪素の濃度を算出する。これにより、四フッ化珪素の濃度が赤外センサ27により測定される。
図9に赤外センサ27により四フッ化珪素の濃度を測定した結果を示す。図9では、シリコン窒化膜の累積膜厚が0.6μmの場合について、前述のクリーニング工程と同一条件でクリーニングを行った。図9に示すように、四フッ化珪素の濃度は、クリーニング開始とほぼ同時に高くなり、約10分後にクリーニング前と同じになる。このため、クリーニング開始後10分がクリーニング工程のエンドポイントとなる。
比較のため、一般的に行われている、温度モニタによりクリーニング工程を管理する方法を用いて、同一条件でクリーニングを行った場合の装置内部の温度測定結果を図10に示す。図10に示すように、装置内の温度は、大きな違いを見せない。これは、シリコン窒化膜の累積膜厚が0.6μmのように低累積の場合には、クリーニングによる発熱がほとんどないためであり、温度モニタによりクリーニング工程を管理する方法では、クリーニング工程のエンドポイントを検知することはできない。
なお、本実施の形態のクリーニング工程後の反応管2内に窒化珪素が付着していないかを確認したところ、反応管2内には窒化珪素が付着していないことが確認できた。
このように、赤外センサ27によりクリーニング工程のエンドポイントを決定することにより、熱処理装置1を適切な洗浄時間で洗浄することができる。また、適切な洗浄時間で洗浄することができるので、反応管2等の装置内部の部材が受けるダメージを低減することができ、パーティクルの発生を抑制することができる。また、クリーニングガスの使用量を抑えることができる。
クリーニング工程においては、赤外センサ用ヒータ34により赤外センサ27のセル窓31a,31bを少なくとも150℃に加熱することが好ましい。セル窓31a,31bを少なくとも150℃に加熱することにより、反応管2内から排出された副生成物のパウダーがセル窓31a,31bに付着することを防止できる。この結果、副生成物のパウダーの付着によるセル窓31a,31bの透過率の低下を防止することができ、赤外センサ27の性能の低下を防止することができる。
熱処理装置1の内部に付着した窒化珪素が除去されると、処理ガス導入管17からのクリーニング用ガスの導入を停止し、パージガス供給管18から反応管2内に窒素を所定量供給するとともに、メインバルブ21の開度を制御しつつ、ポンプ22を駆動させて反応管2内のガスを排出する(パージ工程)。
そして、パージガス供給管18から反応管2内に窒素を所定量供給するとともに、メインバルブ21の開度を制御しつつ、ポンプ22を駆動させて、反応管2内の圧力を常圧に戻す。また、昇温用ヒータ16により反応管2内を300℃に維持する。最後に、ボートエレベータ128により蓋体6を下降させることにより、アンロードする(アンロード工程)。
このような洗浄方法により熱処理装置1を洗浄した後、ボートエレベータ128により蓋体6を下降させ、半導体ウエハWが収容されたウエハボート11を蓋体6上に載置することにより、熱処理装置1の内部に付着した窒化珪素を除去した状態で、半導体ウエハW上に窒化珪素膜を形成する成膜処理を行うことが可能になる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、赤外センサ27によりクリーニング工程のエンドポイントを決定しているので、熱処理装置1を適切な洗浄時間で洗浄することができる。また、適切な洗浄時間で洗浄することができるので、反応管2等の装置内部の部材が受けるダメージを低減することができ、パーティクルの発生を抑制することができる。また、クリーニングガスの使用量を抑えることができる。
本実施の形態によれば、反応管2内から排出されたガスに含まれる四フッ化珪素により吸収される赤外線の波長帯域の赤外光のみを赤外線検出器36に入射するので、赤外線検出器36は、四フッ化珪素の濃度のみを測定すればよく、その構成を簡単にすることができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な他の実施の形態について説明する。
上記実施の形態では、反応管2内を800℃、40Pa(0.3Torr)に設定して所定量のDCS及びアンモニアを供給した場合を例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、反応管2内を600℃、133Pa(1Torr)とし、所定量のDCS及びアンモニアを供給して半導体ウエハWにシリコン窒化膜を形成してもよい。図11に、反応管2内を600℃、133Pa(1Torr)に設定して、DCSを0.1リットル/min、アンモニアを0.5リットル/min供給して、半導体ウエハWに0.1μmのシリコン窒化膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合について、その累積膜厚と、各成膜工程後の装置内部に発生したクラック数と、の関係をグラフに示す。図11に示すように、反応管2内の温度及び圧力を変えても、ほぼ同様の傾向を示し、累積膜厚が0.7μm以下であれば、ほとんどクラックが発生しないことが確認できた。このため、反応管2内の温度及び圧力が変わっても、シリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える前に洗浄処理を実行することにより、パーティクルの発生を抑制するとともに、生産性の向上を図れることが確認できた。
上記実施の形態では、DCS及びアンモニアを供給して半導体ウエハWにシリコン窒化膜を形成した場合を例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ヘキサクロロジシラン(HCD)とアンモニアを供給して半導体ウエハWにシリコン窒化膜を形成する場合であってもよい。
図12にHCDとアンモニアとを用いて0.1μmのシリコン窒化膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合について、その累積膜厚と、各成膜工程後の装置内部に発生したクラック数と、の関係を示す。なお、反応管2内を600℃、40Pa(0.3Torr)に設定し、HCDを0.01リットル/min、アンモニアを2リットル/min供給して、半導体ウエハWに0.1μmのシリコン窒化膜を成膜した。図12に示すように、累積膜厚が1.5μm以下であれば、ほとんどクラックは発生しない。一方、累積膜厚が1.5μmを超えると多くのクラックが発生してしまう。このため、HCDとアンモニアとを用いて0.1μmのシリコン窒化膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合には、累積膜厚が1.5μmを超える前に洗浄処理を実行することにより、パーティクルの発生を抑制するとともに、生産性の向上を図ることができる。
また、本発明で被処理体に形成する薄膜はシリコン窒化膜に限定されるものではない。例えば、モノシランを用いて半導体ウエハWにポリシリコン膜を形成する場合であってもよい。図13にモノシランを用いて0.5μmのポリシリコン膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合について、その累積膜厚と、各成膜工程後の装置内部に発生したクラック数と、の関係を示す。なお、反応管2内を620℃、26.6Pa(0.2Torr)に設定し、モノシランを0.4リットル/min供給して、半導体ウエハWに0.5μmのポリシリコン膜を成膜した。図13に示すように、累積膜厚が6μm以下であれば、ほとんどクラックは発生しない。一方、累積膜厚が6μmを超えると多くのクラックが発生してしまう。このため、モノシランを用いて0.5μmのポリシリコン膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合には、累積膜厚が6μmを超える前に洗浄処理を実行することにより、パーティクルの発生を抑制するとともに、生産性の向上を図ることができる。
上記実施の形態では、半導体ウエハWにシリコン窒化膜を形成した後、クリーニングガスにフッ素とフッ化水素と窒素との混合ガスを用いて洗浄処理を行った場合を例に本発明を説明したが、例えば、形成される薄膜がポリシリコンの場合には、クリーニングガスにフッ素と窒素との混合ガスを用いることが好ましい。また、クリーニングガスは、装置内部に付着した付着物を除去できるものであればよく、例えば、フッ素や塩素を含むガス、例えば、ClFなどを用いることができる。さらに、希釈ガスとしての窒素ガスを含む場合を例に本発明を説明したが、希釈ガスを含まなくてもよい。
上記実施の形態では、反応管2及び蓋体6が石英により形成されている場合を例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、蓋体6がSUSにより形成されていてもよい。なお、反応管2等が石英の場合、クラックが発生するだけでなく、石英の表面自体にも割れが発生して、反応管2等の表面が荒れてしまう。このため、その後の成膜処理への影響を考慮し、頻繁に洗浄処理を行うことが好ましい。もちろん、1回の成膜処理毎に洗浄処理を行ってもよい。
上記実施の形態では、処理ガスの種類毎に処理ガス導入管17が設けられている場合を例に本発明を説明したが、例えば、DCS導入管、アンモニア導入管、窒素導入管のように、ガスの種類毎に処理ガス導入管17を設けてもよい。さらに、複数本から同種類のガスが導入されるように、反応管2の下端近傍の側面に、複数本の処理ガス導入管17が挿通されていてもよい。この場合、複数本の処理ガス導入管17から反応管2内に処理ガスが供給され、反応管2内に処理ガスをより均一に導入することができる。
上記実施の形態では、成膜処理を複数回繰り返した後、成膜処理により被処理体に形成された薄膜の累積膜厚が累積膜厚値を超える前に洗浄処理を実行するようにプロセス用レシピを設定した場合を例に本発明を説明したが、累積膜厚が累積膜厚値を超える前に洗浄処理を実行できればよく、例えば、制御部100が成膜処理を実行する前に累積膜厚が累積膜厚値を超えるか否かを判別するようにしてもよい。
第2の実施の形態では、反応管2内から排出された排ガスに含まれる所定のガスとして四フッ化珪素の場合を例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、熱処理装置1の内部に付着した付着物(半導体ウエハWのような被処理体に形成する薄膜)の種類、及び、クリーニングガスの種類に応じた所定のガスとなる。
第2の実施の形態では、クリーニング工程において、反応管2内から排出された排ガスに含まれる四フッ化珪素の濃度を連続的に測定した場合を例に本発明を説明したが、例えば、数分毎のように、断続的に測定してもよい。この場合、クリーニングが進むにつれて測定間隔が短くなるようにすることが好ましい。
第2の実施の形態では、赤外センサ27に光学フィルタ35を設け、四フッ化珪素により吸収される赤外線の波長帯域の赤外光のみを赤外線検出器36に入射する場合を例に本発明を説明したが、例えば、赤外センサ27に光学フィルタ35を設けなくてもよい。この場合にも、熱処理装置1を適切な洗浄時間で洗浄することができる。
第2の実施の形態では、排気配管20にバイパス管24を設け、このバイパス管24に赤外センサ27とが介設されている場合を例に本発明を説明したが、反応管2内から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定できればよく、例えば、バイパス管24を設けずに、排気配管20に赤外センサ27を介設してもよい。また、ガスの濃度を測定する測定部は赤外センサの他、各種のセンサであってもよい。
上記実施の形態では、熱処理装置として、単管構造のバッチ式熱処理装置の場合を例に本発明を説明したが、例えば、反応管2が内管と外管とから構成された二重管構造のバッチ式縦型熱処理装置に本発明を適用することも可能である。また、枚葉式の熱処理装置に本発明を適用することも可能である。
本発明の実施の形態にかかる制御部100は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROMなど)から当該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する制御部100を構成することができる。
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板(BBS)に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
本発明の第1の実施の形態の熱処理装置を示す図である。 図1の制御部の構成を示す図である。 本発明の実施の形態の薄膜形成方法を説明するレシピを示した図である。 0.1μmのシリコン窒化膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合の累積膜厚とクラック数との関係を示すグラフである。 0.2μmのシリコン窒化膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合の累積膜厚とクラック数との関係を示すグラフである。 各成膜処理により形成されたシリコン窒化膜に付着したパーティクル数を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態の熱処理装置を示す図である。 図7の赤外センサを示す図である。 クリーニング工程での排ガスに含まれる四フッ化珪素の濃度と時間との関係を示すグラフである。 クリーニング工程での装置内部の温度と時間との関係を示すグラフである。 図4の成膜処理の条件を変えた場合の累積膜厚とクラック数との関係を示すグラフである。 HCDとアンモニアとを用いてシリコン窒化膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合の累積膜厚とクラック数との関係を示すグラフである。 モノシランを用いてポリシリコン膜を成膜する成膜処理を複数回繰り返した場合の累積膜厚とクラック数との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 熱処理装置
2 反応管
3 頂部
4 排気口
5 排気管
6 蓋体
7 保温筒
8 ヒータ
9 支持体
10 回転テーブル
11 ウエハボート
12 回転支柱
13 回転機構
14 回転軸
15 回転導入部
16 昇温用ヒータ
17 処理ガス導入管
18 パージガス供給管
100 制御部
111 レシピ記憶部
112 ROM
113 RAM
114 I/Oポート
115 CPU
116 バス
121 操作パネル
122 温度センサ
123 圧力計
124 ヒータコントローラ
125 MFC
126 バルブ制御部
127 真空ポンプ
128 ボートエレベータ
W 半導体ウエハ

Claims (32)

  1. 薄膜形成装置の反応室内にジクロロシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返した後、当該反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置の洗浄方法であって、
    前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程を備える、ことを特徴とする薄膜形成装置の洗浄方法。
  2. 薄膜形成装置の反応室内にヘキサクロロジシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返した後、当該反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置の洗浄方法であって、
    前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が1.5μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程を備える、ことを特徴とする薄膜形成装置の洗浄方法。
  3. 薄膜形成装置の反応室内にモノシランを含む成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成する工程を複数回繰り返した後、当該反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置の洗浄方法であって、
    前記被処理体にポリシリコン膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるポリシリコン膜の累積膜厚が6μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程を備える、ことを特徴とする薄膜形成装置の洗浄方法。
  4. 前記洗浄工程では、前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定し、該濃度が所定濃度になるまで前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の薄膜形成装置の洗浄方法。
  5. 前記洗浄工程では、赤外センサにより前記所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項4に記載の薄膜形成装置の洗浄方法。
  6. 前記赤外センサは、前記所定のガスにより吸収される赤外線の波長帯域の赤外光のみを検出部に入射して所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項5に記載の薄膜形成装置の洗浄方法。
  7. 前記洗浄工程では、前記赤外センサのセルを少なくとも150℃に加熱し、前記所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項5または6に記載の薄膜形成装置の洗浄方法。
  8. 前記洗浄工程では、前記付着物と前記クリーニングガスとの反応により生成される所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の薄膜形成装置の洗浄方法。
  9. 前記反応室から排出された排ガスの少なくとも一部を採取する採取工程をさらに備え、
    前記洗浄工程では、前記採取工程で採取した排ガスの少なくとも一部に含まれる所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載の薄膜形成装置の洗浄方法。
  10. 薄膜形成装置の反応室内にジクロロシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する成膜工程と、
    前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程と、を備え、
    前記成膜工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える工程を実行する前に、前記洗浄工程を実行する、ことを特徴とする薄膜形成方法。
  11. 薄膜形成装置の反応室内にヘキサクロロジシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する成膜工程と、
    前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程と、を備え、
    前記成膜工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が1.5μmを超える工程を実行する前に、前記洗浄工程を実行する、ことを特徴とする薄膜形成方法。
  12. 薄膜形成装置の反応室内にモノシランを含む成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成する成膜工程と、
    前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する洗浄工程と、を備え、
    前記成膜工程が複数回繰り返されることにより形成されるポリシリコン膜の累積膜厚が6μmを超える工程を実行する前に、前記洗浄工程を実行する、ことを特徴とする薄膜形成方法。
  13. 前記洗浄工程では、前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定し、該濃度が所定濃度になるまで前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去する、ことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の薄膜形成方法。
  14. 前記洗浄工程では、赤外センサにより前記所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項13に記載の薄膜形成方法。
  15. 前記赤外センサは、前記所定のガスにより吸収される赤外線の波長帯域の赤外光のみを検出部に入射して所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項14に記載の薄膜形成方法。
  16. 前記洗浄工程では、前記赤外センサのセルを少なくとも150℃に加熱し、前記所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項14または15に記載の薄膜形成方法。
  17. 前記洗浄工程では、前記付着物と前記クリーニングガスとの反応により生成される所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の薄膜形成方法。
  18. 前記反応室から排出された排ガスの少なくとも一部を採取する採取工程をさらに備え、
    前記洗浄工程では、前記採取工程で採取した排ガスの少なくとも一部に含まれる所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項13乃至17のいずれか1項に記載の薄膜形成方法。
  19. 被処理体が収容された反応室内にジクロロシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置であって、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段と、
    前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、
    薄膜形成装置の各部を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、
    前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する、ことを特徴とする薄膜形成装置。
  20. 被処理体が収容された反応室内にヘキサクロロジシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置であって、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段と、
    前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、
    薄膜形成装置の各部を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、
    前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が1.5μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する、ことを特徴とする薄膜形成装置。
  21. 被処理体が収容された反応室内にモノシランを含む成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置であって、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段と、
    前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、
    薄膜形成装置の各部を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、
    前記被処理体にポリシリコン膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるポリシリコン膜の累積膜厚が6μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する、ことを特徴とする薄膜形成装置。
  22. 前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定する測定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を前記測定手段により測定させ、該測定した濃度が所定濃度になるまで、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する、ことを特徴とする請求項19乃至21のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  23. 前記測定手段は、赤外センサを備える、ことを特徴とする請求項22に記載の薄膜形成装置。
  24. 前記赤外センサは、前記所定のガスにより吸収される赤外線の波長帯域の赤外光のみを検出部に入射する光学フィルタを備える、ことを特徴とする請求項23に記載の薄膜形成装置。
  25. 前記赤外センサは、前記反応室から排出された排ガスを導入するセルを少なくとも150℃に加熱する加熱部を備える、ことを特徴とする請求項23または24に記載の薄膜形成装置。
  26. 前記反応室に接続された排出路と、当該排出路に介設されたポンプとをさらに備え、
    前記測定手段は、前記ポンプより上流側の前記排出路に介設されている、ことを特徴とする請求項22乃至25のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  27. 前記反応室に接続された排出路と、
    前記排出路に介設され、前記排出路を開閉するメインバルブと、
    前記メインバルブを跨ぐように、その一端がメインバルブの上流側の排出路に接続され、その他端がメインバルブの下流側の排出路に接続されたバイパス路と、
    前記バイパス路に介設され、前記バイパス路を開閉するサブバルブと、
    をさらに備え、
    前記測定手段は、前記バイパス路に介設され、前記サブバルブを開放することにより前記バイパス路に供給された前記反応室から排出された排ガスの少なくとも一部に含まれる所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項22乃至26のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  28. 前記測定手段は、前記付着物と前記クリーニングガスとの反応により生成される所定のガスの濃度を測定する、ことを特徴とする請求項22乃至27のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  29. 被処理体が収容された反応室内にジクロロシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置として機能させるためのプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段、
    前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が0.7μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する制御手段、
    として機能させるためのプログラム。
  30. 被処理体が収容された反応室内にヘキサクロロジシランとアンモニアとを含む成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置として機能させるためのプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段、
    前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、前記被処理体にシリコン窒化膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるシリコン窒化膜の累積膜厚が1.5μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する制御手段、
    として機能させるためのプログラム。
  31. 被処理体が収容された反応室内にモノシランを含む成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成するとともに、装置内部に付着した付着物を除去する薄膜形成装置として機能させるためのプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給手段、
    前記反応室内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段、
    前記反応室内に前記成膜用ガスを供給して被処理体にポリシリコン膜を形成する工程を複数回繰り返すように前記成膜用ガス供給手段を制御し、前記被処理体にポリシリコン膜を形成する工程が複数回繰り返されることにより形成されるポリシリコン膜の累積膜厚が6μmを超える工程を実行する前に、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する制御手段、
    として機能させるためのプログラム。
  32. さらに、コンピュータを、
    前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を測定する測定手段、として機能させ、
    前記制御手段は、前記反応室から排出された排ガスに含まれる所定のガスの濃度を前記測定手段により測定させ、該測定した濃度が所定濃度になるまで、前記反応室内にクリーニングガスを供給して装置内部に付着した付着物を除去するように前記クリーニングガス供給手段を制御する、ことを特徴とする請求項29乃至31のいずれか1項に記載のプログラム。
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