JP2007140852A - 障害物位置検出装置及び障害物位置検出方法 - Google Patents

障害物位置検出装置及び障害物位置検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安価で簡単な構成である超音波センサと、カメラによる撮像画像と、により障害物の位置を検出する。
【解決手段】カメラと、超音波センサを備えるセンサユニット3を車両の背面などに配置する。コンピュータ2は、超音波センサで検出された複数の障害物位置候補から、カメラの撮像画像を用いて障害物が実在する位置を判別する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両周辺の障害物の位置を検出する障害物位置検出装置及び障害物位置検出方法に関し、特に、超音波センサと撮像画像とを用いて障害物の位置を検出する障害物位置検出装置及び障害物位置検出方法に関する。
自動車等の安全対策として、前方の障害物を検出して、ドライバ等に報知したり車両を制御する等の技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、超音波センサの出力と、カメラで撮像した画像から検出したオプティカルフローと、で障害物の位置を検出する技術が提案されている。
しかし、特許文献1に開示される技術では、静止画像からはオプティカルフローを検出できず、障害物及び自車両が共に静止していると障害物の位置を検出することができなかった。
また、複数の超音波センサを配置して、障害物の位置(方向と距離)を検出することも考えられる。しかし、超音波センサの特性として、複数の障害物が存在するときに、複数の障害物が実在するのか、あるいは、虚像の位置に存在する障害物が存在するのかを、判別することができない。このため、障害物の位置を正確に判別することができない。
また、スキャニングレーザレーダを用いた測距センサと、カメラで撮像した画像を画像処理する画像センサと、を用いて自車両の前方の先行車の位置を検出する先行車認識装置が提案されている(例えば、特許文献2)。この、先行車認識装置よれば、障害物の位置を正確に判別することができる。
スキャニングレーザレーダは数百メートルの範囲で物体の位置を正確に判別することができる。しかし、駐車支援装置のような車両周辺監視に適用した場合、障害物を検出するためには自車両から数メートルの距離にある物体を検出できればよい。また、スキャニングレーザレーダは高価であるため障害物の検出手段としては好適でない。そこで、比較的安価で構成が簡単な超音波センサ等を用いて、正確に障害物の位置を検出できるようにすることが望まれる。
特開2000−123298号公報 特開2005−90974号公報
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、超音波センサを用いた構成で、障害物の位置を正確に検出することができる障害物位置検出装置及び障害物位置検出方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、超音波センサを用いた位置検出で発生する虚像の影響を除去できる障害物位置検出装置及び障害物位置検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の障害物位置検出装置は、車両に設けられた撮像手段と、前記撮像手段の撮像方向に向けて前記撮像手段の周囲に配設された複数の超音波センサと、前記超音波センサの出力に基づいて、障害物の位置を判別する第1の障害物検出手段と、前記撮像手段が撮像した画像に基づいて、前記撮像手段の撮像範囲内に存在する障害物を検出する第2の障害物検出手段と、前記第1の障害物検出手段の検出結果と、前記第2の障害物検出手段の検出結果に基づいて判別が成され、前記第1の障害物検出手段の検出結果より複数の障害物候補が検出された場合、前記第2の障害物検出手段の検出結果を用いて障害物候補から障害物を特定し、該障害物の位置を判別する障害物判別手段と、を備えることを特徴とする。
前記障害物判別手段は、例えば、記第1の障害物検出手段が、第1の位置と第2の位置に存在する2つの第1の障害物と、第3の位置に存在する1つの第2の障害物とのいずれかが存在することを検出したときに、前記第2の障害物検出手段の検出結果に基づいて、前記第1の障害物と前記第2の障害物のいずれが実在するかを判別するようにしてもよい。
また、前記第2の障害物検出手段は、例えば、車両が移動中か否かを判断する手段を備え、車両が移動中か否かによって障害物検出手法を選択して、該選択した検出手法により障害物の位置を検出するようにしてもよい。
また、例えば、画像を表示する表示手段と、前記撮像手段が撮像した画像の、前記障害物判別手段によって判別した障害物の位置に、所定の画像を合成し、合成した画像を、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、をさらに備えてもよい。
また、例えば、前記超音波センサは、少なくとも1つの超音波発信素子と、前記超音波発信素子から発信された超音波の反射波を受信する少なくとも2つの超音波受信素子と、を備え、前記超音波発信素子と超音波受信素子は、前記撮像手段の光軸の周囲に配置されていてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の障害物位置検出方法は、超音波センサの出力に基づき、車両周辺の障害物の位置を検出し、車両周辺の画像に基づき、車両周辺の障害物の位置を検出し、前記超音波センサの出力に基づき検出した障害物の検出位置と、前記画像に基づき検出した障害物の検出位置と、を重ね合わせて車両周辺の障害物の位置を判別することを特徴とする。
本発明によれば、超音波センサで検出された障害物の位置の候補が複数ある場合でも、撮像手段の撮像画像に基づく障害物の検出を合わせてすることで、障害物の実在する位置を判別することができる。
以下、本発明の実施形態に係る障害物位置検出装置について説明する。
本実施の形態の障害物位置検出装置は、図1に示すように、車両1に配置されるもので、コンピュータ2と、センサユニット3と、車速センサ4と、表示装置5などで構成されている。
センサユニット3は、カメラ31と超音波センサ32、33とを一体化した構成をしており、車両1の後部のライセンスプレートのガーニッシュ部分等に搭載されている。
センサユニット3は、図2(a)に平面図で示すように、中央にカメラ31(レンズ)が配置され、その周囲に超音波センサ32、33と、温度センサ34が配置された構成を有する。
カメラ31は、図2(b)に断面で示すように、超広角レンズ等を含む光学ユニット311、CCD(Charge Coupled Device)素子等の撮像素子312、鏡筒313などから構成されている。
カメラ31は、センサユニット3のプレート315に固定され、車両1の進行方向(この場合、バック方向)の画像を取得し、コンピュータ2に供給する。
なお、コンピュータ2に出力される映像は、ルームミラーで後方を見た場合と同じになるように表示装置5で表示するため、反転させている。
超音波センサ32は、超音波発信素子の機能と超音波受信素子の機能とを兼ね備える。具体的には、超音波センサ32は、図2(c)に断面で示すように、圧電素子321とカバー322等から構成され、圧電素子321にパルス電圧を印加することにより、発振して、共振器として機能するカバー322を介して超音波を発信する。一方、共振器として機能するカバー322を介して超音波を受けると、超音波に対応する圧力が圧電素子321に加わり、圧電素子321が起電力を生じ、この起電力を検出することにより、超音波を受信したことを検出することができる。
超音波センサ33は、超音波の受信専用器であり、図2(c)に示す構成を有する。但し、圧電素子321に高周波信号を供給する構成を備えていない。
超音波センサ32、33は、カメラ31のレンズ(光学ユニット)311の光軸(視野中心)Cの周囲に光軸を挟むように一体的に配置されており、超音波センサ32が発信した超音波が、障害物で反射された反射波を超音波センサ32、33で受信する。図2(a)において、超音波センサ32と33の中心を結ぶ線分の中点は、光軸Cと一致している。
なお、ここでいう障害物とは、車両1の周辺に存在する物体で、障害物になる可能性のある全てのものをいう。静止物に限らず、移動する人間や、自動車もこれに該当する。
温度センサ34は、超音波の伝播速度を特定するために、外気温度を測定する。
具体的構成においては、図3(a)に示すように、超音波センサ32と超音波センサ33とは、水平方向に並んで配置されている。超音波センサ32と超音波センサ33の中間の位置がカメラ31の中心に一致する。
図3(b)に模式的に示すように、超音波センサ32と超音波センサ33とが、超音波センサ32から発信され、障害物Bで反射された反射波を受信するまでの時間を測定することにより、三角測量の要領で障害物BのX軸方向の位置x(座標値)とY軸方向の位置yを判別することができる。xはこの場合、同一面に設けられた超音波センサ32、33から障害物Bまでの距離に相当する。
この場合、一般的には、超音波センサ32と超音波センサ33とは、図5(a)に示すような反射波を受信する。即ち、超音波センサ32は、超音波の発信からT1時間後に、障害物Bからの反射波を受信し、超音波センサ33は、超音波の発信からT2時間後に、障害物Bからの反射波を受信する。この場合、次式が成立する。
L1=C・T1/2
L2=C・T2−L1
L1:図3(b)に示す超音波センサ32と障害物Bとの距離
L2:図3(b)に示す超音波センサ33と障害物Bとの距離
C:超音波の速度(=331+0.6F(m/s))
F:温度センサ34で測定した外気の摂氏温度)
T1:超音波センサ32が超音波を発信から、超音波センサ32が反射波を受信するまでの時間
T2:超音波センサ32が超音波を発信から、超音波センサ33が反射波を受信するまでの時間
ここで、Dを超音波センサ32と超音波センサ33との距離とすると、yとxは次式で表される。
y =D/2−(D+L2−L1)/(2・D)
x =√{L2−(D2+L2−L1)/(2・D)
なお、X軸の原点は、超音波センサ32、33の位置であり、ほぼ、カメラ31の撮像素子の位置(光軸のc位置)である。
また、Y軸の原点は、超音波センサ32と超音波センサ33との中間位置であり、ほぼ、カメラ31のレンズの位置(光軸cの位置)である。
このように、障害物Bが単一でさらに超音波センサ32,33で受信する反射波が明確な場合には、障害物Bの存在の有無やその位置の判定は比較的容易である。しかしながら、実際には、超音波センサ32,33の出力から障害物Bの有無・位置などを特定することは容易ではない。
例えば、障害物Bが複数存在する場合、その位置の同定は極めて困難なものとなる。理解を容易にするため、例えば図4に示すように2個の障害物B1、B2が存在する場合を想定する。この場合、超音波センサ32と超音波センサ33は、図5(b)に示すように、主に、障害物B1とB2からのそれぞれの2個ずつの反射波を受信する。
しかし、超音波センサ32は、受信した反射波W1、W2が障害物B1、B2どちらからの反射波であるかを判別できない。同様に、超音波センサ33は、受信した反射波W3、W4が障害物B1、B2どちらからの反射波であるかを判別できない。
すなわち、超音波センサ32が時刻T11に受信したW1と、超音波センサ33が時刻T21に受信したW3と、が同じ障害物からの反射波であって、かつ、超音波センサ32が時刻T12に受信したW2と、超音波センサ33が時刻T22に受信したW4と、が同じ障害物からの反射波である場合がある。
また、超音波センサ32が時刻T11に受信したW1と、超音波センサ33が時刻T22に受信したW4と、が同じ障害物からの反射波であって、かつ、超音波センサ32が時刻T12に受信したW2と、超音波センサ33が時刻T21に受信したW3と、が同じ障害物からの反射波である場合がある。
この組み合わせそれぞれについて、反射波を受信した時間(T11、T12、T21、T22)から上記計算式を用いて物体の位置を判別すると、障害物が実在する位置の組み合わせ(B1、B2)と、障害物が実在しない障害物の虚像の位置の組み合わせ(B3、B4)が判別される。
なお、図4において、L1は超音波センサ32から障害物B1までの実際の距離である。L2は超音波センサ32から障害物B2までの実際の距離である。L3は超音波センサ33から障害物B2までの実際の距離である。L4は超音波センサ33から障害物B1までの実際の距離である。
障害物B1はL1とL4の組み合わせで検出することができ、障害物B2はL2とL3との組み合わせで検出することができる。しかしながら、この際、L1とL3との組み合わせにより、超音波センサ32、33の中間位置に障害物B3があると見なしたり、L2とL4との組み合わせにより、超音波センサ32、33の中間位置に障害物B4があると見なしたりすることが起こり得る。このようにして、図4に示すB3、B4の位置に虚像を判別してしまう。
このように、超音波センサ32、33による障害物の位置検出だけでは、障害物が複数ある場合等に、障害物が実在する位置の組み合わせを判別できないことがある。そこで、本実施の形態においては、後述するように、超音波センサによる障害物の位置検出に加えて、カメラ31で撮像した画像を画像処理し、該画像処理によって障害物が実在する位置を特定する。
図1に戻って、車速センサ4は、車速を検出し、検出された車速は、車速信号として、コンピュータ2に出力する。
また、表示装置5は、コンピュータ2を介して、カメラ31で撮影された映像などを表示するものである。
コンピュータ2は、超音波センサ32、33の出力検出信号に基づいて検出した障害物とその位置及びカメラ31が取得した画像を処理することにより取得した障害物とその位置に基づいて、障害物とその位置を確定する。
コンピュータ2は、カメラ31が取得した画像の、確定した障害物の位置に障害物を強調表示するための画像を合成し、合成画像を表示装置5に表示する。
コンピュータ2は、図6に示すように、画像キャプチャ41と、超音波センサドライバ42と、A/D(アナログ/ディジタル)変換器43と、画像メモリ22と、ROM(Read Only Memory)23と、CPU(Central Processing Unit)24と、RAM(Random Access Memory)25と、表示制御装置26と、を備える。
画像キャプチャ41は、カメラ31で撮影された画像をディジタル画像データに変換する。
超音波センサドライバ42は、CPU24からの指示に応答して、超音波センサ32の圧電素子321に高周波をパルスに印加して、超音波を発信させると共に内部タイマを起動し、超音波センサ32,33が反射波を受信するまでの各時間を求めて、CPU24に供給する。
A/D(アナログ/ディジタル)変換器43は、温度センサ34からの温度信号をディジタル信号に変換する。
画像メモリ22は、カメラ31により生成され、画像キャプチャ41で取得された画像データを記憶する。CPU24は、画像メモリ22に記憶された画像データを操作・処理できる。
ROM23は、CPU24の動作を制御するためのプログラムを記憶する。また、ROM23は、後述する画像処理を実行するための様々な固定データを記憶する。
CPU24は、ROM23に格納されているプログラムを実行することにより、カメラ31により取得した画像を表示装置5に表示し、超音波センサ32、33と、カメラ31により取得した画像の画像処理と、により障害物を検出し、さらに、この画像上に障害物位置を示す表示を合成する。
CPU24の画像処理による障害物の検出には、複数の手法がある。本実施の形態では、CPU24は、複数の手法を状況毎に使い分け、状況に合った手法を用いることでより正確かつ高速で障害物を検出する。
即ち、車両1が走行中であるか停車中で場合分けする。
CPU24は、車両1が走行中である場合、例えば、カメラ31で取得した画像(動画)からオプティカルフローを検出し、障害物を検出する手法を用いる。
オプティカルフローとは、画像上の各点の速度ベクトルである。画像上で速度の大きい部分は大きい値が検出され、速度の小さい部分は小さい値が検出される。
車両1が走行中、平面である地面の上に立体である障害物が存在すると、カメラ31から障害物までの距離は地面に比べて障害物の方が近いため、画像上での障害物部分の動きは地面に対して相対的に大きくなり、オプティカルフローは、他の部分と比べ相対的に大きい値として検出される。
相対的にオプティカルフローの値が大きく検出される部分を抽出することで、障害物を検出することができる。
また、車両1が停車中である場合には、CPU24は、カメラ31で取得した画像のフレーム間差分を取ることによって動きのある障害物を検出する。オプティカルフローによる障害物検出も可能であるが、フレーム間差分を用いることにより、より容易に障害物を検出できる。
フレーム間差分による障害物の検出とは、画像フレームを2枚連続で取得し、連続したフレームの画像の差分をとり、差分があった部分を抽出する検出手法である。この手法では、平易な処理で動きのある障害物を検出できる。
次に、静止している障害物を検出するため、CPU24は、カメラ31で取得した画像をソーベルフィルタ等を用いた輝度微分法にて障害物のエッジを検出する手法を用いて障害物を検出する。
具体的には、カメラ31で取得した画像をソーベルフィルタ処理し、障害物の縦方向のエッジ(障害物の左右両側端)、横方向のエッジ(障害物の上下両側端)を検出し、縦方向のエッジと横方向のエッジに囲まれた部分を抽出することで、障害物の位置を判別する。
RAM25は、CPU24のワークエリアとして機能する。
表示制御装置26は、CPU24の制御下に、表示装置5を制御する。
なお、車速センサ4もバスを介してCPU24に測定データを供給する。
次に、上記構成の障害物位置検出装置の動作を説明する。
まず、車両1のギアがバックに入れられると、コンピュータ2が起動される。コンピュータ2は、車両1のギアがバックに入れられている間、一定の割込周期で、図7の障害物検出処理を実行する。
まず、コンピュータ2(特にCPU24)は、超音波センサドライバ42を制御して、超音波センサ32に、超音波を発信させると共に内部タイマを起動させる(ステップS1)。超音波センサドライバ42は、CPU24からの指示に応答して、超音波センサ32に発振信号を供給して、超音波を発信させると共に超音波センサ32、33が反射を受信するまでの時間を測定する。
続いて、CPU24は、超音波センサドライバ42から、超音波センサ32、33が反射波を受信したか否か、受信している場合には、受信までの時間を示す情報を受信する(ステップS2)。
続いて、CPU24は、超音波センサ32、33が反射波を受信したか否かを示している情報、及び、受信までの時間を示す情報に基づいて、図3(b)、図4、図5を参照して説明したように、障害物の有無、障害物が存在する場合には、その位置((x,y)座標位置)を判別する。判別した障害物の位置情報はRAM25に記憶する(ステップS3)。
CPU24は、超音波センサ32、33が受信した反射波が複数あったか否かを判別する(ステップS4)。
ステップS3で判別した反射波が複数あった場合、障害物の複数の位置の組み合わせが検出される。この障害物の複数の位置の組み合わせから、障害物が実在する位置の組み合わせを判別する必要がある。そこで、ステップS4で反射波が複数あると判別された場合(ステップS4;Yes)、障害物検出画像処理(ステップS5)に処理を移す。
ステップS3で判別した反射波の数が一つである場合(ステップS4;No)、障害物は一つということなので、超音波センサによる障害物の検出ができるので、画像処理による障害物検出はせず、障害物検出処理を終了する。
障害物検出画像処理(ステップS5)の内容を図8に示す。
障害物検出画像処理(ステップS5)では、まず、CPU24は、車速センサ4からデータを取得し、車両1が移動しているか否かを判別する(ステップS51)。
車両1が移動中であると判別すると(ステップS51;Yes)、CPU24は、画像キャプチャ41を介してカメラ31が取得した車両1の後方の画像を取り込み、画像メモリ22上に記憶する。そして、連続して取り込んだ画像からオプティカルフローを検出し、障害物の位置を判別する。判別した障害物の位置情報を画像処理による検出結果としてRAM25に記憶する(ステップS52)。
ステップS52の処理が終わると図7の障害物検出処理に戻る。
車両1が移動中でないと判別すると(ステップS51;No)、障害物が移動中か否かを判別するため、まず、CPU24は、画像キャプチャ41を介してカメラ31が取得した車両1の後方の画像を連続して2枚取り込み、画像メモリ22上に記憶する。(ステップS53)。
続いて、CPU24は、ステップS53で画像メモリ22上に記憶した2枚の画像を比較し、両者に差分があるか否かを判別する(ステップS54)。
ステップS53で画像メモリ22上に記憶した2枚の画像に差分があると判別すると(ステップS54;Yes)、動きのある障害物を検出するために、2枚の画像から差分のある部分を抽出する。そして、その部分を障害物の位置と判別する。判別した障害物の位置情報を画像処理による検出結果としてRAM25に記憶する(ステップS55)。
ステップS55で動きのある障害物を検出した後、又は、ステップS53で画像メモリ22上に記憶した2枚の画像に差分がないと判別すると(ステップS54;No)、静止している障害物を検出する。画像メモリ22上に記憶した画像を、ソーベルフィルタ処理等し、障害物のエッジを検出することで障害物の位置を判別する。判別した障害物の位置情報を画像処理による検出結果としてRAM25に記憶する(ステップS56)。
ステップS56の処理が終わると図7の障害物検出処理に戻る。
図8の障害物検出画像処理が終わり、図7の障害物検出処理に戻ると、超音波センサ32、33により求めた検出結果と、カメラ31で取得した画像の画像処理により求めた検出結果を相関処理して、障害物の組み合わせ候補から正しい障害物の位置の組み合わせを判別する(ステップS6)。
具体的には、RAM25に記憶された超音波センサ32、33による障害物の検出位置の候補の中から、RAM25に記憶された画像処理による障害物の検出位置を、障害物の実在する位置として特定する。
特定した位置を、最終的な障害物の位置としてRAM25に記憶する。
なお、このとき、カメラ31で得られた画像上の座標の原点(光軸位置)と超音波センサ32、33により求められる障害物のx,y座標の原点とは一致する。このため、視点変換などの特段の処理は必要なく、座標位置の重ね合わせが容易である。
CPU24は、上述の処理を定期的に実行し、障害物の有無及びその位置の最新情報を適宜取得する。
また、コンピュータ2は、車両1のギアがバックに入れられると、表示装置5にそれまで行っていた表示を中断させ、車両1の後方の画像を表示させる処理を実行する。
この後方画像表示処理を図9を参照して説明する。
まず、コンピュータ2(特にCPU24)は、画像キャプチャ41を介してカメラ31が取得した車両1の後方の画像を取り込み画像メモリ22上に記憶する(ステップS21)。
続いて、CPU24は、図7及び図8を参照して説明した障害物検出処理で検出した障害物の有無を判別し、障害物が存在する場合には、その障害物の位置((x,y)座標位置)を特定する(ステップS22)。
さらに、CPU24は、障害物を示す半透明の顕在化画像、例えば、図10(a)に示すような画像Mを、障害物までの距離の表示と共にカメラ31からの後方の画像の、ステップS22で特定された(x,y)座標位置に重ねて、画像メモリ22上に展開する(ステップS23)。これにより、例えば、図10(b)に示すように、検出された障害物と、この障害物の存在を強調する画像Mと、障害物までの距離の表示と、を含む後方の画像が生成される。
なお、このとき、カメラ31で得られた画像上の座標の原点(光軸位置)と超音波センサ32、33により求められる障害物のx,y座標の原点とは一致する。このため、視点変換などの特段の処理は必要なく、画像の合成が容易である。
続いて、CPU24は、画像メモリ22上に記憶した画像を表示制御装置26を介して表示装置5に表示する(ステップS24)。
CPU24は、周期的割込処理等で図9の後方画像表示処理を実行する。従って、表示装置5には、刻一刻と変化する車両1の後方の画像と、その画像内に存在する障害物の位置に配置された顕在化画像Mと、障害物までの距離の表示と、が表示される。即ち、障害物等は強調表示され、障害物等までの距離が表示されている。従って、ドライバは表示装置5の画面上で容易に障害物等を識別して車両1を操作することができる。
以上のように、上記実施の形態に係る障害物位置検出装置によれば、超音波センサ32、33による障害物の検出結果と、カメラ31が取得した画像を画像処理することにより検出した障害物の検出結果と、を重ね合わせることで、正確な障害物の位置を検出することができる。
なお、この発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。
上記実施の形態では、センサユニット3上に、三角測量による位置検出が可能な最小限の台数である2台の超音波センサ32、33を配置したが、超音波センサの数を増やし、障害物の位置をより正確に判別するようにしてもよい。
また、2台の超音波センサ32、33をカメラ31の光軸Cを中心に水平方向に並んで配置したが、光軸Cを中心に鉛直方向に並んで配置してもよい。
また、上記実施の形態では、カメラ31で取得した画像の画像処理による障害物検出を、車両1が移動しているか否かで場合分けして複数の手法を用いたが、障害物の検出が可能であれば単一の手法あるいは他の手法によって検出してもよい。
上述したシステム構成やフローチャートは一例であり、任意に変更可能である。例えば、カメラで取得した画像の画像処理による障害物の検出精度を上げるために、複数台のカメラにより違う角度から画像を取得し、該画像を画像処理することで、障害物の位置を検出してもよい。
上記実施の形態では、車両1のバック時に後方を監視する場合に、この発明を適用したが、センサユニット3を車両1の前方や、ドア、ハッチバックドアなどにも配置し、通常の走行時、停止時、バック時等の任意のタイミングで、前方向、側方向、などの任意の方向を監視するために使用することも可能である。
表示装置5に表示する、障害物の位置を示すマークの種類や形状、さらに、表示の仕方は任意である。例えば、前述したように検出した障害物に重ねて表示してもよく、或いは、検出した障害物の脇に添えて表示するようにしてもよい。
また、障害物までの距離のみを表示していたが、図11に示す、障害物B5までの距離dと、カメラ31の画角θ1と、障害物B5の部分の角度θ2と、から三角関数を用いて障害物B5の大きさ判別して、障害物B5の大きさを表示してもよい。
また、上記実施の形態では、CPU14が実行するプログラムを、ROM13に記憶していたが、予め任意の記憶媒体に記憶したり、ネットワークを介して任意の記憶媒体に記憶するようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る障害物位置検出装置を搭載した車両の構成を説明するための図である。 センサユニットの構成を説明するための図で、(a)はセンサユニット全体の平面図、(b)はカメラの断面図、(c)は超音波センサの断面図である。 (a)は図2(a)に示すセンサユニットに配置された超音波センサの配置を示す図、(b)は障害物までの距離測定手法を説明するための図である。 障害物が2つの場合の障害物までの距離測定手法及び虚像の検出を説明するための図である。 超音波センサによる反射波の受信を示す図で、(a)は障害物が1つの場合を示す図、(b)は障害物が2つの場合を示す図である。 コンピュータの構成を説明するためのブロック図である。 障害物検出処理を説明するためのフローチャートである。 図7のフローチャートにおける障害物検出画像処理を説明するためのフローチャートである。 後方画像表示処理を説明するためのフローチャートである。 (a)は、障害物を強調表示するための付加記号の例を示す図、(b)は、車両の後方の画像内の障害物を強調表示した表示の例である。 障害物の大きさ判別方法を説明するための図である。
符号の説明
2 コンピュータ (第1の障害物検出手段、第2の障害物検出手段、障害物判別手段、表示制御手段)
3 センサユニット
4 車速センサ
5 表示装置 (表示手段)
22 画像メモリ
23 ROM
24 CPU (第1の障害物検出手段、第2の障害物検出手段、障害物判別手段)
26 表示制御装置 (表示制御手段)
31 カメラ (撮像手段、第2の障害物検出手段)
32、33 超音波センサ (第1の障害物検出手段)
34 温度センサ
41 画像キャプチャ (撮像手段、第2の障害物検出手段)
42 超音波センサドライバ (第1の障害物検出手段)

Claims (6)

  1. 車両に設けられた撮像手段と、
    前記撮像手段の撮像方向に向けて前記撮像手段の周囲に配設された複数の超音波センサと、
    前記超音波センサの出力に基づいて、障害物の位置を判別する第1の障害物検出手段と、
    前記撮像手段が撮像した画像に基づいて、前記撮像手段の撮像範囲内に存在する障害物を検出する第2の障害物検出手段と、
    前記第1の障害物検出手段の検出結果と、前記第2の障害物検出手段の検出結果に基づいて判別が成され、前記第1の障害物検出手段の検出結果より複数の障害物候補が検出された場合、前記第2の障害物検出手段の検出結果を用いて障害物候補から障害物を特定し、該障害物の位置を判別する障害物判別手段と、
    を備えることを特徴とする障害物位置検出装置。
  2. 前記障害物判別手段は、
    前記第1の障害物検出手段が、第1の位置と第2の位置に存在する2つの第1の障害物と、第3の位置に存在する1つの第2の障害物とのいずれかが存在することを検出したときに、
    前記第2の障害物検出手段の検出結果に基づいて、前記第1の障害物と前記第2の障害物のいずれが実在するかを判別する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の障害物位置検出装置。
  3. 前記第2の障害物検出手段は、車両が移動中か否かを判断する手段を備え、車両が移動中か否かによって障害物検出手法を選択して、該選択した検出手法により障害物の位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の障害物位置検出装置。
  4. 画像を表示する表示手段と、
    前記撮像手段が撮像した画像の、前記障害物判別手段によって判別した障害物の位置に、所定の画像を合成し、合成した画像を、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の障害物位置検出装置。
  5. 前記超音波センサは、少なくとも1つの超音波発信素子と、前記超音波発信素子から発信された超音波の反射波を受信する少なくとも2つの超音波受信素子と、を備え、
    前記超音波発信素子と超音波受信素子は、前記撮像手段の光軸の周囲に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の障害物位置検出装置。
  6. 超音波センサの出力に基づき、車両周辺の障害物の位置を検出し、
    車両周辺の画像に基づき、車両周辺の障害物の位置を検出し、
    前記超音波センサの出力に基づき検出した障害物の検出位置と、前記画像に基づき検出した障害物の検出位置と、を重ね合わせて車両周辺の障害物の位置を判別することを特徴とする障害物位置検出方法。
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