JP2007140694A - 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】操業因子と品質の関連性を解析するにあたって操業因子空間を分割する場合に、操業データの偏りや疎密といったデータの分布状態に応じて適正な空間分割を自動的に行えるようにすることで、比較的少ない分割数で精度の高い品質と操業の関連モデルを構築可能とする。
【解決手段】操業因子空間におけるデータ間の距離に基づいてデータをグルーピングし、このデータグループを近似する正規分布関数を導出する。この正規分布からメンバシップ関数を求め、領域の境界近傍が重畳したソフト分割を作成し、更に各領域における局所品質予測モデルを算出することによって、全体の品質解析モデルを構築する。作成された全体モデルの内容を分析することによって、複数の発生要因が内在する製造プロセスの操業と品質の関連を精度良く、かつ迅速に解析することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、製造プロセスにおける操業と製品品質(以下、品質と記す)の関連解析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。特に操業結果として品質が決まるプロセス全般において、複数の操業因子と品質の関連性を明らかにすることによって品質不合の要因を解明し、解明された要因に基づいて製品の品質予測や、更には操業オペレータに所定の品質を得るための操業条件に関するガイダンスを行う為に用いて好適な技術に関する。
従来、操業結果として品質が決まるプロセスにおいて、操業条件が品質に与える影響を解析する操業分析手法としては、単一の操業因子と品質との相関係数を用いて評価する相関解析法や、複数の操業因子を入力とし品質を出力とする重回帰モデルを作成して評価する方法が良く知られている。
また、特許文献1に開示された手法では、鉄鋼プロセスにおける、鋳片のカーボン量等の物性値、鋳造巾等の操業値、及び冷却ゾーンの温度値等を操業因子とし、鋼板の表面欠陥を品質データとして多層神経回路網(multi layer neural network)を用いた品質予測装置で上記品質データと操業データの関連を学習させ品質制御診断を行っている。
更に、操業因子と品質のより複雑な関連を人間が理解し易い形式で分析する為のモデルとしては、非特許文献1に述べられている決定木を用いる方法が知られている。
また、特許文献2に開示された手法では、操業データ及び品質データを基に、操業データを基底ベクトルとする操業因子空間を幾つかの局所領域に分割して、各局所領域における操業因子と品質の関連性を人間が直感的に理解し易い線形式でモデル化している。そして、各局所線形式が全体の品質に対して、どの程度影響しているかを示す寄与率を操業因子空間の座標の関数として表す活性度関数を操業データから求めて、全体の操業因子と品質の関連を表す数式モデルを導出することにより、複雑な非線形特性を有する多変量の操業因子と品質の関係を人間に理解し易い形式で提示する解析手法を実現している。
特開平6−304723号公報 特開2003−141215号公報 ジェイ・アール・キンラン(J.R Quinlan)著、"ラーニング・ウイズ・コンティニュアス・クラスイズ"(Learning with continuous classes)、Proceedings of the 5th Australian Joint Conference on Artificial Intelligence. AI '92, 1992, Pages 343-348
上述した相関係数や重回帰モデルを用いた方法では、分析対象である操業及び品質データは全ての操業範囲において単一の線形モデルで表現できるとの前提条件に基づいて、相関係数や回帰モデルを導出して分析を行う。その為に、各々異なる特性を有する複数の品質不合要因が存在するプロセスから得られる、操業及び品質データを解析する場合には、両者の関係を正しく捉えることができない問題があった。
また,特許文献1に開示された手法では、多層神経回路網を用いて操業因子と品質の関係性を学習したモデルを作成し、品質制御診断に応用している。しかしながら、多層神経回路網は、その制御診断がどのような論理に基づいて成されたかを人間が読み取ることが極めて難しく、制御診断結果の合理性をオペレータが判断できないという問題があった。
さらに、決定木を用いた手法では、操業データを基底ベクトルとする操業因子空間を、操業条件に基づいて分割し、各々の局所空間で操業因子と品質の線形モデルを導出する処理を行うことによって、複数の品質不合要因が存在するプロセスの操業データ解析を行っている。その際、局所領域の境界線を厳格に設定し、その両側で異なる線形方程式が成立するという前提を取っている為、複数不合原因が重畳して品質を決定している境界領域が存在するプロセスのデータについては、十分に精度の高い分析ができない問題が決定木を用いた手法にはあった。
特許文献2に開示された手法は、上記の各手法における問題点を解決可能とするもので、操業データを基底ベクトルとする操業因子空間を幾つかの局所領域に分割し、各局所領域における操業因子と品質の関連性を人間が直感的に理解し易い線形式でモデル化することによって、操業範囲全体では複雑な特性を示す操業と品質の関連性を、精度良く、かつ人間に理解し易い形式で捉えることが可能である。また、各局所線形式が、特定の操業条件下において、どの程度全体の品質特性に影響しているかを示す活性度関数を操業データから求めて、全体の品質と操業の関連を活性度関数を重みとする局所線形式の一次結合で表現している。これによって複数不合原因が重畳して品質を決定している境界近傍も精度良く分析することを可能としている。しかしながら、当手法においては、上記局所領域の分割及び活性度関数導出を行う際に、解析対象の操業データが操業因子空間の中で、どのような偏りを有する分布をしているかを考慮せずに分割を行う為、現実の操業データの解析に適用した場合、局所領域内のデータの偏りに起因して局所線形式の精度が劣化する、或いは分割を人手で試行錯誤的に変更する作業が発生して迅速な品質不合要因解明が行えない、といった実用上の問題があった。
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであり、製造プロセスにおける複数の操業因子と品質の関連性を解析するにあたって、操業因子空間を分割する場合に、実際に解析対象となっている操業データの偏りや疎密といったデータの分布状態に応じて適正な空間分割を自動的に行えるようにすることで、比較的少ない分割数で精度の高い品質と操業の関連モデルを構築し、人間が解釈しやすい関連モデルを抽出可能して、製品の品質予測、及び高品質を得るための操業ガイダンスを行うことを目的とする。
本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置は、製造プロセスにおける複数の操業項目(操業因子)のデータ(操業データ)と対応する品質データを基に各操業因子と品質の関連を解析するにあたり、製造プロセスの複数の操業データに基づいて操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間を複数の局所領域に分割する操業空間分割手段と、前記各局所領域における複数の操業データと品質データに基づいて操業因子と品質の関連を表す局所品質モデルを構築する局所品質モデル作成手段と、前記局所品質モデルを組み合わせて操業範囲全体の操業と品質の連関モデルを作成する全体品質モデル作成手段と、該全体品質モデルに基づいて製品の品質予測を行い、所定の品質の製品を得る為の品質予測・改善操業案提示手段とを具備し、前記局所品質モデルの組み合わせで操業範囲全体の操業因子と品質の関連を分析して品質予測と操業ガイダンスをする解析装置であって、前記操業空間分割手段が、操業因子空間内における操業データの偏りや疎密を表す操業データの分布状態に関する情報を用いて、空間分割を自動的に行うデータ分布適応型空間分割手段を備えたことを特徴とする。
本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法は、製造プロセスにおける複数の操業項目(操業因子)のデータ(操業データ)と対応する品質データを基に各操業因子と品質の関連を解析するにあたり、製造プロセスの複数の操業データに基づいて操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間を複数の局所領域に分割する操業空間分割工程と、前記各局所領域における複数の操業データと品質データに基づいて操業因子と品質の関連を表す局所品質モデルを構築する局所品質モデル作成工程と、前記局所品質モデルを組み合わせて操業範囲全体の操業と品質の連関モデルを作成する全体品質モデル作成工程と、該全体品質モデルに基づいて製品の品質予測を行い、所定の品質の製品を得る為の品質予測・改善操業案提示工程とを有し、前記局所品質モデルの組み合わせで操業範囲全体の操業因子と品質の関連を分析して品質予測と操業ガイダンスをする解析方法であって、前記操業空間分割工程が、操業因子空間内における操業データの偏りや疎密を表す操業データの分布状態に関する情報を用いて、空間分割を自動的に行うデータ分布適応型空間分割工程を有することを特徴とする。
本発明のコンピュータプログラムは、製造プロセスにおける複数の操業項目(操業因子)のデータ(操業データ)と対応する品質データを基に各操業因子と品質の関連を解析するにあたり、製造プロセスの複数の操業データに基づいて操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間を複数の局所領域に分割する操業空間分割処理と、前記各局所領域における複数の操業データと品質データに基づいて操業因子と品質の関連を表す局所品質モデルを構築する局所品質モデル作成処理と、前記局所品質モデルを組み合わせて操業範囲全体の操業と品質の連関モデルを作成する全体品質モデル作成処理と、該全体品質モデルに基づいて製品の品質予測を行い、所定の品質の製品を得る為の品質予測・改善操業案提示処理をコンピュータに実行させ、前記局所品質モデルの組み合わせで操業範囲全体の操業因子と品質の関連を分析するコンピュータプログラムであって、前記操業空間分割処理が、操業因子空間内における操業データの偏りや疎密を表す操業データの分布状態に関する情報を用いて、空間分割を自動的に行うデータ分布適応型空間分割処理を含むことを特徴とする。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とする。
本発明によれば、製造プロセスにおける複数の操業因子と製品品質の複雑な関連を、精度良く、かつ人間に理解し易い形式で解析することができる。従って、解析結果を利用して、品質不合が発生した場合に、その原因を迅速に見出し、高品質な製品を得るよう操業範囲を変更する等の操業ガイダンスを行って、対策アクションを早急に実行することで、不良品の発生を抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の構成を示すブロック図である。また、図1における各ブロックをそれぞれ工程とみなした処理フローは、本実施の形態の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法を示す例である。同図において、101はデータ入力部であり、関連解析装置には、製造プロセスの操業データと当該操業に対応した品質データが入力される。このデータ入力部101は、キーボード、データシートを読み込むOCR、又は工場内のLAN等で構成されている。
上記操業データは、例えば鉄鋼プロセスでは連続鋳造工程の湯面変動量や熱延工程の加熱炉温度等であり、連続値として与えられる。複数p個の操業因子u1,u2,…,upがN個の製品について与えられた場合、入力操業データはN行p列の行列となる。
また、上記品質データとしては、例えば鉄鋼プロセスにて製造される鋼板コイル1本当りの表面欠陥個数等であり、連続値として与えられる。操業データに対応してNケースの品質データが与えられた場合、入力品質データはN次元のベクトルとなる。
N行p列の行列である入力操業データとN次元ベクトルである品質データが与えられた場合、線形代数理論より、上記操業データはu1〜upを基底とするp次元の操業因子空間に分布しているN個の点とみなすことができる。このとき、品質を記号yで表すとすると、操業データと品質は対応づけられるから、一般に写像関数f(・)を介した次式(1)の関係にあるとみなすことができる。
Figure 2007140694
上記の写像関数f(・)は、操業領域全体では一般に非線形・多変量の複雑な関数であり、操業領域全体に渡る適正な関数式を見出すのは難しい。そこで、本発明では、操業領域を幾つかの局所領域に分割し、各局所領域において比較的簡単で理解が容易な関数で表す品質モデルを構築して、それらを組み合わせて製造プロセス全体における操業データと品質の間の関係すなわち品質モデルを構築することによって、人間が理解し易い解析モデルを迅速に作成する装置を実現している。
102は初期分割作成部である。操業と品質の関連を解析を実行する際に、事前におおよその適正な操業領域の分割区分が判明している場合は、この時点で初期分割を行い、以降の処理は、この初期分割から開始する。おおよその適正分割が判らない場合は、全体の操業域を初期分割として、分割対象領域選択部103以降の処理を実行すれば良い。具体的には、与えられた複数の操業データについて、操業因子空間の基底u1〜up各軸での最小値(下式(2))と最大値(下式(3))を算出し、この最小値・最大値(下式(4))を頂点とするp次元の超立方体を全体の操業域に対応した初期分割とする方法がある。
Figure 2007140694
その他操業因子空間の分割を行う方法としては、p次元の空間を一般的な平面や曲面で分割する方法が考えられる。しかし、この分割方法では、品質に影響を及ぼす操業因子の個数が4個以上で、操業因子空間の次元が4次元以上となる場合、基底軸に平行でない一般的な平面や曲面で分割を行っても、それを人間に理解し易い形式で提示するのは容易ではない。従って、人間に理解し易い解析結果とする為には、分割面を操業因子空間の基底軸u1〜upのいずれか一つに平行な平面とすることが有効である。このように分割することで、分割された局所領域もp次元の超立方体となり、例えば局所領域Lが下式(5)を頂点となるよう分割した場合、下記の(6)と言ったように、局所品質モデルが成立する範囲を、具体的な操業条件の範囲として提示することが容易である。図2は、2つの操業因子u1,u2を基底とする操業因子空間を例として、u2に平行な線で分割を行った場合を説明する図である。
Figure 2007140694
103は分割対象領域選択部である。初期分割作成部102で作成された局所領域の中で、更に分割(細分割)するべき局所領域を選択する処理を行う。細分割される局所領域の選択方法としては、例えば、各局所領域毎に局所品質モデルを作成して、局所モデルによる予測品質と品質実績から算出されるモデル誤差を評価し、最も誤差の大きい局所領域を細分割するよう選択する方法がある。図3に、二次元の操業因子空間を例として、分割対象領域を選択して、領域を細分割する過程を説明する図を示す。全ての操業データを含むu1,u2の二次元平面内の長方形を空間初期分割とし、後述する空間分割操作によってu2軸に平行な分割軸が設定される。次に細分割された領域2−1及び2−2の局所品質モデルの誤差に基づいて、領域2−2が分割対象領域に選択され、以下同様に、細分割と領域選択を繰り返している。
104は局所データ選択部であり、分割対象領域選択部103において、細分割するべき局所領域と判断された領域に属している操業データを選択して、取り出す機能を有している。すなわち、局所領域が、前述のp次元超立方体の場合は、この超立方体の頂点の座標値と、操業データの座標値を用いて、各操業データ点が超立方体の内部に位置しているかを判定し、選択を行えば良い。以降の処理では、ここで選択されたデータの分布状態に基づいて、領域の細分割が行われる。
105は初期重心点作成部であり、操業データ分布を考慮して領域を細分割する際に必要な情報を算出する為の操業データグループを作成する為に、重心座標の初期値を作成する。初期重心点の個数は予め設定されているが、これは解析を行う際に、外部より入力しても良い。また、重心座標の初期値の作成方法としては、例えば乱数発生器等を用いて、局所領域に対応したp次元超立方体の内部に位置する任意の点を初期重心個数だけ生成し、初期重心とする方法がある。重心個数をkとした場合、重心座標を、下式(7)のように表すものとする。
Figure 2007140694
106は重心点−操業データ間距離評価部であり、局所データ選択部104で選択された操業データと、重心点の距離dを算出する。距離の算出は、各操業データ点について全ての重心点との距離計算が行われる。例えば、下式(8)に示すように、番号iが付された操業データ点については、k個の重心点との距離が算出されることになる。また、距離の計算方法としては、例えば、下式(9)で定義されるユークリッド距離を用いる方法がある。また、他の距離の計算方法としては、例えば宮本定明著「クラスタ分析入門」森北出版(1999年)の84ページに記載されたマハラノビス距離を用いても良く、また2つの変数間の距離評価手法として提案された計算手法であれば、そのいずれを用いても良い。
Figure 2007140694
107は操業データグループ作成部であり、重心点−操業データ間距離評価部106で算出された距離に基づいて、各操業データについて最も距離が近いグループ重心点を選択し、この操業データが属するグループ番号を付与する。全ての操業データに対して、グループ番号が付与されたら、同一のグループ番号が付与された操業データを抽出し、これらを一つの操業データグループとしてまとめる処理を行う。
108は重心点更新部である。操業データグループ作成部107において作成された各グループについて、下式(10)を用いて、そのグループに属する操業データ座標の平均値を求め、このグループにおける新たな重心座標として更新する処理を行う。
Figure 2007140694
109はグルーピング結果判定部である。操業データグループ作成部107で作成されたグループが、初期重心座標を用いて最初に作成されたグループであった場合は、重心点−操業データ間距離評価部106以降の処理を反復して実行する。また、操業データグループ作成部107において作成されたグループが、既に更新処理を経た重心点から算出された場合は、一つ前の反復過程において作成された操業データグループと今回のグループを比較し、グループ分類結果が異なっている場合は、同じく重心点−操業データ間距離評価部106以降の処理を反復実行する。グループ分類結果が前回と全く同一の場合は、最適な重心点に収束したと判定し、次の領域細分割部110が実行される。
以上、初期重心点作成部105からグルーピング結果判定部109までに実行される処理を、本発明では「データグルーピング領域分割」と呼称する。この「データグルーピング領域分割」で行われる処理を、2つの操業因子から成る二次元の操業因子空間を例として概略的に説明したものを図4に示す。この図では、初期重心点の個数を2と設定し、乱数発生器によって生成された実数値から初期重心点座標を決定した。全ての操業データについて重心点との距離を評価し、近い方の重心点に属するとしてデータの分類を行う。次に重心点の更新を行い、操業データとの距離評価とグルーピングを、データ分類結果が変化しなくなるまで繰り返す。
110は領域細分割部であり、グルーピング結果判定部109までの処理で作成された操業データグループに基づいて、局所領域の細分割が実行される。具体的な細分割の方法としては、例えば、各データグループを取り囲む外接の超立方体を作成し、その稜線を含む平面を作成して、その中で適正なものを境界面として採用する方法が考えられる。この場合、操業データは各局所領域の境界で厳格に分離され、その品質特性を表現する局所品質モデルも、境界面の両側では異なる品質モデルが成立することを仮定したことになる。
しかしながら、実際の製造プロセスにおいては、複数の品質不合要因が操業範囲によってそれぞれの影響度を変えながら全体の品質特性を支配していると考えられる。この現象を適切にモデリングする為には、境界近傍の操業データは、隣接する局所領域それぞれに属しており、品質特性も、各局所品質モデルの影響を受けることを仮定した表現が適している。
そこで、本実施の形態として、ここではファジー理論の研究から提案されたメンバシップ関数の概念を応用して、操業データが複数の局所領域に所属している状態をモデリングする分割手法を適用する。このような分割法を、データを境界で厳格に分割するハード分割(hard partitioning)の対概念として、ソフト分割(soft partitioning)と呼ぶ場合があり、本発明でも以降は、この名称を使用する。
ソフト分割の具体的な方法としては、ここまでの処理で得られた操業データグループと重心点を用いて、メンバシップ関数を作成し、このメンバシップ関数で操業因子空間を局所領域に分割する方法がある。
詳細な分割の手順を説明するにあたり、まずメンバシップ関数による領域分割の概念を図5及び図6を用いて説明する。図5は、一次元の操業因子空間x上に存在する2つの操業データ点PとQを分離するよう領域をハード分割した例である。図に一点鎖線で示した分割境界Sによって、点Pは領域A、点Qは領域Bに属すると分離されている。
これに対して図6に示すソフト分割では、領域Aに属する割合を表すメンバシップ関数ΦAと、領域Bに関するメンバシップ関数ΦBがデータについて決定されており、点PはΦA=1、ΦB=0、点QはΦA=0.3、ΦB=0.7となっている。ここで、メンバシップ関数は0から1の範囲の値を有し、Φi=1は完全に領域iに属し、Φi=0は領域iには全く属していないことを意味する。
また、本実施の形態においては、メンバシップ関数が複数個存在する場合、空間内の任意の点xにおけるメンバシップ関数の値の総和は必ず1となるように定義されている。従って、図6の例では、点Pは全て領域Aに属し、一方点Qは領域Aに属する割合が0.3、領域Bへの帰属割合は0.7であることを示す。
このように境界近傍に位置するデータは、その両側の局所領域それぞれに属しており、その帰属割合はメンバシップ関数にて定量的に表現されているのが、ソフト分割の基本的な概念である。図7には、二次元の例として、u1とu2からなる操業因子空間を3つの領域にソフト分割するメンバシップ関数の例を示す。
次に、メンバシップ関数Φを得る為の具体的な手順を述べる。まず、操業因子空間をM個に分割した中のk番目の局所領域に対応するメンバシップ関数は、操業因子空間の位置uに応じて0から1の範囲をとる関数でなければならない。そこでメンバシップ関数がuの関数であることを明示する為に、下式(11)のように表現する。
Figure 2007140694
次に、本実施の形態におけるメンバシップ関数では、操業因子空間の任意の位置で各関数値の総和が1となる正規条件が必要であり、これは下式(12)のように表現される。
Figure 2007140694
一般には、操業因子空間の位置u_(_はuの下に付されているものとする)に応じて0から1の範囲をとり、式(12)を満たす任意の関数をメンバシップ関数に採用することができる。例えば、データグループの重心点を直接反映させることが可能で、かつ隣接する領域の境界を滑らかに接続する関数として、下式(13)に示すp次元の正規分布関数を用いて、下式(14)のメンバシップ関数を導出する方法がある。
Figure 2007140694
ここで、ckjは局所領域の重心点、σkjは正規分布関数の標準偏差を表す。また、図8には、一次元の操業因子空間に4つの正規分布関数で近似されるデータグループが存在する場合のメンバシップ関数を導出した例を示す。この例ではuが0.1、0.2、0.4及び0.8に重心点を有する正規分布関数を基にして、式(14)を用いてメンバシップ関数を算出しており、作成されたメンバシップ関数は重心点で最大値を有し、境界領域で隣接する関数と重畳する特性を示している。
従って、式(13)で定義される正規分布関数μを求めることができれば、式(14)によってメンバシップ関数を算出することは容易である。ここで、正規分布関数における重心点ckjについては、初期重心点作成部105及び重心点更新部108でデータ分布を反映した重心点が算出される。領域細分割部110ではもう一つのパラメータである標準偏差σkjをデータより決定する必要がある。具体的な標準偏差を決定する方法としては、例えば、宮本定明著「クラスタ分析入門」森北出版(1999年)の第4章に記載されたEMアルゴリズムがある。EMアルゴリズムは、数理統計学の研究より提案された手法で、ある確率分布関数の形を仮定して、その関数に含まれるパラメータの値を、与えられたデータから推定する為のアルゴリズムである。特に、式(13)のガウス関数が複数個存在する混合密度関数の場合については、そのパラメータの算出手順が知られている。EMアルゴリズムによれば、疵データ集中度合いに応じてガウス関数のパラメータσが決定される。図9は、一次元の空間上にデータグループが2つある場合を例にした、EMアルゴリズムによるσ算出の概念を説明するものである。2つのデータグループの内、グループBはグループAに比してデータ点が中心近傍に集中して分布しており、EMアルゴリズムによれば、この分布を反映してグループBは、標準偏差が小さい正規分布関数となる。
以上のように、領域細分割部110では、グルーピング結果判定部109までの処理で得られたデータグルーピング結果と重心点に基づいて正規分布関数を算出し、それに基づいてメンバシップ関数を導出することで、データ分布を反映し、かつ局所領域の境界近傍ではデータが両側の領域に属するソフト分割を実現することができる。
111は局所品質モデル作成部であり、領域細分割部110までの処理で得られた分割結果の各局所領域について、操業因子と品質の関連を数式で表現した局所品質モデルを作成する。ここで局所品質モデルとしては、数値データである品質指標yi^(^はyの上に付されているものとする)と操業因子uiの関連を表現できる任意のモデリング手法を採用することができる。モデリング結果が人間に読み取りやすく、かつ十分な精度を有する手法として、例えば式(15)で表現される線形多項式による局所品質モデルを用いることができる。
Figure 2007140694
次に、領域細分割部110までの処理でソフト分割を行った場合に、式(15)における未定係数を算出する方法について述べる。操業データがp行N列の行列データ、品質データがN次元のベクトルデータの場合、各局所品質モデルは、下式(16)の行列表現で表される。
Figure 2007140694
メンバシップ関数を考慮して未定係数wijを求めるには、下式(20)で表されるメンバシップ関数による重み付き誤差評価関数が最小となるように未定係数を決定すれば良く、これはメンバシップ関数の値が小さい領域での誤差は小さく評価するように重み付けすることを意味している。
Figure 2007140694
式(20)を最小とする未定係数は、下式(21)を満たす係数に等しく、下式(22)の行列演算にて算出することができる。
Figure 2007140694
112は全体品質モデル作成部である。領域細分割部110で作成されたメンバシップ関数を重み関数とする局所品質モデルを用いて、下式(24)の線形結合式を作成し、操業範囲全体の品質特性を表す数式モデルを作成する。
Figure 2007140694
このようにして得られた全体品質モデルは、各局所品質モデルがメンバシップ関数を介して滑らかに接続された構成となっている。ある特定の操業条件において最も品質に大きな影響を及ぼす支配因子を抽出したい場合は、その操業条件でのメンバシップ関数値を評価して、最も大きなメンバシップ関数値をとった領域の局所品質モデルを分析し、その未定係数が一番大きな操業因子を支配因子と考えることができる。図10に、二次元操業因子空間を3つの領域にソフト分割した場合の、全体品質モデル例を示す。操業因子空間は、重心座標を(u1,u2)で表現するとして、領域3−1(0.5,0.75)、領域3−2(0.25,0.25)、領域3−3(0.75、0.25)に重心を有する正規分布関数に基づくメンバシップ関数でソフト分割されており、また各領域では以下の線形式で局所品質モデルが表現されている。
領域3−1:y = 7.65 − 1.56u1 − 5.57u2
領域3−2:y = 13.7 − 12.5u1 − 12.0u2
領域3−3:y = 9.27 − 12.3u1 − 1.50u2
全体の品質モデルは、式(24)に示すようにメンバシップ関数を重み関数として、各局所品質モデルを線形結合することに得られ、図のグラフより境界領域においても滑らかな特性を示すモデリングが実現されている。
113は最小誤差モデル選択部である。領域細分割部110で操業因子空間を分割するにあたり、複数の分割自由度がある場合には、複数の分割パターンを作成し、各々についてメンバシップ関数と局所品質モデルを算出した上で、全体品質モデルを構成する。各々の全体モデルについて、下式(25)でモデル誤差を評価し、最も誤差の小さいモデルを採用する。
Figure 2007140694
114は収束判定部であり、最小誤差モデル選択部113で求めた最小誤差モデルの誤差と、予め設定しておく評価基準値(誤差判定因子)を比較して、十分な精度でデータを説明できる数式モデルが構築されたかを判定する。誤差判定の方法としては、例えば、誤差の絶対値を誤差判定因子と比較する方法、分割の増分に対する誤差の変化量を誤差判定因子と比較する方法、分割数とモデル誤差を考慮した評価関数を算出し分割の増加に対して評価関数が増加した時点で分割を打ち切る方法等が用いられる。いずれの方法においても、収束が不十分と評価された場合には、分割対象領域選択部103以降の処理を反復実行する。
115は解析結果表示部であり,最終的に得られた品質と操業の数式モデルの領域分割パターンと各局所領域における局所品質モデル式、更にメンバシップ関数分布を表示することによって、操業範囲に応じて異なる品質に影響の高い操業因子と、品質を改善する為の操業変更範囲を提示することができる。
上記に述べた解析装置の構成の中で、分割対象領域選択部103から領域細分割部110によってデータ分布適応型空間分割手段を実現しており、少ない領域分割数で高精度な解析モデルを作成可能としている。
次に本発明における品質予測・改善操業案提示部の実施形態について、図1及び図15の構成図を参照して説明する。図1のブロック図において、製造プロセス上の測定器(図示せず)や制御用コンピュータ(図示せず)からオンラインデータ入力部201へ現在製造中の製品のオンライン操業データ入力される。品質予測・改善操業案提示部202は、前記で作成した全体品質予測モデル及びこのオンライン操業データに基づいて、製造中の製品の品質予測値を算出し、更に品質予測値が所定のレベルよりも不良であると予測される場合には、品質を改善する為に有効な操業因子をオペレータにガイダンスとして提示する。
図15のオンライン品質予測部においては、収束判定部114で収束したと判定された全体品質モデル、式(24)に対し、製造プロセスのオンライン操業データからなる式(26)の列ベクトルを入力して演算を行った結果得られる品質指標値y0を予測品質指標として、提示する処理を行う。
Figure 2007140694
次に品質レベル評価部では、この予測品質指標y0を、予め設定された目標品質指標値と比較し、目標品質レベルよりも不良であるか否かを評価する処理を行う。ここで、目標品質指標値よりも不良であると判定される場合の改善操業案は、例えば、以下に述べる手順で決定すれば良い。
まず改善対象操業範囲・品質モデル抽出部において、全体品質予測モデルを構成するM個のメンバシップ関数Φi(u_)に対して、オンライン操業データu0_を入力したΦi(u0_)(但し、i=1〜M)の値を算出する。次にM個のΦi(u0_)の値を比較して、M個のメンバシップ関数値の中で最も大きな値を有するメンバシップ関数に対応する番号m(1≦m≦Mの整数値)を抽出して、現在の操業条件が属する局所領域と局所品質モデルを抽出する。
次に、改善操業案リスト作成部において、このm番の局所領域に対応する局所品質モデル、式(27)における未定係数wmjを比較して、絶対値の大きい順番にソートし、未定係数の絶対値の大きな順番(=品質に対して影響の大きい順番)に並べた操業因子のリストを作成する。
Figure 2007140694
各操業因子の未定係数の正負に基づいて、各操業因子に対して品質を改善する為には操業条件を現在の水準よりも高くするべきか/低くするべきか、を決定し、上記操業因子リストに品質が改善する操業変更案として提示する。但し、操業条件を無制限に変更することは、操業の安定上望ましいことではない為、各操業因子に対して変更可能な上下限値も合せて提示することが望ましい。具体的には、m番目の局所領域の範囲に対応した各操業空間軸の上下限値を、操業条件の上下限値として用いる方法がある。これは同一の局所品質モデル式(27)が成立する範囲での改善操業案を提示することに相当する。 上記の手順で得られた改善操業リストは、予測品質指標と共に、予測結果・改善操業案リスト表示部を介して、操業オペレータに提示される。
図16は、操業オペレータに提示される改善操業リストの例を模式的に表したものである。オペレータは、操業中にこのリストを参照して、品質を改善する為に有効な操業因子と、その修正方向を知ることが可能となり、これに基づいて適切な品質改善操業を実行することができる。
次に、操業データの分布状態によっては、上記データ分布適応型空間分割手段を、図12に示す前処理を付与した実施の形態とすることによって、より適切な空間分割を行うことができることを説明する。
図13は、鋼板の製造に関わる操業データの一例として、熱間圧延工程における捲取温度のデータを複数のコイルについて収集し、各コイルの捲取温度平均値の度数分布をヒストグラムとして図示したものである。捲取温度は、抗張力や伸び率等の薄板製品の材質特性として所望の値を得る為に重要な操業条件であり、異なる材質特性値を有するコイルは、異なる巻取温度を狙い値として熱延操業が実施される場合が多い。この為、異なる材質特性値のコイルを含む捲取温度データでは、図13のような複数ピークを有する多峰ヒストグラムを呈するケースが多い。このような多峰ヒストグラムの操業データに対して領域分割する場合は、各ピークに対応した小領域に細分割するのが適切であり、この場合、図8の初期重心点作成部105からグルーピング結果判定部109までのデータグルーピング領域分割を行うことで、適正な分割を行うことができる。
一方、操業データには、図14に示すような単一のピークが存在する単峰ヒストグラムを呈する操業因子も多数存在する。例えば、圧延工程や板の搬送時における板の巾方向センター位置と通板ラインのセンターとのズレ、いわゆるオフ−センター量は、鋼板のサイズや材質に係らず鋼板をラインセンターに位置させるよう操業が行われる為、種々の材質特性値やサイズの鋼板を含むデータのヒストグラムにおいても、単一ピークの単峰ヒストグラムとなる。このような操業データの場合は、上述したデータグルーピングによる領域分割では、データノイズ等、本質的でない要因に起因した僅かなデータの偏りに分割位置が左右されてしまい、適正な分割が得られない問題がある。従って、このような単峰ヒストグラムの操業データに対しては、分割後の細分割領域内のデータ個数が、ほぼ等しくなるように分割位置を定める等データ数分割によって、データの偏りを考慮した適正分割を行うことができる。
等データ数分割は、例えば以下に述べる手順で実現することができる。まず局所データ選択部104で選択されたデータに対して、一つの操業因子に着目し、その操業データの値の大小に基づいたソート処理を行う。次に選択されたデータの個数をカウントし、これを分割対象領域の細分割個数(領域を2個に細分割する場合は2)で割った値に最も近い整数を求めることで、細分割後領域1つ当りのデータ個数を算出する。次にソートされた操業データを配列とみなし、細分割後領域1つ当りのデータ個数の整数倍の配列位置に格納されている配列要素を抽出して、この値を分割位置の座標として採用する。
図12において、117は等データ数分割位置算出部であって、上述の手順に基づいて、分割対象領域における分割位置を決定する。
118は等データ数分割グループ作成部である。局所データ選択部104で選択されたデータそれぞれに対して、等データ数分割位置算出部117で決定された分割位置で区分される各細分割領域の中のどの領域に属するかを座標値から判定し、データのグルーピングを行う。
119は等データ数分割重心点算出部である。等データ数分割グループ作成部118で決定されたデータグルーピング結果に基づき、各細分割領域に属する操業データの重心点の座標を算出する。具体的な重心点の算出方法としては、例えば式(10)を用いて操業データの平均値を求めれば良い。更に、ここまでの処理で得られたデータグルーピング結果と、重心点算出結果を領域細分割部110に引き渡すことで、以降の正規メンバシップ関数による領域のソフト分割処理を行うのに必要な情報を伝達する。
116は適正分割法判定部である。薄板製品の品質に影響を及ぼす操業データは複数個あって、それらは近似的には図13の多峰ヒストグラム分布と図14の単峰ヒストグラム分布のいずれかであることから、この両者の分布が混在した操業データと品質の関連を解析する為には、領域を細分割する際に、操業データのヒストグラム分布に応じて、データグルーピング領域分割手段と等データ数分割手段の、いずれか一つを適正な分割手段として選択する必要がある。適正分割法判定部116は、分割対象領域内のデータを各操業の軸に射影してヒストグラムを求め、その分布形態からヒストグラムが単峰か多峰かを判定し、単峰ヒストグラムの操業データであれば等データ数分割手段、多峰ヒストグラムの操業データであればデータグルーピング領域分割手段を選択する。
単峰ヒストグラムか多峰ヒストグラムかを判定する具体的な手段としては、例えば、以下に述べる手順がある。局所データ選択部104で選択されたデータの中で、一つの操業因子に着目し、その操業因子に関するヒストグラムを作成する。このときヒストグラムの区分数としては、おおよそのヒストグラムの形状を判定するという目的からは、必要以上に細かく区分する必要は無く、10程度の区分数で良い。次にヒストグラムの区分の中で、最も大きな度数を有する区分と、二番目に大きな度数を有する区分を抽出し、それぞれの区分の中央値を算出する。この最大度数区分中央値と二番目に大きな度数の区分中央値の差分の絶対値と、操業データの全範囲の比率を評価し、解析者が指定する閾値(例えば全操業範囲を1として閾値0.5)以上の比率であれば、ピークが二つ以上存在する多峰ヒストグラムであってデータグルーピングによる細分割手段が適正と判定する。上記比率が閾値未満の場合は、単峰ヒストグラムであって、この操業因子に対しては等データ数分割手段を選択する。なお、単峰ヒストグラムか多峰ヒストグラムかを判定する手段としては、上記の手段に限るものではなく、他の手段によってヒストグラムの判定を行う実施の形態も、本発明の範疇に含まれる。
以上に述べた本実施の形態による操業と品質の関連解析装置によれば、複数の操業因子と品質の関連性を解析するにあたって操業因子空間を局所領域に分割する場合に、実際に解析対象となっている操業データの偏りや疎密といったデータの分布状態に応じて適正な空間分割を自動的に行うことで、比較的少ない分割数で精度の高い品質と操業の関連モデルを、迅速に構築することができる。また分割された局所領域毎に品質モデルを作成し、それらを各局所領域の境界が滑らかに接続されるメンバシップ関数を構成することで、異なる特性を有する複数の品質不合原因が存在するプロセスから得られるデータを、重畳した領域の影響も考慮して適切に解析することができる。
(実施例)
以下では、鉄鋼プロセスにおける鋼板の通板速度、荷重量、板温度、添加元素成分量の4項目を操業因子とし、自動車用メッキ鋼板の表面欠陥個数をコイル重量で正規化した指標を品質データとした実施例について説明する。
解析対象は、プロセスコンピュータを介して収集された420本のコイルに対するデータで、操業データは,各コイルに対応する操業タイミングでの時系列データを平均処理したものを代表値として用いた。また、解析にあたっては、スケーリングの為に操業実績を存在するデータ範囲で0〜1の値に正規化した。
図11は、上記のデータを本発明の操業と品質の関連解析装置で解析した場合の操業因子空間分割数とモデル誤差の様子を表す図である。横軸は分割数、縦軸は品質の実績値とモデル予測値の差を二乗しデータ点数で規格化した誤差を示している。図には、比較の為、領域の細分割に際してデータ分布を考慮することなく、誤差の最も大きな領域を単純に二等分割した例も破線で示してある。本発明で解析した場合には、分割数を4から5に増加させても、誤差の減少量はわずかであり、領域分割数4で収束したものとみなすことができた。一方、領域分割を二等分で行った場合は、同様の収束状況に至るまでに、15個の領域に分割する必要があり、各領域の局所品質モデルの詳細な分析は困難な分割量であった。そこで、解析結果表示部115に示された数式モデルの領域分割パターンと各局所領域における局所品質モデルを分析して、表面疵発生要因を分析した。具体的に、4つの各局所領域における局所品質モデルの線形式は、以下の通りであった。
局所領域1重心:(u1,u2,u3)=(0.5,0.12,0.18,0.5)
y = 13.7079 + 2.7834u1 − 1.0689u2 + 4.8713u3 − 0.2589u4
局所領域2重心:(u1,u2,u3)=(0.5,0.12,0.65,0.5)
y = −0.1959 + 2.7234u1 − 0.2624u2 + 2.4480u3− 0.2712u4
局所領域3重心:(u1,u2,u3)=(0.5,0.61,0.53,0.5)
y = −1.4710 + 2.4671u1 + 6.5374u2 − 0.4656u3−0.1833u4
局所領域4重心:(u1,u2,u3)=(0.5,0.61,0.89,0.5)
y = 5.5674 + 3.4088u1 + 7.9233u2 + 0.3592u3− 0.2276u4
上記の結果で、品質モデルの定数項を分析した結果、局所領域1及び4の領域で特に疵発生が多いことが判明した。また、局所品質モデルの係数を分析した結果、局所領域1では、操業因子u3の影響が最も大きく、かつu3を低域側で操業することが疵低減の方向となり、また局所領域4については、影響度の高い操業因子u2を低域側とすることが有効であることが解析結果として示された。
上記の結果に基づいて、自動車用メッキ鋼板を生産する場合の作業標準を変更して操業条件を変更したところ、表面疵の発生率が低下し、歩留まり向上、製品手入れの省力化、納期遅れの回避等の効果を得ることができた。
また、オンライン操業データを取り込み、上記の品質モデルに基づいて、コイルの表面疵個数を予測し、疵個数が所定のレベル以上である場合は、操業改善案をオペレータに提示するシステムを構築して運用したところ、更に疵発生率が低下する効果が得られた。
なお、今回の実施例では、コンピュータ上のプログラムとして関連解析装置を実現したが、演算装置、メモリ等を組み合わせたハードウェアによって構成されるものであっても良い。
また、本発明の操業と品質の関連解析装置は、複数の機器から構成されるものであっても、一つの機器から構成されるものであっても良い。また、上述した実施の形態は、コンピュータのCPU或いはMPU、RAM、ROM等で構成されるものであり、RAMやROMに記録されたプログラムが動作することで実施される。したがって、上述した実施の形態の機能を実現する為のソフトウェアのプログラムコードをコンピュータに供給する為の手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明の範疇に含まれる。
本実施の形態の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の構成を示す図である。 二次元の操業因子空間を例としてu2軸に平行な線で分割した場合を説明する図である。 分割対象領域を選択して領域を細分割する過程を説明する図である。 「データグルーピング領域分割」処理を説明する図である。 一次元空間上に存在する2つのデータ点を分離するよう領域をハード分割した例を説明する図である。 メンバシップ関数による領域分割の概念を一次元空間上の2つのデータ点を例にして説明する図である。 二次元の操業因子空間を3つの領域にソフト分割するメンバシップ関数の例を説明する図である。 一次元空間上の4つの正規分布関数を元に導出されたメンバシップ関数を説明する図である。 EMアルゴリズムによる正規分布関数のパラメータσの算出を説明する図である。 二次元操業因子空間を3領域にソフト分割した場合の、全体品質モデル例を説明する図である。 鉄鋼製品である自動車用メッキ鋼板の製造プロセスの製造データと表面欠陥個数データの関連を本発明で解析した例の領域分割個数とモデル誤差を説明する図である。 適正な分割手段を判定する処理を含む製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の構成を示す図である。 データグルーピングによる分割が適正な操業データのヒストグラムを示す図である。 等データ数分割が適正な操業データのヒストグラムを示す図である。 品質予測・改善操業案提示部の構成を説明する図である。 オペレータに提示される改善操業案リストの例を説明する図である。
符号の説明
101:データ入力部
102:初期分割作成部
103:分割対象領域選択部
104:局所データ選択部
105:初期重心点作成部
106:重心点−操業データ間距離評価部
107:操業データグループ作成部
108:重心点更新部
109:グルーピング結果判定部
110:領域細分割部
111:局所品質モデル作成部
112:全体品質モデル作成部
113:最小誤差モデル選択部
114:収束判定部
115:解析結果表示部
116:適正分割法判定部
117:等データ数分割位置算出部
118:等データ数分割グループ作成部
119:等データ数分割重心点算出部
201:オンラインデータ入力部
202:品質予測・改善操業案提示部

Claims (13)

  1. 製造プロセスにおける複数の操業項目(操業因子)のデータ(操業データ)と対応する品質データを基に各操業因子と品質の関連を解析するにあたり、
    製造プロセスの複数の操業データに基づいて操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間を複数の局所領域に分割する操業空間分割手段と、
    前記各局所領域における複数の操業データと品質データに基づいて操業因子と品質の関連を表す局所品質モデルを構築する局所品質モデル作成手段と、
    前記局所品質モデルを組み合わせて操業範囲全体の操業と品質の連関モデルを作成する全体品質モデル作成手段と、
    前記全体品質モデルに基づいて製品の品質予測を行い、所定の品質の製品を得る為の品質予測・改善操業案提示手段とを具備し、
    前記局所品質モデルの組み合わせで操業範囲全体の操業因子と品質の関連を分析して品質予測と操業ガイダンスをする解析装置であって、
    前記操業空間分割手段が、操業因子空間内における操業データの偏りや疎密を表す操業データの分布状態に関する情報を用いて、空間分割を自動的に行うデータ分布適応型空間分割手段を備えたことを特徴とする製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  2. 前記データ分布適応型空間分割手段が、
    各局所領域の範囲内に分布する操業データを選択して抽出する局所データ選択手段と、
    前記局所データ選択手段によって抽出されたデータの初期重心位置を作成する初期重心点作成手段と、
    操業空間における前記データ重心点と各操業データの座標情報を用いて、重心点と各操業データの距離を評価する重心点−操業データ間距離評価手段と、
    前記重心点−操業データ間距離評価手段で算出された距離に基づいて、互いに近接しているとみなせる操業データ同士をグループ化する操業データグループ作成手段と、
    前記操業データグループ作成手段で作成されたデータグループ作成結果に基づいて、データの重心点を更新する重心点更新手段と、
    更新前後の重心点及びデータグループ作成結果の情報に基づいて、データが適正なグルーピング結果に収束したかを判定するグルーピング結果判定手段と、
    前記初期重心点作成手段から前記グルーピング結果判定手段で構成される、データグルーピング領域分割手段によって作成される重心点と操業データグループの情報に基づいて、データの分布を考慮し、局所領域を細分割する領域細分割手段を有することを特徴とする請求項1に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  3. 適正分割法判定手段、等データ数分割位置算出部、等データ数分割グループ作成手段、及び等データ数分割重心点算出手段を更に具備し、
    前記適正分割法判定手段は、前記局所データ選択手段によって抽出された操業データを各操業の軸に射影した分布情報に基づいて、前記データグルーピング領域分割手段と、細分割後の領域のデータ数が等しくなるように分割位置を定める前記等データ数分割グループ手段のいずれか一つを分割手段として選択し、
    前記等データ数分割位置算出手段は、前記局所データ選択手段によって抽出された操業データの個数が、細分割後の各領域で等しくなる等データ数分割位置を各操業軸に対して算出し、
    前記等データ数分割グループ作成手段は、前記局所データ選択手段によって抽出された操業データが、細分割後のどの領域に属するかを算出してグループ化し、
    前記等データ数分割重心点算出手段は、細分割後の領域の重心点を算出して、前記の手段を経て得られた等データ数分割位置、及び操業データのグループ化結果と共に、前記領域細分割手段に引き渡すことを特徴とする請求項2に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  4. 前記領域細分割手段が、
    前記操業データグループ作成手段で作成された各グループの情報を用いて各グループのデータ分布を前記重心点に中心を持つ正規分布関数で近似した正規分布関数を作成する正規分布関作成手段を有し、
    前記正規分布関数作成手段で作成された各グループの正規分布関数を組み合わせて、正規メンバシップ関数を構成し、前記正規メンバシップ関数の値に基づいて操業データが分割領域に帰属する割合を決定することで、領域分割を行うようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  5. 前記品質予測・改善操業案提示手段は、
    オンライン操業データを前記全体品質モデルに入力して予測される品質指標を算出するオンライン品質予測手段と、
    予測された品質指標と予め設定された目標品質指標を比較し、予測品質指標が目標品質指標よりも高いか否かを評価する品質レベル評価手段と、
    入力されたオンライン操業データに対応する局所領域及び局所品質モデルを抽出する改善対象操業範囲・品質モデル抽出手段と、
    前記改善対象操業範囲・品質モデル抽出手段で抽出された局所品質モデルに基づいて、品質指標の改善に有効な操業因子の順番と、各操業因子の条件変更の方向を決定し、操業オペレータに提示する為の改善操業案リストを作成する改善操業案リスト作成手段と、
    作成された改善操業案リストを、予測品質指標と共にオペレータに表示する予測結果・改善操業案リスト表示手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  6. 鉄鋼プロセスに適用され、前記品質データは,製品の表面及び内部欠陥の個数、或いは鋼板の急峻率等の形状指標、又は鋼材の抗張力や伸び率等の材質指標であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  7. 製造プロセスにおける複数の操業項目(操業因子)のデータ(操業データ)と対応する品質データを基に各操業因子と品質の関連を解析するにあたり、
    製造プロセスの複数の操業データに基づいて操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間を複数の局所領域に分割する操業空間分割工程と、
    前記各局所領域における複数の操業データと品質データに基づいて操業因子と品質の関連を表す局所品質モデルを構築する局所品質モデル作成工程と、
    前記局所品質モデルを組み合わせて操業範囲全体の操業と品質の連関モデルを作成する全体品質モデル作成工程と、
    前記全体品質モデルに基づいて製品の品質予測を行い、所定の品質の製品を得る為の品質予測・改善操業案提示工程とを有し、
    前記局所品質モデルの組み合わせで操業範囲全体の操業因子と品質の関連を分析して品質予測と操業ガイダンスをする解析方法であって、
    前記操業空間分割工程が、操業因子空間内における操業データの偏りや疎密を表す操業データの分布状態に関する情報を用いて、空間分割を自動的に行うデータ分布適応型空間分割工程を有することを特徴とする製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  8. 前記データ分布適応型空間分割工程が、
    各局所領域の範囲内に分布する操業データを選択して抽出する局所データ選択工程と、
    前記局所データ選択工程によって抽出されたデータの初期重心位置を作成する初期重心点作成工程と、
    操業空間における前記データ重心点と各操業データの座標情報を用いて、重心点と各操業データの距離を評価する重心点−操業データ間距離評価工程と、
    前記重心点−操業データ間距離評価工程で算出された距離に基づいて、互いに近接しているとみなせる操業データ同士をグループ化する操業データグループ作成工程と、
    前記操業データグループ作成工程で作成されたデータグループ作成結果に基づいて、データの重心点を更新する重心点更新工程と、
    更新前後の重心点及びデータグループ作成結果の情報に基づいて、データが適正なグルーピング結果に収束したかを判定するグルーピング結果判定工程と、
    前記初期重心点作成工程から前記グルーピング結果判定工程で構成される、データグルーピング領域分割工程によって作成される重心点と操業データグループの情報に基づいて、データの分布を考慮し、局所領域を細分割する領域細分割工程を有することを特徴とする請求項7に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  9. 適正分割法判定工程、等データ数分割位置算出工程、等データ数分割グループ作成工程、及び等データ数分割重心点算出工程を更に有し、
    前記適正分割法判定工程は、前記局所データ選択工程によって抽出された操業データを各操業の軸に射影した分布情報に基づいて、前記データグルーピング領域分割工程と、細分割後の領域のデータ数が等しくなるように分割位置を定める前記等データ数分割グループ工程のいずれか一つを分割工程として選択し、
    前記等データ数分割位置算出工程は、前記局所データ選択工程によって抽出された操業データの個数が、細分割後の各領域で等しくなる等データ数分割位置を各操業軸に対して算出し、
    前記等データ数分割グループ作成工程は、前記局所データ選択工程によって抽出された操業データが、細分割後のどの領域に属するかを算出してグループ化し、
    前記等データ数分割重心点算出工程は、細分割後の領域の重心点を算出して、前記の工程を経て得られた等データ数分割位置、及び操業データのグループ化結果と共に、前記領域細分割工程に引き渡すことを特徴とする請求項8に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  10. 前記領域細分割工程が、
    前記操業データグループ作成工程で作成された各グループの情報を用いて各グループのデータ分布を前記重心点に中心を持つ正規分布関数で近似した正規分布関数を作成する正規分布関作成工程を有し、
    前記正規分布関数作成工程で作成された各グループの正規分布関数を組み合わせて、正規メンバシップ関数を構成し、前記正規メンバシップ関数の値に基づいて操業データが分割領域に帰属する割合を決定することで、領域分割を行うようにしたことを特徴とする請求項8又は9に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  11. 前記品質予測・改善操業案提示工程は、
    オンライン操業データを前記全体品質モデルに入力して予測される品質指標を算出するオンライン品質予測工程と、
    予測された品質指標と予め設定された目標品質指標を比較し、予測品質指標が目標品質指標よりも高いか否かを評価する品質レベル評価工程と、
    入力されたオンライン操業データに対応する局所領域及び局所品質モデルを抽出する改善対象操業範囲・品質モデル抽出工程と、
    前記改善対象操業範囲・品質モデル抽出工程で抽出された局所品質モデルに基づいて、品質指標の改善に有効な操業因子の順番と、各操業因子の条件変更の方向を決定し、操業オペレータに提示する為の改善操業案リストを作成する改善操業案リスト作成工程と、
    作成された改善操業案リストを、予測品質指標と共にオペレータに表示する予測結果・改善操業案リスト表示工程を有することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  12. 製造プロセスにおける複数の操業項目(操業因子)のデータ(操業データ)と対応する品質データを基に各操業因子と品質の関連を解析するにあたり、
    製造プロセスの複数の操業データに基づいて操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間を複数の局所領域に分割する操業空間分割処理と、
    前記各局所領域における複数の操業データと品質データに基づいて操業因子と品質の関連を表す局所品質モデルを構築する局所品質モデル作成処理と、
    前記局所品質モデルを組み合わせて操業範囲全体の操業と品質の連関モデルを作成する全体品質モデル作成処理と、
    前記全体品質モデルに基づいて製品の品質予測を行い、所定の品質の製品を得る為の品質予測・改善操業案提示処理をコンピュータに実行させ、
    前記局所品質モデルの組み合わせで操業範囲全体の操業因子と品質の関連を分析して品質予測と操業ガイダンスをするコンピュータプログラムであって、
    前記操業空間分割処理が、操業因子空間内における操業データの偏りや疎密を表す操業データの分布状態に関する情報を用いて、空間分割を自動的に行うデータ分布適応型空間分割処理を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  13. 請求項12に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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