以下、この発明の実施の一形態について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による画像表示システムの構成を示す図であり、側面から見た断面構造図である。矢印によって光路を表している。
図1の画像表示システムにおいて、10は画像情報を持った光(光画像信号)を出射する送信手段、20は送信手段10からの光を拡大投影する投影光学手段、30は投影光学手段20からの光を受光して画像情報に基づく画像を表示する表示手段である。
図1の送信手段10において、11は光を発する発光体、12はその焦点に設置した発光体11からの光を反射して概ね平行光にする放物面鏡、13は放物面鏡12で反射した平行光を集光する集光レンズである。発光体11,放物面鏡12および集光レンズ13から照明光源系が構成されている。
また、図1の送信手段10において、14は集光レンズ13が集光した光(照明光)を画像情報にしたがって強度変調して出射するライトバルブ(ライトバルブ手段)である。図1では、反射型の光変調素子をライトバルブ14としているが、例えば透過型の液晶などのように、あらゆる光変調素子を備えた画像表示システムにこの発明は適用可能である。また、送信手段10のライトバルブ14は自発光方式・非発光方式いずれであっても良い。
図1の投影光学手段20において、21は屈折光学レンズ(屈折光学部)、22は凸面鏡(反射部)である。歪曲収差を低減するために屈折光学レンズ21や凸面鏡22に非球面形状を適用したり、凸面鏡22で生じる歪曲収差や像面湾曲をそれぞれ相殺するための歪曲収差や像面湾曲を屈折光学レンズ21に持たせたりしている。
また、図1の投影光学手段20において、23は投影光学手段20の光軸である。図1の例では、屈折光学レンズ21,凸面鏡22が光軸23を共有している。この実施の形態1では、光軸23から外れた位置に送信手段10を配置しており、かつ表示手段30の画像表示面30Bを含む平面(表示手段30の前面)と投影光学手段20の凸面鏡22の背面22Bを含む平面(投影光学手段20の背面)との間に送信手段10を配置している。ここで、表示手段30の前面および投影光学手段20の背面とは、画像表示システムを基準としたものであり、表示手段30側が前面となる。投影光学手段20の光軸23を含む水平面を境界として、送信手段10は水平面の下方に、表示手段30は水平面の上方にそれぞれ配置されている。つまり、送信手段10の背面側斜め上方に投影光学手段20を配置し、投影光学手段20の前面側斜め上方に表示手段30を配置したものである。
図1の表示手段30において、30Aは表示手段30の受光面、30Bは表示手段30の矩形形状の画像表示面であり、フレネルレンズ31とレンチキュラー32とから表示手段30が構成されている。表示手段30は凸面鏡22からの光を受光面30Aで受光した後に、フレネルレンズ31の各ピッチのプリズム部によって略平行化してレンチキュラー32へ出射する。レンチキュラー32はフレネルレンズ31の出射光を結像させた上で拡散し、画像表示面30Bに画像を表示する。表示手段30の詳しい説明については、実施の形態3で述べる。
この実施の形態1では、ライトバルブ14の反射面(画像出射面)と表示手段30の受光面30Aとを略平行にして、画像表示システムの奥行が最小になるように設置している。また、投影する光のけられがないように、高さ方向においてライトバルブ14と表示手段30との重なりがないように配置している。さらに、上記のライトバルブ14と表示手段30との配置条件を満たしつつ、ライトバルブ14と表示手段30との共役関係が保たれるように投影光学手段20を配置している。
次に動作について説明する。
発光体11から発した光は、放物面鏡12によって反射され、集光レンズ13を介してライトバルブ14の反射面へ斜めの方向から入射する。ライトバルブ14は入射した光を画像情報に基づいて空間的に強度変調して投影光学手段20へ反射する。ライトバルブ14は反射型の光変調素子であるため、その反射面に対して斜めの方向から入射した光を強度変調して反射することが可能である。
投影光学手段20では、送信手段10から光軸23に対して斜めに入射する光を屈折光学レンズ21が受光し、凸面鏡22へ光を投影する。図1に示すように、屈折光学レンズ21の光軸23は、ライトバルブ14の反射面および表示手段30の受光面30Aに対して略垂直であり、かつ、ライトバルブ14の中心および表示手段30の中心からオフセットして設置されている。したがって、屈折光学レンズ21の画角の一部のみをライトバルブ14からの光の投影に使用していることになる。図1では、屈折光学レンズ21の下方から光が入射しているため、上方へ光が出射する。
凸面鏡22は負のパワーを有する反射面によって光の像を反射して表示手段30へ拡大投影する。送信手段10からの光が光軸23に対して斜めに入射してくるため、凸面鏡22反射面の中心部分は表示手段30への投影に用いられていない。表示手段30は凸面鏡22からの光を受光面30Aで受光して画像表示面30Bに画像を表示する。
このように、投影光学手段20の光軸23を含む水平面の上下に表示手段30,送信手段10をそれぞれ配置し、投影光学手段20の光軸23から送信手段10を外して配置しているので、送信手段10からの光は光軸23に対して斜めに投影光学手段20へ出射し、投影光学手段20からの光は光軸23に対して斜めに表示手段30へ投影される。したがって、送信手段10から凸面鏡22へ向う光と、凸面鏡22から表示手段30へ向う光とは、画像表示システム内部の一部の空間を重複(共有)して進行するようになり、限られた空間を有効に利用できるようになる。
このとき、画像表示システムの薄さを投影光学手段20の背面から表示手段30の前面までの距離に抑えるために、投影光学手段20の背面(図1の場合には凸面鏡22の背面22Bを含む平面)と、表示手段30の前面(画像表示面30Bを含む平面)との間の空間で、かつ、光軸23から外した空間を送信手段10の配置位置とする。このことによって、従来と比べて画像表示システムを薄型化して構成することができる。もちろん、送信手段10の配置は、画像表示システムの下部高さが大きくならないように留意する。また、投影光学手段20の光軸23を含む水平面よりも送信手段10を下方に、表示手段30を上方に配置したため、従来と比べて画像表示システムを薄型化して構成することができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、光を発する発光体11と、発光体11から発した光を反射して概ね平行光として出射する放物面鏡12と、放物面鏡12からの平行光を集光する集光レンズ13と、集光レンズ13で集光された光に画像情報を与えて出射するライトバルブ14とからなる送信手段10と、送信手段10からの光を投影する屈折光学レンズ21と、負のパワーを有する反射面によって屈折光学レンズ21からの光を反射して拡大投影する凸面鏡22とからなる投影光学手段20と、投影光学手段20からの光を受光面30Aで受光して画像情報に基づく画像を画像表示面30Bに表示する表示手段30とを備え、投影光学手段20の光軸23から外れた位置に送信手段10を配置するとともに、表示手段30の前面と投影光学手段20の背面との間に送信手段10を配置するようにしたので、従来と比較して薄型化した画像表示システムを提供できるという効果が得られる。
また、この実施の形態1によれば、光を発する発光体11と、発光体11から発した光を反射して概ね平行光として出射する放物面鏡12と、放物面鏡12からの平行光を集光する集光レンズ13と、集光レンズ13で集光された光に画像情報を与えて出射するライトバルブ14とからなる送信手段10と、送信手段10からの光を投影する屈折光学レンズ21と、負のパワーを有する反射面によって屈折光学レンズ21からの光を反射して拡大投影する凸面鏡22とからなる投影光学手段20と、投影光学手段20からの光を受光面30Aで受光して画像情報に基づく画像を画像表示面30Bに表示する表示手段30とを備え、投影光学手段20の光軸23を含む水平面よりも下側に送信手段10を配置し、投影光学手段20の光軸23を含む水平面よりも上側に表示手段30を配置するようにしたので、従来と比較して薄型化した画像表示システムを提供できるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態1によれば、投影光学手段20の光軸23と略直交して表示手段30を配置するようにしたので、投影光学手段20と表示手段30とのアライメント調整を容易に行なうことができるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態1によれば、送信手段10を構成するライトバルブ14の反射面(画像出射面)と表示手段30とを互いに略平行にして配置するようにしたので、歪を軽減して画像表示面30B上に画像を表示できるという効果が得られる。
実施の形態2.
この実施の形態2では、送信手段10から表示手段30に至るまでの光路上に少なくとも1つの光路折曲手段を備えた画像表示システムについて説明する。
図2はこの発明の実施の形態2による画像表示システムの構成を示す図であり、側面から見た断面構造図である。図1と同一または相当する構成については同一符号を付してある。矢印によって光路を表している。
図2において、24,25はそれぞれ光路折曲手段としての第1,第2の光路折曲反射鏡(投影光学手段)である。ここでは、屈折光学レンズ21から凸面鏡22までの光路上と、凸面鏡22から表示手段30までの光路上とに光路折曲反射鏡24,光路折曲反射鏡25をそれぞれ設けている。なお、光路折曲反射鏡25の光路反射方向に向った法線ベクトルn1と、投影光学手段20の光軸23を含み、かつ表示手段30の画像表示面30Bの下辺30Cに平行な平面とを略平行にすると(光路折曲反射鏡25と表示手段30とを互いに略平行に配置すると)、画像表示システムを一層薄型化して構成できる。
図2では、投影光学手段20の光軸23を含む水平面の下側、上側に、送信手段10,表示手段30がそれぞれ配置されている。また、光のケラレがないように凸面鏡22の略真上に表示手段30を配置し、光路折曲反射鏡24,25の背面24B,25Bは略共通の平面上に配置している。さらに、凸面鏡22の背面22Bと画像表示面30Bとも略共通の平面上にある。
実施の形態1の構成では投影光学手段20の背面は凸面鏡22の背面22Bで決まったが、この実施の形態2では、凸面鏡22の背面22Bは画像表示面30Bと同じ側を向いているので投影光学手段20の背面とはならず、画像表示面30Bと反対方向へ向いている光路折曲反射鏡24の背面24Bを含む平面または光路折曲反射鏡25の背面25Bを含む平面によって投影光学手段20の背面が決定される。この投影光学手段20の背面と表示手段30の前面(画像表示面30Bを含む平面)との間に送信手段10が光軸23から外れて配置されている。
次に動作について説明する。
屈折光学レンズ21から出射した光は、光路折曲反射鏡24,凸面鏡22,光路折曲反射鏡25,表示手段30へと順次反射して進行する。この際に、光路折曲反射鏡24から凸面鏡22へ、凸面鏡22から光路折曲反射鏡25へ、光路折曲反射鏡25から表示手段30へそれぞれ向う光は、画像表示システム内部の一部の空間を重複(共有)して進行できるようになっており、図1の場合より小さな空間で表示手段30へ光を投影することができる。つまり、図2のように光路折曲反射鏡24,25を備えることによって、図2の画像表示システム内部の空間をより有効に利用できるようになる。
したがって、この実施の形態2による画像表示システムは、表示手段30の画像表示面30Bの大きさが同一の場合には、実施の形態1よりも一層薄型化して構成することができ、また画像表示システムの薄さが同一の場合には、実施の形態1よりも一層大きな画像を画像表示面30Bに表示することができる。
なお、光路折曲反射鏡24,25などの光路折曲手段を画像表示システムに適用する場合には、光路折曲手段によって光がケラれないようにするとともに、画像表示システムの薄さやその下部高さが大きくならないように、画像表示システムの内部空間を上手く利用して配置することが大切である。
また、図2では、光路折曲手段として光路折曲反射鏡24,25を使った構成例を示したが、光路折曲手段の光路上の配置箇所は特に限定されるものではない。例えば複数枚のレンズから構成される場合には、屈折光学レンズ21の内部に光路折曲反射鏡24を配置しても良い。
さらに、光路折曲手段の個数も特に限定されない。例えば図示は省略するが、光路折曲反射鏡25から表示手段30への光路上に第3の光路折曲反射鏡を図2の構成に追加すると、光路折曲反射鏡25からの光は第3の光路折曲反射鏡で反射されて表示手段30へ進むようになる。したがって、光路折曲反射鏡25から第3の光路折曲反射鏡へ向う光と、第3の光路折曲反射鏡から表示手段30へ向う光とが一部空間を重複して進行し、より一層薄型化した画像表示システムを、またはより一層大きな画像を表示可能な画像表示システムを構成できる。
上記の場合には、画像表示面30Bと反対の方向を向いている凸面鏡22の背面22Bを含む平面または第3の光路折曲反射鏡の背面を含む平面によって投影光学手段20の背面が決まり(光路折曲反射鏡24,25の背面24B,25Bを含む平面は画像表示面30Bと同じ側を向いているので投影光学手段20の背面とはならない)、投影光学手段20の背面と画像表示面30Bを含む平面(表示手段30の前面)との間に送信手段10を光軸23から外して配置すれば良い。このように、投影光学手段20の背面は、凸面鏡22や光路折曲手段の配置位置や個数・構成に応じて変化する。
さらに、光路折曲手段は平面鏡に限定されるものではなく、光線に対する設計の自由度を向上させるために、光路追跡によってその光学的形状を工夫したり、平面鏡以外の光学素子を使っても良い。このことにより、一層緻密な光線制御が可能になる。例えば投影光学手段20からの光を表示手段30へ反射する第2の投影光学手段(屈折光学レンズおよび凸面鏡)を光路折曲反射鏡25の代わりに用いても良いし、光路折曲反射鏡24,25の代わりに光路折曲手段としてプリズムを用いても良い。
以上のように、この実施の形態2によれば、送信手段10から表示手段30にかけての光路上に光路折曲反射鏡24,25を投影光学手段20に備えるようにしたので、画像表示システム内部の空間をより有効に利用して光を導くことができるようになり、一層薄型化した画像表示システムを提供できるという効果が得られる。
また、この実施の形態2によれば、光路折曲反射鏡25の光路反射方向に向った法線ベクトルn1と、投影光学手段20の光軸23を含み、かつ表示手段30の画像表示面30Bの下辺に平行な平面とを略平行とするようにしたので、より一層薄型化した画像表示システムを提供できるという効果が得られる。
実施の形態3.
この実施の形態3では、画像表示システムの薄さ・画像表示システムの下部高さの双方をできるだけ小さくするため、実施の形態2で示した第1の光路折曲反射鏡24と屈折光学レンズ21の凸面鏡22に対する相対的な配置条件について説明し、屈折光学レンズ21と凸面鏡22との間に挿入した光路折曲反射鏡24によって、光軸23を含む水平面内で光路を折り曲げるようにする。
図3はこの発明の実施の形態3による画像表示システムにおける第1の光路折曲反射鏡24の配置条件を説明するための図であり、図3(a)および図3(b)はそれぞれ側面図および上面図、図3(c)は凸面鏡22の正面図である。図1,図2と同一または相当する構成については同一の符号を付してある。図3において、23Zは光路折曲反射鏡24を配置した際の屈折光学レンズ21の光軸、21’は光路折曲反射鏡24を仮想的に取り除き、凸面鏡22の光軸23と光軸23Zとを一致させた場合の屈折光学レンズである。
光軸23と光軸23Zとは水平面において折曲角度θで交差している。光軸23Zは、光軸23と一致した状態から、水平面内で180−θ度だけ回転して図3(b)のようになる。P,Qはそれぞれ光軸23Zを含む水平面と屈折光学レンズ21との交線上の2点であり、光路折曲反射鏡24から凸面鏡22へ向う光路に最も近い点をP,画像表示システムの第2の光路折曲反射鏡25設置面に最も近い点をQとしてある。
また、凸面鏡22が設けられた画像表示システムの凸面鏡設置面(反射部設置面)から光路折曲反射鏡24の位置(光軸23と光軸23Zとの交点)までの距離はb,光軸23を含む水平面と光路折曲反射鏡24との交線上の点において凸面鏡設置面に最も近い点を最近点、凸面鏡設置面に最も遠い点を最遠点と呼ぶと、最近点から凸面鏡設置面までの距離はa,最遠点から凸面鏡設置面までの距離はcである。距離cは凸面鏡設置面から光折曲反射鏡24までの最長距離となっている。
さらに、光路折曲反射鏡24の最も高い点から光軸23までの高さをm,点Qから凸面鏡設置面までの距離をg,屈折光学レンズ21’の出射瞳位置から凸面鏡設置面までの距離をfとしてある。距離gは凸面鏡設置面から屈折光学レンズ21までの最長距離となっている。したがって、屈折光学レンズ21の出射瞳位置から光路折曲反射鏡24の位置までの距離と、光路折曲反射鏡24の位置から凸面鏡設置面までの水平方向の距離との合計距離もfになる。
図3(a)から分かるように、表示手段30の最下端から光軸23までの距離である下部高さを最小化するには、表示手段30の最下端へ向う凸面鏡22の反射光線Lrをできる限り光軸23に接近させた低い位置を通過させた方が有利である。一方で、過度に低い位置を光路が通過すると、光路折曲反射鏡24に光路が遮られて表示手段30上に影となって表示できない部分が発生し、実用に供しない。したがって、表示手段30の最下端へ向う凸面鏡22の反射光線を光路折曲反射鏡24で遮らないように、光路折曲反射鏡24のサイズ・位置を定めなければならない。
光路折曲反射鏡24の位置に関しては、凸面鏡22の反射光線をできるだけ低い光路で通過させるために、距離aをできるだけ大きくする。一方で、画像表示システムの薄さには薄型化の仕様から決まる薄さ制限値があるので、距離cはこの薄さ制限値以下とする必要がある。
以上の条件の下で光路を折り曲げる場合、距離fが短すぎると、屈折光学レンズ21の点Pを含む部分が光路折曲反射鏡24から凸面鏡22までの光線を遮ってしまう。または屈折光学レンズ21の点Pを含む部分が光路折曲反射鏡24から凸面鏡22までの光線を遮らないように設定すると、距離aが必要以上に短くなる。一方、距離fが長すぎると、凸面鏡22の受光面や光路折曲反射鏡24の位置の条件から屈折光学レンズ21の位置が光路折曲反射鏡24から必要以上に離れ、結果として光路折曲反射鏡24が大きくなり、光路折曲反射鏡24の高さmを大きな値にしなければならず、凸面鏡22から反射して表示手段30の最下端に向う反射光線Lrを遮ってしまう。このため、距離fには最適値が存在する。
折曲角度θについては、図3(b)から分かるように、折曲角度θをあまり大きく設定してしまうと、距離gまたは距離cが薄さ制限値を超えてしまうとともに、距離aが短くなり表示手段30の最下端へ向う凸面鏡22からの反射光線の高さを引き上げてしまうことになる。
逆に、折曲角度θを小さくするようにすれば距離gまたは距離cも小さくなるので、屈折光学レンズ21または光路折曲反射鏡24は薄さの観点からは有利になる。しかし、折曲角度θをあまり小さくしてしまうと、光路折曲反射鏡24から凸面鏡22までの光路に屈折光学レンズ21の点Pを含む部分が入り込んで光を遮り、映像(画像)を投影できない影の部分が発生してしまう。したがって、折曲角度θにも最適値が存在する。
以上のことを踏まえて、光路折曲反射鏡24から凸面鏡22までの光路に対して、光を遮らない範囲で点Pをできるだけ接近させるように光路の折曲角度θを決める。
また折曲角度θが決まると、このときの画像表示システムの薄さを制約するのは距離gまたは距離cなので、これらの距離のうちでより大きな方を薄さ制限値となるように距離fを決める。特に、距離cと距離gとを等しく設定すると、画像表示システムの下部高さを最も低く抑えることができる。
なお、折曲角度θは画像表示システムの他の条件によってあらかじめ定められている場合もあるが、上記の場合と同様に考えれば良い。
以上の結果を次の1〜3にまとめておく。距離fおよび折曲角度θを以下の1〜3のように最適化することで、映像(画像)が投影できない影の部分を生じる事なく、薄さ制限値の制約を満足して画像表示システムの下部高さを低く抑えることができるという効果が得られる。
1.光路折曲反射鏡24によって光路を折り曲げる場合には、光路折曲反射鏡24から凸面鏡22までの光路を遮らない範囲で、屈折光学レンズ21の点Pをできるだけ上記光路に近づけるように折曲角度θを設定する。
2.画像表示システムの他の配置条件によって折曲角度θがあらかじめ決まっている場合には、光路折曲反射鏡24から凸面鏡22までの光路を遮らない範囲で、屈折光学レンズ21の点Pをできるだけ上記光路に近づけ、距離cまたは距離gが薄さ制限値となるように距離fを設定する。
3.画像表示システムの下部高さを最も低く抑えるために、光路折曲反射鏡24から凸面鏡22までの光路を遮らない範囲で、屈折光学レンズ21の点Pをできるだけ上記光路に近づけるように折曲角度θを設定するとともに、距離cと距離gとを等しくし、かつ距離cおよび距離gが薄さ制限値となるように距離fを設定する。
なお、光線の通過しない点Pを含んだレンズ部分(非透過部分)を屈折光学レンズ21から削除することによって、光路折曲反射鏡24から凸面鏡22までの光路に点Pを近づける際に、光路折曲反射鏡24から凸面鏡22までの光路に対して削除していない場合と比べて屈折光学レンズ21をより接近させることができる。
以上のように、この実施の形態3によれば、送信手段10から表示手段30に至るまでの光路上に少なくとも一つの光路折曲手段を投影光学手段20に設け、光路折曲手段により略水平面内で光路を折曲げるようにしたので、画像表示システム内部の空間をより有効に利用して光を導くことができるようになり、画像表示システムの下部高さを抑制しつつ、画像表示システムを一層薄型化して構成できるという効果が得られる。
実施の形態4.
この発明は、従来良く知られたフレネルレンズを表示手段30に適用することも可能である。だが、従来と同等サイズの画像を表示できる画像表示システムを従来よりも薄く構成するために(または従来と同じ薄さで構成された画像表示システムに従来よりも大サイズの画像を表示するために)、送信手段10,投影光学手段20によって表示手段30へ光をより大きく拡大投影しているので、従来のフレネルレンズでは受光性能に限界があり、画像表示面30B上の位置によって画像の明るさに輝度ムラが発生する恐れがある。実施の形態1〜3で説明した薄型化の画像表示システムの表示手段30へ拡大投影された光を高い透過率で透過させて、画像表示面30B全面に均一な明るい画像を表示できるようにするために、以下に説明するフレネルレンズ31が好ましい。
図4はこの発明の実施の形態4による画像表示システムに適用した表示手段30の構成を示す透視斜視図であり、図5,図6,図7は表示手段30のフレネルレンズ31に形成された各プリズム部の断面形状(フレネルレンズ31の光軸を含む平面によってフレネルレンズ31を切断した場合の切断面形状)をそれぞれ表している。図1と同一または相当する構成については同一符号を付してある。
図4において、31A,31B,31Cはそれぞれフレネルレンズ31のピッチP毎に成形された屈折型プリズム部、全反射型プリズム部、ハイブリッド型プリズム部である。
図5の屈折型プリズム部31Aは、入射面31Pでの屈折によって入射光線li1を透過光線lt1とし、出射面31Xから出射光線lo1として出射する。入射面31Pでの屈折を利用して入射光線li1を出射光線lo1の方向へ折り曲げているので、屈折型プリズム部31Aは小さな入射角に対応した位置(フレネルレンズ31の中心側)において高い透過率を実現する。
また、図6の全反射型プリズム部31Bは、入射面31Qでの屈折によって入射光線li2を透過光線lt2とした後に、全反射面31Rでの全反射によって透過光線lt2を透過光線lt3とし、出射面31Xから出射光線lo2として出射する。全反射面31Rでの全反射を利用して入射光線li2を出射光線lo2の方向へ折り曲げているので、全反射型プリズム部31Bは大きな入射角に対応した位置(フレネルレンズ31の周縁側)において高い透過率を実現する。
さらに、図7のハイブリッド型プリズム部31Cは、屈折型プリズム部31Aと全反射型プリズム部31Bとを1つのピッチに形成したものである。小さな入射角の場合に高い透過率を示す屈折型プリズム部と、大きな入射角の場合に高透過率を示す全反射型プリズム部とを併せ持っているので、広範囲の入射角に対して良好な透過率を実現できる。
特に図4では、小入射角に対応したフレネル中心側の位置には屈折型プリズム部31Aを、大入射角に対応したフレネル周縁側の位置には全反射型プリズム部31Bを、フレネル中心からフレネル周縁へ移行する部分の位置にはハイブリッド型プリズム部31Cをそれぞれ形成している。このようにすることで、ハイブリッド型プリズム部31Cは、屈折型プリズム部31Aと全反射型プリズム部31Bとの間の透過率特性の急激な変化を緩和・抑制する働きをすることになり、画像表示面30B全面にわたって輝度ムラのない明るい画像が表示可能になる。
なお、この発明の画像表示システムでは、同一サイズの画像を薄型化して表示するために凸面鏡22から大きな角度で光を表示手段30へ投影しているので、大入射角に対して高透過率を実現する全反射型プリズム部31Bを少なくとも1以上のピッチに形成するようにし、明るい画像を表示できるようにしている。
また、ハイブリッド型プリズム部31Cのように異なる2種以上のプリズム部を少なくとも一つのピッチに形成することで、光の入射角に対するフレネルレンズ31の透過率依存性を抑制するとともに、複数種類のプリズム部を備えたフレネルレンズ31の急激な透過率変化の抑制を図っている。なお、2種以上のプリズム部は屈折型プリズム部31Aと全反射型プリズム部31Bとを組み合わせたハイブリッド型プリズム部31Cに限定されず、2種類(または2種類以上)の屈折型プリズム部31A同士や2種類(または2種類以上)の全反射型プリズム部31B同士であっても良い。
さらに、フレネルレンズ31の入射面だけに限らず、フレネルレンズ31の出射面側にもプリズム部を形成するようにしても良い。例えば入射面および出射面に屈折型プリズム部31Aをそれぞれ設けても良いし、入射面に全反射型プリズム部31Bを設けるとともに出射面に屈折型プリズム部31Aを設けても良い。このようにすることで、緻密な光線制御が可能になる。
加えて、入射面側のピッチと出射面側のピッチとを同一にする必要はなく、入射面ピッチと出射面のピッチとは設計に応じて変えるようにして良い。
入射面31Pとともに屈折型プリズム部31Aまたはハイブリッド型プリズム部31Cを形成する無効面31Zへの入射光線や、全反射型プリズム部31Bまたはハイブリッド型プリズム部31Cの全反射面31Rからそれてしまった‘それ’光線は、画像表示システム内部で迷光となって画質を低下させる要因となる。この迷光の対策については実施の形態5で述べることにする。
以上のように、この実施の形態4によれば、少なくとも1つのピッチに全反射型プリズム部31Bを形成したフレネルレンズ31を表示手段30に備えるようにしたので、拡大投影された光を高い透過率で透過させ、明るい画像を表示できるという効果が得られる。
また、この実施の形態4によれば、少なくとも1つのピッチに異なる2種以上のプリズム部を形成したフレネルレンズ31を表示手段30に備えるようにしたので、光の入射角に対するフレネルレンズ31の透過率依存性を抑制できるという効果が得られ、複数種類のプリズム部を備えたフレネルレンズ31の急激な透過率変化を抑制できるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態4によれば、入射面および出射面にプリズム部をそれぞれ形成したフレネルレンズを表示手段30に備えるようにしたので、緻密な光線制御ができるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態4によれば、入射面に形成したプリズム部のピッチと、出射面に形成したプリズム部のピッチとを異ならせたフレネルレンズを表示手段30に備えるようにしたので、緻密な光線制御ができるという効果が得られる。
実施の形態5.
この実施の形態5では、画像表示システム内部での迷光を吸収して画質の劣化を抑制するための表示手段30について説明する。
屈折型プリズム部31Aやハイブリッド型プリズム部31Cの無効面31Zへ入射した入射光線(無効光線)はフレネルレンズ31内部で迷光となってしまい、正規の画像とともに多重像を画像表示面30B上に発生させて画質を劣化させる要因となる。また、場合によっては、全反射型プリズム部31Bやハイブリッド型プリズム部31Cの入射面31Qへ入射しても全反射面31Rで全反射されない‘それ’光線も存在し、この‘それ’光線も迷光となって多重像を発生させる。
図8は画像表示面30B上で多重像を発生させる迷光の動作例を説明するための図であり、特に実施の形態2で説明した光路折曲反射鏡25を備えた画像表示システムにおける‘それ’光線の動作を示している。
図8において、フレネルレンズ31のハイブリッド型プリズム部31Cへの入射光線lieは、入射面31Qで屈折した後に、全反射面31Rをそれて出射面31Xへ直接透過する‘それ’光線lteになる。‘それ’光線lteは設計と異なる角度で出射面31Xへ向うため、出射面31Xで大きく反射して反射光線lreになり、別のハイブリッド型プリズム部31C’を透過して表示手段30の受光面30Aから出射して出射光線loeになる。この出射光線loeは光路折曲反射鏡25で反射して、表示手段30のフレネルレンズ31へ再入射してしまうため(反射光線lre’)、フレネルレンズ31,レンチキュラー32を透過した後に、画像表示面30Bに多重像となって現れてしまう。
このように、上記の‘それ’光線や無効面31Zで受光した無効光線は迷光となって画質劣化の要因になってしまうため、この迷光を除去するための構成をフレネルレンズ31に設けるようにして、画像表示システムの画質劣化の抑制を図ったのが、この実施の形態5である。
図9はこの発明の実施の形態5による画像表示システムの表示手段に適用するフレネルレンズの断面形状を示す図であり、無効光線に起因する多重像を軽減する構成をフレネルレンズの入射側に設けた場合である。図7と同一または相当する構成については同一符号を付してある。
図9において、51は屈折型プリズム部31Aの無効面31Z,31Z−1,…にそれぞれ設けられた光吸収層である。
光吸収層51は、各ピッチの無効面31Z,31Z−1,…へ入射する無効光線lieを吸収する働きをする。無効面31Z,31Z−1,…に光吸収層51を設けることにより、無効光線lieによるフレネルレンズ31内部の迷光の発生を防ぐことができるようになり、表示手段30の画像表示面30B上に発生する多重像を軽減できるという効果が得られる。
図10はこの発明の実施の形態5による画像表示システムの表示手段に適用するフレネルレンズの断面形状を示す図であり、無効光線や‘それ’光線による迷光をフレネルレンズの出射面側で吸収する構成を示している。図7と同一または相当する構成については同一符号を付してある。
図10において、52はフレネルレンズ31の出射面31Xに設けられた迷光吸収板である。迷光吸収板52はフレネルレンズ31の出射面31Xと略平行な入射面および出射面を有する平行平板であり、光を透過する光透過層52Tと、光を吸収する薄膜の光吸収層52Aとが、フレネルレンズ31の不図示の光軸と略平行になるように交互に積層されている。
図10に示すように、屈折型プリズム部31Aの入射面31Pや全反射型プリズム部31Bの入射面31Qで屈折した透過光線b3,b4の光路と比較すると、無効面31Z,31Z−1,…から入射したフレネルレンズ31内部の迷光be1や全反射型プリズム部31Bの入射面31Qから入射して全反射面31Rをそれた‘それ’光線の迷光be2は、フレネルレンズ31の径方向に向ってより大きく進行するため、フレネルレンズ31の出射面31Xから出射して光線be1’,be2’になると、フレネルレンズ31の光軸と略平行に積層された各光吸収層52Aによって吸収されるようになる。
屈折型プリズム部31Aの入射面31Pや全反射型プリズム部31Bの入射面31Qで受光した光線b3,b4も、出射面31Xから出射して光線b3’,b4’となると、その一部は光吸収層52Aによって吸収されるが、これらの光線b3’,b4’はフレネルレンズ31の光軸に対してほとんど平行に出射するため、吸収される光量はごくわずかである。大部分の光線b3’,b4’は光透過層52Tを透過して例えば不図示のレンチキュラー32へ進行し、大きな問題にはならない。
なお、光透過層52Tと光吸収層52Aとの積層構造は、図11(a)のようにフレネルレンズ31の光軸を中心として同心円状(放射状)にしても良いし、図11(b)のように光透過層52Tや光吸収層52Aが紙面左右方向へ広がるように、光透過層52T,光吸収層52Aを紙面上下方向へ積層しても良い。この場合、縦横比3:4の表示手段30に適用すると、紙面上下方向が3,紙面左右方向が4に当たる。
図11(a)の構成を採用することによって迷光の吸収効率をより向上させることができ、図11(b)の構成を採用することによって迷光吸収板52の製造が容易になり、製造コストを軽減できるようになる。
また、光吸収層52Aの積層間隔(光透過層52Tの厚さ)は、フレネルレンズ31のピッチ間隔に合せても良いし、フレネルレンズ31の光軸からの距離に応じて変化させても良く、仕様に応じて自由に設計可能である。付け加えれば、光吸収層52Aの積層構造は、フレネルレンズ31,不図示のレンチキュラー32の周期構造との干渉によるモアレ縞の発生を避けるようなピッチに設定すべきである。
さらに、光吸収層52Aを埋め込む複数のスリットを図11(a)や図11(b)の積層パターンでフレネルレンズ31の出射面31X側に作成し、これらのスリットに光吸収層52Aを設けても良い。この際、光吸収層52Aとして、上記複数のスリット内に光吸収性のある塗料を充填することで形成するのが適当である。このように、フレネルレンズ31の出射面31Xに迷光吸収板52を一体成形することにより、部品点数を削減できるようになる。
図12はこの発明の実施の形態5による画像表示システムの表示手段に適用するフレネルレンズの断面形状を示す図であり、無効面で受光して生じた迷光をフレネルレンズの出射面側で吸収する構成を示している。図1,図7,図10と同一符号は相当する構成である。
図12において、53はフレネルレンズ31の出射面31X側に設けられた光吸収板であり、フレネルレンズ31の出射面31Xと略平行な入射面および出射面を有する平行平板である。
図10でも述べた通り、迷光be1や迷光be2はフレネルレンズ31の径方向へより大きく進行するため、屈折型プリズム部31Aの入射面31Pや全反射型プリズム部31Bの入射面31Qで受光して出射面31Xから出射した光線b3’,b4’の光路長B3’,B4’と比較すると、光吸収板53内の迷光be1’,be2’の光路長BE1’,BE2’の方が大きくなる。この両者の光路差の分だけ光吸収板53によって迷光be1’,be2’の方が大きく吸収され、光吸収板53から出射するときの迷光be1’,be2’の強度を低下できる。
また、光吸収板53の内部(出射面)で多重反射する迷光be3,be4は、多重反射の回数に応じてその光路長がさらに長くなって大きく吸収されるため、迷光be1’,be2’よりも強度が低下し、全く問題にならない。
さらに、光吸収板53の入射面側で反射した迷光be5,be6はフレネルレンズ31の各部位で(多重)屈折・反射してから光吸収板53へ入射するため、反射の際にフレネルレンズ31の各部位で屈折・反射してフレネルレンズ31から出射する光が屈折・反射の各界面で受ける損失分だけさらに強度が低下する。
このように、光吸収板53を利用することによって、簡単な構成で迷光を吸収することができ、表示手段30上に発生する多重像を軽減できるという効果が得られる。
なお、図9〜図12の多重像を軽減する各構成を任意に組み合わせて迷光を吸収しても良い。例えば、光吸収層51と迷光吸収板52との組合せや、光吸収層51と光吸収板53との組合せをフレネルレンズ31に適用することにより、迷光をさらに吸収することができるようになり、表示手段30上の多重像を軽減できるという効果が得られる。
以上のように、この実施の形態5によれば、屈折型プリズム部31Aの無効面31Z,31Z−1,…に光を吸収する薄膜の光吸収層51をそれぞれ設けるようにしたので、フレネルレンズ31内部の迷光の発生を防ぐことができるようになり、表示手段30上に発生する多重像を軽減できるという効果が得られる。
また、この実施の形態5によれば、フレネルレンズ31の光軸と略平行になるように、複数の光透過層52T間に複数の光吸収層52Aを積層した迷光吸収板52を出射面31Xに備えるようにしたので、フレネルレンズ31内部で発生した迷光を吸収できるようになり、表示手段30上に発生する多重像を軽減できるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態5によれば、フレネルレンズ31の出射面31Xに迷光吸収板52を一体成形するようにしたので、少ない部品点数で迷光を吸収できるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態5によれば、フレネルレンズ31の光軸を中心として同心円状(放射状)に光透過層52Tと光吸収層52Aとを積層するようにしたので、迷光の吸収効率をより向上させることができるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態5によれば、光透過層52Tと光吸収層52Aとを一方向に対して略平行に積層するようにしたので、迷光吸収板52の製造が容易になり、製造コストを削減できるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態5によれば、フレネルレンズ31の出射面31Xに光吸収板53を設けるようにしたので、簡単な構成で迷光を吸収できるようになり、表示手段30上に発生する多重像を軽減できるという効果が得られる。
10 送信手段、11 発光体、12 放物面鏡、13 集光レンズ、14 ライトバルブ(ライトバルブ手段)、20 投影光学手段、21 屈折光学レンズ(屈折光学部)、22 凸面鏡(反射部)、22B 背面、23 光軸、24,25 光路折曲反射鏡(投影光学手段)、24B,25B 背面、30 表示手段、30A 受光面、30B 画像表示面、31 フレネルレンズ、31A 屈折型プリズム部、31B 全反射型プリズム部、31C,31C’ ハイブリッド型プリズム部、31P,31Q 入射面、31R 全反射面、31Z,31Z−1 無効面、31X 出射面、32 レンチキュラー、51 光吸収層、52 迷光吸収板、52A 光吸収層、52T 光透過層、53 光吸収板、P ピッチ、li1 入射光線、lt1 透過光線、lo1 出射光線、li2 入射光線、lt2 透過光線、lt3 透過光線、lo2 出射光線、lte ‘それ’光線、lre 反射光線、loe 出射光線。