JP2005331979A - 反射型結像光学系およびプロジェクター - Google Patents

反射型結像光学系およびプロジェクター Download PDF

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Abstract

【課題】液晶に代表される画像形成素子をもつプロジェクター等の表示装置に用いる結像光学系を反射光学素子のみで構成し、広画角化および小型化を実現する。
【解決手段】画像形成素子が結像面に配置される結像光学系であって、画像形成素子が配置される結像面に凹面状反射面を向けた回転対称非球面形状を有する第1の反射鏡と、第1の反射鏡からの光束に凸面状反射面を向けた回転対称非球面形状を有する第2の反射鏡と、第2の反射鏡からの光束に凹面状反射面又は凸面状反射面を向けた回転対称非球面形状を有する第3の反射鏡と、第3の反射鏡からの光束に凸面状反射面を向けた回転対称非球面形状を有する第4の反射鏡とから成るテレセントリックな結像光学系とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶やDMD(テキサス・インスツルメンツ社の商標)に代表される画像形成素子を有するプロジェクターおよびその結像光学系に関するものである。
近年、プロジェクター市場ではCRTプロジェクターに替わり、液晶プロジェクターやDMD(Dgital Micromirror Device)プロジェクターで拡大投影する装置が現れ始めている。プロジェクターのうち、スクリーン背面から投射するリアプロジェクターでは、その構造上、薄型・軽量の要求が高まりつつある。また、フロント型のプロジェクターにおいても一般家庭用への展開として、部屋が小さくても拡大投写できるようにする必要性が出てきており、近距離で拡大投写しても大画面が得られる広画角のプロジェクターの必要性が高まっている。
プロジェクターの近距離拡大投写及び広画角化への対応として、反射型結像光学系を用いたプロジェクターが、例えば、特許文献1や特許文献2などに開示されている。上記特許文献に開示されたプロジェクターに用いられた反射型結像光学系をはじめとして一般に反射型結像光学系は、(1)色収差がない、(2)光路の折り畳みが可能で薄型・小型化ができる、(3)内面反射が少なく高いコントラストが得られる、(4)簡単な構成で高い解像度が得られる等の多くの利点を持つため、様々な形態の反射型結像光学系が提案されている。
数ある反射型結像光学系のうち、本発明者が過去に提案した反射型結像光学系の一例を図10に示す。図10は照明光学系1と反射型画像形成素子(または撮像素子)2と反射型結像光学系とから成るプロジェクターの概略図であって、反射型画像形成素子2は反射型結像光学系の結像面に配置されている。図10における反射型結像光学素子は、反射型画像形成素子側より順に、結像面(反射型画像形成素子2)に凹面を向けた自由曲面形状を有する第1の反射鏡3aと、第1の反射鏡からの光束に凸面を向けた自由曲面形状を有する第2の反射鏡3bと、第2の反射鏡からの光束に凸面を向けた自由曲面形状を有する第3の反射鏡3cと、第3の反射鏡からの光束に凹面を向けた回転対称非球面形状を有する第4の反射鏡3dの4つの反射鏡から構成されている。
国際公開第97/01787号パンフレット 特開平10−111458号公報
図10の反射型結像光学系をプロジェクターや拡大投写型ディスプレー装置に用いた場合、反射型結像光学系を構成する反射鏡の反射面形状を自由曲面形状としているため、その製造上の精度、及び拡大投写型ディスプレー装置への組込精度が厳しい状況であった。
本発明は、上記欠点を解消して小型で画角が広く安価、且つ、照度が均一性な反射型結像光学系およびプロジェクターを提供することを目的としている。
本発明の反射型結像光学系は、画像形成素子が配置されるべき結像面に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡と、第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡と、第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面又は回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第3の反射鏡と、第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡とから成り、かつ、テレセントリックな光学系であることを特徴としている。
上記反射鏡の反射面形状は、具体的には、反射鏡の光軸をz軸、z軸に垂直な平面をx−y平面、z軸とx−y平面との交点を原点O、原点Oで交わりx−y平面上の互いに直交する軸をx軸、y軸として座標軸を設定したとき、下記の(1)式〜(3)式で表される回転対称非球面形状になっている。
Figure 2005331979
ここで、αi(i=1、2・・・、8)は補正係数、kは円錐係数、rは曲率半径である。
本発明のプロジェクターは、光源および結像光学系を有するテレセントリック照明光学系と、前記テレセントリック照明光学系の結像面に配置された反射型画像形成素子と、前記反射型画像形成素子配置位置を結像面とし、前記反射型画像形成素子で反射した光束をスクリーンに反射・投写するテレセントリックな反射型結像光学系とを少なくとも有し、前記反射型結像光学系が、前記反射型画像形成素子に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡と、前記第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面又は回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第3の反射鏡と、前記第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡とから構成されていることを特徴としている。
本発明の第2のプロジェクターは、光源および結像光学系を有するテレセントリック照明光学系と、前記テレセントリック照明光学系の結像面に配置された透過型画像形成素子と、前記透過型画像形成素子配置位置を結像面とし、前記透過型画像形成素子を透過した光束をスクリーンに反射・投写するテレセントリックな反射型結像光学系とを少なくとも有し、前記反射型結像光学系が、前記透過型画像形成素子に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡と、前記第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面又は回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第3の反射鏡と、前記第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡とから構成されていることを特徴としている。
プロジェクターの反射型結像光学系を構成する反射鏡の反射面形状は、上記の(1)式〜(3)式で表される回転対称非球面形状である。
上記のプロジェクターにおいて、照明光学系に反射鏡やプリズム等で代表される光路変換素子を備えるとプロジェクターの奥行きを小さくできる利点がある。
本発明の反射型結像光学系は、反射鏡4枚という簡単な構成で、回転対称非球面形状の反射鏡のみを使用したので広い画角が実現できた。また、各反射鏡の間隔も小さくでき、小型化も達成できた。さらに、4枚の反射鏡を加工しやすい回転対称非球面形状としたことで、樹脂化に対応でき、安価な反射型結像光学系となる。
光学系にテレセントリック系を採用しているので、照度ムラ低減、照明効率向上が達成でき、均一な照度で照明できるコンパクトかつ安価なディスプレー装置を構成することができる。
本発明の反射型結像光学系を図1〜図4に示す。ここで、図1は斜視図、図2は側面図、図3は正面図(図2を右側から見た図)、図4は上面図で、反射型結像光学系に反射型画像形成素子と照明光学系を組み合わせてプロジェクターを構成した図である。
図1〜図4を参照すると、反射型結像光学系は、回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡3aと、第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡3bと、第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第3の反射鏡3cと、第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡3dの4つの反射鏡から構成され、反射鏡3a、3b、3c、3dで順次反射された光束の光路がジグザグになるように反射鏡が配置されて、第4の反射鏡3dで反射された光束が投写スクリーン(図示省略)に拡大投写される構成である。この反射型結像光学系の結像面には液晶表示素子やDMDで構成された反射型画像形成素子2が配置され、テレセントリック光学系を形成している。
反射鏡3a〜3dの反射面形状(回転対称非球面形状)は、座標軸を図5に示すように、光軸をz軸、z軸に垂直な平面をx−y平面(図中4つの頂点A、B、C、Dが張る平面)、z軸とx−y平面との交点を原点O、原点Oで交わりx−y平面上の互いに直交する軸をx軸、y軸に設定すると、下記の(1)式〜(3)式を満足する形状になっている。
Figure 2005331979
ここで、αi(i=1、2・・・、8)は補正係数、kは円錐係数、rは曲率半径である。
上記の式を満足する反射面形状を持つ反射鏡はz軸が中心を通る曲面α(点a、b、c、dが張る曲面)(図5参照)を反射面とした反射鏡でも、或いは、z軸が中心を通らない、所謂オフセット型の曲面β(点a’、b’、c’、d’ が張る曲面)を反射面とした反射鏡でもよい。本実施の形態ではオフセット型を採用している。
各反射鏡間の空間的位置関係は、反射面形状を定める各反射鏡の座標系の原点が同一平面上にあるように配置するが、反射面形状とは異なり、単純な関係式で表現するのが難しいので、反射面形状を定める上記の(1)式〜(3)式と画像形成素子への主光線の入射角θ、画像形成素子から出射する光束の開き角ψや光学系の空間的大きさの制限、反射型結像光学系と組み合わせる画像形成素子(液晶表示素子やDMD等)の種類とサイズ、画面投写位置等の設計仕様を基に、公知の光線追跡シミュレーションにより反射面形状と共に反射鏡3a〜3dの配置位置を決定する。この時、反射型結像光学系の光軸(図7のA−A軸、即ちZ軸)とスクリーン(図7参照)到達光線の角度、所謂、半画角が40度以上90度未満で、且つ、画像形成素子2からの主光線角度が5度以上にする。主光線角度が5度以下の場合、光線と照明光学系が干渉して光線のケラレが発生するので、主光線角度を5度以下とするのは望ましくない。主光線角度の上限は特にないが、反射型結像光学系を組み込むプロジェクターの大きさによって上限は決まる。反射鏡間の上下方向の間隔が広がりすぎずにコンパクトにおさめ、小型化を図るためには、主光線角度の上限を20度前後にとどめるのがよい。
光線追跡シミュレーションにより各反射鏡間の空間的位置関係を求める手順は、図6に示すように、先ず、画角、画面サイズ、光学系の空間的大きさ、画像形成素子の種類と大きさ、画面投写位置等の設計仕様を定める(ステップS1)。次いで、設計仕様に基づいて、光学系の種類(テレセントリック系か否かを決める。本発明ではテレセントリック系を選択)、反射鏡数(本発明では4枚)、光軸シフト量等、設計構想を決める(ステップS2)。ステップS1、ステップS2の情報を基に、絞り位置、反射鏡の空間的配置の概略(各反射鏡が相互に干渉して反射光線の一部が遮蔽されることがないように配置)、反射鏡の形状決定方程式(本発明は上記(1)式〜(3)式を用いる)、光線追跡に必要な光学系要素の初期値等の初期データを作成する(ステップS3)。初期データを基に光線追跡シミュレーションを行い、各反射鏡の大きさ、空間的位置、傾き角度等を決定する。なお、光線追跡シミュレーションに当たっては、公知の方法を用いた。本発明者は市販の光学系設計ソフトウェアを用いて光線追跡シミュレーションを行った。光線追跡シミュレーションにおいては、先ず、光線追跡により(1)式〜(3)式におけるx、yの取り得る範囲、αi、r、kをはじめとし、各反射鏡の大きさ、空間的位置、傾き角度等を決めるパラメータの値を算出する(ステップS4)。このステップS4の結果を基にMTF、公差、湾曲、収差、反射鏡の有効光束マージン等の性能評価を行い(ステップS5)、評価結果が設計仕様を満足するまでパラメータの算出・性能評価を繰り返し、反射鏡の形状と空間位置を決定する。
上記の手順に基づいて4枚の各反射面形状を最適化することにより、テレセントリック光学系における広画角化及び小型化に好適な反射鏡形状を得る。得られた結果の一例を図7(a)、(b)に示す。
図7(a)は反射鏡の配置を示す図、(b)は反射鏡及びその配置を示す各パラメータの具体的な数値を示す図である。
図7において、画像形成素子2と4枚の反射鏡3a〜3dとから成る光学系の座標系(座標軸を大文字で表す)は画像形成素子2の光軸A−AをZ軸、Z軸に交わり紙面に垂直な軸をX軸、Z軸と垂直に交わり紙面に平行な軸(紙面上の軸)をY軸とし、図の右方向をZ軸の正の方向、左方向をZ軸の負の方向、図の上方をY軸の正の方向、図の下方、Z軸より下をY軸の負の方向、紙面表面から裏面に向かう方向をX軸の正の方向に設定し、紙面がY−Z平面になっている。座標原点は何処に設定してもよいが、便宜上Z軸と画像形成素子の交点を座標原点としている。
図7(b)の「No」は反射鏡3a〜3d及び画像形成素子2を識別するための番号を示しており、「0」は画像形成素子2を、「1」は第1の反射鏡3aを、「2」は第2の反射鏡3bを、「3」は第3の反射鏡3cを、「4」は第4の反射鏡3dを表している。「dj」は反射鏡間の距離を表しており、画像形成素子の欄、即ち、No.0の欄のdjは図7(a)に示したd0を表し、画像形成素子2から第1の反射鏡3aまでの距離を示している。同様にして、No.1の欄、即ち、第1の反射鏡の欄のdjは図7(a)に示したd1を表し、第1の反射鏡3aから第2の反射鏡3bまでの距離を示している。以下、同様である。No.4の欄(第4の反射鏡の欄)のdj、即ち、d4は第4の反射鏡3dからスクリーン5までの距離を示している。
図7における各パラメータ、即ち、反射鏡3a〜3dの曲率半径r、画像形成素子2と第1の反射鏡3aとの距離d0、反射鏡間の距離d1〜d3、第4の反射鏡3dからスクリーン5までの距離d4、及びZ軸(画像形成素子の光軸A−A)から反射鏡3a〜3dの座標原点(反射鏡面形状を定義する座標原点、即ち反射鏡面形状を計算する際の座標の原点)までの距離X、Yの単位は「mm」である。反射鏡3a〜3dの回転角aの単位は「度」で、反射鏡の反射面形状を定義する座標系(座標軸は小文字で表す)の座標軸x、y、zが光学系の座標軸X、Y、Zに平行な状態(y軸がZ軸(光軸A−A)に垂直な状態)を基準にしてx軸を回転軸として図中右回り(時計回り)回転を「+」、左回り(反時計回り)回転を「−」とした。上記以外の各パラメータ(円錐係数k、補正係数α1〜α7)は無名数である。距離dj(j=0〜4、即ち、図中のd0、d1、d2、d3、d4)は、各反射面形状を定義する座標の原点間を光軸A−A(Z軸)に平行に測った距離、即ち、各反射面形状を定義する各座標の原点のZ座標間の間隔、Xは各反射面形状を定義する座標の原点を光軸A−A(Z軸)からX軸方向に光軸A−A(Z軸)に垂直に測った距離、Yは各反射鏡面形状を定義する座標の原点を光軸A−A(Z軸)からY軸方向に光軸A−A(Z軸)に垂直に測った距離である。図7の例では、反射鏡はオフセット型としたのでその反射鏡の座標原点は反射鏡の中心からずれた位置にあり、距離dj(j=0〜4)は、各反射鏡面形状を定義する各座標の原点の相対的なZ座標が分かればよい(X座標とY座標は不要)ので、図では各反射鏡面形状を定義する各座標の座標原点のZ座標の位置は示しているが、X座標、Y座標の位置は明示していない。反射鏡3dは左回転させたものであるが、オフセット型の反射鏡面形状の関係で見かけ上右回転したように描かれている。反射鏡の大きさは任意で、上記の反射鏡位置関係において光線が遮られないように大きさを設定すればよい。
照明光学系1は、アークランプ1aとアークランプ1aの発光部位が第1焦点に配置された楕円ミラー1jから成る光源と、入射側開口が楕円ミラー1jの第2の焦点位置に配置されたロッドレンズ1cと、光源とロッドレンズ1cの間に配置されたカラーフィルター1bと、ロッドレンズ1cの出射側に中心が一直線10上にあるように配置されたレンズ1d、レンズ1f、レンズ1g、レンズ1hおよび光束を反射して結像面に導く平面反射鏡(所謂、光路変換素子)1iとから構成され、反射型結像光学系に対して照明光学系1の結像面を反射型結像光学系の結像面に一致させて配置されている。照明光学系1の結像面には反射型画像形成素子2が設置され、テレセントリックな照明光学系を形成する。反射型画像形成素子2は、反射型液晶ライトバルブやDMDで構成され、照明光学系1と反射型結像光学系の共通の結像面位置に配置されている。本実施の形態ではDMDを用いている。
アークランプ1aより発せられた光束は楕円ミラー1jでロッドレンズ1cの入射側開口に集光されてロッドレンズ1cに入射した後、レンズ1d、1f、1g、1hでロッドレンズ1cの出射端の照度分布を保って拡大された光束となり、平面反射鏡1iで反射し、その進行方向が偏向されて照明光学系の結像面(反射型結像光学系の結像面でもある)に配置された反射型画像形成素子2に入射する。照明光学系により反射型画像形成素子2に導かれた光束は反射型画像形成素子2で画像に応じた光強度分布に空間変調されて反射し、反射型結像光学系に入射する。反射型結像光学系に入射した光束は、第1の反射鏡3a、第2の反射鏡3b、第3の反射鏡3c、第4の反射鏡3dで順次反射・拡大され、第4の反射鏡で反射された光束は投写スクリーン(図示省略)上に拡大投影される。このときの投写画像の投影画角は140°以上の広画角であった。
照明光学系はテレセントリック光学系構成であり、反射型結像光学系もテレセントリックな光学系である。そしてテレセントリックな光束は反射型画像形成素子2の法線に対し図8に示すように所定の角度θを持つ。光束の主光線に対する光束の開き角Ψ(通常、NA及びFNOに相当する)を持った光束が反射型画像形成素子2に入射し、反射するときに反射型画像形成素子2の法線に対して主光線が角度θを持つことで照明部の光学部品との干渉をなくし、ケラレ等発生させることなく光学系を構成することが出来る。また照明光学系1をテレセントリック系にすることにより投射画面内での輝度ムラを無くし、照明効率も向上する。しかも画像形成素子が透過型でも反射型でも同一の反射型結像光学系でプロジェクター等のディスプレー装置を構成できる。
反射型結像光学系では光束が主光線角度θを持つことにより、一般的には投影画面の下側が狭くなり、上側は広がるといった扇形の歪曲収差が必然的に発生する。しかも広画角化にともなってそれはより顕著となる。本発明は回転対称非球面形状を持つ反射鏡4枚の構成で歪曲収差を良好にし、各光学部品が比較的大きくなり、高価になるというテレセントリック光学系の欠点を、回転対称非球面形状の反射鏡を使用することで各反射鏡の加工上の精度を緩和し、比較的大型の反射鏡でもプラスチック化を可能にして反射鏡の樹脂化によりコスト低減を実現した。また、反射面が回転対称非球面形状であるため各反射鏡間隔を150mm以下と小さくでき、装置がコンパクトになった。
プロジェクターに適用した場合はその光源からの熱影響を考慮する必要がある。そのため、特に図1における反射鏡3bにおいては、反射型画像形成素子2の近くに配置されるので熱の影響を受け易いから画像歪を抑制する上でその材質の線膨張係数αを
α<6×10-5
に抑えることが望ましい。
本発明の反射型結像光学系を用いて背面投写型のディスプレー装置を構成した例を図9に示す。図9の背面投写型ディスプレー装置は、照明光学系1、透過型画像形成素子2a、反射型結像光学系3、平面反射鏡4a、4b、透過型スクリーン5から構成されている。照明光学系1と透過型画像形成素子2aおよび反射型結像光学系3の第1の反射鏡3aは一直線上にあり、反射型結像光学系の結像面に透過型画像形成素子2aが配置されている。照明光学系1はフライアイレンズ(図示省略)を使用した一般的なテレセントリックな液晶照明光学系である。照明光学系1の光源ランプより発せられた光束はテレセントリック性を保ち、透過型液晶ライトバルブに代表される透過型画像形成素子2aに入射する。透過型画像形成素子2aを透過した光束はその主光線に対する開き角を持ったまま本発明の反射型結像光学系3に入射する。反射型結像光学系3は図1に示した回転対称非球面形状を持つ4枚の反射鏡3a〜3dで構成されて、反射型結像光学系3から出射した光束は、照度が均一で広画角になっている。反射型結像光学系3を出射した光束は、反射型結像光学系3の出射側の反射鏡3dに対向して反射面を垂直に配置した平面反射鏡4aと、平面反射鏡4aの上方に反射面を下に向けて反射面を水平に配置(平面反射鏡4aに垂直に配置)した平面反射鏡4bとで順次反射し、平面反射鏡4aに平行に配置した透過型スクリーン5に拡大投射される。
図9に示すように、本発明の反射型結像光学系に対して透過型スクリーン5および平面反射鏡4a、4bを配置すると、透過型スクリーン5に空間的に少ないスペースで拡大投射できる。特に、平面反射鏡4bを画像形成素子2aの法線に対して平行に配置・構成することにより、透過型スクリーン5を観察する観察者の視界より装置全体を見えなくすることができる。また、照明光学系1として図1に示すような平面反射鏡を有するものを用いると奥行きを小さくできる利点がある。
上記何れの実施の形態も第3の反射鏡3cに回転対称非球面形状の凹面鏡を用いた例であるが、第3反射鏡3cを回転対称非球面形状の凸面鏡としても回転対称非球面形状の凹面鏡の場合と同様の効果が得られる。
本発明の一実施形態の斜視図。 本発明の一実施形態の側面図。 本発明の一実施形態の正面図。 本発明の一実施形態の上面図。 反射鏡形状と座標軸との関係を示す図。 反射鏡形状と配置を決定する手順を示す流れ図。 各反射鏡の位置関係及び反射面形状の各パラメータを示す図。 図2の部分拡大図。 本発明の反射型結像光学系をリアプロジェクターに応用した概略図。 従来の反射型結像光学系を示す概略図。
符号の説明
1 照明光学系
1a アークランプ
1b カラーフィルター
1c ロッドレンズ
1d レンズ
1f レンズ
1g レンズ
1h レンズ
1i 平面反射鏡
1j 楕円ミラー
2 反射型画像形成素子
2a 透過型画像形成素子
3 反射型結像光学系
3a 第1の反射鏡(凹面鏡)
3b 第2の反射鏡(凸面鏡)
3c 第3の反射鏡(凹面鏡又は凸面鏡)
3d 第4の反射鏡(凸面鏡)
4a 平面反射鏡
4b 平面反射鏡
5 透過型スクリーン

Claims (9)

  1. 画像形成素子が配置されるべき結像面に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡と、前記第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第3の反射鏡と、前記第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡とから成り、かつ、テレセントリックな光学系であることを特徴とする反射型結合光学系。
  2. 画像形成素子が配置されるべき結像面に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡と、前記第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第3の反射鏡と、前記第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡とから成り、かつ、テレセントリックな光学系であることを特徴とする反射型結合光学系。
  3. 反射型結像光学系を構成する反射鏡の反射面形状が、反射鏡の光軸をz軸、z軸に垂直な平面をx−y平面、z軸とx−y平面との交点を原点O、原点Oで交わりx−y平面上の互いに直交する軸をx軸、y軸として座標軸を設定したとき、下記の(1)式〜(3)式で表される回転対称非球面形状であることを特徴とする請求項1または2記載の反射型結像光学系。
    Figure 2005331979
    ここで、αi(i=1、2・・・、8)は補正係数、kは円錐係数、rは曲率半径である。
  4. 光源および結像光学系を有するテレセントリック照明光学系と、前記テレセントリック照明光学系の結像面に配置された反射型画像形成素子と、前記反射型画像形成素子配置位置を結像面とし、前記反射型画像形成素子で反射した光束をスクリーンに反射・投写するテレセントリックな反射型結像光学系とを少なくとも有し、前記反射型結像光学系が、前記反射型画像形成素子に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡と、前記第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第3の反射鏡と、前記第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡とから構成されていることを特徴とするプロジェクター。
  5. 光源および結像光学系を有するテレセントリック照明光学系と、前記テレセントリック照明光学系の結像面に配置された反射型画像形成素子と、前記反射型画像形成素子配置位置を結像面とし、前記反射型画像形成素子で反射した光束をスクリーンに反射・投写するテレセントリックな反射型結像光学系とを少なくとも有し、前記反射型結像光学系が、前記反射型画像形成素子に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡と、前記第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第3の反射鏡と、前記第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡とから構成されていることを特徴とするプロジェクター。
  6. 光源および結像光学系を有するテレセントリック照明光学系と、前記テレセントリック照明光学系の結像面に配置された透過型画像形成素子と、前記透過型画像形成素子配置位置を結像面とし、前記透過型画像形成素子を透過した光束をスクリーンに反射・投写するテレセントリックな反射型結像光学系とを少なくとも有し、前記反射型結像光学系が、前記透過型画像形成素子に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡と、前記第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第3の反射鏡と、前記第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡とから構成されていることを特徴とするプロジェクター。
  7. 光源および結像光学系を有するテレセントリック照明光学系と、前記テレセントリック照明光学系の結像面に配置された透過型画像形成素子と、前記透過型画像形成素子配置位置を結像面とし、前記透過型画像形成素子を透過した光束をスクリーンに反射・投写するテレセントリックな反射型結像光学系とを少なくとも有し、前記反射型結像光学系が、前記透過型画像形成素子に反射面を向けた回転対称非球面形状の凹面状反射面を有する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第2の反射鏡と、前記第2の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第3の反射鏡と、前記第3の反射鏡からの光束に反射面を向けた回転対称非球面形状の凸面状反射面を有する第4の反射鏡とから構成されていることを特徴とするプロジェクター。
  8. 反射型結像光学系を構成する反射鏡の反射面形状が、反射鏡の光軸をz軸、z軸に垂直な平面をx−y平面、z軸とx−y平面との交点を原点O、原点Oで交わりx−y平面上の互いに直交する軸をx軸、y軸として座標軸を設定したとき、下記の(1)式〜(3)式で表される回転対称非球面形状である請求項4〜7の何れかに記載のプロジェクター。
    Figure 2005331979
    ここで、αi(i=1、2・・・、8)は補正係数、kは円錐係数、rは曲率半径である。
  9. 照明光学系が光路変換素子を有することを特徴とする請求項4〜8の何れかに記載のプロジェクター。
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