JP2007139118A - 耐熱材及びこれを用いた耐熱容器 - Google Patents

耐熱材及びこれを用いた耐熱容器 Download PDF

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Abstract

【課題】一方から入射する熱は効率よく放熱すると共に他方から入射する熱は遮断するといった一方向性の熱伝達特性及び耐熱特性を備えた耐熱材を提供すること。
【解決手段】断熱材10を、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する赤外線反射基材1と、赤外線反射基材1の一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する赤外線放射層2と、赤外線反射基材1の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する赤外線吸収層3とから構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミクスを用いた耐熱材及びこれを用いた耐熱容器に関する。
近年、企業における業務の多くの部分はコンピュータによって処理されており、膨大な量の業務データが発生し企業内で保管されている。また、一般家庭でも大容量の記録媒体を搭載した各種製品(デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルビデオディスク、ハードディスクレコーダ等)の普及により、多くのデータが家庭内に保管されている。これらの記録媒体に記録されたデータは極めて熱に弱く、一度失うと他所にバックアップされていない限り再現できない。このため、火災時に重要な業務データ又は家庭内個人データをいかに安全に保護するか重要な問題である。
一方、バックアップ用ディスク装置を、外部とデータ通信及び電力供給可能にした状態で耐火金庫の内部に収納した耐火金庫型のディスク装置が開発されている。かかる耐火金庫型ディスク装置は、定期的(例えば1日に数回)に業務データをネットワーク経由で耐火金庫内のディスク装置に書き込むように構成されている。
特開2001−165386号公報
しかしながら、従来の耐火金庫型ディスク装置は、バックアップ対象コンピュータと耐火金庫型ディスク装置とをネットワーク経由で接続して定期的にデータを吸い上げて更新するシステムを構築する必要がある。このため、コストが高くなる問題がある。耐火金庫を用いるよりも簡易な方法で記録媒体を高温環境から保護できる耐熱方法が望まれる。
また、ディスク装置は動作時に熱を発する発熱源となるので、耐火金庫のように耐火性を上げるために密閉した空間内で長時間動作させた場合、庫内の温度が上昇してデータが危険に晒される可能性がある。従来の耐火金庫型ディスク装置は、1回のバックアップ時間が長くなり過ぎないようにして庫内温度が上昇しないように工夫する必要があった。
ディスク装置に限らず発熱源となる電子機器を高温環境から保護するために耐熱容器に収納した場合、外部からの熱が内部に侵入するのを遮断する必要性がある一方、内部の発熱源で発生した熱を外部へ放出したいといった要請がある。このように、断熱と放熱といった2つの機能を奏する耐熱材構造が必要になる。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、一方から入射する熱は効率よく放熱すると共に他方から入射する熱は遮断するといった一方向性の熱伝達特性及び耐熱特性を備えた耐熱材及びこれを用いた断熱容器を提供することを目的とする。
本発明の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する基材と、前記基材の一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する赤外線放射層と、前記基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する赤外線吸収層と、を具備したことを特徴とする。
このように構成された耐熱材によれば、耐熱材の一方の側である赤外線放射層に遠赤外線が入射した場合は基材において反射されるため耐熱材の他方の側への熱伝導が抑制される。また、耐熱材の他方の側である赤外線吸収層に遠赤外線が入射した場合は熱に変換され基材を伝搬して反対側の赤外線放射層から遠赤外線として放射される。したがって、耐熱材の一方の側に入射する遠赤外線は反射して断熱特性を示す一方で、耐熱材の他方の側に入射する遠赤外線は反対側の面(赤外線放射層)へ熱伝達して放出する熱伝達特性を示すものとなる。
前記赤外線放射層は、液体セラミクスを塗付して形成されたセラミクス層であることが望ましい。また、前記赤外線吸収層は、液体カーボンを塗付して形成されたカーボン層であることが望ましい。
また、本発明の断熱構造は、第1の耐熱材と、第2の耐熱材と、前記第1及び第2の耐熱材の間に形成された真空断熱層とを備えた耐熱構造であって、前記第1の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第1の基材と、前記第1の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第1の赤外線放射層と、前記第1の基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第1の赤外線吸収層と、を具備してなり、前記第2の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第2の基材と、前記第2の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第2の赤外線吸収層と、前記第2の基材の他方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第2の赤外線放射層と、を具備してなることを特徴とする。
このように構成された断熱構造によれば、第1の耐熱材、第2の耐熱材、真空断熱層の3段階で断熱効果が発揮されるため、1枚の耐熱材だけの場合に比べて断熱効果を高めることができ、第2の耐熱材の第2の赤外線放射層に対する熱を断熱して第1の耐熱材側へ伝達されるのを抑制できる。また、第1の耐熱材と第2の耐熱材はそれぞれ一方向の熱伝達特性を持ち、しかも熱伝達方向が同一方向であるので、次のような放熱が可能である。すなわち、当該断熱構造の一方の側面に相当する第1の耐熱材の第1の赤外線吸収層に入射した遠赤外線を熱に変換して第1の基材を伝搬し、第1の赤外線放射層で遠赤外線に変換して真空断熱層を通し、さらに第2の耐熱材の第2の赤外線吸収層に入射して熱に変換し第2の基材を伝搬して当該断熱構造の他方の側面に相当する第2の赤外線放射層から放射する。
また本発明の耐熱容器は、保護対象物が収納される収納空間を形成する耐熱材で構成された耐熱容器であって、前記耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する基材と、容器外周面となる前記基材の一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する赤外線放射層と、容器内周面となる前記基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する赤外線吸収層と、を具備することを特徴とする。
また本発明の耐熱容器は、保護対象物が収納される収納空間を形成する第1の耐熱材、前記第1の耐熱材の外周面との間に真空断熱層を形成する第2の耐熱材とを備えた真空断熱構造の耐熱容器であって、前記第1の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第1の基材と、前記第1の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第1の赤外線放射層と、前記第1の基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第1の赤外線吸収層と、を具備し、前記第2の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第2の基材と、前記第2の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第2の赤外線吸収層と、前記第2の基材の他方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第2の赤外線放射層と、を具備してなることを特徴とする。
また、上記耐熱容器に収納される熱源の表面はセラミクス層が形成されていることが望ましい。
また本発明の放熱機能付き耐熱容器は、保護対象物が収納される収納空間を形成する第1の耐熱材、前記第1の耐熱材の外周面との間に真空断熱層を形成する第2の耐熱材と、前記第2の耐熱材の外表面に接して形成され前記第2の耐熱材の外表面の一部を露出させる開口部を有する断熱材と、前記断熱材の開口部に挿入され前記第2の耐熱材の露出された外表面に一方の面が接触したヒートシンクと、前記断熱材の開口部形成面に対して当該開口部よりも広い範囲に対向配置された可動断熱体と、前記断熱材及び前記可動断熱体とを収容したケースと、前記可動断熱体の前記開口部対向面とは反対側の端面とケース内面との間に設けられた熱膨張材と、前記ヒートシンクの他方の面と前記可動断熱体との間に形成される内部空間と外部とを連通する通気口とを備え、前記第1の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第1の基材と、前記第1の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第1の赤外線放射層と、前記第1の基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第1の赤外線吸収層と、を具備し、前記第2の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第2の基材と、前記第2の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第2の赤外線吸収層と、を具備してなることを特徴とする。
このように構成された放熱機能付き耐熱容器によれば、通常動作時において、保護対象物から発生した熱は第1の耐熱材で吸収されると共に遠赤外線に変換されて真空断熱層を通過する。真空断熱層を通過した遠赤外線は第2の耐熱材の第2の赤外線吸収層で吸収されて熱に変換され、第2の基材内を熱伝導して第2の基材に接触しているヒートシンクに伝えられる。そして、ヒートシンク内を熱伝導して内部空間に放射される。内部空間を形成している断熱材や可動断熱体が一部加熱されるが、内部空間は通気口を介して外部雰囲気に連通しているので空冷効果で温度上昇が抑えられる。また、放熱機能付き耐熱容器の周辺温度が上昇した場合、熱膨張材が膨張する。熱膨張材の膨張に伴い可動断熱体を内部空間側へ押圧する力が生じる。その結果、可動断熱板は熱膨張材の膨張に伴う押圧力により内部空間側へ押し出され、可動断熱板の端面が耐熱材の上面に当接する。この結果、ヒートシンクの上面は可動断熱板の下面により完全に塞がれた状態となり、断熱材で断熱された状態となる。
本発明によれば、耐熱材の一方の側から入射する熱は効率よく熱伝達して他方の側から放熱し、他方の側から入射する熱は反射して遮断する一方向性の熱伝達特性及び断熱特性を備えた耐熱材を提供できる。また本発明によれば、一方向性の熱伝達特性及び断熱特性を備えた耐熱材を用いた断熱容器を提供できる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本実施の形態に係る一方向熱伝達特性及び断熱特性を備えた耐熱材の構造を示す図である。同図に示すように、赤外線を反射する赤外線反射機能及び熱を伝達する熱伝達特性を有する赤外線反射基材1と、この赤外線反射基材1の一方の面に隣接して形成され熱を遠赤外線に変換して放射すると共に耐火性を有する赤外線放射層2と、赤外線反射基材1の他方の面に隣接して形成され遠赤外線を吸収して熱に変換する機能を有する赤外線吸収層3とから耐熱材10を構成している。
赤外線反射基材1は、断熱容器又は断熱壁等の耐熱材として必要な機械的強度を有する基材部分となり、赤外線を反射する機能を有する。赤外線反射機能としては、主に遠赤外線(例えば赤色光0.74μm〜波長1000μmまでの領域に相当する電磁波)を反射する機能を言うものとするが、近赤外線の一部まで反射するものであればさらに好ましい。赤外線反射機能を有する材料としては、アルミニウム、ステンレス、銀、銅などがある。本実施の形態では、錆とコストと強度のバランスからアルミニウムを用いるものとする。
赤外線放射層2は、熱を遠赤外線に変換して放射すると共に耐火性を有する材料としてセラミクス材を用いている。赤外線反射基材1を構成するアルミニウムの一方の表面に液体セラミクスを塗付してセラミクス層からなる赤外線放射層2を形成する。液体セラミクスとして、アルコキシシランの溶液、コロイダルシリカの水分散液、酸化珪素粉末、酸化アルミニウム粉末及びカオリン粉末との混合物からなる放熱性、遮熱性に優れた組成物を用いることができる(例えば、特開2004−359811号公報に詳述)。
赤外線吸収層3は、遠赤外線を吸収して熱に変換する材料としてカーボン材料を用いることができる。赤外線反射基材1を構成するアルミニウムの一方の表面に液体カーボンを塗付してカーボン層からなる赤外線吸収層3を形成する。
以上のように構成された耐熱材10の作用効果について説明する。
図2は耐熱材10の一方向熱伝達特性及び断熱特性を説明するための概念図である。図2において、耐熱材10の一方の面である右側面に対して入射する遠赤外線は、セラミクス材からなる赤外線放射層2を通過して隣接する赤外線反射基材1に到達するが、赤外線反射基材1おいて反射されるため隣接する赤外線吸収層3に到達する遠赤外線量を抑制できる。また、近赤外線についてはセラミクス層からなる赤外線放射層2で遮断することができる。したがって、耐熱材10の右側面から入射する遠赤外線については赤外線反射基材1で反射するので、耐熱材10の他方の面である左側面側へ伝達する赤外線の多くを遮断して熱伝達を阻止する効果が期待できる。
一方、図2において、耐熱材10の他方の面である左側面に対して入射する遠赤外線は、赤外線吸収層3において熱に変換される。赤外線吸収層3において発生した熱は熱伝導性を有する赤外線反射基材1を介して隣接する赤外線放射層2に伝搬する。セラミクス層からなる赤外線放射層2は、赤外線反射基材1から熱が伝搬することにより、その熱を遠赤外線に変換して放射するように作用する。したがって、耐熱材10の左側面に対して入射する遠赤外線を、当該耐熱材10の右側面へ効率よく伝搬して遠赤外線として放射することができる。
このように本実施の形態によれば、耐熱材10の一方の面である赤外線放射層2から入射する遠赤外線及び近赤外線は遮断する一方、耐熱材10の他方の面である赤外線吸収層3から入射する遠赤外線は一方の面である赤外線放射層2へ熱伝達して遠赤外線として放射でき、一方向熱伝達特性及び断熱特性を備えた耐熱材を実現できる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る断熱構造について説明する。本実施の形態に係る断熱構造は、上記第1の実施の形態に係る一対の耐熱材で真空断熱空間を形成したものである。
図3は本実施の形態に係る断熱構造の構成を示す断面図である。本実施の形態に係る断熱構造30は、第1の耐熱材10−1と、第2の耐熱材10−2と、第1及び第2の耐熱材10−1,10−2との間に形成された真空断熱層20とを備えている。
第1及び第2の耐熱材10−1,10−2は、上記第1の実施の形態に係る耐熱材10とそれぞれ同一構成を有している。すなわち、赤外線反射基材1−1,1−2と、赤外線放射層2−1,2−2と、赤外線吸収層3−1,3−2とを備えている。赤外線反射基材1−1,1−2はアルミニウム、赤外線放射層2−1,2−2はセラミクス層、赤外線吸収層3−1,3−2はカーボン層でそれぞれ形成している。
真空断熱層20は、第1の耐熱材10−1と第2の耐熱材10−2との間に厚さ数ミリの密閉空間を形成し、該密閉空間を真空状態にして形成している。例えば、真空断熱層20は0.1気圧以下に保たれており、本実施の形態では略0.02気圧に保たれている。真空断熱層20は、遠赤外線のような電磁波は通過するが、分子や原子の振動エネルギーの伝搬による熱伝導は生じないので、熱伝達は遮断される。
本実施の形態は、第1の耐熱材10−1の赤外線放射層2−1で真空断熱層20の一方の側面を形成し、第2の耐熱材10−2の赤外線吸収層3−2で真空断熱層20の他方の側面を形成している。すなわち、断熱構造30は、第1の耐熱材10−1における熱伝達方向と第2の耐熱材10−2における熱伝達方向とが同一方向となるように第1及び第2の耐熱材10−1、10−2の向きを調整している。
以上のように構成された断熱構造30の作用効果について説明する。
図4は断熱構造30の一方向熱伝達特性及び断熱特性を説明するための概念図である。断熱構造30の一方の側面となる第2の耐熱材10−2の遠赤外線放射層2−2に対して入射する遠赤外線は、セラミクス材からなる赤外線放射層2−2を通過して隣接する赤外線反射基材1−2に到達する。赤外線反射基材1−2おいて一部が反射されるため隣接する赤外線吸収層3に到達する遠赤外線量を抑制できる。また、遠赤外線の一部が赤外線反射基材1−2を通過して赤外線吸収層3−2に到達して熱に変換される。または赤外線によって温度上昇した赤外線吸収層3−2の熱が赤外線反射基材1−2を伝搬して赤外線吸収層3−2に到達する。その結果、赤外線吸収層3−2の温度が上昇するが、赤外線吸収層3−2と第1の耐熱材10−1との間には真空断熱層20が介在するので、第2の耐熱材10−2側から第1の耐熱材10−1側への熱伝搬は遮断されることとなる。したがって、第2の耐熱材10−2の右側面から入射する遠赤外線については赤外線反射基材1−1で反射するので、耐熱材10の他方の面である左側面側へ伝達する赤外線の多くを遮断して熱伝達を阻止する効果が期待できる。仮に、一部の熱が第2の耐熱材10−2の内部を伝搬して第1の耐熱材10−1側へ伝搬したとしても真空断熱層20で断熱されるため、第2の耐熱材10−2の熱が第1の耐熱材10−1へ伝達されることを阻止できる。
一方、図4において、耐熱構造30の他方の側面である第1の耐熱材10−1の他方の面である赤外線吸収層3−1に対して入射する遠赤外線は、当該赤外線吸収層3−1において熱に変換される。赤外線吸収層3−1において発生した熱は熱伝達特性を有する赤外線反射基材1−1を介して隣接する赤外線放射層2−1に伝搬する。セラミクス層からなる赤外線放射層2−1は、赤外線反射基材1−1から熱が伝搬することにより、その熱を遠赤外線に変換して放射する。
ここで、第1の耐熱材10−1の赤外線放射層2−1に対して真空断熱層20を介して第2の耐熱材10−2の赤外線吸収層3−2が対向配置されている。そのため、赤外線放射層2−1から放射された遠赤外線は真空断熱層20を通過して赤外線吸収層3−2へ入射する。
第2の耐熱材10−2では、真空断熱層20を通過して赤外線吸収層3−2に入射した遠赤外線が熱に変換される。その結果、赤外線吸収層3−2で発生した熱が赤外線反射基材1−1内を熱伝搬し、さらに赤外線放射層2−2へ伝搬して遠赤外線に変換され、外方に放出される。
このように本実施の形態によれば、第1の耐熱材10−1と第2の耐熱材10−2との間に真空断熱層20を設け、第1及び第2の耐熱材10−1、10−2の熱伝達方向を同一方行為にしたので、断熱方向における断熱効果を高めることができると共に一方向への放熱が可能である。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係る耐熱容器について説明する。本実施の形態に係る耐熱容器は上記第2の実施の形態の耐熱構造を容器壁に適用した例である。
図5は本実施の形態に係る耐熱容器の側断面図である。最初にハードディスク駆動装置(以下、HDDという)の構成を簡単に説明する。HDDは、HDDケース40に固定された軸受け41にロータハブ42が回転自在に取り付けられ、ロータハブ42の外周部に記録ディスク43が嵌着されている。ロータハブ42の基端部外周にはロータ磁石44が配置され、ロータ磁石44に隣接してステータスコア45が配設され、ステータスコア45の周囲にコイル46が設けられている。一方、磁気ヘッド47が適宜箇所に旋回自在に支持されたアーム48の先端に取り付けられている。磁気ヘッド47は、記録ディスク43を挟むように配置され、記録ディスク43の面に対して情報を書き込み/及び又は読み出しできるようにされている。上記HDDは動作時に熱を発生させる熱源となる。
HDDケース40の外表面にセラミクス層51a〜51eが形成されている。セラミクス層51a〜51eは、上記液体セラミクスをHDDケース40の外表面に塗付することにより形成することができる。HDDケース40の内部に収納したHDDが発熱した場合、セラミクス層51a〜51eが遠赤外線に変換して放熱する構造となっている。
次に、本実施の形態に係る耐熱容器の断熱構造について説明する。上記HDDケース40はケース上部及びケース下部に設けた複数のクッション材52を介して耐熱容器60の内部に保持されている。耐熱容器60は、第1の耐熱材61、第2の耐熱材62及び真空断熱層63から構成されている。
第1の耐熱材61は耐熱容器60の内部空間を形成しており、HDDケース40の外形に合わせた形状及びサイズを有する。HDDケース40を第1の耐熱材61が形成する内部空間にクッション材52を介して保持することにより、第1の耐熱材61とセラミクス層51a〜51eとの間に空間が形成されている。第1の耐熱材61は、図3に示す第1の耐熱材10−1と同様に構成されている。すなわち、第1の耐熱材61は、HDDケース40側から第2の耐熱材62側に掛けて、赤外線吸収層3−1、赤外線反射基材1−1、赤外線放射層2−1の順番の3層構造となっている。
第2の耐熱材62は、第1の耐熱材61の外表面から所定距離離した状態で該第1の耐熱材61の外表面全体を覆うように形成されている。第2の耐熱材62と第1の耐熱材61との間には複数箇所において断熱支材64が設けられており、第2の耐熱材62を支持して第1の耐熱材61との間に形成された真空断熱層63を維持している。
断熱支材64は、第1の耐熱材61と第2の耐熱材62との間を連結するので熱を遮断するため断熱特性を有する材料を用いることが望ましい。本実施の形態では、断熱支材64を構成する高機能断熱材としてヒュームドシリカを用いる。耐熱フィルムで形成された袋体にヒュームドシリカを充填し、断熱支材64の外形と同一形状に成形すると共に当該袋体を真空パックして形状を固定させる。このようにして得られた支持体を断熱支材64として用いる。ヒュームドシリカで作られた断熱支材64は800度までの断熱効果を発揮できる。なお、ヒュームドシリカ以外の材料としてシリコン材料を用いて断熱支材64を形成しても良い。
第2の耐熱材62は、第1の耐熱材61と同様に、第1の耐熱材61側から当該容器外に掛けて、赤外線吸収層3−2、赤外線反射基材1−2、赤外線放射層2−2の順番の3層構造となっている。
なお、耐熱容器の一部には、HDDに対して電源を供給するための電力供給用ケーブル及びデータ通信のための信号ケーブルを耐熱容器外へ引き出すためのポート(図示していない)が設けられている。但し、HDDに対して耐熱容器外から電磁誘導方式で電力供給すると共に光カプラ方式にて信号伝送するようにしても良い。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る耐熱容器60の作用効果について説明する。
図6は耐熱容器60における熱伝達方向を模式的に示した概念図である。なお、説明の都合上、赤外線放射層2−1,2−2、赤外線吸収層3−1,3−2及びセラミクス層51(51a〜51e)は実際の厚さよりも強調して図示している。
火災等により耐熱容器60の外部環境の温度が上昇した場合の断熱作用について説明する。耐熱容器60の外部環境温度が上昇した場合、セラミクス層からなる赤外線放射層2−2が周辺空気によって熱せられると共に遠赤外線が入射する。遠赤外線については赤外線放射層2−2を通過するが隣接する赤外線反射基材1−2で反射され、HDD側への入射が阻止される。また赤外線放射層2−2が外部環境温度によって温度上昇し、その熱が赤外線反射基材1−2へ伝搬し、さらにカーボン層からなる赤外線吸収層3−2へ伝搬する。赤外線吸収層3−2と第1の耐熱材10−1との間は真空断熱層20が形成されている。このため、第2の耐熱材10−2から第1の耐熱材10−1への熱伝達は真空断熱によって阻止される。したがって、耐熱容器60の外部環境温度が上昇した場合、耐熱容器60に対して入射する遠赤外線は第2の耐熱材10−2の赤外線反射基材1−2により反射され、外部環境温度によって温度上昇した第2の耐熱材10−2の熱は真空断熱層20によって第1の耐熱材10−1側への熱伝導が遮断される。
次に、耐熱容器60の内部で熱源であるHDDが発熱した場合の放熱作用について説明する。HDDの発熱によりHDDケース40の温度が上昇する。HDDケース40の外周面にはセラミクス層51が形成されているので、HDDケース40の熱エネルギーは遠赤外線に変換されて放射される。HDDケース40のセラミクス層51から放射された遠赤外線は、当該HDDケース40(セラミクス層51)を囲むように形成された第1の耐熱材10−1の遠赤外線吸収層3−1に入射する。
第1の耐熱材10−1において、遠赤外線吸収層3−1はHDD側から入射した遠赤外線を効率良く吸収して熱に変換する。遠赤外線吸収層3−1が遠赤外線を吸収して生じた熱は隣接する赤外線反射基材1−1を伝搬して反対側の赤外線放射層2−1に伝達され、そこで遠赤外線に変換される。赤外線放射層2−1は真空断熱層20を介して第2の耐熱材10−2に対向している。したがって、赤外線放射層2−1に伝達された熱は遠赤外線に変換されて第2の耐熱材10−2へ放射される。
第1の耐熱材10−1の赤外線放射層2−1に対して第2の耐熱材10−2の遠赤外線吸収層3−2が対向している。よって、赤外線放射層2−1から放射された遠赤外線は真空断熱層20を介して遠赤外線吸収層3−2へ入射する。遠赤外線吸収層3−2が遠赤外線を吸収して生じた熱は隣接する赤外線反射基材1−2を伝搬して反対側の赤外線放射層2−2に伝達され、そこで遠赤外線に変換される。その結果、赤外線放射層2−2に伝達した熱は遠赤外線に変換されて耐熱容器外部へ放射される。したがって、耐熱容器60の内部でHDDの発熱によって生じた熱は第1の耐熱材10−1及び第2の耐熱材10−2を伝播して耐熱容器外部へ放熱される。
このように本実施の形態によれば、容器外部の熱に対しては断熱作用を示す一方、容器内部の熱に対しては放熱作用を示す耐熱容器60にHDDケース40を収納したので、HDDケース40内部のHDDを容器外部の熱から保護できると共にHDDが発生する熱でデータがダメージを受けることを防止することができる。
なお、以上の説明では耐熱容器60に収納される対象物としてHDDを例に示したが、その他の電子機器を収納することもできる。特に放熱が必要な電子機器が望ましい。
また、以上の説明では第1及び第2の耐熱材10−1、10−2からなる2重構造の耐熱容器60の例であったが、図1に示すように耐熱材10だけで耐熱容器を構成しても容器外部の熱に対しては断熱作用を示し、容器内部の熱に対しては放熱作用を示す作用効果を期待することができる。
また、耐熱容器60の外形を、コンピュータ本体に周辺機器を取り付けるための筐体の取付け部に収納可能な形状とすることが望ましい。例えば、5インチのドライブベイ(5インチベイ)を複数個使用して、耐熱容器60を収容する専用取り付け部を設ける。
また、HDDケース40又は第1の耐熱材10−1を直接冷却するためにペルチェ素子を用いた冷却装置を付設するように構成する。この場合、ペルチェ素子の放熱側の表面にもセラミクス層を形成することが望ましい。例えば、耐熱容器60の放熱作用だけでは十分に温度を下げられない状況においてペルチェ素子に電圧を印加してHDDケース40又は第1の耐熱材10−1を冷却するように制御する。
(第4の実施の形態)
本実施の形態は、上記した真空断熱構造の耐熱容器60をさらに耐熱性の高い断熱材で覆うように構成した例である。
図7(a)(b)は本実施の形態に係る放熱機能付き耐熱容器の断面構造を示す概念図であり、同図(a)は加熱前の状態を示し、同図(b)は加熱後の状態を示している。本実施の形態に係る放熱機能付き耐熱容器100は、第1の耐熱材110、第2の耐熱材111及びその間に形成された真空断熱層112を備え、さらに第2の耐熱材111の外周面を覆う断熱材113を備えて構成される。
第1の耐熱材110は、図5及び図6に示す第1の耐熱材61と同一構造をなしており、発熱源としてのHDDケース115がクッション材(不図示)を介して収納される。HDDケース115の表面は液体セラミクスを塗付してセラミクス層(不図示)が形成されている。すなわち、第1の耐熱材110は、第3の実施の形態の耐熱容器60における第1の耐熱材60と同様に作用する。
第2の耐熱材111は、赤外線反射基材116と当該赤外線反射基材116の真空断熱層側の表面に形成された赤外線吸収層117とを備える。赤外線反射基材116は遠赤外線を反射する機能を有すると共に熱伝導性の高い材料で形成する。例えば、アルミニウム、銅、銀などで形成することができる。赤外線吸収層117は液体カーボンを塗付して形成したカーボン層からなる。第1の耐熱材110と第2の耐熱材111との間に設けられた断熱支材118は、上述したヒュームドシリカで作られた断熱支材64と同一構造のものを用いることができる。
赤外線反射基材116の外表面は断熱性を有する断熱材113が面接触して外表面全体を覆うように形成されている。断熱材113の材料は特に限定されないが、1000度以上の断熱性を持たせる場合はシリカアルミナ系の耐熱材が望ましい。シリカアルミナ系の耐熱材は液体セラミクスを塗付して形成されるセラミクス層に比べて放熱効果が低いので、本実施の形態では放熱効果を上げるためにヒートシンク121を設けている。第2の耐熱材111の上面に対向する断熱材113の一部に開口部を形成し、この開口部から第2の耐熱材111の赤外線反射基材116の外表面の一部を露出させ、この露出した領域にヒートシンク121の下面を接触させている。ヒートシンク121の上面には液体セラミクスを塗付して形成したセラミクス層122が形成されている。ヒートシンク121の上面となるセラミクス層122は、加熱前の状態では外部雰囲気と連通する内部空間123に接している。ここで、ヒートシンク121の上面(セラミクス層122)は、断熱材113の上面と同一又は低く設定する。
断熱材113の外周面は所定の機械的強度を有するケース124によって囲まれている。ケース124は、断熱材113及びヒートシンク122の上面とケース天井面との間に上記内部空間123を含む空間を形成している。当該空間の天井面側に可動断熱板125が配置されている。可動断熱板125は、断熱材113と同じ断熱材料で形成することができる。この可動断熱板125は、所定の力でケース124の内壁に挟まれて固定されると共に、断熱材113及びヒートシンク122の上面との間に上記内部空間123を形成している。可動断熱板125の天井面側の上面とケース天井面との間に熱膨張材126が配置されている。また、断熱材113の上部外周とケース124側壁との間にも熱膨張材127が設けられている。熱膨張材126、127は、耐火性を有すると共に加熱されると体積が10倍程度まで膨張するものを用いることができる。
また、ケース124の側壁であって上記内部空間123に相当する領域の一部に、内部空間123と外部雰囲気とを連通する通気口128が形成されている。
次に、以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。
加熱前の放熱動作について説明する。HDDケース115から発生する熱は、HDDケース115表面のセラミクス層から遠赤外線に変換されて放射される。HDDケース115から放射された遠赤外線は第1の耐熱材110で吸収されると共に再び遠赤外線に変換されて真空断熱層112を通過する。真空断熱層112を通過した遠赤外線は第2の耐熱材111の赤外線吸収層117で吸収されて熱に変換される。赤外線反射基材116内を熱伝導し、さらに赤外線反射基材116に接触しているヒートシンク121に伝えられる。そして、ヒートシンク121内を熱伝導してセラミクス層122から遠赤外線として内部空間123に放射される。内部空間123を形成している断熱材113の上面部や可動断熱板125が遠赤外線により一部加熱されるが、内部空間123はケース124側壁の通気口128を介して外部雰囲気に連通しているので空冷効果で温度上昇が抑えられる。
加熱時の断熱動作について説明する。例えば、火災により外部環境が数百度以上に温度上昇したものとする。放熱機能付き耐熱容器100が数百度程度まで加熱された場合、熱膨張材127が10倍程度まで膨張する。このとき、熱膨張材127のケース天井側及びケース側壁側への膨張はケース124により変位が規制されるため、熱膨張材127の膨張に伴い可動断熱板125を内部空間123側へ押圧する力が生じる。ケース124の内壁に挟まれて保持されていた可動断熱板125は、熱膨張材127の膨張に伴う押圧力により内部空間123側へ押し出され、図7(b)に示すように可動断熱板125の下面が断熱材113及びヒートシンク122の上面に当接する。この結果、ヒートシンク122の上面は可動断熱板125の下面により完全に塞がれた状態となる。ケース124側壁に形成した通気口128は通気口位置まで移動した可動断熱板125の側壁およびもう一つの熱膨張材127により完全に閉塞される。
したがって、放熱機能付き耐熱容器100が数百度程度まで加熱された場合、HDDケース115を収納した第1及び第2の耐熱材110、111で形成した収納空間は断熱材113及び可動断熱板125によって完全に密閉される。なお、放熱機能付き耐熱容器100が数百度程度まで加熱される状況下では、HDDケースへの電力供給も行われない状況であると考えられ、HDD自体の発熱もほとんど無いものと考えられる。
(第5の実施の形態)
本実施の形態は、通気口を設けずに容器外周面を断熱材で完全に覆うようにした耐熱容器の例である。耐熱容器内に収納される物がほとんど発熱しないものである場合、断熱材と真空断熱の組み合わせで非常に高い断熱性能を持たせることができる。
図8(a)(b)は本実施の形態に係る耐熱容器の断面構造を示す概念図であり、同図(a)は閉じた状態を示し、同図(b)は蓋を開けた状態を示している。本実施の形態に係る耐熱容器200は、第1の耐熱材130、第2の耐熱材131及びその間に形成された真空断熱層132を備え、さらに第2の耐熱材131の外周面を覆う断熱材133(133−1、133−2)を備えて構成される。
第1の耐熱材130は、図5及び図6に示す第1の耐熱材61と同一構造をなしており、保護対象物としてCD,DVD等の記録メディア135が収納される。
第2の耐熱材131は、赤外線反射基材136と当該赤外線反射基材136の真空断熱層側の表面に形成された赤外線吸収層137とを備える。赤外線反射基材136は遠赤外線を反射する機能を有すると共に熱伝導性の高い材料で形成する。例えば、アルミニウム、銅、銀などで形成することができる。赤外線吸収層137は液体カーボンを塗付して形成したカーボン層からなる。第1の耐熱材130と第2の耐熱材131との間に設けられた断熱支材138は、上述したヒュームドシリカで作られた断熱支材64と同一構造のものを用いることができる。
赤外線反射基材136の外表面は断熱性を有する断熱材133(133−1、133−2)が面接触して外表面全体を覆うように形成されている。断熱材133の材料は特に限定されないが、1000度以上の耐熱性を持たせる場合はシリカアルミナ系の耐熱材が望ましい。
断熱材133は、有底開口容器からなる断熱材本体133−1と、断熱材本体133−1の開口部に嵌まり込む外形を有する蓋体部133−2とから構成される。
断熱材133(133−1,133−2)の外周面は所定の機械的強度を有するケース134(134−1,134−2)によって囲まれている。ケース134は、断熱材本体133−1の外周面を囲むケース本体134−1と、一方の面に蓋体部133−2が取り付けられたケース蓋134−2とから構成される。
以上のように、第1の耐熱材130と第2の耐熱材131との間に真空断熱層132を形成すると共に、第2の耐熱材131の外周面を断熱材133で覆うことにより、真空断熱層132だけでは100度程度であった耐熱温度を数百度まで上げることができる。
本発明は上述した実施の形態及びその変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
本発明は、電子機器を初めとして自らも熱源となり得る保護対象物を外部からの熱から保護するための耐熱材及び耐熱容器に適用可能である。
第1の実施の形態に係る耐熱材の断面図 第1の実施の形態における熱伝達方向を説明するための概念図 第2の実施の形態に係る耐熱材の断面図 第2の実施の形態における熱伝達方向を説明するための概念図 第3の実施の形態に係る耐熱容器の断面図 第3の実施の形態における熱伝達方向を説明するための概念図 (a)第4の実施の形態にかかる放熱機能付き耐熱容器の断面構造であって加熱前の状態を示す概念図、(b)加熱後の状態を示す概念図 (a)第5の実施の形態にかかる耐熱容器の断面構造であって蓋を閉じた状態を示す概念図、(b)蓋を開いた状態を示す概念図
符号の説明
1、1−1,1−2 赤外線反射基材
2、2−1,2−2 赤外線放射層
3、3−1,3−2 赤外線吸収層
10 耐熱材
10−1、110、130 第1の耐熱材
10−2、111、131 第2の耐熱材
20、112、132 真空断熱層
40、115、135 HDDケース
51a〜51e、122 セラミクス層
52 クッション材
64、118、138 断熱支持材
100 放熱機能付き耐熱容器
124、134−1,134−2 ケース
121 ヒートシンク
123 内部空間
125 可動耐熱板
126、127 熱膨張材
128 通気口

Claims (10)

  1. 熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する基材と、前記基材の一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する赤外線放射層と、前記基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する赤外線吸収層と、を具備したことを特徴とする耐熱材。
  2. 前記赤外線放射層は、液体セラミクスを塗付して形成されたセラミクス層であることを特徴とする請求項1記載の耐熱材。
  3. 前記赤外線吸収層は、液体カーボンを塗付して形成されたカーボン層であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の耐熱材。
  4. 第1の耐熱材と、第2の耐熱材と、前記第1及び第2の耐熱材の間に形成された真空断熱層とを備えた耐熱構造であって、
    前記第1の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第1の基材と、前記第1の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第1の赤外線放射層と、前記第1の基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第1の赤外線吸収層と、を具備してなり、
    前記第2の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第2の基材と、前記第2の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第2の赤外線吸収層と、前記第2の基材の他方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第2の赤外線放射層と、を具備してなることを特徴とする耐熱構造。
  5. 前記第1及び第2の赤外線放射層は、液体セラミクスを塗付して形成されたセラミクス層であることを特徴とする請求項4記載の耐熱構造。
  6. 前記第1及び第2の赤外線吸収層は、液体カーボンを塗付して形成されたカーボン層であることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の耐熱構造。
  7. 保護対象物が収納される収納空間を形成する耐熱材で構成された耐熱容器であって、
    前記耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する基材と、容器外周面となる前記基材の一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する赤外線放射層と、容器内周面となる前記基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する赤外線吸収層と、を具備することを特徴とする耐熱容器。
  8. 保護対象物が収納される収納空間を形成する第1の耐熱材、前記第1の耐熱材の外周面との間に真空断熱層を形成する第2の耐熱材とを備えた真空断熱構造の耐熱容器であって、
    前記第1の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第1の基材と、前記第1の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第1の赤外線放射層と、前記第1の基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第1の赤外線吸収層と、を具備し、
    前記第2の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第2の基材と、前記第2の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第2の赤外線吸収層と、前記第2の基材の他方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第2の赤外線放射層と、を具備してなることを特徴とする耐熱容器。
  9. 請求項7又は請求項8記載の耐熱容器と、前記耐熱容器内に前記保護対象物として収納された電子機器とを備え、前記電子機器のケース外周面に液体セラミクスを塗付してセラミクス層を形成したことを特徴とする耐熱容器入り電子機器。
  10. 保護対象物が収納される収納空間を形成する第1の耐熱材、前記第1の耐熱材の外周面との間に真空断熱層を形成する第2の耐熱材と、前記第2の耐熱材の外表面に接して形成され前記第2の耐熱材の外表面の一部を露出させる開口部を有する断熱材と、前記断熱材の開口部に挿入され前記第2の耐熱材の露出された外表面に一方の面が接触したヒートシンクと、前記断熱材の開口部形成面に対して当該開口部よりも広い範囲に対向配置された可動断熱体と、前記断熱材及び前記可動断熱体とを収容したケースと、前記可動断熱体の前記開口部対向面とは反対側の端面とケース内面との間に設けられた熱膨張材と、前記ヒートシンクの他方の面と前記可動断熱体との間に形成される内部空間と外部とを連通する通気口と、を備えた放熱機能付き耐熱容器であって、
    前記第1の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第1の基材と、前記第1の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され熱エネルギーを遠赤外線に変換して放射する第1の赤外線放射層と、前記第1の基材の他方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第1の赤外線吸収層と、を具備し、
    前記第2の耐熱材は、熱伝導性を有すると共に遠赤外線を反射する特性を有する第2の基材と、前記第2の基材の真空断熱層と対面する一方の面に形成され遠赤外線を吸収して熱エネルギーに変換する第2の赤外線吸収層と、を具備してなることを特徴とする放熱機能付き耐熱容器。

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