JP2007138783A - 動作位置推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構の動作位置を精度よく推定することのできる動作位置推定装置を提供する。
【解決手段】この装置は、機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構を備えた内燃機関に適用される。変更機構の作動制御は、その駆動用の電動機の実回転位相と機関運転状態に見合う目標回転位相TMAとを一致させるように実行される。目標回転位相TMAを算出する処理が実行される度に同目標回転位相TMAの一次遅れ変換値V(i)を算出し、二回前の処理実行時において算出された一次遅れ変換値V(i−2)を推定回転位相VMAとして算出する。
【選択図】図6

Description

本発明は、機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構の動作位置を推定する動作位置推定装置に関するものである。
近年、機関バルブのバルブ特性(具体的には、開弁期間(作用角)および最大リフト量)を変更するための変更機構を内燃機関に設けることが提案されている。こうした装置では、変更機構の動作位置と所望のバルブ特性に対応する目標動作位置とが一致するように、同変更機構の作動が制御される(例えば特許文献1参照)。これにより、そのときどきの機関運転状態に適したバルブ特性にて機関バルブが開閉される。
また機関バルブのバルブ特性は吸入空気量を変化させるパラメータであるために、上記変更機構が設けられた装置において機関バルブのバルブ特性が検出され、これが例えば吸入空気量制御や燃料噴射制御などといった各種の機関制御の実行に際して参照される。
特開2005−23883号公報
ここで、変更機構の動作位置は上記目標動作位置に対していわゆる一次遅れをもって変化するために、目標動作位置の一次遅れ変換値を変更機構の推定動作位置として求め、これをバルブ特性の指標値として各種の機関制御に用いることが考えられる。
ただし、変更機構の作動制御にあっては、例えば変更機構の可動部の慣性や、各種スプリングの付勢力、駆動用アクチュエータの慣性などの影響により、目標動作位置が階段状に変化した直後において実際の動作位置が殆ど変化しない時間、いわゆる無駄時間が生じる。
そのため、前述のように単に目標動作位置の一次遅れ変換値を推定動作位置として求めても、推定動作位置として上記無駄時間を含む態様で推移する値を求めることはできず、変更機構の動作位置を精度よく推定することはできない。そして、そうした推定動作位置に基づいて各種の機関制御を実行しても、それら制御は実際のバルブ特性に即したものとはならない。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、変更機構の動作位置を精度よく推定することのできる動作位置推定装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構を備えて、同変更機構の作動制御が機関運転状態に見合う目標動作位置と実際の動作位置とを一致させるように実行される内燃機関に適用され、前記変更機構の推定動作位置を、前記目標動作位置の一次遅れ変換値に基づいて算出する動作位置推定装置であって、過去に設定された前記目標動作位置の一次遅れ変換値を前記推定動作位置とすることをその要旨とする。
上記構成によれば、現状の目標動作位置の一次遅れ変換値に対して遅れをもって推移する値を推定動作位置として算出することができる。そのため、いわゆる無駄時間分の遅れをもって推移する値を推定動作位置として算出することが可能になり、変更機構の動作位置を精度よく推定することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の動作位置推定装置において、前記作動制御は所定の実行周期毎に設定される前記目標動作位置に基づき実行され、前記推定動作位置は、前記作動制御のn回前の実行周期において設定された前記目標動作位置の一次遅れ変換値であることをその要旨とする。
上記構成によれば、推定動作位置として、現状の目標動作位置の一次遅れ変換値に対して所定時間(=実行周期×n)の遅れをもって推移する値を算出することができ、ひいては上記無駄時間が生じた場合における上記動作位置の実際の推移に近似した態様で推移する値を算出することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の動作位置推定装置において、前記変更機構は電動機によって駆動されるものであることをその要旨とする。
変更機構の駆動用アクチュエータとして電動機が設けられる場合には、この電動機の無駄時間が大きな問題となる。この点、上記構成によれば、そうした電動機の無駄時間を含む態様で推移する値を上記推定動作位置として算出することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の動作位置推定装置において、前記推定動作位置は機関制御において参照される値であることをその要旨とする。
上記構成によれば、その実行に際して推定動作位置が参照される機関制御を変更機構の実際の動作位置に見合うように好適に実行することができる。なお機関制御は、例えば燃料噴射制御や、吸入空気量制御、変更機構の作動制御などを含む。
以下、本発明にかかる動作位置推定装置を具体化した一実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態が適用される内燃機関10のシリンダヘッド12周りの構造を示す断面図である。
同図1に示すように、内燃機関10においてはシリンダヘッド12、シリンダブロック14、およびピストン16によって燃焼室18が区画され、この燃焼室18には吸気通路20が接続されている。そして燃焼室18と吸気通路20との間は機関バルブとしての吸気バルブ22の開閉動作によって連通・遮断される。
シリンダヘッド12には、吸気バルブ22を駆動するための吸気カムシャフト24が設けられている。吸気カムシャフト24は、内燃機関10のクランクシャフト(図示略)からの回転伝達によって回転するようになっている。また、吸気カムシャフト24には、吸気カム24aが設けられている。そして、吸気カム24aの上記吸気カムシャフト24との一体回転を通じて、吸気バルブ22が開閉動作するようになっている。
また、上記吸気カム24aと吸気バルブ22との間には、吸気バルブ22のバルブ特性(具体的には、最大リフト量および開弁期間(作用角))を変更するための変更機構40が設けられている。この変更機構40の作動を通じて、例えば吸入空気量を多く必要とする機関運転状態になるほど、最大リフト量および作用角が大となるよう制御される。そのように最大リフト量および作用角を大とするほど、吸気通路20から燃焼室18への空気の吸入が効率よく行われるようになり、吸入空気量が多くなる。
次に、上記変更機構40の詳細な構造について説明する。
変更機構40は、回転する吸気カム24aにより押されて上記吸気カムシャフト24と平行に延びるロッカシャフト42およびコントロールシャフト44の軸線を中心に揺動する入力アーム46と、この入力アーム46の揺動に基づき上記軸線を中心に揺動する出力アーム48とを備えている。入力アーム46にはローラ50が回転可能に取り付けられている。また入力アーム46は、そのローラ50が吸気カム24aに押しつけられるようにコイルスプリング52によって吸気カム24a側に付勢されている。出力アーム48は、その揺動時にロッカアーム26に押しつけられ、同ロッカアーム26を介して吸気バルブ22をリフトさせる。
このロッカアーム26の基端部はラッシュアジャスタ28によって支持され、同ロッカアーム26の先端部は吸気バルブ22に接触している。また、ロッカアーム26は吸気バルブ22のバルブスプリング30によって出力アーム48側に付勢され、これによりロッカアーム26の基端部と先端部との間に回転可能に支持されたローラ54が出力アーム48に押しつけられている。従って、吸気カム24aの回転に基づき入力アーム46および出力アーム48が揺動すると、出力アーム48がロッカアーム26を介して吸気バルブ22をリフトさせ、同吸気バルブ22の開閉動作が行われるようになる。
変更機構40は、パイプ状のロッカシャフト42内に配置されたコントロールシャフト44を軸方向に変位させることによって、入力アーム46と出力アーム48との揺動方向における相対位置を変更することが可能となっている。このように、入力アーム46と出力アーム48との揺動方向における相対位置を変更すると、上記吸気バルブ22のバルブ特性が変更されるようになる。具体的には、入力アーム46と出力アーム48とを揺動方向において互いに接近させるほど、吸気バルブ22の最大リフト量および作用角は小さくなる。逆に、入力アーム46と出力アーム48とを揺動方向において互いに離間させるほど、吸気バルブ22の最大リフト量および作用角は大きくなる。
次に、変更機構40を作動させるべく、上記コントロールシャフト44を軸方向に変位させるための駆動装置について、図2を参照して説明する。
図2に示すように、コントロールシャフト44の基端部(図中左端部)には、電動機60が変換機構62を介して連結されている。この変換機構62は、電動機60の出力軸の回転運動をコントロールシャフト44の軸方向への直線運動に変換するためのものである。そして、上記電動機60の所定の回転位相範囲内での回転駆動、例えば同電動機60の10回転分の回転位相範囲(0〜3600°)内での回転駆動を通じて、コントロールシャフト44が軸方向に変位させられ、変更機構40が作動される。
ちなみに、電動機60を正回転させると、コントロールシャフト44は基端(図2中左端)側に変位し、前記入力アーム46(図1)と出力アーム48との揺動方向における相対位置が互いに接近するように変更される。また、電動機60を逆回転させると、コントロールシャフト44は先端(図2中右端)側に変位し、入力アーム46(図1)と出力アーム48との揺動方向における相対位置が互いに離間するように変更される。こうした電動機60の回転駆動による入力アーム46および出力アーム48の揺動方向における相対位置の変更を通じて、吸気カム24aの回転により出力アーム48が揺動したときの吸気バルブ22のバルブ特性が変更される。
図2に示すように、本実施の形態にかかる装置は、変更機構40の作動制御(詳しくは電動機60の駆動制御)や、燃料噴射弁32の駆動制御(燃料噴射制御)など、各種の機関制御を行う電子制御装置70を備えている。この電子制御装置70は、各種機関制御にかかる演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果が一時的に記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置70の入力ポートには、電動機60の実回転位相MAを検出するための位相センサ72や、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル踏込量ACC)を検出するためのアクセルセンサ74、前記クランクシャフトの回転速度(機関回転速度NE)を検出するためのクランクセンサ76など、各種センサが接続されている。また電子制御装置70の出力ポートには、電動機60や燃料噴射弁32が接続されている。
そして電子制御装置70は、上記各種センサから入力した検出信号に基づき機関運転状態を把握するとともに、その把握した機関運転状態に基づき各種の機関制御を実行する。これにより、電動機60の駆動制御にあっては吸気バルブ22のバルブ特性が、また燃料噴射制御にあっては燃料噴射量が、そのときどきの機関運転状態に見合うように調節される。
本実施の形態では、電動機60の駆動制御に際して、位相センサ72によって検出された実回転位相MAを自身の微分項Kdによる変換によって進角させた位相(補正回転位相MAC)に基づいて制御偏差ΔMAを求め、同制御偏差ΔMAに基づいて指示制御量Msigを算出するといった微分先行型PI−D制御が実行される。
以下、そのように指示制御量Msigを算出する処理の具体的な処理手順について説明する。
図3は、指示制御量Msigを算出する処理の具体的な処理手順を示すフローチャートであり、同フローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎に実行される処理として、電子制御装置70により実行される。
図3に示すように、この処理では先ず、アクセル踏み込み量ACCおよび機関回転速度NEに基づいてAマップから、目標回転位相TMAが算出される(ステップS100)。なおAマップには、アクセル踏み込み量ACCおよび機関回転速度NEによって定まる機関運転状態と、吸気バルブ22のバルブ特性が同機関運転状態に適した特性になる目標回転位相TMAとの関係が実験結果などに応じて求められ、設定されている。
その後、位相センサ72によって電動機60の実回転位相MAが検出されるとともに(ステップS102)、次の関係式を通じて同実回転位相MAについての一階微分値(微分項Kd)が算出される(ステップS104)。

Kd←(MA(i)−MA(i−1))/Td・Gd
MA(i):今回の処理実行時における実回転位相
MA(i−1):前回の処理実行時における実回転位相
Td:処理周期
Gd:微分ゲイン

次に、電動機60の実回転位相MAを自身の微分項Kdによって進角側(詳しくは、電動機60の回転方向前側)の位相に変換した位相が補正回転位相MACとして算出される。具体的には、今回の処理実行時における実回転位相MA(i)に微分項Kdを加算した値が補正回転位相MACとして算出される(ステップS106)。
その後、目標回転位相TMAと補正回転位相MACとの偏差(制御偏差ΔMA(=TMA−MAC))が算出されるとともに、同制御偏差ΔMAに基づいて指示制御量Msigが算出される(ステップS108)。この指示制御量Msigは、上記制御偏差ΔMAに比例する補正項(比例項)と同制御偏差ΔMAの積分値に比例する補正項(積分項)とを加算した値である。
このように指示制御量Msigが算出された後、本処理は一旦終了される。
そして、上記指示制御量Msigに応じて電動機60が駆動される。このように電動機60の駆動制御は、目標回転位相TMAと実際の回転位相とを一致させるように実行される。
一方、本実施の形態では、燃料噴射制御の実行に際して、吸気バルブ22のバルブ特性(詳しくは、後述する推定回転位相VMA)に基づいて、燃料噴射量についての制御目標値(目標燃料噴射量)が算出される。そして、この目標燃料噴射量に見合う期間にわたって燃料噴射弁32が開弁駆動されて、同目標燃料噴射量とほぼ同量の燃料が噴射される。
ところで、そうした燃料噴射制御において、仮に前記位相センサ72によって検出した実回転位相MAに基づいて目標燃料噴射量を算出するようにした場合、以下のような不都合が生じるおそれがある。
すなわち実回転位相MAを検出してから実際に燃料噴射弁32から燃料が噴射されるまでの間に電動機60の実回転位相MAが変化してしまうために、例えば内燃機関10の過渡運転時など、実回転位相MAが急速に変化するときに、目標燃料噴射量として実際の燃料噴射時における電動機60の回転位相に見合う量を算出することができなくなる。そのため、燃料噴射量を吸気バルブ22の実際のバルブ特性に見合う量に調節することができなくなって混合気の空燃比の不要な変化を招くこととなるばかりか、ノッキングの発生や、失火の発生、排気性状の悪化などを招くおそれもある。
そのため本実施の形態では、前記目標回転位相TMAに基づいて将来の電動機60の回転位相を推定し、その推定した回転位相(推定回転位相VMA)を燃料噴射制御の実行に際して参照するようにしている。この推定回転位相VMAとしては、基本的には、上記目標回転位相TMAを一次遅れ変換した値(一次遅れ変換値)が算出される。
ここで、電動機60の駆動制御にあっては、目標回転位相TMAが階段状に変化した直後において実際の回転位相が殆ど変化しない時間、いわゆる無駄時間が生じる。この無駄時間は、例えば電動機60の慣性や、変更機構40の可動部(コントロールシャフト44や入力アーム46、出力アーム48)の慣性、バルブスプリング30やコイルスプリング52の付勢力などの影響によって生じる時間である。
そのため、単に上記一次遅れ変換値を推定回転位相VMAとして求めても、同推定回転位相VMAとして上記無駄時間を含む態様で推移する値を求めることはできず、将来の電動機60の回転位相を精度よく推定することはできない。また、そうした推定回転位相VMAを参照しつつ燃料噴射制御を実行しても、燃料噴射量は実際のバルブ特性に即した量にはならない。
そこで本実施の形態では、過去に算出された上記一次遅れ変換値を推定回転位相VMAとするようにしている。これにより、現状の目標回転位相TMAの一次遅れ変換値に対して遅れをもって推移する値、言い換えれば、いわゆる無駄時間分の遅れをもって推移する値が推定回転位相VMAとして算出される。
以下、そのように推定回転位相VMAを算出する処理について詳細に説明する。
図4は、推定回転位相VMAを算出する処理の具体的な処理手順を示すフローチャートであり、同フローチャートに示される一連の処理は、前述した指示制御量算出処理と同期した所定周期毎の処理として、電子制御装置70により実行される。
図4に示すように、この処理では先ず、一次遅れ変換値V(i)として、前記微分項Kdによる逆変換によって目標回転位相TMAを遅角させた位相が算出される。具体的には、関係式「V(i)←TMA−Kd」のように、目標回転位相TMAから微分項Kdを減算した値が一次遅れ変換値V(i)として算出される(ステップS200)。
次に、前回の処理実行時における一次遅れ変換値として記憶されていた値V(i−1)が前記推定回転位相VMAとして記憶され(ステップS202)、その後、上記一次遅れ変換値V(i)が前回の処理実行時における一次遅れ変換値V(i−1)として記憶される(ステップS204)。このように本実施の形態では、前々回の処理実行時において算出された一次遅れ変換値(i−2)が推定回転位相VMAとして算出される。
そして、こうして推定回転位相VMAが算出された後、本処理は一旦終了される。
以下、上述した推定回転位相VMAを算出する処理を実行することによる作用について説明する。
図5に示すように、前述した電動機60の駆動制御では、実回転位相MAを自身の微分項Kdによって進角側の位相に変換した位相、言い換えれば、いわゆる一次遅れと正反対の傾向をもって推移するように変換した位相(補正回転位相MAC)を用いて制御偏差ΔMAが求められる。そのため図6に示すように、目標回転位相TMAを上記微分項Kdによって逆変換することにより、目標回転位相TMAに対して一次遅れをもって変化する値(一次遅れ変換値V(i))を求めることができる。
ここで、仮に前述した推定回転位相VMAを算出する処理の処理周期毎に一次遅れ変換値V(i)を算出するようにした場合、n回前の処理実行時に算出された一次遅れ変換値V(i−n)は、当然のことながら今回の処理実行時に算出された一次遅れ変換値V(i)に対して所定時間(=実行周期×n)の遅れをもって推移する。そのためn回前の処理実行時における一次遅れ変換値V(i−n)は、前述した無駄時間が生じた場合における電動機60の回転位相の推移に近似した態様で推移する値であると云える(「n」は正の整数)。そして、それら一次遅れ変換値の中でも前々回の処理実行時に求められた一次遅れ変換値(i−2)が、実際の電動機60の回転位相に最も近似した態様で変化することが発明者等によって確認された。
本実施の形態では、図6に示すように、そうした一次遅れ変換値V(i−2)が推定回転位相VMAとして算出されるため、同推定回転位相VMAとして実際の電動機60の回転位相に近似した値が精度よく算出される。また、そうした推定回転位相VMAが燃料噴射制御の実行に際して参照されるために、燃料噴射量が実際の電動機60の回転位相、ひいては実際の吸気バルブ22のバルブ特性に見合う適切な量に調節されるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)過去に算出された目標回転位相TMAの一次遅れ変換値を推定回転位相VMAとするようにしたために、いわゆる無駄時間分の遅れをもって推移する値を推定回転位相VMAとして算出することができ、実際の電動機60の回転位相、ひいては変更機構40の動作位置を精度よく推定することができる。
(2)推定回転位相VMAとして、指示制御量算出処理の二回前の実行周期において算出された目標回転位相TMAの一次遅れ変換値V(i−2)を算出するようにした。そのため、推定回転位相VMAとして、現状の目標回転位相TMAの一次遅れ変換値V(i)に対して所定時間(=実行周期×n)の遅れをもって推移する値、ひいては上記無駄時間が生じた場合における実際の回転位相の推移に近似した態様で推移する値を算出することができる。
(3)推定回転位相VMAとして、電動機60の無駄時間を含む態様で推移する値を算出することができる。
(4)推定回転位相VMAが燃料噴射制御の実行に際して参照されるため、燃料噴射量を実際の電動機60の回転位相、ひいては実際の吸気バルブ22のバルブ特性に見合う適切な量に調節することができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態にかかる動作位置推定装置は、電動機60の駆動制御に際して微分先行型P−D制御を実行する装置にも適用することができる。
・上記実施の形態では、指示制御量算出処理が実行される度に目標回転位相TMAの一次遅れ変換値V(i)を算出し、二回前の実行周期において算出された一次遅れ変換値V(i−2)を推定回転位相VMAとした。これに代えて、指示制御量算出処理において算出された目標回転位相TMA(i)を記憶するとともに、二回前の実行周期において算出された目標回転位相TMA(i−2)の一次遅れ変換値V(i−2)を求めて、これを推定回転位相VMAとしてもよい。
・上記実施の形態では、二回前の実行周期において算出された目標回転位相TMAの一次遅れ変換値V(i−2)を推定回転位相VMAとした。これに代えて、前回の実行周期、或いは三回以上前の実行周期において算出された目標回転位相TMAの一次遅れ変換値を推定回転位相VMAとしてもよい。要は、バルブスプリング30や、変更機構40、電動機60の特性に応じて定まる無駄時間を含む態様で推移するように、n回前の処理実行時に算出された目標回転位相TMAの一次遅れ変換値V(i−n)を推定回転位相VMAとすればよい。
・目標回転位相TMAの一次遅れ変換値を算出する手順は任意に変更可能である。要は、目標回転位相TMAに対して一次遅れをもって変化する値を一次遅れ変換値として算出することができればよい。具体的には、例えば一次遅れ変換値を、前回の処理実行時における目標回転位相TMAと今回の処理実行時における目標回転位相TMA(i)に基づいて関係式「一次遅れ変換値=(TMA(i−1)×(α−1)+TMA(i))/α」から算出すること等が可能である(ただし、「α」は1より大きい正の数)。
・本発明は、排気バルブのバルブ特性を変更する変更機構を備えた内燃機関にも適用することができる。
・本発明は、変更機構の作動制御に際して微分先行型の制御を実行する装置に限らず、通常のPID制御や、PI制御、PD制御、P制御を実行する装置にも適用することができる。
・本発明は、電動機の駆動制御を通じて変更機構の作動を制御する装置の他、油圧モータや油圧制御弁等の油圧アクチュエータの作動制御を通じて変更機構の作動を制御する装置にも適用することができる。同構成によれば、変更機構の可動部の慣性や、各種スプリングの付勢力、油圧アクチュエータ可動部の慣性の影響による無駄時間を含む態様で推移する値を、変更機構の推定動作位置として算出することができる。
・本発明は、変更機構の推定動作位置を燃料噴射制御の実行に際して参照する装置の他、例えば吸入空気量制御や、変更機構の作動制御、点火時期制御など、他の機関制御の実行に際して推定動作位置を参照する装置にも適用することができる。同構成によれば、そうした機関制御を変更機構の実際の動作位置に見合うように好適に実行することができる。
本発明を具体化した一実施の形態が適用される内燃機関のシリンダヘッド周りの構造を示す断面図。 同内燃機関のシリンダヘッド周りの概略構成を示すブロック図。 指示制御量を算出する処理の具体的な処理手順を示すフローチャート。 推定回転位相を算出する処理の具体的な処理手順を示すフローチャート。 実回転位相および補正回転位相の推移の一例を示すタイミングチャート。 目標回転位相および推定回転位相の推移の一例を示すタイミングチャート。
符号の説明
10…内燃機関、12…シリンダヘッド、14…シリンダブロック、16…ピストン、18…燃焼室、20…吸気通路、22…吸気バルブ、24…吸気カムシャフト、24a…吸気カム、26…ロッカアーム、28…ラッシュアジャスタ、30…バルブスプリング、32…燃料噴射弁、40…変更機構、42…ロッカシャフト、44…コントロールシャフト、46…入力アーム、48…出力アーム、50…ローラ、52…コイルスプリング、54…ローラ、60…電動機、62…変換機構、70…電子制御装置、72…位相センサ、74…アクセルセンサ、76…クランクセンサ。

Claims (4)

  1. 機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構を備えて、同変更機構の作動制御が機関運転状態に見合う目標動作位置と実際の動作位置とを一致させるように実行される内燃機関に適用され、前記変更機構の推定動作位置を、前記目標動作位置の一次遅れ変換値に基づいて算出する動作位置推定装置であって、
    過去に設定された前記目標動作位置の一次遅れ変換値を前記推定動作位置とする
    ことを特徴とする動作位置推定装置。
  2. 請求項1に記載の動作位置推定装置において、
    前記作動制御は所定の実行周期毎に設定される前記目標動作位置に基づき実行され、前記推定動作位置は、前記作動制御のn回前の実行周期において設定された前記目標動作位置の一次遅れ変換値である
    ことを特徴とする動作位置推定装置。
  3. 請求項1または2に記載の動作位置推定装置において、
    前記変更機構は電動機によって駆動されるものである
    ことを特徴とする動作位置推定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の動作位置推定装置において、
    前記推定動作位置は機関制御において参照される値である
    ことを特徴とする動作位置推定装置。
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