JP2007138055A - 導電性粘着ゴムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性繊維を合成ゴムに短時間で均一に分散させる。
【解決手段】合成ゴムに導電性繊維を混合して導電性粘着ゴムを製造する方法である。合成ゴムに粘着性付与剤を混合させる工程と、合成ゴムに混合した粘着性付与剤と同一の粘着性付与剤を導電性繊維の表面に付与する工程と、粘着性付与剤が予め混合された合成ゴムに粘着性付与剤が表面に付与した導電性繊維を混合させる工程とを含む。70〜130℃に加熱された合成ゴムに導電性繊維を混合させ、導電性繊維が銀メッキ繊維または炭素繊維である。導電性繊維のアスペクト比は20以上1000以下であり、導電性粘着ゴムに含まれる粘着性付与剤の50〜90重量%を導電性繊維の表面に予め付与する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、病院のMRI室や電波暗室などの電波シールドルームにおけるすき間を埋めて外部からの電磁波を遮断する導電性粘着ゴムの製造方法に関するものである。
従来、ある空間に電波シールドを構築する場合、その空間全体を僅かな隙間も無いように電波シールド材料で覆う必要がある。現在、上記の電波シールド材としては、厚さ70マイクロメートル程の銅箔や、導電性金属と木質材料の複合パネルが一般的に広く用いられている。材料の接合部分については、銅箔の場合は接合部の全周にわたってハンダ処理を行うことや、複合パネルについては専用の接合金具によってシールド対象の電波の漏れを防止している。
しかし、電波シールド材料に銅箔を用いた場合、その薄さ故に施工時のわずかな物理的衝撃によって破れたり、亀裂が生じやすい不具合があった。また接合部分にハンダ処理を行うことは微小な隙間も許されないため、高度な技術と経験を必要とし、熟練した作業員以外のものが行うことはできない問題点もあった。一方、シールド材料として複合パネルを使用した場合は、上記の接合金具を取り付ける際のネジの取り付け間隔、及び締め付けトルクの場所による違いにより、シールドの性能にばらつきが生じてしまい、結果的にシールドされた空間全体において、均一なシールド性能が得られない不具合がある。
この点を解消するために、粘着剤組成物でなる熱可塑性バインダーに導電性繊維を分散させた電磁波シールド用粘着性複合材料が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この粘着性複合材料では、空間全体を覆った電波シールド材の接合部分に貼り付けるだけでそれらを導通させることができ、均一なシールド性能を得るとともに、その作業性を向上することができるとしている。そして、バインダーとして合成ゴムを用いれば、得られた導電性粘着ゴムはその厚さが比較的自由に設定できることから、電波シールドルームにおけるすき間を埋めることが可能になり、そのすき間を埋めた状態で外部からの電磁波を遮断することが期待されている。
特開2004−352926号公報(特許請求の範囲)
しかし、熱可塑性バインダーに繊維を均一に分散させることは、粉末を分散させる場合に比較して、非常に困難である問題点があった。即ち、繊維自体は互いに絡まって他の繊維からの分離が困難であり、比較的容易に他の粒子から分離しうる粒子の集合である粉末と異なる。従って、粉末を混合するのと同一の条件で繊維をバインダーに投入して混合しても、バインダーに投入された繊維は互いに絡み合った状態で集まり、そのバインダーに繊維を均一に分散させることができない問題点があった。そして、バインダーとして合成ゴムを用いた場合には、ゴムの粘度が比較的高いことに起因して、そのゴムに導電性繊維を均一に分散させて高い導電性を有する導電性粘着ゴムを得ることは、特に困難であった。
本発明の目的は、導電性繊維を合成ゴムに短時間で均一に分散し得る導電性粘着ゴムの製造方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、合成ゴムに導電性繊維を混合して導電性粘着ゴムを製造する方法の改良である。
その特徴ある点は、合成ゴムに粘着性付与剤を混合させる工程と、合成ゴムに混合した粘着性付与剤と同一の粘着性付与剤を導電性繊維の表面に付与する工程と、粘着性付与剤が予め混合された合成ゴムに粘着性付与剤が表面に付与した導電性繊維を混合させる工程とを含むところにある。
この請求項1に記載された導電性粘着ゴムの製造方法では、導電性繊維の表面に予め粘着性付与剤を付与しているので、合成ゴムに導電性繊維を混合させる際にその繊維間に生じる摩擦力はその繊維間の剪断力として有効に働き、その混合時においてその繊維の絡まりは次第に解けて繊維を合成ゴムに効果的に分散させることができる。合成ゴムに導電性繊維が均一に分散すると、金属粉末を混合した場合のものに比較して、合成ゴムに混合された金属物質の連鎖が向上し、単位体積当たりのシールド効果は向上する。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、70〜130℃に加熱された合成ゴムに導電性繊維を混合させる導電性粘着ゴムの製造方法である。
この請求項2に記載された導電性粘着ゴムの製造方法では、70〜130℃に合成ゴムを加熱するので、その合成ゴムの粘度を低下させることができ、その粘度が低下した合成ゴムに導電性繊維を投入して混合させるので、混合作業中に導電性繊維の切断や導電性繊維が銀メッキ繊維である場合にはそのメッキ層の剥離を防止することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、導電性繊維が銀メッキ繊維または炭素繊維である導電性粘着ゴムの製造方法である。
この請求項3に記載された導電性粘着ゴムの製造方法では、導電性繊維である銀メッキ繊維または炭素繊維はニッケル粉末に比較して安価であり、ニッケル粉末を混合する従来のものに比較して得られた導電性粘着ゴムの単価を安価にすることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれか1項に係る発明であって、導電性繊維のアスペクト比が20以上1000以下である導電性粘着ゴムの製造方法である。
この請求項4に記載された導電性粘着ゴムの製造方法では、アスペクト比が20以上1000以下である導電性繊維を混合するため、金属粉末を混合する従来のものに比較して、金属物質の連鎖を向上させて、単位体積当たりのシールド効果を向上させることができる。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4いずれか1項に係る発明であって、導電性粘着ゴムに含まれる粘着性付与剤の50〜90重量%を導電性繊維の表面に予め付与する導電性粘着ゴムの製造方法である。
この請求項5に記載された導電性粘着ゴムの製造方法では、繊維の絡まりを効果的に解かすことができ、短時間で繊維が均一に分散した導電性粘着ゴムを得ることができる。そして、合成ゴムと導電性繊維との混合時間を例えば10分以下の短時間とすることにより、導電性繊維の切断や、導電性繊維が銀メッキ繊維である場合におけるメッキ層の剥離を有効に防止することができる。
本発明の導電性粘着ゴムの製造方法では、導電性繊維の表面に予め粘着性付与剤を付与しているので、合成ゴムと導電性繊維を混合する時に繊維の絡まりを解かして繊維を合成ゴムに効果的に分散させることができる。この場合、70〜130℃に加熱された合成ゴムに導電性繊維を混合させれば、その合成ゴムの粘度を低下させることができ、混合作業中に導電性繊維の切断や導電性繊維が銀メッキ繊維である場合にはそのメッキ層の剥離を防止することができる。そして、導電性繊維が銀メッキ繊維または炭素繊維であれば、得られた導電性粘着ゴムの単価を安価にすることができる。また、導電性繊維のアスペクト比が20以上1000以下であれば、金属物質の連鎖を向上させて、単位体積当たりのシールド効果を向上させることができる。更に、導電性粘着ゴムに含まれる粘着性付与剤の50〜90重量%を導電性繊維の表面に予め付与すれば、短時間で繊維が均一に分散した導電性粘着ゴムを得ることができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明は、合成ゴムに導電性繊維を混合して導電性粘着ゴムを製造する方法である。そして、本発明は、粘着性付与剤混合工程と、粘着性付与剤混付与程と、繊維混合工程とを有する。
<粘着性付与剤混合工程>
この工程では、先ず合成ゴムに粘着性付与剤を混合させる。合成ゴムとしては、ブタジエン・ゴム(BR)、スチレン・ブタジエン・ゴム(SBR)、ブチル・ゴム(IIR)、エチレン・プロピレン・ゴム(EPM)、クロロプレン・ゴム(CR)、ニトリル・ブタジエン・ゴム(NBR)、アクリル・ゴム(ACM)、シリコーン・ゴム(Q)及びフッ素ゴム(FKM)が挙げられ、特にシールドルームにおけるすき間に充填される用途からすると、その特性の安定性が要求され、この観点からすると、特にブタジエン・ゴム(BR)、スチレン・ブタジエン・ゴム(SBR)又はブチル・ゴム(IIR)のいずれかを用いることが好ましい。
一方、粘着性付与剤としてはロジン樹脂、テルペン系樹脂、クマロンインデン樹脂、芳香族石油樹脂、ポリブデン、液状ポリブタジエン等が挙げられ、合成ゴムと粘着性付与剤との混合は、密閉型混合機(インターナルミキサ)において行うことが好ましい。密閉型混合機とは、内部に収容した合成ゴムと粘着性付与剤に所定の圧力を加えた状態で両者を混合可能な機械であって、その混合方式の相違によってバンバリー型、インターミックス型、ニーダー型が挙げられる。バンバリー型は内部とロータの間で混練りする方式で、羽根と壁面との間でこすりつけるようにして混合するものであり、インターミックス型は、2本のロータの間隙で混練りする方式で、羽根と羽根の間の摩擦によって混合するものである。ニーダー型はバンバリー型と同様の機構で全体的に軽量化されたものである。
合成ゴムと粘着性付与剤との混合は、70〜130℃に加熱された合成ゴムに粘着性付与剤を混合させることが好ましく、粘着性付与剤とともに充填剤を合成ゴムに混合することもできる。ここで、充填剤としては炭酸カルシウム、カーボンブラック、シリカゲル、硫酸バリウム、タルク等が挙げられ、充填剤を合成ゴムに混合すると内部摩擦が増加して後述する導電性繊維の分散性が向上し、結果として混練効果の向上や後述する成形工程においてシート成形性の向上やその形状安定性を向上させることができる。
<粘着性付与剤付与工程>
この工程では、粘着性付与剤を導電性繊維の表面に付与する。導電性繊維は、銀メッキ繊維または炭素繊維であることが好ましい。これらは比較的安価に入手しうることから好ましい。ここで、銀メッキ繊維は、有機繊維に銀メッキを施すことが好ましい。有機繊維とは天然及び合成の有機物の繊維、即ち綿、麻、再生セルロース、ポリアミド、アクリル、ポリオレフィン、ポリエステル等の繊維である。この有機繊維の太さは0.1〜15d(d=デニール)で、0.1dより細いと、金属の被覆量を多く必要とし、比重も大きくなり、また15dより太いと、金属の被覆量は減らせるけれども、繊維が堅くなり得られた導電性粘着ゴムの柔軟性が劣ることになる。金属である銀を被覆する方法は、無電解メッキ法でその他の方法として真空蒸着法等があるが、無電解メッキ法が量産性に優れていて好ましい。金属である銀の被覆量は5〜50重量%で、5重量%より少ないと繊維を十分に被覆することができず、導電性が悪くなり、50重量%を越えると比重が大きくなる。
導電性繊維のアスペクト比は20以上1000以下であることが好ましい。導電性繊維のアスペクト比を20以上1000以下とするのは、アスペクト比が20未満であると得られた導電性粘着ゴムにおいて十分な導電性を得ること困難になり、1000を越えるとその繊維を得ることが困難になるからである。導電性繊維の更に好ましいアスペクト比は20以上200以下である。
そして、このような導電性繊維の表面に粘着性付与剤を付与するけれども、その粘着性付与剤は前述した合成ゴムに混合した粘着性付与剤と同一のものが使用される。導電性繊維の表面への粘着性付与剤の付与は、両者を混合攪拌することにより行われ、導電性繊維と粘着性付与剤を所定の比率で混合し、その混合は手作業又はプロペラミキサや真空攪拌機等の簡易な機械を用いて行うことができる。この場合、真空攪拌機を用いて両者を混合すると、粘着性付与剤が毛細管現象により繊維間にしみ込み、繊維の分散性をより向上させるという利点があり、特に好ましい。
ここで、最終的に得られた導電性粘着ゴムに含まれる粘着性付与剤の50〜90重量%を、この工程において導電性繊維の表面に予め付与することが好ましい。
<繊維混合工程>
この工程では、粘着性付与剤が予め混合された合成ゴムに粘着性付与剤が表面に付与した導電性繊維を混合させる。そしてその比率は、合成ゴム100重量部に、導電性繊維を1〜20重量部混合することが好ましい。合成ゴムに混合する導電性繊維を1〜20重量部にするのは、導電性繊維が1重量部未満であると得られた導電性粘着ゴムにおける十分な導電性を得ることが困難になり、20重量部を越えると得られた導電性粘着ゴムの粘性が上昇して得られた導電性粘着ゴムの柔軟性が失われるおそれがある。なお、導電性繊維の混合比率は、適正な柔軟性と得られる導電性とのバランスから5〜10重量部であることが好ましく、8〜10重量部であることが更に好ましい。
合成ゴムと導電性繊維との混合は、先に合成ゴムと粘着性付与剤の混合を行った密閉型混合機(インターナルミキサ)において行うことが好ましい。そして70〜130℃に加熱された合成ゴムに導電性繊維を投入して混合させることが好ましい。合成ゴムを70〜130℃に加熱するとその合成ゴムの粘度を低下させることができ、その粘度が低下した合成ゴムに導電性繊維を投入して混合させれば、混合作業中に導電性繊維の切断や導電性繊維が銀メッキ繊維である場合にはそのメッキ層の剥離を防止することができる。合成ゴムの温度が70℃未満であると、合成ゴムの粘度が上昇して混合作業中に導電性繊維の切断や導電性繊維が銀メッキ繊維である場合にはそのメッキ層の剥離を生じさせる不具合がある。また、合成ゴムの温度が130℃を越えると合成ゴムの粘度が低下して繊維の分散性が低下する不具合がある。導電性繊維を混合させる際の合成ゴムの更に好ましい温度範囲は、90〜110℃である。
合成ゴムに導電性繊維を混合させると、その繊維の表面に予め粘着性付与剤を付与しているので、混合時の摩擦力はその繊維間に剪断力として有効に働き、混合時においてその繊維の絡まりは次第に解けて繊維を効果的に分散させることができる。ここで、最終的に得られた導電性粘着ゴムに含まれる粘着性付与剤の50〜90重量%を先の粘着性付与剤付与工程において導電性繊維の表面に予め付与することにより、繊維の絡まりを効果的に解かすことができる。この結果、合成ゴムと導電性繊維との混合時間は例えば10分以下の比較的短時間であっても、繊維が均一に分散した導電性粘着ゴムを得ることができる。導電性繊維に先の付与される粘着性付与剤が最終的に得られた導電性粘着ゴムに含まれる粘着性付与剤の50重量%未満であると、繊維の絡まりを効果的に解かすことが困難になり、90重量%を越えても繊維の絡まりを解かす効果を著しく高めることはできない。そして、合成ゴムと導電性繊維との混合時間を例えば10分以下の短時間とすることにより、導電性繊維が銀メッキ繊維である場合におけるメッキ層の剥離を有効に防止することができる。合成ゴムと導電性繊維との混合時間が10分を越えると、導電性繊維の切断や導電性繊維が銀メッキ繊維である場合におけるメッキ層の剥離が進行し、得られた粘着ゴムにおける導電性が低下する。
得られた導電性粘着ゴムは、導電性の繊維を混合することによって非常に優れた導電性を有することになる。即ち、導電性能はその中に含まれる導電性成分の体積的な比率に依存するため、金属粉末を混合させる場合に比較して、導電性繊維を混合した本発明では、その長さを調節することで、合成ゴムとの体積比率が同等あるいはそれ以上となり、結果的に非常に少ない添加量で、高い導電性能を持たせることが可能となる。
<成形工程>
得られた導電性粘着ゴムは、その後シート状に加工される。この加工は複数のロールを有する圧延機により行われ、複数のロール間に得られた導電性粘着ゴムを通過させることにより圧延してシート状に加工する。この場合、ロールへの付着を防止するために圧延するロールに剥離紙を掛けた状態で圧延することもできる。この場合の導電性粘着ゴムの温度は、その加工を容易にするため、70〜130℃に加熱しておくことが好ましい。
シート状に加工された導電性粘着ゴムは所定の長さ毎に巻き取られ、その後スリット加工されてテープ状の製品として、又は所定の寸法に裁断されて所定の形状の製品として使用される。
次に本発明の実施例を説明する。
<実施例1>
合成ゴムとしてブチルゴムを450g密閉型混合機(インターナルミキサ)に投入して100℃に加熱し、そこに粘着性付与剤であるポリブデンを240g更に投入して両者を均一に混合させた。それとは別にアスペクト比が20である銀メッキ繊維を690g準備し、真空攪拌機を用いてこの繊維の表面に900gの粘着性付与剤を均一に付与した。その後、粘着性付与剤が表面に付与された導電性繊維を真空攪拌機から取り出し、粘着性付与剤が混合された合成ゴムが収容された密閉型混合機にその導電性繊維を投入し、5分間両者を混合して導電性粘着ゴムを得た。得られた導電性粘着ゴムを圧延機に掛けて成形し、厚さが0.1cmの導電性粘着ゴムシートを得た。このシートを実施例1とした。
<実施例2>
粘着性付与剤が予め混合された合成ゴムに粘着性付与剤が表面に均一に付与された導電性繊維を混合させる時間を10分としたことを除き、実施例1と同一の条件及び手順により導電性粘着ゴムを得た。得られた導電性粘着ゴムを圧延機に掛けて成形し、厚さが0.1cmの導電性粘着ゴムシートを得た。このシートを実施例2とした。
<実施例3>
粘着性付与剤が予め混合された合成ゴムに粘着性付与剤が表面に均一に付与された導電性繊維を混合させる時間を15分としたことを除き、実施例1と同一の条件及び手順により導電性粘着ゴムを得た。得られた導電性粘着ゴムを圧延機に掛けて成形し、厚さが0.1cmの導電性粘着ゴムシートを得た。このシートを実施例3とした。
<実施例4>
粘着性付与剤が予め混合された合成ゴムに粘着性付与剤が表面に均一に付与された導電性繊維を混合させる時間を20分としたことを除き、実施例1と同一の条件及び手順により導電性粘着ゴムを得た。得られた導電性粘着ゴムを圧延機に掛けて成形し、厚さが0.1cmの導電性粘着ゴムシートを得た。このシートを実施例4とした。
<比較例1>
合成ゴムとしてブチルゴムを450g密閉型混合機(インターナルミキサ)に投入して100℃に加熱し、そこに粘着性付与剤であるポリブデンを1140gと、アスペクト比が20である実施例1と同一の銀メッキ繊維を690g投入し、これらを5分間混合して導電性粘着ゴムを得た。即ち、予め導電性繊維の表面に粘着性付与剤を付与することなく、導電性繊維を粘着性付与剤とともに合成ゴムと5分間混合することにより導電性粘着ゴムを得た、このようにして得られた導電性粘着ゴムを圧延機に掛けて成形した。しかし、その厚さを均一にすることはできずに、その表面が凸凹した導電性粘着ゴムシートを得た。このシートを比較例1とした。
<比較例2>
粘着性付与剤を表面に付与することなく、導電性繊維を粘着性付与剤とともに合成ゴムと10分間混合することにより導電性粘着ゴムを得た。得られた導電性粘着ゴムを圧延機に掛けて成形した。しかし、その厚さを均一にすることはできずに、その表面が凸凹した導電性粘着ゴムシートを得た。このシートを比較例2とした。
<比較例3>
粘着性付与剤を表面に付与することなく、導電性繊維を粘着性付与剤とともに合成ゴムと15分間混合することにより導電性粘着ゴムを得た。得られた導電性粘着ゴムを圧延機に掛けて成形し、厚さが0.1cmの導電性粘着ゴムシートを得た。このシートを比較例3とした。
<比較例4>
粘着性付与剤を表面に付与することなく、導電性繊維を粘着性付与剤とともに合成ゴムと20分間混合することにより導電性粘着ゴムを得た。得られた導電性粘着ゴムを圧延機に掛けて成形し、厚さが0.1cmの導電性粘着ゴムシートを得た。このシートを比較例4とした。
<比較試験>
実施例1〜4及び比較例1〜4における導電性粘着ゴムシートの表面を拡大鏡によりそれぞれ拡大して観察し、繊維玉の有無によりそれぞれのゴムシートにおける導電性繊維の分散状態を調査した。この結果を表1に示す。
また、実施例1〜4、比較例3及び比較例4におけるシートのそれぞれの電磁波シールド特性を測定した。電磁波シールド測定室に設けた710×710mmの開口部分に、この導電性粘着ゴムシートを取り付け、合板を取り付けた場合との開口部分を透過する電波レベルの差から、開発した導電性粘着ゴムからなるシートのシールド性能を測定した。測定には発信側、受信側共にログペリ型のアンテナを使用しスペクトルアナライザのトラッキングジェネレータを使い、周波数が400MHzから3GHzまでの電波を連続で発生させるようにした。測定周波数を400MHzとしたのは、開口部分の面積と電波の波長を考慮したものである。その結果を表1に示す。
Figure 2007138055
<評価>
表1から明らかなように、比較例1〜4では、混合時間が20分で導電性繊維の分散が完了したのに対して、実施例1〜4では、混合時間が10分で既に導電性繊維が十分に分散されていることが判る。これは実施例1〜4では、粘着性付与剤を予め導電性繊維の表面に付与するので、混合時の摩擦力はその繊維間に剪断力として有効に働き、混合時においてその繊維の絡まりは次第に解けて繊維を効果的に分散させることができたことによるものと考えられる。
また、電磁波シールド特性にあっては、比較例3及び4におけるシートは、実施例1及び2におけるシートに比較して40〜50dB低下していることが判る。これは実施例1及び2では導電性繊維が10分以内の比較的早期に分散が完了しているのに対して、比較例3及び4では導電性繊維の分散が遅れ、そのため繊維の切断及び銀メッキの剥離が生じたことによるものと考えられる。

Claims (5)

  1. 合成ゴムに導電性繊維を混合して導電性粘着ゴムを製造する方法において、
    前記合成ゴムに粘着性付与剤を混合させる工程と、
    前記合成ゴムに混合した粘着性付与剤と同一の粘着性付与剤を前記導電性繊維の表面に付与する工程と、
    粘着性付与剤が予め混合された前記合成ゴムに粘着性付与剤が表面に付与した前記導電性繊維を混合させる工程と
    を含む導電性粘着ゴムの製造方法。
  2. 70〜130℃に加熱された合成ゴムに導電性繊維を混合させる請求項1記載の導電性粘着ゴムの製造方法。
  3. 導電性繊維が銀メッキ繊維または炭素繊維である請求項1又は2記載の導電性粘着ゴムの製造方法。
  4. 導電性繊維は、アスペクト比が20以上1000以下である請求項1ないし3いずれか1項に記載の導電性粘着ゴムの製造方法。
  5. 導電性粘着ゴムに含まれる粘着性付与剤の50〜90重量%を導電性繊維の表面に予め付与する請求項1ないし4いずれか1項に記載の導電性粘着ゴムの製造方法。

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