JP2007137968A - フィルム - Google Patents

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大輔 簾内
Shuichi Murayama
秀一 村山
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隆史 林
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Abstract

【課題】水蒸気バリア性と弾性率の特性をバランスよく兼ね備えたポリエチレン系のフィルムを提供する。
【解決手段】高密度ポリエチレン100質量部に対して、極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂が5〜25質量部を含む樹脂組成物からなるフィルムである。さらに、極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂のJIS−K7206に準拠した軟化温度が、110〜130℃である。また、(a)高密度ポリエチレンと極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂をドライブレンドで混合する工程、(b)前記ドライブレンドで混合した樹脂組成物をフィルムダイに通して押し出し未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを100℃〜140℃のテンター内で6〜16倍に一軸延伸する工程、を順次有するフィルムの製造方法である。

Description

本発明は、水蒸気透過率の小さい、すなわち、水蒸気バリア性に優れたポリエチレン系フィルムとその用途に関する。尚、本発明の配合組成を示す「部」の単位は、特に断らない限り質量基準で表示する。
ポリエチレンフィルムはポリエステルやポリアミドなどのフィルムに比べて水蒸気バリア性は比較的優れた特性を示すが、食品包装などの用途においては、完全ではなく十分な特性を有さなかった。水蒸気バリア性が劣ると賞味期限の低下につながり、食品価値が低下する場合があった。水蒸気バリア性を向上させる方法として、例えば、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との共押出樹脂積層フィルムからなる多層の包装体が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2005−145486号公報
本発明は、単層で、水蒸気バリア性と弾性率の特性をバランスよく兼ね備えたポリエチレン系のフィルムを提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するために鋭意検討した結果、高密度ポリエチレンに極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂を、混合することにより水蒸気バリア性に優れたフィルムが得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、高密度ポリエチレン100質量部に対して、極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂が5〜25質量部を含む樹脂組成物からなるフィルムである。さらに、極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂のJIS−K7206に準拠した軟化温度が、110〜130℃である請求項1に記載のフィルムである。又、前記フィルムを用いた袋である。
また、(a)高密度ポリエチレンと極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂をドライブレンドで混合する工程、(b)前記ドライブレンドで混合した樹脂組成物をフィルムダイに通して押し出し未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを100℃〜140℃のテンター内で6〜16倍に一軸延伸する工程、を順次有するフィルムの製造方法である。
本発明によれば、水蒸気バリア性と弾性率の特性をバランスよく兼ね備えたポリエチレン系のフィルムを得ることができる。
本発明のフィルムは、高密度ポリエチレン(以下「HDPE」と略記する)と極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂を混合した樹脂組成物からなる。HDPEを単独で用いると、水蒸気バリア性の効果が得られない。
本発明で用いられるHDPEは、特に限定されるものではないが、融点がDSC法の測定で126〜136℃の範囲であって、密度が0.94〜0.97g/cm3の範囲でメルトフローレート(MFR)がJISK−6922−2に規定される温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下において、好ましくは0.05〜10.0g/10分であり、さらに好ましくは0.05〜5.0である。
極性基を含む脂環族飽和炭化水素樹脂を用いると相溶性が低下し、得られたフィルムのヘイズに悪影響を与える。本発明で用いられる極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂の代表的な樹脂としては、芳香族系石油樹脂を高圧水素化により得られる脂環族飽和炭化水素樹脂があり、例えば荒川化学工業株式会社製のアルコンが挙げられ、アルコンP−115(軟化温度=115℃、密度=0.998g/cm3、数平均分子量=770) 、アルコンP−125(軟化温度=125℃、密度=0.999g/cm3、=820)、アルコンP−140(軟化温度=140℃、密度=0.999g/cm3、数平均分子量=970)がある。該軟化温度は、110〜130℃が好ましい。軟化温度が110℃未満だとフィルム成型時に、フィルムがべたつきやすくなり延伸できない場合がある。一方、軟化温度が130℃を超えると、フィルムが延伸切れする場合がある。
JIS−K7206に準拠した前記軟化温度は、下記の方法で測定した。
装置名:東洋精機社製 VSPテスター
試験片:長さ30mm×幅19mm×厚さ3.2mmの試験片を射出成形にて成形後、23℃×50%の恒温恒湿室にて24時間放置し状態調整した。
試験法:試験荷重50Nのウエイトを使用し、50℃/hrの昇温速度で温度上昇させ、試験片に圧子が1mm進入した時の温度を記録する。3回試験を行い、その平均値を採用した。
HDPEと極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂の配合比は、HDPE100質量部に対して、極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂を5〜25質量部含有する。好ましくは10〜20質量部である。極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂が5質量部未満では、フィルムの水蒸気バリア性の効果が得られない。一方、極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂が25質量部を超えると、フィルムのTD方向の弾性率が劣る。
また、必要に応じて前記樹脂組成物の中に熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、抗ブロッキング剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、染料等の添加剤を加えてもよい。
本発明のフィルムの製造方法は、好ましくは
(a)HDPEと極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂をドライブレンドで混合する工程、
(b)前記ドライブレンドで混合した樹脂組成物をフィルムダイに通して押し出し未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを100℃〜140℃のテンター内で6〜16倍に延伸して一軸延伸フィルムを得る工程、
を順次有している。
このように(a)と(b)の工程を順次有していると、水蒸気バリア性と弾性率の特性をバランスよく兼ね備えたポリエチレン系のフィルムを安定して製造することができる。
本発明のフィルムの製造においては、混合した樹脂組成物は、従来公知の混合機、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、タンブラーミキサー等公知の混合機を用いて、室温又はその近傍の温度において混合する方法が挙げられる。混合した後、ミキシングロール、一軸又は二軸スクリュー押出機等を用いて混練、溶融した後、得られたシート状物又はストランドを粉砕、切断する等してペレット状に成形してもよい。各樹脂が既にペレット状に成形されている場合は、各樹脂を混合してそのまま用いてもよい。
本発明のフィルムは、以下のようにして得ることができる。まず前記樹脂混合物を用いて未延伸フィルムを形成する。未延伸フィルムの形成方法としては、前記の樹脂混合物を押出機に供給し、溶融させ、フィルムダイを通して押し出し、成形機で冷却することにより、厚みが約20〜1400μmの範囲である未延伸フィルムを形成し、得られた未延伸フィルムを100℃〜140℃で縦方向又は横方向に一軸延伸することにより得られる。
フィルムの延伸倍率は、好ましくは6〜16倍であり、さらに好ましくは9〜15倍の範囲である。延伸倍率が6倍未満では、延伸方向に直線的に引裂けなくなる場合がある。一方、延伸倍率が16倍を超えると延伸が困難になる場合がある。又、延伸されたフィルムの厚さは、5〜100μm、好ましくは10〜60μmの範囲である。5μm未満ではフィルムとして必要な強度が不足し、一方、100μmを超えると引裂くことが困難となる場合がある。
未延伸フィルムを延伸する方法としては、ロール延伸による縦一軸延伸法、又はテンター延伸による横一軸延伸法の採用が挙げられる。好ましくは、テンター延伸による横一軸延伸法である。
延伸後のフィルムに寸法を安定させるために、延伸方向に1〜10%程度収縮させ、1〜60秒間、100〜165℃で熱処理(ヒートセット)を施すことが考えられる。又、フィルムの表面にはコロナ処理等の表面処理を施すことが考えられる。
以下に、表1を参照しつつ、実施例、比較例を挙げて本発明をより詳細に説明する。これらは、いずれも例示的なもので、本発明の内容を限定するものではない。
Figure 2007137968
表1において「水蒸気透過率」は、JIS−Z0208に準拠して温度40±0.5℃、湿度90±2.0%RHに設定された恒温恒湿装置内において透湿カップで測定し、カップの質量増加を測定した。次の基準
優良:水蒸気透過率が4.5未満であって、非常にガスバリヤ性が高いもの
良 :水蒸気透過率が4.5以上、6.0未満であって、ガスバリヤ性が高いもの
不良:水蒸気透過率が6.0以上であって、ガスバリヤ性が低いもの
で評価した。
表1において「弾性率TD(Mpa)」は、ASTM−D882に準拠して測定し、次の基準
優良:弾性率TDが3200以上であって、フィルムのコシ(剛性)が非常に高いもの
良 :弾性率TDが3000以上、3200未満であって、フィルムのコシ(剛性)が高いもの
不良:弾性率TDが3000未満であって、フィルムのコシ(剛性)が低いもの
で評価した。
(実施例1)
HDPE(融点=129℃:DSC法の測定、密度=0.957g/cm3、MFR=0.2g/10分:JISK−6922−2に規定される温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下)100質量部に、極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学工業株式会社製アルコンP−125:軟化温度=125℃、密度=0.999g/cm3、数平均分子量=820)を5質量部、ドライブレンドしたものを押出機内に供給し、溶融したものをフィルムダイに通して押し出し、成形機で冷却することにより、厚みが200μmの未延伸フィルムを成形した。この未延伸フィルムを120℃のテンター内で10倍に横一軸延伸し、厚みが20μmのフィルムを得た。
(実施例2と3、及び、比較例1と2)
実施例1の極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂(アルコン)の配合部数、及びグレードを表1に記載した数値に変更し、実施例1と同様にして厚みが20μmのフィルムを得た。
(比較例3)
極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂を配合せずに、HDPEのみを用いて、実施例1と同様にして厚みが20μのフィルムを得た。
表1から明らかなように、本発明は、水蒸気バリア性が良く、弾性率が良い(剛性がある)フィルムを容易に得ることができる。又、表1への記載は省略したが、極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂の軟化温度が適正範囲であり、フィルムの延伸は良好にできた。
本発明のフィルムは、例えば、長期保存性が必要である、粉末あるいは粒状医薬品等の薬包紙、ジュース類、ゼリー状飲料、飲料水、栄養ドリンク剤、お茶、コーヒー飲料、おにぎり、まんじゅう、どらやき、ケーキ等の洋菓子、スナック菓子、カップ麺、調味料袋、サンドイッチ等の軟包装材料等に好ましく使用することができる。

Claims (4)

  1. 高密度ポリエチレン100質量部に対して、極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂が5〜25質量部を含む樹脂組成物からなるフィルム。
  2. 極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂のJIS−K7206に準拠した軟化温度が、110〜130℃である請求項1に記載のフィルム。
  3. 請求項1又は2に記載のフィルムを用いた袋。
  4. (a)高密度ポリエチレンと極性基を含まない脂環族飽和炭化水素樹脂をドライブレンドで混合する工程、
    (b)前記ドライブレンドで混合した樹脂組成物をフィルムダイに通して押し出し未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを100℃〜140℃のテンター内で6〜16倍に一軸延伸する工程、
    を順次有するフィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20120248002A1 (en) * 2011-03-30 2012-10-04 Fina Technology, Inc. Polymer Compositions for Injection Stretch Blow Molded Articles
WO2014208721A1 (ja) * 2013-06-28 2014-12-31 株式会社フジシールインターナショナル シュリンクラベル
WO2023233902A1 (ja) * 2022-06-02 2023-12-07 タキロンシーアイ株式会社 延伸フィルム

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