JP2007137783A - 経口服用する徐放性の医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数回の服用に相当する薬剤成分を1回の服用で同様の治療効果を提供し、ゲル状の製剤とすることで嚥下困難者にも服用しやすく、コンプライアンスを向上させた、優れた徐放性製剤を提供する。
【解決手段】本発明の製剤は薬剤成分とカンテン,キサンタンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸類及び水を含有することにより、胃内の低pH条件下から腸内のpH5〜8条件下で徐々に薬剤成分を放出する製剤としての要求に十分に応えることができる製剤でありながら、製剤中に水を配合することにより可能となる、ゼリー剤、クリーム剤などの剤形への適用が可能で、服用時に水を必要とせず、嚥下困難者にも服用しやすく、コンプライアンスを向上させた徐放性の製剤である。

Description

本発明は、経口服用する徐放性の医薬組成物に関するものである。
経口服用する医薬品のDDS技術に徐放性製剤がある。
複数回の服用に相当する分量の薬剤成分を錠剤、カプセル或いは顆粒など、所謂固形製剤の形態で製剤化すると、製剤が大型化してしまい、幼児や高齢者などの嚥下困難者のみならず、一般の成人においても嚥下が困難なものとなり、コンプライアンスの低下をもたらす。
解決しようとする課題は、複数回の服用に相当する薬剤成分を1回の服用とし、且つ嚥下困難者にも服用しやすく、コンプライアンスを向上させた、優れた徐放性製剤を提供することにある。
本発明は、複数回の服用に相当する薬剤成分を1回の服用とすることに伴う、製剤の大型化による前述の問題を解決し、服用時に水を必要とせず、嚥下困難者にも服用しやすく、コンプライアンスを向上させ、優れた徐放性製剤を提供するため、薬剤成分とカンテン、キサンタンガム、アルギン酸類、ローカストビーンガム及び水を含有することを最も主要な特徴とする。
また、より服用性を向上させるため、上記製剤の性状がゲル状若しくはゼリー状の製剤形態であることを特徴とする。
ゲル状の医薬組成物に用いる高分子成分の組成を種々組み合わせることにより、胃内の酸性条件下から、腸内のpH5〜8の環境下において徐々に薬物成分を放出することを発見し、本発明を見出した。
本発明の徐放性製剤は胃液のpHである1.0〜3.5の酸性条件下から、 腸内のpH5〜8条件下で徐々に薬剤成分を放出することで、徐放性製剤としての要求に十分に応えることができる製剤でありながら、製剤中に水を配合することにより可能となる、ゲル状、ゼリー状、軟膏状、及びクリーム状などの製剤形態で、服用時に水を必要とせず、嚥下困難者にも服用しやすく、コンプライアンスを向上させた徐放性製剤である。
本発明に係る徐放性製剤の最大の特徴は製剤中に水を配してなるゲル状、ゼリー状、軟膏状及びクリーム状などの製剤形態をとりながら、胃内から腸内にて薬剤成分を徐々に放出することのできる徐放性製剤であることである。
本発明で使用されるキサンタンガムはグルコース、マンノース、グルクロン酸からなる
微生物産生ヘテロ多糖類である。その配合量としては0.001〜5重量%が好ましく、0.001%未満ではゲルの物性が不十分となり、5%以上になると液の粘稠性が増強し、薬液の調製が困難となるので好ましくない。
本発明で使用されるカンテンはアガロースとアガロペクチンから成り立つ多糖類である。その配合含量としては0.05〜5重量%が好ましく、0.05%未満であるとゲル化が不十分となり、一方で、5%以上になると溶解性が低下し、得られる組成物の物性が悪化するので好ましくない。
本発明で使用されるアルギン酸類は、海藻類や細菌から抽出されるグルクロン酸とマンヌロン酸からなる直鎖状の酸性多糖類であるアルギン酸,その金属塩及びエステル体などがある。その配合量としては0.1〜10重量%が好ましく、0.1%未満であるとゲルの物性が低下し、10%以上になると粘稠性が高くなりすぎ、製剤の調製が困難となるので好ましくない。
本発明で使用されるローカストビーンガムは、マメ科植物の種子の胚乳部分から得られるマンノースとガラクトースからなるガラクトマンナンと呼ばれる多糖類の一種であり、その他のガラクトマンナンとしてはグァーガムやタラガムが知られている。その配合量としては0.02〜5重量%が好ましく、0.02%未満であるとゲルの物性が低下し、5%以上になると液の粘稠性が増強し、薬液の調製が困難となるので好ましくない。
本発明で使用される水の配合含量としては、製剤服用時に嚥下しやすい配合量であればよく、具体的には20重量%以上が好ましい。
本発明に係る製剤の剤型としては液状、ゼリー状、軟膏状及びクリーム状など、水を加えたことにより服用しやすい製剤形態であれば何でもよいが、特にゼリー状若しくはゲル状の製剤形態は、口中から喉への滑りが良く、嚥下し易いことで好ましい。
本発明で使用される薬剤成分は特に制限されないが、その配合含量は0.01〜50重量%が好ましい。
本発明の徐放性製剤には,必要に応じて,基剤(例えば、カルボキシビニルポリマー、カラギーナン、グァーガム、アクリル酸デンプン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子;グリセリン;マクロゴール;無水ケイ酸等)、賦形剤(デキストリンなどのデンプン誘導体;カルメロースナトリウムなどのセルロース誘導体;プルランなどの水溶性高分子等)、着色剤,滑沢剤(例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;前記の賦形剤におけるデンプン誘導体等)、矯味剤(例えば,白糖などの糖類;D−ソルビトールなどの糖アルコール類;アスパルテーム、サッカリンナトリウム、アセスルファム塩などの合成甘味料、タウマチンなどのペプチド系甘味剤及びアミノ酸類)、乳化剤、増粘剤、湿潤剤、安定剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラヒドロキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;無水酢酸;ソルビン酸等)、保存剤、溶剤(例えば、水、プロピレングリコール、ブチレングリコール、イソプロパノール、エタノール、グリセリン、セバシン酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸ミルスチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、リグノセリン酸セリル、セロチン酸ラクセリル、ラクセル酸ラクセリル等)、溶解補助剤、懸濁化剤(例えばカルメロースナトリウム等)、抗酸化剤(例えば亜硫酸水素ナトリウム、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンE類、BHA、BHT、没食子酸プロピル等)、佐薬(例えばハッカ油、l−メントール、カンファー、チモール、グリチルレチン酸、ノニル酸ワニリルアミド、トウガラシエキス等)、緩衝剤、pH調整剤(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、乳酸、酢酸及びそれらの金属塩等の有機酸、有機酸塩、トリエタノールアミン、トリイソプロパンノールアミン、エタノールアミン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸、炭酸ナトリウム、リン酸、リン酸の金属塩、塩酸、硫酸等の無機塩基、無機酸、無機塩等)を通常の配合量で配合できる。
(実施例1)ゲル製剤の調製
表1の処方でサラゾスルファピリジンを含有するゲル状の製剤を調製した。即ちサラゾスルファピリジン、サッカリンナトリウム、エリスリトール,クエン酸、クエン酸ナトリウム,パラオキシ安息香酸エステル、ポリビニルアルコール(PVA)部分けん化物及び表中の多糖類原料を秤取し、これらを物理的に混合した後、精製水、グリセリン及び香料を加えて分散、又は溶解し、70〜95℃に加熱した後、所望の容器に温時分注し、自然冷却してゲル状製剤を製した。
Figure 2007137783
(実施例2)
表2の処方でサラゾスルファピリジンを含有するゲル状の製剤を調製した。即ちサラゾスルファピリジン、サッカリンナトリウム、エリスリトール,クエン酸、クエン酸ナトリウム,パラオキシ安息香酸エステル、PVA部分けん化物及び表中の多糖類原料を秤取し、これらを物理的に混合した後、精製水、グリセリン及び香料を加えて分散、又は溶解し、70〜95℃に加熱した後、所望の容器に温時分注し、自然冷却してゲル状製剤を製した。
Figure 2007137783
(試験例1)溶出試験1
実施例1及び2で調製したゲル状製剤を容器から取り出し、約6gを日本薬局方記載の37℃に加温した崩壊試験法第1液(pH1.2)900mLに加え、毎分50回転の速度で撹拌し、15、30、60、90、120分経過時における製剤の外観を、(1)変化無し、(2)一部(約2割)崩壊又は溶解、(3)半分(約5割)崩壊又は溶解、(4)殆ど(約8割)崩壊又は溶解、(5)ほぼ崩壊又は溶解、の5段階で評価した。市販のサラゾスルファピリジン錠についても同様に試験を行い、製剤の外観を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2007137783
(試験例2)溶出試験2
実施例1及び2で調製したゲル状製剤を容器から取り出し、約5gを37℃に加温したクエン酸−リン酸塩緩衝液(pH6.8)900mLに加え、毎分50回転の速度で撹拌し、30分、1、2、3、6、12及び24時間経過時における製剤の外観を、(1)変化無し、(2)一部(約2割)崩壊又は溶解、(3)半分(約5割)崩壊又は溶解、(4)殆ど(約8割)崩壊又は溶解、(5)ほぼ崩壊又は溶解、の5段階で評価した。同様に市販のサラゾスルファピリジン錠についても同様に試験を行い、製剤の外観を評価した。その結果を表4に示す。
Figure 2007137783
表3の結果より,製造例3〜6及び市販のサラゾスルファピリジン錠は第1液(pH1.2)では120分間の試験で殆ど溶出しなかった。また、表4の結果より、クエン酸−リン酸塩緩衝液(pH6.8)中で、製造例3〜5は市販の錠剤に比して緩やかな崩壊又は溶解を示し、特に製造例4は24時間を通じて崩壊又は溶解が見られなかった。これらから、製造例3〜5のサラゾスルファピリジン含有のゲル状製剤は、ゲル状の徐放性製剤として有効な処方系であり、特に製造例4は経口投与時において良好な徐放性を発揮する処方系であることが明らかとなった。
表1の製造例4の処方を元に、表5に示した薬剤成分としてアセトアミノフェン或いはアシクロビルを含有するゲル状の製剤を調製した。即ちアセトアミノフェン或いはアシクロビルの薬剤成分、サッカリンナトリウム、エリスリトール,クエン酸、クエン酸ナトリウム,パラオキシ安息香酸エステル、ポリビニルアルコール(PVA)部分けん化物及び表中の多糖類原料を秤取し、これらを物理的に混合した後、精製水、グリセリン及び香料を加えて分散、又は溶解し、70〜95℃に加熱した後、所望の容器に温時分注し、自然冷却して得られた製剤はゲル状の物性を示した。
Figure 2007137783
この製剤系はサラゾスルファピリジン、アシクロビル、アセトアミノフェンに限らず他の薬剤成分にも応用ができる。

Claims (4)

  1. 薬剤成分とカンテン、アルギン酸類、キサンタンガム、ローカストビーンガム及び水を含有することを特徴とする徐放性の医薬組成物。
  2. 上記組成物の形態がゼリー状或いはゲル状であることを特徴とする請求項1記載の徐放性の医薬組成物。
  3. 上記薬剤成分の割合が0.01〜50%であることを特徴とする請求項1及び2記載の徐放性の医薬組成物。
  4. 基剤としてペクチンを含有することを特徴とする請求項1、2及び3記載の徐放性の医薬組成物。
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