JP2007137546A - エレベータの群管理制御装置 - Google Patents

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正昭 平井
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善昭 藤田
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Abstract

【課題】退避動作を発生させずに、同一シャフト内の複数の乗りかごの運行を制御する。
【解決手段】群管理制御装置11に割当評価値算出部21、仮割付け部22、ルール抵触判定部23、運行制約ルール24、割当制御部25が備えられる。乗場呼びの発生に伴い、割当評価値算出部21は所定の演算式を用いて各乗りかごに乗場呼びを割り付けた場合の割当評価値を算出する。仮割付け部22は、割当評価値算出部21によって算出された割当評価値に基づいて乗場呼びの仮割付けを行う。ルール抵触判定部23は、仮割付けされた乗りかごが運行制約ルール24に抵触するか否かを判定する。割当制御部25は、仮割付けされた乗りかごが運行制約ルール24に抵触しない場合のみに、上記乗場呼びに応答させる最適な乗りかごとして決定し、その乗りかごに対して割当信号を出力する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、同一シャフト内に複数の独立した乗りかごを有するエレベータの群管理制御装置に関する。
高層ビルなどのエレベータ利用効率の高いビルでは、1本のシャフト(昇降路)内に複数の独立した乗りかごが就役するエレベータが用いられる。このようなエレベータのことを「マルチカーエレベータ」と呼んでいる。
このマルチカーエレベータは、ダブルデッキエレベータと比較すると、各乗りかごが独立して動くことができるため、輸送効率の向上を期待できる。ただし、2台の乗りかごが常に連結されたダブルデッキエレベータと違い、運行方法を誤ると、同一シャフト内の乗りかご同士が衝突する可能性がある。このため、乗りかご同士の衝突を確実に防止しつつ、輸送効率を向上させるための特別な制御が必要となる。
ここで、マルチカーエレベータにおいて、乗りかご同士の接近を防止しつつ、輸送効率を向上させる方法として、いくつかの提案がなされている。
例えば、特許文献1では、上かご専用ゾーン、下かご専用ゾーン、両かごの共用ゾーンを設け、共用ゾーン侵入時に進入可能かどうかの判断を行い、上下かごの干渉を防止するという方法を提案している。
また、特許文献2では、かごの割付けにおいて、各フロアへの到着予測時刻の算出結果から上下かご間の干渉の可能性を演算し、退避の計画を立て、かごの干渉を事前に防ぐことを提案している。
特開2003−160283号公報 特開2000−226164号公報
しかしながら、上記第1の特許文献においては、例えば利用者が専用ゾーン階からエレベータに乗車すると、そこからの移動可能な範囲が著しく制限され、共用ゾーン階からエレベータに乗車すると、当該階に応答した乗りかごが上かごである場合と下かごである場合とで移動可能な範囲が変わってしまうなどの問題がある。また、同一昇降路内のエレベータ台数が3台以上となった場合に、ゾーン設定や群管理の制御が複雑になるなどの問題もある。
また、上記第2の特許文献においては、乗りかごを一時的に退避させる動作が生じるため、乗車中の利用者を困惑させてしまうとともに、退避動作により群管理性能(平均待ち時間)が低下するなどの問題がある。
ここで、退避動作が発生した場合のかごの動きの一例を図6に示す。
今、同一シャフト内に2台の乗りかごを有するマルチカーエレベータを想定する。図中の1aは上かご、1bは下かごである。また、P1,P2は上かご1aの行先階、Q1,Q2は下かご1bの行先階である。なお、図中の丸数字は上かご1aと下かご1bの停止順番を示している。
図6(a)に示すように、上かご1aは行先階P1→P2に向けて下降走行、下かご1bは行先階Q1→Q2に向けて上昇走行を開始する。同図(b)は、上かご1a、下かご1bがそれぞれの最初の行先階P1とQ1に到着した状態を示している。この段階までは、上かご1aと下かご1bは干渉していない。
しかし、上かご1aと下かご1bの次の行先階であるP2とQ2までの経路は互いに交差しているため、そのまま進むと、両かごの走行経路が干渉して衝突する可能性がある。そこで、上かご1aの退避経路2を作成し、上かご1aを一時退避させることとする。同図(c)は、退避経路2に沿って上かご1aを一時上方のフロアに退避させた上で、下かご1bの行先階Q2へのサービスを実施した状態を示している。これにより、下かご1bがサービスを完了する。
次いで、同図(d)に示すように、下かご1bをP2よりも下方のフロアに退避させてから、上かご1aを行先階P2へ移動させる。これにより、上かご1aのサービスも完了する。
以上のような手順により、上下かごの衝突を回避して、サービスを終了させることができる。しかし、この例で示した退避経路から分かるように、退避動作が発生すると、退避する側のかご内の乗客は目的階への到着が大きく遅れると共に、長時間かご内に閉じ込められたままで、かごの進行方向が下降→上昇→下降と反転を繰り返されるため、乗客は大きな不快感を持つ。
このように、退避動作が発生した場合には、退避かご内の乗客のサービス完了時間が伸びて、バンク全体のかごの平均運行効率を悪化させると共に、一般的なエレベータでは起こり得ないかごの動きによって、乗客に大きな不快感を与えてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、退避動作を発生させずに、同一シャフト内の複数の乗りかごの運行を制御することのできるエレベータの群管理制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点によるエレベータの群管理制御装置は、同一シャフト内に複数の独立した乗りかごを有するエレベータの群管理制御装置において、乗場呼びの発生に伴い、所定の演算式を用いて上記各乗りかごに上記乗場呼びを割り付けた場合の割当評価値を算出する評価値算出手段と、この評価値算出手段によって算出された割当評価値に基づいて上記各乗りかごの中のいずれかの乗りかごに仮割付けを行う仮割付け手段と、この仮割付け手段によって仮割付けされた乗りかごが予め上記各乗りかごの運行を制約した所定のルールに抵触するか否かを判定するルール抵触判定手段と、このルール抵触判定手段によって上記仮割付けされた乗りかごが上記所定のルールに抵触しないと判定された場合に、上記乗場呼びに応答させる最適な乗りかごとして決定し、その乗りかごに対して割当信号を出力する割当制御手段とを具備して構成される。
また、上記構成の群管理制御装置において、上記所定のルールは、同一シャフト内の複数の乗りかごが同時に走行する場合に、それらの乗りかごの全てが同一方向に走行するか、または、他の乗りかごから離れる方向への走行のみを許可するものであることを特徴とする。
また、上記構成の群管理制御装置において、上記割当制御手段は、上記仮割付けされた乗りかごが上記所定のルールに抵触すると判定された場合に、当該乗りかごを評価対象から除外して上記評価値算出手段に再度評価演算を行わせることを特徴とする。
また、上記構成の群管理制御装置において、上記割当制御手段は、上記各乗りかごのすべてが上記所定のルールに抵触すると判定された場合に、所定の時間、上記乗場呼びの割り付けを延期することを特徴とする。
本発明によれば、運行制約ルールに従って同一シャフト内の各乗りかごの運行を制御することで、乗りかごを走行方向とは逆方向へ退避させる状況が発生しなくなる。これにより、エレベータ全体としての運行効率が上がり、また、退避動作によって乗客に不快感を与えることなく運転サービスを行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るエレベータの群管理制御装置の全体構成を示す図である。図1の例では、2台のマルチカーエレベータ(以下、A号機とB号機と呼ぶ)が並設されたエレベータシステムとしての構成が示されている。A号機、B号機のマルチカーエレベータには、それぞれに同一シャフト(昇降路)内に3台の乗りかごが独立して存在する。
図1に示すように、このエレベータシステムは、群管理制御装置11、かご制御装置12a,12b、乗りかご13a〜13c,13d〜13f、乗場呼び登録装置14から構成される。なお、図1の例では、群管理構成としてA号機、B号機の2台だけを示すが、特にこの通りでなくても構わない。
群管理制御装置11は、多数の乗りかご13a〜13c,13d〜13fの運転を統括的に制御するものであり、本システムのメインコントローラとして存在する。この群管理制御装置11は、例えばビル最上部に設けられる機械室などに設置され、図示せぬケーブルを介して各号機のかご制御装置12a,12bに電気的に接続されている。なお、群管理制御装置11、かご制御装置12a,12bは共にコンピュータによって構成され、所定のプログラムを読み込むことで、そのプログラムに記述された手順に従ってエレベータ運転に係る所定の処理を実行する。
かご制御装置12a,12bは、それぞれの管理下にある乗りかごの運転制御を行う。図1の例では、A号機のマルチカーエレベータのシャフト内には、3台の乗りかご13a〜13cが就役している。かご制御装置12aは、このA号機のマルチカーエレベータにおける乗りかご13a〜13cの運転制御を行う。
同様に、B号機のマルチカーエレベータのシャフト内には、3台の乗りかご13d〜13fが就役している。かご制御装置12bは、このB号機のマルチカーエレベータにおける乗りかご13d〜13fの運転制御を行う。
乗場呼び登録装置14は、各階床の乗場(エレベータホール)に設置されており、当該乗場にエレベータを応答させるための乗場呼び(ホール呼びとも言う)の登録を行う。
なお、「乗場呼び」とは、乗場で発生した呼び情報のことであり、乗場呼び登録装置14によって登録される。具体的には、乗場呼び登録装置14に上方向または下方向の行き先方向を指定するための方向ボタンが設けられており、その方向ボタンの押下に伴い、当該階床にエレベータを応答させるための乗場呼びが登録されて群管理制御装置11に送られる。
これに対し、「かご呼び」とは、乗りかご内で発生した呼び情報のことであり、図示せぬかご呼び登録装置によって登録される。具体的には、上記かご呼び登録装置に行き先階を指定するための階床ボタンが設けられており、その階床ボタンの押下に伴い、当該行き先階にエレベータを移動させるためのかご呼びが登録されて群管理制御装置11に送られる。
ここで、図2に示すように、群管理制御装置11は、割当評価値算出部21、仮割付け部22、ルール抵触判定部23、運行制約ルール24、割当制御部25、通信部26を備えている。
割当評価値算出部21は、乗場呼び登録装置14によって登録された乗場呼びに対して、A号機とB号機のマルチカーエレベータにおける各かご毎に所定の割当評価演算を行い、その割当評価値を算出する。
仮割付け部22は、割当評価値算出部21によって算出された各かごの割当評価値に基づいて乗場呼びの仮割付けを行う。ルール抵触判定部23は、仮割付け部22によって仮割付けされた乗りかごが運行制約ルール24に抵触しているか否かを判定する。
運行制約ルール24は、マルチカーエレベータにおける各かごの運行を制約するためのルールであって、「同一シャフト内の複数のかごが同時に走行する場合に、それらのかごが全て同一方向に走行するか、または、他かごから離れる方向への走行のみを許可する」ことを規定している。
仮割付け部22によって仮割付けされた乗りかごが運行制約ルール24に抵触する場合には、当該乗りかごを評価対象から外して再評価を行うものとする。また、再評価により仮割付けを行った結果、すべての乗りかごが運行制約ルール24に抵触する場合には、所定の時間だけ割付けを延期するものとする。
割当制御部25は、ルール抵触判定部23にて割付けが許可された乗りかごに対し、当該乗場呼びの割当信号を出力する。この割当信号は、通信部26を介して各号機のかご制御装置12a,12bに与えられる。かご制御装置12a,12bでは、自分の管理下にある乗りかごに対する割当信号を受けたときに、その乗りかごの運転を制御して当該乗場呼びのあった階床に向かわせる。
通信部26は、群管理制御装置11と各号機のかご制御装置12a,12bとの間の信号、群管理制御装置11と各階の乗場に設けられた乗場呼び登録装置14との間の信号を入出力するためのインタフェースである。
図3はマルチカーエレベータの各かごの運行状態を示す図である。A号機のマルチカーエレベータを例にすると、同一シャフト内の3台の乗りかご13a〜13cはそれぞれに乗場呼びやかご呼びに応答して独立して走行している。
今、図3(a)に示すように、同一シャフト内の3台の乗りかご13a〜13cがそれぞれに上昇方向に走行しているものとする。この例では、乗りかご13aは先頭を走行し、乗りかご13bは2番目、乗りかご13cは3番目である。この場合、すべての乗りかご13a〜13cの走行方向は同じであるため、上述した運行制約ルール24には反しない。
同図(b)は、(a)の状態から一定時間経過した後の乗りかご13a〜13cの状態を示している。最後方の乗りかご13cが上昇方向のサービスを完了し、下降方向に方向反転している。ここで、乗りかご13cは乗りかご13bから離れる方向に走行し、その先には他のかごが存在しないため、運行制約ルール24には反しない。
また、同図(c)は、(b)の状態からさらに時間が進み、上昇中の乗りかご13bが上昇方向のサービスを終えて下降方向に方向反転した状態を示している。この場合も、乗りかご13bは乗りかご13aから離れる方向に走行し、その先にある乗りかご13cは乗りかご13bと同じ下降方向に進んでいるため、運行制約ルール24には反しない。
次に、上記運行制約ルール24を用いた群管理制御について説明する。
図4は群管理制御装置11の全体処理の動作を示すフローチャートである。なお、以下のフローチャートで示される処理は、コンピュータである群管理制御装置11が図示せぬメモリに記憶された所定のプログラムを読み込むことにより実行される。
まず、乗場呼び登録装置14に乗場呼びが登録され、その呼びの情報が群管理制御装置11に与えられると(ステップA11)、群管理制御装置11は、割当評価値算出部21を起動して、新規の乗場呼びに対する各かごの割当評価値を算出する(ステップA12)。これは、マルチカーエレベータにおける各かご間の干渉を考慮せず、所定の演算式を用いてA号機の乗りかご13a〜13c、B号機の乗りかご13d〜13fの計6台の乗りかごのそれぞれに乗場呼びを割り付けた場合の到着時間を予測するなどして割当評価値を算出する。
なお、上記所定の演算式としては、例えばニューロ・ファジーを利用した評価演算式などであるが、本発明は特にその手法について限定されるものではなく、一般的なエレベータの群管理制御で用いられている手法を用いて、エレベータ全体の運転効率を考慮した割当評価演算を行うものとする。
次に、群管理制御装置11は、仮割付け部22を起動して、上記割当評価値算出部21によって得られた各かごの割当評価値に基づいて最適な乗りかごを選出し、その乗りかごに対して乗場呼びの仮割付けを行う(ステップA13)。すなわち、仮割付け部22では、A号機の乗りかご13a〜13cとB号機の乗りかご13d〜13fの中で、最も評価値の高い乗りかごを割付け候補として選び出し、その乗りかごに対して乗場呼びの仮割付けを行う。
ここで、群管理制御装置11は、ルール抵触判定部23を起動して上記仮割付けされた乗りかごが運行制約ルール24に抵触しないか否かを判定する(ステップA14)。上述したように、運行制約ルール24は、マルチカーエレベータにおける各かごの運行を制約するためのルールである。この運行制約ルール24では、「同一シャフト内の複数のかごが同時に走行する場合に、それらのかごが全て同一方向に走行するか、または、他かごから離れる方向への走行のみを許可する」ことを規定している。
ルール抵触判定部23では、上記仮割付けされた乗りかごの運転情報と、その乗りかごと同じシャフト内に存在する他の乗りかごの運転情報を当該乗りかごに対応したかご制御装置から取得し、これらの運転情報を運行制約ルール24に照らして合わせて抵触判定処理を行う。この場合、例えばA号機のマルチカーエレベータの乗りかご13aに仮割付けがなされたものとすると、乗りかご13aとその他の乗りかご13b,13cの運転情報をかご制御装置12aから取得して抵触判定処理を行うことになる。
なお、上記乗りかごの運転情報には、走行方向、位置、速度、各かごに登録されたかご呼び、乗場呼び割当、乗場呼び応答時に登録されると予想される派生かご呼びなどが含まれる。
ここで、上記仮割付けされた乗りかごが運行制約ルール24に抵触しないと判定された場合(ステップA15)、群管理制御装置11は、割当制御部25を通じて当該乗りかごに対して割当信号を出力する(ステップA16)。この割当信号は、通信部26を介して当該乗りかごに対応したかご制御装置に与えられる。例えば、乗りかご13aに仮割付けがなされていた場合には、乗りかご13aが最適なかごとして最終決定され、かご制御装置12aにその割当信号が出力される。これにより、新規に登録された乗場呼びに対し、乗りかご13aが応答することになる。
一方、上記仮割付けされた乗りかごが運行制約ルール24に抵触すると判定された場合、割当制御部25はその旨を割当評価値算出部21に伝えて再評価を指示する。これにより、割当評価値算出部21では、当該乗りかごを評価対象から除外して再度評価演算を行う(ステップA17→A12)。つまり、例えば乗りかご13aに対して乗場呼びを割付けると運行制約ルール24に反する場合には、乗りかご13aを除いて再度評価演算をやり直すことになる。
また、このような再評価を繰り返した結果、すべての乗りかごが運行制約ルール24に抵触するものと判定された場合には、割当制御部25は、かご割付けを所定時間保留することで状況変化を待つ(ステップA18)。
次に、上記運行制約ルール24を基づく抵触判定処理について詳しく説明する。
図5は群管理制御装置11の抵触判定処理の動作を示すフローチャートである。なお、以下では、説明を分かりやすくするため、便宜的にA号機のマルチカーエレベータの乗りかご13aに仮割付けがなされたものと仮定して説明する。
すなわち、仮割付け部22によって乗りかご13aに対して仮割付けがなされると、ルール抵触判定部23では、運行制約ルール24に従って、まず、乗りかご13aの進行方向が同じシャフト内の他の乗りかご13b,13cと等しいか否かを判断する(ステップB11)。
乗りかご13aの進行方向が他の乗りかご13b,13cと異なる場合(ステップB11のNo)、続いて、ルール抵触判定部23は、その乗りかご13aの進行方向が他の乗りかご13b,13cから離れる方向であるか否かを判断する(ステップB12)。その結果、乗りかご13aが他の乗りかご13b,13cから離れる方向に進んでいる場合には(ステップB13のYes)、衝突の危険性はないので、ルール抵触判定部23では、この乗りかご13aに対する乗場呼びの割付けをOKとする(ステップB13)。
また、乗りかご13aの進行方向が他の乗りかご13b,13cと異なり、さらに、他の乗りかご13b,13cから離れる方向でもない場合には(ステップB13のNo)、衝突の危険性があるため、乗りかご13aに対する割付けを保留する(ステップB14)。その際に、衝突回避に必要な時間を算出して、割当評価値算出部21に出力する(ステップB15)。これにより、割当評価値算出部21では、上記衝突回避に必要な時間を考慮して割当評価演算をやり直すことができる。
一方、乗りかご13aの進行方向が他の乗りかご13b,13cと等しい場合には(ステップB11のNo)、基本的には割付けOKとするが、そのときのかご間の間隔が狭い場合に衝突の可能性もあるため、以下のような判断処理を加えることが好ましい。
すなわち、すべての乗りかご13a、13b,13cが同じ方向に進む場合において、その中の仮割付けされた乗りかご13aが進行方向の後方に位置し、前方かごである乗りかご13bとの間隔が所定値以下であるか否かを判断する(ステップB16)。
上記所定値としては、例えば2階床分である。つまり、乗りかご13aと乗りかご13bとの間隔が2階床分よりも長い場合には(ステップB16のNo)、衝突の危険性はないので、ルール抵触判定部23では、この乗りかご13aに対する割付けをOKとする(ステップB19)。
これに対し、乗りかご13aと乗りかご13bとの間隔が2階床分以下であれば(ステップB16のYes)、衝突の危険性があるため、乗りかご13aに対する割付けを保留する(ステップB17)。その際に、衝突回避に必要な時間を算出して、割当評価値算出部21に出力する(ステップB18)。これにより、割当評価値算出部21では、上記衝突回避に必要な時間を考慮して割当評価演算をやり直すことができる。
このように、運行制約ルール24に従って同一シャフト内の各乗りかごを運行させた場合に、かご同士が互いに向かって走行することがなくなるため、乗りかごを走行方向とは逆方向へ退避させる状況が発生しなくなる。よって、エレベータ全体としての運行効率が高まると共に、退避動作によって乗客に不快感を与えることなく、運転サービスを行うことが可能となる。
なお、上記実施形態では、同一シャフト内に3台の乗りかごを有するマルチカーエレベータが2台並設された構成を想定して説明したが、本発明はこれに限るものではなく、マルチカーエレベータの構成として同一シャフト内に2台の乗りかごや、さらに3台以上の乗りかごを有するものであっても良く、また、そのマルチカーエレベータの台数も2台に限らず、さらに複数台並設された構成であっても同様に適用可能である。
要するに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は本発明の一実施形態に係るエレベータの群管理制御装置の全体構成を示す図である。 図2は同実施形態におけるエレベータの群管理制御装置の機能構成を示すブロック図である。 図3は同実施形態におけるマルチカーエレベータの各かごの運行状態を示す図である。 図4は同実施形態における群管理制御装置の全体処理の動作を示すフローチャートである。 図5は同実施形態における群管理制御装置の抵触判定処理の動作を示すフローチャートである。 図6は従来の群管理制御装置による退避動作が発生した場合のかごの動きの一例を示す図である。
符号の説明
11…群管理制御装置、12a…A号機のマルチカーエレベータのかご制御装置、12b…B号機のマルチカーエレベータのかご制御装置、13a〜13c,13d〜13f…乗りかご、14…乗場呼び登録装置、21…割当評価値算出部、22…仮割付け部、23…ルール抵触判定部、24…運行制約ルール、25…割当制御部、26…通信部。

Claims (4)

  1. 同一シャフト内に複数の独立した乗りかごを有するエレベータの群管理制御装置において、
    乗場呼びの発生に伴い、所定の演算式を用いて上記各乗りかごに上記乗場呼びを割り付けた場合の割当評価値を算出する評価値算出手段と、
    この評価値算出手段によって算出された割当評価値に基づいて上記各乗りかごの中のいずれかの乗りかごに仮割付けを行う仮割付け手段と、
    この仮割付け手段によって仮割付けされた乗りかごが予め上記各乗りかごの運行を制約した所定のルールに抵触するか否かを判定するルール抵触判定手段と、
    このルール抵触判定手段によって上記仮割付けされた乗りかごが上記所定のルールに抵触しないと判定された場合に、上記乗場呼びに応答させる最適な乗りかごとして決定し、その乗りかごに対して割当信号を出力する割当制御手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータの群管理制御装置。
  2. 上記所定のルールは、同一シャフト内の複数の乗りかごが同時に走行する場合に、それらの乗りかごの全てが同一方向に走行するか、または、他の乗りかごから離れる方向への走行のみを許可するものであることを特徴とする請求項1記載のエレベータの群管理制御装置。
  3. 上記割当制御手段は、上記仮割付けされた乗りかごが上記所定のルールに抵触すると判定された場合に、当該乗りかごを評価対象から除外して上記評価値算出手段に再度評価演算を行わせることを特徴とする請求項1または2記載のエレベータの群管理制御装置。
  4. 上記割当制御手段は、上記各乗りかごのすべてが上記所定のルールに抵触すると判定された場合に、所定の時間、上記乗場呼びの割り付けを延期することを特徴とする請求項1または2記載のエレベータの群管理制御装置。
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