JP2007137420A - ステアリング装置用自在継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの高騰を招来することなく、異音の発生を確実に防止すると共に、折曲トルクを小さくして滑らかな操舵感を得ることができるステアリング装置用の自在継手を提供する。
【解決手段】トラニオン軸6の外側転動面61と軸受孔4内側との間に、ニードル10、ベアリングカップ9を介在させて組み立てられたステアリング装置用の自在継手101において、軸受孔4はシャフトの長さ方向に長径Rが、その直角方向に短径rがとられた楕円である。短径rはベアリングカップ9の外径(円形)よりもわずかに小さく形成されているため、両者の間の隙間はゼロとなっており、わずかな変形が生じている。自在継手にトルクがかかったときにトラニオン軸6との間で作用する力fの方向は短径rの方向と一致しているため、この方向には軸受孔4の面に至るまで隙間がないので、トルクが変動した場合でも、ガタ付きが発生しない。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輌用ステアリング装置において用いられる自在継手及びその製造方法に関する。
車輌用ステアリング装置では、ステアリングホィールの回転は、アッパーシャフト及び中間シャフトを通して、操舵機構へとつながるロアーシャフトに伝達される。アッパーシャフトの下端と中間シャフトの上端との間、及び中間シャフトの下端及びロアーシャフトの上端との間にはそれぞれ自在継手機構が構成されており、これにより上記シャフトが非平行であってもこれらの間で回転を伝達できるようになっている。
各シャフトの互いに向かい合う端部にはヨーク部が備えられており、ヨーク部は二股に分かれた一対の脚を有している。各脚には軸受孔が設けられており、軸受孔によってトラニオンクロスの互いに反対側にある軸部が支持される。このように自在継手機構ではトラニオンクロスを介在させることによって、互いに平行でなくても一つのシャフトと他のシャフトの間で回転を伝達することができる。
脚部の軸受孔とトラニオンクロスの軸部の間には多数のニードルを介在させることにより総コロ型の軸受機構が構成されている。この軸受機構には後述の理由により部材間に微小間隙が生じるため、車輪から振動が伝わった際、ガタつき、異音を生じ操舵感を悪化させる。
このようなガタの問題に対処するためには、軸受孔、軸部、ニードルの精度を上げればよいが、他方ではコストの面からこのような対処法を容易には採用できない。特許文献1(特開2000−170786号公報)、及び、特許文献2(実開昭57−061228号公報)にはこのための対処法が提案されている。また、トルク負荷(の変動)に関して特許文献3(特開昭56−031528号公報)が提案されている。
特許文献1(特開2000−170786号公報)では、トラニオンクロスの軸部端面に形成した円錐状孔に、ニードル軸受のベアリングカップ内面に形成した球面上突起を圧接し、これによりトラニオンクロスの軸部とニードル軸受の間の微小間隙を一様に維持し、両者の衝突による異音の発生を防止している。特許文献2(実開昭57−061228号公報)では、トラニオンクロスの軸部端面に形成した中心孔に樹脂ピースを圧入しベアリングカップの受け形状で動きを押さえている。また、特許文献3(特開昭56−031528号公報)ではトルク変動を吸収し、軸受の負荷能力を向上させる(軸受寿命を向上させる)ために、局部的に隙間を設けている。
しかしながら、部品の精度を上げてガタつきを小さく抑えるためには、各部品の寸法バラツキを現状の数分の一以下に抑えなければならず、生産性が大幅に低下するため、コストアップになる。その場合でも組み合わせによっては、過シメシロが発生し、ガタ付きは無くなるものの、継手の折り曲げトルクが大きくなり、操縦安定性が低下する。また、軸受部の隙間が零、または、シメシロ状態で構成部品を圧入嵌合するため、カジリ等が発生し易くなり、生産性が低下する。もちろん、適正シメシロの組み合わせを行えば、これらの不具合は解消するが、選択嵌合となるため、大幅に生産性が低下する。
上記特許文献1(特開2000−170786号公報)では、円錐状孔や球面状突起の同軸度の影響を受け易く、バラ付いた場合、折り曲げトルクが大きくなる、また、局部的なすべり嵌合であるため、耐久性も低下する、更に、組立時も、金属部品同士の接触であるため、精度の良い組立が求められ、生産性が低下するといった問題がある。
上記特許文献2(実開昭57−061228号公報)では、樹脂ピースを介しての接触であるため、精度はあまり必要とされないが、耐久性や耐熱性の点で限界があるといった問題がある。
さらに、上記特許文献3(特開昭56−31528号公報)では、ヨークの軸受孔と軸受外面との間に隙間が発生するため、軸受が軸方向及び後方向に動き易いといった問題がある。
特開2000−170786号公報 実開昭57−061228号公報 特開昭56−31528号公報
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、製造コストの高騰を招来することなく、トラニオンクロスの軸部とニードルの衝突による異音の発生を確実に防止すると共に、ステアリングシャフトの折曲トルクを小さくして滑らかな操舵感を得ることができるステアリング装置用自在継手を提供することを課題とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。すなわち、第1番目の発明の解決手段は、略平行な一対の脚を有する第1ヨーク、上記第1ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第1軸受孔対、略平行な一対の脚を有する第2ヨーク、上記第2ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第2軸受孔対、十字状に互いに直交した4本のトラニオン軸を備えたトラニオンクロス、上記トラニオン軸のそれぞれに形成された外側転動面、上記第1軸受孔対及び第2軸受孔対にそれぞれ嵌合するための筒状壁部と、この筒状壁部の一方に設けられた底部と、他方が開放された開放部とを有する4つのベアリングカップ、上記ベアリングカップの内面に形成された内側転動面、上記内側転動面上を転動するための複数のニードル、とを有し、上記トラニオン軸のそれぞれの外側転動面と上記軸受孔対のそれぞれの内側との間に、上記ニードル、上記ベアリングカップを介在させて組み立てられたステアリング装置用自在継手において、上記第1軸受孔及び上記第2軸受孔は、第1ヨーク及び第2ヨークのそれぞれの外側において大径部となり、その内側において小径部となるテーパ内面を備えており、上記小径部は、組み立て前における上記ベアリングカップの外径と等しいか、わずかに小さい径であることを特徴とするステアリング装置用自在継手である。
第2番目の発明の解決手段は、第1番目の発明のステアリング装置用自在継手において、上記ベアリングカップを、その開放部近傍において上記小径部と接し、ニードルの転動に影響を及ぼさない範囲で、わずかに変形させたことを特徴とするステアリング装置用自在継手である。
第3番目の発明の解決手段は、略平行な一対の脚を有する第1ヨーク、上記第1ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第1軸受孔対、略平行な一対の脚を有する第2ヨーク、上記第2ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第2軸受孔対、十字状に互いに直交した4本のトラニオン軸を備えたトラニオンクロス、上記トラニオン軸のそれぞれに形成された外側転動面、上記第1軸受孔対及び第2軸受孔対にそれぞれ嵌合するための筒状壁部と、この筒状壁部の一方に設けられた底部と、他方が開放された開放部とを有する4つのベアリングカップ、上記ベアリングカップの内面に形成された内側転動面、上記内側転動面上を転動するための複数のニードル、とを有し、上記トラニオン軸のそれぞれの外側転動面と上記軸受孔対のそれぞれの内側との間に、上記ニードル、上記ベアリングカップを介在させて組み立てられたステアリング装置用自在継手において、上記第1軸受孔及び上記第2軸受孔は、第1ヨーク及び第2ヨークがそれぞれ備えられる第1シャフト及び第2シャフトの軸方向に長径を有する実質的な楕円形状内面を備えており、上記楕円形状の短径部は、組み立て前における上記ベアリングカップの外径と等しいか、わずかに小さい径であることを特徴とするステアリング装置用自在継手である。
第4番目の発明の解決手段は、略平行な一対の脚を有する第1ヨーク、上記第1ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第1軸受孔対、略平行な一対の脚を有する第2ヨーク、上記第2ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第2軸受孔対、十字状に互いに直交した4本のトラニオン軸を備えたトラニオンクロス、上記トラニオン軸のそれぞれに形成された外側転動面、上記第1軸受孔対及び第2軸受孔対にそれぞれ嵌合するための筒状壁部と、この筒状壁部の一方に設けられた底部と、他方が開放された開放部とを有する4つのベアリングカップ、上記ベアリングカップの内面に形成された内側転動面、上記内側転動面上を転動するための複数のニードル、とを有し、上記トラニオン軸のそれぞれの外側転動面と上記軸受孔対のそれぞれの内側との間に、上記ニードル、上記ベアリングカップを介在させて組み立てられたステアリング装置用自在継手において、上記第1軸受孔及び上記第2軸受孔は、第1ヨーク及び第2ヨークのそれぞれの外側において大径部となり、その内側において小径部となるテーパ内面であり、かつ第1シャフト及び第2シャフトの軸方向に長径を有する実質的な楕円形状内面を備えており、上記楕円形状の短径部であり上記テーパ内面の小径部は、組み立て前における上記ベアリングカップの外径と等しいか、わずかに小さい径であることを特徴とするステアリング装置用自在継手である。
第5番目の発明の解決手段は、第1番目から第4番目までのいずれかのステアリング装置用自在継手の軸受孔の加工方法であって、上記軸受孔をプレスにより仕上げ加工するに際し、スプリングバックを利用して上記テーパ形状あるいは楕円形状を仕上げることを特徴とするステアリング装置用自在継手の軸受孔の加工方法である。
以上説明したように、本発明によれば、通常の加工精度でできた部品のうち、ヨーク脚の軸受孔をプレス加工で行い、所定のテーパ及び/又は楕円を有する軸受孔にしているため、軸受孔に、ニードルを介してトラニオンクロスのトラニオン軸を圧入すると、局部的な変形の影響がベアリングカップ開放部近傍の範囲に止まり、軸受の隙間が殆ど無く若しくは零とすることができ、ガタ付きの発生を防止することができるという効果を奏する。
変形も、軸受孔の周囲一部であるため、周方向及び軸方向の局部的なシメシロとなり、逃げ場の無い過シメシロ状態が避けられるため、折り曲げトルクのアップも避けられるという効果を奏する。接触面は全てコロガリ接触であるため、摩耗は抑えられ、折り曲げトルクのアップも抑えられるという効果を奏する。
更に、軸受孔をプレス加工で行うことにより、旋削加工では得られないような特性を持つ軸受孔形状が得られ、また、切削加工を省略でき、大幅な生産性の向上が期待できるという効果を奏する。組立時においても圧入初期の食いつきが無くなるため、安定して稼動できる。結局、本発明では、製造コストの高騰を招来すること無く、トラニオン軸とニードルの衝突による異音の発生を確実に防止することができると共に、ステアリングシャフトの折り曲げトルクを小さくして滑らかな操舵感を得ることができるという効果を奏する。
以下、本発明のステアリング装置用自在継手を図面に基づいて説明する。図1は以下に示す2つの実施例に共通する一部を切り欠いた自在継手の全体図である。なお、図1には、ステアリング装置用の自在継手100の第1ヨーク1とトラニオンクロス3の一部断面が点線囲いa内に示されている。
図2は、実施例1を説明するための部分断面図であって、上記点線囲いaの部分をB−B方向から拡大して示した図である。また、図3及び図4は、それぞれ図1のA−A線及びB−B線に沿ってみたヨークのみを示した断面図である。
図1に示すように、自在継手100には、第1シャフト101及び第2シャフト102とそれらの端部に一対のヨーク(第1ヨーク1及び第2ヨーク2)が備えられており、トラニオンクロス3を介在させることにより2つのシャフトが結合されている。
各ヨーク1、2は二股状に分かれて略平行な一対のヨーク脚11からなり、各ヨーク脚11にはその中心軸を共通にして軸受孔4が設けられている。トラニオンクロス3は、本体から十字状に伸び互いに直交した4本のトラニオン軸6を備えている。後述のように各トラニオン軸6のそれぞれを上記軸受孔4に嵌合させ、第1シャフト101と第2シャフト102とを結合することによって自在継手が構成される。なお、図3、図4にはヨークの一つと点線で輪郭が示されるトラニオンクロス3との相互位置関係が示されている。
図2に示すように、上記トラニオン軸6の外面には外側転動面61と軸受孔4の内面41との間には、複数個のニードル10及びスチール製のベアリングカップ9がこの順で介在しており、これにより軸受部5が形成されている。ベアリングカップ9は筒状壁部92と一方に設けられた底部91と他方に設けられた開放部93を備えたカップ状体であり、底部91は外部から軸受部5内にゴミが進入するのを防止している。また、トラニオン軸6の外側転動面61と筒状壁部92の内側転動面921は上記ニードル10が転動するための転動面となっている。なお、図中、環状のシール部材7は下方外部から軸受部5にゴミが進入するのを防止するものであり、センター孔8はトラニオン軸6の外側転動面61を仕上げ研削等するためにトラニオンクロス3を製造する工程で設けられたものである。
本実施例では、軸受孔4の内面41は、第1ヨーク1、第2ヨーク2の外側において大径部412となり、その内側において小径部411となる角度αのテーパ面となっている。小径部411は、組み立て前におけるベアリングカップ9の外径と等しいか、わずかに小さい径、例えば10〜20μm程度小さい径、に加工されている。
自在継手100は、トラニオン軸6のそれぞれの外側転動面61と軸受孔4の内面41との間に、ニードル10、ベアリングカップ9を介在させることにより組み立てられる。組み立て時、ベアリングカップ9は大径部412側から押し込まれるので、ベアリングカップ9の開放部93はテーパ面に沿って案内されこの面から力を受け徐々に内側にわずかに変形する。軸受孔4の開放部93の近傍では、ベアリングカップ9の筒状壁部92と軸受孔4の内面41とがラジアル方向の隙間なしに接触することになるため、ガタつきが防止される。
開放部93はベアリングカップ9の内側転動面921からある程度離れており、上記変形が途中で吸収されて局部的に止まるため、内側転動面921側に波及して転動性能に影響を及ぼすようなことは実質的に避けられる。つまり、局部的なシメシロとなるため、逃げ場のない過シメシロ状態に陥ることが避けられる。このため、自在継手100内では、精度に起因する無効なトルク(折り曲げトルク)やガタの発生が防止され、更に、これに起因する摩耗の発生も防止される。
また、ベアリングカップ9、その他はスチール製であるため、耐熱性の問題もない。また、自在継手のガタを押さえるためシメシロ嵌合させる構造とすると、従来のものではトラニオン軸とヨークの軸受孔を組み立てるときカジリ現象が発生しやすい。本実施例によると、小径部411においては軽いシメシロ嵌合を行う一方、他方では大径部412において大きめの隙間が設けられているので従来のようなカジリ現象を生じさせることなく組み立てを行うことができる。
更に、トラニオン軸6や軸受孔4の同軸度の誤差も上述の局部的変形によって吸収されるので、その影響を受けてシール性能の低下や折り曲げトルクの増加を抑制することができる。
なお、上述の特許文献3(特開昭56−31528号公報)に開示される自在継手では、ベアリングカップ(同公報上では軸受ブッシュ7)の筒状壁部と軸受孔との間に部分的な三日月状の負荷方向の隙間を作り、この隙間によって形成される橋状部分が弾性変形することによって、負荷トルクの変動を吸収し、軸受の負荷能力を向上させ(軸受の寿命を向上させ)るようになっているので、負荷の変動に関わらずこの方向の隙間を無くしている本発明(実施例1及び後述の実施例)自在継手とは容易に区別される。また、本発明自在継手はステアリング用であるため、低速回転と正逆両方向の負荷を繰り返し受けることから、上記特徴は高速回転、一定方向負荷を受ける通常の自在継手とは異なる意味を持つ。
軸受孔4が実施例1においてはテーパ孔となっていたが、実施例2ではこれを楕円孔としている。この点を除きこの自在継手100は実施例1と同様であるので重複する説明をしない。図5は、ヨーク脚11の一部を拡大して示した説明図であり、同一の符号は実施例1と同様のものを指している。
軸受孔4は図5に示されるように第1シャフト101(あるいは第2シャフト102)の方向に長径Rが、その直角方向に短径rがとられている。本実施例における楕円の程度は短長径差が10〜20μm程度とされる。
上記楕円の短径rはベアリングカップ9の外径(円形)よりもわずかに小さく形成されているため、両者の間の隙間はゼロとなっており、わずかな変形が生じている。そして、自在継手100にトルクがかかったときにトラニオン軸6との間で作用する力fの方向は短径rの方向と一致している。このため、この方向には軸受孔4の面に至るまで隙間がなく、車軸からの力を受けて自在継手100のトルクが変動した場合でも、ガタ付きが発生しない。
なお、上述のように軸受孔4を楕円とするとともに同時に実施例1に示すようにテーパ面とすることも可能である。
上記軸受孔4をテーパ状にあるいは楕円状に加工する方法の一例を図6を用いて説明する。第1ヨーク1(あるいは第2ヨーク2)は、仕上げ打ち抜きダイ135に2つのヨーク脚11を密着させた状態で図6のようにセットされる。このとき、ヨーク1の荒仕上げ孔134(軸受孔4になる)にはすでに荒仕上げ孔が加工されている。仕上げ打ち抜きダイ135にはダイ孔136が設けられていて、ヨーク脚11の荒仕上げ孔134と同芯になるように位置決めされる。ヨーク脚11の両外側には仕上げ打ち抜きポンチ137が対向する状態で離れて配置されており、その軸芯はヨーク脚の荒仕上げ孔134及び仕上げ打ち抜きダイのダイ孔136と同芯になるようにセットされる。仕上げ打ち抜きポンチ137にはその先端にランド部138が設けられている。
この状態で、2つの仕上げ打ち抜きポンチ137は両側から同時にヨーク脚11側に移動し、仕上げ打ち抜きポンチ137のランド部138がワークに食い込んで軸受孔4の仕上げ加工を行う。軸受孔4のプレス加工は3工程に分けて行い、最後の工程はシェービング仕上げとなっている。
軸受孔4の回りでは、ヨーク脚11の肉の量が異なる。仕上げ打ち抜きポンチ137が進入するとき、この進行方向とは直角な方向にも力が発生する。この力はヨーク脚11に変形を起こし、そこの肉をわずかに押し広げる。このような押し広げられた状態でポンチが進入するため、ポンチが抜き去られたとき、この変形部分が収縮し、いわゆるスプリングバックといわれる現象を生じる。
スプリングバックの量(収縮量あるいは変形量)は場所あるいは方向により異なるため、これに応じて仕上げ形成される孔の形状が異なることになる。スプリングバックの量は、軸受孔4回りの肉の量、ポンチの切れ味、取り代(仕上げ代c)、ランド部138の大きさ、ワークの保持状態、ワークとの接触状態、材質、切削油の有無、厚さ方向に応じて異なるため、これらを調整することにより、仕上げ形状をコントロールすることができる。
ヨーク脚11に関しては、軸受孔4の負荷方向(図5でfの方向)の幅が最も少ないため、この方向に広がりやすく、したがってスプリングバック量が多くなるため、仕上がる形状はシャフト(例えばシャフト101)方向に長い楕円状となる。また、厚さ方向に関しても加工条件が異なる。図4に示すように厚さ方向に沿ってヨーク軸の厚さdが異なるため、外側から内側にポンチが進入するにつれて、変形しやすくなる。このため内側のスプリングバック量が多くなり、仕上がり寸法について内側の方が外側よりも小さくなるため、軸受孔4はテーパ状となる。
以上の通りであるから、厚さ方向に応じた軸受孔4回りの肉の量、ポンチの切れ味、取り代(仕上げ代)、ランド部138の大きさ、ワークの保持状態、ワークとの接触状態、材質、切削油の有無を考慮した加工条件あるいはヨーク脚11と軸受孔4の寸法、材質を加味することにより、軸受孔4にテーパ形状及び/又は楕円度を与えることができる。
こうして作ったヨークを用いて、ニードル軸受を介してトラニオンクロスを組み立てて自在継手を得、その性能を調査した結果、ガタ付き零または略零及び折り曲げトルク小の継手を得ることができた。また、この加工方法によればプレス加工によりテーパ及び/又は楕円が同時に得られるので、品質が安定し、生産性が向上し、その結果製造コストを低くすることができた。
2つの実施例に共通する一部を切り欠いたステアリング装置用の自在継手の全体図である。 実施例1を説明するための部分断面図であって、図1の点線囲いaの部分をB−B方向から拡大して示した図である。 図1のA−A線に沿ってみたヨークのみを示した断面図である。 図1のB−B線に沿ってみたヨークのみを示した断面図である。 実施例2におけるヨーク脚11の一部を拡大して示した説明図である。 実施例3における軸受孔4をテーパ状にあるいは楕円状に加工する方法の一例を説明するための説明図である。
符号の説明
1 第1ヨーク
2 第2ヨーク
3 トラニオンクロス
4 軸受孔
5 軸受部
6 トラニオン軸
7 シール部材
8 センター孔
9 ベアリングカップ
10 ニードル
11 ヨーク脚
41 内面
61 外側転動面
91 底部
92 筒状壁部
93 開放部
100 自在継手
101 第1シャフト
102 第2シャフト
134 荒仕上げ孔
135 仕上げ打ち抜きダイ
136 ダイ孔
137 仕上げ打ち抜きポンチ
138 ランド部
411 小径部
412 大径部
921 内側転動面

Claims (5)

  1. 略平行な一対の脚を有する第1ヨーク、
    上記第1ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第1軸受孔対、
    略平行な一対の脚を有する第2ヨーク、
    上記第2ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第2軸受孔対、
    十字状に互いに直交した4本のトラニオン軸を備えたトラニオンクロス、
    上記トラニオン軸のそれぞれに形成された外側転動面、
    上記第1軸受孔対及び第2軸受孔対にそれぞれ嵌合するための筒状壁部と、この筒状壁部の一方に設けられた底部と、他方が開放された開放部とを有する4つのベアリングカップ、
    上記ベアリングカップの内面に形成された内側転動面、
    上記内側転動面上を転動するための複数のニードル、
    とを有し、上記トラニオン軸のそれぞれの外側転動面と上記軸受孔対のそれぞれの内側との間に、上記ニードル、上記ベアリングカップを介在させて組み立てられたステアリング装置用自在継手において、
    上記第1軸受孔及び上記第2軸受孔は、第1ヨーク及び第2ヨークのそれぞれの外側において大径部となり、その内側において小径部となるテーパ内面を備えており、
    上記小径部は、組み立て前における上記ベアリングカップの外径と等しいか、わずかに小さい径であること
    を特徴とするステアリング装置用自在継手。
  2. 請求項1に記載されたステアリング装置用自在継手において、
    上記ベアリングカップは、その開放部近傍において上記小径部と接し、ニードルの転動に影響を及ぼさない範囲で、わずかに変形していること
    を特徴とするステアリング装置用自在継手。
  3. 略平行な一対の脚を有する第1ヨーク、
    上記第1ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第1軸受孔対、
    略平行な一対の脚を有する第2ヨーク、
    上記第2ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第2軸受孔対、
    十字状に互いに直交した4本のトラニオン軸を備えたトラニオンクロス、
    上記トラニオン軸のそれぞれに形成された外側転動面、
    上記第1軸受孔対及び第2軸受孔対にそれぞれ嵌合するための筒状壁部と、この筒状壁部の一方に設けられた底部と、他方が開放された開放部とを有する4つのベアリングカップ、
    上記ベアリングカップの内面に形成された内側転動面、
    上記内側転動面上を転動するための複数のニードル、
    とを有し、上記トラニオン軸のそれぞれの外側転動面と上記軸受孔対のそれぞれの内側との間に、上記ニードル、上記ベアリングカップを介在させて組み立てられたステアリング装置用自在継手において、
    上記第1軸受孔及び上記第2軸受孔は、第1ヨーク及び第2ヨークがそれぞれ備えられる第1シャフト及び第2シャフトの軸方向に長径を有する実質的な楕円形状内面を備えており、
    上記楕円形状の短径部は、組み立て前における上記ベアリングカップの外径と等しいか、わずかに小さい径であること
    を特徴とするステアリング装置用自在継手。
  4. 略平行な一対の脚を有する第1ヨーク、
    上記第1ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第1軸受孔対、
    略平行な一対の脚を有する第2ヨーク、
    上記第2ヨークの脚のそれぞれに、その中心軸を共通にして形成された第2軸受孔対、
    十字状に互いに直交した4本のトラニオン軸を備えたトラニオンクロス、
    上記トラニオン軸のそれぞれに形成された外側転動面、
    上記第1軸受孔対及び第2軸受孔対にそれぞれ嵌合するための筒状壁部と、この筒状壁部の一方に設けられた底部と、他方が開放された開放部とを有する4つのベアリングカップ、
    上記ベアリングカップの内面に形成された内側転動面、
    上記内側転動面上を転動するための複数のニードル、
    とを有し、上記トラニオン軸のそれぞれの外側転動面と上記軸受孔対のそれぞれの内側との間に、上記ニードル、上記ベアリングカップを介在させて組み立てられたステアリング装置用自在継手において、
    上記第1軸受孔及び上記第2軸受孔は、第1ヨーク及び第2ヨークのそれぞれの外側において大径部となり、その内側において小径部となるテーパ内面であり、かつ第1シャフト及び第2シャフトの軸方向に長径を有する実質的な楕円形状内面を備えており、
    上記楕円形状の短径部であり上記テーパ内面の小径部は、組み立て前における上記ベアリングカップの外径と等しいか、わずかに小さい径であること
    を特徴とするステアリング装置用自在継手。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載されたステアリング装置用自在継手の軸受孔の加工方法であって、
    上記軸受孔をプレスにより仕上げ加工するに際し、スプリングバックを利用して上記テーパ形状あるいは楕円形状を仕上げること
    を特徴とするステアリング装置用自在継手の軸受孔の加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013170695A (ja) * 2012-02-23 2013-09-02 Nsk Ltd 十字軸式自在継手及び自在継手用十字軸の製造方法
WO2017051656A1 (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 Ntn株式会社 トリポード型等速自在継手

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