ところで、特許文献1の従来技術において、センタースピーカを含むセンタースピーカ装置とフロント左スピーカを含むフロント左スピーカ装置とフロント右スピーカを含むフロント右スピーカ装置とは、DVDプレーヤにコード(信号ケーブル)で接続されるが、リア左スピーカを含むリア左スピーカ装置とリア右スピーカを含むリア右スピーカ装置とは、DVDプレーヤには直接接続されず、DVDプレーヤからの電波により無線で音声信号がリア左スピーカ装置とリア右スピーカ装置とに送られるようになっている。
DVDプレーヤでは、リア左スピーカ装置とリア右スピーカ装置とに無線で音声信号を送るため、オーディオ出力回路のリア左スピーカ装置とリア右スピーカ装置とに対する音声信号を変調して無線にて伝送するための送信部が設けられている。一方、リア左スピーカ装置とリア右スピーカ装置には、DVDプレーヤから無線伝送されてきた変調音声信号を復調する復調回路が設けられている。
しかしながら、この従来技術では、リア左スピーカ装置とリア右スピーカ装置とは、別々に構成されているため、DVDプレーヤから無線で送られてきた音声信号を受信して復調する回路を含む受信部がそれぞれ個別に必要となり、また、スピーカボックスも個別に設けなければならないので、この分、コストアップする傾向がある。また、通常、ホームシアターを構成する場合、音響効果を高めるため、DVDプレーヤと各スピーカ装置との間に、イコライザなどを含むAV(Audio Visual)レシーバを接続するのが一般的にあるが、この従来技術では、AVレシーバが開示されていないので、AVレシーバを含むオーディオシステムに比べ、音響効果が劣ることになる。また、この従来技術では、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号を電波に乗せて送信する送信部がDVDプレーヤに設けられているが、この送信部の分だけDVDプレーヤの回路が複雑化し、DVDプレーヤ自体のコストアップにも繋がる。
特許文献2の従来技術は、少なくとも1つのマスタから、種々の空間位置に配置され、データをほぼ同時に受信するように構成された1つ以上のスレーブ(スピーカ装置)にデータを送信するものであり、送信する被変調波が、代表的信号、補助データ、管理データと言うようなネットワークを意識したデータを被変調波としている。しかし、この従来技術は、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、および背面右側用スピーカのうち、背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに対してのみ無線で音声信号を伝送するように構成したものではない。
特許文献3の従来技術では、5.1 チャンネルサラウンド方式の場合、視聴者の前面側に4台のスピーカが配置され、背面側に2台のスピーカが配置され、システム本体から背面側の各リアスピーカに音声信号を電波で送信するようにしたものであるが、各リアスピーカは別々に構成されているため、センタースピーカが内蔵されたスピーカシステム本体から無線で送られてきた音声信号を受信して復調する回路を含む受信部がそれぞれ個別に必要となり、また、スピーカボックスも個別に設けなければならないので、この分、コストアップする傾向がある。
特許文献4の従来技術では、情報送信装置から受信機能付きスピーカ装置にデータ列を無線方式で送信するようにしているが、この無線方式としては赤外線を用いているので、遮蔽物で赤外線が遮断され、受信機能付きスピーカ装置に届かないようなことが生じる場合がある。したがって、この従来技術では、常に、情報送信装置と受信機能付きスピーカ装置との間に、遮蔽物を置かないように気遣う必要がある。また、背面左側用スピーカ装置に相当するスピーカ装置と背面右側用スピーカ装置に相当するスピーカ装置とは、別々に構成されることになるので、情報送信装置から無線で送られてきた音声信号を受信して復調する回路を含む受信部がそれぞれ個別に必要となり、また、スピーカボックスも個別に設けなければならないので、この分、コストアップする傾向がある。
特許文献5の従来技術では、左前スピーカモジュール、右前スピーカモジュール、左サラウンドスピーカモジュール、右サラウンドスピーカモジュール、中央スピーカモジュール、サブウーハーモジュールが、それぞれ配置され、デジタルオーディオ符号器/送信機から無線で送信されてきた音声信号により、オーディオシステムが音声を出力するように構成されているが、左前スピーカモジュール(前面左側用スピーカ装置)、右前スピーカモジュール(前面右側用スピーカ装置)、中央スピーカモジュール(前面中央用スピーカ装置)、サブウーハーモジュール(サブウーハー用スピーカ装置)、左サラウンドスピーカモジュール(背面左側用スピーカ装置)、右サラウンドスピーカモジュール(背面右側用スピーカ装置)のうち、左サラウンドスピーカモジュール(背面左側用スピーカ装置)および右サラウンドスピーカモジュール(背面右側用スピーカ装置)のみに対しては無線で音声信号を伝送するように構成したものではない。また、左サラウンドスピーカモジュール(背面左側用スピーカ装置)と右サラウンドスピーカモジュール(背面右側用スピーカ装置)とは、別々に構成されることになるので、情報送信装置から無線で送られてきた音声信号を受信して復調する回路を含む受信部がそれぞれ個別に必要となり、また、スピーカボックスも個別に設けなければならないので、この分、コストアップする傾向がある。
特許文献6の従来技術では、他方側チャンネルの音声信号を、一方側スピーカ内の低周波増幅器、FM変調器及び送信部を介し、無線送信を行うように構成されているが、この従来技術も、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、背面右側用スピーカのうち、背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに対してのみ無線で音声信号を伝送するように構成したものではない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、サブウーハースピーカ装置から背面左用スピーカ対応音声信号および背面右用スピーカ対応音声信号を電波に乗せて送信するように構成し、また、背面左側用スピーカと背面右側用スピーカをモジュール化して構成するオーディオシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、および背面右側用スピーカに対して音声信号を伝送して音声を出力するオーディオシステムにおいて、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を前記各スピーカに対応させて生成する音声生成装置を備えると共に、サブウーハ−用スピーカと、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅する音声増幅回路と、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号をデジタル音声信号に変換し更にAAFS変調して電波として送信するモジュール化された送信部とを有するサブウーハ−スピーカ装置を備え、更に、前記サブウーハ−スピーカ装置からの電波を受信しAAFS復調してデジタル音声信号を取り出し更にアナログ音声信号に変換するモジュール化された受信部と、この受信部からのアナログ音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与えるリアスピーカ用音声増幅回路とを有するリアスピーカ装置を備えたことを特徴とするオーディオシステムを提供する。
この構成において、音声生成装置は、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を各スピーカに対応させて生成する。サブウーハ−スピーカ装置において、音声増幅回路は、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅し、サブウーハ−用スピーカは、前記増幅されたサブウーハー用スピーカ対応音声信号により、ウーハー音声を出力する。また、サブウーハースピーカ装置における送信部は、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号をデジタル音声信号に変換し、更にAAFS変調して電波として送信する。リアスピーカ装置では、受信部は、前記サブウーハ−スピーカ装置からの電波を受信し、AAFS復調してデジタル音声信号を取り出し、更にアナログ音声信号に変換し、リアスピーカ用音声増幅回路は、受信部からのアナログ音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与える。これにより、背面左側用スピーカからは背面左側用音声が出力され、背面右側用スピーカからは背面右側用音声が出力される。
この構成によれば、サブウーハースピーカ装置は、任意の位置に配置できるので、サブウーハースピーカ装置からの電波がリアスピーカ装置に十分に届くようにサブウーハースピーカ装置を配置することができ、また、送信部はモジュール化されているので、送信部の回路基板は小さくて済み、サブウーハースピーカ装置内の空いているスペースに設けることができる。また、受信部のモジュール化により、受信部の回路基板は小さくて済み、サブウーハースピーカ装置の空きスペースに設けることができ、また、受信部は、2系統の音声信号を出力することができるので、1個のリアスピーカ装置内に2個のスピーカ(背面左側用スピーカと背面右側用スピーカ)を収めることが可能になる。また、AAFS変調で音声信号を送信しているので、外来ノイズの影響を受けにくくなり、音質の向上も図れる。
請求項2の発明は、少なくとも、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、および背面右側用スピーカに対して音声信号を伝送して音声を出力するオーディオシステムにおいて、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を前記各スピーカに対応させて生成する音声生成装置を備えると共に、サブウーハ−用スピーカと、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅する音声増幅回路とを有するサブウーハ−スピーカ装置を備え、更に、サブウーハースピーカ装置に設けられ背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号をデジタル音声信号に変換し更にAAFS変調して電波として送信するモジュール化された送信部を備えると共に、モジュール化して構成された背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカと、前記送信部からの電波を受信しAAFS復調してデジタル音声信号を取り出し更にアナログ音声信号に変換するモジュール化された受信部と、この受信部からのアナログ音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与えるリアスピーカ用音声増幅回路とを有するリアスピーカ装置を備えたことを特徴とするオーディオシステムを提供する。
この構成において、音声生成装置は、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を各スピーカに対応させて生成する。サブウーハ−スピーカ装置において、音声増幅回路は、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅し、サブウーハ−用スピーカは、前記増幅されたサブウーハー用スピーカ対応音声信号により、ウーハー音声を出力する。また、サブウーハースピーカ装置に設けられた送信部は、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号をデジタル音声信号に変換し、更にAAFS変調して電波として送信する。リアスピーカ装置において、受信部は、前記サブウーハースピーカ装置からの電波を受信し、AAFS復調してデジタル音声信号を取り出し、更にアナログ音声信号に変換し、リアスピーカ用音声増幅回路は、受信部からのアナログ音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与える。これにより、背面左側用スピーカからは背面左側用音声が出力され、背面右側用スピーカからは背面右側用音声が出力される。
この構成によれば、サブウーハースピーカ装置は、任意の位置に配置できるので、サブウーハースピーカ装置からの電波がリアスピーカ装置に十分に届くようにサブウーハースピーカ装置を配置することができ、また、送信部はモジュール化されているので、送信部の回路基板は小さくて済み、サブウーハースピーカ装置内の空いているスペースに設けることができる。また、受信部のモジュール化により、受信部の回路基板は小さくて済み、サブウーハースピーカ装置の空きスペースに設けることができる。また、AAFS変調により音声信号を送信しているので、外来ノイズの影響を受けにくくなり、音質の向上も図れる。
また、この構成によれば、受信部は、2系統の音声信号を出力することができるので、1個のリアスピーカ装置内に2個のスピーカ(背面左側用スピーカと背面右側用スピーカ)を収めることができ、リアスピーカ装置としては従来のように2個のリアスピーカ装置を設ける必要がなくなり、これにより、スピーカボックスも1つで済み、この分、コストダウンも図れる。また、従来のようにリアスピーカ装置が2個あれば、部屋のスペースも余分にとるが、リアスピーカ装置が1個であれば、配置するスペースも少なくて済み、部屋のスペースを有効に活用することもできる。
請求項3の発明は、少なくとも、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、および背面右側用スピーカに対して音声信号を伝送して音声を出力するオーディオシステムにおいて、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を前記各スピーカに対応させて生成する音声生成装置を備えると共に、サブウーハ−用スピーカと、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅する音声増幅回路と、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号を変調して電波として送信する送信部とを有するサブウーハ−スピーカ装置を備え、更に、前記サブウーハ−スピーカ装置からの電波を受信し元の音声信号に復調する受信部と、この受信部からの音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与えるリアスピーカ用音声増幅回路とを有するリアスピーカ装置を備えたことを特徴とするオーディオシステムを提供する。
この構成において、音声生成装置は、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を前記各スピーカに対応させて生成する。サブウーハ−スピーカ装置において、音声増幅回路は、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅し、サブウーハ−用スピーカは、前記増幅されたサブウーハー用スピーカ対応音声信号により、ウーハー音声を出力する。また、サブウーハースピーカ装置における送信部は、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号を変調して電波として送信する。リアスピーカ装置において、受信部は、前記サブウーハ−スピーカ装置からの電波を受信し、復調して元の音声信号を取り出し、リアスピーカ用音声増幅回路は、受信部からの音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与える。これにより、背面左側用スピーカからは背面左側用音声が出力され、背面右側用スピーカからは背面右側用音声が出力される。
この構成によれば、サブウーハースピーカ装置は、任意の位置に配置できるので、サブウーハースピーカ装置から電波がリアスピーカ装置に十分に届くようにサブウーハースピーカ装置を配置することができる。また、受信部は、2系統の音声信号を出力することができるので、1個のリアスピーカ装置内に2個のスピーカを収めることが可能になる。
請求項4の発明は、少なくとも、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、および背面右側用スピーカに対して音声信号を伝送して音声を出力するオーディオシステムにおいて、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を前記各スピーカに対応させて生成する音声生成装置を備えると共に、サブウーハ−スピーカと、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅する音声増幅回路とを有するサブウーハ−スピーカ装置を備え、更に、所定の装置に設けられ背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号を変調して電波として送信する送信部を備えると共に、モジュール化して構成された背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカと、前記送信部からの電波を受信し元の音声信号に復調する受信部と、この受信部からの音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与えるリアスピーカ用音声増幅回路とを有するリアスピーカ装置を備えたことを特徴とするオーディオシステムを提供する。
この構成において、音声生成装置は、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を各スピーカに対応させて生成する。サブウーハ−スピーカ装置において、音声増幅回路は、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅し、サブウーハ−用スピーカは、前記増幅されたサブウーハー用スピーカ対応音声信号により、ウーハー音声を出力する。また、サブウーハースピーカ装置に設けられた送信部は、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号を変調して電波として送信する。リアスピーカ装置において、受信部は、前記サブウーハースピーカ装置からの電波を受信し、復調して元の音声信号を取り出し、リアスピーカ用音声増幅回路は、受信部からのアナログ音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与える。これにより、背面左側用スピーカからは背面左側用音声が出力され、背面右側用スピーカからは背面右側用音声が出力される。
この構成によれば、サブウーハースピーカ装置は、任意の位置に配置できるので、サブウーハースピーカ装置から電波がリアスピーカ装置に十分に届くようにサブウーハースピーカ装置を配置することができる。また、受信部は、2系統の音声信号を出力することができるので、1個のリアスピーカ装置内に2個のスピーカを収めることができ、リアスピーカ装置としては従来のように2個のリアスピーカ装置を設ける必要がなくなり、これにより、スピーカボックスも1つで済み、この分、コストダウンも図れる。また、従来のようにリアスピーカ装置が2個あれば、部屋のスペースも余分にとるが、リアスピーカ装置が1個であれば、配置するスペースも少なくて済み、部屋のスペースを有効に活用することもできる。
請求項5の発明では、請求項3または請求項4の発明において、前記送信部は、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号をデジタル音声信号に変換し更にスペクトラム拡散変調して電波として送信する回路であり、前記受信部は、サブウーハ−スピーカ装置または所定の装置からの電波を受信しスペクトラム拡散復調してデジタル音声信号を取り出し更にアナログ音声信号に変換する回路であるので、前記受信部では、前記送信部での背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号を精度良く再現でき、音質が良好なものが得られる。
請求項6の発明では、請求項3または請求項4または請求項5において、前記送信部および前記受信部をモジュール化して構成したので、送信部の回路基板および受信部の回路基板は小さくて済み、送信部はサブウーハースピーカ装置内の空いているスペースに設けることができる。また、受信部は、リアスピーカ装置の空きスペースに設けることができる。
請求項7の発明では、請求項5の発明において、前記スペクトラム拡張変調としてはAAFS変調を用い、前記スペクトラム拡張復調としてはAAFS復調を用いるので、外来ノイズに影響されることなく、送信部から受信部に信号を無線伝送することができる。
請求項8の発明では、請求項4の発明において、前記所定の装置とは、サブウーハースピーカ装置であるので、サブウーハースピーカ装置は任意の位置に配置でき、サブウーハースピーカ装置から電波がリアスピーカ装置に十分に届くようにサブウーハースピーカ装置を配置することができる。
以上のように本発明によれば、少なくとも、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、および背面右側用スピーカに対して音声信号を伝送して音声を出力するオーディオシステムにおいて、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を前記各スピーカに対応させて生成する音声生成装置を備えると共に、サブウーハ−用スピーカと、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅する音声増幅回路と、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号をデジタル音声信号に変換し更にAAFS変調して電波として送信するモジュール化された送信部とを有するサブウーハ−スピーカ装置を備え、更に、前記サブウーハ−スピーカ装置からの電波を受信しAAFS復調してデジタル音声信号を取り出し更にアナログ音声信号に変換するモジュール化された受信部と、この受信部からのアナログ音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与えるリアスピーカ用音声増幅回路とを有するリアスピーカ装置を備えて構成した。
したがって、サブウーハースピーカ装置は任意の位置に配置できるので、サブウーハースピーカ装置からの電波がリアスピーカ装置に十分に届くようにサブウーハースピーカ装置を配置することができ、また、送信部はモジュール化されているので、送信部の回路基板は小さくて済み、サブウーハースピーカ装置内の空いているスペースに設けることができる。また、受信部のモジュール化により、受信部の回路基板は小さくて済み、サブウーハースピーカ装置の空きスペースに設けることができ、また、受信部は、2系統の音声信号を出力することができるので、1個のリアスピーカ装置内に2個のスピーカを収めることが可能になる。また、AAFS変調およびAAFS復調を行っているので、送信部からの信号は、外来ノイズの影響を受けにくくなり、リアスピーカ装置のスピーカの音声出力の音質の向上も図れる。
また、本発明によれば、少なくとも、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、および背面右側用スピーカに対して音声信号を伝送して音声を出力するオーディオシステムにおいて、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を前記各スピーカに対応させて生成する音声生成装置を備えると共に、サブウーハ−用スピーカと、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅する音声増幅回路とを有するサブウーハ−スピーカ装置を備えると共に、サブウーハースピーカ装置に設けられ背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号をデジタル音声信号に変換し更にAAFS変調して電波として送信するモジュール化された送信部を備え、更に、モジュール化して構成された背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカと、前記送信部からの電波を受信しAAFS復調してデジタル音声信号を取り出し更にアナログ音声信号に変換するモジュール化された受信部と、この受信部からのアナログ音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与えるリアスピーカ用音声増幅回路とを有するリアスピーカ装置を備えて構成した。
したがって、サブウーハースピーカ装置は、任意の位置に配置できるので、サブウーハースピーカ装置からの電波がリアスピーカ装置に十分に届くようにサブウーハースピーカ装置を配置することができ、また、送信部はモジュール化されているので、送信部の回路基板は小さくて済み、サブウーハースピーカ装置内の空いているスペースに設けることができる。また、AAFS変調およびAAFS復調を行っているので、送信部からの信号は外来ノイズの影響を受けにくくなり、リアスピーカ装置のスピーカの音声出力の音質の向上も図れる。
また、受信部は、2系統の音声信号を出力することができるので、1個のリアスピーカ装置内に2個のスピーカを収めることができ、リアスピーカ装置としては従来のように2個のリアスピーカ装置を設ける必要がなくなり、これにより、スピーカボックスも1つで済み、この分、コストダウンも図れる。また、従来のようにリアスピーカ装置が2個あれば、部屋のスペースも余分にとるが、リアスピーカ装置が1個であれば、配置するスペースも少なくて済み、部屋のスペースを有効に活用することもできる。
また、本発明によれば、少なくとも、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、および背面右側用スピーカに対して音声信号を伝送して音声を出力するオーディオシステムにおいて、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を前記各スピーカに対応させて生成する音声生成装置を備えると共に、サブウーハ−用スピーカと、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅する音声増幅回路と、背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号を変調して電波として送信する送信部とを有するサブウーハ−スピーカ装置を備え、更に、前記サブウーハ−スピーカ装置からの電波を受信し元の音声信号に復調する受信部と、この受信部からの音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与えるリアスピーカ用音声増幅回路とを有するリアスピーカ装置を備えて構成した。
したがって、サブウーハースピーカ装置は、任意の位置に配置できるので、サブウーハースピーカ装置からの電波がリアスピーカ装置に十分に届くようにサブウーハースピーカ装置を配置することができる。また、受信部は、2系統の音声信号を出力することができるので、1個のリアスピーカ装置内に2個のスピーカを収めることが可能になる。
また、本発明によれば、少なくとも、前面左側用スピーカ、前面右側用スピーカ、前面中央用スピーカ、サブウーハー用スピーカ、背面左側用スピーカ、および背面右側用スピーカに対して音声信号を伝送して音声を出力するオーディオシステムにおいて、再生装置またはチューナからの音声信号を入力してユーザ操作により設定された音声パターンおよび音量を示す音声信号を前記各スピーカに対応させて生成する音声生成装置を備えると共に、サブウーハ−スピーカと、前記音声生成装置からの前面左側用スピーカ対応音声信号と前面右側用スピーカ対応音声信号と前面中央用スピーカ対応音声信号とサブウーハー用スピーカ対応音声信号を増幅する音声増幅回路とを有するサブウーハ−スピーカ装置を備え、更に、所定の装置に設けられ背面左側用スピーカ対応音声信号および背面右側用スピーカ対応音声信号を変調して電波として送信する送信部を備えると共に、モジュール化して構成された背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカと、前記送信部からの電波を受信し元の音声信号に復調する受信部と、この受信部からの音声信号を増幅して背面左側用スピーカおよび背面右側用スピーカに与えるリアスピーカ用音声増幅回路とを有するリアスピーカ装置を備えて構成した。
したがって、サブウーハースピーカ装置は、任意の位置に配置できるので、サブウーハースピーカ装置からの電波がリアスピーカ装置に十分に届くようにサブウーハースピーカ装置を配置することができる。また、受信部は、2系統の音声信号を出力することができるので、1個のリアスピーカ装置内に2個のスピーカを収めることができ、リアスピーカ装置としては従来のように2個のリアスピーカ装置を設ける必要がなくなり、これにより、スピーカボックスも1つで済み、この分、コストダウンも図れる。また、従来のようにリアスピーカ装置が2個あれば、部屋のスペースも余分にとるが、リアスピーカ装置が1個であれば、配置するスペースも少なくて済み、部屋のスペースを有効に活用することもできる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るオーディオシステムに接続されるDVDプレーヤの構成を示す回路ブロック図である。
このDVDプレーヤAは、ディスクメカユニット1、マイクロプロセッサ2、SEL(セレクタ)3、DAC(デジタル・アナログ・コンバータ)4,5,6,7、LPF(ロー・パス・フィルタ)8、およびビデオアンプ9を備えている。
ディスクメカユニット1は、装填されたDVDやCDを回転させ、図示しない光ピックアップによりDVDやCDから記録信号を読み取って出力する。マイクロプロセッサ2は、OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)コントローラ、AVデコーダ、およびフロントエンドコントローラの機能を有し、ディスクメカユニット1からの記録信号をデコードして映像信号と音声信号を再生し、音声信号をSEL(セレクタ)3およびDAC(デジタル・アナログ・コンバータ)5,6,7に供給すると共に、映像信号をビデオアンプ9に供給する。
また、マイクロプロセッサ2は、AVレシーバB(図2参照)のマイクロプロセッサ20からラインL8を介して入力されたDVD/RADIO信号によりDVDプレーヤAを動作させたり、図示しないラジオチューナを動作させたりする。DVD/RADIO信号は、DVDを示している場合、DVDプレーヤの主電源をオンすると共にラジオの主電源をオフし、RADIOを示している場合、DVDプレーヤの主電源をオフすると共にラジオの主電源をオンする。
また、マイクロプロセッサ2は、AVレシーバBのマイクロプロセッサ20にラインL9を介してmode(モード)信号を出力し、AVレシーバBの音声モード(ドルビーデジタルやDTS等)を切り換える。mode(モード)信号は、音声モードの状態を表示させるための元となる信号である。また、マイクロプロセッサ2は、AVレシーバBのマイクロプロセッサ20からラインL7を介して入力されたsurround(サラウンド)信号により、SEL(セレクタ)3の入力をDAC7への入力ライン側に切り換えて、サラウンドに設定する。
DAC(デジタル・アナログ・コンバータ)4,5,6,7は、PCM(パルス符号変調)でマイクロプロセッサ2から出力された2ch(チャンネル)の音声信号を2chのアナログ音声信号に変換する。LPF8は、DAC7からの2chの音声信号の復調ノイズをカットして2chの音声信号をML(モニタ・レフト)音声信号およびMR(モニタ・ライト)音声信号として出力し、TVモニタKの音声回路を介してTVモニタK内の図示しない左右のスピーカに供給する。ビデオアンプ9は、マイクロプロセッサ2からの映像信号(Y/Pb/Pr信号とVideo信号)を増幅してTVモニタKへのY/Pb/Pr信号とVideo信号として出力する。
図2は本実施形態のオーディオシステムに含まれる音声生成装置としてのAV(オーディオ・ビジュアル)レシーバの構成を示す回路ブロック図である。このAVレシーバは、DVDプレーヤなどのAV機器からの音声信号を受けると言う意味でAVレシーバと言う。
図2において、AVレシーバBは、LPF10、増幅回路11a、アナログスイッチ11、LED12、イコライザ13、入力セレクタ&擬似サラウンド回路14、電子ボリューム19、マイクロプロセッサ20、リモコン受信制御回路21、LCDドライバ22、LCD表示菅23、EEPROM24、ラジオのチューナ25、およびボリュームスイッチ26を備えている。
LPF10は、DVDプレーヤA(図1参照)のDAC4,5,6からの各2chの音声信号を、ラインL1〜ラインL6を介して入力し、DAC4,5,6での復調ノイズをカットして各2chの音声信号を出力する。LPF10から出力されたFL音声信号(前面左側用スピーカ対応音声信号)とFR音声信号(前面右側用スピーカ対応音声信号)とは、アナログスイッチ11に入力され、LPF10から出力されたSL音声信号(背面左側用スピーカ対応音声信号)とSR音声信号(背面右側用スピーカ対応音声信号)とCEN音声信号(前面中央用スピーカ対応音声信号)とSW音声信号(サブウーハー用スピーカ対応音声信号)とは、6chスイッチ17に入力される。
アナログスイッチ11は、チューナ25とDVDプレーヤAとの動作の切り換えを行ったときに信号系列を切り換える。即ち、アナログスイッチ11は、マイクロプロセッサ20からのコントロール信号(ラインL8の信号)により、増幅回路11aからの信号(チューナ25からのL音声信号およびR音声信号)と、LPF10からの信号(FL音声信号およびFR音声信号)との何れかを選択して出力する。イコライザ13は、コントロールI/F(インターフェイス)13aで受けたマイクロプロセッサ20からのコントロール信号により、プリセットされた音声パターンでLR系列の音声信号にイコライジングを与え、このイコライジングによるLR系列の音声信号を入力セレクタ&擬似サラウンド回路14に入力する。
LED12は、イコライザ13によりイコライジングされた音声信号の複数に分割された周波数帯域毎の出力レベルを表示する。イコライザ13の音声パターンとしては、音楽が、フラット/ノーマル、ロック、ポップス、クラシック、ジャズ、バスブースター(BB)などに対するものがあり、これらのイコライジング情報が予めイコライザ13にプリセットされており、イコライザ13は、イコライジング情報がマイクロプロセッサ20からのコントロール信号で切り換えられることによって、イコライジング動作が制御される。
イコライザ13から出力されたFL音声信号およびFR音声信号は、入力セレクタ&擬似サラウンド回路14に入力される。入力セレクタ&擬似サラウンド回路14は、入力信号の系統を切り換えるセレクタ15、2chで入力された音声信号を6chの擬似的なサラウンド効果を与えるための音声信号を出力する6chシュミレータ&オーディオセレクタ16、入力音声信号の系統を切り換える(2chまたは6chの入力音声信号を切り換える)6chスイッチ17、および前記6chシュミレータ&オーディオセレクタ16へのシュミレイト6ch制御信号や前記6chスイッチ17への2ch/6ch切り換え制御信号をマイクロプロセッサ20より与えるI2CBusインターフェイス18を備え、擬似的なサラウンド効果が出るような音声信号を生成している。
電子ボリューム19は、マイクロプロセッサ20からの音量調整信号(例えば、0〜79dBの範囲でボリューム調整を行う6chボリューム制御信号)を、I2CBusインターフェイス19aより入力して、ボリューム調整を行う。電子ボリューム19からは、FL音声信号、FR音声信号、SL音声信号、SR音声信号、CEN音声信号、およびSW音声信号が出力され、これらの音声信号は図3に示すサブウーハースピーカ装置Cに送られる。
マイクロプロセッサ20は、前述したように、入力セレクタ&擬似サラウンド回路14、電子ボリューム19、LCDドライバ22、EEPROM24、およびチューナ25に対して、I2Cバス(I2CBus)Lを介して通信を行って制御しており、また、アナログスイッチ11およびイコライザ13に対しては、普通のポートで通信を行って制御している。マイクロプロセッサ20から出力されるシリアルコム(Serial Comm)信号は、シリアルでLCDドライバ22に対して与える信号であり、LCD表示菅23にモード情報や操作情報を表示させるための信号である。LCDドライバ22は、マイクロプロセッサ20から表示信号がシリアルで与えられて、モード状態や操作情報をLCD表示管23に表示させる。また、マイクロプロセッサ20は、チューナ25で受信した音声信号がステレオであった場合に、チューナ25からステレオ識別信号を入力して、ステレオ音声に対応した処理を行う。
リモコン受信制御回路21は、図示しないリモコン(リモートコントローラ)からの赤外線操作信号を受信し、電気信号の操作信号に変換してマイクロプロセッサ20に操作信号を伝える。EEPROM24は、マイクロプロセッサ20の動作に必要なプログラムや各ステータスを格納する。図示しないリモコンにより、AVレシーバBの動作モードをラジオモードに設定する操作が行われたときに、リモコンからのチューナ選択操作信号を受信したリモコン受信制御回路21は、マイクロプロセッサ20に対してチューナ選択操作信号を与え、これにより、マイクロプロセッサ20は、チューナ25を動作させ、チューナ25からL音声信号とR音声信号を出力させる。また、このとき、アナログスイッチ11は、チューナ25からのL音声信号とR音声信号を選択するように切り換えられる。
このような構成を有するAVレシーバBは、DVDモードに設定された場合、DVDプレーヤAからの6chの音声信号がラインL1〜ラインL6を介して入力され、前述した各構成要素の動作により設定された6chの音声信号(FL音声信号、FR音声信号、SL音声信号、SR音声信号、CEN音声信号、SW音声信号)を出力する。また、AVレシーバBは、ラジオモードに設定された場合、チューナ25からの2chの音声信号を6chの音声信号(FL音声信号、FR音声信号、SL音声信号、SR音声信号、CEN音声信号、SW音声信号)として出力する。
図3は本実施形態のオーディオシステムに含まれるサブウーハ−スピーカ装置およびリアスピーカ装置の構成を示す回路ブロック図である。
図3において、サブウーハ−スピーカ装置Cは、SW用スピーカHと、AVレシーバB(図2参照)からのFL音声信号およびFR音声信号を増幅してFL用スピーカEおよびFR用スピーカFにそれぞれ供給する音声信号アンプ27と、AVレシーバB(図2参照)からのCEN音声信号およびSW音声信号を増幅してCEN用スピーカGおよびSW用スピーカHにそれぞれ供給する音声信号アンプ28と、SL音声信号およびSR音声信号を周波数2.45 GMHzで帯域幅26MHzのISM帯域周波数の信号で変調するスペクトラム拡散方式の一種であるAAFS(Advanced Adaptive Frequency Selection)方式で変調して電波をアンテナa1より飛ばしてリアスピーカ装置Dに無線で送信するモジュール化された送信部29とを備えている。なお、音声信号アンプ27および音声信号アンプ28は、別々に示したが、これらのアンプ27,28は、ワンチップにされ、4系統の音声信号アンプとなっている。また、サブウーハースピーカ装置C内の構成要素は一つの筐体に収められている。
リアスピーカ装置Dは、サブウーハースピーカ装置Cの送信部29から送信されてきた電波をアンテナa2で受信してAAFS方式で変調された音声信号をAAFS方式で復調するモジュール化された受信部30と、この受信部30からの音声信号を増幅する2系統の音声信号アンプ31と、この音声信号アンプ31からのLchの音声信号を入力して音声化するSL用スピーカ(背面サラウンド用左側スピーカ)Iと、同じく音声信号アンプ31からのRchの音声信号を入力して音声化するSR用スピーカ(背面サラウンド用右側スピーカ)Jとを備えている。
図4は図3中の送信部の基本構成を示すブロック図である。図4において、送信部29は、AVレシーバB(図2参照)から入力されたアナログのSL音声信号およびSR音声信号を、デジタルのSL音声信号およびSR音声信号に変換するA/D変換回路29aと、このA/D変換回路29aからのデジタルのSL音声信号およびSR音声信号をそれぞれ例えば1:4に圧縮し、例えば、2.45GHz帯域の信号に変調(この場合、スペクトラム拡散するAAFS方式による変調)を行うスペクトラム拡散変調処理回路29bと、このスペクトラム拡散変調処理回路29bからのSL変調音声信号およびSR変調音声信号を増幅する増幅回路29cと、この増幅回路29cからのSL変調音声信号およびSR変調音声信号を電力増幅してアンテナa1から電波として送信する送信回路29dとを備えている。これらの回路は、モジュール化され、送信部29の回路を実装した送信用基板がサブウーハースピーカ装置Cに取り付けられる。
図5は図3中の受信部の基本構成を示すブロック図である。図5において、受信部30は、送信部29から送信されてきたSL変調音声信号およびSR変調音声信号を受信する受信回路30aと、この受信回路30aで受信したSL変調音声信号およびSR変調音声信号を増幅する増幅回路30bと、この増幅回路30bからのSL変調音声信号およびSR変調音声信号をそれぞれ例えば4:1に伸長してAAFC方式による復調を行ってデジタルのSL音声信号およびSR音声信号を出力するスペクトラム拡散復調処理回路30cと、このスペクトラム拡散復調処理回路30cからのデジタルのSL音声信号およびSR音声信号をアナログのSL音声信号およびSR音声信号に変換するD/A変換回路30dとを備えている。これらの回路は、モジュール化され、受信部30の回路を実装した受信用基板がリアスピーカ装置Dに取り付けられる。
本実施形態の特徴として、送信部29は、A/D変換回路29aとスペクトラム拡散変調処理回路29bと増幅回路29cと送信回路29dを含み、モジュール化され、サブウーハースピーカ装置Cに設けられ、このサブウーハースピーカ装置CからSL変調音声信号およびSR変調音声信号を電波でリアスピーカ装置Dに送信している。サブウーハースピーカ装置Cは、任意の位置にサブウーハースピーカ装置を配置できるので、サブウーハースピーカ装置Cから電波がリアスピーカ装置Dに十分に届くようにサブウーハースピーカ装置Cを配置することができ、また、送信部29はモジュール化されているので、送信部29の回路基板は小さくて済み、サブウーハースピーカ装置C内の空いているスペースに設けることができる。
なお、本実施形態では、送信部29をサブウーハースピーカ装置Cに設けたが、送信部29をDVDプレーヤAやAVレシーバBに設けることも可能であるが、DVDプレーヤAやAVレシーバBの内部の回路構成が複雑化する傾向もあり、また、DVDプレーヤAやAVレシーバBは、送信部29からの電波がリアスピーカ装置Dに効率良く届くように任意の場所には配置できないので、送信部29は、サブウーハースピーカ装置Cに設けた方が好ましい場合がある。
また、本実施形態の特徴として、受信部30は、受信回路30aと増幅回路30bとスペクトラム拡散復調処理回路30cとD/A変換回路30dを含み、モジュール化され、リアスピーカ装置Dに設けられ、サブウーハースピーカ装置Cから電波で送信されてきたSL変調音声信号およびSR変調音声信号を受信するようにしている。したがって、受信部30のモジュール化により、リアスピーカ装置Dの空きスペースに設けることができ、また、受信部30は、2系統の音声信号を出力することができるので、1個のリアスピーカ装置D内に2個のスピーカ(SL用スピーカとSR用スピーカ)を収めることができ、リアスピーカ装置としては従来のように2個のリアスピーカ装置を設ける必要がなくなり、これにより、スピーカボックスも1つで済み、この分、コストダウンも図れる。また、従来のようにリアスピーカ装置が2個あれば、部屋のスペースも余分にとるが、本実施形態のようにリアスピーカ装置が1個であれば、配置するスペースも少なくて済み、部屋のスペースを有効に活用することもできる。
図6は前記実施形態においてDVDプレーヤとオーディオシステムが室内にて配置されている状態の一例を示す配置図である。
図6において、60はDVDプレーヤとオーディオシステムが配置されている室内を示し、61は視聴者を示す。室内60において、視聴者61から見て、前面中央には、DVDプレーヤAとCEN用スピーカHとTVモニタKが配置され、前面中央付近には、DVDプレーヤAを挟んで、左側にAVレシーバBが配置され、右側にサブウーハースピーカGを含むサブウーハースピーカ装置Cが配置されている。また、前面左側には、FL用スピーカEが配置され、前面右側には、FR用スピーカFが配置されている。更に、視聴者61の背後には、SL用スピーカIおよびSR用スピーカJを含むリアスピーカ装置Dが配置されている。
DVDプレーヤAのAVレシーバ用音声出力端子は、AVレシーバBの音声入力端子に所定の音声用ケーブルを介して接続されている。DVDプレーヤAの映像出力端子は、TVモニタKの映像入力端子に所定の映像用ケーブルを介して接続されている。DVDプレーヤAのTV用音声出力端子は、TVモニタKの音声入力端子に所定の音声用ケーブルを介して接続されている。AVレシーバBの音声出力端子は、サブウーハースピーカ装置Cの音声入力端子に所定の音声ケーブルを介して接続されている。サブウーハースピーカ装置Cの音声出力端子は、それぞれ所定の音声ケーブルを介してFL用スピーカEおよびFR用スピーカFに接続されている。なお、サブウーハースピーカ装置Cは、任意の場所に配置することができる。
以上説明したように、FL用スピーカE、FR用スピーカF、サブウーハースピーカG、CEN用スピーカH、SL用スピーカI、およびSR用スピーカJを、室内60に配置することにより、5.1chのホームシアターを実現することができる。