JP2007134847A - 増幅装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波信号を極めて低歪みで増幅する。
【解決手段】高周波信号S1を増幅する増幅回路2と、高周波信号S1の進行波成分を抽出すると共に増幅回路2の反射信号を抽出する方向性結合器7と、高周波信号S1から抽出した進行波成分(信号S4)と方向性結合器7によって抽出された反射信号(信号S8)とを合成して進行波成分と反射信号に含まれている高周波信号の反射波成分とを相殺すると共に反射信号に含まれている歪成分の振幅および位相を調整する第1調整回路(合成回路10、減衰器11および遅延回路12)と、進行波成分(信号S4)の振幅および位相を調整する第2調整回路(減衰器8および遅延回路9)と、第1および第2調整回路の出力信号を合成する合成回路13と、合成回路13の出力信号を増幅する増幅回路14,15と、増幅回路2,15の出力信号を合成する合成回路16とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力した高周波信号を増幅して出力する増幅装置に関するものである。
この種の増幅装置として、米国特許第6573793号明細書に開示されている増幅装置が知られている。この増幅装置51の基本構成について図2を参照して説明する。増幅装置51は、増幅回路52、遅延回路53、方向性結合器54、減衰器55、遅延回路56、合成回路57、増幅回路58、減衰/位相調整器59、増幅回路60および合成回路61を備えている。この増幅装置51では、増幅回路52を含む経路において、増幅回路52が信号線路62を介して入力した高周波信号S1を増幅し、遅延回路53が増幅回路52から出力される信号S2を設定された遅延時間だけ遅延させて信号S3として出力する。この場合、遅延回路53での遅延時間は、後述する歪み補正用経路での信号の遅延時間とほぼ同一に設定されている。
他方、増幅回路60を含む経路(歪み補正用経路)において、方向性結合器54が、信号線路62を伝搬する高周波信号S1の進行波成分(基本波成分)を抽出して信号S54として出力する。また、方向性結合器54は、信号線路62を高周波信号S1の進行波成分とは逆方向に伝搬する信号(以下、「反射信号」ともいう)を抽出して信号S55として出力する。この場合、反射信号は、高周波信号S1の反射波成分(基本波成分)と、増幅回路52の増幅動作時に増幅回路52の入力側から信号線路62側に出力される歪み成分(変調歪波成分)とを含んでいる。次いで、減衰器55および遅延回路56が信号S54の振幅および位相(遅延時間)を調整して信号S56として出力し、合成回路57が信号S55,S56を合成して信号S57として出力する。続いて、増幅回路58および減衰/位相調整器59が、信号S57の振幅および位相を調整して信号S58として増幅回路60に出力する。この場合、この増幅装置51では、減衰器55、遅延回路56および減衰/位相調整器59がそれぞれ調整されて、信号S59に含まれている高周波信号S1の基本波成分に関しては、その振幅および位相が、増幅回路52の出力端での高周波信号S2の基本波成分(進行波成分)とほぼ同一振幅および同一位相となるように設定されている。また、信号S58に含まれている歪み成分に関しては、その振幅および位相が、合成回路61によって合成されたときに信号S3に含まれている歪み成分と信号S59に含まれている歪み成分とが相殺される振幅および位相に設定されている。したがって、合成回路61は、各信号S3,S59を合成することにより、各信号S3,S59に含まれている歪み成分については互いに逆位相で同一振幅のために相殺し、各信号S3,S59に含まれている基本波成分については互いに加算する。これにより、この増幅装置51によれば、高周波信号S1を歪みの少ない出力信号S60に増幅することが可能となっている。
米国特許第6573793号明細書(第5−8頁、第1図)
ところが、上記した従来の増幅装置51には、以下の解決すべき課題がある。すなわち、一般的には、増幅回路52の入力側から信号線路62側に反射する基本波成分と歪み成分の位相関係は一定とはならない。この場合、この増幅装置51では、遅延回路53の遅延時間と、歪み補正用経路(増幅回路52の入力側から増幅回路60の入力側までの経路)の遅延時間とをほぼ同一に設定することにより、遅延回路53によって遅延される歪み信号の遅延時間と信号S55に含まれている歪み信号の遅延時間をほぼ等しくしている。また、減衰/位相調整器59で歪み信号の位相を調整することが可能となっている。したがって、この増幅装置51では、信号S3に含まれている歪み信号の遅延時間および位相と信号S59に含まれている歪み信号の遅延時間および位相とを互いに同等として相殺することで、出力信号S60に含まれる歪み信号を除去することが可能となっている。一方、この増幅装置51では、増幅回路60の入力信号として必要とされる高周波信号S1の基本波成分に関して、増幅回路52の入力側で反射した信号S55に含まれている基本波成分では不足する分を、方向性結合器54で信号S54として抽出して、両信号S55,S54を合成回路57で互いに加算している。この場合、この増幅装置51では、遅延回路56によって信号S54の遅延時間を調整することにより、遅延回路53から出力される信号S3に含まれている基本波成分の位相と信号S59に含まれている基本波成分の位相が互いに一致させようとしている。しかしながら、上記したように、増幅回路52で反射される信号S55に含まれている基本波成分の位相が一定ではないため、信号S55に含まれている基本波成分の位相と、信号S56に含まれている基本波成分の位相とは、多くの場合に互いに一致しない。このため、この増幅装置51では、両信号S55,S56の位相を互いに一致させることができない結果、増幅回路52に入力される基本波成分の位相と、増幅回路60に入力される基本波成分の位相とが互いに一致しないこととなる。したがって、この増幅装置51には、両増幅回路52,60で発生する歪み成分のレベルや位相が一致しないこととなり、これに起因して、両信号S3,S59に含まれている歪み信号を互いに相殺できない結果、出力信号S60に含まれる歪み成分を十分に除去することができないという問題点がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、高周波信号を極めて低歪みで増幅し得る増幅装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の増幅装置は、信号線路を介して入力した高周波信号を増幅する第1増幅回路と、前記高周波信号の進行波成分を前記信号線路から抽出する第1方向性結合器と、前記第1増幅回路から前記信号線路に反射する反射信号を当該信号線路から抽出する第2方向性結合器と、前記高周波信号から抽出した進行波成分と前記第2方向性結合器によって抽出された前記反射信号とを合成して当該進行波成分と当該反射信号に含まれている前記高周波信号の反射波成分とを相殺すると共に当該反射信号に含まれている歪み成分の振幅および位相を調整する第1調整回路と、前記第1方向性結合器によって抽出された前記高周波信号の進行波成分の振幅および位相を調整する第2調整回路と、前記第1調整回路の出力信号と前記第2調整回路の出力信号とを合成する第1合成回路と、前記第1合成回路の出力信号を増幅する第2増幅回路と、前記第1増幅回路の出力信号と前記第2増幅回路の出力信号とを合成して出力する第2合成回路とを備えている。なお、本発明における「位相の調整」とは、遅延時間を調整して位相を調整することと、遅延時間を変えずに位相を移相させる調整の少なくとも一方を意味する。
また、請求項2記載の増幅装置は、請求項1記載の増幅装置において、前記第1調整回路に入力される前記高周波信号から抽出した進行波成分の振幅および位相を調整する第3調整回路を備えている。
また、請求項3記載の増幅装置は、請求項1または2記載の増幅装置において、前記第2合成回路に入力される前記第1増幅回路の出力信号を遅延させる遅延回路を備えている。
また、請求項4記載の増幅装置は、請求項1から3のいずれかに記載の増幅装置において、前記第1増幅回路および前記第2増幅回路は、1つのパッケージ内に組み込まれて構成されている。
請求項1記載の増幅装置によれば、高周波信号から抽出した進行波成分と第2方向性結合器によって抽出された反射信号とを合成して、進行波成分としての基本波成分と反射信号に含まれている高周波信号の基本波成分とを相殺すると共に反射信号に含まれている歪み成分の振幅および位相を第1調整回路で調整することにより、第2増幅回路の出力信号に含まれている歪み成分の位相および振幅を第1増幅回路の出力信号に含まれている歪み成分に対して逆位相でかつ同一振幅にすることができる結果、第1増幅回路の出力信号と第2増幅回路の出力信号とを合成して極めて低歪みの信号を出力することができる。
また、第1方向性結合器によって抽出された高周波信号の進行波成分としての基本波成分の振幅および位相を第2調整回路で調整することにより、第2増幅回路に入力される信号中の高周波信号の基本波成分の振幅および位相を、歪み成分の振幅および位相に影響を与えることなく、第1増幅回路に入力される高周波信号の基本波成分と同位相でかつほぼ同一振幅となるように確実かつ容易に設定することができる。したがって、第2増幅回路の出力信号に含まれている高周波信号の基本波成分の位相および振幅を、第1増幅回路の出力信号に含まれている高周波信号の基本波成分に対して同位相でかつほぼ同一振幅に調整することができる結果、第1増幅回路の出力信号と第2増幅回路の出力信号とを合成した信号に含まれている高周波信号の基本波成分の振幅をほぼ1.4倍(電力ではほぼ2倍)とすることができる。
請求項2記載の増幅装置によれば、第1調整回路に入力される進行波成分(基本波成分)の振幅および位相を第3調整回路で調整することにより、簡易な構成でありながら、第1調整回路に入力される信号に含まれている高周波信号の基本波成分と、第2方向性結合器によって抽出された反射信号信号に含まれている高周波信号の反射波成分(基本波成分)とを確実に相殺することができる。
請求項3記載の増幅装置によれば、第1増幅回路の出力信号を遅延回路によって遅延させることにより、第2調整回路による遅延時間の調整と相俟って、遅延回路の出力信号に含まれている高周波信号の基本波成分の位相と、第2増幅回路の出力信号に含まれている高周波信号の基本波成分の位相とを確実かつ容易に同位相に調整することができる。また、同様にして、第1調整回路による遅延時間の調整と相俟って、遅延回路の出力信号に含まれている歪み成分の位相と、第2増幅回路の出力信号に含まれている歪み成分の位相とを確実かつ容易に逆位相に調整して、両歪みを確実に相殺することができる。
請求項4記載の増幅装置によれば、第1増幅回路と第2増幅回路とを1つのパッケージに組み込んだことにより、第1増幅回路および第2増幅回路の電気的特性を良好に揃えることができ、しかも例えば温度・湿度などの環境の変化に対しても双方を常に同一またはほぼ同一の状態に維持することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る増幅装置の最良の形態について説明する。
最初に、増幅装置1の構成について、図1を参照して説明する。増幅装置1は、いわゆるRFAL方式増幅器(Reflect Forward Adaptive Linearizer Amplifier )であって、増幅回路2、遅延回路3、方向性結合器4、減衰器5、遅延回路6、方向性結合器7、減衰器8、遅延回路9、合成回路10、減衰器11、遅延回路12、合成回路13、増幅回路14、増幅回路15および合成回路16を備えている。この場合、増幅回路2は、本発明における第1増幅回路を構成し、信号線路17を介して入力した高周波信号S1を増幅する。遅延回路3は、増幅回路2で増幅された信号S2を予め設定された遅延時間だけ遅延して信号S3として出力する。この場合、遅延回路3は、本発明における遅延回路を構成し、その遅延時間は、一例として、増幅回路2の入力側から合成回路13を経由して増幅回路15の入力側まで歪み信号が伝搬する時間とほぼ同じ時間に設定されている。
方向性結合器4は、信号線路17を伝搬する高周波信号S1からその進行波成分(高周波信号S1の基本波成分)を抽出して信号S4として出力する。減衰器5および遅延回路6は、本発明における第3調整回路を構成し、信号S4の振幅および遅延時間をそれぞれ調整して信号S5として出力する。この場合、遅延回路6による「位相の調整」とは、遅延時間を変えて位相を変えることで、方向性結合器7で抽出された信号S8に含まれている高周波信号S1の基本波成分の位相と遅延回路6から出力されて合成回路10に入力される信号S5に含まれている高周波信号S1の基本波成分の位相とを逆位相とする調整を意味する。方向性結合器7は、本発明における第1方向性結合器および第2方向性結合器を構成し、信号線路17を伝搬する高周波信号S1の進行波成分(基本波成分)を抽出して信号S6として出力する。減衰器8および遅延回路9は、本発明における第2調整回路を構成し、信号S6の振幅および遅延時間をそれぞれ調整して信号S7として出力する。この場合、遅延回路9による「位相の調整」とは、遅延時間を変えて位相を変えることで、遅延回路3から出力される信号S3に含まれている高周波信号S1の基本波成分の位相と増幅回路15から出力される信号S13に含まれている高周波信号S1の基本波成分の位相とを一致させる調整を意味する。また、方向性結合器7は、信号線路17を高周波信号S1の進行波成分とは逆方向に伝搬する信号(以下、「反射信号」ともいう)を抽出して信号S8として出力する。この場合、この反射信号は、高周波信号S1の反射波成分(基本波成分)と、増幅回路2の増幅動作時に増幅回路2の入力側から信号線路17側に出力される歪み成分(変調歪波成分)とを含んでいる。合成回路10は、信号S5と信号S8とを合成して信号S9として出力する。減衰器11および遅延回路12は、信号S9の振幅および遅延時間をそれぞれ調整して信号S10として出力する。この場合、遅延回路12による「位相の調整」とは、遅延時間を変えることなく、合成回路16の出力信号S14に含まれる歪み成分が最も低下するように位相を変える調整を意味する。また、減衰器11および遅延回路12は、合成回路10と共に、本発明における第1調整回路を構成している。合成回路13は、本発明における第1合成回路を構成し、信号S7と信号S10とを合成して信号S11として出力する。
増幅回路14は、増幅回路15と共に本発明における第2増幅回路を構成し、信号S11を増幅して信号S12として出力する。この場合、増幅回路14は、信号S11に含まれている高周波信号S1についての基本波成分の振幅が増幅回路2に入力される高周波信号S1の基本波成分の振幅とほぼ一致するようにその増幅率が予め設定されている。増幅回路15は、増幅回路2と同一またはほぼ同一(以下、併せて同等ともいう)の電気的特性を有して、信号S12を増幅して信号S13を出力する。また、本例では、増幅回路2および増幅回路15の電気的特性が良好に揃い、かつ例えば温度・湿度などの環境の変化に対しても双方が常に同一またはほぼ同一の状態に維持されるように、この増幅回路2および増幅回路15は、図1に示すように、増幅回路14と共に1つのパッケージ21に組み込まれてワンパッケージ化されている。この場合、増幅回路14は、増幅回路2,15の利得に余裕があるときには、必ずしも必要とされるものではなく、その配設を省略することができ、省略するときには、増幅回路2および増幅回路15のみを1つのパッケージ21に組み込むこともできる。合成回路16は、本発明における第2合成回路を構成し、信号S3と信号S13とを合成して出力信号S14を出力する。
次いで、増幅装置1の調整方法と増幅動作について説明する。
まず、増幅装置1の作動状態において、例えば遅延回路12の出力(信号S10)を観測しつつ、減衰器5および遅延回路6を調整して、合成回路10に入力される信号S5(方向性結合器4によって抽出された高周波信号S1の進行波成分である基本波成分)の振幅および遅延時間を調整することにより、信号S8に含まれている高周波信号S1の反射波成分(基本波成分)を信号S5で相殺して、信号S10に含まれている高周波信号S1の進行波成分(基本波成分)の振幅をほぼゼロにする(歪み成分抽出ステップ)。これにより、信号S10は、方向性結合器7によって抽出された反射信号に含まれている歪み成分のみで構成される。
次いで、合成回路16の出力(出力信号S14)を観測しつつ、減衰器8および遅延回路9を調整して、出力信号S14に含まれている高周波信号S1の基本波成分の振幅を増幅回路2から出力される基本波成分のほぼ1.4倍(電力ではほぼ2倍)に調整する(振幅調整ステップ)。この場合、信号S6は、高周波信号S1の基本波成分のみで構成されているため、減衰器8および遅延回路9を調整することにより、信号S12に含まれている高周波信号S1の基本波成分の振幅および位相を、信号S12に含まれている歪み成分とは別個独立して、任意の量に設定することができる。具体的には、減衰器8および遅延回路9を調整することにより、信号S12中の高周波信号S1の基本波成分の振幅および位相を、増幅回路2に入力される高周波信号S1の基本波成分と同位相でかつほぼ同一振幅に設定する。この結果、増幅回路15は、信号S12を増幅することにより、遅延回路3から出力される信号S3に含まれている歪み成分に対して逆位相でかつほぼ同一振幅の歪み成分と、遅延回路3から出力される信号S3に含まれている高周波信号S1の基本波成分に対して同位相でかつほぼ同一振幅の基本波成分とを信号S13として出力する。したがって、合成回路16が、信号S3と信号S13とを合成することにより、高周波信号S1の基本波成分についてはほぼ1.4倍の振幅の出力信号S14を出力する。
続いて、合成回路16の出力(出力信号S14)を観測しつつ、減衰器11および遅延回路12を調整して、出力信号S14の歪みが最小となるように調整する(歪みキャンセルステップ)。この場合、上記した歪み成分抽出ステップにおいて、信号S10が方向性結合器7によって抽出された反射信号に含まれている歪み成分のみで構成されているため、減衰器11および遅延回路12を調整することにより、合成回路13の出力(信号S11)、つまり増幅回路14の出力(信号S12)に含まれている歪み成分の振幅および位相を、信号S12に含まれている高周波信号S1の基本波成分とは別個独立して、任意の量に設定することができる。これにより、増幅回路2と同等の電気的特性を有する増幅回路15は、信号S12を増幅することにより、遅延回路3から出力される信号S3に含まれている歪み成分に対して逆位相でかつほぼ同一振幅の歪み成分と、所定の振幅の高周波信号S1の基本波成分とを含む信号S13を出力する。したがって、合成回路16が、信号S3と信号S13とを合成することにより、各信号S3,S13に含まれている歪み成分同士が相殺されて、歪み成分を殆ど含まず、しかも高周波信号S1の基本波成分についてはほぼ1.4倍の振幅の出力信号S14を出力する。
このように、この増幅装置1によれば、高周波信号S1から抽出した進行波成分(基本波成分)で構成される信号S5と方向性結合器7によって抽出された信号S8とを合成回路10で合成して、信号S8に含まれている高周波信号S1の反射波成分(基本波成分)を信号S5で相殺すると共に、合成回路10から出力される信号S9の振幅および遅延時間(位相)を減衰器11および遅延回路12で調整することにより、増幅回路15から出力される信号S13に含まれている歪み成分の位相および振幅を、遅延回路3から出力される信号S3に含まれている歪み成分に対して逆位相でかつほぼ同一振幅にすることができる結果、信号S3,S13を合成して極めて低歪みの出力信号S14を出力することができる。また、減衰器8および遅延回路9の調整と、減衰器11および遅延回路12の調整とを別個独立して行うことができるため、出力信号S14に含まれる歪み成分の除去と基本波成分の振幅調整とを極めて容易に行うことができる。
また、方向性結合器7によって抽出された高周波信号S1の進行波成分としての基本波成分の振幅および位相を減衰器8および遅延回路9で調整することにより、増幅回路15に入力される信号S12中の高周波信号S1の基本波成分の振幅および位相を、歪み成分の振幅および位相に影響を与えることなく、増幅回路2に入力される高周波信号S1の基本波成分と同位相でかつほぼ同一振幅となるように確実かつ容易に設定することができる。したがって、増幅回路15から出力される信号S13に含まれている高周波信号S1の基本波成分の位相および振幅を、遅延回路3から出力される信号S3に含まれている高周波信号S1の基本波成分に対して同位相でかつほぼ同一振幅に調整することができる結果、信号S3,S13を合成した出力信号S14に含まれている高周波信号S1の基本波成分の振幅をほぼ1.4倍とすることができる。
また、この増幅装置1によれば、方向性結合器4で抽出した高周波信号S1の振幅および遅延時間を減衰器5および遅延回路6で調整して合成回路10に信号S5として入力するようにしたことにより、簡易な構成でありながら、信号S5に含まれている高周波信号S1の基本波成分と、信号S8に含まれている高周波信号S1の反射波成分(基本波成分)とを確実に相殺することができる。
また、この増幅装置1によれば、遅延回路3によって信号S2を遅延させることにより、遅延回路9による遅延時間の調整と相俟って、遅延回路3から出力される信号S3に含まれている高周波信号S1の基本波成分の位相と、増幅回路15から出力される信号S13に含まれている高周波信号S1の基本波成分の位相とを確実かつ容易に同位相に調整することができる。また、同様にして、遅延回路12による遅延時間の調整と相俟って、遅延回路3から出力される信号S3に含まれている歪み成分の位相と、増幅回路15から出力される信号S13に含まれている歪み成分の位相とを確実かつ容易に逆位相に調整して、両歪みを確実に相殺することができる。
さらに、増幅回路2と増幅回路15とを1つのパッケージに組み込んだことにより、増幅回路2および増幅回路15の電気的特性を良好に揃えることができ、しかも例えば温度・湿度などの環境の変化に対しても双方を常に同一またはほぼ同一の状態に維持することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、信号S6と信号S8とを1つの方向性結合器7で信号線路17から抽出する構成に代えて、別個独立した2つの方向性結合器を本発明における第1方向性結合器および第2方向性結合器として信号S6,S8をそれぞれ抽出する構成を採用することもできる。また、減衰器5および遅延回路6の配設順序を逆にすることもできる。同様にして、減衰器8および遅延回路9の配設順序を逆にすることもできるし、合成回路10、減衰器11および遅延回路12の順序を自由に入れ替えることもできる。また、遅延回路3において、予め設定された時間だけ信号S2を遅延させる構成を採用した例について説明したが、遅延時間を調整し得る構成を採用しても良いのは勿論である。
増幅装置1の構成図である。 増幅装置51の構成図である。
符号の説明
1 増幅装置
2,14,15 増幅回路
3,6,9,12 遅延回路
4,7 方向性結合器
5,8,11 減衰器
10,13,16 合成回路
17 信号線路
21 パッケージ
S1 高周波信号
S2〜S13 信号
S14 出力信号

Claims (4)

  1. 信号線路を介して入力した高周波信号を増幅する第1増幅回路と、
    前記高周波信号の進行波成分を前記信号線路から抽出する第1方向性結合器と、
    前記第1増幅回路から前記信号線路に反射する反射信号を当該信号線路から抽出する第2方向性結合器と、
    前記高周波信号から抽出した進行波成分と前記第2方向性結合器によって抽出された前記反射信号とを合成して当該進行波成分と当該反射信号に含まれている前記高周波信号の反射波成分とを相殺すると共に当該反射信号に含まれている歪み成分の振幅および位相を調整する第1調整回路と、
    前記第1方向性結合器によって抽出された前記高周波信号の進行波成分の振幅および位相を調整する第2調整回路と、
    前記第1調整回路の出力信号と前記第2調整回路の出力信号とを合成する第1合成回路と、
    前記第1合成回路の出力信号を増幅する第2増幅回路と、
    前記第1増幅回路の出力信号と前記第2増幅回路の出力信号とを合成して出力する第2合成回路とを備えている増幅装置。
  2. 前記第1調整回路に入力される前記高周波信号から抽出した進行波成分の振幅および位相を調整する第3調整回路を備えている請求項1記載の増幅装置。
  3. 前記第2合成回路に入力される前記第1増幅回路の出力信号を遅延させる遅延回路を備えている請求項1または2記載の増幅装置。
  4. 前記第1増幅回路および前記第2増幅回路は、1つのパッケージ内に組み込まれて構成されている請求項1から3のいずれかに記載の増幅装置。
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