JP2007133767A - 防犯面格子 - Google Patents

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Kazumitsu Okada
一光 岡田
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【課題】棧形の防犯面格子において、縦棧と横棧の結合部分が破壊されると、これを機械的に検出して警報を発し、外部から侵入する犯罪を未然に防止することができる安全性の高い防犯面格子を提供する。
【解決手段】複数の縦棧3と横棧2を用い、その交差させた部分を締結部材4で結合して組み立てた面格子1において、前記横棧2の内部に、ピンジャック6の引き抜きによって発音が発生する発音装置7と、前記ピンジャック6と接続した可撓条8を組み込み、この可撓条8を前記縦棧3と横棧2の交差部分において縦棧3と、この縦棧3が締結部材4の破壊によって横棧2から取外されたときに可撓条8が引っ張られるように接続し、この可撓条8が引っ張られるとピンジャック6が抜けて発音装置7が発音する。
【選択図】図2

Description

この発明は、建物における窓等の開口部分の室外側に取り付け、外部からの侵入を防ぐために用いる面格子、更に詳しくは、面格子の一部を破壊して侵入しようとした場合に、これを検知して警報音を発することにより外部からの侵入を確実に防止することができるようにした防犯面格子に関する。
建物における窓等の開口部分には、外部からの侵入を防ぐために、室外側に面格子を取り付けることが行われており、このような面格子は、外部からの侵入を困難にすることで防犯のために大きく貢献している。
上記面格子としては、複数本の縦棧と横棧の組み合わせからなる棧形の面格子と、周枠内に棧材を縦、横、斜め等に配置した枠形の面格子が多く採用されており、一般的にこのような面格子は、アルミ型材を材料に用いて組み立てられている。
従来、上記のような面格子の防犯機能を向上させる方法として、面格子の上部で適当な位置に人体感知センサを取り付け、面格子に対して人が接近すると、これを感知して開錠を阻止するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−180727号公報
上記のような、人体感知センサによる人の接近を感知する方法は、感知の範囲に制限があり、感知範囲外の部分で面格子の取り外しや破壊が行われる危険性があり、また、外部から人体感知センサが作動しないように処理することも技術的に可能となるので、安全性の面で十分なものとはいえない。
ところで、縦棧と横棧の組み合わせからなる棧形の面格子や、周枠内に棧材を縦、横、斜め等に配置した枠形の面格子において、この面格子を破壊して室内に侵入しようとする場合、棧形や枠形の面格子の構造上、室外側に位置する棧材を建物躯体側に固定された棧材や周枠から取外す方法が最も簡単であり、実際にこのような方法での室内への侵入犯罪が増加している。
具体的には、縦棧と横棧のビスやカシメ鋲による交差結合部分や、周枠に対する棧材の結合部分に、ドライバー等の工具を差し込んでこの結合部分を破壊し、室外側の棧材を取外すことで人が通れる条件をつくり、この後、ガラスを割って窓等を開放することにより、室内に侵入するものであり、このような荒手の犯罪により、面格子を取り付けていても安心することができない事態になっている。
そこで、この発明の課題は、縦棧と横棧の組み合わせからなる棧形の面格子や、周枠内に棧材を縦、横、斜め等に配置した枠形の面格子において、縦棧と横棧や周枠と棧材の結合部分が破壊されると、これを機械的に検出して発音装置で警報を発し、家人や近隣の人に知らせることにより、外部から侵入する犯罪を未然に防止することができる安全性の高い防犯面格子を提供することにある。
上記のような課題を解決するため、この発明は、複数の縦棧と横棧を用い、その交差させた部分を締結部材で結合して組み立てた面格子において、前記縦棧と横棧の何れか一方の内部に、ピンジャックの引き抜きによって発音が発生する発音装置と、前記ピンジャックと接続した可撓条を組み込み、この可撓条を前記縦棧と横棧の交差部分において縦棧と横棧の何れか他方と、前記縦棧と横棧の何れか一方に対して他方が締結部材の破壊によって取外されたときに可撓条が引っ張られるように接続し、この可撓条が引っ張られるとピンジャックが抜けて発音装置が発音するようにした構成を採用したものである。
上記縦棧と横棧の可撓条を組み込む一方が建物側に対して固定する横棧であり、前記横棧の内部に可撓条が長さ方向に沿って配置され、この可撓条の自由端部と上記発音装置を縦棧と横棧の何れか一方に固定し、前記各縦棧の横棧と交差する部分に、横棧に設けた孔から横棧内に位置するように可撓条の挿通部材を固定した構造とすることができる。
また、別の発明は、周枠と、この周枠の内側に両端を締結部材で周枠に結合した多数本の棧材で組み立てた面格子において、前記周枠の内部に、ピンジャックの引き抜きによって発音が発生する発音装置と、前記ピンジャックと接続した可撓条を組み込み、この可撓条を前記周枠と棧材の交差部分において棧材と、前記周枠に対して棧材が締結部材の破壊によって取外されたときに可撓条が引っ張られるように接続し、この可撓条が引っ張られるとピンジャックが抜けて発音装置が発音するようにした構成を採用したものである。
上記周枠の内部に可撓条が長さ方向に沿って配置され、この可撓条の自由端部と上記発音装置を周枠と棧材の何れか一方に固定し、前記各棧材の周枠と交差する部分に、周枠に設けた孔から周枠内に位置するように可撓条の挿通部材を固定した構造とすることができる。
ここで、可撓条は、細い金属製のワイヤーや強度のある合成樹脂の糸等を用い、これを縦棧や棧材に固定したリング金具のような挿通部材に通すことにより、縦棧や棧材が取外された時に可撓条が外に引っ張られ、この引張りによってピンジャックが発音装置から抜け、発音装置は接点が閉じることによってブザーに通電となり、警報を発することで外部から侵入する犯罪を未然に防止する。
この発明によると、面格子における縦棧と横棧の一方又は周枠の内部に、ピンジャックの引き抜きによって発音が発生する発音装置と、前記ピンジャックと接続した可撓条を組み込み、前記縦棧と横棧の何れか一方に対して他方が、又は周枠に対して棧材が締結部材の破壊によって取外されたときに可撓条が引っ張られるようにし、この可撓条が引っ張られるとピンジャックが抜けて発音装置が発音するようにしたので、前記縦棧と横棧又は周枠と棧材が破壊すると発音装置が発音して警報を発することになり、この発音で家人や近隣の人に侵入を知らせることにより、侵入せんとするものが逃げ出すことになり、外部から侵入する犯罪を未然に防止することができ、安全性の優れた防犯面格子となる。
また、発音装置や可撓条は面格子における棧材や周枠の内部に収納されているので、面格子の外部からその存在が全く分からず、面格子の意匠や美観を損なわないと同時に、外部から発音装置を作動しないようにしたり可撓条を切断する等の事前の処理が困難になり、常時発音機能を維持して安全性の確保が確実に行える。
以下、この発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1乃至図7は、棧形の面格子を用いた防犯面格子の第1の実施の形態を示し、面格子1は、上下に所定の間隔で平行配置した横棧2と、上下横棧2間の前面に一定の間隔で配置した多数本の縦棧3の組み合わせからなり、横棧2と各縦棧3の交点はビスやリベット等の締結部材4によって結合されている。
上記横棧2は、図2乃至図6のように、室内側に向く後面が開放し、室外側に向く面の上下コーナが弧状となるアルミ製筒状体2aの開放面を同じくアルミ製の蓋板2bで閉鎖した断面筒形に形成され、蓋板2bは上下縁に設けた溝をアルミ製筒状体2aの開口縁に嵌め込んで挿入することによって取付けられ、この横棧2の両端はキャップ5によって閉鎖されている。
また、縦棧3は、図4や図5のように、室外側に向く面が弧状となる筒形断面のアルミ型材で形成され、上下両端はキャップ3aによって閉鎖され、交差する横棧2との交点が外部から隠蔽状となる締結部材4によって結合される。
上記の面格子1において、上下に位置する横棧2の内部に、ピンジャック6の引き抜きによって発音が発生する発音装置7と、一端をこのピンジャック6と接続した可撓条8を組み込み、この可撓条8を前記縦棧3と横棧2の交差部分において縦棧3と、前記横棧2に対して縦棧3が締結部材4の破壊によって取外されたときに可撓条8が引っ張られるように接続し、この可撓条8が引っ張られるとピンジャック6が抜けて発音装置7が発音するようになっている。
上記可撓条8は、細い金属製のワイヤーや強度のある合成樹脂の糸等を用い、横棧2の長さ方向に沿って配置され、また、発音装置7は、図7(b)のように、ピンジャック6の挿入によって接点9a、9bが開き、図7(a)のように、ピンジャック6が抜けると接点9a、9bが閉じるスイッチ機構9と、電池をホルダー10内に取換え可能に収納した電源11と、ブザーを用いた発音器12と、この発音器12の励振回路13と、コンデンサ14等からなり、これらの構成部材を一つの基板15に取付けた構造になっている。
上記縦棧3と横棧2の交点は、図5のように、横棧2の内部側からのビスやカシメ鋲による締結部材4によって外部から隠蔽状になるよう結合され、各縦棧3の横棧2に対する交点には、横棧2に設けた孔16から横棧2内に突出するようにリング金具のような可撓条8の挿通部材17がビスやカシメ鋲によって固定されている。
上記可撓条8は、横棧2内に突出する各挿通部材17の透孔に順次通すように弛みのない状態で配置し、ピンジャック6と反対側の自由端部は、横棧2の一方端部側の位置において、図3のように横棧2に直接固定するか、又は一方端部に位置する挿通部材17に結合し、また、発音装置7は、横棧2の内部で他方端部側の位置に配置し、その基板15を短い可撓条8で横棧2に直接固定するか、他方端部に位置する挿通部材17に結合されている。
上記のような可撓条8と発音装置7の配置により、可撓条8は自身の長さ方向に移動可能な状態で各縦棧3と挿通部材17で連結され、何れかの縦棧3が締結部材4の破壊によって横棧2から取外されると、挿通部材17を介して可撓条8が孔16から横棧の外側に引っ張られることになり、この可撓条8に引張り力が加わると、連結したピンジャック6がスイッチ機構9から抜けて接点9a、9bが閉じ、発音器12に通電となって発音装置7が発音することになる。
なお、上記した電源11の電池の取換えや、ピンジャック6のスイッチ機構9に対する抜き差し操作が簡単に行えるよう、図6のように、横棧2における蓋板2bの電池のホルダー10と対応する位置に、蓋板2bの一部を所定間隔で切り離し、この切り離し部分を一方蓋板2bにヒンジで取付けた蓋部材18によって、室内側から開閉可能としている。
上記蓋部材18を閉位置にすれば、蓋板2bの開口部分は閉じられ、面格子1を室外側から見ても蓋部材18の存在はわからない状態となる。
図1乃至図3の場合、面格子1は、上下の横棧2をブラケット19で窓用サッシ20の突条21に取付けることで建物躯体側に固定する例を示したが、これとは別に、両側に配置した縦棧3を窓用サッシや建物躯体に固定するようにし、この縦棧3の前面に多数の横棧2を並べて固定した棧形の面格子であってもよく、この場合、可撓条8と発音装置7は縦棧3内に収納すればよい。
図8乃至図11は、防犯面格子の第2の実施の形態として、枠形の面格子を用いた例を示し、図8に示す例の面格子1は、上枠材31と下枠材32及び両側の側枠材33で矩形状に組み立てられた枠部材34の内側に多数本の縦棧35を一定間隔の配置で固定し、図9に示す例の面格子1は、前記と同様の枠部材34の内側に多数本の横棧36を一定間隔の配置で固定し、図10に示す例の面格子1は、同じく枠部材34の内側に多数本の傾斜棧37を一定間隔の配置で交差するように固定し、図11に示す例の面格子1は、同じく枠部材34の内側に多数本の縦棧35と横棧36を一定間隔の配置で交差するように固定した構造になっている。
これら、枠形の面格子1において、枠部材34を構成する中空材の上枠材31と下枠材32及び両側の側枠材33の何れか若しくは全ての内部に、可撓条8と発音装置7が配置されている。
上記縦棧35や横棧36及び傾斜棧37の端部は、上述した棧形の面格子の場合と同様、枠部材34の構成材に対してビスやカシメ鋲による締結部材で結合され、この結合部分における縦棧35や横棧36及び傾斜棧37の端部には、枠部材34の構成材に設けた孔から枠部材内に突出するようにリング金具のような可撓条8の挿通部材がビスやカシメ鋲によって固定され、可撓条8は、枠部材34の構成材内に突出する各挿通部材に順次通すように弛みのない状態で配置し、ピンジャックと反対側の自由端部は、枠部材34の構成材の一方端部側の位置において、枠部材34の構成材に固定するか一方端部の挿通部材に結合し、また、発音装置7は、枠部材34の構成材の内部で他方端部側の位置に配置し、その基板15が枠部材34の構成材に固定するか他方端部の挿通部材に結合されている。
なお、図示省略したが、何れの実施形態においても、面格子1の適当な位置に、電池が寿命になると、これを知らせるための電源切れの表示ランプを設けるようにすることができる。
この発明の防犯面格子は、上記のような構成であり、次に、図1乃至図7の第1の実施の形態を用いて作用を説明する。
図2と図3のように、面格子1を建物の開口部における室外側に取り付け、開口部からの侵入を阻止して防犯を担うものである。
建物の開口部における室外側に面格子1を取付けた通常の状態で、ピンジャック6がスイッチ機構9に挿入され、図7(b)の回路図に示すように接点9a、9bは開状態となり、発音器12に対する通電がオフとなっている。
上記の状態で面格子1の縦棧3と横棧2を結合する締結部材4を工具で破壊して外部から侵入しようとすると、縦棧3が横棧2から取外されることにより、取外された縦棧3に固定した挿通部材で可撓条8が孔16から横棧2の外側に引っ張られることになり、この可撓条8に引張り力が加わると、図7(a)のように可撓条8に連結したピンジャック6がスイッチ機構9から抜けて接点9a、9bが閉じ、発音器12に通電となって発音装置7が発音することになり、この発音で侵入せんとするものが逃げ出すか、家人や近隣の人に侵入を知らせることにより、防犯面格子1を破壊して外部から侵入する犯罪を未然に防止することができ、安全性の高い防犯面格子となる。
なお、発音装置7の基板15を縦棧3に接続した配置において、この縦棧3が取外された場合、固定となる可撓条8に対して発音装置7が移動することにより、ピンジャック6からスイッチ機構9が抜け、上記と同様に発音が生じることになる。
また、発音器12の発音を止めるには、図6に示した横棧2の蓋部材18を開いて、ピンジャック6をスイッチ機構9に差し込めばよい。
この発明に係る防犯面格子の棧形の面格子を用いた第1の実施の形態を示す正面図 図1の防犯面格子の窓への取り付け状態を示す縦断側面図 図1の防犯面格子の窓への取り付け状態を示す横断平面図 (a)は図1の防犯面格子の横棧と縦棧の結合部分の構造を示す拡大した縦断側面図、(b)は同部分の斜視図 横棧の蓋板を外した室内面側から見た面格子の斜視図 横棧の蓋板に設けた蓋部材の構造を示す斜視図 (a)は発音装置の発音状態時の回路図、(b)は発音装置の開回路時のピンジャックとスイッチ機構の状態を示す回路図 この発明に係る防犯面格子の第2の実施の形態を示す縦棧タイプの枠形面格子の正面図 防犯面格子の横棧タイプの枠形面格子を示す正面図 防犯面格子の傾斜棧タイプの枠形面格子を示す正面図 防犯面格子の縦棧と横棧が交差するタイプの枠形面格子を示す正面図
符号の説明
1 防犯面格子
2 横棧
3 縦棧
4 締結部材
5 キャップ
6 ピンジャック
7 発音装置
8 可撓条
9 スイッチ機構
10 ホルダー
11 電源
12 発音器
13 励振回路
14 コンデンサ
15 基板
16 孔
17 挿通部材
18 蓋部材

Claims (4)

  1. 複数の縦棧と横棧を用い、その交差させた部分を締結部材で結合して組み立てた面格子において、前記縦棧と横棧の何れか一方の内部に、ピンジャックの引き抜きによって発音が発生する発音装置と、前記ピンジャックと接続した可撓条を組み込み、この可撓条を前記縦棧と横棧の交差部分において縦棧と横棧の何れか他方と、前記縦棧と横棧の何れか一方に対して他方が締結部材の破壊によって取外されたときに可撓条が引っ張られるように接続し、この可撓条が引っ張られるとピンジャックが抜けて発音装置が発音するようにしたことを特徴とする防犯面格子。
  2. 上記縦棧と横棧の可撓条を組み込む一方が建物側に対して固定する横棧であり、前記横棧の内部に可撓条が長さ方向に沿って配置され、この可撓条の自由端部と上記発音装置を縦棧と横棧の何れか一方に固定し、前記各縦棧の横棧と交差する部分に、横棧に設けた孔から横棧内に位置するように可撓条の挿通部材を固定したことを特徴とする請求項1に記載の防犯面格子。
  3. 周枠と、この周枠の内側に両端を締結部材で周枠に結合した多数本の棧材で組み立てた面格子において、前記周枠の内部に、ピンジャックの引き抜きによって発音が発生する発音装置と、前記ピンジャックと接続した可撓条を組み込み、この可撓条を前記周枠と棧材の交差部分において棧材と、前記周枠に対して棧材が締結部材の破壊によって取外されたときに可撓条が引っ張られるように接続し、この可撓条が引っ張られるとピンジャックが抜けて発音装置が発音するようにしたことを特徴とする防犯面格子。
  4. 上記周枠の内部に可撓条が長さ方向に沿って配置され、この可撓条の自由端部と上記発音装置を周枠と棧材の何れか一方に固定し、前記各棧材の周枠と交差する部分に、周枠に設けた孔から周枠内に位置するように可撓条の挿通部材を固定したことを特徴とする請求項3に記載の防犯面格子。
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