JP2007133595A - 照会システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 地域を巡回中の警察官等が、不審者を発見した場合に、その不審者が被疑者であるかどうかの確認が精度良く、簡単、且つ迅速に行え、またその不審者が被疑者であることを確認したときには、人手をかけずに関係機関に対して迅速な応援要請が行える照会システムを提供する。
【解決手段】
警察官は、地域を巡回中に不審者を発見すると、所持している携帯電話2でこの不審者の顔を撮像する。携帯電話2は、撮像した不審者の顔画像を不審者の照会要求とともにセンタ装置1に送信する。センタ装置1は、照会要求とともに送信されてきた顔画像をもちいて、データベースに登録されている登録者との顔照合を行い、この不審者であると推定される人物の属性情報を照会結果として携帯電話2に送信する。
【選択図】図1

Description

この発明は、地域を巡回している警察官等が不審人物を発見したときに、その不審人物が被疑者であるかどうかや、行方不明者であるかどうか等を現場で確認する照会システムに関する。
従来より、警察官等が、安心、安全な街づくりのために、地域の巡回を行っている。地域を巡回している警察官等は、不審人物(不審者)を発見した場合、その不審者に対して職務質問等を行って、この不審者の身元や、被疑者であるかどうか等を確認している。具体的には、発見した不審者に対して、住所、氏名、年齢等を質問する。そして、不審者の回答(特に、受け答え)に疑わしいと感じる点があると、不審者の回答(住所、氏名、年齢等)や、不審者の身なり等を電話や無線で署轄の警察署等に連絡し、この不審者の身元確認等を要求すると考えられる。そして、署轄の警察署等では、警察官等から連絡された不審者の回答(住所、氏名、年齢等)や、不審者の身なり等をキーにして、行方不明者や被疑者等を登録したデータベースの検索を行い、この不審者の身元確認や、被疑者であるかどうか等を確認し、確認結果を、この不審者についての身元確認等を要求してきた警察官に通知すると考えられる。警察官等は、署轄の警察署等から通知された確認結果において、行方不明者や被疑者等であることが確認できると、この不審者の身柄を確保し、最寄りの交番や警察署に連行する。また、行方不明者や被疑者等であることが確認できなかった不審者については、その場で開放すると考えられる。
また、空港や駅等の公共施設では、一般利用者の安全確保や、被疑者の逃亡防止等のために、利用者の中に被疑者等の要注意人物がいないかどうかを監視するシステムが導入されている。このシステムは、設置したカメラの撮像画像から利用者の顔画像を切り出し、切り出した顔画像から顔の特徴量を抽出する。ここで抽出した利用者の顔の特徴量を用いて、要注意人物について顔の特徴量を登録したデータベースを検索し、この利用者が要注意人物であるかどうかを判別する。この判別は、利用者の顔の特徴量と、データベースに登録されている要注意人物の顔の特徴量と、の類似度を算出し、ここで算出した類似度が予め定められている閾値よりも大きかったときに、この利用者が要注意人物であるとする顔照合により行われる。
また、利用者の顔を撮像した撮像画像から抽出した利用者の顔の特徴量を用いて、登録者の顔の特徴量を登録したデータベースを検索し、この利用者が登録者であるかどうかを判別する顔照合装置については、例えば特許文献1に記載されているものがある。この種の顔照合装置は、上述した監視システムだけでなく、登録者であれば入退室を許可する入退室システム等、様々なところで利用されている。
特開2004−54888号公報
しかしながら、地域を巡回中の警察官等は、上述したように、不審者に対して職務質問を行ったときに、各質問に対する不審者の回答(特に、受け答え)に疑わしい点があるかどうかを、自分の感覚で判断している。このため、職務質問を行った不審者に、うまく対応されると、この不審者が被疑者であっても疑わしい点がないと判断し、せっかく出会った被疑者を開放し、逃がしてしまうという問題があると考えられる。反対に、職務質問に対してうまく対応できなかった不審者については、この不審者が被疑者等ではない一般人であっても、疑わしい点があると判断し、この人物の身元確認等を署轄の警察署等に要求し、その確認結果が得られるまでの間、この人物の身柄を一時的に拘束するという問題があると考えられる。警察官等は、被疑者等でないことが確認された時点で、これまで身柄を拘束していた人物を開放する。このように、警察官等に対して、職務質問に対する受け答えがうまくできなかった人物が無駄に拘束されてしまうという問題があると考えられる。
また、署轄の警察署等では、電話や無線による巡回中の警察官等からの連絡に応じて、不審者の身元確認や被疑者であるかどうかの確認等を行うことから、その精度にも問題があった。例えば、巡回中の警察官等が現場で被疑者の身柄を拘束しても、署轄の警察署で被疑者であることが確認されないことがあり、この場合には、現場の警察官等が被疑者を開放し、逃がしてしまうという問題があると考えられる。
また、警察官等は、被疑者であることが確認された人物の身柄の確保に応援が必要であると判断したときには、関係機関に対して電話や無線で応援要請を行うことになり、その作業負荷が大きいという問題もあると考えられる。
さらに、巡回中の警察官等からの不審者の身元確認や被疑者であるかどうかの確認の要求を受け付けるオペレータを、警察署等に配置しなければならず、人手がかかるという問題があると考えられる。
この発明の目的は、地域を巡回中の警察官等が、不審者を発見した場合に、その不審者が被疑者であるかどうかの確認が精度良く、簡単、且つ迅速に行え、またその不審者が被疑者であることを確認したときには、人手をかけずに関係機関に対して迅速な応援要請が行える照会システムを提供することにある。
この発明の照会システムは、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。
(1)照会対象者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
前記生体情報取得手段が取得した照会対象者の生体情報を照会要求とともに送信する照会要求送信手段と、を備えた携帯端末、および、
登録者毎に、生体情報の特徴量と属性情報とを対応付けて記憶する登録者情報記憶手段と、
前記携帯端末の前記照会要求送信手段により送信されてきた照会要求を受信する照会要求受信手段と、
前記照会要求受信手段が照会要求を受信したときに、今回受信した照会要求とともに送信されてきた照会対象者の生体情報から特徴量を取得する特徴量取得手段と、
前記特徴量取得手段により取得した照会対象者の生体情報の特徴量を用いて、前記登録者記憶手段を検索し、照会対象者であると推定される登録者の属性情報を取得する属性情報取得手段と、
前記属性情報取得手段が取得した登録者の属性情報を含む照会結果を、今回照会要求を送信してきた携帯端末に送信する第1の照会結果送信手段と、を備えた照会装置、を有する。
この構成では、端末装置の生体情報取得手段が、照会対象者、例えば不審者、の生体情報を取得する。生体情報とは、照会対象者の顔、指紋、掌紋等、照会対象者固有のものであり、カメラで撮像した照会対象者の顔、指紋、掌紋等の撮像画像だけでなく、指紋センサや掌紋センサで検出した指紋形状、掌紋形状も生体情報として利用できる。携帯端末は、照会要求送信手段が生体情報取得手段により取得した照会対象者の生体情報を照会要求とともに照会装置へ送信する。
照会装置は、照会要求受信手段において、携帯端末から送信されてきた照会要求を受信すると、特徴量取得手段が今回受信した照会要求とともに送信されてきた照会対象者の生体情報から特徴量を取得する。そして、属性情報取得手段が、ここで取得した照会対象者の生体情報の特徴量を用いて、登録者情報記憶手段を検索する。登録者情報記憶手段には、登録者毎に生体情報の特徴量と属性情報とが対応付けて記憶されている。登録者は、例えば指名手配されている被疑者や、行方不明者、交通違反の常習者である。属性情報は、登録者の住所、氏名、年齢、性別、過去の犯罪履歴等である。属性情報取得手段は、照会対象者の生体情報の特徴量との類似度が予め定められた閾値よりも大きい登録者を照会対象者であると推定し、この登録者の属性情報を取得する。ここで、照会対象者であると推定される登録者は、1人であってもよいし、複数人であってもよい。第1の照会結果送信手段が、今回照会要求を送信してきた携帯端末に対して、属性情報取得手段により属性情報を取得した登録者の属性情報を含む照会結果を送信する。
これにより、携帯端末において照会対象者の属性情報を得ることができる。したがって、地域を巡回中の警察官等が不審者を発見したときに、この不審者の生体情報を携帯端末で取得することで、この不審者についての属性情報を簡単に得ることができるとともに、照会対象者の照会精度を十分に確保することができる。
(2)前記携帯端末の前記照会要求送信手段は、前記生体情報取得手段が照会対象者の生体情報を取得した場所を示す取得位置情報を前記照会要求とともに送信する手段であり、
さらに、前記照会装置は、今回受信した照会要求とともに送信されてきた前記取得位置情報に基づいて、前記属性情報取得手段により取得した照会対象者であると推定される登録者の属性情報を送信する1または複数の関係機関を特定する関係機関特定手段と、
前記関係機関特定手段が特定した1または複数の関係機関に対して、前記属性情報取得手段が取得した登録者の属性情報を送信する第2の照会結果送信手段と、を備えている。
この構成では、携帯端末の照会要求送信手段が、生体情報取得手段により取得した照会対象者の生体情報とともに、この生体情報を取得した場所を示す取得位置情報を照会要求とともに照会装置へ送信する。取得位置情報は、携帯端末の操作者に入力させてもよいし、GPSを利用して生体情報を取得したときの自機の位置を検出させるようにしてもよい。
また、照会装置は関係機関特定手段が、今回受信した照会要求とともに送信されてきた取得位置情報に基づいて、1または複数の関係機関を特定する。関係機関とは、例えば照会対象者の現在の居場所、すなわち取得位置情報により示される場所、近辺の交番、警察署である。そして、第2の照会結果送信手段により、照会対象者であると推定される登録者属性情報を特定された関係機関に送信する。したがって、照会対象者が、指名手配されている被疑者である場合に、その者の身柄の拘束等にかかる応援要請が関係機関に対して自動的に行われる。これにより、現場の警察官等の作業負担を低減することができるとともに、応援要請が迅速に行われるので、発見した被疑者等を取り逃がすような事態の発生が抑えられる。
(3)前記携帯端末は、前記生体情報取得手段により生体情報を取得した照会対象者の属性情報の入力を受け付ける属性情報受付手段を備えるとともに、
前記照会要求送信手段は、前記属性情報受付手段が受け付けた照会対象者の属性情報を前記照会要求とともに送信する手段であり、
前記照会装置の属性情報取得手段は、前記特徴量取得手段により取得した照会対象者の生体情報の特徴量、および前記照会要求とともに送信されてきた照会対象者の属性情報を用いて、前記登録者記憶手段を検索し、照会対象者であると推定される登録者の属性情報を取得する手段である。
この構成では、携帯端末が、属性情報受付手段において、照会対象者の属性情報、例えば氏名、年齢、性別等を受け付け、照会要求送信手段が照会対象者の属性情報とともに、照会要求を送信する。このため、照会装置では、照会対象者の生体情報の特徴量を用いて、登録者情報記憶手段が記憶する登録者を検索し、照会対象者であると推定される登録者を判別するときに、照会対象者の生体情報の特徴量との類似度を算出する登録者を絞り込むことができる。例えば、照会対象者が女性である場合に、男性である登録者については照会対象者の生体情報の特徴量との類似度を算出する処理を不要にできる。したがって、照会装置における処理負荷を抑えることができるとともに、処理時間を短縮することができる。
(4)前記照会装置の前記属性情報取得手段は、照会対象者と、生体情報の特徴量の類似度が高い上位所定人数の登録者を照会対象者であると推定し、これらの登録者について属性情報を取得する手段であり、且つ、
前記第1の照会結果送信手段は、前記属性情報取得手段が属性情報を取得した登録者毎に、その属性情報を今回照会要求を送信してきた携帯端末に送信する手段であり、
前記携帯端末は、前記照会装置から送信されてきた照会結果に含まれている属性情報を登録者毎に出力し、属性情報を出力した登録者について、今回照会要求を行った照会対象者であるかどうかを確定する確定入力を受け付ける確定入力受付手段と、
前記確定入力受付手段が今回照会要求を行った照会対象者であるとする確定入力を受け付けた登録者を前記照会装置に通知する通知手段と、を備えている。
この構成では、照会装置は、照会要求とともに送信されてきた生体情報について、登録者情報記憶手段に記憶している生体情報との類似度が高い、上位所定人数、例えば3人、の登録者について属性情報を取得し、第1の照会結果送信手段がこれらの登録者の属性情報を、今回照会要求を送信してきた携帯端末に送信する。携帯端末では、確定入力受付手段が所定人数の登録者の属性情報を出力し、今回照会要求を行った照会対象者を確定する入力を受け付ける。具体的には、携帯端末を所持している者による、属性情報を出力した所定人数の登録者の中から、今回照会要求を行った照会対象者を確定する入力操作を受け付ける。そして、携帯端末は、通知手段により、確定された登録者を照会装置に通知する。このように、照会対象であると推定される複数候補の登録者を携帯端末に通知し、携帯端末側で照会対象者である登録者を確定させるようにしたので、照会対象者の照会精度が十分に確保される。
(5)前記照会装置は、前記携帯端末の通知手段により通知された、今回照会要求を行った照会対象者であるとする確定入力を受け付けた登録者についての属性情報を関係機関に通知する手段である。
この構成では、携帯端末において確定された登録者の属性情報を関係機関に通知するので、関係機関に対して照会対象者でない登録者の属性情報が送信されることがない。
(6)前記携帯端末の前記生体情報取得手段は、生体情報として照会対象者の顔画像をカメラで撮像する手段である。
この構成では、照会対象者の顔画像をカメラで撮像するという簡単な操作で、この照会対象者の生体情報を取得することができる。
(7)前記携帯端末の前記生体情報取得手段は、前記カメラで照会対象者の顔画像を撮像するときに、照会対象者の顔の大きさや向きを案内するガイド枠をファインダ画像とともに表示する表示部を有する。
この構成では、カメラでの照会対象者の顔画像の撮像時に、照会対象者の顔の大きさや向きを案内するガイド枠がファインダ画像とともに表示部に表示されるので、照会装置における顔照合に適した顔画像を簡単に撮像することができる。
この発明によれば、地域を巡回中の警察官等が不審者を発見したときに、この不審者の生体情報を携帯端末で取得することで、この不審者についての属性情報を簡単に得ることができるとともに、照会対象者の照会精度を十分に確保することができる。
また、関係機関に対して、被疑者等の身柄の拘束にかかる応援要請が自動的に行われるので、地域を巡回している警察官等の作業負荷を十分に低減することができる。
以下、この発明の実施形態である照会システムについて説明する。
図1は、この発明の実施形態である照会システムの構成を示す概略図である。この実施形態の照会システムは、地域を巡回中の警察官が不審者等を発見したときに、この不審者(照会対象者)の身元や、被疑者であるかどうか等の確認を行うシステムである。この実施形態の照会システムは、図1に示すように、センタに設置されているセンタ装置1と、照会対象者の照会要求をセンタ装置1に対して行う複数の携帯電話2と、を有している。センタ装置1は、照会対象者についての照会結果を照会要求を送信してきた携帯電話2に対して送信する。携帯電話2は、センタ装置1から送信されてきた照会結果等を表示部に表示することができる。センタ装置1が、この発明で言う照会装置に相当し、携帯電話2が、この発明で言う携帯端末に相当する。また、センタには、図1に示すようにLAN等のネットワークを介してセンタ装置1に接続された端末装置5が設置されている。この端末装置5は、センタ装置1が記憶するデータベースの更新等にかかる入力操作が行える。さらに、図示していない警察署や交番等には、無線または有線でセンタ装置1と通信することができる通信機器が設置されている。センタ装置1は、指名手配されている被疑者を登録した指名手配者データベース、軽犯罪の常習犯を登録した常習犯データベース、行方不明者を登録した行方不明者データベース、駐車違反等の交通違反を繰り返している常習者を登録した交通違反者データベース等を記憶している。センタ装置1には、照会要求を受け付ける携帯電話2の識別コード(例えば、携帯電話2の電話番号)が登録されている。センタ装置1は、識別コードが登録されていない携帯電話2からの照会要求については無視する。地域を巡回する警察官等が、センタ装置1に識別コードが登録されている携帯電話2を所持している。センタ装置1に識別コードが登録されている携帯電話2は、広く一般に普及しているディジタルカメラ機能を備えたカメラ付き携帯電話である。また、携帯電話2は、無線基地局を介して他の携帯電話2や固定電話等との通信や、インタネットを介した通信を行う機能も有している。また、センタ装置1に識別コードが登録されている携帯電話2には、センタ装置1に対して照会対象者の照会要求を行う照会モードで本体を動作させるためのアプリケーションプログラムが登録されている。
なお、センタ装置1と携帯電話2との間におけるデータ通信は、インタネットを介した通信であってもよいし、インタネットを介さない通信であってもよい。
図2は、この発明の実施形態である照会システムにおけるセンタ装置の構成を示すブロック図である。センタ装置1は、本体の動作を制御する制御部10と、上述した指名手配者データベース等を記憶する記憶部11と、携帯電話2とのデータ通信を行う第1の通信部12と、携帯電話2から照会要求とともに送信されてきた照会対象者の顔画像を処理して照会対象者の顔の特徴量を抽出する画像処理部13と、LAN等のネットワークを介して接続されている端末装置5との間におけるデータの入出力を制御するインタフェース部14(I/F部14)と、交番、警察署等に設置されている通信機器との通信を行う第2の通信部15と、を備えている。制御部10は、照会要求を受け付ける携帯電話2の識別コードを記憶したメモリ(不図示)を有している。記憶部11には、上述したように、指名手配者データベース、常習犯データベース、行方不明者データベース、交通違反者データベース等を記憶している。指名手配者データベースには、指名手配されている被疑者毎(登録者毎)に、顔の特徴量、属性情報、顔画像または似顔絵等を対応付けて記憶している。常習犯データベースには、軽犯罪の常習犯毎(登録者毎)に、顔の特徴量、属性情報、顔画像または似顔絵等を対応付けて記憶している。行方不明者データベースには、行方不明者毎(登録者毎)に、顔の特徴量、属性情報、顔画像または似顔絵等を対応付けて記憶している。さらに、交通違反者データベースには、交通違反者毎(登録者毎)に、顔の特徴量、属性情報、顔画像または似顔絵等を対応付けて記憶している。第1の通信部12は、携帯電話2から送信されてきた照会要求の受信や、この照会要求を送信してきた携帯電話2への照会結果の送信等にかかる通信を行う。携帯電話2との通信は、上述したように、インタネットを介した通信であってもよいし、インタネットを介さない通信であってもよい。画像処理部13は、携帯電話2から照会要求とともに送信されてきた照会対象者の顔画像を処理し、顔の特徴量を抽出する等の画像処理を行う。
制御部10は、画像処理部13で抽出された照会対象者の顔の特徴量と、各データベースに登録されている登録者の顔の特徴量と、を照合し、その類似度から、照会対象者であると推定される登録者の属性情報等を取得する照合処理等を行う。この照合処理の詳細については後述する。また、I/F部14は、LAN等を介して接続されている端末装置5からのデータベースの更新や検索等にかかる要求の受け付けや、端末装置5への検索結果等の出力を行う。第2の通信部15は、警察署や交番等に設置されている通信機器への照会結果の送信(後述する応援要請)等にかかる通信を行う。第2の通信部15は、有線(公衆回線や、専用回線)、または無線で通信する。
なお、ここでは、第1の通信部12、第2の通信部15を個別に有するセンタ装置1を示しているが、第1の通信部12、第2の通信部15を1つの通信部で構成してもよい。
次に、携帯電話2の構成について説明する。図3は、この発明の実施形態である照会システムにおける携帯電話の構成を示すブロック図である。携帯電話2は、本体の動作を制御する制御部20と、相手局とのデータ通信を制御する通信部21と、装置本体に対する入力操作を行う操作部22と、画像を撮像する撮像部23と、撮像部23におけるファインダ画像や撮像画像を処理する画像処理部24と、撮像部23におけるファインダ画像や撮像画像等を表示する表示部25と、GPSにより自機の現在位置を検出する位置検出部26と、を備えている。制御部20は、現在時刻を計時する時計機能を有している。また、制御部20は、本体を後述する照合モードで動作させるアプリケーションプログラムをメモリに記憶している。通信部21は、無線基地局や携帯電話網を介した相手局との通信を制御する。ここで言う相手局は、上述したセンタ装置1に限らず、他の機器(他の携帯電話や、インタネットに接続されているサーバ装置等)も含んでいる。操作部22には、複数のキーが設けられており、これらのキー操作により本体に対する入力が行える。撮像部23は、CCD等の光電変換素子を用いて撮像エリアを撮像する、所謂ディジタルカメラである。画像処理部24は、撮像部23のファインダ画像や、撮像画像等を処理する。表示部25は、液晶等の表示画面を有し、画像処理部24で処理された画像や、本体に対する入出力結果等をこの表示画面に表示する処理を行う。位置検出部26は、公知のGPSで自機の現在位置(緯度、経度)を検出する処理を行う。携帯電話2は、すでに一般に広く普及しているカメラ、およびGPS付きのものである。
次に、この発明の実施形態である照会システムの動作について説明する。図4および図5は照会モード時における携帯電話の動作を示すフローチャートであり、図6はセンタ装置における照合処理の動作を示すフローチャートである。携帯電話2は、照会モードが選択される入力操作が行われると、制御部20のメモリに記憶している本体を照合モードで動作させるアプリケーションプログラムを起動し、図4、5に示す処理を実行する。センタ装置1に対して照会要求が行える携帯電話2は、上述したように地域を巡回する警察官等が所持している。警察官は、地域の巡回中等に不審者を発見したときや、犯罪現場で発見された人物の身元を確認するとき等に、操作部22において所定の入力操作を行い、携帯電話2を照会モードで動作させる。具体的には、携帯電話2を照合モードで動作させるアプリケーションプログラムの起動にかかる入力操作を行う。これにより、携帯電話2は照会モードでの動作を開始する。
まず、携帯電話2は撮像部23のカメラ機能を起動する(s1)。携帯電話1は、カメラ機能の起動が完了すると、画像処理部24が撮像部23のファインダ画像を処理し、表示部25が画像処理部24で処理されたファインダ画像を表示画面に表示する(s2)。また、s2では、操作者(ここでは警察官)に対して、後述する照会装置1における照合処理に適した照会対象者の顔画像の撮像が行えるように案内するガイド枠を表示部25の表示画面に表示する処理も行う。図7は、このガイド枠が表示された携帯電話2の表示画面例を示している。図7では、ファインダ画像の図示を省略している。ガイド枠は、図7に示すように、撮像画像における照会対象者の顔の大きさを案内する顔サイズ用ガイド枠と、撮像画像における照会対象者の両目の位置などを案内する位置合せ用ガイド枠と、の2つである。顔サイズ用ガイド枠は、照会対象者の顔を撮像する操作者に対して、照合処理に適した顔画像の大きさを案内するものである。操作者は、表示部25の表示画面に表示されている照会対象者の顔がこの顔サイズガイド枠と略同じ大きさになるように調整し、照会対象者の顔を撮像する。また、位置合せ用ガイド枠は、操作者に対して照合処理に適した照会対象者の顔の向きを案内するものである。操作者は、表示画面において照会対象者の両目がこの位置合せ用ガイド枠内に入るように調整し、照会対象者の顔を撮像する。すなわち、操作者は、照会対象者の顔が顔画像ガイド枠と略同じ大きさになり、且つ照会対象者の両目が位置合せ用ガイド枠内に入るように調整し、照会対象者の顔を撮像する。
携帯電話2は、s2で表示画面にガイド枠を表示すると、操作部22に設けられているシャッタボタンが操作されるのを待つ(s3)。このとき、表示画面には、ファインダ画像やガイド枠(顔サイズ用ガイド枠、および位置合せ用ガイド枠)が表示されている。携帯電話2本体の移動にともなって、表示画面に表示されているファインダ画像は変化するが、ガイド枠は変化しない(表示画面上で表示位置や大きさが変化することはない。)。操作者は、表示画面に表示されているファインダ画像やガイド枠を見ながら、手に持っている携帯電話2本体を動かし、表示画面に表示されている照会対象者の顔の大きさを顔サイズガイド枠と略同じ大きさに調整するとともに、照会対象者の両目が位置合せ用ガイド枠内に入るように調整し、操作部22のシャッタボタンを操作する。携帯電話2は、シャッタボタンが操作されると、そのときに撮像部23が撮像している画像、すなわちこの時点で表示画面に表示されているファインダ画像、を撮像画像として本体のメモリに取り込む(s4)。また、携帯電話2は、表示部25の表示画面における表示を、ファインダ画像から今回メモリに取り込んだ撮像画像(シャッタボタンが操作されたときのファインダ画像)に切り換える(s5)。携帯電話2がs4でメモリに取り込む撮像画像は、ガイド枠を含まない画像である。一方、s5では、s4でメモリに取り込んだ撮像画像とともに、ガイド枠を表示画面に表示している(図8参照)。さらに、携帯電話2は、位置検出部26において自機の現在位置(緯度、経度)を検出するとともに現在時刻を取得し、s4でメモリに取り込んだ撮像画像に対応付けて記憶する(s6)。
携帯電話2は、今回撮像した撮像画像を表示画面に表示している状態で、照会対象者の顔の撮像をやり直す(撮り直す)か、またはこの撮像画像をセンタ装置1に送信するか(センタ装置1に対して照会要求を行うか)の入力を待つ(s7、s8)。操作者である警察官は、表示部25の表示画面に表示されている撮像画像を確認し、照合処理に適した顔画像の撮像が行えたかどうかを判断する。具体的には、表示画面に表示されている今回の撮像画像における、照会対象者の顔の大きさが適正な大きさであるか(顔サイズ用ガイド枠と略同じ大きさであるか)や、照会対象者の顔の向きが適正な向きであるか(両目が位置合せ用ガイド枠内に入っているか)を確認する。上述したように、表示画面に顔サイズガイド枠、および位置合せ用ガイド枠を表示しているので、操作者は照合処理に適した顔画像の撮像が行えたかどうかを適正に判断することができる。
操作者は、照会対象者の顔画像が適正に撮像できていないと判断すると、操作部22において照会対象者の顔の撮像のやり直しにかかる入力操作を行う。携帯電話2は、照会対象者の顔の撮像のやり直しにかかる入力操作が行われると、表示部25の表示画面における表示を撮像画像からファインダ画像に戻すとともに、s4でメモリに取り込んだ撮像画像のデータおよびs6でメモリに取り込んだ自機の位置、および時刻を破棄し(s9、s10)、s3に戻る。携帯電話2は、このときもガイド枠を表示画面に表示している。
一方、操作者は、照会対象者の顔画像が適正に撮像できていると判断すると、操作部22において照会対象者の顔画像の送信にかかる入力操作を行う。携帯電話2は、今回撮像した照会対象者の顔画像の送信にかかる入力操作が行われると、センタ装置1に対して照会要求を送信する(s11)。携帯電話2は、自機を識別する識別コード(例えば、自機の電話番号)、s4でメモリに取り込んだ撮像画像(照会対象者の顔の撮像画像)、s6で検出しメモリに取り込んだ自機の位置(緯度、経度)や時刻を、照会要求とともにセンタ装置1へ送信する。携帯電話2は、照会要求をセンタ装置1に送信すると、センタ装置1からの返信を待つ(s12)。s12では、センタ装置1からの照会結果、または照会対象者の顔画像の取り直しの要求を待つ。
なお、ここでは、s4でメモリに取り込んだ撮像画像を照会要求とともにセンタ装置1に送信する構成としているが、画像処理部24において、s4でメモリに取り込んだ撮像画像から照会対象者の顔画像を切り出し、ここで切り出した顔画像をセンタ装置1に送信するようにしてもよい(背景画像をセンタ装置1に送信しない構成としてもよい。)。このようにすれば、携帯電話2からセンタ装置1へ送信する撮像画像のデータ量が低減されるので、携帯電話2とセンタ装置1との通信時間を短縮することができる。
このように、この実施形態の照会システムでは、携帯電話2で撮像した照会対象者の顔画像が、後述する照合処理において適正な画像であるかどうかを操作者に確認させ、適正な顔画像であった場合に送信にかかる入力操作を行わせる構成としているので、手ブレ等で適正に撮像できなかった照会対象者の顔画像がセンタ装置1へ送信される頻度を抑えることができる。したがって、携帯電話2とセンタ装置1との間における無駄な通信が抑えられる。この結果、通信コストの無駄が抑えられるとともに、センタ装置1における携帯電話2との通信負荷も抑えられる。
センタ装置1は、第1の通信部12において、携帯電話2から送信されてきた照会要求を受信すると、この照会要求を送信してきた携帯電話2が照会要求を受け付ける携帯電話であるかどうかを判断し、照会要求を受け付ける携帯電話2であると判断したときに、図6に示す照合処理を実行する。この判断は、この照会要求とともに送信されてきた携帯電話2の識別コードを、照会要求を受け付ける携帯電話2の識別コードとして記憶しているかどうかにより行う。
なお、センタ装置1は、照会要求を受け付ける携帯電話でないと判断したときには、今回受信した照会要求を無視する。
センタ装置1における照合処理について説明する。センタ装置1は、第1の通信部12で今回受信した照会要求とともに送信されてきた、携帯電話2の識別番号、照会対象者の顔画像、携帯電話2の位置(撮像時の位置)、時刻(撮像時刻)を対応付けて記憶する(s31)。センタ装置1は、今回の照会対象者の顔画像を画像処理部13で処理し、この顔画像が顔照合に用いるのに適正な顔画像であるかどうかを判定する(s32)。センタ装置1は、s32で顔照合に用いるのに適正な顔画像でないと判定すると、今回照会要求を送信してきた携帯電話2に対して、照会対象者の顔画像の取り直しの要求を送信し(s33)、s31で記憶した携帯電話2の識別番号、照会対象者の顔画像、携帯電話2の現在位置を消去して本処理を終了する(s34)。センタ装置1は、第1の通信部12から、今回照会要求を送信してきた携帯電話2に対して照会対象者の顔画像の取り直しを要求する旨の返信を行う。
携帯電話2は、s12でセンタ装置1からの返信を受信すると、この返信が照会対象者の顔画像の取り直しの要求であるか、後述する照会結果であるかを判定する(s13)。携帯電話2は、s12で受信したセンタ装置1からの返信が照会対象者の顔画像の取り直しの要求であると判定すると、その旨を示すメッセージを表示部25の表示画面に表示し(s14)、所定の入力操作が行われるのを待つ(s15)。s15では、携帯電話2を所持している者に対して、照会対象者の顔画像がセンタ装置1での顔照合に用いるのに適正でない顔画像であったことを認識させるために、所定の入力操作が行われるのを待っている。携帯電話2は、s15で所定の入力操作が行われたと判定すると、s14で表示画面に表示したメッセージを消去し(s16)、s2に戻り、上述した処理を繰り返す。
なお、センタ装置1は、s33で照会対象者の顔画像の取り直しを要求する際に、今回送信されてきた照会対象者の顔画像が顔照合に用いるのに適正でないと判断した理由を、携帯電話2に送信する構成としてもよい。このようにすれば、携帯電話2を所持している者に、センタ装置1に送信した照会対象者の顔画像が不適性であった理由を認識をさせることができる。したがって、携帯電話2を所持している者が、この理由を参考にして照会対象者の顔画像を取り直すことができる。
一方、センタ装置1は、s32で顔照合に用いるのに適正な顔画像であると判定すると、画像処理部12において今回送信されてきた照会対象者の顔画像を処理し、照会対象者の顔の特徴量データを取得する(s35)。s35では、輪郭、目、鼻、口の形状等にかかるデータを顔の特徴量データとして取得する。センタ装置1は、s35で取得した顔の特徴量データを用いて、記憶部11に記憶しているデータベース(指名手配者データベース、常習犯データベース、行方不明者データベース、交通違反者データベース等)を検索する(s36)。s36では、記憶部11に記憶しているデータベース毎に、s35で取得した照会対象者の顔の特徴量との類似度が予め定められている閾値よりも大きい登録者を検索している。センタ装置1は、s36で検索した顔の特徴量の類似度が予め定められている閾値よりも大きい登録者の中で、その類似度が大きい上位所定人数(例えば、3人)の登録者を照会対象者であると推定される登録者として抽出し、ここで抽出した登録者毎に記憶部11のデータベースに登録されている属性情報および顔画像データ(顔画像、または似顔絵)を読み出す(s37)。
なお、s36で取得した照会対象者の顔の特徴量との類似度が予め定められている閾値よりも大きい登録者が所定人数未満(3人未満)であったときには、s37で照会対象者であると推定される登録者が所定人数抽出されない。また、s35で取得した照会対象者の顔の特徴量との類似度が予め定められている閾値よりも大きい登録者がいないときには、該当者無しと判断する。
センタ装置1は、s37で読み出した登録者の属性情報および顔画像データを照会結果として今回照会要求を送信してきた携帯電話2に返信する(s38)。また、センタ装置1は、s37で読み出した登録者の属性情報および顔画像データを、s31で記憶した携帯電話2の識別番号、照会対象者の顔画像、携帯電話2の位置、時刻に対応付けて記憶する(s39)。
携帯電話2は、s13でセンタ装置1からの返信が照会結果であると判定すると(取り直し要求でないと判定すると)、今回センタ装置1から送信されてきた照会結果に属性情報、および顔画像データが含まれている登録者の中で、最も類似度の高い登録者の顔画像、および属性情報を表示部25の表示画面に表示する(s17)。携帯電話2は、この状態で、照会対象者が表示画面に顔画像が表示されている登録者であるかどうかの確定入力を待つ(s18、s19)。操作者である警察官は、表示画面に表示されている登録者の顔画像と、自分の近くにいる照会対象者の顔と、を見比べて、照会対象者が表示画面に顔画像が表示されている登録者であるかどうかを判断する。操作者は、照会対象者が表示画面に顔画像が表示されている登録者でないと判断すると、操作部22において登録者でない(合致していない)旨の入力を行う。携帯電話2は、照会対象者が表示画面に顔画像が表示されている登録者でない旨の入力が行われると、今回属性情報および顔画像データがセンタ装置1から送信されてきた登録者の中に、この時点で登録者であるかどうかの確定入力を受け付けていない登録者がいるかどうかを判別し(s20)、確定入力を受け付けていない登録者がいれば、確定入力を受け付けていない登録者の中で最も類似度の高い登録者の顔画像、および属性情報を表示画面に表示し(s21)、s18に戻る。また、s20で確定入力を受け付けていない登録者がいないと判別すると、センタ装置1に対して該当者無しを通知するとともに(s22)、表示画面に該当者無しのメッセージを表示し(s23)、本処理を終了する。s23の表示により、操作者である警察官は、今回不審者であると思った人物(照会対象者)が、特に問題のない人物であることを確認することができ、この人物を速やかに開放することができる。
センタ装置1は、携帯電話2から該当者無しが通知されると、今回の照会要求にかかる情報(携帯電話2から送信されてきた照会対象者の顔画像、携帯電話2の識別番号、位置、時刻、データベースの検索で得た登録者の顔画像、属性情報)を削除し(s40)、本処理を終了する。
一方、携帯電話2は、s19で照会対象者が表示画面に顔画像が表示されている登録者である旨の入力があったと判別すると、その時に表示されている人物の氏名とともに、照会対象者の確定通知をセンタ装置1に送信し(s24)、本処理を終了する。携帯電話2を所持している警察官は、これにより、今回照会要求を行った照会対象者の属性(氏名、年齢、性別、住所等)を認識することができる。また、この照会対象者の属性を認識したことで、身柄を拘束する必要があるかどうか等の判断が速やかに行える。
また、センタ装置1は、携帯電話2から確定通知を受信すると、図9に示す応援要請処理を行い(s43)、本処理を終了する。この応援要請処理は、照会対象者の身柄の拘束等にかかる応援を、現場(照会対象の居場所)近くの交番や、署轄の警察署等に対して要請する処理である。センタ装置1は、今回確定通知を受信した登録者について、身柄の拘束等にかかる応援要請が必要であるかどうかを判断する(s51)。s51では、照会対象者が指名手配されている被疑者であったり、行方不明者である場合等に身柄を拘束する必要があり、関係機関に対して身柄の拘束等にかかる応援要請が必要であると判断する。
センタ装置1は、s51で関係機関に対する応援要請が必要でないと判断すると、本処理を終了する。一方、s51で関係機関に対する応援要請が必要であると判断すると、この確定通知を送信してきた携帯電話2の現在位置を判断する(s52)。s52で判断される携帯電話2の現在位置は、この携帯電話2が照会要求とともに送信してきた携帯電話2の位置(照会対象者の撮像位置)である。センタ装置1は、s52で判断した携帯電話2の現在位置に基づいて、応援要請を行う1または複数の関係機関を特定する(s53)。s53では、s52で判断した携帯電話2の位置付近の警察署や交番等を、応援要請を行う関係機関として特定する。センタ装置1は、s53で特定した関係機関に設置されている通信機器に対して、今回照会対象者であることが通知された登録者の属性情報、顔画像、およびこの登録者の居場所(携帯電話2の位置)とともに、身柄拘束にかかる応援要請を配信し(s54)、本処理を終了する。この応援要請は、第2の通信部15により配信される。
このように、センタ装置1は、照会対象者の身元が確認され、この者の身柄を拘束する必要があるとき等に、関係機関に対して応援要請を自動的に行う。したがって、照会対象者を発見した警察官等が、自ら応援要請を行う必要がなく、警察官の作業負荷を抑えることができるとともに、関係機関に対する応援要請も迅速に行われるので、指名手配されている被疑者を逃がしてしまうような事態の発生も抑えられる。
なお、ここでは、センタ装置1が関係機関に対して応援要請を行うとしたが、携帯電話2が関係機関に対して応援要請を行うように構成してもよい。また、携帯電話2で照会対象者が確定された後に、関係機関に対する応援要請を行う構成としたが、携帯電話2に照会結果を送信した時点で関係機関に対する応援要請を行う構成としてもよい。この場合には、照会対象者であると推定される人物毎に関係機関に対する応援要請が必要であるかどうかを判断し、応援要請が必要であると判断される人物が1人でもいれば、関係機関に対して応援要請を行う構成にすればよい。
また、上記実施形態では、記憶部11に記憶しているデータベースに登録されている全ての登録者について、照会要求とともに送信されてきた照会対象者の顔画像から取得した特徴量との類似度を算出したが、携帯電話2において照会要求を送信するときに、照会対象者の属性を入力させ、照会要求とともにこの属性もセンタ装置1に送信する構成としてもよい。具体的には、図10に示すように上述したs8と、s11との間に照会対象者の属性情報の入力を受け付ける処理(s61)を設け、s11において、s4でメモリに取り込んだ撮像画像(照会対象者の顔の撮像画像)、s6で検出しメモリに取り込んだ自機の位置(緯度、経度)、時刻、s61で受け付けた照会対象者の属性情報とともに、照会要求をセンタ装置1へ送信する構成とすればよい。
また、この場合、センタ装置1は、携帯電話2から送信されてきた照会対象者の属性情報と、異なる属性情報の登録者について類似度の算出を行わない。したがって、センタ装置1において、類似度を算出する登録者の人数を抑えることができ、センタ装置1の負荷を低減することができる。
なお、この場合に携帯電話2で受け付ける照会対象者の属性としては性別等の外見から判断することができる情報に限定するのが望ましい。言い換えれば、照会対象者に対する職務質問等によって得た氏名、住所等の情報については、その信憑性に問題があるので、これらの情報を用いて類似度を算出する登録者を制限するのは好ましくない。
また、目的別に照会要求が行えるようにしてもよい。例えば、指名手配の被疑者であるかどうか、行方不明者であるかどうか等、目的に応じた照会要求が行えるようにしてもよい。このようにしても、センタ装置1において類似度を算出する登録者の人数を抑えることができ、センタ装置1の負荷を低減することができる。
また、上述した実施形態では、照会要求とともに顔画像をセンタ装置1に送信するとしたが、携帯電話2の撮像部23で照会対象者の指紋、掌紋等他の種類の生体情報を撮像し、その撮像画像をセンタ装置1に送信するようにしてもよい。この場合には、記憶部11には、顔の特徴量データに代えて、指紋や掌紋の特徴量データが記憶される。また、照会対象者の指紋については、公知の指紋センサを用いて指紋データを取得する構成としてもよい。指紋センサを備えた携帯電話2については、すでに実用化されている。
また、本発明は、不審者の身元を確認するシステムとして利用できるだけでなく、他の種類の用途にも適用できる。
この発明の実施形態である照会システムの構成を示す概略図である。 この発明の実施形態である照会システムにおけるセンタ装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施形態である照会システムにおける携帯電話の構成を示すブロック図である。 この実施形態の照会システムにおける携帯電話の動作を示すフローチャートである。 この実施形態の照会システムにおける携帯電話の動作を示すフローチャートである。 この実施形態の照会システムにおけるセンタ装置の照合処理を示すフローチャートである。 この実施形態の照会システムにおける携帯電話の表示画面例を示す図である。 この実施形態の照会システムにおける携帯電話の表示画面例を示す図である。 この実施形態の照会システムにおけるセンタ装置の応援要請処理を示すフローチャートである。 別の実施形態の照会システムにおける携帯電話の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1−センタ装置
2−携帯電話
10−制御部
11−記憶部
12−第1の通信部
13−画像処理部
14−I/F部
15−第2の通信部
20−制御部
21−通信部
22−操作部
23−撮像部
24−画像処理部
25−表示部
26−位置検出部
29−撮像画像記憶部

Claims (7)

  1. 照会対象者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
    前記生体情報取得手段が取得した照会対象者の生体情報を照会要求とともに送信する照会要求送信手段と、を備えた携帯端末、および、
    登録者毎に、生体情報の特徴量と属性情報とを対応付けて記憶する登録者情報記憶手段と、
    前記携帯端末の前記照会要求送信手段により送信されてきた照会要求を受信する照会要求受信手段と、
    前記照会要求受信手段が照会要求を受信したときに、今回受信した照会要求とともに送信されてきた照会対象者の生体情報から特徴量を取得する特徴量取得手段と、
    前記特徴量取得手段により取得した照会対象者の生体情報の特徴量を用いて、前記登録者記憶手段を検索し、照会対象者であると推定される登録者の属性情報を取得する属性情報取得手段と、
    前記属性情報取得手段が取得した登録者の属性情報を含む照会結果を、今回照会要求を送信してきた携帯端末に送信する第1の照会結果送信手段と、を備えた照会装置、を有する照会システム。
  2. 前記携帯端末の前記照会要求送信手段は、前記生体情報取得手段が照会対象者の生体情報を取得した場所を示す取得位置情報を前記照会要求とともに送信する手段であり、
    さらに、前記照会装置は、今回受信した照会要求とともに送信されてきた前記取得位置情報に基づいて、前記属性情報取得手段により取得した照会対象者であると推定される登録者の属性情報を送信する1または複数の関係機関を特定する関係機関特定手段と、
    前記関係機関特定手段が特定した1または複数の関係機関に対して、前記属性情報取得手段が取得した登録者の属性情報を送信する第2の照会結果送信手段と、を備えている請求項1に記載の照会システム。
  3. 前記携帯端末は、前記生体情報取得手段により生体情報を取得した照会対象者の属性情報の入力を受け付ける属性情報受付手段を備えるとともに、
    前記照会要求送信手段は、前記属性情報受付手段が受け付けた照会対象者の属性情報を前記照会要求とともに送信する手段であり、
    前記照会装置の属性情報取得手段は、前記特徴量取得手段により取得した照会対象者の生体情報の特徴量、および前記照会要求とともに送信されてきた照会対象者の属性情報を用いて、前記登録者記憶手段を検索し、照会対象者であると推定される登録者の属性情報を取得する手段である請求項1または2に記載の照会システム。
  4. 前記照会装置の前記属性情報取得手段は、照会対象者と、生体情報の特徴量の類似度が高い上位所定人数の登録者を照会対象者であると推定し、これらの登録者について属性情報を取得する手段であり、且つ、
    前記第1の照会結果送信手段は、前記属性情報取得手段が属性情報を取得した登録者毎に、その属性情報を今回照会要求を送信してきた携帯端末に送信する手段であり、
    前記携帯端末は、前記照会装置から送信されてきた照会結果に含まれている属性情報を登録者毎に出力し、属性情報を出力した登録者について、今回照会要求を行った照会対象者であるかどうかを確定する確定入力を受け付ける確定入力受付手段と、
    前記確定入力受付手段が今回照会要求を行った照会対象者であるとする確定入力を受け付けた登録者を前記照会装置に通知する通知手段と、を備えている請求項1〜3のいずれかに記載の照会システム。
  5. 前記照会装置は、前記携帯端末の通知手段により通知された、今回照会要求を行った照会対象者であるとする確定入力を受け付けた登録者についての属性情報を関係機関に通知する手段である請求項4に記載の照会システム。
  6. 前記携帯端末の前記生体情報取得手段は、生体情報として照会対象者の顔画像をカメラで撮像する手段である請求項1〜5のいずれかに記載の照会システム。
  7. 前記携帯端末の前記生体情報取得手段は、前記カメラで照会対象者の顔画像を撮像するときに、照会対象者の顔の大きさや向きを案内するガイド枠をファインダ画像とともに表示する表示部を有する請求項6に記載の照会システム。
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