JP2007133441A - 光変調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変調帯域を確保し、駆動電圧を低減化し、光変調装置の高速・高性能化を図る。
【解決手段】電気光学効果を有する結晶基板上に形成された光導波路11と、光導波路11の近傍に形成された信号電極12と、信号電極12の両側に形成された接地電極13と、から構成され、信号電極12の特性インピーダンスZ0の範囲をマイクロ波の反射が一定値以下となるように定め、光とマイクロ波の位相を整合した場合に、信号電極12と接地電極13のギャップが50μm以上、かつ信号電極12の作用長Lが50mm以上で、40Gb/s以上の光変調を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は光変調装置に関し、特に電気光学効果を有する結晶基板を用いた光変調装置に関する。
マルチメディアの進展に伴い、高速・大容量の情報を遠距離まで低コストで伝送するために、光通信ネットワークの構築が強く要望されている。この光通信ネットワークを実現するための心臓部にあたる重要なデバイスとして光変調器がある。
光変調器は、基板上に光導波路を形成し、その光導波路にかける電圧によって、光導波路上での光の位相を変化させる外部変調を行って、電気信号を光信号に変換するデバイスである。
一方、近年になって、従来の10Gb/sクラスの光通信から、さらなる高速・大容量の通信として、40Gb/sクラスへの光通信システムの開発が進められている(例えば、DWDM(Dense Wavelength Division Multiplex)のシステムなど)。
このような超高速・大容量のシステムを実現するために、光変調器では、例えば、40Gb/sの光を発生するためには、従来の10Gb/s通信用に比べて光変調の速度を4倍速くする必要がある。また、光変調器を駆動させるためには、超高速な電子回路は大きな電圧を発生できないので、光変調器の駆動電圧は小さくしなければならない。
しかし、上記のような光変調器は、駆動電圧と動作速度(変調帯域)はトレードオフの関係にある。すなわち、光導波路の長さを短くすると(光導波路に電界を与えて作用させるための信号電極の長さを短くすると)電気的容量が減って動作速度は速くなるが、同じ電圧での位相変化は少なくなる。このため、十分な変調を得るためには、駆動電圧を大きくしなければならない、といった矛盾がでてくる。このように、従来の光変調器では、一定以上の高速化や低電圧化が困難であった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、変調帯域を確保し、駆動電圧の低減化を実現した、高速・高性能な光変調装置を提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、図1、図2に示すような、電気光学効果を有する結晶基板上に形成された光導波路11と、光導波路11の近傍に形成された信号電極12と、信号電極12の両側に形成された接地電極13と、から構成される光変調装置10であって、信号電極12の特性インピーダンスZ0の範囲をマイクロ波の反射が一定値以下となるように定め、光とマイクロ波の位相を整合した場合に、信号電極12と接地電極13のギャップが50μm以上、かつ信号電極12の作用長が50mm以上で、40Gb/s以上の光変調を行うことを特徴とする光変調装置10が提供される。
ここで、信号電極12の特性インピーダンスZ0の範囲をマイクロ波の反射が一定値以下となるように定め、光とマイクロ波の位相を整合した場合に、光変調装置10は、信号電極12と接地電極13のギャップが50μm以上、かつ信号電極12の作用長が50mm以上で、40Gb/s以上の光変調を行う。
本発明の光変調装置は、信号電極の特性インピーダンスの範囲をマイクロ波の反射が一定値以下となるように定め、光とマイクロ波の位相を整合した場合に、信号電極と接地電極のギャップが50μm以上、かつ信号電極の作用長が50mm以上で、40Gb/s以上の光変調を行う構成とした。これにより、低減化された駆動電圧で、十分な変調帯域を確保することができるので、高速・高性能の光変調を行うことが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は光変調装置の平面図であり、図2は光変調装置のA部の断面図である。光変調装置10は、電気光学効果(電界をかけると屈折率が変化する現象)を有するニオブ酸リチウム(LiNbO3:以下、LN)等を用いた結晶基板上に、光導波路11で形成されたマッハツェンダ干渉計を介して、光導波路11内を伝搬する光を制御する装置である。また、光導波路11の近傍には信号電極12が形成され、信号電極12の両側に接地電極13が形成される。
光変調装置10では、LN結晶(電気光学効果が大きく、光導波路を形成しやすいなどの利点を持つ)基板上の一部に金属膜を形成し熱拡散させる、またはパターニング後に安息香酸中でプロトン交換するなどして、光導波路11を形成する。
光導波路11は、2つの平行導波路11a、11bに分岐され、平行導波路11a、11b上には、それぞれ2本の信号電極12が設けられている(デュアル電極構造である)。なお、平行導波路11a、11bの長さ(またはこの部分の信号電極12の長さ)を作用長Lとする。
また、光変調装置10は、Z−cutのLN結晶を用いる構成なので、光導波路11中を伝搬する光が信号電極12、接地電極13によって吸収されるのを防ぐために、基板と電極の間にバッファ層14を設けている。バッファ層14としては、例えば厚さ0.2〜1μmのSiO2を用いる。
このような構成の光変調装置10では、信号電極12の特性インピーダンスZ0の範囲を、マイクロ波の反射が一定値以下となるように定め、光とマイクロ波の位相を整合した場合に、信号電極12と接地電極13のギャップSが50μm以上、かつ信号電極12の作用長Lが50mm以上であり、駆動電圧が1.7V以下で40Gb/s以上の光変調を行うものである。なお、以降の説明のために、接地電極13の厚みをHg、リッジ15の高さをHrと符号を付ける。
次に光変調装置10の設計方法について詳しく説明する。最初に、光変調装置の動作概要を含め、本発明が解決すべき問題点について説明する。光変調装置を高速で駆動する場合は、信号電極12と接地電極13を終端抵抗で接続して進行波電極とし、2本の信号電極12に対して、図1に示した信号源Sa、Sbからそれぞれ相補信号を入力する。
このとき、光導波路11に与えられる電界によって平行導波路11a、11bの屈折率がそれぞれ+Δn、−Δnのように変化し、平行導波路11a、11b間の位相差が変化するため、出射導波路から強度変調された信号光が出力される(平行導波路11a、11bの位相差が0°なら光は強め合い、位相差がπならば光は弱め合う)。
また、光の変調帯域をできるだけ広くして広帯域の光応答特性を得るためには、光とマイクロ波の実効屈折率を一致させ、光とマイクロ波の位相を整合させる必要がある。LNの場合、光の実効屈折率が2.15であるのに対し、マイクロ波の実効屈折率はその倍近くにもなる。このため、図2に示したように、光導波路11の近傍をエッチングしてリッジ形状にしたり、接地電極13を厚くするなどして、マイクロ波の実効屈折率を光の屈折率の2.15まで下げる工夫を行うことになる。
一方、40Gb/sを超える高速信号による駆動では、光変調装置を駆動するためのドライバアンプの出力が小さいため、駆動電圧は低減しなければならない。この場合、従来では、光導波路11に対して低電圧で電界を強く与えようとして、信号電極12と接地電極13をできるだけ接近させて、ギャップSを狭くしていた(従来のギャップS≒30μm)。
ところが、ギャップSを狭くしてマイクロ波を入力すると、導体損のために、マイクロ波の高周波成分の損失が増大するため(高周波が通らなくなる)、光の広帯域化が阻まれてしまう。したがって、このギャップSを狭くした状態で変調帯域を確保しようとすると、高周波成分損失の低減化のため、今度は作用長Lを短くする必要がでてくるが、作用長Lが短いと光の位相変化は小さくなるため、駆動電圧を大きくしなければならないといった矛盾が生じてしまう。
図3は光変調装置に対する従来の問題点を示す図である。
〔S1〕従来では、まず、駆動電圧を小さくしようとする。
〔S2〕駆動電圧を小さくした分、光導波路11に強い電界を与えるために、ギャップSを狭くする。
〔S3〕ギャップSが狭いと導体損の影響が大きくなるため、高周波の損質が大きくなる。
〔S4〕導体損の影響を小さくするため、作用長Lを短くする。
〔S5〕作用長Lが短いため、光の位相変化が小さくなってしまう。
〔S6〕光の位相変化を大きくするため、駆動電圧を大きくしなければならず、ステップS1と矛盾が生じる。
このように、従来の光デバイス(特に40Gb/s以上の高速光デバイス)の設計方針では、最適な装置を開発することが困難であった。本発明では、光変調デバイスに対する、これらパラメータの最適範囲を見つけて、従来と比べて、ギャップS及び作用長Lを伸ばすことで、駆動電圧及びマイクロ波の高周波成分損失を低減化して、高速・高性能化を実現した光変調装置10を提供するものである。
次にドライバアンプの出力が最大2Vの場合を想定し、駆動電圧が2V以下で40Gb/s以上(40〜43.5Gb/s)の光変調動作を行う、光変調装置10の具体的な設計方法について、図4〜図22を用いて説明する。
図4は信号電極12の単位長さあたりのマイクロ波の減衰量とギャップSとの関係を示す図である。縦軸にマイクロ波の減衰量[dB/(GHz)1/2/cm]、横軸にギャップS[μm]をとる。図5は駆動電圧×作用長LとギャップSとの関係を示す図である。縦軸に駆動電圧×作用長(=Vπ・L)[V・cm]をとり、横軸にギャップS[μm]をとる。なお、Vπとは半波長電圧と呼ばれ、光導波路11内の伝搬する光の位相をπだけ変化させるのに必要な電圧を示す。
図4から、ギャップSが大きくなるほど、マイクロ波の減衰量が小さくなり、図5から、ギャップSが大きくなるほど駆動電圧が大きくなることがわかる。すなわち、マイクロ波の減衰量を小さくしようとして、ギャップSを大きくしようとすると、駆動電圧が大きくなってしまうといった不都合な関係がある。
一方、マイクロ波の減衰量を一定とした場合(例えば、−6dBの帯域を40GHzでとれるようにした場合)、作用長LとギャップSとの関係を調べると、図6のようになる。図6はマイクロ波の減衰量を一定(変調帯域を一定)とした場合の作用長LとギャップSとの関係を示す図である。縦軸に作用長L[mm]、横軸にS[μm]をとる。
ここで、図4と図6から、マイクロ波の減衰量を小さくする場合には、ギャップSを広げ、広げたギャップSに応じた作用長Lをとれば(長くすれば)よいことがわかる。例えば、図4でマイクロ波の減衰量を0.2→0.1の半分にしようとした場合、そのときのギャップSの値は40→60であるから、このギャップSの値で図6を見ると、作用長Lは33→82となる(マイクロ波の減衰量を半分にするのならギャップSを約1.5倍広げ、作用長Lは約2倍長くすればよい)。
図7は図6に示す作用長Lにもとづく駆動電圧とギャップSとの関係を示す図である。縦軸に駆動電圧[V]、横軸にS[μm]をとる。図7から、作用長Lを長くした信号電極12では、ギャップSが大きくなるほど駆動電圧が小さくなることがわかる。
ここで、ギャップSと作用長Lとの関係から見た従来と本発明との差異について図8、図9を用いて説明する。図8は従来のギャップSと作用長Lとの関係を示す図である。
〔S11〕ギャップSを狭くする。
〔S12〕ギャップSが狭いと、高周波損失が大きくなるが、駆動電圧は小さくできる。
〔S13〕高周波損失を小さくするために、作用長Lを短くする。
〔S14〕作用長Lを短くしたため、高周波損失は小さくすることができるが、光の位相変化が減少するため、駆動電圧は大きくしなければならないといった問題が発生する。
図9は本発明のギャップSと作用長Lとの関係を示す図である。
〔S21〕マイクロ波の減衰量を一定となるようにした場合の作用長LとギャップSとの関係を求めた図6に示したグラフにもとづき、ギャップSを広げる。また、このとき、ギャップSに応じて作用長Lを伸ばす。
〔S22〕ギャップSのみを広げた場合では、高周波損失は小さくなるが、駆動電圧は大きくしなければならない。また、作用長Lのみを伸ばした場合では、高周波損失は大きくなるが、駆動電圧は小さくできる。
〔S23〕ステップS21のように、ギャップSを広げ、作用長Lを伸ばすことにより、高周波の損失を低減し(∵図4、図6)、駆動電圧を低減させる(∵図7)。
このように、本発明では、駆動電圧を低減させるために、従来のようにギャップSを狭くするところからスタートするのではなく、ギャップSを広げ、かつ作用長Lを伸ばすことにより、駆動電圧及びマイクロ波の高周波成分損失の低減化を実現するものである。
次にギャップSを広げ、かつ作用長Lを伸ばして光変調装置10を構成する際の、前提条件(反射における特性インピーダンスZ0の範囲、光とマイクロ波の位相の整合)について説明する。最初に、マイクロ波の反射における信号電極12の特性インピーダンスZ0の範囲について説明する。
信号電極12上をマイクロ波が伝搬する際、信号電極12上には定在波(進行波と反射波が伝送路上で干渉して見かけ上移動しない波)が発生する。すると、送出電力の一部が戻る反射が生じ、光変調装置10へ信号を入力する入力回路へ悪影響を与える場合がある。これを防ぐため、マイクロ波の反射は−20dB以下にすることが要求される。
図10はマイクロ波反射と特性インピーダンスZ0の関係を示す図である。縦軸にマイクロ波反射[dB]、横軸に信号電極12の特性インピーダンスZ0[Ω]をとる。図からわかるように、マイクロ波の反射が−20dB以下となるには、特性インピーダンスZ0を約45〜55Ωの範囲にすればよい。
次に光とマイクロ波の位相整合について説明する。変調帯域を拡大するためには、光とマイクロ波の位相を整合する必要がある。LNの場合、光の実効屈折率neff=2.15であるため、マイクロ波の実効屈折率をこの値に合わせて、位相整合を行う。
したがって、特性インピーダンスZ0=45〜55Ωの範囲で、マイクロ波の実効屈折率を2.15となるように、リッジ高さHr、接地電極厚Hg、ギャップSの関係を求めることになる。
図11〜図13はマイクロ波の実効屈折率neffとギャップSとの関係を示す図である(有限要素法により算出)。縦軸に実効屈折率neff、横軸にギャップS[μm]をとる。図11〜図13はそれぞれ、接地電極厚Hg=4、16、28μmの場合を示す。また、リッジ高さHrに対し、Hr1〜Hr3はそれぞれ、6、8、10μmである。
図14〜図16は特性インピーダンスZ0とギャップSとの関係を示す図である(有限要素法により算出)。縦軸に特性インピーダンスZ0[Ω]、横軸にギャップS[μm]をとる。図14〜図16はそれぞれ、接地電極厚Hg=4、16、28μmの場合を示す。また、リッジ高さHrに対し、Hr1〜Hr3はそれぞれ、6、8、10μmである。
図17はギャップSと接地電極厚Hgとの関係を示す図である。縦軸にギャップS[μm]、横軸に接地電極厚Hg[μm]をとる。また、リッジ高さHrに対し、Hr1〜Hr3はそれぞれ、6、8、10μmである。
図17は実効屈折率neff=2.15となる場合の図11〜図13のデータを変換した図である(第1の関係の図)。この図に対し、例えば、Hr=8μm(=Hr2)、Hg=33μmの場合には、S=50μmでneff=2.15となり、位相整合ができる。
図18はギャップSと接地電極厚Hgとの関係を示す図である。縦軸にギャップS[μm]、横軸に接地電極厚Hg[μm]をとる。また、リッジ高さHrに対し、Hr1〜Hr3はそれぞれ、6、8、10μmである。図18は特性インピーダンスZ0=45Ωとなる場合の図14〜図16のデータを変換した図である(第2の関係の図)。
図19はギャップSと接地電極厚Hgとの関係を示す図である。縦軸にギャップS[μm]、横軸に接地電極厚Hg[μm]をとる。また、リッジ高さHrに対し、Hr2、Hr3はそれぞれ、8、10μmである。図19は特性インピーダンスZ0=55Ωとなる場合の図14〜図16のデータを変換した図である(第2の関係の図)。
図18、図19に対し、例えば、Hr=10μm(=Hr3)、Hg=25μmの場合には、S=42〜65μmでZ0=45〜55Ωとなり、反射を−20dB以下にできる。
次に図17と図18から実効屈折率neff=2.15で特性インピーダンスZ0=45Ωの場合、図17と図19から実効屈折率neff=2.15で特性インピーダンスZ0=55Ωの場合に関するグラフを作成する。
図20は実効屈折率neff=2.15の場合の特性インピーダンスZ0=45〜55Ωを満たすギャップSと接地電極厚Hgとの関係を示す図である。縦軸にギャップS[μm]、横軸に接地電極厚Hg[μm]をとる。
図の条件範囲20内が実効屈折率neff=2.15で、特性インピーダンスZ0=45〜55Ωを満たす範囲である。したがって、この条件範囲20内で、ギャップS、作用長L、駆動電圧、接地電極厚Hgの最適値を求めることになる。
図21は本発明のギャップS、接地電極厚Hg、駆動電圧の関係を示す図である。縦軸にギャップS[μm]と駆動電圧[V]、横軸に接地電極厚Hg[μm]をとる。図22は本発明のギャップS、接地電極厚Hg、作用長Lの関係を示す図である。縦軸にギャップS[μm]、横軸に接地電極厚Hg[μm]をとる。
ここで、ギャップSが50μm以上で、駆動電圧が1.7V以下の範囲21(太実線で囲まれた範囲)を用いて、40Gb/s以上の光変調を行う光変調装置10の各パラメータの値を決める。
本発明では、範囲21に対し、駆動電圧が1.6V以下で、ギャップSが56μm以上、接地電極13の厚さHgが11μm以上で、40Gb/sの光変調装置10を設計する。または、範囲21に対し、駆動電圧が1.5V以下で、ギャップSが62μm以上、接地電極13の厚さHgが28μm以上で、40Gb/sの光変調装置10を設計する。
ただし、接地電極13の厚さHgは、製造プロセス上の制限として、上限値を50μmとする、なお、従来の光変調装置の各パラメータが存在していた位置Pを図21、図22に示す。従来と比べて、本発明では、駆動電圧は低く、ギャップSは広く、作用長Lは長く、接地電極厚Hgは厚いことがわかる。
次に従来と本発明の光変調装置に対する断面構造の違いについて示す。図23は従来の断面構造を示す図である。なお、各構成部の説明は上述したので、断面構造の異なる点のみ説明する。
従来の断面構造100では、ギャップS’は狭く、接地電極13aの厚さHg’は薄い構造である。一方、図2で上述した本発明の断面構造では、ギャップSは広く、接地電極13の厚さHgは厚い構造である。すなわち、S’<S、Hg’<Hgである。
次に本発明の光変調装置に対し、シングル電極構造の場合について説明する。上記の説明ではデュアル電極構造について説明したが、シングル電極構造の場合にも本発明を適用できる。
図24はシングル電極構造の光変調装置の平面図である。断面図は省略する。光変調装置10aは、LN結晶基板上に、光導波路11を形成し、光導波路11の近傍には1つの信号電極12が形成され、信号電極12の両側に接地電極13が形成される。なお、その他は同様なので説明は省略する。
以上説明したように、本発明によれば、ギャップSを広げ、作用長Lを伸ばすことにより、駆動電圧及びマイクロ波の高周波成分損失の低減化を図ることができ、高速で高品質の光変調装置を実現することが可能になる。
(付記1) 電気光学効果を有する結晶基板上に形成された光導波路と、前記光導波路の近傍に形成された信号電極と、前記信号電極の両側に形成された接地電極と、から構成される光変調装置であって、
前記信号電極の特性インピーダンスの範囲をマイクロ波の反射が一定値以下となるように定め、光とマイクロ波の位相を整合した場合に、
前記信号電極と前記接地電極のギャップが50μm以上、かつ前記信号電極の作用長が50mm以上で、40Gb/s以上の光変調を行うことを特徴とする光変調装置。
(付記2) 駆動電圧が1.6V以下で、前記ギャップが56μm以上、前記接地電極の厚さが11μm以上であることを特徴とする付記1記載の光変調装置。
(付記3) 駆動電圧が1.5V以下で、前記ギャップが62μm以上、前記接地電極の厚さが28μm以上であることを特徴とする付記1記載の光変調装置。
(付記4) 前記接地電極の厚さが50μm以下であることを特徴とする付記1記載の光変調装置。
(付記5) 前記信号電極は、デュアル電極またはシングル電極の形状であることを特徴とする付記1記載の光変調装置。
(付記6) 光変調を行って電気信号を光信号に変換する光変調装置の設計方法において、
マイクロ波の反射が一定値以下となる特性インピーダンスの許容範囲を求め、
前記マイクロ波の実効屈折率を光の実効屈折率に一致させて位相整合を行い、
前記位相整合を行った場合の、信号電極と接地電極間のギャップと前記接地電極の厚さとの第1の関係を求め、
前記許容範囲内での前記ギャップと前記接地電極の厚さとの第2の関係を求め、
前記第1の関係及び前記第2の関係から、前記許容範囲内でかつ前記位相整合した場合で、前記ギャップと前記接地電極の厚さとの関係を定める条件範囲を求め、
前記条件範囲内に、前記駆動電圧及び前記信号電極の作用長をプロットし、
前記駆動電圧及び前記マイクロ波の高周波成分損失の低減化を図るために、前記ギャップを広げて、かつ前記作用長を伸ばしたときの、前記ギャップと、前記作用長と、前記駆動電圧と、前記接地電極の厚さとの最適な値を求めることを特徴とする光変調装置の設計方法。
(付記7) 40Gb/s以上の光変調を行う前記光変調装置に対して、前記作用長が50mm以上、前記ギャップが50μm以上で設計することを特徴とする付記6記載の光変調装置の設計方法。
(付記8) 前記作用長が50mm以上、前記駆動電圧が1.6V以下、前記ギャップが56μm以上、前記接地電極の厚さが11μm以上で設計することを特徴とする付記7記載の光変調装置の設計方法。
(付記9) 前記作用長が50mm以上、前記駆動電圧が1.5V以下、前記ギャップが62μm以上、前記接地電極の厚さが28μm以上で設計することを特徴とする付記7記載の光変調装置の設計方法。
(付記10) 前記接地電極の厚さが50μm以下で設計することを特徴とする付記7記載の光変調装置の設計方法。
(付記11) 前記信号電極を、デュアル電極またはシングル電極の形状で設計することを特徴とする付記7記載の光変調装置の設計方法。
光変調装置の平面図である。 光変調装置のA部の断面図である。 光変調装置に対する従来の問題点を示す図である。 信号電極の単位長さあたりのマイクロ波の減衰量とギャップとの関係を示す図である。 駆動電圧×作用長とギャップとの関係を示す図である。 マイクロ波の減衰量を一定(変調帯域を一定)とした場合の作用長とギャップとの関係を示す図である。 図6に示す作用長にもとづく駆動電圧とギャップとの関係を示す図である。 従来のギャップと作用長との関係を示す図である。 本発明のギャップと作用長との関係を示す図である。 マイクロ波反射と特性インピーダンスの関係を示す図である。 マイクロ波の実効屈折率とギャップとの関係を示す図である。 マイクロ波の実効屈折率とギャップとの関係を示す図である。 マイクロ波の実効屈折率とギャップとの関係を示す図である。 特性インピーダンスとギャップとの関係を示す図である。 特性インピーダンスとギャップとの関係を示す図である。 特性インピーダンスとギャップとの関係を示す図である。 ギャップと接地電極厚との関係を示す図である。 ギャップと接地電極厚との関係を示す図である。 ギャップと接地電極厚との関係を示す図である。 実効屈折率neff=2.15の場合の特性インピーダンスZ0=45〜55Ωを満たすギャップと接地電極厚との関係を示す図である。 本発明のギャップ、接地電極厚、駆動電圧の関係を示す図である。 本発明のギャップ、接地電極厚、作用長の関係を示す図である。 従来の断面構造を示す図である。 シングル電極構造の光変調装置の平面図である。
符号の説明
10 光変調装置
11、11a、11b 光導波路
12 信号電極
13 接地電極
L 作用長
Sa、Sb 信号源

Claims (4)

  1. 電気光学効果を有する結晶基板上に形成された光導波路と、前記光導波路の近傍に形成された信号電極と、前記信号電極の両側に形成された接地電極と、から構成される光変調装置であって、
    前記信号電極の特性インピーダンスの範囲をマイクロ波の反射が一定値以下となるように定め、光とマイクロ波の位相を整合した場合に、
    前記信号電極と前記接地電極のギャップが50μm以上、かつ前記信号電極の作用長が50mm以上で、40Gb/s以上の光変調を行うことを特徴とする光変調装置。
  2. 駆動電圧が1.6V以下で、前記ギャップが56μm以上、前記接地電極の厚さが11μm以上であることを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
  3. 駆動電圧が1.5V以下で、前記ギャップが62μm以上、前記接地電極の厚さが28μm以上であることを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
  4. 前記信号電極は、デュアル電極またはシングル電極の形状であることを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
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